ゲームレビュー
Posted at 04/07/02 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
一時期いろいろなサイトで作られていたレビュー(ゲーム紹介)だが、このところ発表するサイトが少ない。レポート仕立てのものも含め、きちんとしたものをコンスタントに出しているのは4つか5つぐらいだけではないだろうか。少し寂しい。
確かに、どこかのサイトでやっていれば自分のサイトで繰り返す必要が感じられなくなるのは分かる。しかし、どの要素に目をつけて書くかによって、同じゲームのレビューでも全く印象が変わるものだ。長くなくてもいい、いろいろな人が書いたレビューを読んでみたい。
海外で評判のゲームが出た。メビウス頒布会などで入り始めている。どんなゲームなんだろう? 面白いのだろうか? 買うべきか買わざるべきか? 膨大なゲームの海に溺れる人たちにとって、レビューは落ち着いて海を見渡す小島となる。
さて、このごろいくつかのレビューを読んでいてとても気になることがある。それは、単なるルールの要約。ゲームの準備から、手番にすること、終了条件、勝利条件だけを書き並べただけのもの。その前後にテーマとコメントがおまけ程度。
「6ニムト」は、牛カードを取らないようにするゲームです。全員に牛カードを10枚配り、そのほかに場に4枚並べます。全員一斉に1枚ずつ出して、数の少ない人から置いていきます。1つの列に6枚並んでしまったら、最後の牛カードを出した人はその列を取らなければなりません。カードにはマイナス点の牛マークが書いてあり、10枚全部出し終わったときにマイナスの一番少ない人が勝ちです。簡単なルールで盛り上がれるので、よく遊んでいます。
…こんな風。これを読んで、遊んだことのない人が面白いと思うだろうか。いや、そもそもどういうゲームなのか分かるだろうか。そして、遊んだことのある人に何か訴えかけるものがあるだろうか?
インストならこれでよい。でもレビューはどういうゲームなのかを知らせるためのものであって、ルールを説明することが第一の目的ではない。確かにルールを記述することは必要だが、そのルールが「なぜ面白いのか」につながるべきだと思う。
ルールを「なぜ面白いのか」につなげるためには、2つの方法が考えられる。ひとつは、ルールの背景にあるテーマやストーリーから書く方法。
パレッティは天空の城を作りたくていましたが、新しい柱を買うお金がありませんでした。そこで下の階にある柱を抜いて、上の階に移していくことにしたのです。(ヴィラ・パレッティ)
この説明でゲーム内容の7割ぐらいは理解できる。アブストラクト系ではできないが、たいていのドイツゲームなら可能だろう。ストーリーリッチに仕立てたレビューとしては涼色桔梗さんのものが素晴らしい。『ボードゲーム天国』のレビューもそういった切り口だ。プレイヤーはゲーム中、何(職業、動物etc...)になるのかをしっかり説明することで、何をめざすのか(目的)、何ができるのか(手番の行動)が自然と理解できる。
もう1つ、ルールを「なぜ面白いのか」につなげる方法は、ルールが引き起こす事態を書くことだ。
自分が引きたい路線に対応する色のカードを出します。そのため、せっせとその色のカードを集めていきますが、路線の数は限られていて早い者勝ち。ほかの人に取られてしまったら、別のルートを探さなければなりません。(乗車券)
この説明はアブストラクト系でも、それ以外でも有効。簡潔なルールでシステマティックに作られたドイツ系ゲームでは、面白さの理解に不可欠とさえ言えるのではないだろうか。
逆に言えば、引き起こす事態まで記述していないルールは不要だということ。最初に挙げた6ニムトの例では、配る枚数、並べる枚数がこれに当たる。一般に何枚とか何点とかいう数字は、それが意味することを丁寧に書かない限り、いたずらに読者を混乱させてしまう。「牛マーク」などのゲームでしか通用しない専門用語も同じ。
システムに切り込んで作られたレビューとしては鷹村ナクトさんのものが秀逸。詳しいルールの中に、それがゲーム全体の中で何を意味するかがちりばめられていて、理解しやすい上に面白さも伝わってくる。
前者は読者の一般教養を、後者はゲーム経験をうまく使うと言い換えることもできよう。何も難しいことではないと思う。自分が面白いと思うポイント、伝えたいと思うことを前面に出して、それ以外のものを削ぎ落とすだけのことだ。
とはいえ私もまだまだ試行錯誤中。賢明なる読者のご意見を乞う。
"ゲームレビュー"へのトラックバック
トラックバック先URL
月別アーカイブ
- 2008年02月 (6)
- 2008年01月 (10)
- 2007年12月 (14)
- 2007年11月 (11)
- 2007年10月 (14)
- 2007年09月 (13)
- 2007年08月 (11)
- 2007年07月 (12)
- 2007年06月 (19)
- 2007年05月 (18)
- 2007年04月 (12)
- 2007年03月 (14)
- 2007年02月 (11)
- 2007年01月 (7)
- 2006年12月 (6)
- 2006年11月 (3)
- 2006年10月 (13)
- 2006年09月 (1)
- 2006年08月 (6)
- 2006年07月 (2)
- 2006年06月 (6)
- 2006年05月 (13)
- 2006年04月 (2)
- 2006年03月 (3)
- 2006年02月 (1)
- 2006年01月 (3)
- 2005年12月 (9)
- 2005年11月 (3)
- 2005年10月 (4)
- 2005年09月 (6)
- 2005年08月 (1)
- 2005年07月 (6)
- 2005年06月 (15)
- 2005年05月 (12)
- 2005年04月 (16)
- 2005年03月 (16)
- 2005年02月 (26)
- 2005年01月 (17)
- 2004年12月 (11)
- 2004年11月 (13)
- 2004年10月 (27)
- 2004年09月 (15)
- 2004年08月 (10)
- 2004年07月 (12)
- 2004年06月 (19)
- 2004年05月 (21)
- 2004年04月 (17)
- 2004年03月 (15)
- 2004年02月 (25)
- 2004年01月 (13)
- 2003年12月 (11)
- 2003年11月 (12)
- 2003年10月 (8)
- 2003年09月 (6)
- 2003年08月 (12)
- 2003年07月 (26)
- 2003年06月 (35)
- 2003年05月 (15)
- 2003年04月 (14)
- 2003年03月 (19)
- 2003年02月 (15)
- 2003年01月 (8)
- 2002年12月 (9)
- 2002年11月 (16)
- 2002年10月 (9)
- 2002年09月 (9)
- 2002年08月 (9)
- 2002年07月 (4)
- 2002年06月 (8)
- 2002年05月 (6)
- 2002年04月 (9)
- 2002年03月 (6)
- 2002年02月 (2)
- 2002年01月 (7)
- 2001年12月 (10)
- 2001年11月 (6)
- 1998年01月 (2)
フィード
Powered by Movable Type
