2006年10月アーカイブ

2人用カタン

| コメント(2) はてなブックマーク - 2人用カタン 



K.トイバー作


ゲームの準備



  • 交易チップ20枚を用意します(コインのようなものを使うとよいでしょう)。両プレイヤー5枚ずつもちます。

  • 2人が使わない色のコマは2人の中立プレイヤーのものとみなします。


初期配置



  • 中央のタイルから道一本分離れた交差点に中立プレイヤーAの家を1つ、その反対側(中央から逆方向に道一本分離れた交差点)に中立プレイヤーBの家を1つ置きます。道は置きません。

  • その後で両プレイヤーがルールに沿って初期配置を行います。


ゲームの進行


以下の点を除き通常ルールどおりです。



  • ダイス2回

    • 手番にはダイスを2回振ります。結果(合計数)が同じだったら別になるまで振りなおします。それぞれの結果について収入や盗賊(7の場合)の移動を行います。



  • 中立プレイヤーの建設

    • 道を1本建てた人は中立プレイヤーの道を1本、家を1件建てた人は中立プレイヤーの家を1件建てなければなりません。

    • どちらの中立プレイヤーにするかは選ぶことができます。

    • 家を建てるとき、どちらの中立プレイヤーにも建てられなければ道にします。

    • 街を建てたりチャンスカードを買ったりしたときは、中立プレイヤーには何も起こりません。(中立プレイヤーの家は街になりません)

    • 中立プレイヤーの家からは収入は得られませんが、中立プレイヤーがロンゲストロードを取ることはあります。



  • 交易チップ

    • 交易チップを使うことによって手番に1回、以下の行動のうち1つを行うことができます。

      • 強制貿易:相手の手札から2枚引いて、好きな2枚をあげる

      • 盗賊移動:盗賊を砂漠に戻す



    • 相手プレイヤーより勝利点が同じか少ない人は交易チップを1枚、相手より勝利点が多ければ2枚使います。

    • 使った交易チップはストックに戻します。



  • 交易チップの補給

    • 公開しているソルジャーを1枚捨てると、交易チップを2枚もらえます。

    • 砂漠に面して家を建てると(初期配置も含む)、交易チップを2枚もらえます。

    • 海に面して家を建てると(初期配置も含む)、交易チップを1枚もらえます。




(Catan-News 2006)※例年海カタンのシナリオが掲載されているが、今回は基本ゲームの2人用バリアントだった。


郵便馬車・侯爵夫人の密使

| コメント(7) はてなブックマーク - 郵便馬車・侯爵夫人の密使 



『郵便馬車』は拡張『侯爵夫人の密使』によって「貴族の手紙」という新たな次元を獲得します。当時の貴族はくどくど話をしなければならなかったので、プレイヤーは貴族の手紙を使って、官吏にさらに援助してもらうことができます。密使は侯爵夫人の言葉をもって国中繰り出し、それによって貴族の手紙が特に重要になります。


ゲームの用具



  • 「貴族の手紙」:28

  • 「侯爵夫人の密使」:1


ルール


以下を除いて『郵便馬車』のルールをそのまま使います。


ゲームの準備



  • ゲームの最初に、ボード上の全ての都市に1つずつ「貴族の手紙」を置きます。

  • スタートプレイヤーを決めたら、2番手のプレイヤーは「貴族の手紙」を(ストックから)1通、3番手のプレイヤーは2通、4番手のプレイヤーは3通もらいます。

  • 4人未満で遊ぶ場合は残った「貴族の手紙」は使いません。

  • 「侯爵夫人の密使」はボードのそばに置きます。


貴族の手紙



  • それまでに家がなかった都市に家を建てるたびに、そのプレイヤーはそこに置かれている「貴族の手紙」を手に入れ、自分の前に置きます。全ての都市はこのようにして1つずつ貴族の手紙を出します。ほかの人が後からこの都市に家を建てても、「貴族の手紙」はもらえません。

  • 「貴族の手紙」によって通常の官吏の援助に加え、同じ手番中にさらに追加で官吏の援助を受けることができます。

    • 1人目の官吏の援助は通常ルール通り、無料です。

    • 「貴族の手紙」を使うことでさらに1?3人の官吏の援助を受けることができます。

    • 4人の官吏は、1回の手番でそれぞれ1回ずつしか使うことができません。

    • 手番中に追加で官吏の援助を受けるには、1人の官吏につき2枚の「貴族の手紙」を支払います。

    • 支払う「貴族の手紙」は手番の開始時にもっていなければなりません。手番中に手に入れた「貴族の手紙」は次の手番以降に使えます。

    • 支払った「貴族の手紙」はゲームから除かれます。

    • 1?2枚のカードを引いた後でも、官吏を使うことができます。

    • 最後まで使わなかった「貴族の手紙」は点数になりません。




例:ウヴェはフライブルクとシグマリンゲンを公開しており、手札にはザルツブルクがあります。「貴族の手紙」は4枚あります。場札からケンプテンを取り、山札からウルムが補充されました。ザルツブルクまでつなぐためにインスブリュックがほしかったので、官吏(無料)を使って場札を交換しました。そこでインスブリュックが出てきたので、「貴族の手紙」を2枚支払って郵便局長(1回目の追加援助)によりインスブリュックを手札に入れました。ついで御者(2回目の追加援助)により2枚のカードを公開したかったので、さらに「貴族の手紙」を2枚支払いました。


侯爵夫人の密使



  • 郵便網を敷いたときに新しい郵便馬車を手に入れなかった場合(長さが足りないため)、あるいは新しい郵便馬車を手に入れないことにした場合、「侯爵夫人の密使」を手に入れます。「侯爵夫人の密使」コマはほかのプレイヤーが同じようにして手に入れるまでその人が持ち続けます。

  • 手番の最初に「侯爵夫人の密使」をもっている人は、追加で官吏の援助を受けるのに必要な「貴族の手紙」が2枚から1枚になります。

  • ゲーム終了時に「侯爵夫人の密使」をもっていると、追加で1勝利ポイントになります。


(Spielbox 2006/5付録)


6日目 もう最終日

| コメント(2) はてなブックマーク - 6日目 もう最終日 



主なゲームは昨日のうちに見終わっていたので比較的のんびりと過ごす。


 最初はクニツィアの2人ゲーム『メディチVSストロッチ』を草場さんと対戦。ルールは簡単なのに値のつけ方が難しく、やりこみがいのあるゲームである。このゲームが置いてあったリオグランデのブースには、2Fゲームズなどブースがいつもいっぱいになっていて遊べないゲームが何点かあったが、遊ぶためには3?4人で卓につかなければならなかった。いつも一緒に行動できるメンバーが2?3人ほしい。


 お昼前にカタンの世界大会へ。日本代表は昨日の予選を勝ち抜き、準決勝を戦っていた。C卓は鬼引きでポイントカードを引いた大井さん、D卓は出目が回って開拓地で決めた迫田さんが1位。2人とも決勝に進出するという初の快挙を成し遂げた。組んだらどちらかが優勝できるんじゃないかという冗談に、フェアに戦うと誓う2人。


 今年の日本代表は地方予選と決勝の勝ち抜きなので、代表になるまで8戦中7勝か8勝するという実力が必要になった。カタンには運の要素があるが、運だけではそんなに勝つことはできない。そんな実力をもった2人が共に決勝進出すれば、1位2位独占もあるのではないかという期待が高まる。


 お昼を挟んで決勝開始。日本代表の2人は出目に恵まれない上、2人並んで座っていたせいか「日本人チーム」としてまとめて叩かれる場面もあり、かなり厳しい展開となった。このまま3、4位かと思われた矢先、フィンランド代表が上がる。拍手する中で観客がクレーム。フィンランド代表はチャンスカードを1手番に2枚公開していたのだ。そこでもう1周できることになったが、及ばず大井さんが2位、迫田さんが4位。でも立派な成績である。国別ポイントでは間違いなく1位だ。


 最後のフェアプレイ人気調査を確認し、リストの中に2、3ゲームチェックしていないものがあったので調べに行ったり来たり。最終結果は1位がイスタリの『イスファハン(Ysphahan、1.77)』とコスモスの『大聖堂(Die Säulen der Erde、1.7)』、3位がダヴィンチの『レオナルド・ダヴィンチ(Maestro Leonardo、1.81)』、4位がサプライズド・ステア・ゲームズの『タラ(Tara、1.92)』、5位がレコスの『サンティ・アンノ(Santy Anno, 1.98』、6位がエガートシュピーレの『スペースディーラー(Space Dealer、1.99)』、7位がウリカンの『ミスター・ジャック(Mr.Jack, 2.04)』、8位がマインド・ザ・ムーブの『ヘマゴール(Hemagor、2.2)』、9位がJKLMの『アンダーグランド(On the Underground, 2.10)』、10位がツォッホの『ヒツジパニック』(Haste Bock, 2.18)、時点に『ウル』『タルヴァ』『クロノス』『アルカディアの建築士』と続く。ほとんど全部をチェックしたが、『クロノス』だけはブースに「売り切れ」の紙が貼ってあって撤収されてしまっていた。


 その近くで「ゲームモブ(Gamemob)」のブースを発見する。この頃いろいろなメーカーのルールの最後にロゴが貼られており、サイトがかなりカッコいいのでどんな組織なのか興味をもっていた。聞いてみるとマルチメディア会社がプロモートしてボードゲームを若い人に普及しようという会社らしい。敷居をできるだけ下げ、音楽や映画など若者の趣味とリンクさせて、今まで遊んだことのない人にボードゲームに興味をもってもらおうとしている。ウェブページはクールなデザインで分かりやすいゲーム紹介が載っており、また居住地や遊びたいゲームを登録しておけば、検索で一緒に遊べそうな人が探せる。こういう、フリークでない人の目から作られたサイトが日本でもあったらいいなと思う。


 あっという間に時間が過ぎてヤポンブランドの片付け。最終日は1時間早く終わり、スタッフで売れ残ったゲームを箱に詰める。幸い、最後に残ったゲームを全部買ってくれるお店が現れ、日本に返送しないですむことになった。お店に送るまでは、ドイツ人スタッフのヘニングさんが預かってくれるという。ヤポンブランドに関わった日本人・ドイツ人の人脈を最大限に生かしたファインプレーである。


 最後はイタリアレストランで打ち上げ、今後の方針などを話し合った。ヤポンブランドの収穫は、日本のゲームの知名度を上げられたということもあるが、それ以上にスタッフの絆を深め、新しい出会いをたくさん作ったことにあると思う。私は海外へのPRで少しお手伝いしただけだが、とても楽しかった。また来年、エッセンで。


5日目 集中プレイ

| コメント(2) はてなブックマーク - 5日目 集中プレイ 



今日はインタビューもなく、丸一日遊び倒した。まずはアレアの新作『ノートルダム』から。アレアは毎年、最小スペースで3卓だけ試作品を遊べるが、いつも満員なのでなかなか遊べない。今日は絶対遊んでいこうと思い、1時間ほど座り込んで観戦。実際にやっているのを見るとドイツ語の説明だけでも何とかルールをのみこめる。隣りの卓が空いたのですぐに入った。1ゲーム観戦していたのでコツがつかめダントツの1位。どこかで見たことがあるような要素が散見されるが、フェアプレイでは高い評価が出ているし、安心して楽しめる一品。


 次にフェアプレイの中間集計で1位になっていた『大聖堂』を観戦。これも1ゲーム観戦してから遊ぼうと思ったが、アミーゴのブースはグループでゲームを借りて遊ぶ仕組みなので一人では入りづらく断念。既存の要素をまとめて手堅く作ったという印象を受けたが、手番の決定システムなど見どころもある。


 さらにフェアプレイの上位を尋ねて回る旅。『ミスタージャック』はB.カタラとL.モーブランが制作した2人用の推理ゲームである。対戦したお姉さんが序盤に痛恨のミス。あっという間に犯人が分かり、妙に盛り上がらないゲームになってしまった。前のゲームも、ちょっとした手違いがゲームを盛り下げてしまっており、プレイヤーの能力への依存度が高いけれどもゲームに習熟すれば白熱した戦いになりそうだ。


 次に『シュヴァーベンの百万人』。自分で予想して自分で試合をする八百長サッカーゲームだ。1人2チームを担当し、合計8チームでまずA組、B組のリーグ戦を行う。私はドイツとスペイン、左どなりの人はイングランドと日本、対面の人はスイスとチェコ、右どなりの人はナイジェリアとイタリアを担当。A組にはドイツ、日本、イタリア、スイスが入り、B組にはイングランド、スペイン、チェコ、ナイジェリアが入った。私はスペインが優勝すると予想。ドイツは一次リーグで敗退するというどんでん返しを仕組んだ。予定通りドイツは日本にも負けてしまうが、その日本も敗退してしまいイタリアとスイスが準決勝進出。B組はスペインが全く振るわず、イングランドとナイジェリアが準決勝に進出した。どちらも準決勝進出までは予想していたが、まさか決勝に勝ち進むとは。結局延長の末ナイジェリアが優勝。自分のチームが全て予選敗退した上、予想も当たらずビリだった。サッカー好きな方に。


 そして最後に『タラ』はイギリスのサプライズド・ステア・ゲームズというメーカーのゲーム。たえず逆転が起こるように作られているのは落ち着きがないが、連鎖をうまく使うなどルールを聞いたときとは違うインパクトがあった。


 フェアプレイのアンケートは組織票である可能性もある。『ミスタージェック』や『レオナルド・ダヴィンチ』が高い評価を受けているのが、ブースはすぐそば。サクラが5人ぐらい最高点をつければたちまち上位に躍り出る。上位になればそれを見た客がやってくるから宣伝効果が大きい。投票結果はそれくらい差し引いて考えたほうがよいかもしれない。


 フェアプレイの人気調査、木金土の3日間の中間集計は、40票以上の獲得で上位からアレアの『ノートルダム(Notre Dame、1.7)』、サプライズド・ステア・ゲームズの『タラ(Tara、1.7)』、コスモスの『大聖堂(Die Säulen der Erde、1.7)』、ダヴィンチの『レオナルド・ダヴィンチ(Maestro Leonardo、1.8)』、イスタリの『イスファハン(Ysphahan、1.9)』、エガートシュピーレの『スペースディーラー(Space Dealer、2.0)』など、最終日の明日はどうなることやら。


 来場者自体は木金と比べものにならないほど大混雑していたが、ヤポンブランドは不思議なことに客足が落ちて売り上げも半減していた。それだけウェブなどの事前情報をチェックしない一般客が多いということで、木金にいかに事前情報を得て訪れた人が多かったかを物語る。


 夕食はヤポンブランドのメンバーと軽食のつもりがまたシュヴァイン・ハクセを頼んでしまいずいぶんヘヴィーに。軽いデザートのつもりで頼んだバニラアイスのベリーソースも大盛りで驚いた。こんなのを子どものときから食べていたら、太っている人が多いのも分かる。その上ゲームばかりで運動しなかったら……自分も気をつけよう。


4日目 中休み

| コメント(0) はてなブックマーク - 4日目 中休み 



朝はヤポンブランドのサンプルをもってシュピールボックスのKMW(K-M.ヴォルフ)氏と会談。この頃ゲームの寿命が短いのはインターネットで情報がすばやく流れるせいだろうと分析していた。ゲームの評価というものは主観的、相対的なもので誰かが面白くないといっても実際遊んでみると気に入ったり、その反対だったりすることはよくあるものだ。しかし誰かつまらないと書けば買い控え、面白いといえば一斉に買うという傾向は今のウェブ社会では避けられないのかもしれない。ロングセラーや末永く遊ばれるゲームが少ないのは残念なことだ。


 お昼前から『魔法使いの夜』の作者K.ベッカー氏にインタビュー。この結果は『シュピール』に掲載される予定。禅に興味をもっていて弓道と禅は関係あるのか聞かれたが、あまり関係ないんじゃないかなぁ。


 それから『スペースディーラー』をまる1ゲーム遊ぶ。砂時計を使って設備をグレードアップしたりものを生産して売買したりする異色のゲーム。慣れていないと自分の行動に精一杯でインタラクションが極端に少なく感じるが、これまでにないプレイ感覚はピカイチである。


 午後はヤポンブランドで過ごす。『キャメロットの影』のB.カタラ氏とS.ラジェ氏が立ち寄ったり、『アド・アクタ』のA.マイヤー氏が『R-ECO』を買いにきたりするなど、何度も鼻血が出そうになった。ドイツでのディストリビューター探しは、CEマーク(ヨーロッパのSTマーク)がないのでお預けになったが、いくつかのショップとコンタクトが取れたようだ。売り上げは今日も約30万円ほど。


 夕方にはノルウェーゲーム大賞のR.レーダー氏と情報交換。国内メーカー13社を一堂に集めてゲーム賞の立ち上げを説明し、各社は賛同してエントリー料金を1タイトル何万円か払った。国産(オリジナル外国産を含む)限定でエントリーは50?75タイトル。子ども向け、家族向け、パーティという3つの部門でそれぞれ第一次選考委員が投票し、上位5タイトルをノミネート。そして一般公募+委嘱の最終選考委員が大賞を決定する。ノミネート料、大賞受賞料とそのたびにメーカーが負担するが、宣伝効果が大きいので不参加はいなかったという。音楽業界にいたレーダー氏がレコードやデジタルゲームの賞からヒントを得て作ったシステムだ。う?む、これもまたすごい。


 帰りにフェアプレイのブースで人気調査を見たところ、木金の2日間の中間集計、25票以上の獲得で上位からコスモスの『大聖堂(Die Säulen der Erde、1.7)』、ダヴィンチの『レオナルドダヴィンチ(Maestro Leonardo、1.8)』、フリカンの『ミスタージャック(Mr.Jack、1.8)』、エガートシュピーレの『スペースディーラー(Space Dealer、1.9)』、イスタリの『イスファハン(Ysphahan、2.0)』、マインド・ザ・ムーブの『ヘマゴール(Hemagor、2.2)』、ラベンスバーガーの『アルカディア(Arkadia、2.2)』、ハンス・イム・グリュックの『タルヴァ(Taluva、2.4)』。


 夜はヤポンブランドでお手伝いをしているドイツ人のヘニングさんの招待でデュイスブルク観光。シュヴァインハクセ(豚のすね焼)を食べビールを飲んで、鉄工所跡を散策した。ドイツに来てもずっとメッセ会場にこもっているので、外のドイツを満喫できたのは望外の喜び。一部壊れてしまっている方もいた。


車で送ってきてくれたヘニングさんのお父さんがおもむろにビールを飲んでいるので、「いいのか?」と聞いたら「ドイツでは1、2杯はいいんだよ」と。そして帰りは酒気帯びの高速道路となった。


3日目 開幕!

| コメント(1) はてなブックマーク - 3日目 開幕! 



 インタビューは『ケイラス』の作者W.アティア氏。デザイナーである前に、プレイヤーでありたいというゲームへの情熱が物静な人柄からにじみ出ていた。『ケイラス』は『アメン・ラー』を遊んでいるときにアイデアをふと思いついて、建物のアクティヴェイトというコンセプトから始まった。イスタリ社とは『プエルトリコ』のトーナメントで知り合い出版につながった。はじめは建物固定だったが、テストプレイヤーの意見を取り入れた結果、フレキシブルな現在のかたちに。とにかくテストプレイをしまくってバランスがよく奥の深いゲームを作るのが、イスタリ社のゲームの秘密だ。


 夕方からはオーストリアゲーム大賞のダグマ・デ・カサン氏とゲーム賞について会談。ゲーム賞は5年前に始まったものだが、ゲームマーケットのような活動を30年続けている。ゲーム賞の選考は11ヶ月間、毎週水曜日に集まってテストプレイやディスカッションをしているということで、ちょっとやそっとでは真似できない。しかも最終選考に残ったゲームから選ぶ最後のひとつは、ゲームのことをあまり知らない芸人とか大学教授なんかに任せるという。「フリークゲームなんて、ドイツゲーム賞に任せればいいのよ。もうゲーム持ってるフリークにアピールしたってしょうがないでしょ? ゲーム持ってない、ちょっと興味がある人に手にとってもらうようなゲームを選ぶの。」


 ヤポンブランドは荷物が夕方になってやっと到着。事前の宣伝効果があってかバカ売れしている様子だ。初日で30万円ほどいったらしい。奥のほうにあるにもかかわらず、いつ行ってもブースは混んでいる。特にカワサキさんの作品は、同じデザイナーということでまとめ買いする人もいる。『R-ECO』を指差し「これはマストバイなんだ」と言うのを聞いて、ウェブの影響が大きいのだと思った。私は『キュージェット』をドイツ語でインストするという楽しい経験をさせてもらった。ドイツ人だから『アベ・カエサル』をみんな知っているのかと思ったら、名前すら知らなかった。いろんな層があるものだと妙に感心。


 夜は恒例のメビウスの能勢さんらと日本人飲み会。「死んだらどうなるのか」「幽霊は存在するか」など妙な話になっていた。


2日目 プレス会議

| コメント(0) はてなブックマーク - 2日目 プレス会議 



 朝、ホテル近くのネットカフェでミクシィを開けると、ヤポンブランドの荷物が遅延することが分かった。13箱のうち1箱が手違いでアメリカ経由になってしまい、先にフランクフルトに着いた荷物も足止めを食らっているという。なんで?? さらに「商品」として発送申込をしたのに、「サンプル」として扱われていたために書類不備になり、関税で止められて大騒ぎ。このまま荷物が着かなかったら、ヤポンブランドのエッセン出展は水泡に帰してしまう。


 ここで現地で頼んでいたドイツ人スタッフが活躍した。必要な書類を至急作成して印刷し、フランクフルトにFAX。この一連の作業を日本人だけでやることなど無理。何とか間に合ってくれるだろうか。


 会場設営のお手伝いをする合間に11時からプレス会議。今回のゲーム祭は31カ国から730の出展者があり、350以上の新作が発表されるという。入場者数は15万人で頭打ちだが出展者が膨張し続けており、いくら特定のジャンルに集中したところで4日間で回りきるのは難しくなっている。出展者にしてみれば、閑古鳥が鳴くところも少なくないだろう。ふらりと立ち寄る人が期待できないため、事前のPRがとても大切になる。ヤポンブランドはその点、抜かりはなかった。


 プレス会議が終わってから新作の内覧会。主なメーカーの新作の概要を効率よくつかむことができる。デザイナー自身が説明にあたっていることも多く、プレス関係者にいい記事を書いてもらいたいと懇切丁寧だ。2時間ほどかけて30タイトルほど説明を受けた。


 その後は恒例の中古ゲーム漁り。前日から入れるプレスの特典ともいえる。5,6件を回って購入したのは、クニツィアの『市場の商人』『メディチ』『メンバーズオンリー』『はちみつくまさん』『ソクラテス』『アタック』『ツインズ』『モールヒル』、それに『アクワイア』『メキシカ』『フォーラム・ロマーナム』『イモムシイモムシ』『フィアスコ』。価格はボードゲームが20?25ユーロ、カードゲームが5?10ユーロといったところ。


 ヤポンブランドのブースに戻ると、ウェブやパンフレットの効果か早くもひっきりなしにお客様が来ていた。何しろ販売量がヨーロッパのメーカーなどと比べるとごくわずかなので、売り切れる前に手に入れておこうというわけである。本番は明日からとはいえ、荷物がまだ届いていないのが痛い。


 その後イスタリ社の新作『イスファハン』をテストプレイ。ダイスを使うのでゲーム感は前作に比べると軽いが、斬新なアイデアと隙のないバランス設定で楽しめた。このメーカーはしばらく目が離せそうにない。


 夜はドイツゲーム賞授賞式へ。日本からはゆうもあチームとオフィス新大陸チームが来ていて、今回もバシバシ写真を撮っていた。


アラカルト・カードゲーム賞2006

| コメント(1) はてなブックマーク - アラカルト・カードゲーム賞2006 



à la carte Kartenspielpreis


1位:それってどこよブクステフーデ(Ausgerechnet Buxtehude / U.ラップ、B.ラフ / フッフ・フレンズ)


2位:公爵(Marquis / F.ツァルネツキ、M.ゲーツ / ルドアート)


3位:ノッティンガム(Nottingham / U.ローゼンベルク / アバクス)


4位:お金は臭わない(Pecunia non olet / K.ハッペル、C.フィオーレ / ゴルトジーバー)


5位:チグリス・ユーフラテスカードゲーム(Euphrat & Tigris / R.クニツィア / ハンス・イム・グリュック)


6位:アーク(Arche Optimix / F.ネステル、D.マテウス / ドリス&フランク)


7位:私たちマタニティ(Wir sind schwanger / U.ローゼンベルク / アミーゴ)


8位:フェットナップ(Fettnapf / R.シュタウペ / アミーゴ)


9位:ハボック(Havoc / K.ハンフリー / サガシティゲームズ)


10位:エリコ(Jericho / T.レーマン / アバクス)


(http://www.spielbox-online.de/spielarchiv/alacarte.htm)


1日目 日本?エッセン

| コメント(1) はてなブックマーク - 1日目 日本?エッセン 



 エッセン・国際ゲーム祭SPIELへの参加は今回で3回目となるが、初日からエッセンに入るのは初。1回目は交通の便がいいデュッセルドルフ泊、2回目は前々日にアーヘン近くに泊まって悠々とやってきたが、今回はギリギリの日程にした。


 成田から日本航空でフランクフルトまで12時間。機中では『嫌われ松子の一生』『ブラフ・マスター』『カーズ』と映画を立て続けに見る。映画は海外旅行の楽しみのひとつで、日本航空で行くのは邦画をたくさん見たいためである。


 フランクフルト空港に着くと、予約してあった日本航空チャーターバスでデュッセルドルフまで2時間半、ホテル日航前に21:30。眠かったのでそのままデュッセルドルフに泊まれたらどんなにいいだろうと思ったが、気を取り直してエッセンに向かうことにする。


 駅までは近いのだが、スーツケースが重いのでタクシーに乗り込んだ。エッセンまで40ユーロでいくよと言われたが、値切り交渉をした末に断る。こんなときついインドにいるときの癖が出てしまう。駅までの料金は4ユーロで、財布にちょうどあったので渡したらチップがないぞと言わんばかりに笑って首を振る運ちゃん。イヤな奴!


 気を取り直して切符を買い、電車に乗り込む。エッセンまでは1時間ぐらいで着く……はずだったが、途中で停車信号が出て全く進まない。車内放送は「数分間お待ち下さい」ばかりで、そのうち逆方向に走り出した。一緒に乗っている人に聞くとエッセンまで行くよというのだが、乗客はどんどんまばらになり、最後は4両の中にヤンキースの帽子をかぶってイタリア語を話しているカップルと私だけ。心ぼそーい!


 結局その電車はゲルゼンキルヘという駅で回送になり、カップルに教えてもらって私も降りた。そのまま乗っていたら車両基地行きだったか……。15分後にさらに逆方向でやってきた電車に乗り換えてやっとエッセン着。デュッセルドルフから2時間半ぐらいが過ぎていた。寒さもあってか夜の駅の寂しさが身にしみる。ピュ??


テーブルゲームフェスティバル

| コメント(0) はてなブックマーク - テーブルゲームフェスティバル 


国産のボードゲームメーカーや同人が新作・創作ゲームを発表し、購入もできるイベントが今年も開催される。近年の国産ゲームの水準はどんどん高くなっているから見逃せないぞ! 11月19日(日)10:00-17:00、東京都立産業貿易センター(台東館)5Fにて。ホームページはこちら。10月20日まで出展者募集中。

Table Game Festival

| コメント(0) はてなブックマーク - Table Game Festival 


On 19. November Japanese Designers and Manufacturers exhibit
their new board-/cardgames in Asakusa , Tokyo(Same place as Game Market).
Players can try the games for free and buy them if they like.

(Source: Table Game Festival) -ono

ゲーム棚整理日記

| コメント(7) はてなブックマーク - ゲーム棚整理日記 



この頃、新作は他所で遊ぶようにして買い控えているがその分珍しい中古品などに手を出してしまい、ゲーム棚に入りきらなくなっている。そこでリストラ断行。棚を眺めながら手放すゲームを考えていたが、時間ばかり経って仕方がない。そこでいったん棚から出して、ジャンルごとに入れ直すことにしてみた。



  1. デザイナー別
    デザイナー買いしているドーラ、フラガ、ローゼンベルクと、いつの間にか集まってしまう御三家(クラマー、クニツィア、トイバー)の作品をひとまとめにして収納。正直いって面白くないものもあるが、揃えてみるとそれぞれのカラーが感じられて気持ちいい。コレクターのつもりはないのだが特にドーラには思い入れがあって、コンプリートまであと1つ。

  2. 未プレイ
    いくら評判がよくないといって、未プレイのゲームを未プレイのままで手放すのはもったいない。そこで未プレイだけを集める。これからゲーム会があるたびにここから持ち出したり、自宅でゲーム会をするときはここから選んでもらったりして、どんどん遊びたい。ただマイナーで海外の評価はあまり高くないゲームが多く、一度遊んだらよほどのものでない限り手放してしまいそうだ。珍しいからといってやたら中古品に手を出すのはやめよう。

  3. パーティゲーム
    普通の人と遊ぶとき用にルールが簡単で多人数でも遊べるようなゲームをひとまとめに。『どきどきワクワク相性チェックゲーム』『ライフスタイル』『アップルトゥアップル』『シンボルで言いましょう』『コヨーテ』など。

  4. 大賞受賞作
    年間ゲーム大賞受賞作でも、正直いって面白いと思わないものもあるが資料として取っておくことに。実際はあまり遊ばないので棚の上に上げた。棚の上にはほかにもプレイ頻度は低いが資料的価値があるゲームを集めておく。


あとはいくつか思い入れのあるゲームを取って、残りを放出決定。はじめにデザイナーで仕分けしたせいかシャハトなどはいくつかのカードゲームを除いてほとんど残らなかった。残念だが「シャハトは爽快感がないもんなぁ」などと無理やり自分に言い聞かせる。


子育て雑誌にドイツゲーム付録

| コメント(0) はてなブックマーク - 子育て雑誌にドイツゲーム付録 



小学生ママの子育て応援マガジン『edu[エデュー]』10月号で、ドイツゲームのコンティニュオが付録になった。構成はオフィス新大陸。「足し算や図形認識力、発想の柔軟さを育てるドイツで大人気のボードゲームです」と紹介されている。


16マスが赤青黄緑のさまざまなパターンで塗られたタイル42枚を使う。手番には山札からめくって場札に隣り合わせておく。このとき、置いたタイルから同じ色でつながっているマス数だけ得点になるという、シンプルながら面白そうなゲームだ。見た目はブロックスのように華やかで、また自分がつなげた色を、さらに後の人に伸ばされるかもしれないという頭脳絶好調(天才一直線)のような深みもありそう。


日本では発売されたことがないようだが※、初版が1982年、以降アミーゴ社やシュミット社が再販してきたロングセラー(ギークのデータはこちら)。昨年オフィス新大陸が発売したヘキサゴはその姉妹編に当たる。オフィス新大陸の目のつけどころと版権交渉などの行動力には脱帽する。


エデューはこれまでにもイコールカードを付録につけたことがあり、ゲームの教育的価値を高く評価しているようだ。こうした動きから、子どもの教育に熱心な親がボードゲームを新しいツールとして発見し、親子で楽しみながら学ぶ機会が増え、運だけではなく考えどころのあるボードゲームが日本でも広がっていくことを期待したい。


※はるか昔(おそらく初版が)河田から輸入されていたそうです。


カレンダー