2007年3月アーカイブ

『ヴェネチア』にルールカード欠品

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Venedig - Mehr Lesestoff fuer Baumeister(建築士の皆さんはもっと読むものがありました)

ドイツのゲームメーカー、アミーゴ社は今年発売したばかりの新作『ヴェネチア(Venedig)』の初版1000セットに欠品があることを発表した。欠品はルール概要カード。本来は全員分の5枚が入っているところが、1枚しか入っていないという。

同社では申し込みフォームから申し出た人に無料で送るという。またすぐ遊びたい人には、製品ホームページからダウンロード(PDF)できるようにもした。

ドイツ語のルール概要カードなので、日本人にとってはプレイ上問題ない欠品だと思うが、お知らせのタイトルがオシャレだ。書き出しも「ものをなくす悪魔がイタズラしまして……」。ゲームの重要な部品の欠品であればこうはいかないだろうけれども、面白さとともに、こういう小さなミスもきちんと報告する誠実さも伝わってくる。

あなたの『ヴェネチア』にルールカードが1枚しか入っていなかったら、それは初版ですよ!

ブレインストーミング・カードゲーム『ブレスター』

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ブレインストーミングを活発にさせる4つのツール(ITmedia)

企画や技術開発などのアイデア出しで最近よく知られるようになったブレインストーミング。これをテーマにしたカードゲーム『ブレスター』が仙台のベンチャー企業デュミナスから発売されている。

ゲームは4人までのプレイヤーが「批判禁止」「質より量」「突飛なアイデア」「便乗」というブレインストーミングのルールに即した役割をもち、それぞれカードデッキを受け取る。リストからテーマを選んだらゲームスタート。15分以内に、カードに指示された内容を言えれば捨てることができる。

例えば「批判禁止」の人はほかのプレイヤーのアイデアに「それ、良いね。だって○○○だから」と理由を添えてほめる、「質より量」の人はアイデアを2つ、「突飛なアイデア」の人は全員が言ったアイデアから飛躍させる、「便乗」の人は前のプレイヤーのアイデアに付け加えるなど。

このほかに全員共通のTOIカードというものがあり、「上下逆さまにしたらどうなるか。」などで発想の転換も促すようになっている。制限時間内に、最もカードを多く出せた人が勝ち。負けた人には罰ゲームもあるという。

ゲームとしては役割によって有利不利があるかもしれないが、スキル学習としては高い効果が期待できそうだ。価格は4,900円とカードゲームにしてはかなり高めだが、企業からの需要が高いためか初版は完売。現在、4月中旬にむけて予約受付中。

ブレスター公式サイト

人生ゲーム 紆余曲折

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ゲーム用VISAカード「人生ゲーム」も「脱お金」 米製造元、新版発売へ(asahi.com)

先月に開催されたニューヨーク国際玩具見本市で、ハズブロー社が新しいタイプの人生ゲームを発表した。タイトルは『人生ゲーム 紆余曲折(The Game of Life: Twists & Turns)』。クレジットカード大手のVISAと提携し、カードを使ってキャッシュレスでゲームに臨む。

もうひとつの特徴は、勝敗がお金でなく「人生ポイント」で決まるところ。ボードはこれまでの一直線ルートではなく冒険・家族・大学・キャリアの4つのコースに分かれており、お金だけでなく旅行や勉強などによっても「人生ポイント」を増やすことができる。同じコースに留まるもよし、いくつかのコースをまたにかけるもよし、自由度の高い人生を送ることができる。

マーケティング課長のM.コリンズ氏は「人生ゲームは、1960年の発売以来、現代的な生活にマッチするようにバージョンアップしてきました。今回、完全に新しいバージョンを作り始めたとき、今の人たちが収入や支出を自由に選ぶのを取り入れる時期でもあると思いました。あと現金をカードに替えるのは絶対必要であると。」という(Business Wire)。

ゲームは、ライフポッドという機械にカードを入れて進める。ライフポッドは人生ポイントを記録するだけでなく、ルーレットの代わりにもなり、コマを進める数を指示するようになった。そのほかにもプレイヤーのステータスを記録するなど個人秘書のような役割をもつ。

コンポーネントの写真はこちら(about.com)。

発売は8月の予定で、タカラトミーがほぼ同じ時期に日本版を発売するという。価格は機械が入る分アップして35ドル。アメリカで19ドル(2,200円)の人生ゲームが日本では3,780円で販売されていることを考えると、単純に計算して7,000円程度になるが、タカラトミーがどれだけ値段を抑えられるかが、売れ行きのカギを握りそうだ。

『グラグラカンパニー』『オーナーズチョイス』英語版まもなく発売

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遊宝洞の『妖精奇譚』の英語版を手がけたズィーマンゲームズ(ニューヨーク)が、ホームページで『Stack Market(原題:グラグラカンパニー)』と『Owner's Choice(原題:オーナーズチョイス)』のページを立ち上げ、英語ルールを公開した。

Z-Man Games: Stack Market
Z-Man Games: Owner's Choice

この2作はともに日本産のボードゲーム。『グラグラカンパニー』は川崎晋氏がグランペールから発売した経営ゲームで、ダイスでビルを積み上げる手先の器用さと、崩れないビルを見極める観察力が試される。『オーナーズチョイス』は、池田康隆氏がボードゲームリパブリックから発売した株式ゲーム。儲かる株の見極めとダイス運が相場師の血を熱くさせる。

TGWレポート グラグラカンパニー
TGWレポート オーナーズチョイス

英語版の価格は『Stack Market』が24.99ドル(約2900円)、オーナーズチョイスが29.99ドル(約3500円)。コンポーネントの出来などは不明ながらも、日本版の価格(それぞれ3500円、4800円)より抑えることに成功している(ただし逆輸入すれば送料などのため安くない可能性も)。

ズィーマンゲームズでは川崎晋氏の『R-ECO』を今夏に、『カルタゴの貿易商』を今秋か来年に発売するとしており、エッセンでヤポンブランドが出展した日本産ゲームの魅力が、海外に伝わりつつあるようだ。

『花より男子2』撮影現場でニムト

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おぐジュアリー第9回「流行ってます!」

TBS金曜ドラマ『花より男子2(リターンズ)』で花沢類役をつとめる小栗旬さんが撮影で使用した豪華なグッズやセットを紹介する「おぐジュアリー」コーナーに、番外編として『ニムト』が登場した。撮影現場で皆が遊んでいるという。

これは現場で皆でやっているカードゲームです。色々な賞をとった、ドイツのゲームなのですが、本当におもしろい!どんなゲームかというと…とにかくやってみて!ハマりますよ。

芸能界でボードゲーム・カードゲームで遊ぶ人が増えていることはこれまでm-floやよしもと芸人などが知られていたが、今度は撮影現場での流行。これは影響力が大きいか?

使われている写真が、メビウスによる日本語版であることに注目。「すでにこれだけ普及しているゲームの箱を今さら日本語にしたって……」という声もあったが、箱(題字)が日本語であるという安心感は、手に取る人がそれだけ増えることを意味する。国産オリジナルも必要だが、傑作ゲームが次々と日本語化されていくことも、ボードゲームの普及という点では大切なことだろう。

メビウスゲームズ ニムト

トイバーの肉声を聞く

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Im Gespräch mit Klaus Teuber

ドイツのブログサイト「ペッペルポッド(Pöppelpod)は、エッセン国際ゲーム祭やニュルンベルク玩具見本市などで取材した音声を配信するブログサイトだ。ここに『カタン』の作者K.トイバー氏のインタビューがアップされた。再生ボタンを押すと、約17分のインタビューが再生される。

インタビュー内容は趣味や仕事、家族構成などからカタンの開発、拡張についてなど。全部ドイツ語だが、ただトイバー氏の肉声を聞いてみたいという人も一聴の価値あり。ドイツ語を勉強している人にとっては、格好のヒヤリング教材となるだろう。

このサイトではほかにもメーカーの最新情報なども聞くことができる。要チェック。

お花見でボードゲーム

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春といえば桜の季節。予報では例年より10日ほど早く、3月20日ごろから開花し始めるようだ(tenki.jpさくら情報)。今年のお花見にゲームはいかがだろうか。それも下品なパーティゲームやありきたりなビンゴゲームではなくて、一風変わったゲームを。

高円寺のボードゲームショップ・すごろくやではお花見でおすすめのゲーム6点を紹介している。ピット、スティッキー、キーホルダーゲーム・おさる(←ここ店長らしいセレクト)、パウワウ、ヘックメック、タブラの狼の6点。いずれも盛り上がっているシーンが想像できるゲームばかりだ。共通するおすすめポイントは、
・大人数・何人でもOK
・ルールが簡単・酔っ払っていてもOK
・屋外でも(むしろ屋外のほうが)OK
といったところ。ボードゲーム愛好者ならほかに考えてみるのもよいだろう。メンバーの顔ぶれを見てピッタリのゲームを出せれば、一躍ヒーローだぞ!

さて、ボードゲームのエキスパートたちはどんな花見をしているのだろうか。国内最大のボードゲームサークル日本ゲーム協会(JAGA)の花見「ジャなみ」のレポートを見てみると……はい出ました『投扇興』。風の強いときは難しいけれど、桜の下で遊べば風流そのもの。そして紙と鉛筆を使ってできる多人数ゲームを遊んでいるようだ。

多人数ゲームのルール
関西JAGA ケータイで見るいつでも遊べるパーティゲームルール集
ボードウォーク・コミュニティー 多人数ゲーム
かんぽ じょーほー部屋一覧(「全体モノ」参照)
涼色商會 詠み人知らず
All about 紙と鉛筆だけで盛り上る『いい線いきまSHOW』

ネタをたっぷり仕込んだら、桜の開花を楽しみにして待とう!

年間ゲーム大賞toto、明日から

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ドイツのボードゲームサイト、spielbox-onlineにて、毎年恒例の年間ゲーム大賞totoが明日から始まる。今年は例年以上に新作の出足が遅れているが、直感と運で挑戦してみよう。

昨年のエッセン以降に発表された新作の中から、ドイツ年間ゲーム大賞に選ばれるゲームを予想、ウェブ(上記のリンクより)で登録しておく。今年はセカンドチャンスとして、5月20日に発表されたノミネートの中に予想した作品が入らなかった人は予想を変更できるようになった。

〆切は大賞が発表される6月25日の午前0時。見事予想が的中した正解者の中から、一番早く予想を送った人に賞品が贈られる。今年の賞品はゲーム10タイトルから好きなものを3つ自分で選べる。例年、toto開始すぐに申し込まないと1位は取れないようだ。投票開始時刻は現地時間の12時(日本の20時)。

1位正解者が選んだ残りの7タイトルから6タイトルは申込者に抽選でプレゼント。残りの1タイトルはセカンドチャンスで正解者した人に贈られるという。

予想のポイントは、自分が好きなゲームではなくてあくまで年間ゲーム大賞を受賞しそうなゲームを予想するところ。ある程度メジャーなメーカーが発売した(カードゲームでなく)ボードゲームというのが基本で、近年の傾向ではプレイ時間が60分程度、ルールもさほど複雑でないゲームが受賞している。この線で絞り込むと、実はさほど多くない。昨年のエッセンで発売された新作、今年のニュルンベルクで発表された新作をもとに、予想を立ててみよう。

子育て雑誌にドイツゲーム付録(2)

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小学生ママの子育て応援マガジン『edu[エデュー]』4月号(小学館、3月10日発売)に、ドイツのカードゲーム『プルンプザック』が付録になった。ドイツゲームが付録になるのは昨年10月号の『コンティニュオ』以来2回目。

『プルンプザック』はR.シュタウペ作の子ども向けカードゲーム。1999年に作者の個人会社で発表され、2003年にアミーゴ社から発売された。カードを円形に並べ、矢印と数字で指示された先のカードが何かを当てていく記憶ゲームだ。矢印の書かれた国内では『ハンカチ落とし』という邦題で発売されている。

『edu』でのコピーは「ドイツで大人気!集中力、記憶力がつく魔法のカードゲーム」。学研の「頭のよくなる」ゲームシリーズと同様、ゲームによる能力開発がキーワードになっている。もちろんボードゲームのよさはそれだけではないだろうけれども、国内のボードゲーム普及の重要な取っ掛かりといえるだろう。カードのイラストはそのままで、切り抜いて遊べるようになっている。

今回もプロデュースを手がけたオフィス新大陸によると、『コンティニュオ』の反響が大きかったことからアンコールになったとのこと。『edu』にはこの春から一定期間、毎号連続でゲーム付録がつくことになったという。今後はどんなゲームが付録になるのか楽しみだ。

実際に小学生のお子さんがいる方は、付録だけでなく内容も面白い雑誌なので年間定期購読してみてはいかが?

TGW 子育て雑誌にドイツゲーム付録
メビウスゲームズ ハンカチ落とし

カワサキファクトリーより『ルールの達人』

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昨年のエッセンでは『R-ECO』、今年は学研から『テンプラス』『Final Workout』を発表するなど、国内外でノリにノっているゲームデザイナー・川崎晋氏が、4月8日に浅草で開かれる国内最大のボードゲーム祭ゲームマーケットで販売する新作を発表した。

その名も『ルールの達人(Master of Rules)』。バースト、トリック、ラミーなど、さまざまなルールで勝利を目指すカードゲームだが、カードで指示されたルールは全員別々なのだ。どんなドラマが生まれるか、作者でさえも分からない?! ゲームマーケットらしい、冒険心あふれる意欲作で発売が待ち遠しい。

ゲームマーケットでは、これだけでなく例年通り数々の新作が目白押しだ。すでに定評のあるデザイナーだけでなく、期待の新人の出現も期待される。また、『ゴニンカン』『ごいた』『うんすんかるた』など、近年急激に脚光を浴びる日本の伝統ゲームも体験できる。4月8日は浅草へ行こう!

カワサキファクトリー ゲームマーケット2007新作「ルールの達人」&「ロボトリー」再販
spielplatz コラム番外編 ゲームマーケットへ行こう(新作情報はこちら)

ボードゲームを選ぶ基準

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マンハイム大学で教育学を専攻している学生が、アンケート「ボードゲームを選ぶ基準」を行っている。質問は上から順に以下の通り。重要1〜6重要でないで回答する。

・ルールの最初にある概要や箱裏の説明
・テーマ
・専門家(販売員、ゲーム図書館の館員など)の意見
・箱の対象年齢
・イラスト
・友だちや親戚の薦め
・年間ゲーム大賞などの受賞
・メーカー
・デザイナー
・シンプルで短いルール
・その他(自由記入)

それから年令、性別(男/女)、子ども(有/無)、誰のためにゲームを買う?(子ども/自分/友だち/親戚(名づけ子・孫))、ゲームの頻度(毎日〜週に何度か/週1回/月に何度か/月1回/たまに)を答えて、"Abschicken"で送信。

日本からの回答は期待されていないかもしれないが、この機会に考えてみるのも面白い。以下、私の場合について書いてみたい。

まず「ルールの最初にある概要」「専門家の意見」は、お店で見るのが初めてだった時期はじっくり読んで/聞いていたが、今はインターネットで調べられるのでそれほど重要ではなくなった。

代わって重要になったのが「友だちや親戚の薦め」。友だちといっても、ウェブの評価なので知り合いとは限らない。国内で評価をきちんと書いているのはmoonさんのところ鷹村ナクトさんのところぐらいで、あとはplay:gameの個別評価、BGGの評価、H@LL9000の評価を見るしかない。生の声を聞きたいので、ブログやミクシィのレポートから感想にあたる部分をよく読む。

「箱の対象年齢」は、メビウスママさんが指摘するとおり(『メビウスママ ボードゲームのおはなし(PDF)』4-2参照)、たとえ子ども向きに選ぶのだとしてもほとんど意味がない。もし子ども向けに買うとしたら、ゆうゲームズなどを参考にするだろう。

「テーマ」と「イラスト」は非常に重要だと思う。ちょっと聞いただけでその世界に入ってみたいと心浮き立ってくるテーマ、そしてそのテーマを引き立たせるイラスト、さらにコンポーネントは遊びたい欲・所有欲を大いに刺激するものだ。これさえしっかりしていれば、「ルールのシンプルさ・短さ」はわりとどうでもよい。

「デザイナー」については、いわゆる有名デザイナーが失敗作や焼き直しとも取れるような作品を発表するようになってしまったため前ほど重視していないが、それでもドーラやローゼンベルクはデザイナー買いしてしまう。「メーカー」はアレア、デイズ・オブ・ワンダー、ハンス・イム・グリュックあたりを注目しているが、それは大人好みのテーマとイラストをもっており、バランスも信用できるからだと思う。

「受賞歴」は、年間ゲーム大賞に関してはここ数年、安心して遊べるが少し物足りないと思うようになってしまった。ドイツゲーム賞上位というほうがずっと面白い。これは年間ゲーム大賞があくまでゲームをあまり知らない人をターゲットにしたものであるということと関連があるだろう。

私の場合はこんなところである。ユーロ高でボードゲームの値段も上がるこの頃、みなさんはどのようにして買うゲームを選んでいますか?

川崎晋氏、学研から『テンプラス』発表

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頭のよくなるゲーム テンプラス(ショップ.学研)

2002年からボードゲームの販売を手がけている学研から、3月16日に新作『テンプラス』が発売される。数字の書かれたカードとタイルが入っており、「合計が10」をキーワードに3つのゲームが楽しめる。2〜4人用、1500円。

「サムズテン」は縦横に並べられたタイルの上を移動しながら、同じ色の合計が10になるようにタイルを取っていくストラテジーゲーム。合計が10より多くなると直ちに負けというルールがゲームに緊張感をもたせている。

「カウントアップテン」はカードを順番に出していって合計が10になれば得点、それ以上は失点というゲーム。同じ色なら何枚でも出せることから、うまく組み合わせて合計が10をめざしたい。

「ハンドテン」は山札からカードを引き、自分が取るか誰かに押し付けるかしながら、手札の合計が10になることをめざすゲーム。手札の合計が10より大きくなったら失点になってしまう。

いずれもシンプルにして運と戦略の要素を兼ね備えたエキサイティングなゲームに仕上げられている。

作者は『R-ECO』『グラグラカンパニー』の川崎晋氏。、『アルゴ』の若杉栄二氏、『ハッピードッグ』のA.R.ムーン氏、『ことば博士』『熟語博士』の馬場雄二氏などに続き、同人ゲーム界で高い評判を得ているデザイナーが入った。『R-ECO』に共通する小気味のいいジレンマがこのゲームのルールにも感じられる。

このゲームの売れ行き、そして今後の学研のラインナップにも注目しておきたい。

これまでの学研のボードゲーム(パズル、ブロックを除く。リンク先はショップ.学研)
アルゴジュモクマティックストルーゴ トリンカ ハッピードッグ ベルニーニだぶるすとんテンプラスあいうえおプラス ジャンケンプラス タングラムプラス テトラキューブプラスことば博士熟語博士

B2Fゲームズより『エレメンツ』再版

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エレメンツ、再版します。(B2FGames LLC.)
先日、チェコのボードゲームを独自輸入、販売にこぎつけた東京・立川のゲームショップB2Fゲームズが、今度はドイツのカードゲーム『エレメンツ』を再販するというビッグニュースが入った。

『エレメンツ』は手札から少しずつカードを出してスリーカードやフラッシュなどの役を作るドイツのカードゲーム。少しずつ出していくというところがポイントで、大きな役に見せかけたり、弱い札で油断させたりといった心理戦も楽しめる。当サイトの紹介はこちら

発売が1997年で、もう10年も前になる。それにメーカーのアドルング社の製品は日本であまり流通しておらず、絶版になった後はヤフオクなど入手経路が限られていた。そんな中、B2Fゲームズが作者のM-A.カサソラ氏に直談判し、リリースにこぎつけたというのは快挙以外のなにものでもない。

同じように絶版になったゲームを日本で再版したケースとしてはオフィス新大陸が『ボードゲームキングダム』の付録にしたR.クニツィア氏の『ゼロ』などがあるが、海外版権の取得が難しいことや、国内流通していると再版してもあまり売れないなどの事情があってなかなか実現しないのが現状だ。その点、内容のわりに知名度が低い『エレメンツ』は、B2Fゲームズの目のつけどころが素晴らしい。

4月8日、ゲームマーケットからの発売を予定しているという。この機会に未プレイの方はぜひ手に入れよう。

ボードゲームのボランティア

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気軽さ受けて好評-高取観光ボランティアガイド文化教室(奈良新聞)
奈良県のボランティア団体が開いている文化教室に「テーブルゲームクラブ」があり、毎月第4土曜日に町内の小学生がドイツゲームを遊んでいるという。写真はクラマー&キースリング作の変り種スゴロク『勝利への道(Verflixxt!)』。

ボードゲーム愛好者が地元のボランティア教室などでボードゲームを子どもたちに教え、一緒に遊ぶというスタイルは全国各地で広まっているものと見られる。例えば茨城県日立市の生涯学習センターで行われているエンジョイサタデーや、NPO法人ゆうもあが東京・大阪・京都・滋賀・香川で定期的に開いているゲーム会、大阪や高松などで出展している各種イベントなどがある。少し変わったところでは(独)日本学生支援機構が昨年夏に京都で開いた体験ボランティア「ボードゲームで子どもとあそぼう」、熊本の木のおもちゃ屋さんえるむの木が開催しているゲームの日など。

こうした活動に多く共通していることは、公的施設を会場にしていること、メインターゲットは子ども(+親)であること、ゲームは愛好者が用意し販促イベントにしないこと、ボードゲームオンリーというわけではなくほかのチャンネルも用意していることなどといったところだろうか。

しかし最も特徴的なのは、ボードゲームを知らない人に遊んでもらうことが愛好者自ら遊ぶことよりずっと優先するところにあるだろう。ここが「サークル」ではなく、「ボランティア」と呼ばれる所以である。愛好者なら誰にでもできるということではない(もちろん、しなければいけないということでもない)。

このボードゲームのボランティア、興味をもっている人は結構いるのではないだろうか。学校の放課後や土曜日の学童保育に、マンネリ気味の地域行事に、退職した団塊世代の新しい趣味に、老人福祉施設などでのレクリエーションに、ボードゲームを活用できる可能性はまだまだ残っている。

もしボランティアを始めるとすれば、興味をもってくれる協力者、全くボードゲームを知らない人にも楽しさを分かってもらう労を厭わないやる気、それとマニアックではないボードゲーム(ブロックスとか)の用意が必要になるだろう。この4月からでも、自分の身の回りで何か始めてみてはいかがだろうか? きっと自分が遊ぶだけでは分からなかったボードゲームの魅力を見つけられるだろう。

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