2009年10月アーカイブ

週末のUrventはハロウィンで

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今度の日曜日(11月1日)、東京・千駄ヶ谷のカフェバー「ジパング」にて世界のボードゲーム倶楽部「Urvent(アーヴェント)」が開かれる。12:00〜20:30(来場随時)、会費2500円(500円分のドリンクとフードチケット2枚付き)、女性はダイスで100〜600円の割引。アクセスはこちら。申込は下記のサイトを参照のこと。

Urventは年に数回行われている大人向けのイベントで、今年は2回目となる。オフィス新大陸のスタッフがコーディネートしており、珍しいゲームも遊べる。スタッフのひとり、カゲゾウ氏がエッセン国際ゲーム祭に参加しており(レポートはこちら)、発売されたばかりの超新作がお目見えするかも。

「treatしますので、我々にはno trickでお願いします!」ということなので、ハロウィンの仮装は不要と思われる。

Trick or Treat! Urventハロウィン企画

ムックス:音を立てずに(Mucks Mauschenstill)

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猫の首に鈴をつけて

ボードに取り付けられた鈴が鳴らないように、静かに棒をさすゲーム。2つのダイスを振って、対応する色の穴に棒を通す。途中で鳴ったり、ほかの棒が抜け落ちてきたりしたらダメで、手持ちの棒を全部入れた人の勝ち。

棒を片側から入れて、反対側の穴から出すときが注意のしどころだ。見えにくいこともあってつい壁にぶつけてしまう。慎重に慎重に。

鈴は、大人が慎重にやればまず鳴らないレベル。今回はふうかさんが1回鳴らしただけだった。ルールに「静かなところで遊びましょう」と書いてあったが、会場は賑やかだったのでもしかしたら鳴っても気付かないときがあったかもしれない。

大人なので当然、棒はアクロバティックに入れたが、それでもあまり鳴らなかった。5秒間などの制限時間を設けて急がせたほうが楽しいだろう。

Mucks Mauschenstill
R.シュタウペ作/ハバ(2009年)
2〜4人用/5歳以上/15分
音を立てずに

ディエゴ・ドラゴンの牙(Diego Drachenzahn)

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フェイントかけてるのか素でハズしてるのか

エッセン国際ゲーム祭で発表されたハバので一番目を引いた新作。見ただけでだいたいどういうゲームか分かるが、ビー玉をはじいて狙った穴に入れるというゲームだ(ほんと見たまんま)。

自分の番になったらタイルを引くと、アイテムが指示される。その穴に向かってビー玉をコロコロ。ボードの中は斜面になっていて、方向さえ決めれば後はひとりで転がっていく。ビー玉は3つあり、1つ入るごとに1点で最高3点入る。

それだけだったら小学校の図画工作でもできそうだが、ポイントはほかのプレイヤー。ビー玉を3つはじいた後に、どのアイテムを狙っていたかを予想してそのアイテムのカードを出す。当たれば1点。

狙い通りに入ったと思っても、はじき方が見え見えだと得点差が開かない。あたかも偶然入ったふうにさりげなく弾く。ほかのプレイヤーは指先や視線、さらには表情までしっかり観察しなければならない。これだけのルールでゲームの緊張感ががらりと変わるのがすごい。

フェイントをかけて脇の壁にバウンドさせてみたりもしたが、そういう姑息な手では当然のごとくトップは取れなかった。ふうかさんがkarokuさんの狙いをことごとく読みきっていたのが驚き。どうも心理戦の要素まであるらしい。

Diego Drachenzahn
M.ルートヴィヒ/ハバ(2009年)
2〜4人用/5歳以上/15分
ドラゴンの牙

千の鏡のお城(Burg der 1000 Spiegel)

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覚えきれない迷宮

鏡を差し込んで、お目当ての宝物を探す記憶と思考のゲーム。今年のドイツキッズゲーム賞に選ばれた。

ドイツキッズゲーム賞は、ドイツゲーム賞の投票のついでに1タイトルだけ、好きなキッズゲームを投票して決められる人気投票である。投票をしている人の大半が大人、しかもゲーマーだけあって、子ども向けではなく大人でも遊べる子供ゲームという傾向が強い。過去5年間の受賞作は『誰だったでしょう?』『チーズのお城』『魔法使いの夜』『アカバ』『墓場の吸血鬼』。ドイツ年間キッズゲーム大賞と比べると、一般の子ども向けではないことが明らかだろう。

さてこのゲームは、ダイスを振ってコマを進めると、止まったマスに探すべきアイテムが指示される。ボードのわきに窓があって、そこから覗いたときに、お目当てのアイテムが見えるように鏡を配置する。鏡は3枚あって、大人ならば造作もなく配置できるだろう。ただし、そのアイテムがどこにあるか分かっていればの話。

アイテムの数は11。一応はじめに、どこに何があるか確認しながら差し込んでいくのだが、もう覚えていられない。1つか2つ確実に覚えておき、そのアイテムが指定されるのを待つぐらいか。覗くたびにどこに何があるか少しずつ分かってくるが、それより早く忘れてしまってはどうしようもない。

ほかのプレイヤーは何をしているかというと、正解か不正解かをカードで賭ける。実際ほとんど当たらないので、不正解に賭けたほうがお得になっており、探す前に皆から口々に「ハズれろ!」なんて言われる。たくましく生きよう。

karokuさんが冷静な不正解ビッドと、高い正解率(ちょっと前に止まったアイテムにまた止まったという)で1位。やはり子供ゲームではなかった。

Burg der 1000 Spiegel
M.ブラント、I.ブラント/コスモス(2009)
2〜4人用/6歳以上/30〜45分
千の鏡のお城

スペイン年間ゲーム大賞は『ディクシット』

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10月9日、スペイン・コルドバで開かれた第4回国際ボードゲーム祭にて、今年のスペイン年間ゲーム大賞(Juego de mesa del Año)が決定された。5回目の大賞に選ばれたのはフランスのコミュニケーションゲーム『ディクシット(Dixit)』。フランス年間ゲーム大賞に続いてラテン系の国での受賞となった。

この賞はスペイン語版で発売された新作80タイトルの中から、ボードゲームメーカーから独立した50名に及ぶボードゲームのエキスパートが選考している。2005年から始まり、これまで『チケットトゥライド』『大聖堂』『ロストシティ』『アグリコラ』が選ばれている。

今年のファイナリストには『ディクシット』のほか、『電力会社』、『ダイスタウン』、『ドミニオン』、『ギフトトラップ』、『80日間世界一周』が挙げられており、世界的に人気の『ドミニオン』を差し置いての受賞に注目される。

【スペイン年間ゲーム大賞2009】
ディクシット(Dixit / J.-L.ルービラ)

Premio JdA - Juego de Mesa del Año en España:JdA 2009
TGW:スペイン年間ゲーム大賞も『アグリコラ』

オーストラリアゲーム賞に『パンデミック』

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オーストラリアのボードゲーム普及団体「ボードゲームズ・オーストラリア(Boardgames Australia)」は今年のベストゲームを3部門について発表し、『パンデミック』などが選ばれた。

この賞は毎年1月から3ヶ月にわたって応募された新作から、5名の審査員が選考する仕組み。第1回目だった昨年は『テンデイズ・アジア』『コリドールキッズ』『考古学カードゲーム』が選ばれ、『考古学カードゲーム』はアメリカのズィーマンゲームズから国際デビューを果たしている。

国際ゲームの候補には『パンデミック』のほか、『アクアレット』、『リバーフィーバー』、『イリウム』、『マスターラビリンス』、『メトロポリス』、『オレゴン』、『ピック・パック』、『レッドノーベンバー』、『チケットトゥライド・カードゲーム』、『魔法にかかったみたい』の10タイトルが挙げられている。『パンデミック』を凌ぐ今年のヒット作である『ドミニオン』は入っていない。

【オーストラリアゲーム賞2009】
ベスト国際ゲーム:パンデミック(Pandemic)
ベストキッズゲーム:ねことねずみの大レース(Viva Topo!)
ベスト国産ゲーム:ソート(Sorts for Kids)

Boardgames Australia:Best International Game 2009
TGW:オーストラリアゲーム賞に『10デイズインアジア』ほか

エッセンの人気投票は『ヴァスコ・ダ・ガマ』

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10月22日から4日間にかけて、ドイツ・エッセンで国際ボードゲーム祭「シュピール」が開かれた。この会期中に発売された新作は600タイトルと過去最高。4日間だけで全てを遊ぶことはできない。

ドイツのボードゲーム情報誌『フェアプレイ』は、毎年会場で来場者から人気投票を集めている。600タイトル全てではないが、前情報のある主なゲームをリストにして、6段階評価をつけてもらう仕組み。投票結果は毎日数時間おきに更新される。この結果を見て、遊ぶゲームを決める来場者も少なくない。

エッセン国際ゲーム祭で発売されるゲームはゲーマー向けが多く、複雑なゲームが高い評価を受けやすい。一方、翌年のニュルンベルク国際玩具見本市ではファミリー向けが多く、複雑なゲームはほとんど発表されない。そのため、『フェアプレイ』の人気投票は、同じくゲーマー向けが並ぶドイツゲーム賞を占う重要な手がかりになる。

日曜日に発表された最終結果は以下の通り。1位の『ヴァスコ・ダ・ガマ』はイタリアのホワッツ・ユア・ゲーム社から発売された新作で、大航海時代を舞台に、船を建造し、船員を雇い、特殊能力を駆使してアメリカ大陸を目指すゲーム。現在トレンドのシステムであるワーカープレイスメントがゲーム全体に張り巡らされており、長期的な戦略を必要とする。

2位は賄賂を払って会社の昇進をする『権力ゲーム』、3位には東洋を舞台にした交易ゲーム『マカオ』が入った。『マカオ』は票数が100票以上と多く、注目されていることが分かる。

【フェアプレイ誌人気投票「スカウト・アクション」】
1位:ヴァスコ・ダ・ガマ(Vasco di Gama / ホワッツ・ユア・ゲーム)1.38/34票
2位:権力ゲーム(Machtspiele / エッガートシュピーレ)1.81/58票
3位:マカオ(Macao / アレア)1.88/106票
4位:エンデバー(Magister Navis / ルックアウトゲームズ)1.92/48票
5位:ダンジョンロード(Dungeon Lords / チェコゲームズ)1.94/48票
6位:洛陽の門(Vor den Toren von Loyang / ホールゲームズ)1.94/51票
7位:エジツィア(Egizia / ハンス・イム・グリュック)2,00/91票
8位:電力会社:工場マネージャー(Funkenschlag-Fabrikmanager / 2Fシュピーレ)2.04/72票
9位:ハンザ・テウトニカ(Hansa Teutonica / アルゲントゥム)2,05/43票
10位:カーソンシティ(Carson City / フッフ・フレンズ)2.06/97票

Scout Aktion: Endstand Sonntag 25.10.

エッセン4日目

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昨日はけがわさんに久しぶりに会ったのと、滞在最後の晩だったのとで、結局26時頃まで遊んだり喋ったりしていたが、7時前に起きた。shokoさんにわざわざ駅まで送っていただいて、会場に出発。shokoさん、温かいおもてなしをありがとうございました。来年もまたよろしくお願いします。気が早いかもしれないが、この宿の暮らしに慣れたらもうホテルには戻れません。

今回は、日曜日に日本で用事があるため金曜日に帰らなければならなかった。土曜発で日曜の早朝に着く便(ルフトハンザ)もあったが、もう売り切れてしまっていた。格安航空券の場合、売り出すのは遅く売り切れるのは早い。こまめなチェックが必要である。

そのため、午前中の用事を済ませ、お昼からインタビュー。今回インタビューしたのは『パンデミック』の作者M.リーコック。『パンデミック』は現在、14カ国語で計6万セットが売れているという。

国際ゲーマーズ賞の授賞式に出て、フェアプレイの人気投票をチェックし、ハバとアレアのブースで遊んでいた家族に突撃取材して終了。けがわさん、能勢さん、ヴァイスさんたちに見送ってもらって15時頃に会場を出る。また来年、エッセンで会いましょう(日本ではなかなか会えないものである)。

荷物は会場のクロークに預けてあった。15:00頃に会場を出て、15:53発のICEでフランクフルトへ。17:30着だったが、セキュリティチェックが入念で19:00発のインチョン行きにぎりぎりの時間だった。スーツケースは28kgで、規定を6kgオーバーしていたが、手荷物に移し変えるといって手間取っていたら係の人がそのままでよいと通してくれた。時間がなかったためだろうか。

ユーロを使っていると、お金の感覚が分からなくなってくるので、今回かかった費用を円に換算して計算してみる。

山形−成田往復 22,000円
飛行機代 90,000円
フランクフルトーエッセン往復 22,000円
エッセン地下鉄 3,000円(罰金含まず)
宿代4泊 16,000円
食費 7,000円
ゲーム代 40,000円
合計 20万円

ホテル泊まりならば、宿泊費はこの2倍以上になる上に、夕食をレストランで取ることになるため、3000円は増えるだろう。ゲーム代が多いか少ないかは別として、費用を十分に節約できたと思う。(了)
M.リーコック氏とインタビュー

騎兵ゴルフ(Husarengolf)

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新しい戦法を思いつく

ボールが乗っている台の柄を握り、上げたり下げたりして自分の色の穴にボールを入れるアクションゲーム。年のドイツ年間ゲーム大賞で美術賞を受賞している。とうに絶版になっているが、ストーンRさんが入手してきたのでお願いして遊ばせてもらう。

お互い色を決めたら棒を握り、ボールを中央に置いてレディーゴー! 自分の色の穴にボールが入るよう、押したり引いたり、上げたり下げたり。自分の色の穴に入ったら1点で、また中央からやり直す。5点先取。

ルールに「腕力だけでは勝てない」と書いてあるとおり、力ずくでは穴に入らない。ボールに勢いがついてしまうからだ。むしろ相手の力を上手に利用して、流れに逆らわず、ちょっとだけ自分の力を加えるくらいがよい。

しかし、相手の出方を待っていると近場の穴に入れられて一瞬で終了となってしまう。反射神経が大切だ。

4人の場合は、1本ずつもってチーム戦になる。パートナーとの意志の疎通が大事。

けがわさんに辛勝して、ストーンRさんの挑戦を受ける。ラリーが続いたが、3対3で中断。神尾さんが来たのでチーム戦に切り替えた。神尾さん・私チームの勝利。その後、けがわさんとストーンRさんが「このゲーム、意外と深いよ」といって研究を重ねていた。手を固定して小さく力を加える戦法などが開発されていたようだが、相手の出方次第なので必勝というわけではもちろんない。

Husarengolf
T.マロルド/アバクスシュピーレ(1985)
2または4人用/8歳以上/15分

エッセン3日目

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一般入場者の開催日。学校の休みと重なったせいか、客足は去年より伸びていた気がする。通路が混んでいてなかなか前に進めないことがよくあった。

取材をしたり、ゲームを遊んだりしているうちに1日はあっという間に過ぎる。新作では『ヴァスコダガマ』(ホワッツ・ユア・ゲームズ)、『アド・アストラ』(ネクサス出版)、『カーソンシティ』(QWG)、『シップヤード』(チェコゲームズ)が最注目。いずれも非ドイツ産だが、エッセンではアメリカ、オランダ、フランス、イタリア、イギリス、チェコ、ポーランドなど、非ドイツゲームのほうが目立っていた。出展団体数も44%がドイツ以外の国で、昨年より増えているという。

今日一番驚いたことは、香港のボードゲーム会社ウォーゲームズ・クラブのラインナップ。このページを見てほしい。「歴史巨輪」は『スルー・ザ・エイジ』(ボードゲーム版)、「現代芸術」は『モダンアート』(水墨画が登場)、「帝国蜂起」は『ライズ・オブ・エンパイア』のことである。もちろん、ライセンスを取って生産している。言語依存がなくても、各国語の生産が盛んになっているのは日本や韓国だけの話ではない。

時間が細切れだったので、今日遊んだゲームはコスモスとハバのキッズゲームばかり。鏡で探し物を見つけ出す『千鏡の城』、パチンコゲーム『ドラゴンの歯』、ダイスゲーム『ファラオの宝』、記憶ゲーム『小さな魔法使い』、スピードゲーム『警察アラーム』の4点。記憶ゲームが2つで集中力を使い果たした。

さらに日本語と英語とドイツ語を次々に切り替えて喋っていたので頭脳が疲労したようだ。かばんの中にあるのに、なくなったと思って探すことが何度もあった。帰りにはメビウスの能勢さんが呼びかけて日本人飲み会。アメリカから到着したけがわさんも加わり、たいへん盛り上がった。アルトビールとヴァイツェンビール、どちらもうまい。

実はまだ、今日は終わっていない。宿に着いてからもゲームや歓談が続いているのである。もう24時を過ぎているが、明日帰国だからいいかな。

エッセン2日目

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朝起きがけに4人集まってゲームリンクの付録「マーチャント・ギルド」を遊ぶ。今回の旅路は4人なので、いつでもどこでも、気が向いたらゲームができる。しっかりした作りなのに展開が早く、エッセンでどこかのメーカーが出していてもおかしくないほどの見事な出来映えだった。

会期前日で11時からプレス会議。先に行く用事があったので一人で出発した。ところがここでトラブル発生。地下鉄で小銭がなくて切符が買えず、でもちょうど電車が来たので飛び乗ると、運悪く検札係がいたのである。しかも5,6人いる。自分から出向いて正直に「お札がなくて切符が買えなかった」と言ったが、途中の駅で降ろされて警察の詰め所に連れていかれる。簡単な事情聴取を受けて20ユーロの罰金。検札係も警察も気さくで終始にこやかだったのが幸いだったが、肝が冷えた。

そんなトラブルがあったが、時間には余裕があったので会議には間に合った。ただプレスパスを忘れてしまい、後からきた神尾さんに持ってきてもらう。デジカメもカバンの中に入っていない(帰り道にもう1度探したら見つかった)。今日はついていない日のようだ。

会議が30分ほどで終わると新作のプレビューが始まる。2時間かけて各メーカーの説明をじっくり受け、良さそうなものをチェックしておく。ブースを回らなくとも、主要なタイトルの新作を一気にチェックできるのでありがたい。

それからヤポンブランドにカタログを届けて(ヤポンブランドは送料節約のために手分けして手荷物で運んでいる)、買い物をしながら設営中のブースを回る。ルックアウトゲームズやツリーフロッグなど、明日以降は行列ができるブースも多いので、今日のうちに用を足しておくのがよい。

そうしているうちにあっという間に5,6時間がたち、ドイツゲーム賞の受賞式。10位から1つずつ壇上に呼ばれて賞状を受け取り、インタビューに答える。今回は司会が英語で話しかけたものが多い(『スルーザエイジ』のフヴァキル、『パンデミック』のリーコック、『ドミニオン』のヴァッカリーノとリオグランデ社長。『スモールワールド』のケヤーツは欠席)。ドイツ語圏以外のゲーム人気は、ドイツゲームの新味のなさを物語る。

シュピールボックスのバルチ氏とKMW氏、ドイツ年間ゲーム大賞のヴェルネック氏、オーストリアゲーム賞のカサン氏、デザイナーのマイヤー氏など、会えば握手をする知り合いも増えてきた。さらに今回は、双六屋カゲゾウさんの紹介でGE@Tのベーメ氏と知り合う。

美味しい食事と団欒ですっかり遅くなって地下鉄は終電。明日もたっぷり楽しもう。
ドイツゲーム賞上位3名

マーチャント・ギルド(Merchant Guild)

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勝利への建物選択

今月に創刊されたばかりのボードゲーム情報誌『ゲームリンク』の付録となった川崎晋氏の新作。付録と侮ってはいけない。打ち抜きのチップとカード、美しいボード、そして作り込まれたゲームシステムは単体で売られていてもおかしくない。

資源を集めて建物を建て、その特殊効果でさらに建物を建てるオーソドックスな建設ゲームである。しかし資源の集め方と建物の選択にクレバーな仕掛けがあり、エキサイティングに楽しめる。

毎手番、6種類のアクションから3つを行う。資源は、商人コマを磐面に配置し、それを取り除くことで得られる。ここで、街から商人コマがつながっていないと取り除けないというルールがあり、ほかの人が取り除くとコネクションが切られて資源が手に入らなくなる。コネクションをどう確保するかで、駆け引きが生まれる。

建物は特殊効果があるが得点の低い紫と、特殊効果はないが得点の高い緑があり、手札から選んで出す。補充は公開の場札か山札から選べる。序盤は紫で後半は緑と、状況に応じた建物選択をしなければならないが、ほかの人もいるのでなかなか思い通りにはいかない。

建物が一定数作られたらゲーム終了。終盤は特殊能力が累積されているので建設ラッシュが起こり、収束が早い。

序盤からkarokuさんがどんどん紫の建物を建てて独走気味。資源が1つ少なくなったり、アクション数が増えたりと羨ましい状況に。一方、緑の建物しか来なかった私は、紫の建物を1件にとどめてどんどん商店を建てた。商店は
建てた数が最多だと得点が2倍になる美味しい建物だ。

最後はやることもなくなってカードを引く。この中にも得点が含まれている。負けたかと思ったが、karokuさんと1点差でトップ。karokuさんは紫の建物を建てすぎて緑の建物に切り替えるのが遅れたのが響いたようだ。

これだけのゲーム内容で、所要時間は40分程度。見事なまとめ方である。でも建物の組み合わせによっていろんな戦略がありそうで、またやってみたい。

『ゲームリンク』は、寄稿した海外のゲーム関係者にも配られた。付録ゲームの英訳が公開されているので、海外でも遊んでもらえそうだ。川崎氏が今回、ヤポンブランドで発表しているのは『ガウス』だけだが、このゲームや『賭博英雄伝セブン』、『ワードリンク』など、海外で取り上げてほしいゲームがまだまだある。

Merchant Guild
川崎晋/Shoot the Moon
2〜4人用/30〜40分

エッセン1日目

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今日は何も予定を立てずぶらぶら市内を観光した。これまでエッセンではメッセ会場にこもりきりで、エッセンの街に出る頃にはもう夜。だが去年に世界遺産のツォルフェアライン炭鉱を見て以来、ゲーム以外のドイツの魅力に気づき、今回は1日早めた次第である。

まずは宿の近くの散策から。火曜日に開かれているという朝市を回って焼きたてワッフルを食べ、ショッピングセンターを歩いてココアを飲み、教会を見学してフェアトレードのクリスマス置物を買う。午後からは地下鉄でエッセン中央駅付近へ。デパートの売場を回って昼食を取り、旧市街を歩きに歩いてゲームを探査する。最後に地下鉄でメッセ会場へ。すぐそばにあるグルーガ公園を散策してお茶を飲んだ。

5,6時間歩き回って訪れたのは玩具店・書店・デパートなどゲームを売っているお店7件、教会2件。足が棒になる。

夕食をとって宿に戻るとタナカマさん夫妻がちょうど着いたところだった。shokoさんがゲーム愛好者にいろいろ興味をもってくれたのもとで話が弾み、ついでにゲームをしましょうということに。宿にはちょうど6,7人で遊べる部屋もある。会場まで地下鉄一本でいける便利さといい、もうシュピールのために特別に作られた宿かと思うくらいだ。

2ゲームほど遊び、さらにボードゲーム談義に花を咲かせて0時過ぎ。終わった頃に、ヴァイスさんとストーンRさんが帰ってきて、宿はゲーマーで埋め尽くされた。明日にはさらにけがわさんがくるという。

明日はプレス会議でいよいよ本番が始まる。
朝市に並ぶ野菜

ペンギンすべり(Pinguin-Rutsch)

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はじいてすべってドボン

ペンギンをはじいて水際ぎりぎりまですべらせるアクションゲーム。ドイツ語で売られているが会社は香港だった。近くの本屋から買ってきたのを早速遊ぶ。

ペンギンは下に金属のボールが入っており、上手にはじけば遠くまですべる。しかしコースはU地型になっていて真っすぐには進めず、壁にぶつけて反射させなければならない。ビリヤードのような感じだ。なお壁にはゴムが張り巡らされていて、スムーズに方向転換する。

そして最難関はゴール。先に進めば進むほど得点が上がるが、一番奥までいってしまうと海に落ちてアウト。海のぎりぎり一歩手前で止まることができたらヒーローだ。

キャロムの経験を生かしていち早くコツをつかんだつもりだったが、慣れても思うようにすべらせられない。ふうかさんやshokoさんは進み始めるまで時間がかかったが、あとで2連続50点をとるなど急成長をとげた。難易度は高く、長見極めたと思っても手元が狂うところが大人にもやりがいがある。

Pinguin-Rutsch
Trends International(香港)
2〜4人用/4歳以上

エッセン0日目

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今回のエッセン行きは格安航空券のアシアナ航空、インチョン経由フランクフルト行きとなった。込み込みで往復9万くらい。去年のエールフランスと比べると半額ぐらいである。

成田からインチョンは2時間半、インチョンからフランクフルトは11時間半である。乗り換え時間は1時間だけだから、意外に早かった。ただし、成田の出発時刻は午前9時。山形からでは前泊が必要な上、埼玉に泊まったので4時半起き。エレベーターもエスカレーターもない駅もあり、重いスーツケースを運ぶのは骨が折れた。

朝7時半、今回同行する神尾さん、karokuさん、ふうかさんのお三方と合流して飛行機へ。出国手続きの行列が予想外に長くて、係員と一緒に走っての搭乗となってしまった。ついでにインチョンでも、本屋に売っているボードゲームをチェックしているうちにギリギリ。のっけから珍道中の気配である。

さてアシアナ航空だが、これまでで一番快適なフライトだった。まず、食事が旨い。インチョン行きではカルビ丼、フランクフルト行きではご飯と焼き肉に味噌をつけて野菜で巻いて食べる料理が出た。それから、アメニティグッズの豊富さ。歯ブラシと歯磨き粉、アイマスク、スリッパが全員分付いており、到着時には希望者に顔パックまで用意してあった。そして、頻繁な飲み物サービス。ジュースと水を定期的に運んできてくれるので、到着までに1リットルは飲んだだろう。

日本語付きでみられる映画は少なかったが、それを補って余りある満足度である。ちなみに映画は『アイスエイジ3』『五右衛門』『トランスフォーマー:リベンジ』を鑑賞。おとんど寝ないで見ていたので目が充血気味。

空港に着陸してから1時間後にICEに乗ることができた。フランクフルト空港駅からエッセン中央駅まで約100分。窓口でつい一番早いのを頼んでしまったが、REでもよかったかもしれない。ICEだと79ユーロ。

今回の宿は日本人のshokoさんが経営するウィークリーマンション。エッセン中央駅から地下鉄に乗り換え、15分ほどの駅から3分で着く。メッセ会場にも直通で行ける便利なところだ。

予定よりも早く着きすぎてしまったので、shokoさんがまだ帰っていなかった。道に迷いそうになったが、人に聞いたり、建物に付いている番地を見たりして到着。ひとまず食料の買い出しに近くのスーパーへ。チーズやハムの品揃えのよさに小躍りする。今回の宿は自炊が基本なので(といってもパンにハムやチーズをはさむくらいだが)、このスーパーは重宝しそう。

宿に帰るとshokoさんが帰宅しており、チェックインを済ませた。shokoさんはとてもきさくな方でつい話が弾む。部屋は想像を遙かに超える広さで、エントランスルーム、ベッドが軽く4つくらい入りそうなのに2つしかないリビング・ベッドルーム、テーブルのあるダイニング、キッチン、バストイレ。これで1人1泊5,000円もしない。

こんなよい部屋をゲーマーが放っておくはずはなく、神尾さんと私の部屋、karokuさんとふうかの部屋のほかも全部いっぱいだった。しかも全員知り合いという世間の狭さ。来年の分も予約していこうかなと思った。

長かった1日はこれで終わり。明日の用事はないので近くを散策して楽しむ予定だ。
shokoさんの宿、3階左上の部屋に宿泊

ゲームリンク創刊号

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エッセン国際ゲーム祭もまもなくとなった2009年10月下旬、新しいボードゲーム情報誌『ゲームリンク』(Shoot the Moon)の創刊号が発刊された。私も記事の執筆や海外の連絡などで協力しているので半ば宣伝になるが、この本を買うかどうか迷っている方のためにレビューしたい。

国内のボードゲーム情報誌としては、年代順に『ノイエ』『バンプレス』『ボードゲーム天国』『ボードゲームキングダム』『シュピール』が刊行されてきた。最新情報ではネットにかなわないものの、紙媒体には記事をじっくり読める魅力がある。『ゲームリンク』も読みごたえのある記事が満載だ。

特集「No Game No Life!」では、国内外のゲームデザイナー、ゲーム関係者がそれぞれおすすめのゲームを紹介する。デザイナーのM.シャハト氏、B.フェデュッティ氏、ショップ店長の能勢良太氏、中野将之氏、丸田康司氏らの生の声が聞けてて興味深い。読んでいるうちに遊びたいゲームがどんどん増えてくるから困ったものだ。

そのほか、『ル・アーブル』や『1830』の攻略記事といった濃い記事からキッズゲーム紹介やインストのコツや世界の伝統ゲームなど裾野を広げる記事、ラベンスバーガーの現在(拙著)やヤポンブランドの経緯など業界レポートまで盛りだくさん。イベントレポートはIGDAで鈴木銀一郎氏の講演録である。

しかし何といっても特筆に値するのは付録ゲームの『Merchant Guild』だろう。川崎晋氏の新作だが、ルールもコンポーネントも本格的に作り込まれている。陣取りをしながら資源を集めて建物を作り、その特殊効果でさらに成長するというドイツゲーム的な内容。手番は6種類のアクションから3つを行うというもので、やりたいことはたくさんあるのに全部はできないジレンマに悩まされる。ボードはシート上になっているが、チップは厚紙打ち抜きでしっかり作られており、情報誌の方が付録ではないかと思うほど。情報誌の中にはルールのほかに、このゲームの説明をするマンガもついており、ぜひとも遊びたくなった。

余談ではあるが、ドイツのボードゲーム情報誌『シュピールボックス』にもオリジナルの付録ゲームが時折ついており、いくつか遊んだことがある。結構著名なデザイナーを起用しているのだが、作り込みが甘く退屈なものが多い。『ゲームリンク』の付録も、いくら川崎氏とはいえ付録ではその程度だろうと思っていたので、嬉しい誤算だった。

新作紹介は20タイトルほどに及ぶ。話題の日本語版の中に混じって、『カットスロート』や『ラビットハント』など、ウェブではあまり注目度が高くないゲームが紹介されているのも面白い。ドイツゲームがたった2タイトルしかないことからも分かる通り、バラエティに富んだラインナップとなっている。

3780円という価格は高いと感じる人もいるにちがいない。でもスルーしていた新作に改めて目を向けて、コラムを楽しんで、攻略記事で研究して、付録のゲームを2、3回も遊べば十分元は取れるはずだ。ボードゲームにはまってきた人にも、この頃何となく飽きてきた人にも、新しい楽しみ方を見つけるヒントにしてもらいたい。

ボードゲーム情報誌GameLink公式サイト

重量級ゲーム

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近年、ドイツゲーム賞を受賞しているような難易度高め・所要時間長めのゲームを、日本語でネガティブなニュアンスがないようにするには何と呼んだらよいだろうか。

「長時間ゲーム」というと、世の中には5,6時間やそれ以上かかるものもざらにあるから、2,3時間くらいでは短いという人もいる。 また、内容は易しいのに収束性が悪くて長引くゲームもなくはない。所要時間だけで、ゲームを分類することはできない。

日本ボードゲーム大賞の部門名で採用されていたのは「フリークゲーム」。範囲はだいたい合っているものの、英語のfreakが「○○狂」と訳されるように、若干ネガティブなニュアンスが含まれる。

ドイツ語では「要求の多いゲーム(Anspruchsvolles Spiel)」と呼ばれている。手番の選択肢ややることが多く、その分だけ時間がかかり、戦略性も高いという意味だ。ゲーム賞では、オーストリアゲーム大賞で「エキスパートのためのゲーム(Spiele für Experten)」、国際ゲーマーズ賞やゲーム100選で「戦略ゲーム(Strategy Game)」という言葉がある。

『ドイツゲームでしょう!』では極力ニュートラルな表現を心がけて「重量級ゲーム」と呼んだ。重いゲームが好みの人もいれば、そうでない人もいるから、ニュートラルな表現が望ましい。だが、あまり一般的ではない。

みなさんはどんな呼び方をしていますか? どう呼んだらよいと思いますか?

ペンションとも

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ペンションとも看板ボードゲームの遊べるペンションの記事を作っていて、全国に4件しかない「ボードゲームのページがあるペンション」のひとつ、ペンションともを知り、家族と1泊してきた。

裏磐梯高原は、山形県南部から意外に近く、エコーラインを通って自宅からわずか2時間で到着した。都内からでも、東北道―磐越道経由で4時間くらいで着くだろう。1888年に磐梯山の噴火で周辺の河川がせき止められてできたたくさんの湖沼と、それを取り巻く木々を四季を通して楽しめる絶景の地だ(下写真はエコーラインの途中から撮影)。その湖のひとつ、曽原湖の近くにペンションともはある。歩いていけるくらい近くに、同じくボードゲームの遊べるペンションバディがあるが、ボードゲームの交流はないそうだ。もったいない気がするのは、愛好者の視点だからだろうか。

裏磐梯高原

友坂豊<br />
さんオーナーの友坂豊さんがボードゲームを始めたのは、80年代に富士商がペンションを回ってサンプルを置いていったのがきっかけだという。『モノポリー』や『人生ゲーム』などアメリカゲームが殺伐としまうのを感じていたとき、『スコットランドヤード』や『カタン』などのドイツゲームと出会った。現在では100種類以上のボードゲームがあり、ときどきメビウスゲームズで新作を仕入れるなど、ラインナップが充実している。年に1回、ここでボードゲームを遊びに来る家族もいるという。

3階建ての建物の2,3階は寝室になっており、ゲームは1階の食堂(下写真)で遊ぶ。近年、部屋にお風呂や洗面所を入れてホテルのように改装するペンションが増えているそうだが、友坂さんは出会いを大切にして、食堂を夜遅くまで開放している。見知らぬ人同士で会話をするのはたいへんだが、そこにボードゲームがあって、オーナーがちょっと背中を押してくれれば、打ち解けるのは早い。

食堂

今回は『トリビア』と『グローカル・ヘキサイト』を遊ばせてもらった。2人用ゲームからパーティゲーム、子供ゲームからミドルクラスのゲームまでバラエティに富んでいて、遊ぶメンバーに合わせてぴったりのゲームが見つかるだろう。子ども向けのおもちゃや絵本もあって、大人が熱中してしまっても安心。オーナーと、ボードゲーム談義をするのも楽しい。

食事もたいへん美味しく、手製のケーキも絶品。満腹になって、コーヒーや紅茶を飲みながらボードゲームなんて、最高の幸せではなかろうか。

ペンションとも

ウサギとハリネズミ(Hase und Igel)

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人参が余ってゴールできない!

ドイツ年間ゲーム大賞の第1回目の受賞作品。ボードゲーム大国ドイツの幕開けは、このイギリスからの輸入ゲームによって始まった。人参を食べてゴールを目指す、ダイスを使わない双六ゲームである。

2回のリメイクを経て現在も発売されていることから分かるように、その魅力はこれだけたくさんのボードゲームが発売されている現代でも色褪せていない。運と戦略のバランスが見事で、じっくり考えるところも、ハプニングに笑うところもある。

最初にいくつかの人参をもってスタート。自分の番になったら好きなだけ進むことができるが、1マスなら人参1、2マスなら人参3、3マスなら人参6、4マスなら人参10・・・10マスなら人参55というように消費する人参の量が増える。人参は、ハリネズミのマスまで戻れば戻ったマス数×10だけできる。

それからゴールまでに3枚のレタスサラダを食べていかなければならない。レタスサラダが食べられるマスは限られており、なかなか空かないもの。かといって終盤まで持ち越せばゴール前につまづくかもしれない。

というのも、ゴールするには人参を10以下まで消費しておかなければならず、レタスを食べると順位×10の人参が補充されてしまうからだ。前半はのどから手がでるほどほしかった人参が、終盤は始末に困るお荷物になる。

ウサギのマスではハプニングカードが引ける(リメイクのアバクス版はカードでなくダイスを使う)。ただ1回休みなんていうものから、レタスをなくせるものまでさまざまで、得するものの方が多いが、人参を減らしにかかる終盤はリスクが高いかもしれない。

このゲームの優れているところは、順位が下がるほど補充できる人参が増えることで、逆転しやすいことだ。先行逃げ切りは難しく、むしろ中盤まで後ろにいた方が有利なほど。出遅れてしまうと取り返しにくいという双六にありがちな欠点をいかに解消するかというのがドイツゲームのひとつの見どころとなっている。

私は今回、ひたすらウサギマスに止まるリスキーな手を使い、カードでレタスを2回も消費したが、人参を減らすことを考えていなかったため、ずるずる後退して最下位。終盤は詰め将棋の様相を呈し、人参の数によってどのくらい後ろからゴールに飛び込むかが変わる。前半のカオスと打って変わって、テクニカルなゲームだった。強い人は強い。

Hase und Igel
D.パーレット/ラベンスバーガー(1978年)
2〜6人用/12歳以上/45分

サーカスパレード(Zirkusparade)

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パレードは揃えて長〜く

カードをめくってサーカスのパレードをつくる記憶ゲーム。記憶だけではなく、集めるカードを切り替えるタイミングの判断も問われる。

場にはピエロや猛獣使いや動物たちのカードが裏になっている。自分の番になったら、カードを1枚めくって、取るか戻すかを選ぶ。取ることにしたらさらにめくってもよいが、戻したらそこで手番終了。取ったカードは取った順に並べられ、場札がなくなったときに一番長い人の勝ち。

カードは6種類あり、どれから集め始めてもよいし、好きなところで別の種類に切り替えてもよい。ただし、前に集めていた種類に戻ることはもうできない。このルールが秀逸で、どこまで集めてどこで切り替えるかに悩むことになる。

長いパレードを作るには、同じ種類をできるだけ集めて、もうほとんどないという状態になってから次の種類に着手したい。でも、狙ったカードをめくることができずに戻してばかりいると、ほかの人にどんどんヒントを与えてしまい、後で集めるべきカードが取られてしまう。かといって、2枚くらいしか集めないで次々と種類を変えると、そのうちどのカードも取れなくなってしまう。ほかの人が集めているもの、これから集めるものをよく見て、めくったカードの状況と照らしあわせながら判断しなければならない。

Psy+さんと私が同じようなカードを競り合っているうちに、ぽちょむきんすたーさんがクマさんをほぼ独占し、その長さで勝利。私は最後まで集めないでおいたゾウさんを最後に独占して最下位を逃れた。

神経衰弱のように、前にめくられたカードの内容を覚えておくことは大切だが、そこに臨機応変な判断が求められるのが面白い。記憶系のゲームは体力を消耗するので苦手だが、これなら楽しめる。

Zirkusparade
D.エルハルト/カクテルゲームズ(2006年)
2〜4人用/6歳以上/15分

勝つのは誰?(Who Would Win?)

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口からでまかせで30秒

ランダムに決められた対戦相手・対戦内容でディベートするコミュニケーションゲーム。アークライトで輸入しているが、少量のため店頭のみの取り扱いだという。見るからにしょぼい箱だったのに、開けてみればこれが大盛り上がり。

自分が受け持つキャラクターと、対戦内容のカードを引いたら、砂時計を返してスタート。制限時間内に、自分のキャラクターがその対戦でいかに優れているかを主張する。砂時計が切れたら相手の主張タイム。さらに先攻に5秒だけ反論の時間が与えられて判定となる。審判は、この2人以外の全員。勝ったほうはポイントが与えられ、対戦相手を変えて次のディベートを始める。

スパイダーマンVS子役の俳優、綱引き。先攻のふうかさんはスパイダーマンの力強さを強調するも、後攻の侍さんは「全米が泣いた」の一言で勝利。次は白雪姫VSサンタクロース、剣で戦う(写真)。白雪姫は毒リンゴから生き返ったばかりで口から血を流しており、サンタクロースは怖くて近づけないと主張したが、サンタクロースは袋から次々と剣を出すという侍さんと引き分け。

私とふうかさんは、フランケンシュタインVSゴジラ、水泳。フランケンシュタインは水泳選手のパーツをそろえているので早いと主張したが、腐っていると反論されて負け。

主張しているほうは割と必死なので、実は聞いているほうが楽しい。正当な理由でも、苦しい理由でも、口からでまかせで突拍子もない話が出てくるのがおかしかった。アメリカのゲームなので、分からない
キャラクターも一部あるが、それはそれでチャレンジングである。

Who Would Win?
J.スィアデック/ゴリラゲームズ(2009年)
3人以上/13歳以上/15分

十戒(The Ten Commandments)

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意外と元通りになったけれど

一、我は汝の神ヤーウェ、我の外何ものも神とするなかれ
二、汝自らのために偶像を作って拝み仕えるなかれ
三、汝の神ヤーウェの名をみだりに唱えるなかれ
四、安息日をおぼえてこれを聖くせよ
五、汝の父母を敬え
六、汝殺すなかれ
七、汝姦淫するなかれ
八、汝盗むなかれ
九、汝隣人に対して偽りの証をするなかれ
十、汝隣人の家に欲を出すなかれ

モーゼの十戒をいったんチャラにして、投票で作り直しましょうというゲーム。確かに、現代に即したものが求められているかもしれない。

各プレイヤーは、「知識」「物欲」「愛」「純真」「戦争」など、何を重んじているか予め決められる。その系統の戒律が多ければ、最後にボーナスがある一方、相反する系統の戒律があれば失点になることもある。

手札の戒律カードから1枚を選んで一斉にオープン。全員の戒律を見て、得点チップを裏返しに置いて投票する。得点が最も多かったものが新たな戒律として採用され、その戒律を提案した人と、得点チップを投票した人に得点がある。不本意な戒律であっても、得点するためにやむなく投票したり、トップを止めるためにあえて投票したりすることも。

これを10回繰り返して、十戒が採用されたら系統のボーナスを入れて得点の多い人が勝ち。

戒律自体は俗っぽいものはあまりなく、一神教と多神教の対立が含まれているなど格調高い。でも、「汝姦淫するなかれ」が通ると既婚者は失点など、既婚・未婚、男女などのリアルな属性が反映されるちょっとしたひねりもある。

私が受け持つ「知識」の戒律がいつの間にか増えていてマークされたが、結局「偶像」のkarokuさんが大量ボーナスで1位。新しい十戒は、前のとあまり変わらなかったような。

The Ten Commandments
D.ティブルス、M.セリンカー、T.ウッドルフ/ブケパルス・ゲームズ
3〜8歳以上/30分

子供が選んだベストゲーム2009

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キッズゲームは大人の目ではなく子供自身に選ばせよう―そんなコンセプトをもったドイツのプロジェクト「キッズゲームエクスパート(Kinderspielexperten)」が今年のベストゲームを選んだ。

投票に参加したのは5〜13歳の子供2168名で、4076票の評価が寄せられた。結果は以下の通りで、ドイツ年間キッズゲーム大賞の大賞作『魔法のラビリンス』と、ノミネート作『島が見えた』が2カテゴリーのそれぞれ1位に選ばれた。10月8日にダルムシュタットで開かれる記者会見で正式発表される。

【キッズゲームエクスパート賞(Kinderspielexperten Testsieger)2009】
カテゴリーI(5〜9歳)
1位:島が見えた(Land in Sicht / ラベンスバーガー)
2位:ネズミのクラウスが世界を発見する(Klaus die Maus entdeckt die Welt / フッフ&フレンズ)
3位:ごちそう畑(Curli Kuller / セレクタ)

カテゴリーII(10〜13歳)
1位:魔法のラビリンス(Das magische Labyrinth / ドライマギア)
2位:レターゲット(Getta Letter / ウィニングムーヴズ)
3位:石器時代(Steinzeit / ピアトニク)
(リンク先:アマゾンまたはレビューサイト)

Kinderspielexperten:Die Siegerspiele 2009 stehen fest

カステイェールス(Castellers)

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スペインのカタルーニャ州には人間の塔を組む祭がある。これをスペインのメーカーがクニツィアに委嘱してゲームにしたのがこの作品だ。結構大きな木のコマが高く積まれていく様子は圧巻。でもバランスゲームではなく、ジレンマあふれる配置ゲームである。

カステイェールスとはお城のことで、同じ色の服を着た人がチームとなって高い塔を作る。8段にも9段にもなり、1番上に子供が上って手を上げると完成するとされている。

ゲームでも、同じ色のコマで塔を組み立てる。ただし、コマには番号が振ってあって、小さい順に積まなければならない。もう積めないとなったら、塔を広げるか、新たに塔を作ることになる。でも塔は増えれば増えるほど失点も多くなる。色を絞り込んで、計画的に高い塔を組み立てるのが勝敗のカギになる。このシステム、すでにお気づきかもしれないが『ロストシティ』や『ケルト』と同じである。

違うのは、各自のストックが公開で、ほかの人とコマを交換できること。それからジョーカーを引いたら、前に配置したコマが1つ落ちてきてしまうこと。この2つのルールで、ほかの人が何色の塔を作っているのかよく注意を払わなければならなくなった。出来上がった塔の色は非公開だが、自分と同じ色の塔を作っている人は覚えておきたい。

規定の高さと大きさを備える塔ができたら終了で、使ったコマの数だけ得点、塔の土台の数だけ失点。一番高い塔と、一番広い塔にはボーナスもある。

ストックを増やしてじっくり作っていこうと思ったが、ゲームは思ったより早く進行した。ふうかさんとkarokuさんが終了条件を満たしそうになって、慌てて積み始めたが時すでに遅し。トップ賞も取れず。

ストックを増やせば選択肢が広がるがスピードが落ちる。来たものから積んでいけばそのうち置ききれなくなって失点ばかりが増える。適度に交換し、場の状況を読んで積むか待つかを考えたほうがよさそうだ。軽いのに、奥が深い。

Castellers
R.クニツィア作/デヴィア(2008)
2〜4人用/8歳以上/30分

ライスウォーズ(Rice Wars)

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先手を取ったら負け

ポーランド発、日本を舞台にした陣取りゲーム。日本の戦国時代は外国人にとっても魅力的なテーマらしく、昨年1年間でもフランスから『戦時』、ドイツから『徳川』と『武士道』、そしてポーランドのこのゲームと4タイトルも発売されている。日本人の目から見ると地名や登場人物の名称がヘンなのはさておき、ゲームとして、どのようにわが国を描いているのか、興味深いところだ。

箱に「争米」と大きく書かれたこのゲーム。そんな言葉はないわけだが最後に田んぼの広さで勝敗を決める陣取りゲームだ。日本地図でも何でもないボードはたいへんせまく、あっという間に埋まってしまう。そこで2枚取っては1枚取られという一進一退のじりじりとした攻防が醍醐味。攻撃相手は自由に選べるので、トップ目は当然総叩きに逢う。全員が拮抗する中で、最後の最後に1枚だけ上回ることを狙う。

はじめに手持ちの田んぼの分だけ収入が入り、そのお金で農民、足軽、浪人を雇う。田んぼを広げる、戦を仕掛ける、カードを使うといったアクションを1つずつ行い、全員やることがなくなってパスしたらラウンド終了。規定ラウンドが終わったときの田んぼの数で勝敗を決める。

戦を仕掛けるには、足軽か浪人が必要。戦は足軽や浪人を出し合って、さらにカードを出し合い、攻撃力を足す。攻撃で勝てば田んぼを奪えるが、防御で勝っても何も起こらない。使った足軽や浪人はこのラウンド使用済みとなり、お互いカードの補充だけできる。

まともにやりあえば、お互い戦力を消費する。すると弱ったところを第三者に攻められることになる。また、無防備で田んぼを取られても、戦力が残っていれば取り返せる。したがってこのゲーム、先に戦をしかけたほうが不利なのである。パスを2回したらもうこのラウンドでは防御しかできない。ほかのアクションで手番をつぶしつつ、ほかの人が我慢しきれずに戦を始めるのをひたすら待つ。こんなところに洗面器システム※が待っているとは思わなかった。

ラウンドごとに、収入が上がったり、攻撃側の戦力が上がったり、特殊効果をもつ助言者の競りを行ったりする。ちょっとしたスパイスだが、プレイヤー間の均衡を破る要素になるので等閑にできない。

みんなが後手後手に回ろうとして様子をうかがうためゲーム時間が延びる延びる。60〜150分と書いてあったが、ボードが狭くラウンド数が少ない表面ですら200分くらいかかった。田んぼが1枚でも多ければすぐ叩かれるので、最終ラウンドまではほぼ同数。最後の最後に死力を尽くした戦いとなる。戦力が足りなかった侍さんと私は脱落、ふうかさんとkarokuさんの一騎打ちで、ふうかさんが先に力尽きてkarokuさんの勝利。

破壊的な要素がないゲームで、ミスをして後退してもみんなに狙われない分復活できるため、膠着状態が長く続く。中間3ラウンドくらいは戦況が全く動かない。その間も知力を振り絞っているわけでヘトヘトになったが、戦国時代の国取りもこんな風にじりじりとしたものだったのかもしれない。『武士道』は未プレイだが、『戦時』や『徳川』よりもはるかに完成度が高い。

※洗面器システム…水を張った洗面器にどれくらい顔をつけていられるか競うゲームのような、先に音を上げたら負けの我慢比べ。

Rice Wars
M.ザソウスキ、M.スタキラ、W.ザデック/クズーニャ・ギエル(2008)
2〜6人用/60〜150分

ヤポンブランド、今年のラインナップ出揃う

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エッセン国際ゲーム祭に日本から毎年出展しているヤポンブランドの、今年のラインナップがホームページで明らかになった。今年のゲームマーケットで出展された作品のほか、新作や絶版品の再販も含まれている。

ヤポンブランドは、日本のすぐれたボードゲーム、カードゲームを海外に知らしめるため、ゲームマーケットの常連を中心に2006年に発足した。ここで出展されたゲームの中から、川崎晋氏の『グラグラカンパニー』『R-Eco』『カルタゴの貿易商』『ルールの達人』『ロボトリー』が、海外のメーカーからメジャーデビューするに至っている。

今年のラインナップはボードゲーム4、カードゲーム5、伝統ゲーム2という構成。ゲームマーケット10周年記念カタログに収録された2人用アブストラクトゲーム『ガウス』(カワサキファクトリー)と『アトランティックシティもアサクサも』(B2Fゲームズ)の製品版、ドイツのデザイナーコンテストで優勝した『スクウェア・オン・セール』(B2Fゲームズ)、ゲームマーケットではβ版だったトリックテイク『クロニクル』(カナイ製作所)、評価アンケートで3位となった『よくばりキングダム』(ワンドロー)など今年も粒ぞろいだ。また、『どうぶつしょうぎ』は将棋と一緒に、別ブースで出展される。

エッセン国際ゲーム祭りはいよいよ再来週から。今年もヤポンブランドの活躍に期待したい。

Japon Brand:Japon Brand in Spiel '09

ぱくぱく算数(Munch Math)

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ピザは栄養満点

算数の勉強をしながら食生活のバランスもとろうという教育的なゲーム。子供デザイナーコンテスト受賞作品とのこと。

ルールは3つある。ステップ1では食べ物をひとつ決め、ダイスを2つ振って、その数字の和差積商に対応するマスを埋める。先に全部埋められた人が勝ち。ステップ2はダイスでゾロ目が出たとき、相手を妨害したりできる。ステップ3は、たんぱく質・脂肪・繊維・炭水化物の4つのカテゴリーで2つずつマスを埋めることが目標だ。

食べ物によって数字にばらつきがあり、上がりやすいものと上がりにくいものがある。ステップ1は、karokuさんが4×5=20を一発で出して優勝。ステップ2はスキップして、ステップ3はピザ人気。何しろピザは、脂肪(チーズ)・繊維(トマトソース)・炭水化物(生地)を全て含む栄養満点の食べ物だからだ。ただ、繊維だからといってケチャップを飲み続けるのが体によくなさそう。

意外に割り算を思いつかないが、割り算では1〜3にしかならないわけだから、影響はない。6までの数字2つの和差積商でできる最小の数字、最大の数字、どうしてもできない数字の最小などのクイズを出しながら遊ぶともっと勉強になるかもしれない。

Munch Math
M.シュナイダー/ユニバーシティゲームズ(2004)
2〜6人用/7歳以上

オーマイガー!(Aargh!)

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そんなルールがあったような

自分たちでルールを決めてカードを出していくオランダのゲーム。カードには円、三角、四角が1〜2個、白黒で描かれており、背景の絵は3色あって、半分白いものもある。手札のカードを全部なくすことが目標だ。山札から1枚めくってスタート。

スタートプレイヤーは、「三角の上に四角を出せます」というように「○○の上に○○を出せる」というルールを言って、そのルールに沿って手札を出す。次の人もそのルールが守れれば手札を出せる。出せなければ山札から1枚引いて、「青の上に紫を出せます」などの新しいルールを作る。

問題は、前のルールも全て有効という点。誰かが出せないたびに新しいルールが追加されていくから、ルールはそのうち10以上にもなる。前に決められたルールを覚えておけるか……そう、これは記憶ゲームなのである。存在しないルールでカードを出すと、ペナルティがある。

盛り上がったので2ゲーム続けてプレイ。1ゲーム目はゆるくて分かりやすいルールが多かったが、2ゲーム目になると「白い三角の上には赤白のカードが置ける」など、2度と使えないようなややこしいルールが続々。しかも1ゲーム目で作ったルールと紛らわしくて混乱しまくった。カードが少なくなるにつれて、適用できるルールが少なくなるから厳しい。そんな中でかろうじて覚えていた最後の1枚を出せて勝利。

「こんなルールがあったような、なかったような」という微妙な判断に悩むのが楽しい。『フラックス』のような先の読めない面白さと、自分でルールを作れる創造性の兼ね合いが面白かった。

Aargh!
R.デ・リーク/レルム・オブ・ファンタジー(2005)
2〜6人用/10〜15分

インクハート・ダイスゲーム(Tintenherz - Das Würfelspiel)

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取られる前に取るか

ドイツの児童文学作品に基づく映画のダイスゲーム。原作"Tintenherz"(インクの心)は2003年に出版され、23ヶ国語に翻訳された。日本でも『魔法の声』(リンク:アマゾン)というタイトルで発売されている。国際的な人気を受けて、2005年に続編"Tintenblut"(インクの血・邦題『魔法の文字』)が、2007年に"Tintentod"(インクの死)が出版され、この3つをあわせて「インク三部作」と呼ぶらしい。

映画(リンク:公式サイト)はB.フレイザー主演で2008年に独米英で公開されているが、日本では公開されていない。『ロード・オブ・ザ・リング』『ライラの冒険』のニューラインシネマが製作元である。

ドイツのコスモス社はこれまで4タイトルのゲームを発売している。小説をもとにしたK.トイバー作のボードゲームと、映画をもとにしたカードゲーム・ボードゲーム・ダイスゲームである。いずれも国内では発売されていない。今回遊んだのはダイスゲームで、デザインはM.シャハト。

2個のダイスを振って、そのいずれかか、合計の数に一致するカードを場札から取る。ほかの人から奪ってもよい。取ったら、奪われる前に、またその数字を出して確保しよう。新しいカードを取るか、確保して取られないようにするかの選択が悩ましい手軽なゲームだ。

中にはマイナスのカードもあり、ほかに取れるものがなければ取るしかない。得点計算は、カードの数字の合計に、ハートマークをかけるが、ハートマークを1つ減らせば、マイナスのカードを帳消しにすることもできる。

最も出やすい2〜6のカードは攻防が激しく、速攻で確保する動きが見られた。一方、数字の大きいカードは取られにくいが確保もしづらい。映画ファンというだけの人にも遊べるミニマムなルールで、エキサイティングに仕上げているのはさすがシャハトだ。

トイバーのボードゲームの気になっているが、その前に原作を読んでみるかな。

Tintenherz - Das Würfelspiel zum Film
M.シャハト/コスモス(2008)
2〜4人用

ブロンコ・ランチ(Bronco Ranch)

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待ちが狭くなる牧場

マイ牧場に、色を合わせて馬のタイルを並べるゲーム。手番にはまず場札から1枚、タイルをマイ牧場に置き、続いてダイスを振って1〜3枚、袋から引いてマイ牧場に置く。置けなかったら場札に返す。

タイルは四隅に色がついており、隣りと色が合うように置かなければならない。たくさん敷き詰められるにつれて、間に入るタイルの選択肢が狭まるようになっている。

そこで登場するのがアクションカード。ほかの人の牧場から馬が逃げ出したり、自分の牧場に奪ったりすることができる。キャンセルカードもあるが、いずれも使い捨てなので、終盤のとっておきの場面まであまり使わないほうがよいだろう。

誰かの牧場が1マスを除いて埋まったらゲーム終了。白馬や、自分の牧場と同じ色のタイルは得点が高い。

アクションカードは本当に最後の最後まで出なかった。使えば、相手がキャンセルカードを使うことが分かっており、そうなると、2人だけカードが少なくなってしまうからだ。上がりそうな神尾さんを総がかりで止めにいったが止めきれず終了。しかし得点計算をしてみれば白馬が多かった私のトップ。

待ちを広くして上がりやすくするには、どのようにタイルを置いたらいいか。ほかプレイヤーとの絡みは少ないがちょっとしたパズル思考が問われた。

Bronco Ranch
G.トーク/ピアトニク(1997)
2〜6人用/6歳以上/30分

レオナルド(Leonardo)

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絵を飾って価値アップ

レオナルド・ダ・ヴィンチが活躍したイタリアの都市を舞台に繰り広げるモノポリー。12面ダイスで移動し、止まったマスが誰かのものならばお金を払い、誰のものでもなければ権利書を買う。誰かが止まったときにもらえるお金は購入価格の半額だが、絵を買えば買うほど値上げできる。

イベントマスは何種類かあってちょっと面白い。プレイヤーは予め教皇派と皇帝派のどちらかに分かれており、アクシデントカードを引くとどちらかの派にお金が入る。市場では止まったプレイヤーが元締めとなって賭けを行い、ほかの皆が外れれば収入になる。同じマスに入ったら戦士カードでお金を奪う。

『モノポリー』と同様、街区が揃えば収入が2倍になり、交渉で交換することもできる。また最後は全員が破産するまで続ける。でも時間の都合上、この2つのルールは採用しなかった。お金がカツカツで、かつ借金はできないのであっという間に破産。絵を並べたちくたさんが1位。

絵は1枚1枚レプリカになっており、作者とタイトルが記されている。ボードも中世の雰囲気が出ていて、コマが直線的ではなく円形に回っていくのがよい。オーソドックスなルールで、ダヴィンチの時代に浸るというところに重きが置かれているのかもしれない。

Leonardo
M.ドナドーニ/egシュピーレ(1988年)
2〜6人用/10歳以上/90分

トランペット(Trumpet)

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戻すルールで白熱

トリックを取ってコマを進めるレースゲーム。タイトルはトランプ(切り札)と楽器のトランペットをかけているのだろう。

マストフォロー※1でトリックテイク※2をして、取った人が自分のコマを進める。紋章のあるマスに止まるたびに切り札のスートの指定ができ、6つのスート※3で切り札のランクが決まる。スートは6つもあるから、フォローできず切り札を出す可能性は高い。ころころ変わる切り札のランクの中で多くトリックを取るには、手札を出す順番を考えていかなくてはならない。

このゲーム、3年後に『アーサー王の円卓(König Arthus Tafelrunde)』というタイトルでリメイクされた(レポートはこちら)。その際に作者が変わっているが、ルールに2点、変更が加えられている。

ひとつはスーパートランプが1種類しかないこと。同じラウンドに複数枚が出たら、後から出したほうが勝つ。もうひとつはゴール直前のイエローゾーンの存在。ここでトリックを取ったら、自分が進む代わりにほかの人のコマ(つまりトップ)を戻すことができる。少しゲーム時間が延びる分、抜きつ抜かれつの白熱した戦いが楽しめる。

くさのまさんとデッドヒートを繰り広げ、戻したり戻されたりしていたが、写真撮影のため見せ札になったのを捉えてゴールイン。だんご状に進むのが効率がよいため、置いていかれるとつらいが、レースゲームの興奮がトリックテイクにつながって、テンションの上がるゲームだった。

一応解説
※1 マストフォロー…最初の人が出したスートを持っていれば、嫌でも出さなければいけないルール
※2 トリックテイク…最初の人から全員1枚ずつカードを出し、数字の大きい人や切り札を出した人などが全取りするカードゲーム
※3 スート…カードの色やマーク。トランプでいえばスペードやダイヤなどがこれにあたる

Trumpet
P.オーベーンズ/マテル(1990年)
2〜6人用/9歳以上/45分

アラカルト・カードゲーム賞も『ドミニオン』、三冠達成

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ドイツのボードゲーム専門誌『フェアプレイ』はホームページで今年のアラカルト・カードゲーム賞を発表した。50名の専門家の投票によって選ばれた今年のベストカードゲームは『ドミニオン』。ドイツ年間ゲーム大賞、ドイツゲーム賞1位とあわせて史上初の三冠を達成した。

アラカルト・カードゲーム賞はドイツゲーム賞と同じく1991年から始まり、今年で19回目を迎える。ドイツ年間ゲーム大賞とドイツゲーム賞が大箱のボードゲームに偏るのに対して、安価で小箱のカードゲームに脚光を当てている。過去に1位を受賞した作品では『ニムト』がドイツゲーム賞に選ばれたきりで、ドイツ年間ゲーム大賞はノミネートどまりだった。

『ドミニオン』は500枚のカードが入った大箱ゲームで、ゲームとしての面白さだけでなく、分量の大きさも三冠達成につながったと見られる。また単体でも遊べる拡張セット『陰謀』も3位に入り、今年のドミニオン旋風を物語るものとなった。

【アラカルト・カードゲーム賞2009】
1位:ドミニオン(Dominion / ハンス・イム・グリュック)
2位:ビザンツ(Byzanz / アミーゴ)
3位:ドミニオン:陰謀(Dominion - Die Intrige / ハンス・イム・グリュック)
4位:モウ(Mow / ハリケーン)
5位:ポイズン(Poison / アミーゴ)
6位:モノポリー・ディール(Monopoly Deal / パーカー)
7位:ミステリー・ラミー”ジャック・ザ・リッパー”(Mystery Rummy - Jack the Ripper / ペガサス)
8位:ウルク(Uruk / DDD)
9位:見積もってみて(Schätzen Sie mal / フッフ)
10位:サーカスマキシムス(Circus Maximus / ペガサス)
(リンク先:購入できるサイト、ない場合はレビューサイト)

Fairplay Online:À la carte Preis 2009

読書の秋、ボードゲーム本続々

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今月は久しぶりのボードゲーム関連本の出版が相次ぐ。

ゲームリンク』(Shoot the Moon)は新しいボードゲーム情報誌。創刊号となる今回の特集「No Game No Life!」では、ボードゲーム業界の有名人やサークルの代表などが自分のメモリアル・ゲーム!を披露する。国内だけでなく、M.シャハト(『ズーロレット』)やB.フェデュッティ(『操り人形』)など海外のゲームデザイナーも登場する目玉記事だ。ほかにも『ル・アーブル』攻略やリプレイコミックなど、充実の内容だが、一番の注目は、川崎晋氏の新作ボードゲーム『マーチャント・ギルド』が付録になっていることだろう。

ボードゲームショップなどで10月20日から発売予定。価格未定。今後は3ヶ月に1号のペースで刊行される。詳しくは公式サイトにて。

ボードゲーム・ジャンクション』(新紀元社)はグループSNE代表の安田均氏が7年ぶりに発表する書籍。月刊誌『Role&Roll』の人気コーナー「ボードゲーム・ジャンクション」で紹介してきのものを中心に、これまでに発売されたボードゲームの数々を一気に掲載。さらに、「ボードゲームリプレイ」「ウニ頭」「クローズアップ」の中から、それぞれ厳選した15本を収録する。2000年代のボードゲーム事情の総括や座談会など、本書でしか読めない記事も収録する。

アマゾンなどで10月下旬から発売予定。価格2800円。出版元のホームページに近刊として案内されている。

最後に、『放課後の魔術師 (5)スパイラル・メッセージ』(土屋つかさ/角川スニーカー文庫)を紹介しよう。学園を舞台に魔法が繰り広げられるライトノベルだが、『コロレット』が登場した第2巻に続き、今回も作中にいくつかのボードゲームが登場する。タイトルは明かされていないので、いくつ登場するか当ててみたい方は一読を。アマゾンなどで10月1日から発売中。価格580円。

秋の夜長、ボードゲームを遊ぶだけでなく、これらの本を読んで楽しみ方を広げよう。

カルタッチョベースボール(Kartacio Baseball)

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攻守同時の妙

今年になって発売された2人用のライトなカードゲームシリーズ。いずれもスポーツをテーマにしており、余計な要素を削ぎ落としてテンポのよさを生み出している。

スポーツをテーマにしたボードゲームはデザインが難しいという。スポーツがもつスピード感やテンポが、ボードゲームではどうしても損なわれてしまうからだ。近年ではグラパックジャパンが意欲的な作品をいくつか発表したが苦戦を強いられている。

野球は、比較的テンポが穏やかなスポーツだが、このゲームは攻守を同時進行するという斬新な仕掛けでテンポアップに成功している。交互に1枚ずつ手札からカードを出す。ヒットカードは3枚溜まったら1点。その前に相手がキャッチカードを出してアウトになってしまったらまた1からやり直す。相手はキャッチカードで得点機をつぶしつつ、自分もヒットカードを出す。防御がなければ攻撃、攻撃がなければ防御。

防御のできないバントヒットや、1枚で2枚分あるクリーンヒットがあり、防御しにくいようになっている。さらにホームランは、それまで出していたヒットカードの枚数だけ得点になるビッグチャンスだ。

ホームランのチャンスを狙って走者をためようとしたが、ことごとく潰されて試合終了。着実にヒットで得点を重ねたくさのまさんが2対1で勝ち。1点を争ういいゲームだった。

カルタッチョベースボール
しんどうこうすけ/エイベックス(2009年)
2人用

スリーセブン(Gamble 7: Three Seven)

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補充でバッティング

ブラフも交えて手札にある「7」のカードの数を競うゲーム。これも今年のゲームマーケットでカワサキさんが発売したギャンブルゲーム集のひとつ。タイトル通り7つのゲームが入っているが、いずれもニヤリとさせられる仕掛けがあって素晴らしい。きっとアメリカやドイツでもウケるだろう。

始めに参加料を払い、配られた手札を見て賭けチップを決める。自信があればレイズ(前の人より上げる)、様子見はコール(前の人と同じ)、自信がなければドロップ(賭け金を残して降りる)。コールが一周した時点で、手札に「7」が3枚以上ある人は公開する。

1周目で揃うことはあまりない。ここで「7」を引くことを期待して補充するが、ここにバッティングが仕掛けられている。手札から数字を出して、誰ともかぶらなかった人が、その枚数だけ山札から引けるのである。バッティングを恐れず欲張って「5」や「6」を出すか、安全に「3」か「4」あたりを出すか。安全に出したつもりがバッティングすることもある。

補充が終わったらまたチップの増額から。最終的に「7」を多く公開できた人がチップを総取りする。

くさのまさんは1ラウンドから強気のビッド。皆が降りて参加料をせしめたが、本当に「7」がたくさんあったのかは分からない。2ラウンド、3ラウンドと進むうち、みんな「7」が1〜2枚でも降りないようになってきた。「補充で引けばいい」と強気である。その強気に運が味方して、くさのまさんが最後に大量の「7」を引き大場を制して1位。

「7」があまりないのにレイズしたりコールしたりするのは内心ハラハラするが、顔に出してはいけない。そんなポーカーフェイスと、バッティングの読みの両方が試される。

賭博英雄伝セブン
川崎晋/カワサキファクトリー(2009年)
3〜5人用/9歳以上/15〜180分

ビットイーン・ベット(Gamble 7: Between Bet)

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ぴったりの快感

場に並んだカードの数字を見て、中間になるようチップを張るゲーム。今年のゲームマーケットでカワサキさんが発売したギャンブルゲーム集のひとつだ。『いい線行きまSHOW!』にも通じるところがあって面白い。

場に並ぶカードは7枚。このうち4枚は伏せられている。3枚のカードを見て、競りを行う。一番高い競り値をつけた人は、伏せられた4枚のうち2枚を見て、さらにチップを積み増してもよい。残りの人は、伏せられたカードを見ないまま、このチップを見て自分のチップを決める。そしてカードをオープン。

中間値の決め方がクレバーだ。まず一番数字の小さいカードと大きいカードを1枚ずつ落として5枚にする。そして小さいほうから2枚の合計を最小値、大きいほうから2枚の合計を最大値とする。この間が中間値で、賭けたチップの数が収まっていれば2倍、その中で最大ならば3倍の配当を得る。それ以外は、賭けすぎても賭けなさすぎてもダメ。

数字は1〜7があり、たいてい1や7は落とされるから最小値は(2と3で)5くらい、最大値は(5と6で)11くらいになるはずだが、同じ数字が入っている上に偏ることもあるのでこの限りではない。さらに「0」と「00」のカードが入っていると、最大値も最小値も2枚ではなく3枚の合計となり、中間値は上方修正される。

したがって最初に伏せられた2枚を見るのは非常に重要だし、見られなかった人は、見た人が賭けたチップの数が大きな手がかりとなる。より多くのチップを賭けて3倍を狙うか、少し下げて安全にいくか悩みどころだ。

「0」が入っている場で10〜13という狭い中間値を制して調子付いたかに思われたが、後半は1差で外すなど調子が狂って負け。よく練りこまれたゲームで、推理と度胸が試された。

賭博英雄伝セブン
川崎晋/カワサキファクトリー(2009年)
3〜5人用/9歳以上/15〜180分

考古学カードゲーム(Archeology)

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山師泣かせの砂嵐と泥棒

エジプトのお宝を集めて博物館に売りつけるカードゲーム。オーストラリアゲーム賞を受賞した作品を、アメリカのズィーマンゲームズが版権を取って出版した。ズィーマンゲームズはほかにも東欧や日本のゲームなど、非ドイツゲームの発掘に力を入れている。

このゲームも、遊んでみると非ドイツゲーム色が濃いことが分かる。山札からカードを引いて場札と交換し、同じ種類の宝物を集めれば集めるほど得点が高くなるという骨格はドイツゲーム風。しかしこの営みをスリルあふれるものにする仕掛けがある。

山札から出てくる泥棒と砂嵐、そして地図カードがそれだ。泥棒カードを引いた人は、好きな人からカードを1枚抜き取れる。砂嵐は全員手札が半減。これらのカードがたくさん入っているために、地道に集めるという戦略が成り立たない。なくなる前に出したいが、セットができないうちに出せば得点が低いというジレンマ。

一方、地図カードを山札から引いてきたらしめたもの。ピラミッドの発掘で大量の宝物カードが手に入る。砂嵐で半減したところに泥棒に奪われて涙目になっているところに、突然やってくる大量のお宝。山と谷の高低差が激しい。

ピラミッドの最後のお宝は一気に7枚も手に入るが、地図カードも3枚集めなければならない。手札が2枚引いては1枚なくなるくらいのどうしようもないペースだったが、最後に放出された地図カードで3枚集めて最下位脱出に成功。

考古学の希望絶望を手軽に味わえるゲームである。

Archeology
P.ハーディング/ズィーマンゲームズ(2009年)
2〜4用/8歳以上/20〜30分

マハラジャ(Maharadscha)

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追いはぎ上等

世界各国の宝石を、手下を使って集めさせるゲーム。ほかの人に先に取られた宝石は、追いはぎをして集める。それでいいのかマハラジャ?

自分のコマは4つあり、どれを動かしてもよい。ただ宝石を取るにも追いはぎをするにも、ちょうどの数で止まらなければならない。コマはサイコロで進めるが、1〜3しか出ないのと4〜6しか出ないものがあり、コマの状況をよく見てサイコロを選ばないといけない。

宝石はたくさんあるが、取ってよいのは自分がカードを持っている種類のみ。これがほかの人と少しずつ重なっているところが移動の戦略性を生む。同じ宝石を狙っているならば先に取りに行きたいし、先に取れれば同じ宝石を狙っている人から離れて移動したい。

とはいえ追いはぎは成功率があまり高くない。攻撃側は1〜3のダイスを振り、防御側は1〜6の通常ダイスを振って大きいほうが勝つ(引き分けは攻撃側勝利)から確率は3分の1。それでもダイスロールは燃える。

ほかの人に狙われないようにしたり、狙った人が逃げないようにするために、道中にコブラマーカーを置ける。これはゲーム終了時まで置きっぱなしで、コブラ使いカードがないと通り抜けることができない。みんな好き放題に置くから、終盤になるほど追いはぎ率が下がって収束性がよくなる。

盤上の宝石がなくなってから、全員5手番の猶予が与えられ、互いに奪い奪われて、最後に宝石の多い人が勝ち。こう着状態が続いていたが、とにかく追いはぎで襲いまくってヒットアンドウェイで追っ手をかわした私の勝利。宝石のコマが立派なせいか、追いはぎ判定のダイスロールが妙に盛り上がった。

一昔前の荒削りなゲームだが、細かいルールの多い現代のボードゲームの合間に遊ぶと、のびのびと遊べるような気がする。

Maharadscha
C.アダムス/シュミット(1987年)
2〜4用/10歳以上/60分

ふくろのネズミ(Knalle Kanalratte)

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まんまと一杯食わされた

タイルに隠れた泥棒ネズミをめぐって、推理とブラフで追いかけっこするゲーム。子供が遊べば素直な推理ゲームになるものを、大人が遊ぶことで高度な心理戦が楽しめる。作者はフランスのR.フラガ。私が大好きなデザイナーの一人だ。

1人が逃げる役で、残り全員が追いかける役だ。まず追いかける役に目をつぶってもらい、逃げる役が16枚のマンホールタイルのうち1つに泥棒ネズミを入れる。追いかける役は目を開けて、好きなタイルに警官ネズミを置いてスタート。

追いかける役は警官ネズミを隣接するマスに移動して、そこにあるタイルをめくる。そこに泥棒ネズミがいたらゲームセットだが、最初から見つかることはまずない。つぎに逃げる役が、隣接するタイルを2枚、裏向きのまま場所交換する。泥棒ネズミが隣のマンホールに移ったというわけだ。そしてまた追いかける役が警官ネズミを移動してタイルをめくる。逃げる役がタイル交換、追いかける役がタイルをめくる……これを繰り返す。

16枚のうち、半分の8枚がめくられたのに泥棒ネズミが捕まらないと、逃げる役の勝ちになる。ただし、そのときに、泥棒ネズミがどこにいるかを一発で明かせなければならない。煙に巻いているうちに自分も分からなくなってしまったらアウトだ。

追いかける側にとっては、逃げる役のタイル交換が推理の手がかりとなる。警官ネズミが近づいてきたら、そこから遠ざかるように移動するはず。でも、実はブラフで、実は近づいていたり、まったく関係のないタイルを交換したりしているのかもしれない。一枚上手なのは、泥棒か警官か?

捕まえるか逃げおおせるかでチーズをもらい、全員が逃げる役をやってチーズの多い人が勝ち。

私はランダムにいろいろなところをタイル交換して混乱させようと思ったが、見事に見透かされていた。一方、追いかけるほうでは全く気配が読めない。逃げるほうも追いかけるほうも読みきったPsy+さんが優勝。実は全く分からないのに「絶対こっちだよ」とか言うのも作戦だったようだ。

人によってタイルの動かし方が違うのが面白い。高度に心理的な駆け引きが楽しめた。

Knalle Kanalratte
R.フラガ/ハバ(2007年)
2〜5用/4歳以上/15分
国内発売:すごろくや

ワイルドバイキング(Wilde Wikinger)

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競りに乗るか乗らないか

アジトの島を目指して戻ってくる宝船に積まれた宝石を、競りで奪い合うゲーム。競りが入っている時点で対象年齢はずいぶん高めだと思うが、ハバ社のキッズゲームである。

アジトの近くには赤青黄3隻の船が列を作って寄港を待っている。ダイスを振って、赤なら赤い船、青なら青い船、黄色なら黄色の船、黒なら好きな船に宝石を1個積む。

ダイスの目はあと2つある。1つはカード補充で、全員が山札から1枚ずつカードを引く。そしてもう1つが寄港である。アジトに一番近い船が到着し、宝石が降ろされる。ここで競りスタート。手札のカードから、船と同じ色のカードか、ジョーカーカードを出して枚数を競う。

宝石を競り落とした人はその分のカードを捨てて、空になった船は列の最後尾へ。そしてまたダイスを振る。この繰り返しで、宝石のストックがなくなって積み込めなくなったら即終了。宝石の多い人が勝つ。

どの船に積まれるかはダイス目次第だから偏ることもあるが、寄港する頃にはほどよく貯まっている。しかし、その宝石を全力で競り落とすか、次回のために出し惜しみするかが悩みどころだ。

全力で競り落としてしまうと手札が激減するから、次の競りはもう勝てないかもしれない。しかしゲームは突然終わるから、手札を出し惜しみしていると次の競り自体がないかもしれない。また、船に積まれている宝石の数によっても判断は変わる。宝石が少ない、でも次はもうないかもしれない。さあどうする?

短いゲームだろうと思って序盤から全力で競り落としていたが、すぐ息切れしてしまった。宝石10個入りの船を競り落としたPsy+さんが逆転優勝。宝石が増えるのになかなか寄港しないのでどんどんテンションが上がった。

これだけミニマムな作りで、競りが楽しめるゲームなのがいい。見事。

Wilde Wikinger
W.ディルシェール/ハバ(2008年)
2〜5用/6歳以上/15分
国内発売:すごろくや

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