2009年12月アーカイブ

2009年の統計

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今年の当サイトの統計情報は以下の通りです(Google Analyticsと、Yahoo!アクセス解析に基づく)。

【ページビュー:トップページの閲覧回数】
300,996回(1日平均825回)

【ユニークユーザー:1年間に見に来た人の数】
25,989人(1日平均71人)

【参照元:どのサイトのリンクから訪問したか】
1.ブックマーク 45.76%
2.はてなアンテナ 10.35%
3.グーグル 10.27%
4.ヤフー 4.79%
5.ゲームストアバネスト 3.00%
6.ボードゲームランド 2.63%
7.ジョーコ・デル・モンド 2.33%
8.メビウスゲームズ 2.14%
9.はてなダイアリー 1.47%
10.ふうかのボードゲーム日記 1.33%

【検索ワード:どんな言葉で検索してきたか】
1.サイト略称(「tgiw」「tgw」「table game world」「game in the world」「テーブルゲームインザ」「the game in the world」) 19.43%
2.サイト名(「table games in the world」「table game in the world」「テーブルゲーム イン ザ ワールド」「テーブルゲームインザワールド」「テーブルゲーム・イン・ザ・ワールド」「tablegame in the world」「tablegameintheworld」) 16.76%
3.「ボードゲーム」、 6.64%
4.「tablegame」「table game」「table games」 6.51%
5. スモールワールド 2.95%
6. ドミニオン 1.57%
7. ウルク 1.51%
8. パンデミック 1.17%
9. 「ちなみにハンス社としては『郵便馬車』以来2年ぶり6回目の受賞で」 1.16%
10. ディクシット 1.08%

【訪問者属性:国内のどの地域からアクセスしたか】
1.東京 27.74%
2.神奈川 9.43%
3.大阪 8.99%
4.埼玉 6.12%
5.愛知 6.00%
6.北海道 3.87%
7.千葉 3.59%
8.京都 2.83%
9.兵庫 2.08%
10.静岡 1.96%

ゲームから人へ

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たくさんのボードゲームを遊ぶのは、プラトンのイデアのように、面白いゲームを求め続けてのことであるが、逆説的に、遊べば遊ぶほど、面白いと思えるゲームの割合が減ってくるのではないかとこの頃思うことがある。

ボードゲームを本格的に遊び始めたのは大学4年の頃である。オーケストラの練習が終わってから、亀有のアパートに集まって月1回、サークルの友達や後輩と徹夜でゲーム会をした。最初から徹夜で遊ぶつもりではなかったが、あまりに面白いので徹夜になってしまうのである。

その頃遊んだゲームは、『ダイナマイト』、『グラス』、『エドカ』、『ジニー』、『大判小判』あたり。ほとんど東急ハンズで手に入れた。奥野かるた、メビウスを知るのはもう少し後になってからである。これらを毎回ローテーションして繰り返し繰り返し遊んだ。どれも面白かった。今、これほど遊んでいるゲームはない。

それから13年経った現在、ドイツにまで行くようになったのに、本当に面白いと思えるゲームは滅多に出会えなくなってしまった。「今年のエッセンでは、何がオススメですか?」という質問に、今年はまだ自信をもって答えられるタイトルがない。

これはもちろん私の個人的な心境にすぎないが、現在のドイツゲーム市場が置かれている状況もそれに近い。愛好者はどんどん新しいものを求め続け、タイトルは増え、寿命は縮まる。そのためロングセラーになりうるのは、今やほんの一握りに過ぎない。

そんな今日この頃であるが、必ずしも悪いことではないと思っている。個別のタイトルにこだわりがなくなってきた分、仲間と楽しむという面が強まっているからだ。新作をだしにして、気の合う仲間が集まる、しゃべる、笑う。初対面より2回目、2回目より3回目が楽しい。ゲームはノンリプレイ派でも、プレイヤーは超リプレイ派である。

何十年も続いているゲームサークルにいくと、ゲームをしないでおしゃべりだけで終わる人もいるという。まだそこまでの境地には至っていないが、その気持ちが何となく分かるような気がしてきた。ゲームマーケットはもちろんのこと、エッセンでさえも、新作を見に行くイベントというよりも、知り合いと会いにいくためのイベントになりつつある。

つまり一緒に遊んでくれる人々や、レビューを読んでくれる人々によって、私の今の趣味は続けられている。今年一緒に遊んで頂いた方々、当サイトをご愛読頂いている方々に感謝し、年末の挨拶といたします。

イラスト募集中(Einfalls-Pinsel)

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強硬な意見がブラフに

ゲーム内容はこちら。絵を描くゲームというと不得意だからと尻込みする方も多いが、上手である必要は全くない。それどころか、何を描きたかったのか分からないくらい下手なほうがむしろよい。今回もたくさんの名作が登場して笑わせた。

みんなが描いたイラストを、ランダムに3枚ずつ出し、広告のコピーが発表される。コピーに合うイラストはどれか、自由に意見を述べる。その後で採点して、得点をイラストに記入しておく。それからイラストの作者が誰かを予想するフェイズがあり、また新しいイラストとコピーが出る。

一番笑え、そして考えるのは自由に意見を述べるところ。自分の作品を推して点数を稼ぎたいが、あからさまだったり我田引水だったりすればするほど怪しまれる。そこでほかの人の作品も適度にほめつつ、さりげなく自分の作品もアピールする。場合によってはマークを外すため、ほかの人の作品を強硬に推す場面も。何しろ最後まで自分の作品だと当てられなければ5点も入る。ブラフもしたくなるというもの。

tomokさんの描いたもじゃもじゃなキャラクター。1周目はドッグフードのイラストで「これは犬なんです」と説明されていたのに、2周目は政治ポスターのイラストで「これは政治家なんです。」ミステリーのイラストで円盤の絵をゾウリムシに見立てたり、ドラえもんをブルーマンだと言ったり、よくぞこれだけ想像性がはたらくものだとみんなで笑った。

Einfalls-Pinsel
K.トイバー/ASS(1990年)
3〜5人用/12歳以上/30分

ひつじのショーン:ヒツジ集まれ(Shaun das Schaf)

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ヒツジを愛でるヒマはない

日本でも放映されたクレイアニメ『ひつじのショーン』。日本にも『ひつじのショーン バランスゲーム』や『ひつじのショーン ボーリングゲーム』などアクションゲームあるが、ドイツで製品化されたゲームはもう少し手が込んでいる。これなんか何気にドーラの作品ですよ?

カードゲームである『ヒツジ集まれ』は直感勝負のパターン認識ゲーム。カードを2枚めくって、たくさん羊がいるところで、白い羊が多いと思うなら「攻撃カード」、黒い羊が多いと思うなら「撤退カード」、同数だと思うなら「様子見カード」を出す。正解者の中で一番早く出した人がポイント。同時ならさらに1枚加えて勝負する。

大人同士でやると、ゼロコンマ数秒の勝負。ちょっとでも気後れしたらもう勝てない。それは分かっていても迷いが生じてしまって最下位。子供だったらもう少し和気藹々と遊べるかな。

Shaun das Schaf - Komme, was Wolle
A.シェーファー/コスモス(2009年)
2〜4人用/6歳以上/5分

『ドイツゲームでしょう!』補足版

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拙著『ドイツゲームでしょう!』の2009年度の受賞作品を紹介した補足版が、グランペールのホームページにて、PDFデータで公開されました。ダウンロードしてお読み頂ければ幸いです。なお、印刷したものを今年のテーブルゲームフェスティバルで配布し、約350枚ほど用意した分は全てなくなっております。

『ドイツゲームでしょう!』は、ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)、ドイツ年間キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres)、ドイツゲーム賞(Deutscher Spielepreis)、アラカルトカードゲーム賞(à la carte Kartenspielpreis)という、ドイツを代表する4つのゲーム賞の受賞作を全て網羅して紹介している本です。今年は『ドミニオン』が3つの賞を総なめにしてしまったため、ドイツ年間キッズゲーム賞の『魔法のラビリンス』と2タイトルのみの紹介に留まりました。『ドミニオン』はシリーズ3タイトルが全て日本語版で発売され、今年はドミニオンイヤーだった(発売は2008年ですが)ように感じます。

今年のエッセンで発売された新作は、ワーカープレイスメントを用いた作品ばかりで面白いものが多かったとはいえ同工異曲の感が否めませんでした。来年はどんなゲームが人気を集めるのでしょうか。来年もまた『ドイツゲームでしょう!』のレビューを書いて紹介していきたいとと思います。

グランペール:『ドイツゲームでしょう!』補足版(PDF)

スープキッチン(Suppenküche)

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オレのジャガイモが!

競りで3種類の野菜を集めるフランスのカードゲーム。『リズム&ボール』や『ロボットマスター』といった缶箱入りの手軽なカードゲームを数多く出しているカクテルゲームズがオリジナルだが、フッターからドイツ語版も発売されている。カクテルゲームズが輸出に積極的でないらしく、日本ではなかなか手に入りにくいが、このところ注目しているメーカーだ。

手番には3枚引き、そのうち1枚を表にして、3枚1組で値段をつけて競りにかける。安いカードを見せ札にして安い値段をつけて油断させてもいいし、高いカードを見せ札にして高い値段をつけて期待をもたせてもいい。競り落としたら残り2枚もオープン(何だったかはもろバレ)。手札のカードで支払い、残りの人で均等に分ける。

野菜カードは山札に8枚しかなく、ほとんどがお金カードで、あとはアクションカードが少々。当たりの野菜カードが来たときに、察知して競り落とせるかが第1のポイントである。手札に野菜を3種類集めたら勝利できるから、簡単に人に渡したくない。

アクションカードは、野菜名を指定してほかの人から奪うネズミカードと、手札から3枚引いて好きな1枚を奪うおばあさんカードがある。おばあさんカードはアクションカードの防御にも使える。どの野菜を誰がもっていったかよく覚えておこう。

さらにバリアントルールでは、勝利宣言した人に野菜を捨てさせるカブと、もっていると上がれないハエがある。どちらも上がりにくくするカードだが、いずれにせよ山札がなくなれば終了なので、ゲームは15分とあっさり。これだけ軽い競りゲームもあまりないだろう。競りも順番なしで、3つ数える間に競り上げなければいけないためスピーディーである。

競り落としたばかりのジャガイモがcarlさんにマークされていた。防御するおばあさんもなく、ネズミで持っていかれる。代わりに1枚もらえることになっているが、当然一番安いお金カード。カブカードを手に入れたが、警戒されてしまいそのままゲーム終了となった。上がらずに野菜カードを溜め込んだcarlさんの勝利。

Suppenküche
J.-M.クーティル/フッター(2008年)
2〜4人用/10歳以上/15分

権力闘争(Power Struggle)

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この会社はもう終わってる

会社を舞台に、ポストと特権をめぐって仁義なき戦いを繰り広げるボードゲーム。作者名は伏せられているが、エッガートシュピーレの人に聞いたら、自分が勤めている会社の実話に基づいて作っているので明かせないのだという。今、アメリカの資本主義に飲み込まれつつあるドイツらしく、エリア・マジョリティ(配置したコマの多い人が利益を得るシステム)という地道な部分と、イベントや特殊能力という派手な部分が融合したゲームとなっている。

プレイヤーの権力状況は影響力、持ち株数、メインオフィスの数、汚職実績、社外顧問数で表され、勝利条件となっている。手番にはこれらのパラメータを伸ばすアクションを行う。さらに最初にランダムに指定されるライバルに3つの領域で勝つことという勝利条件があり、合計6つの勝利条件の中からどれでも4つを最初に満たせば勝利となる。

基本的な流れはこうだ。まず、6つある部署に課長と社員を配置して勢力を築く。課長が一番多いと部長を出せる。部長を出すと特権が手に入り、また取締役に人員を送り込める。取締役が一番多いと社長を出せる。でも社長は1年でクビだし、取締役も席に限りがあり、新人が入ってくると前にいた人からクビになる。クビになったらまた課長から権力を築きなおしだ。

ラウンドのカギを握るのは通信部の部長だ。最初にイベントカードを自分の好きなように並べ、その順にラウンドが進む。1ラウンドで何アクションできるかも、通信部の部長のみが知っている。通信部の部長はスタートプレイヤーでもあるので、そのアクションを見て、次のラウンドはあるかどうかを判断しなければならない。

風刺もたっぷり。メインオフィスは、2つの課を統合して作るが、そのとき社員はリストラされる。法務部の部長は、社員をクビにして影響力を上げる。いつだって、しわ寄せは労働者だ。また、社員のモチベーションを表すトラックがあるが、ゲームが始まるや否やダダ下がり。でもモチベーションが下がれば下がるほど、株を安く買えたり、ボーナスが増えたり、社員が多く雇えたりといいことずくめ。そして何よりも賄賂。社長や部長の特権を賄賂でやり取りする。賄賂をあげたほうももらったほうも汚職実績(勝利条件のひとつ)となる上に、断ると報復措置として社員を1人消されてしまう。この会社終わってるよ!

影響力・持ち株数・メインオフィスの数でcarlさんに勝つという勝利条件が与えられていた私は、carlさんが追いついてこないうちにこの3つを規定点以上にして勝利。汚職ポイントは、規定点が妙に高く設定されている上に、特権をもらって使うまで手間がかかるためそう頻繁に贈収賄できない。これを指定された人は、実質的にもう1つ別の勝利条件を目指さなければならず、たいへんそうだった。風刺をきかせたいためか、ルールが多く時間もかかるが、本当に会社の中でもがいている気分になった。サラリーマンの方はプレイしないほうがよいかもしれない。

Power Struggle
ボードリック&フレンズ/エガートシュピーレ(2009年)
3〜5人用/12歳以上/120分

ハバナ(Havana)

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先手番か、大効果か

キューバ』の発売から2年、エッガートシュピーレはその簡易版(といってもほとんど別ゲームだが)を発売した。デザイナーはこのところコミュニケーションゲームが多かったシュタウペ。『キューバ』のエッセンスを取り出し、短時間で濃密に遊べるゲームに仕立て上げている。

目標は資材・お金・労働者を集めて規定点分の建物を建てること。建物は中央に並んでおり、端にあるものから建てる。次に必要なものは何かが分かる仕組みだ。

手番は13枚のアクションカードから2枚ずつ使う。それぞれ0〜9番の番号がついており、2枚のカードでできる2桁の数字(番号の小さいほうが10の位、大きいほうが1の位)が小さいほうから先に手番を行うことができる。

できることならば手番は先がよい。お目当ての建物を先に建てられるというだけでなく、先手番のほうがものがたくさん手に入るアクションが多いからだ。でも、効果の大きいカードほど番号が大きく、後手番になりやすい。番号の小さいものと大きいものをうまく組み合わせて、先手を取りたい。

全員がアクションを終えると、手番順に2枚のうち1枚を新しいカードに差し替える。数字の高いカードを残しておきたいし、先手番も取りたいから悩ましい。さらに差し替えたカードは、手札が2枚だけになるか、回復アクションでないと回収できない。手札はどんどん減り、選択肢はなくなる。ここにほかの人の選択を見るという要素があり、悩みどころ満載である。

順調だったくさのまさんが急ブレーキ。後を追うcarlさんもあと一歩というところでストップした。場にお金で建てる建物しかないのに、お金を取るアクションカードも、それを回収するアクションカードも使い切ってしまっていたのが原因である。出遅れていた私は、回復アクションを使っていなかったので、1手番早く手札を回収できることになった。そこで場にたまったお金を一気に取って逆転。

手番数からいうと3人プレイの場合、たった10手番くらいしかない。でもその間に自分は何を建てられるのか、ほかの人が何を建てそうか、どのアクションがベストかをじっくり考えなければならない。たいへん濃密なゲームである。

Havana
R.シュタウペ作/エッガートシュピーレ(2009年)
2〜4人用/10歳以上/45分

インタラクションはもう古い?

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今年のエッセンでは、多くのワーカープレイスメントゲームが人気を集めた。『ヴァスコダガマ』『エジツィア』『カーソンシティ』『オペラ』『ダンジョンロード』など、こんなに出てはこのシステムも使い古されるのではないかと心配になるほどの勢いである。

ワーカープレイスメントの元祖は『ケイラス』だとされているが、『ケイラス』の作者W.アティアは『プエルトリコ』にヒントを得たと言っている。『プエルトリコ』も、コマは配置しないけれども前に誰かが選んだ職業はもう選べないので、広義のワーカープレイスメントと言えるだろう。

『ケイラス』の影響を受けたと見られるゲームは『大聖堂』や『護民官』があるが、最もインパクトが大きかったのは『アグリコラ』だろう。作者のU.ローゼンベルクは『ケイラス』に刺激を受け、コマ数がだんだん増えるものにした。さらに選択肢を広げた『ルアーブル』も作られる。通常、ボードゲームの開発は1〜2年かかるというから、今秋にたくさん出たワーカープレイスメントゲームは、『アグリコラ』に影響を受けて作られたものと言えるだろう。

今回『ヴァスコダガマ』のルールを読んでいて、これはPCゲームに移植できそうなゲームだなと思った。ゲームのフローチャートが明確で、交渉や競りなど、手番中にほかのプレイヤーの選択をはさむところがないし、秘密のボーナス条件などの隠蔽情報もないからである。要するにパズルゲームなのである。

単にワーカープレイスメントがこの頃流行っているだけだという見方もできるだろうが、先日読んだオーストリアの記事で別の見方もあるのではないかと思うようになった。オーストリアゲーム大賞の審査委員長ダグマー・デ・カサン氏は、ここ近年ボードゲームのルールが複雑になり、イラストやコンポーネントが豪華になっている原因を「コンピュータゲームによってややこしい手順を理解できる世代が育ってきたこととも関係があります」と推測している。今、遊ぶ世代が変わりつつあるという指摘だ。

子供の頃からテレビゲームに慣れ親しんできた世代というと、世界的に35歳以下といったところか。おひとり様用の娯楽が充実し、その恩恵を受けてきた根っからの「シングルプレイヤー」(東京おもちゃ美術館・多田館長)である。この世代が複雑なルールを理解できるかどうかは分からないが、他人との関わりや、他人からの干渉を好まない傾向はありそうだ。

子どもが一緒に遊んでいるのに、背中を向けあって携帯ゲーム機で遊んでいる光景をよく目にする。それに対して大人は「何のために一緒にいるのか分からない」とコメントする。実は通信対戦しているのかもしれないけれど、目を合わせて会話することを必要とせずに、一緒にいて楽しめるのだ。対人で遊ぶボードゲームでも、その世代が好むゲームは、自然とインタラクションが薄めのものとなり、そこでワーカープレイスメントが格好のシステムになる。

もちろん、実際はワーカープレイスメントにもほかのプレイヤーとの絡みはある。上位プレイヤーを意識して行動するわけだし、ほかのプレイヤーのほしそうなものを読んで、自分もほしいなら先に取りに行かなければならない。だが少なくとも自分の手番中にほかの人が絡んでくることはないし(あれこれコメントすることはあるだろうが)、ほかの人が大ダメージを受けても自分だけの責任にならない。その程度の絡みを快適に感じる世代が増えているのではないか。

ワーカープレイスメントではないが、同じことは『ドミニオン』にも言える。ほかの人の行動を気にしないでひたすら自分の王国建設に専念できるし(それで勝てるかどうかは別として)、攻撃は特定の誰かを追い落とすというよりは無差別的に行われる。

かつては、インタラクションの多さはボードゲームの面白さのひとつの指標であった。ところがインタラクションが少ないほうが適度に感じる人の割合が増えている。自由に特定のプレイヤーを直接攻撃できるゲームは好きではないという人ならずとも、「インタラクションが多ければ多いほど面白いというわけではない」というのが今のひとつのトレンドを象徴する意見なのかもしれない。

ホームパーティで遊ぶのにぴったりなゲーム

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当サイトで紹介しているゲームは知名度が低い。gooランキングで「ホームパーティでみんなで遊ぶにはぴったりなゲーム」を聞いたところ、1位が『ウノ』、2位トランプ、3位『人生ゲーム』、4位Wii、5位『ジェンガ』という結果になったという。アナログゲームがまだWiiを上回っているのは嬉しいことだが、比較的有名な『ニムト』でさえ、このランキングでは20位にも顔を出さない。

上位ゲームに共通するのは、日本全国どこでも入手できること、そして改めてルールを読んだり説明したりする必要がないということである。遊んだことがない人でも、遊びながらルールを理解できるだろう。その点で、当サイトで紹介しているゲームは全くかなわない。

でも、それだけでは悲しいので、入手難易度は「アマゾンで手に入るもの」くらいにして、ルールが簡単でパーティゲームにぴったりなものをいくつか挙げてみたい。クリスマス、大晦日、お正月、忘年会、新年会で登場する機会が少しでも増えたら嬉しい次第。

ごきぶりポーカー
先月の「スペシャルギフト」で矢作兼氏(おぎやはぎ)が紹介したり、3年ほど前に伊集院光氏がラジオで紹介したりして何かとメディアに登場しているドイツのカードゲーム。ウソをついて嫌いな虫や動物を押し付けあおう。2〜6人用、8歳以上、15分、1800円。
TGW:日テレ「スペシャルギフト」にカードゲーム
Mellow My Mind:伊集院光、ごきぶりポーカーについて語る
アマゾン:ごきぶりポーカー

ワードバスケット
しりとりのルールで遊ぶスピーディなカードゲーム。場に出ているカードの文字から始まり、自分の持っているカードの文字で終わるような言葉を言って出す。順番はなく、思いついたもの勝ち。慌てすぎて品性を疑われる言葉を口走らないよう。2〜8人用、10歳以上、10分、1500円。
Board Game TV -ワードバスケット(動画)
アマゾン:ワードバスケット

フラッシュ
最後は紙とメモさえあれば遊べるゲーム。親が言ったお題で連想するものを8つ書く。1人ずつ発表して、同じ答えを書いた人の数だけ得点(単独は除く)。3ラウンド行って合計点の多い人が勝ち。テーマは「クリスマス」「結婚」「チョコレート」など自由に考えて。仲間によっては内輪に走っても面白い。もとはドイツで1991年に発売されたゲームで、お題カードが入っていた。3〜10人用、10歳以上、15〜30分。
The Torolic World:オンライン・フラッシュルール

gooランキング:パーティーの盛り上げ役は、やっぱり《UNO》

ズーロレット・クリスマスツリー

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2007年のドイツ年間ゲーム大賞作品『ズーロレット』の作者M.シャハト氏は、愛好者へのクリスマスプレゼントとしてクリスマスツリー拡張を公開している。以下のファイルを印刷して切り抜き、クリスマスに遊んでみよう。2〜5人用。

準備:クリスマスツリータイルをテーブル中央に置きます。

使い方:最初に6マスのオリを埋めたプレイヤーがクリスマスツリータイルを取ります。このタイルは自分の動物園のそばに置き、ゲーム終了までそのままにします。オリに置くことはできません。
クリスマスツリーを持っていると、自分のお金をこのタイルにのせて、その後に山札から3枚タイルを引き、その中から好きな1枚を直接自分の動物園に置くことができます。残りのタイルは再び山札に混ぜます。このアクションはゲーム中に1回しかできません。また赤いタイル(終了時用)を引いてはいけません。タイルにのせたコインはゲーム終了までそのままにし、得点計算に使いません。

他の拡張:ゴリラやシロクマなどのほかのタイルと併用するときは、最初に6マスのオリを埋めたプレイヤーは好きなタイルを選べるものとします。その後に6マスのオリを埋めたプレイヤーは残りから選びます。

Michael Shacht:Zooloretto - Christmas Tree

アークライト、『あやつり人形』日本語版など発売

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株式会社アークライトは18日、『あやつり人形』と『レッド・ノベンバーを救え! 』の完全日本語版、そしてオリジナル商品『たんとくおーれ』の3点を一挙に発売した。

『あやつり人形』は7つの職業をほかの人に分かられないよう選んで、建物を建てるカードゲーム。フランスのゲームデザイナーB.フェデュッティ氏の作品で、2000年にドイツ年間ゲーム大賞で最終ノミネートに残ったほか、水道橋のボードゲームショップ・メビウスゲームズでは『ニムト』に次ぐ売れ筋商品となっている。今回日本語版になったのはアメリカのファンタジーフライト版で、拡張の『ダークシティ』も入った決定版。これまで対照表を見なければならなかった特殊カードがそのまま遊べるのは嬉しい。

『レッド・ノベンバーを救え!』は潜水艦に閉じ込められたノームたちが生き残りをかけて協力するボードゲーム。これもB.フェデュッティの作品で、8人まで遊べるところが特徴。火事・浸水・システムエラーと災厄が次々と襲い掛かるパニックの中で、冷静な判断ができるだろうか。イベントカードのテキストが日本語化され、雰囲気を損なわずに遊べるようになった。

『たんとくおーれ』はメイドをモチーフとした『ドミニオン』風のデッキ型カードゲーム。先日お知らせしたとおり、20日(日)に体験会が開かれる。

先月発売された『海賊免許』日本語版もB.フェデュッティの作品で、バラエティにとんだ作者のゲームを遊び比べるには絶好の機会といえよう。

マウスラリー(Mäuse-Rallye)

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最短コースではじけ

ネズミコマを棒ではじいてボードを一周するアクション・レースゲーム。H.マイスターとともに子どもゲームの双璧をなすG.バースの作品であるが、このゲームを知人から薦められたときはもう絶版になっていた。今秋のエッセン国際ゲーム祭で、フランス人が小脇に抱えているのを見て思い出し、中古ショップに行って買ってきた。今回中古ショップで購入したたった1つの作品である。

ルールは見ての通りで、手番には棒で自分のコマを1回はじく。1周するたびにチーズをもらえるが、穴に落ちたらアウト。穴に落ちないよう気をつけて、壁を使って早く回ろう。

子どもたちと遊んだが、小さい子はストレートにはじくし、大きい子はそれなりに壁に狙いをつけてはじく。大人は相手のコマを穴に落とすのに専念(笑)。結果いい勝負となった。もちろん大人だけで遊んで無駄にテクニックを磨くのも楽しい。ネズミのコマには耳が付いており、穴に落ちそうでなかなか落ちないところが絶妙である。

Mäuse-Rallye
G.バース/ハバ社(2001年)
2〜4人用/5歳以上/10〜15分

「巣ごもり家族」のボードゲーム

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長引く不況で、ボードゲームが脚光を浴びているという。『人生ゲーム』や『モノポリー』の売れ行きが好調であるほか、ドイツやオーストリアでも子どもゲームの売り上げ増が報告されている。国内外の記事の分析をまとめると、不況でボードゲームが売れる原因として以下のものがあるようだ。

1.在宅時間の増加
2.みんなで過ごす
3.娯楽費の節約
4.現実逃避
5.伝統的なものへの回帰

1.失業や休業で仕事がないと、在宅時間が増える。私の周囲でも、昨年の今頃の話だが、「16時終業」「年末年始休暇が3週間」「週休4日」という話を聞いた。減給も避けられず、「辞めて失業保険をもらったほうが高いが、その後に就職できそうにない」と転職にも消極的になるという。今年も就職内定率の低さからいって、この状況は継続していると言える。インドアの趣味にもいろいろあるわけだが、下記のような事情も手伝ってボードゲームが有力な選択肢になる。

2.在宅時間が増えれば、自然と家族や友達と過ごす時間も増える。暖房費を節約するために同じ部屋にいるという事情もあるだろうが、会話をしてストレスを発散するという意味もあるだろう。特に子どもがいる場合、会話の潤滑油として効果的なのがボードゲームだ。大人だけならばお茶でもお酒でももつが、子どもとなるとみかんだけでは足りない。テレビだって見飽きてくる。そんなときにボードゲーム。勝利をめざすことで集中力が持続し、ルールを守ることで一体感が生まれ、お互いの手に一喜一憂して盛り上がれる。こうしてみんなで過ごすというメリットを最大限活用できる。

3.暇はあるが、お金はない。旅行はもちろんのこと、家族で映画に行くくらいでも1回で4,5千円はすぐにかかってしまう。また、テレビゲームもハード・ソフトともに決して安くない。その点、ボードゲームは比較的安価で何度も遊べるのでお得感がある。

4.ボードゲームの中では非日常の体験ができる。大金持ちになって大金をはたいて大きな買い物をしたり、歴史上の人物になって手下を自由自在に動かしたりするのは、欲求不満の解消に大いに役立つことだろう。たとえ失敗して負けても、それはゲームでのこと。だから日常生活の壁を取っ払って大きな気持ちで臨める。

5.先の見えない時代を生きていると、どうしても保守的な考えになりがちである。親は自分の子ども時代を振り返り、昔楽しかったもの、懐かしいものを子どもに与えようとする。ファミコンブーム前に子ども時代を送った30代後半以上の世代が、今ちょうど子育て世代に差し掛かっている。そこで自分が昔楽しんだボードゲームを子どもにも、という考えが起こりやすい。

こうして理由を考察すると、ボードゲームを手に取る人が増えているのも頷ける。もうすぐクリスマス。冬休み、お正月も近い。『人生ゲーム』や『モノポリー』だって悪くはないが、「巣ごもり家族」には、今ホットなゲームとして次の3タイトルをオススメしたい。

ドメモ
自分が持っているタイルの数字を当てる推理ゲーム。自分のタイルは相手側を向いており、自分は見ることができない。でも全体で1は1枚、2は2枚、3は3枚……とあることが分かっている。ほかの人は自分のタイルを見て数字を言うから、言われた数字をもとに自分の数字を推理しよう。数字だけでなく、言うのにかかった時間や、言うときの表情もヒントになりえる。2〜5人用、小学校低学年〜。

モウ
七並べのように、ウシカードを数字の順番に並べていくゲーム。ただ、前に置かれたカードより大きいか、小さいほうにしか置けないことになっており、だんだん置けるカードが少なくなっていく。出せなかったらカードを引き取って、その分だけマイナスポイント。苦しくも楽しい我慢比べゲームだ。2〜10人用、小学校中学年〜。

パンデミック
新型インフルエンザがまだ猛威を振るう現在、地球上に蔓延するウィルスをみんなで協力して退治しよう。このゲームには個々の勝者はいない。全員が勝利するか敗北するかのどちらかだ。お互い持てる力と頭脳をもちよらなければならない。ゲームは個人の勝敗がつくのがイヤだという方に。2〜4人用、小学校高学年〜。

アベカエサル(Ave Caesar)

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ゲーム内容はこちら。その後、テーマを未来に変えた『キュージェット』が2004年に発売され、それに呼応するかのように2006年、ドイツから新版が発売された。このゲームの魅力が、20年経った今も色褪せていない証拠である。

道の狭いところに止まって通せんぼをすれば、ほかのプレイヤーに強制パスをさせたり、迂回を余儀なくさせたりすることができるが、ゲームの目的はあくまでトップでゴールすること。邪魔に専念していると、漁夫の利で抜かれることもある。その時々の順位によって選択肢は変わり、考えれば深い。

とはいえ、このゲームの魅力は最下位を走っていても逆転の可能性が十二分にあるところ。最後の周回でごぼう抜きをして1位になったらカッコいい。

トップを走っていたぽちょむきんすたーさんが手札が全部6になって最後の1歩で急ブレーキ。次の1周でみんなにどんどん抜かれてしまうというドラマチックな終幕を迎えた。2番手につけていた私が1位。

Ave Caesar
W.リーデッサー/ラベンスバーガー(1989年)
3〜6人用/12歳以上/30分

日本版The One Hundred 2009

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ミクシィで3556人が参加する大コミュニティ「ボードゲーム」にて、11月30日〜15日にかけて日本版The One Hundredが行われた。発起人はさとーさん(ボードゲームのおもちゃ箱)。各自がベスト15を発表して集計したもので、今年は127人が参加した。結果は以下の通り(カッコ内は昨年の順位とそこからの上下、新作は★、国産オリジナルは■、日本語版ありは●)。5回目となる今年は、コミュニティの参加人数が昨年より600人、投票者数が18人増えている。

1位は日本語版発売で波に乗る『ドミニオン』。10位以内の新作は『ルアーブル』のみに留まった。10位以内のうち日本語版が発売されているもの(予定も含む)は6タイトルにものぼり、日本語版の広がりが見て取れる。

このリストの楽しみ方として、「ゲーマー度」というものがある。リストの全118タイトルから、自分が所有しているゲーム数と、遊んだことのあるゲーム数を足し合わせるものだ。人気のあるゲームを遊んだことがあるかチェックしてみてはいかが。

1.ドミニオン(03↑)●
2.プエルトリコ(05↑)
3.カタンの開拓者たち(01↓)●
4.パンデミック(25↑)●
5.アクワイア(04↓)
6.アグリコラ(06→)●
7.レース・フォー・ザ・ギャラクシー(02↓)
8.ルアーブル ★(●)
8.電力会社(12↑)
10.6ニムト(14↑)●

バニーバニー・ムースムース(Bunny Bunny Moose Moose)

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やってるほうは必死

『スルーザエイジ』『ギャラクシートラッカー』『スペースアラート』をはじめ、毎年斬新な作品で注目されているチェコゲームズのフヴァキル(綴りは「フヴァティル」だが、エッセンのブースで聞いたら「フヴァキル」だという)。今年のエッセン国際ゲーム祭で発表した新作は、リアルタイムリアクションゲームだった。バニー(ウサギ)とムース(アメリカヘラジカ)の耳や角を手で作って得点するゲーム。

親プレイヤー1人と、残りのプレイヤー全員は対面して座る。親プレイヤーは詩を読みながら、カードを1枚ずつめくって並べる。残りのプレイヤーは並んでいるカードを見ながらポーズを取る。6枚並んだら、1枚目の上に重ねておいて上書きする。これを繰り返すうちに、山札から猟師が出たらポーズをストップして得点計算。

ウサギの真似をするプレイヤーは、指を2本立てて耳にする。耳が立っているか折れているか、耳の付け根が後頭部か側頭部かの違いがあり、さらに左右別々なので8通りのポーズがある。

ヘラジカの真似をするプレイヤーは、手をパーかグーにして角にする。角が上向きか下向きか、広がっているか閉じているかの違いがあり、さらに左右別々なので同じく8通りのポーズがある。

カードにはウサギかヘラジカが描いてあり、例えば「ウサギで右耳が後頭部から立っていれば1点」などのイラストが描いてある。マイナスもあるので、カードをよく見てポーズを決めたい。ウサギとヘラジカの移動は自由である。

さらにウサギ(ヘラジカ)なら○点というカードがあり、舌を出しているか否かで得点するものもある。ウサギ(ヘラジカ)のポーズで舌を出していると、ヘラジカ(ウサギ)になるというルールもあり、たいへんややこしい。カードは一定のリズムで出てくるので、とっさにポーズを変えて対応するには頭をフル回転させなければならない。

ウサギで得点したらウサギコマ、ヘラジカで得点したらヘラジカコマを進める。得点計算が終わったら親を交替。全員2回か3回親をやって、自分のウサギかヘラジカのうち、より進んでいないほうがほかのプレイヤーより進んでいる人が勝つ。バランスよく得点しなければならないわけだ。

ルールには「はじめにこのゲームを遊びたくない人は抜けます」というジョークがあるように、バカになれる人でないと遊べない。恥じらいを捨てて最後まで遊んだ今日のメンバーに拍手。

Bunny Bunny Moose Moose
V.フヴァキル/チェコゲームズ(2009)
3〜6人用/9歳以上/20分

ノンリプレイの理由(2)

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ノンリプレイの理由」には、さまざまな意見が寄せられた。1回しか遊ばないゲームが多い私にとって、そういう楽しみ方もあってよいだろうと述べたかっただけだが、勢い余ってノンリプレイ主義を標榜したのは行き過ぎだったと反省している。

ただ、この話がもとで一口にリプレイ/ノンリプレイといってもさまざまな楽しみ方があることが分かったのは収穫だった。とことん一つのゲームを突き詰める人、2,3回遊ぶ程度の人、2,3回目を期すものの結局遊ぶ機会がもてず1回で終わる人、意図的に1回しか遊ばない人がおり、また繰り返し遊ぶ(遊ばない)理由も自分の意思や性格だけでなく、周囲の意向、経済的理由、物理的理由などさまざまである。

この違いは何によるものだろうかと、ゲーム会の後の食事で話し合ってみた。その結果、次のような論点が寄せられた。

1.ボードゲームの目的
2.ボードゲームを遊んできた環境
3.アメリカゲームかドイツゲームか
4.現在ボードゲームを遊んでいる環境

1. ボードゲームの目的は、勝敗とコミュニケーションのどちらかという問題はよく話題になる。何度も遊んで戦略を研究し、腕を磨いて真剣勝負に臨みたいという人と、一応勝敗は目指すけれども、軽く遊びながらゲーム中の会話や笑いを楽しみたいという人が同席したら、お互いにストレスを感じるかもしれない。前者は後者の「ゲームを壊す」ような手が許せないし、後者は前者が「最善手」「定石」などを押し付けてくるようで怖い。

2. このような目的の違いをさらに考えると、これまでボードゲームを遊んできた環境に行き着く。サークルなどで先生や先輩の指導を仰ぎながら囲碁や将棋のようにプレイしてくれば、自然と勝敗重視の姿勢になるだろうし、ちょっとした時間つぶしや親交の一環として友達と遊んできた人ならば、コミュニケーション重視になるだろう。今までと違う目的を急につきつけられても、今までの自分を否定するようで簡単に修正できない。

3. 一口にボードゲームと言ってもいろいろあるのに、めいめいが自分のイメージで語っているのも、噛み合わない原因かもしれない。一般にアメリカゲームは手番の自由度が高く、その分ゲームバランスはプレイヤーに依存する。プレイヤーやその選択が変われば、ゲームの展開も大きく変わる。これがやり込み要素になる。一方ドイツゲームはシステムでガードされており、無茶なことはできないようになっている。ファミリーでも安心して楽しめ、プレイヤーが変わってもゲームの展開は大きく変わらない。システム自体の面白さや目新しさが重要である分、一定期間を措かずに繰り返し遊ぶと飽きが来やすい。

4. 結局は現在の自分のプレイ環境次第ということになる。というのも、勝敗重視であれコミュニケーション重視であれ、経験値や実力に違いがありすぎると楽しめないからだ。一緒に遊ぶ仲間がいて初めて成り立つ趣味なので、独りよがりにならないよう、周囲の仲間とお互いよく刷り合わせをしておくのが望ましい。「プレイスタイルが合わないので一緒に遊ばない」という選択はできるだけなしの方向で。

私は多くの人と同様、繰り返しプレイするに値する面白いゲームを探すために新作をプレイするというのが実際のところである。繰り返しプレイするに値する面白いゲームが、一生かかっても遊びきれないほど多いのが悩み。その点については、レビューを読んで興味をもってくれた人が遊んでくれて、総体としてのプレイ回数が増えれば、1人では遊びきれない分が補われると考えている。

クラウマウ(Klaumau)

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出せないったら出せません

手札を出し惜しみして、できるだけ得点の高いカードを残すゲーム。カードの出し方は『ウノ』のように同じ数字(マーク)か同じ色だが、出せるのに「出せません」とウソをつくことができる。

「出せません」と言われたら次のプレイヤーが通すかダウトをかけ、ダウトをかけてウソがばれたらそのカードを出させられる上に、ダウトをかけた人が山札から2枚引いてしまう。逆にウソじゃなかったら、自分が2枚引ける。

これにリバースやスキップなどの定番、手札からくすねるこそ泥、それを守る警察などいくつかのアクションカードが加わる。発展ルールではサドンデスルールなどがあるが、笑える爆弾で「独自のルールを皆で考えましょう」とある。

誰かの手札がなくなったらラウンド終了。手札が残っている人は、カードの数字分だけ得点になる。人数分ラウンドを行って合計で勝敗を競う。

正直に出していては勝てないが、いつも遊んでいるメンバーなので、ウソがことごとく見抜かれてしまった。どうもウソを言った後人をじろりと見る癖があるのがいけないらしい。今度は目をそらしてみようか。

Klaumau
F.シュターク/ニュルンベルガー・シュピールカルテン(2008)
2〜8人用/7歳以上/20分
日本語ルールを公開中

魔女のボウル(Hexenball)

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カエルスープで呪殺

魔女たちが生き残りをかけて戦うバトルロワイヤルゲーム。はじめにもっている10匹のネズミが体力で、これを呪文をかけて消しあう。「ティルシット・キッズ」シリーズと銘打たれているが、結構グロい。

手番には攻撃するプレイヤーを自由に選んで、手札から3枚まで出す。カードには色の付いた飲み物カードと特殊能力が入った魔法カードがあり、複数出すときはこれを組み合わせる。一方攻撃されたほうは、同じ色の飲み物カードを出して防御する。防御できないと、ネズミを失ってしまう。

飲み物カードは色によってレア度が異なり、一番少ない灰色は3枚しかないが、一番多い赤は35枚もある。枚数が少なければ少ないほど、防御しにくくなるというわけだ。

魔法カードには、ジョーカーの飲み物になる「アブラカダブラ」、攻撃に成功したら相手のネズミを2匹殺せる代わり失敗したら1匹失ってしまう「幽霊」、攻撃されたらほかの人に代わってもらう「ほうきでお払い」、全員に同時攻撃する「魔法」などがあり、ゲームを盛り上げる。

2周したらカード補充。その時点でのネズミの数なので、ネズミが減ると苦しい。1人になるまで続けるのがルールだが、ネズミがなかなか減らないので1人脱落した時点で終了とした。

飲み物カードを出すときは、その飲み物の名前を言わないと無効とされている。「くらえネコ汁!」とか「ミミズの茶碗山盛り!」とか言ってノリで楽しんだ。

Hexenball
P.ベルナール/ティルシット出版(1998)
3〜6人用/7歳以上/45分

ドミニオン関西高校生大会、27日

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大阪の専門学校、清風情報工科学院は12月27日(日)、同校にて「ドミニオン関西高校生チャンピオン決定戦」を開催する。現在、ホームページから参加予約受付中。

大会形式は4回戦のスイスドロートーナメント。各回戦で好成績をあげている人同士が戦っていく形式で、勝者を決める。また、ルールを知らない人向けには「ドミニオン入門講座&ミニ大会」が開かれ、スタッフが丁寧にルールを教えてくれる。

参加資格は高等学校に在籍中の学生で、定員は64名、参加費無料。詳しくはホームページにて。

清風情報工科学院はプログラミングやゲームデザイン、グラフィックデザインを学べる専門学校。NPO法人「世界のボードゲームを広める会ゆうもあ」の理事長でもある一階良知氏がシステム設計などの講師を務めている。

清風情報工科学院:ドミニオン大会

『たんとくおーれ』体験会、20日に

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ボードゲーム輸入販売を手がけるアークライトは、秋葉原カルチャーカフェ「シャッツキステ」と共同で、12月20日(日)、秋葉原の直営店「ロール&ロールステーショ
ン」にて、「たんとくおーれ体験会 〜メイドさんもいるよっ!〜」を開く。

『たんとくおーれ』は豪華イラストレータ陣によるメイドをモチーフとしたデッキ型カードゲームで、アークライトオリジナルのゲームとして19日に発売される。体験会では、「シャッツキステ」のメイドであるレイラさんが参加し、ゲームの説明などを行う。

12時〜18時で、予約不要、参加費無料。参加者には、イベント限定のプロモーションカードが配布される。アークライトの通信販売はこちらで、16日までに予約すれば予約特典としてプロモーションカードが付く。

ロール&ロールステーション:たんとくおーれ体験会
たんとくおーれ公式サイト

世界のボードゲーム・アート展、今年も

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オフィス新大陸のホームページによると、12月17日(木)から26日(土)にかけて(21(月)定休日)、渋谷のギャラリーGALLERY HIPPOにて、「第3回 世界のボードゲーム・アート展〜見て、触れて、感じる海外のホビー文化〜」が開かれる。昨年、一昨年に続き3回目の催し。海外ボードゲームの文化性や芸術性、素晴らしさを、アートの観点から紹介する。

今年は子ども向けゲームのラインナップ、黄色い箱でおなじみのハバ社のゲームをメインに展示・販売する。また、コアなボードゲームファンの方には、10月のエッセン国際ゲーム祭でスタッフが入手してきた新作の展示(販売はなし)も行うという。

GALLERY HIPPOは中央線・千駄ヶ谷駅、都営大江戸線・国立競技場駅より徒歩8分。午前11時〜午後7時、月曜定休。

GALLERY HIPPO:世界のボードゲーム・アート展
オフィス新大陸;ハバ、シュピールの最新作を大放出 第3回ボードゲーム・アート展開催!!
・TGW:第1回世界のボードゲーム・アート展第2回世界のボードゲーム・アート展

オンライン『サーキス』

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ウィニングムーヴズ・ドイツは今秋発売の新作『サーキス(Cir*kis)』の専用ページを立ち上げ、オンラインで遊べるようにしている。

『サーキス』は陣取りタイプのタイル配置ゲーム。前のプレイヤーが置いたタイルの周りに自分のタイルを置き、丸型か星型のエリアが全部埋まったときに、そこに一番多いマスを埋めていた人と、最後に置いた人に得点が入る。周囲の小さいマスにタイルを置けるとどこにでも置ける追加手番ボーナスがある。40点先取。

オンラインプレイはこちら。コンピュータプレイヤーの数を指定するとゲームがすぐスタートする。ルールは上記のようにシンプルなので、遊んでみよう。

プロダクトは『ブロックス』のような透明な4色のコマを用いる。さまざまな形のタイルが色とりどりにちりばめられていくさまはステンドグラスのようで美しい。現在、プレイスペース広島にて取り扱い中。

ゴールデンギーク賞に『ドミニオン』

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世界中のボードゲーム愛好者が集うファンサイト「ボードゲームギーク」は11月23日、今年のゴールデンギーク賞(Golden Geek Awards)を発表した。ユーザーによる投票の結果、今年一番のゲームに選ばれたのは『ドミニオン』。そのほか、今年は昨年より3部門多い11部門にてベストゲームが発表された。

ゴールデンギーク賞は2006年から始まり今年で4年目。これまで大賞に選ばれた『ケイラス』『将軍』『アグリコラ』は、いずれもベストゲーマーズゲーム部門とのダブル受賞だったが、今年のベストゲーマーズゲーム部門は、国際ゲーマーズ賞を受賞した『ルアーブル』が選ばれている。『ドミニオン』はカードゲーム部門とのダブル受賞。

【ゴールデンギーク賞2008】
ゲーム・オブ・ジ・イヤー:ドミニオン(Dominion / D.ヴァッカリーノ)
ゲーマーズゲーム:ル・アーブル(Le Havre)
ファミリーゲーム:パンデミック(Pandemic)
2人ゲーム:スペースハルク第三版(Space Hulk (3rd Edition))
ウォーゲーム:コンバットコマンダー・パシフィック(Combat Commander: Pacific)
パーティーゲーム:タイムズアップ・デラックス(Time's Up! Deluxe)
キッズゲーム:ソーリー!スライダーズ(Sorry! Sliders)
カードゲーム:ドミニオン(Dominion)
アートワーク:スペースハルク第三版(Space Hulk (3rd Edition))
拡張:パンデミック・絶体絶命(Pandemic: On the Brink)
プリント&プレイ:デューン・エクスプレス(Dune Express)
イノべーティブ:スペースアラート(Space Alert)

Boardgamegeek:2009 Golden Geek Winners

アグリコラ―泥沼からの出発(Agricola: Die Moorbauern)

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ゲーム内容はこちら。拡張の入れ方は、進歩カードを入れないレベル1と、進歩カードを入れたレベル2、さらに基本セットから職業を加えるレベル3があるが、新しい要素をクローズアップして楽しむにはレベル2がお薦めである。

ボード上に最初からある「泥地タイル」と「森林タイル」、得点の高い新しい家畜「馬」、収穫のたびに部屋の暖房に必要な「燃料」、そしてこれらを処理するための「特別アクションカード」が新しい要素だが、特に「馬」と「特別アクションカード」が焦点になる。

「馬」は1頭につき1点で、点数の上限がないという破格の家畜である(ほかの家畜は最高で4点)。おまけに家族コマを使わず入手できるため、コンスタントに増やすことができる。だが、馬を手に入れるには食料1を支払い、馬を食べるには上級の大きい進歩カードが必要になる上、食料2にしかならない。馬に力を入れれば入れるほど慢性の食糧不足が生じるようになっており、どうやって補うかがカギだ。今回、馬に特化してほかの要素を抜いたストーンRさんは得点が伸び悩んだ。


馬に特化したストーンRさんの牧場。マックスの16匹で16点。

「特別アクションカード」は、馬を手に入れたり、泥地タイルを燃料にしたり、森林タイルを畑や木材にしたり、燃料を使って進歩カードを出したりするが、家族コマは必要なく、1枚につき先着2人まで使えるので、大いに活用したいところである。ところが、通常のアクションを1回パスすることになるので、そちらでは後手に回ることになる。こうしたことから、アクション選択の順番をよく考えなければならなくなった。ほかの人も欲しがっていると思ったら、優先的に取っておきたい。選択肢が増えた分、考えることも増えている。

その結果、5人プレイでインストを含まず4時間。プレイヤー人数×45分で、『アグリコラ』以上の長時間ゲームとなった。もっとも、進歩カードの構成に沿って戦略を練る要素は健在で、全くだれないどころか、非常に楽しく熱中した時間を送ることができる。

Agricola: Die Moorbauern
U.ローゼンベルク/ルックアウトゲームズ
1〜5人用/12歳以上/プレイヤー人数×30〜45分

ボーネディクト(Bohnedikt)

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神の奇跡で豆が

ルックアウトゲームズが毎年エッセンで発表している『ボーナンザ』の拡張シリーズも、これで10作目を数える。タイトルはローマ教皇でドイツ出身のベネディクト16世のパロディ。

「教皇豆」と「神の畑」が今回の主軸。通常ルールでは1つの畑には1種類の豆しか植えられなかったのが、途中で種類を変えることができるようになり、高収入をめざす。収穫のときは、一番最後に植えたカードの価格表で収入を得る。20豆をたくさん植えた後に6豆に変えれば、あっという間に最高値で売れる。

「教皇豆」はジョーカーだが、「ビシュホフ」(ビショップとホフをもじったもの)と呼ばれる左側の畑にしか植えられない。それ自体では価値がないが、どの豆の上にでも植えられる上に、その上には別の種類の豆を植えてよいので、価値を上げるのにもってこいだ。

教皇豆にはそれぞれ交換の制限が書かれており、山札からめくられたときはその指示に従う。半分が「補充してから交換できる」などの有利なもの、もう半分が「1対1でしか交換できない」など不利なもので地味に効いている。

「神の畑」と呼ばれる右側の畑には、犠牲豆カードに指示されたカードを集めて植える。犠牲豆カードは手札に1枚入っており、2種類の豆が指示されている。この2種類を、手札や交換で手に入れると、すぐに神の畑に好きな順番で植えることができる。それまで植えていた豆と同じ種類である必要はないから、これも価値を上げるのに役立つ。

序盤から3番目の畑を買ったふうかさんとkarokuさん。でもお互い豆がかぶって活用できない。ストーンRさんと私はその間に教皇豆と積極的な交換で大儲け。だが、終盤に3番目の畑が急速に動き出したkarokuさんが大量収入で逆転1位。

そこそこ集まった18や20の豆が、途中から6や8の豆に切り替えられるのは神の奇跡を描いた物語のようで面白い。

Bohnedikt
U.ローゼンベルク/ルックアウトゲームズ(2009)
2〜5人用/10歳以上/45〜60分

ねずみめくり(Maus geflippt)

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うっかり見落とすチーズの罠

ネズミカードをめくって、そのネズミが身に着けているものを手札からいち早く出すリアクションゲーム。ネズミはいろいろな色と形の帽子、ネクタイ、服、靴などを身に着けている。ベルトを首に巻いていることもあるので要注意。

手札に1つもなければ、全部出すこともできる。その場合、1つでも身に着けていればお手つきになる上、何枚も間違っているとその分だけ失点になるので、全部出すのはなかなか勇気がいるところだ。

いずれの場合にも、ネズミの下にこっそり描かれているチーズを見落としてはいけない。場に出ているチーズチップと同じ絵柄が描かれたネズミは、捕まえてはいけないネズミ。これに誤ってカードを出すとお手つきになる。

3回お手つきは失格。山札がなくなったらゲーム終了で、捕まえたネズミカードが得点、お手つきは失点で勝敗を競う。

2回お手つきをしたところで慎重になってしまったのがもとで最下位。手札を全部出すのは結局1度もできなかった。チーズのトラップにかかるとすごく盛り上がる。

Maus geflippt
C.バルク/ツォッホ(2009)
2〜6人用/6歳以上/15分

MOW(モウ)発売

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ホビージャパンは本日、カードゲーム『MOW(モウ)』を発売した。フランスのB.カタラのデザインで、5人までしか遊べなかった初版からカードを2倍に増量。10人までプレイ可能になるとともに日本語を含む全60カ国語のルール説明書が入っている。2〜10人用、7歳以上、10〜30分、2520円。

タイトルの「モウ」とは牛の鳴き声のこと。プレイヤーは農夫になり、野原にいる牛たちを集めて、厩舎に入れる牛の群れを作る。しかし、牛の中にはハエがたかっているものがあり、その牛はみんなから嫌われてしまう。

各プレイヤーは5枚の手札からスタート。手番には、手札の牛カード1枚を場に出して、カード1枚を引くだけ。カードは、場札よりも数の大きいカードの場合はそのカードの右側へ、小さいカードの場合は左側へ置く。手番が進むにつれ、出せるカードの選択肢は狭まり、自分の手番でカードを置けなくなったプレイヤーは、その群れ全部を引き取らなければならない。

さらに「リバース」「カードとカードの間に置ける」「これ以上置けなくなる」などの特殊カードがスパイスになっており、予想外の展開も。最終的に、自分が引き取ったカードに記載されているハエの数が最も少ないプレイヤーが勝つ。

出せるカードがどんどんなくなって苦しくなっていく。さあ、我慢しきれないのは誰か? ルールは超簡単、ノリのよさで楽しめる、クリスマスにもってこいのパーティゲームである。

Dream News:フランスの鬼才ゲームデザイナー=ブルーノ・カタラがデザインした、大人から子供まで楽しめる牛追いカードゲームが日本上陸!!『MOW(モウ)』インターナショナル版12月5日発売〜ホビージャパン〜
TGWプレイレポート:モー

ロボットマスター(Robot Master)

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5×5列のクニツィアジレンマ

今年はドイツゲーム賞に全く入らなかったクニツィア。すでに4年前のインタビューで「全ての人々に合うものを作ることは決してできません。」と述べているが、マニアや批評家に背を向けてでも一般の愛好者を増やす意志は現在も貫かれているようだ。

フランスのカクテルゲームズから発売されたこのカードゲームも、きわめてシンプルに作られており、一般の愛好者をターゲットにしていることが分かる。2人または2チームで、カードを5×5に並べ、縦の列VS横の列で得点を競う。それだけなのに(それだけだから)、クニツィアジレンマがたっぷり味わえる。

自分の番には手札から1枚、場に置く。前のカードに隣接していればどこに置いてもよい。そして手札は補充しない。だんだん選択肢が減ってきて悩ましくなるという寸法だ。25枚全部並んだら得点計算。縦横別に1列ずつ計算する。

1列5枚のうち、同じ数字が2枚あれば数字×10倍、3枚あれば数字に関わらず100点。それ以外は額面どおりの点数である。自分の列は揃うように、そして同時に相手の列は揃わないように置く難しさ。3枚揃えないと全く得点にならない0点のカードが攻防の鍵になるだろう。

2チームの場合は対面で座り、持ち札について相談してはいけない。置き方によって以心伝心、でもどんどんカードが少なくなってきて、泣く泣く利敵行為も。勝負の行方は、最後の1枚まで分からない。

Robot Master
R.クニツィア/カクテルゲームズ(2009)
2〜4人用/15歳以上

アルビオン(Albion)

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一手でも多く節約して

アルビオンとはイギリスの島々の古名である。ピクト人を押しのけて、ローマ帝国が入植を進める。奥にいくほど攻めにくくなる地形にどう立ち向かうか。作者ヴレーデは『カルカソンヌ』以外ヒット作に恵まれていない。アミーゴでは『ポンペイ滅亡』『ドラゴンライダー』『ヴェネチア』に続く第4作。

ゲームの目標は「開拓地」を3つ作り、レベルを全て最大の4まで上げること。そのうち1つは奥のエリアに作らなければならない。レベルを上げるためには、資源と防御力の両方が必要だ。

まず資源は魚・木・石・金の4種類があり、それぞれ島の中にある生産エリアの「工場」から手に入る。生産するには、手番を1回休まなければならない。最初は魚と木が1つずつしか取れないが、工場のレベルを上げれば1回でたくさん取れるようになる。レベル1の建物を建てるには資源どれでも1種類1個、レベル2なら2種類1個ずつ、レベル3なら3種類1個ずつと増えていき、ゲームの目標であるレベル4に上げるには、全種類の資源を取らなければならない。

早上がり競争なので、1手番でどれだけ手を進められるかがカギ。そのためには工場のレベルアップが重要になるが、工場にばかり力を入れているとほかの建物の建設が遅れる。遅れると困るのは、必要な防御力が後ほど上がってしまうからだ。

建物を建てるとき、ピクト人チップを1枚めくる。赤いピクト人だったら、ローマ人の植民に敵対する勢力が増えたことになり、防御力が足りないと建物をつぶされてしまう。防御力を上げるには、「城壁」を作るか、開拓地のレベルを上げたときにもらえる軍隊を配備しなければならない。赤いピクト人は徐々に増えていき、建物はどんどん建てにくくなる。

さらに建物を建てたりレベルを上げたりするには、開拓者をそのエリアまで移動しなければならない。奥に進むほど建てにくくなるのは、防御力だけでなく移動がかかるという理由もある。そこでレベルを上げるたびに移動力も上がり、最後にはワープもできるようになる「砦」という建物もある。

序盤はほとんど裸一貫で始めるので、ゲームが動くまでしばらくかかる。ところがピクト人が全てめくられると、運の要素はもうない。終盤になると、あと何手で上がれるかが数えられるほど。見通しがよいため、考えることも多い。こうするのが最善か、それとも妙手はないか? 息が詰まるような生産拡大ゲームである。

Albion
K.-J.ヴレーデ/アミーゴ(2009)
2〜4人用/12歳以上/75分

アドアストラ(Ad Astra)

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自分だけの得点源探し

宇宙を舞台にした建設ゲーム。イタリアのメーカー、ネクサス出版が始めた著名デザイナーシリーズの第1作で、フランスのフェデュッティとラジェを起用。ルールブックには同じフランス人デザイナーであるB.カタラがデザイナー紹介文を寄稿するほどの力の入れようである。ホビージャパンがネクサス版、アークライトがファンタジーフライト版を扱う。

遠い未来のお話。太陽系の惑星全てに住めるようになった頃、太陽が衰え始め、人類は新たな住処を探さなければならなくなった。そこで資源を集めてコロニー、工場、宇宙船を作り、遠くの星を地球化しよう。

ゲームは、アクションカードのプロットと実行からなる。まず手番順に自分の手札から1枚ずつ、アクションカードを裏にしてボードに並べる。何番に置いてもよいが、アクションは全員が置き終わってから1番から実行される。また、ほかのプレイヤーも一緒に置き、誰が置いたアクションでも全員実行できる(『レースフォーザギャラクシー』のように)ので、ほかの人のアクションを読んで、その一歩先をいく選択をしたい。

アクションには、資源の産出、宇宙船の移動、建設、資源の交換、得点の5種類がある。

資源の産出では、カードにある2つの資源のうち、カードを出したプレイヤーが選んだ資源の惑星に、宇宙船・コロニー・工場を置いている人が全員資源を受け取る。ほかの人と同じ資源を作るように配置していればたくさん手に入るだろうが、自分しか産出できない資源を作っておくのも手だ。

宇宙船の移動では、カードにある恒星系のうち、どちらかに移動するか、その恒星内で別の惑星に移動する。新しい惑星に移動するときは、その恒星系にあるタイルを全て探査した上で1つ選ぶことができる。ほしい惑星が限られているときは、惑星の多い恒星系に行こう。また、移動にはエネルギーがかかるので、どこかの惑星でエネルギーをコンスタントに産出できるようにしておいたほうがよい。

建設では、これまで集めた資源で宇宙船・コロニー・工場の建設か、地球化を行う。それぞれ必要コストが異なり、何に重点を置くかによって作るものが変わる。資源に過不足があれば、交換でほかのプレイヤーや銀行と交換できる。この部分は『カタン』風だが、予めプロットしておいたところでしかできないのと、建てれば即得点というわけではないのが大きな違い。

得点は、得点カードが出たときに入る。カードにある2つの得点方法のうち、カードを出したプレイヤーが選んだ方法によって、全員が得点する。単独トップで得点した人はさらに3点ボーナス。得点方法はコロニー+工場の数、宇宙船の数、地球化した星の数、入植した恒星系の数、資源カードの枚数の6種類。ほかの人と違う系統で伸ばし、その得点ででボーナスを稼ぎたい。

序盤に金属の惑星からスタートしたPsy+さんがすぐ宇宙船を作って宇宙船でのボーナスを確立。これを追う私はすぐ地球化を行って荒稼ぎした。nagaさんはエネルギーのモノカルチャーで、交換でほかの資源を手に入れる戦略を取ったが息切れ。終盤からどうしようもないくらいの大差がついてしまったが、2本目の地球化を完了した私がそのまま1位。

プロットが織り成す心理戦と、くじ引きのような惑星探索、そして得点方法をめぐる駆け引きが楽しめる洗練されたゲームである。

Ad Astra
B.フェデュッティ、S.ラジェ/ネクサス出版(2009)
3〜5人用/10歳以上/90分

海賊船長(Captain Pirate)

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探検のパートナーを探して

好きな相手とチームを組んで探検するカードゲーム。フランスのゲームデザイナー、B.フェデュッティの新作で、アークライトから日本語版が発売された『海賊免許』とよく似たテーマだが、ゲームは全く別物で、こちらが正真正銘の海賊である。

自分の番には、山札から1枚引く、手札を誰かに見せる、手札を誰かから見せてもらう、誰かと手札を交換するの4アクションから2アクションを行う。目標は、カードを集めることと、適切なパートナーを探すこと。探検にはパートナーが必要で、しかも2人で同じ色のカードを5枚出さなければならない。

探検することにしたら、手番のアクションは行わないで、誰か1人を指名し、「○色を○枚出してほしい」と頼む。指定した色のカードを、自分と相手合わせて5枚出せれば探検成功。協力したくても、カードが足りなければ出せないから、パートナー探しで集めた情報がものをいう。失敗すると、用意しておいた自分のカードを捨てなければならず、大きな痛手だ。

成功すると、お宝を山分けするのだが、その分け方が面白い。自分が出したカードの中から1枚ずつ選び、まず船長(探検を持ちかけたほう)がそのうち好きなほうを取り、パートナーが残りを取る。中には得点0のハズレもあって、それを取らせようとして出したら、自分が取る羽目になることもある。その結果、お互いに高くも低くもない得点のカードを出して、自分が出したものを取り合うという囚人のジレンマのような事態が発生する。お互い相手を信じればいいのに。

規定回数探検が行われたらゲーム終了。カードを溜め込んでいると、探検回数が稼げないし、慌てて探検に出ると失敗しやすい。情報戦がカギで、自分が見たり見せたりしたものだけでなく、ほかのプレイヤー同士で見せ合っているときの表情も読みたい。

手札によってたえずパートナーが変わるのが新鮮である。その中で、自分の手札をどんどん売り込むか、ぴったり合う相手を探すかという選択に性格が出て面白い。交換で同じ色を出し合ってしまったり、手札が少ないときに足元を見られて高得点のカードを取られたり、自信満々で申し込んだパートナーのカードが足りず探検が失敗したりと、笑いどころ満載。7人まで遊べるが、人数が少なければ濃い情報戦が楽しめるだろう。

Captain Pirate
B.フェデュッティ、G.ブーキン/カクテルゲームズ(2009)
4〜7人用/8歳以上/30分

海賊免許(Letter of Marque)

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その船は武装船?

財宝を積んだ船を相手に奪われないように運ぶゲーム。フランスのゲームデザイナー、B.フェデュッティの新作で、アークライトが日本語版を同時発売した。海賊と私掠船は全く別物らしいが、ゲーム自体にはあまり関係がない。5枚の財宝カードと、それを守る5隻の船コマ、そして攻撃に使う3枚の大砲カードだけで遊ぶ、プリミティブなほどにシンプルなブラフゲームである。言語依存も全くない。

自分の手番にできることは、新しい財宝カードを出すか、前に出していた財宝カードを回収するか、ほかの人の財宝カードを攻撃するかの3択。財宝カードの上には船コマがのっていて、攻撃されたらコマの底を見る。大砲マークがついていたら攻撃失敗で大砲カードは相手の得点になり、大砲マークがついていなかったら攻撃成功で財宝カードを奪える。

財宝カードは3〜7点のものがあり、高いものほど狙われやすいから大砲マークのある船を置く。でも、みんながそう思って警戒するから裏をかいて高いものはノーマークにし、少し低めの財宝をガードする。しかしみんなは裏をかいて少し低めの財宝を狙うかもしれないから、裏の裏をかいて高いものを……とそんな感じの読み合いゲームである。

大砲マークのある船は5隻のうちたった2隻。2隻とも見破られてしまうと、あとの3隻は「どうぞご自由にお取り下さい」状態に。そうならないように、大砲のある船をあえてすぐ回収して(攻撃されなければ、大砲の有無は明かさない)、「もう1台あるはずだ」という警戒を持たせ続けるのも有効だ。攻撃は誰にしてもよいので、点数が低くても成功率の高いほうが狙われやすい。

ブラフゲームなので、淡々と遊んではつまらない。「これは絶対大砲あるでしょ?」「ないよないない」「じゃあこっち…と見せかけてこっち!」「回収しまーす。大砲なかったのに」といった会話で盛り上がりたい。10分くらいで終わるあっさりゲームなので、前ゲームの結果を踏まえて2ゲーム目を遊んでもよいだろう。1ゲーム目は7点とか6点を守るのが主流になりがちだが、2ゲーム目になると、その裏をかくか裏の裏をかくかでさらに悩ましい。

Letter of Marque
B.フェデュッティ/ファンタジーフライトゲームズ(2009)
3〜6人用/8歳以上/20分
日本語版がアークライトで発売中

テーブルゲームフェスティバル2009

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去る11月29日(日)、浅草の東京都立産業貿易センターにて、第6回となるテーブルゲームフェスティバル(TGF)が開催された。出展団体はボードゲームショップ、同人サークルなど44団体で昨年から5団体増、参加者も750名で昨年から50名増。

ボードゲームショップではメビウスゲームズの『ワードバスケット』、ホビージャパンの『アグリコラ:泥沼からの出発』『ドミニオン:海辺』(どちらも日本語版)、アークライトの『海賊免許』がホット。10月のエッセン国際ゲーム祭で発売されたばかりの新作は入荷が間に合わないものも多かったが、2Fシュピーレやエッガートシュピーレなどの新作が発売された。

メーカー・同人サークルでは来年のゲームマーケットに向けた試作品の展示(一部販売あり)で、ワンドロー、Hammer Works、操られ人形館、高天原などおなじみの顔ぶれがテストプレイ用のゲームを提供した。

今年も会場ではスタンプラリーが行われ、ブースを回ってゲームを遊んでスタンプを集めると、くじ引で景品が当たるというイベントも行われた。

拙著『ドイツゲームでしょう!』の2009年データはグランペールのブースにて無料配布。今年は『ドミニオン』が三冠だったために紹介するゲームは2タイトルのみだったが、用意した350部は全て配布されたという。立ち寄って頂いた方、ありがとうございました。

テーブルゲームフェスティバル公式サイト
ITmedia Gamez:100種類以上ものテーブルゲームが集結!「テーブルゲームフェスティバル2009」
お髭処 blog:テーブルゲームフェスティバル2009に行ってきた

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