2010年5月アーカイブ

ドイツ年間ゲーム大賞2010ノミネート発表

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ドイツ年間ゲーム大賞ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)審査委員会は今日、今年のノミネート作品5タイトルを発表した。『ドミニオン』の翌年となる今年、審査員が選んだ5タイトルには、パーティゲーム、アクションゲーム、ダイスゲームとこれまでにない傾向のゲームが並んだ。

ドイツ年間ゲーム大賞は、ドイツ語圏で活躍するプロのボードゲームジャーナリストが審査員となって今年のベストゲームを選ぶもので、世界的に最も権威と影響力のある賞。1979年から始まり、今年で32回目となる。

審査委員会のコメントによると今年はプレイヤーに焦点を当て、手軽に楽しめるゲームを選んだ。従来のある程度分量のあるゲームが選ばれなかったが、全体的にもフリークゲームは多くなかったと述べている。大賞発表は6月28日、ベルリンにて。今年からキッズ大賞は同時発表ではなくなり、8月2日、ハンブルクで発表される。

【ドイツ年間ゲーム大賞2010ノミネート】
ディクシット(Dixit / J.-L.ルービラ / リベユー)
イダンティク(Identik / W.P.ジャコブソン、A.A.コーアウト / アスモデ)
アラカルト(A la Carte / K.H.シュミール / モスキート-ハイデルベルガー)
ロール・スルー・ジ・エイジズ(Im Wandel der Zeiten – Das Würfelspiel – Bronzezeit / M.リーコック / ペガサスシュピーレ)
フレスコ(Fresko / M.ルスコウスキ、M.ズーセルベック / クイーンゲームズ)
・特別賞(「年間大賞プラス」):果てしなき世界(Die Tore der Welt / M.リーネック、S.シュタドラー / コスモス)
・推薦リスト…レベルX、モザイクス、ドンキホーテ原始の生活ジャイプルカミサドサマルカンドトバゴハンザ・テウトニカエンデバー

【ドイツ年間キッズゲーム大賞2010ノミネート】
ドラゴン・ディエゴ(Diego Drachenzahn / M.ルートヴィヒ / ハバ)
タコアラーム(Kraken-Alarm / O.イーゲルハウト / コスモス)
パニックタワー(Panic Tower! / A.ローソン、J.ローソン / ゴリアト)
夜の吸血鬼(Vampire der Nacht / K.ベッカー、J.P.シュリーマン / ドライマギア)
トゥリ・ツアー(Turi-Tour / A.ズッキーニ / セレクタ)
・推薦リスト:私のネズミ、はらぺこあおむし、コンビーノ、シーソー、ニワトリ小屋のコケコッコー、消えた宇宙船を探せミイラの宝、ひつじのショーン・本当のヒツジ、ウサギ探偵、ねずみめくり

Spiel des Jahres e.V.:Nominierungslisten 2010
同:Empfehlungsliste "Spiel des Jahres" 2010

『けもぱに』『くにとりっ!』発売

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ゲームマーケット2010の開催日となった本日、アークライトゲームズは対話型推理ゲーム『けもぱに』と、デッキ型カードゲーム『くにとりっ!』の2タイトルを同時発売した。萌え系のキャラクターイラストを使ったカードゲームで、『たんとくおーれ』に続く第2弾、第3弾。

『けもぱに』は人狼系のゲームで、みんなの中に1人だけいて、上手にウソをつきながら宝物を盗む怪盗「クレセントムーン」を探し出す。各キャラクターの能力を駆使して、怪盗を捕まえることができるか。4〜8人用、12歳以上、20〜40分、2,992円。

『くにとりっ!』は鈴木銀一郎氏がデザインした『ドミニオン』タイプのデッキ型カードゲーム。無名の一大名として、他大名の動きに注意しながら、内政と戦いのバランスを取り、天下一の大名を目指す。織田・豊臣・武田・上杉…オールスター(みんな女の子)総登場の戦国絵巻。2〜6人用、12歳以上、30〜60分、3,990円。

ゲームマーケットでは特設ブースで両ゲームの体験会が行われたほか、29、30日には秋葉原駅前にてプロモーションカード付きティッシュを配布。6月5日(土)にはイエローサブマリン京都店、6月6日(日)秋葉原のロール&ロールステーションでも体験会が行われるなど、発売記念イベントが目白押しとなっている。

アークライトゲームズ:けもぱに公式サイト
アークライトゲームズ:くにとりっ!公式サイト

ゲームマーケット2010:いよいよ明日

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今週はゲームマーケットの見どころをいくつかに分けて特集してきた。もう拡大ゲーム会は始まっているが、明日はぜひたくさんの方に足を運んで楽しんでほしい。

開場は10時だが、例年その前から入口前に行列ができる。販売数が少ないものを売り切れ前に求めようとする行列である。5階で受付を済ませたら、ホビージャパンやゲームストアバネストなど輸入ゲーム新作がほしい人はそのまま5階、King's CourtやHammer Worksなど同人ゲームがほしい人は6階へ。まずお目当てのブースを目指そう(ダッシュ禁止!)。人気ブースは5分で売り切れてしまうところも。

そこまで頑張らなくてもよいという方も、午前中に到着しておいたほうがいろいろ見て回るのに楽しいだろう。思わぬ掘り出し物が見つかる確率も高い。

がっつり買い物をするつもりの方は、バッグや箱をお忘れなく。なお、グランペール/Fでは500円で特製バッグを販売している。会場から着払いで宅急便の発送も可能。

昨年までゲームマーケットの主宰をしていた草場純氏は、ものを介在することで生まれるコミュニケーションを、ゲームマーケットに期待している。北海道から九州から、愛好者が年に1度集まる一大イベント。顔見知りと旧交を温めるもよし、新しい出会いの場にするもよし。いろいろな人に会うことも、ゲームマーケットの醍醐味である。

ゲームマーケットで会いましょう!(という私は残念ながら仕事で不参加(/_;))

ゲームマーケット2010:子供コーナー
ゲームマーケット2010:中古ゲーム
ゲームマーケット2010:輸入ゲーム新作
ゲームマーケット2010:500円ゲームズ
ゲームマーケット2010:新作リスト
ゲームマーケット2010:前日イベント

ゲームマーケット2010:子供コーナー

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かつてはオタクの巣窟かと思うほど濃いお兄さんたち(もちろん私も含む)しかいなかったゲームマーケットも、近年は女性や子供が増えて和やかなイベントになってきた。ボードゲームの一般的な広がりが肌で感じられる。

子連れでゲームマーケットに行っても飽きられないか心配な方もいるだろう。でも大丈夫。今年も特設会場として6卓、こどもゲームコーナーが設置されている。NPO法人ゆうもあから専門のスタッフが厳選したキッズゲームを用意し、遊びたいゲームのルール説明もしてくれる。

それからすごろくや/Qの体験テーブルに立ち寄ってみよう。ここではドイツのキッズゲーム大手、ハバ社の新作ゲームがルール説明つきでお試しプレイできる。

ただしどちらも託児所ではないので、買いたいゲームもあるだろうが保護者も必ず同席すること。

ゲームを買ってフリープレイコーナーで遊ぶという手もある。こどもゲームコーナー、フリープレイコーナー、すごろくやブースはいずれも5階にあって互いに隣接しているので、子供と過ごすのに最適だ。

飽きたら浅草寺周辺の散策に出かけてもよい。境内には出店もあり、また花やしき遊園地も遠くない。

ゲームマーケット2010:中古ゲーム
ゲームマーケット2010:輸入ゲーム新作
ゲームマーケット2010:500円ゲームズ
ゲームマーケット2010:新作リスト
ゲームマーケット2010:前日イベント

人生ゲーム(The Game of Life)

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ぢつと手を見る

考えてみるとすごい邦題である。「人生をテーマにしたゲーム」というよりは、「人生とは全てゲームである」というメッセージを主張するかのようだ。

日本ではボードゲームの代名詞としてすっかりおなじみの人生ゲーム。最初は1860年にアメリカで作られ、それから100周年記念で現在の形にリメイク。これをもとにして8年後に日本語版がタカラから発売され、「人生、山あり谷あり…」のCMで大ヒット商品となる。それから40年余り、日本では毎年のようにシリーズ新作が発売され、累計販売数は1260万個に上る。これほど人生ゲームを愛している国民もいないだろう。

私も子供の頃、友達とよく遊んだ。ボード上に山があって、車がそこを登っていくのに心ときめいたのをよく覚えている。学生の頃には毎年発売されていた平成版を買い続けた。前の年の出来事が反映されていて、プルトニウム船を押し付けあったり、アッパーとかダウナーというドラッグを飲んだりと大人向けの内容を楽しんだ。

平成版はゲームマーケットでまとめて手放してしまったが、何年か前に発売された初代復刻版が棚にあったのを長女が見つけ、遊ぶことに。さすが直訳版だけあって、50年も前のアメリカンドリームが面白い。

はじめは進路選択で大学かビジネスコースを選ぶ。妻は大学に行って新聞記者に、長女はビジネスコース。私もビジネスコースに進んだが、台風に吹き飛ばされスタートへ。次は大学に行って弁護士になったが、またもや台風でスタート。結局医者になってずっと後を追いかけた。保険は入らず、給料日のたびに賭けをするギャンブル好きな医者(笑)。

結婚は必ずしなければならず、その後に子供が生まれるマスがある。長女も私も2人産んで2人を養子に迎える子だくさん家族。でも子だくさんで不利なイベントはなく、むしろいないほうが孤児院に寄付を迫られたりする。まあ、ほしいと思ってもマスに止まらなければできないあたり、リアルといえばリアルである。

はじめに橋を渡って後から通る人から2万ドルずつもらうなど、着々とお金を貯める妻だったが、ロールスロイス("$150,00"とあるが150,000ドルとした)を買ったのと、仕返しのマスで私から10万ドル取られたのとでだいぶ目減りしてしまう。私は終盤に石油が出て逆転。妻が30万ドル、私が39万ドルで勝利。長女は最初にゴールしたものの、約束手形が火だるまになって赤字でゲーム終了(汗)。45分。

賭けでいくらを張るかとか、仕返しで誰からお金を取るかとか、株や保険を買うかとか、選択肢もあって運だけのゲームではない。時間も短かめで、最後までエキサイティングに楽しめた(最新版は30分のジュニアステージ、60分の億万長者ステージが選択できるようになっている)。

たまにはド定番も家族で遊ぶには、いいものである。ただ大人が遊ぶと、子供の頃には分からなかったリアルでドロドロしたものも感じなくはない。こんな話もあるので注意が必要だ。

The Game of Life
R.クレイマー/ミルトン・ブラッドレー−タカラ
2〜6人用/8歳以上/60分
人生ゲーム

ゲームマーケット2010:中古ゲーム

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ゲームマーケットのもともとの主旨は、押入れの奥に眠っているゲームを持ち寄り、ほかの人に遊んでもらうというものだった。であるからして、中古ゲーム販売は今もなおゲームマーケットの大きな柱と言ってよいだろう。いつのゲームであれ、遊んでいない人にとっては新作である。ゲームマーケットはそれが安価に手に入る絶好の機会だ。

中古ゲームを出しているところは大きく分けて3つある。

1.一般ブース
ブースの出展者も愛好者であることに変わりない。一般ブースでは遊ばなくなった中古ゲームを出しているところが結構ある。特にゲームサークルの吹上会/73、袋小路/75、高円寺盤遊会/78、なかよし村とゲームの木/79、そして中古ゲーム専門店のナイトフライトシュピーレ/77では、たくさんの中古ゲームが販売される。スペースの都合で後から出てくるものもあるかもしれないので、何度か足を運びたい。

2.フリーバザールコーナー
1平方メートルのスペースを借りて地べたで販売するコーナーが6階にある。ここでは個人として不要になった中古ゲームを販売する人が出店する。ちょうど上記の中古ゲームを出品する一般サークルのすぐそばなので、中古狙いの人はここに貼り付きたい。当日の申込もあるので、中古ゲームを売りたいという人は持ち込んでみてもよい。

3.オークション
ゲームマーケット名物の公開オークションが今年も行われる。オークショニアが対象ゲームの紹介したら、参加者は手を挙げて希望価格を宣言。それ以上高い額が出なくなるまで続け、最高額をつけた人が購入できる。毎年レアなゲームが出てくるから見ているだけでも楽しい。時間は15:00から。出品リストはこちら

お目当てのゲームに出会えるかどうかは運次第。ほしいゲームをリストアップしていくのもよいだろう。安さにつられて持ちきれなくないほど買ってしまわないよう注意(会場から着払いで荷物の発送が可能)。

ゲームマーケット2010:輸入ゲーム新作
ゲームマーケット2010:500円ゲームズ
ゲームマーケット2010:新作リスト(随時更新中)
ゲームマーケット2010:前日イベント

ゲームマーケット2010:輸入ゲーム新作

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ゲームマーケットでは毎年、ボードゲームショップが競うように最新の輸入ゲームを販売しており、長い行列ができる。2月に行われたニュルンベルク国際ゲーム祭で発売されたばかりの最新作が、日本語ルールつきで遊べるのは嬉しい。体験スペースもあるので、気になったゲームがあったら遊んでいこう。

ゲームマーケットで初お目見えとなる輸入ゲームには、以下のようなものがある。

ホビージャパン/N
・ドミニオン:錬金術(Dominion: Alchemy)…第4弾。先行販売あり!→BGG
・ダンジョンロード(Dungeon Lords)…日本語版。先行販売あり!→BGG

メビウスゲームズ/P
・フレスコ(Fresko)…頒布会で評判が高い壁画修復ゲーム。→TGW
・サマルカンド(Samarkand)…舞台はアラビア。→メビウスおやじ
・グレンモア(Glen More)…発売されたばかりのアレア。→メビウスおやじ
・スナップショット(Snap Shot)…R.ドーンのおはじきゲーム。→TGW

ゲームストア・バネスト/R
・ホームスティーダー(Homesteaders)…西部の競りとワープレ。→BGG
・走れ尼さん(Nuns of the Run)…修道女が逃げる鬼ごっこ。→→BGG
・シルクロード(Seidenstrasse)…みんなでキャラバン移動。→TGW
・チューリップマニア(Tulipmania 1637)…オランダでチューリップ売買。→BGG
・カンパニーレ(Campanile)…96年の年間大賞ノミネート作。→TGW
・ボーネディクト(Bohnedikt)…ボーナンザの最新拡張。→TGW
・カナルマニア(Canal Mania)…水運ルートを作る。→BGG
・山火事(Ablaze!)…Feurioに新ルール追加。→BGG
・リューベック(Lübeck)…ハンザ都市と海の交易。→BGG
・バイシクル(Bisikle)…ボールをはじいてサイクルレース。→BGG
乾杯(Tchin Tchin)、パピヨン(Papillons)、ブーブー農園(Brouhaha)、ロボットマスター(Robot master)、サーカスのパレード(La grande parade)…フランス、カクテルゲームズの缶入りカードゲーム(TGW/BGG)

テンデイズゲームズ/O
・ストロングホールド(Stronghold)…城の守り手と攻め手で戦う。→BGG
・インスラ(Insura)…島を舞台に冒険するチェコのゲーム。→BGG
・ホテルサモア(Hotel Samoa)…ホテルを充実させてお客を集める。→BGG
・モザイクス(Mosaix)…ダイス目を紙に書きこむゲーム。→BGG
・ジャスト4ファンカラーズミニ(Just 4 Fun Colours Mini)…2人用。→BGG
・ラッタス(Rattus)…ヨーロッパをペストから守れ!→BGG
・ブラフパーティ(Bluff Party)…ばれないよう話題にする。→TGW

アークライト/M
・アンドロイド(Android)…殺人事件をキャラクターの能力で解決。→BGG
・スペースアラート(Space Alert)…CDを流すチェコの協力ゲーム。→TGW

ほかにもすごろくや/Qがハバ社の新作ゲームを準備しているほか、ジョイゲームズ/A、a-game/Kでも新作の販売がある。忘れていけないのは伊藤商会/76。実はプレイスペース広島による出展で、珍しいゲームが見つかるかも。途中で予算オーバーになってしまわないよう、買う予定のゲームをリストアップしていこう。

ゲームマーケット2010:500円ゲームズ
ゲームマーケット2010:新作リスト(随時更新中)
ゲームマーケット2010:前日イベント

スルー・ジ・エイジ(Through the Ages)

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ボードゲーム史のブレイクスルー

スルー・ジ・エイジ

このところずっと気になっていたゲームだった。チェコ人ゲームデザイナー、フヴァキルの最初の作品にして名声を一気に高めた作品。国際ゲーマーズ賞の大賞に輝き、ドイツゲーム賞こそ8位止まりだったものの、先日ポーランド年間ゲーム大賞にも選ばれた。香港のウォーゲームズクラブから中国語版『歴史巨輪』も発売されている。ところが、日本ではダイス版『ロール・スルー・ジ・エイジズ』こそ日本語版になっているものの、ボードゲーム版はほとんど入ってきていないし話題にもなっていない。しかもプレイ時間が4時間とあっては、遊ぶ機会になかなかありつけないのも無理はないだろう。このゲーム一押しのぽちょむきんすたーさんにお持ち込み頂き、まる1日を費やしてようやく念願が叶う。その内容たるや、ボードゲームの歴史の金字塔といっても過言ではない、大満足のゲームだった。

ゲームマーケット2010:500円ゲームズ

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今年のゲームマーケットの目玉は、500円ゲームズというキャンペーンである。発足時に報じたように、ゲーム価格の上昇による弊害を危惧するデザイナーたちが始めたものであるが、たくさんの賛同者が集まり、27タイトルも出展されることになった。通常の新作が60タイトルあるので、新作の実に約3分の1が500円ゲームズということになる。

安価なので気軽に買えるのがよいところだが、注意点を2つほど。まず、ゲームの販売は各ブースで行われており、500円ゲームズのブースでは一部しか手に入らない。どのブースで販売されているかは、新作リストで確認しておこう。次に、製作数が全体に少なめで、中には10個などというところもあるのですぐ売り切れになることが予想される。ほしい方は早めに回ろう。

なお、500円ゲームズのブースでは、参加しているブースの案内図や、500円に収めるために各デザイナーが工夫したことなどをまとめたチラシを無料配布するということなので、もらうのを忘れずに。

参加するのはカワサキファクトリー、カナイ製作所、Hammer Works、操られ人形館などゲームマーケットの常連から、aduさんのように初めてゲームを作るという新人デザイナーまで幅広い。こうした事例を参考に、今後ゲームを作る人を増やすのも、500円ゲームズの目的となっている。

個別のゲーム紹介やコンポーネント画像は500円ゲームズのホームページにて。当日の説明はゲームマーケットのブログにて。

ゲームマーケット2010:新作リスト(随時更新中)
ゲームマーケット2010:前日イベント

タクタク・タクシー(Tuk-Tuk Taxi)

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その先は通行止めでした

タクタク・タクシー

ヤフオクの常連gccw1800ことジョーヤマさんが、どうしようもないゲームがあるので遊んでほしいとサンプルを送ってきた。フィンランドに本拠を持つタクティックというメーカーのタクシーゲームである。しばらく棚に入れたままだったが、夜も遅くなり軽いゲームということで出してみたら、意外にも大盛り上がり。ぽちょむきんすたーさんがどこかで手に入らないかと言うほど。

基本はダイスを振ってタクシーを進め、街の中心で待っているお客さんを載せて帰ってくるレースゲームで、何往復できるかの勝負である。だがはじめは何もなかったボードに次々と置かれる交通標識で足を引っ張り合うのが楽しい。

ダイスを振る前にタイルを1枚めくって、交通標識だったら好きなところに置ける。そこに止まったらもう1回ダイスを振れる「駐車禁止」など有利になる交通標識はわずかで、ほとんどが足を引っ張るものばかり。手前で必ず止まらなければならない「一時停止」、反対方向から入れなくなる「一方通行」、行きたい方向に曲がれなくなる「右折禁止」、そして極めつけは通行ができなくなる「進入禁止」。なお、標識のイラストは日本と同じデザインで分かりやすい。

ちょっとでもリードしているとこういったお邪魔標識がコースにどんどん置かれる。そのたびに置かれた人が「ぐおー!」「なにー!」と身悶えするのが楽しい。なお、標識は上書きできるので、絶対出られなくなるということはない。

タイルは交通標識だけでなく、近くのガソリンスタンドへワープするガス欠、大きい目で通過するとスタートに戻されるネズミ捕りなどもある。袋小路で身動きが取れないときに出ればありがたいことも。

お客さんを乗せてネズミ捕りに捕まるというイリーガルな技で鴉さんが一歩リードした途端、付近のコースはほとんど封鎖されて後退。同じくネズミ捕りで客を乗せて帰ったぽちょむきんすたーさんと、回り道で追いついた私がデッドヒートを繰り広げる中、駐車禁止のリロールでぽちょむきんすたーさんが鼻ひとつ抜けた。

ダイス運と引き運だけのゲームといえばそれまでだが、タクシーのレースという分かりやすいテーマと容赦ない足の引っ張り合いですごく盛り上がった。

Tuk-Tuk Taxi
J.ウェリアス/タクティック(2009年)
2〜4人用/7歳以上/30〜45分
海外で発売中、国内未発売

ゲームマーケット2010:前日イベント

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ゲームマーケットの前日となる5月29日(土)、午前10〜17時に同会場にて拡大ゲーム会が開かれる。一般に行われているゲーム会のように、参加者が自由にゲームを持ち寄り、テーブルを囲んでゲームを楽しもうというもの。参加費300円。事前申込不要。

主催するのはゲームマーケットの元主宰・草場純氏。テーブル80台、椅子400脚が準備される。前日イベントは昨年に続き2回目で、昨年はゲームマーケットで出展される新作のデモプレイなどが行われ、300名ほどが参加した。

当日のゲームマーケットでもデモプレイはあるが、時間が限られている上に混雑しているため、前日に遊べるものは遊んでおくのが吉。デザイナーからゆっくり話を聞くこともできる。販売はないが、予約できることもある。

会場へのアクセスはこちら。ぜひ行ってみよう。

ゲームマーケット2010:拡大ゲーム会のお知らせ�@
spielplatz:ゲームマーケット 事前情報中間まとめ
TGW:昨年のプレイベントレポート

ゲームマーケット2010:新作リスト(本日更新しました)

三頭政治の終焉(Das Ende des Triumvirats)

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カエサルを帰さぬ

三頭政治の終焉

西暦前60年、元老院と対立したポンペイウスがカエサル・クラッススと密約し、実力による支配を強行。ポンペイウスはヘレニズム地域を、クラッススはエジプトを除くアフリカ北岸を、カエサルは未平定のガリアを担当し勢力圏とした。前53年カエサルの台頭を危険視したポンペイウスが、元老院と妥協、結託したため解消した。(山川出版社『世界史用語集』)

このゲームで3人のプレイヤーはそれぞれカエサル、クラッスス、ポンペイウスとなり、地中海沿岸を舞台に勢力を広げる。勝利条件は3つのうちいずれか。ローマ市民の支持を上げ執政官に2回選出されるか、14地域のうち9地域を征服するか、軍事・政治の権限を両方最大にするかである。お互いに牽制し、裏をかいたり、漁夫の利を得たりして、勝利を狙う。

手番にはまず自分の領地からお金や軍隊が出る。しかしそのまま手に入らないところがポイント。自分のコマをその領地まで移動して回収しなければならない。移動は1回に4エリアまでで、海も含まれる。その際に軍隊を同行させたり、途中で置いて行ったりすることで、軍備を固める。

移動中にほかのプレイヤーが支配する地域に入れば戦争。袋から武器コマを引いて、自分の色のコマだったら相手の軍隊を除去できる。その上で残った軍隊を相殺し、攻撃側が残れば征服となる。

そして最後にアクション。お金を払って権限を上げたり、支持を増やしたり、袋に武器を入れたりできる。権限が低いと、支持を増やしたり袋に武器を入れたりするのに余計にお金がかかる。

全体で7手番終わると1回目の選挙。このとき支持が最も多いプレイヤーが執政官に選ばれ、1エリアのお金や軍隊の補給を上げることができる。次も選ばれれば勝利となるが、1回選ばれると支持が減るのでまた地道に上げなければならない。でも支持を上げるのにばかり力を入れていると、その間に自分のエリアを征服されるかもしれない。偏りすぎてはいけないのである。

私はクラッススとなって民衆の支持集めに走る。鴉さんはポンペイウスで権限を上げ、ぽちょむきんすたーさんのカエサルは軍備を増強。はじめに与えられる土地で、こういう展開になるのである。私が1回目の執政官が目前というとき、軍備増強の弱いところを一気に攻め込んでカエサルが電撃勝利。9地域も取るのは無理と高をくくっていた矢先のことだった。お見事。

プレイヤーだけでなく、勝利条件も三つ巴になるように作られていて面白い。お互い牽制すると長引くかなと思ったが、どの勝利条件も確実に取りやすくなっていくので、スピーディな展開だった。ルールも例外処理がなくて見通しがよい。ルックアウトゲームズ(ドイツ)が『アグリコラ』でブレイクする前の作品だが、ドイツメーカーらしいゲーム哲学を感じさせるゲームである。

Das Ende des Triumvirats
M.ガブリアン、J.アクヴァ/ルックアウトゲームズ(2005年)
2〜3人用/10歳以上/80分
国内品切れ、海外で販売中

ゲームマーケット2010:新作リスト

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来週の日曜日に東京・浅草で開かれるゲームマーケット2010では、例年にも増してたくさんの新作ゲームが発表される。そこでspielbox-onlineがエッセン国際ゲーム祭用に作っているものに倣い、プリントアウト用の新作ゲームリストを作成した。これを印刷して会場に持ち込めば、効率よくブースを回れるだろう。また、当サイトではこのリストに基づいて新作評価アンケートも例年通り行う予定。

輸入ゲーム、既存のゲームの拡張、ゲームマーケット既出(コミケ・TGFはOK)、TRPG、SLGは除いたつもりだが、分からないものはとりあえず載せてある。デザイナー・人数・年齢・時間・値段・個数についても、調べられた限り掲載した。

ほかにもある、このゲームは出展されない、新作でない、誤りがある、詳細データが分かるなどありましたらコメントかメールかツイッター(メールアドレス・ツイッターアカウントはサイトの一番下)でお知らせください。頂いた情報を元に前日ぎりぎりまで手直しします。

TGW:ゲームマーケット2010新作リスト(PDF)

キクラデス(Cyclades)

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ダメージ効くらです

ギリシャの島々を舞台に、神々の力を得て覇権を争うゲーム。前年に発表された『ジャイアント』や、ニュルンベルクで発売された『ダイスタウン』で注目されるフランスのマタゴー社の作品で、デザイナーは『ダイスタウン』と同じカタラとモーブロン。

自分が支配する島から収入を得たら、神への捧げ物で競りをする。プレイヤー人数より1人少ない神様が並び、順番に捧げたい額のところにコマを置いてビッド。より高い額をビッドされた人は追い出されてより高いところにビッドするか、別の神様に移らなければならない。『エボ』『アメンラー』『ベガスショーダウン』で見られた「ところてん競り」である。最終的に余った人があきらめて抜けるまで続ける。

毎ラウンド最低1人は、何も行動しないで収入だけ得る選択をしなければならない。ただ、降りるにしてもさんざん値を吊り上げておいてから降りたい。ほかの人にみすみす安い捧げ物をさせてはいけない。

さて、捧げ物が終わったら行動開始。神様の並びでプレイ順も同時に決まる。神様の能力を使って軍隊を増やしたり、移動したり、自分の島に建物を作ったり、スフィンクスやメデゥーサなどのクリーチャーの特殊能力を使ったりする。

キクラデスクリーチャーは17種類もあって、このゲームの特長となっている。毎回3体ずつ登場するが、使えるのはプレイ順で早い者勝ち。遠くの島に急襲をかけたり、相手の持ち物を盗んだり、自分の島を守ったりと多彩で、逆転をもたらすこともある。中には専用のフィギュアを盤上に置くものもあって、雰囲気を盛り上げる。写真は島に船を寄せ付けないポリュフェモスと、船を飲み込んで居座るクラーケン。

勝利条件はメトロポリスを2つ所有すること。メトロポリスはアテナに捧げ物をしてもらえる「哲学者」を4枚集めるか、4人の神様によって4種類の建物を全部建てれば手に入るが、ほかの人が建てたものを軍隊で奪ってもよい。自分の島で増強した軍隊を、海に船を並べて移動させる。戦闘は軍隊の数と、要塞(陸上)、港(海上)の数、そしてダイスの合計で、少ないほうが1体ずつ除去されていく。

キクラデス序盤にたまたま建物が4つ揃ったのでメトロポリスを建ててみた。ところが軍備が甘かったことから鴉さんが早速攻め込み、あっけなく奪取されてしまう。島が1つだけになると収入が少なく、パスをしまくってほとんど脱落状態。鴉さんが奪った島を今度は、自力でメトロポリスを1軒建てたぽちょむきんすたーさんが大量の軍隊で落とす(写真)。でも鴉さんがすぐにもう1軒を建ててリーチをかけ、どちらがもう1軒建てるかの勝負。お金の余裕を残していたぽちょむきんすたーさんが、スフィンクスの能力で要らないものを全部売り、最後の捧げ物に20金以上つぎ込んで片を付けた。

地道に建設しても軍隊が大挙してやってくればあっけなく奪われるという、アグレッシブなゲームである。グダグダになるかと思われたが、適度に脱落する一方で手がどんどん進むので展開は速い。それでいて競りのビッドではどの神様・プレイ順を選ぶかか悩ましく、遊びごたえがあった。

Cyclades
B.カタラ、L.モーブロン作/マタゴー出版(2009年)
2〜5人用/13歳以上/60分
キクラデス

『パレード』英語版に

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パレード英語版アメリカのメーカー・ズィーマンゲームズは来月、日本発のカードゲーム『パレード』の英語版を発売する。2〜6人用、10歳以上、30分、10ドル。

『パレード』は不思議の国のアリスのキャラクターによる手軽なバーストゲーム。2007年のゲームマーケットで骨折ゲームズから発売され、翌年にグランペールで製品化、昨年のエッセン国際ゲーム祭にヤポンブランドで出展された。動画紹介サイトDice Towerで取り上げられるなど海外でも評判が高く、1年足らずでの国際デビューとなった。

ズィーマンゲームズが日本人デザイナーの作品を製品化するのは、中村聡氏の『妖精奇譚(Fairy Tale)』、『幻影奇譚(Masquerade)』、川崎晋氏の『グラグラカンパニー(Stack Market)』、『アールエコ(R-Eco)』、『カルタゴの貿易商(Traders of Carthage)』、『ルールの達人(Master of Rules)』、池田康隆氏の『オーナーズ・チョイス(Owner's Choice)』、『シャドウハンターズ(Shadow Hunters)』に続いて9タイトル目。

グランペール版の『パレード』は絶版となっており、遊びたい日本人にはこの英語版の輸入(と翻訳)が待たれる。

Z-Man Games:Parade
TGW:パレード

明日のUrventは年間ゲーム大賞特集

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5月22日(土)、東京・千駄ヶ谷のカジュアルダイニング「ジパング」にて、ボードゲームイベントUrventが開かれる。今回はドイツ年間ゲーム大賞特集。遊んだことのなかった傑作に出会いに行こう。

時間は16:00〜21:00で、会費はドリンクチケット2枚付きで2,500円。定員20名。アクセスや参加申込など詳細はこちらから。

Urventはお酒を片手に、ボードゲームを通して人間同士の駆け引きやコミュニケーションを楽しむ大人のイベント。毎回趣向をこらしたテーマでオープンなイベントを開いている。

『洛陽の門にて』日本語版発売

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ホビージャパンは今月、『洛陽の門にて』日本語版を発売した。『アグリコラ』『ルアーブル』に続くU.ローゼンベルクの収穫三部作がここに完結する。1〜4人用、10歳以上、プレイ時間約100分、7,980円。

紀元前後の中国を舞台に、農家となって野菜を栽培し、客に配達して収入を得るというゲーム。当サイトのプレビューはこちら。プレイレポートはこちら。メーカーは前2作(ルックアウトゲームズ)から変わってハルゲームズで、初の製品となる。『アグリコラ』のルール構成が分かりにくかったことから、ゲームサイト「H@LL9000」のメンバーだったR.ブルーン氏がアドバイス。その後『ル・アーブル』のルール校正に携わり、ローゼンベルク氏から信頼を得て、ハルゲームズの立ち上げと『洛陽の門にて』の発売に踏み切った。

一方、ルックアウトゲームズはH.ギルケ社長が1人で経営する個人メーカーで、昨年の秋は『アグリコラ拡張:泥沼からの出発』にかかりきりになっていたことから、別メーカーで出すことになった。しかし今年は設立10周年を記念して、ローゼンベルク氏の新作ほかたくさんのゲームを企画している。

『洛陽の門にて』は、収穫三部作の最後ではあるが、アイデアは『アグリコラ』より前に遡る。現在流行のワーカープレイスメントではなく、むしろ『ボーナンザ』以来のカードゲームの系統に属する作品。また違う味わいを楽しもう。

ホビージャパンゲームブログ:収穫三部作完結!『洛陽の門にて』
ホビージャパン:洛陽の門にて日本語版
cliquenabend.de:Interview mit Ralph Bruhn (Hall Games)

ゴッズ・プレイグランド(God's Playground)

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ポーランド四面楚歌

ゴッズプレイグランド

東西南北から侵攻の目が光るポーランドを、義勇軍としてときに協力し、ときに競争して守る3人専用ゲーム。作者はM.ワレスで、細かいフェイズ処理、多彩なアクション選択、ダイナミックな盤上の変化、カツカツなお金、長めのプレイ時間など、ワレスらしい作りである。

ゲームは4ラウンドにわたって行われ、それぞれ中世から近代までの史実に基づいて、外敵が襲ってくる。ラウンドの最初は収入から。エリアの価値に応じたお金を自分の街から得る。このお金はほとんど軍隊を雇うのに使うが、外敵の侵入を許すと、エリアの価値が下がりいよいよ苦しくなる。

次は投入する貴族のプロット。各エリアに数字タイルを裏にして出し、一斉に表にしてその数の貴族を置く。貴族はそのエリアで街を作ったり、外敵を迎え撃ったりするのに必要なリソース。自分の街を守るべく、メリハリをつけて配備したい。中央議会に送った貴族が一番多い人は王様(スタートプレイヤー)。またここにいる貴族の数によって、ポーランド軍(NPC軍隊)の戦力が決まる。ここが最初の迷いどころ。

それからダイスで外敵の戦力を補充し、各エリアで一番貴族が多い人が議員(ポーランド軍を使う権利がある)を出し、新しい街を作ったらアクション。街の収入を増やしたり、臨時収入を得たり、お金を払って外敵と不侵攻条約を結んだりと、2アクションから2つ行う。2つ目の迷いどころ。

次にお金を払って軍隊(私兵)を雇い、各エリアに配備する。ポーランド軍もいるが、全国を回るので当てにならない。続く先制攻撃で外敵を蹴散らせば手柄も入る。持ち金のほとんどはこれに使うといっても過言ではない。ほかの人がどこに軍隊を配備するかを見て、弱ければ補強し、強ければ手を抜くというバランスも必要。3つ目の迷いどころ。

そしてまたダイスで外敵の戦力を補充したら、先制攻撃ができる。エリアごとに最も多く攻撃すれば手柄を立てられるだけでなく、侵攻前に外敵を全滅できれば、エリアの価値が上がる。戦闘の解決は全てダイス。騎兵なら4以上、歩兵なら5以上で攻撃成功。貴族の数だけ攻撃できるが、1が出ると死亡して使えなくなってしまう。国の存亡をかけてとあっては、ダイスを振る手にも気合が入る。

ちなみに北はロシア、東はタタール、北西はプロシア、南はオスマントルコが攻めてくる。さらに西からはハプスブルク家の貴族たちが侵入。外敵の数はラウンドによって異なり、終盤は1人ではどうしようもないくらい大量の兵隊が攻めてくる。ポーランドの悲哀を物語る。

全滅できなかった外敵は国内に侵入してしまう。ここで王様と議員が動いて、ポーランド軍出動。それでも全滅できないと、都市を破壊し、周囲のエリアに拡大するから何とか踏ん張らないといけない。残った議員やお金を勝利点にして、次のラウンドへ。

序盤は北部を鴉さんに任せて、ぽちょむきんすたーさんと私で残りの4エリアを適度に協力しながら守る。私はもっぱらオスマントルコとハプスブルク家の対応に当たった。1ラウンド目は予想以上の外敵に対応し切れず侵入を許してしまうが、2ラウンド目で殲滅。後半は、私が北部へ、ぽちょむきんすたーさんが南部へ重点を移し、都市を作って軍隊を配備した。

3ラウンド目は特別ルールがあって、オスマントルコはポーランドではなくハプスブルク家を攻め、ハプスブルク家が落ちると4ラウンド目に両方から大挙して攻め込んでくる。そうならないように、3ラウンド目でオスマントルコに先制攻撃を仕掛け、ハプスブルク家を守らなければならない。私はこれに戦力を集中。無事ハプスブルク家を守ったが、戦力を集中しすぎた。

4ラウンド目は、2人がイエズス会の学校建設(貴族を勝利点にする)などしているものだから結局あちこちからの侵入を許し(史実に基づいているのか、ゲームバランス上そうなっているようだ)街を壊されまくって最下位。最下位特典で街を奪い、先制攻撃で手柄を立て、都市化した街を守ったぽちょむきんすたーさんが1位。

エリア選択、アクション選択の難しさと、ダイスロールの爽快さが交互に訪れて退屈させない。外敵がおり、プレイヤー間の戦争はないのでアグレッシブにならないのが気に入った。どんどん強大になっていく外敵に対し、限られた戦力をどう振り分け、どこまで協力し、どこで出し抜くかが悩ましい。1つの選択が、周辺エリアまで大きな影響を与える。歴史はもっと違っていたのかもしれない、などと終わってから考えさせられた。

God's Playground
M.ワレス/ツリーフロッグ(2009年)
3人用/12歳以上/180分
プレイスペース広島:ゴッズ・プレイグランド
テンデイズゲームズ:神々の遊技場

GameLink 3号発売

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シュート・ザ・ムーン(代表:池田康隆氏)は20日、ボードゲーム専門誌『GameLink(ゲームリンク)』3号を発売した。1号、2号にも増して充実の紙面構成に豪華付録ゲームがついて3,780円。取り扱いはボードゲーム専門店など。

『GameLink』は年4回刊行されるボードゲーム専門情報誌で、予定より1ヶ月遅れの4月号。「緊急特集」は今年3月に開かれたフランスのカンヌ・ゲームフェスティバルを、フランス年間ゲーム大賞にノミネートされた池田氏が自ら取材。渾身のレポートで今まであまり知られていなかったフランスのゲーム事情が明らかにされる。

ほかに24タイトルの新作紹介、『オートモービル』攻略、伝統ゲーム紹介、インストのコツ、リプレイコミック、キッズゲームワールド、植木屋は語らない(変わったゲームの紹介)、最新ゲーム事情(拙著)など連載もさらに充実。F.フリーゼ、L.コロヴィーニがベストゲームを投稿している。

付録ゲームは鈴木銀一郎氏の『ウルフレンド・サーガ』。「モンスターメーカー・ボードゲーム」というサブタイトルが付いており、キャラクターを使ってモンスターを倒し、自分の街を建設する。フルカラーの豪華マップと大量のチップがついている。なお驚くべきことに、次回の付録ゲームはR.クニツィア氏のデザインが予定されている。

また今回から、読者アンケートはウェブにて行われている。プレゼントも用意されているので、お読みになった方は先日紹介したボードゲーム全般とともに回答してみよう。

GameLink公式サイト:第3号5月20日発売

ポンテ ヴェッキオ(Ponte Vecchio)

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高くふっかけるべきお

ポンテ・ヴェッキオ

イタリア・フィレンツェにあるヴェッキオ橋には、橋の上に宝飾店が建ち並ぶ。ここにお店を出し、通りかかったお金持ちに立ち寄ってもらって、お金を儲けるゲーム。デザイナー、メーカーともにイタリアである。この橋への思い入れの強さからか、橋もお店も立体の造形である。

さて、始めはみんな1軒ずつしかお店を持っていない。毎ラウンドお店の建設と、金持ちの移動を交互に行う。まず競りをして勝った人が、その分のお金を払って店を建てる。それからカードで入札して、一番安いカードを出した人が、金持ちを移動する。金持ちが止まったところにあるお店は、移動した人が出したカードだけ収入を得る。使ったカードは捨て札にして、また競りで建設、入札で移動。これを橋が店で埋め尽くされるまで繰り返す。

金持ちは前に向かって何マスでも移動できる。全部の店をスキップして端から端へと駆け抜けてしまってもよい。もちろん、移動する人が自分の店の前に止めるわけだ。

この移動にはちょっとしたパターンがあって、橋の3分の1の両端まで来ると、移動した人は向きを変えてもよいというルールがある。向きを変えないと、端のほうにある店はチャンス。でも向きを変えれば、端のほうにある店は立ち寄ってもらえない。こうして中央の店はいつも立ち寄ってもらいやすく、端にいくほど一か八かになる。

それにマスの両側に店を建てられるので、誰と相乗りするかも重要。このように店を建てる場所はよく考えないといけない。

金持ちを移動する権利は、交渉してほかの人に売ることができる。高額な入札をした人は、移動できればその額の収入が入るから、高く買ってくれる。相乗りしているとおこぼれをもらえることも。お店の並びを見て、金持ちがどこに止まりそうか考え、自他共にほどほどに儲かるよう金額を決める。もっとも、裏切って別のお店に止まるかもしれないが。

5人でプレイ。お店の競りが高止まりしていて買うことができないまま終盤へ。その代わりバッティングの読みが冴え、権利を売って収入を得ることができた。対照的にお金を費やしてがんがんお店を建てたますみさん。途中で大金を手にし、それを元手にさらにお店を建てる。相乗りしまくりで、誰が収入を得ても手に入るような状況である。最後にダメ押しの収入でダントツ1位。おこぼればかりの私だったが、お店を建てるのにお金を使わなかった分で2位。

お金がオープンなので、足元を見まくった競りや交渉が濃密である。シンプルな流れだが、お店が1軒増えるたびに考えることも増えて、重量級のゲーム感があった。

Ponte Vecchio
S.アルベルタレッリ/egシュピーレ(1996年)
3〜5人用/12歳以上/90分
(絶版・入手難)

これが本物のヴェッキオ橋(Wikipediaより)。紀元前、エトルリア人の時代からあったと言われる。現在の橋は1345年に再建されたもので、それでももう600年以上経っている。
ポンテ・ヴェッキオ

平日ゲーム会

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ぽちょむきんすたーさんが10年に1度のリフレッシュ休暇という絶好の機会を見つけ、至急アレンジして自宅ゲーム会を開催。しかもお泊りつき。鴉さんもお招きし、家事や育児で何度も中断しつつも、いつもはできない長時間ゲームを3人でじっくり遊んだ。

遊んだゲームは以下の通り。少しずつレポートする予定。今回はすぐそばにパソコンがあったので、ツイッターで始まりと終わりをつぶやいたところ、インスト時間とプレイ時間が分かってよかった。

ゴッズ・プレイグランド(God's Playground)[PG]
M.ワレスが昨秋に発表した新作は、四方からロシア・プロシア・トルコなどに蝕まれるポーランドを舞台にした3人専用ゲーム。協力しないと外敵は撃退できない、でも協力しすぎると相手を利することになってしまうという難しい舵取りを迫られた。それでいて戦闘の解決はダイスと清々しい。150分。

キクラデス(Cyclades)[BGG]
ギリシャ神話を舞台に神々に捧げ物をして、島にメトロポリスを作るゲーム。一昨年『ジャイアンツ』を出したマタゴーの注目の新作である。捧げ物の競りはトコロテン方式。17種類あるクリーチャーの能力を使いこなせるかがカギ。メトロポリスは建設するだけでなく、ほかの人が作ったのを占領することもできるので、奪ったり奪われたり。90分。

三頭政治の終焉(Das Ende des Triumvirats)[PG]
『アグリコラ』でブレイクする前のルックアウトゲームズの3人専用ゲーム。カエサル、クラッスス、ポンペイウスが3つの勝利条件のいずれかをめざして争う。どの勝利条件も一筋縄ではいかず、特に軍隊の勝利条件は一番難しいと思っていたらぽちょむきんすたーさんが中盤であっさり達成して勝利。迂闊であった。30分。

タク・タク・タクシー(Tuk Tuk Taxi)[BGG]
交通標識をあちこちに置いて妨害しまくるフィンランドのレースゲーム。通行禁止とか、一方通行とか、ネズミ捕りとか、新しい標識で上書きとか、もうハチャメチャで大笑い。相手の妨害でふさいだ道を、あとあと自分が通らなければならなくなったりして泣く。45分。

スルーザエイジ(Through the Ages)[PG]
評判は高いのに日本ではほとんど遊ばれていない本格的なボードゲーム。何しろ紀元前から現代までの文明の発展を描くのだから壮大この上ない。アクションポイントを使って13枚の場札から選んで取り、その効果でパラメータを上げるというのが基本システム。毎手番考えることがすごく多いのに、戦争とか競りとかあるものだからダウンタイムは長くない。これは傑作。日本語版を強く希望。240分。

よく3人だと遊ぶゲームが少ないというが、そんなことはない。3人専用のゲームもあるし、4人と比べてすぐ手番が来るからだれにくく、ほかの人の動向が読めるから戦略を練りやすい。3人で遊んでみることをオススメしたい。

『ハンザ・テウトニカ』初版完売

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『ハンザ・テウトニカ』の初版3000部が完売したと、メーカーのアルゲントゥム出版が伝えた。日本国内でも長く品切れが続いているが、現在手に入るのは、ドイツ大手ショップの在庫などに限られる。

『ハンザ・テウトニカ』は中世の北ドイツを舞台に豪商たちが交易能力を上げつつ商館を建てるボードゲーム。フェアプレイ誌のスカウトアクションで9位、ボードゲームアンケートで6位という高い評価を得たほか、ボードゲームギークのランキングでも、エッセンの新作の中では『エンデバー』『ダンジョンロード』『ヴァスコダガマ』に次ぐランキングに入っている。

アルゲントゥム出版では再版を予定しており、ズィーマンゲームズ(アメリカ)、999ゲームズ(オランダ)が参加して英語版とオランダ語版も作られる。この機会を利用して、ボードにわずかな変更が加えられるというが、詳細は不明。

再版されることで、しばらく時間がかかるがまた国内でも入手可能になる。

spielbox-online:Wer zu spät kommmt: Hansa Teutonica ist ausverkauft

ゲームマーケット:前売券販売開始

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5月30日(日)に浅草で開かれるゲームマーケットの前売入場券が13日、一斉に販売開始となった。R&Rステーション(秋葉原)、メビウスゲームズ(水道橋)、すごろくや(高円寺)イエローサブマリン秋葉原RPGショップ(秋葉原)の4店舗で扱う。1000円。

このチケットにはカタログが付いており、出展者の一覧と個別の情報が把握できるようになっている(チケットとの分売不可)。通信販売は、すごろくやにて可能。

入場券は当日の購入もでき価格は変わらないが、カタログで出展者の下調べを行い、買い逃しがないようにしよう。

ゲームマーケット2010:公式カタログ及び入場券の事前販売について

ノック! ノック!(Toc Toc Toc!)

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ドアを開けたらノックダウン

モンスターのお客様を奪い合って集めるブラフゲーム。夜のパーティ中にドアを叩く音がする。ドアを開けて家の中に入れたらいいか、それともお帰りいただいたほうがいいか?

『ごきぶりポーカー』のように、誰でも好きな人にカードを1枚裏にして差し出す。流れはもっと簡単で、受け取れば自分のパーティ(場札)に、拒否すれば差し出した人のパーティに。最後に自分のパーティの得点が一番多い人が勝ち。

だが、デザイナーは『あやつり人形』のフェデュッティである。当然、いろんな効果を持ったカードが仕掛けられている。

モンスターはドラキュラ、フランケン、ゴーストの3種類いる。ミュージシャンがいると、同じ種類のモンスターは得点2倍。レディを取ると、同じ仲間のモンスターを相手に奪われてしまう。ボディガードはそれを守る。それよりも恐いのが子供と霊柩車。これを取ると、一番多く集めている種類のモンスターをごっそり全部持っていかれてしまう(子供は相手のパーティになり、霊柩車は捨て札になる)。それを守るのがボディーガードで、これがいる種類のモンスターは保護される。

それに普通に1枚1点のモンスターと、単純に得点が大きいカボチャ頭。取っていけないのはレディと子供と霊柩車だけなのに、カードを集めれば集めるほど、取るのが恐くなる。(相手はきっとこのモンスターを狙っているんだろう。いや、そう見せかけていいカードを出してきてるのかも。いやいや、裏の裏をかいて…)と疑心暗鬼が際限なく続く。トップこそ、油断できないゲームである。

ごきぶりやクモが苦手な方は、こちらをどうぞ(えっ、モンスターも苦手? イラストは恐くないですよ)。

Toc Toc Toc!
B.フェデュッティ、G.ブーキン/アスモデ出版(2004年)
3〜5人用/10歳以上/20分

エンデバー(Endeavor)

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偏ってもええんでばー?

先月日本語版が発売された『エンデバー』をプレイ。デザイナーはニュージーランド人で、今、世界中から優れたゲームデザイナーを発掘しているアメリカのズィーマンゲームズから発売され、各国で高い評価を得ている。

西欧列強の植民地拡大を描いたゲームだから陣取りがあるが、攻めにくい/攻めやすい場所を探るような地政学的なゲームではない。世界地図が描かれたボード上で行われていることは、早い者勝ちのチップとカード集めに過ぎない。問題は、どのチップを集めるかである。

盤上からチップを取ると、マイボードのレベルが上がる。レベルには産業(建てられる建物のグレード)、文化(追加できるコマの数)、財政(建物から戻ってくるコマの数)、政治(カード枚数の上限)の4つがあり、レベルが上がればできることが増えるだけでなく、勝利点になる。このレベル上げがゲームのメインである。

毎ラウンドまず、産業レベルに応じて建物を1つ建てる。建物は無料だがグレードが高いほど効果も高い。それから文化レベルに応じてコマを追加し、財政レベルに応じて使用済みのコマを戻す(戻さないと建物が使えない!)。そして建物を使って盤上にコマを置き、カードを取る。最後に政治レベルに応じて余分なカードを捨て、これを7ラウンド繰り返すのが基本的な流れ。全ての行動がマイボードのレベルに直結しているところが分かると思う。

レベルはどれかを極端に上げればよいというものではない。政治レベルを思いっきり上げても、コマが足りないとカードが集められないし、その逆も然りである。バランスよく上げたいところだが、盤上でチップを取れるところには制限があり、思い通りには集められないようになっている。

エンデバーさらに、盤上に置かれたコマの数によって手に入るカードは、レベルを一気に上げてくれる。だからコマは、どのチップを取るかだけでなくカード取りまでにらんで置く場所を考えなければならない。もちろん、ほかの人との競合もある。さあ、どこからコマを置いたら有利か?

最後は盤上の都市に置いたコマの数、都市の連結、4つのレベル、カードの得点など11種の総合得点で勝敗を決める。たくさん要素があるので、トップ目は一目では分かりにくく、最後の最後まで勝ちは誰か分からない。世界が植民地化しつくされると、今度は都市の連結をめざして戦争(といっても淡々とコマを交換するだけですが)が勃発するのがリアルだ。

私は競争率が高いヨーロッパを避けて、2,3エリアに集中。カードを早期に取ることができたが、産業レベルだけなかなか上がらない。そのため建物がいまひとつぱっとしない。しかしとなりのdjさんは財政レベルが上がらず、強制パスでもっとひどそう。ますみさんはヨーロッパを制したのも束の間、次々と奪い取られてしまう。そんな風に、それぞれ弱みを抱えつつ、ほかのところでどれくらいカバーするかという勝負になった。結局、ヨーロッパに手を出さなかった私が、戦争で奪い取られなかった分で勝利。ずっとパスでいじけていたdjさんが最後になって怒涛の追い上げで2位。

いろいろな勝ち筋があるゲームだが、バランスよくレベルを上げるというだけでは勝てない。破綻しないぎりぎりのラインまで偏った配置やレベル上げをするほうがよさそう。もっと遊んで、そんなぎりぎりのラインの見極めをしたくなってくるゲームである。

Endeavor
J.グレイ、C.ド・ヴィッサー/ホビージャパン(2010年)
3〜5人用/12歳以上/90分

エンデバー

SdJノミネート予想

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ドイツゲーム賞の投票が始まったが、年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)の発表のほうが先である。例年予想が当たったためしはないが、今年の予想をしてみた。◎○△×はゲームの評価でなく、リストに入る確率。

◎トバゴ
○倉庫の街orハバナ
○フレスコ
△原始の生活orシーランド
×ブタ仲間

年間ゲーム大賞のホームページで公開されている基準は以下の4つ。
1. ゲームのアイデア(オリジナリティ、遊びやすさ、ゲームの世界観)
2. ルールの作り(構成、参照のしやすさ、分かりやすさ)
3. レイアウト(箱、ボード、ルール)
4. デザイン(機能性、作りこみ)

そして名言はされていないが近年の受賞傾向としては、以下のようなものがある。
・ファミリー指向により、プレイ時間は原則として60分以内。60分超は入って1タイトル
・新しいトレンドを生み出すため、拡張、リメイクはない
・ロゴの使用料が安いため2人専用、小箱カードゲームはまずない
・ドイツ国内に安定供給できないため、マイナーメーカー、外国メーカーもあまりない
・ニュルンベルク発表でも4月までに発売されなかったゲームは除く
・ダイスゲームは嫌われがち
・世間の人気はあまり加味されない

これらを当てはめると、実は消去法でも10タイトルほどになってしまう。それほど、年間ゲーム大賞は偏った賞なのである。

ノミネート発表は今月31日。願わくば全タイトルが国内発売済みか、発売予定でありますように。そうでないとまた個人輸入してしまいそう。

ルール和訳の網1000件突破

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ネットで公開されている日本語ルールをリスト化している「ルール和訳の網」が1000件を超えました。

このページは澤田大樹さんのサイトTable Games 24hoursから2006年7月に移管されました。以降、管理人が不定期に巡回し、見つけたものを加えております。本日現在の件数ランキングは以下のとおりです(括弧は公開停止中)。各サイトの管理者様、和訳の公開ありがとうございます。

1.play:game 442件
2.Atog's World 89件
3.Boardgame Geek 71件
(The Game Gallery 69件)
4.spielplatz 58件
5.New Games Order 47件
6.Table Games in the World 37件
7.Table Games 24hours 32件
8.BlueBearのページ 30件
9.BrettspielWeltの和訳サイトを目指すサイト 24件
10.海長とオビ湾のカジノロワイヤル 23件

日本語ルールはほかに、メビウス訳アーカイブで785件公開されており、日本語ルールをお探しの方は、この2つのページを見ればたいていは有無が確認できるようになっております。

リンク切れや、新しく日本語ルールの公開情報などお寄せ下さい。メールアドレスのほか、ツイッター(id:hourei)でも受け付けます(トップページの一番下に表記)。

ルール和訳の網@TGW

ベスト・トイレゲーム

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毎年たくさんのゲームが発売される昨今、過去のゲームを振り返る機会が少なくなって、中には遊んだかどうかも憶えていないゲームもちらほら出てきた。そこで、テーマ別にベストゲームを考えることで、過去のゲームを振り返ろうと思う。

第1弾はトイレゲーム。何で最初からそんなテーマかというと、実は学生時代、トイレの研究にはまったことがあって、こんなサイトを作っていたこともある。 ボードゲームでも、トイレが登場するゲームは大好きで収集している(変態とか呼ばないで!)。

さてそんなトイレゲームのランキング。

1位:ドルンター・ドリューバー(Drunter Drüber)
トイレといえば真っ先に思いついたのがこのゲームである。1991年のドイツ年間ゲーム大賞受賞作品。道路が好き放題に伸びて建物をつぶしまくるが、公衆トイレだけはつぶすかどうか、住民投票で決めなければならない。別名「公衆トイレ壊しゲーム」。学校よりも、消防署よりも公衆トイレが大切な街って一体。
K.トイバー/ハンス・イム・グリュック社(1991年)
2〜4人用/9歳以上/30〜45分
メビウスゲームズ:ドルンター・ドルーバー

2位:モレール(国産)
今月のゲームマーケットでもたくさんの同人作品が発表されるが、過去のゲームマーケットで1,2を争う記憶に残っている。直球勝負、文字通りのバーストゲームである。カウントアップで、規定数を超えるとステータスカードが減り、0になるとおもらしになってしまう。ファン多し。一般発売希望(できるものならば)。
のーべー/キングスコート(2003年)
3〜6人用/8歳以上/30分
ミッション・あうらスペース:モレール(絶版)

3位:お金は臭わない(Pecunia non olet)
ローマの公衆便所を管理して使用料を集めるゲーム。これぞ正真正銘のトイレゲームである。ゴルトジーバー社はこのゲーム以降、ハッペルとフィオーレのゲームを出し続け、ゲーム賞から遠ざかっている。すっかり色物デザイナーと思われているらしい。トイレの前に行列ができるのが笑う。
K.ハッペル、C.フィオーレ/ゴルトジーバー(2005年)
3〜6人用/8歳以上/30分
メビウスゲームズ:お金は臭わない(絶版)

4位以下は以下の通り。

ワニに乗る?(Tier auf Tier)

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ありえないアニマルサーカス

いろんな動物のコマを崩さないように積み上げるバランスゲーム。2005年のドイツ年間ゲーム大賞でキッズゲームの推薦リストに入った。それから5年、今や安定したロングセラーとなっている。

みんな各種1匹ずつ、7匹の動物をもってスタート。中央には邦題にもなっているワニを置く。自分の番にはダイスを振って、1か2ならその数だけ自分の動物を積み、最初に全部なくしたら勝ち。『スティッキー』に次ぐ分かりやすさで4歳でも十分遊べる。

ダイスにはほかにワニ(ワニの両脇に置いて土台を拡張する)、手(ほかの人に積んでもらう)、?(ほかの人に指定されたものを積む)があり、展開にメリハリがあるのもよい。丸々と大きくて積みにくいヒツジを指定されたらもう!

ポイントはぐにゃぐにゃと長いヘビ。この上には、アクロバティックに積める。まるで動物たちのサーカスを見ているようで楽しい(実際は、ヘビの上には乗れないだろうが)。大人だけならば、このヘビを上手く使うことで相当高く積み上がり、エキサイティングになるだろう。

崩したら引き取らないといけないが、3個以上でも2個引き取るだけでよい。残りは箱にしまい、もう出てこないので、どんなに不器用でもゲームが終わる。

遊んだ後は子供たちが動物を並べて動物園ごっこをしていた。それぐらい想像力をかきたてられる美しい造形とかわいい顔立ちである。

Tier auf Tier
K.ミルテンベルガー/ハバ(2005年)
2〜4人用/4歳以上/15分
ゆかいなさかな:ワニに乗る?

ワニに乗る?

どうぶつしょうぎ(Let's Catch the Lion!)

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簡単には取らいおんぞう

小さい頃、祖父から将棋を教えてもらったのを憶えている。何度やっても勝つことができず、本を読んで穴熊など試してみたりした。そんなことを思い出しながら、長女と『どうぶつしょうぎ』を遊んだ。

『どうぶつしょうぎ』は昨年発売されて9ヶ月で17万個も売れたヒット作である。うちにあるものも、親戚のおばさんから長女へのクリスマスプレゼントだった。そんな風にして、ボードゲームなどあまり知らない人も気軽に手に取るからこそ、ここまでヒットしたのだろう。

絵柄が子供にも親しみやすいだけでなく、どこに動けるかがドットで示されていて間違わない。盤面は3×4マスで、ヒヨコ(歩)同士はもう最初から目の前。先手はこのヒヨコを取るかどうかを考えることになる。

それでいてゲームは意外に深い。取ったコマを好きなところに打てる、前にしか進めないヒヨコが奥の列まで行くとニワトリになり、6方向に動けるようになるというような将棋のエッセンスだけでなく、将棋にはなかったライオン(王)が敵陣の一番奥まで行くと勝ちという将棋になかったルールでエキサイティングになった。

こちらによればお互いベストを尽した場合78手で後手が勝つそうだが、これだけの盤面なのにそれだけ手数が多ければ、人間同士が普通に遊ぶ分には全く問題がない(『シンペイ』は49手とのこと)。実際、30手くらいで決着が着く。

ここを取ったら、あちらに取られ、今度はこれで取って、ライオンはこっちに逃げるから……というような読みは、記憶と思考の訓練になる。はじめは同じコマで進んだり戻ったりしていた長女も、3戦目くらいになると少し先を読めるようになっていた。

草場純さんによれば、『どうぶつしょうぎ』はフェアリーにしやすいという。左右の端から反対側に出られるルールなど、しばらく遊んだら、いろいろな追加ルールやルール変更を考えてみるとよいだろう。もちろん、これをステップにして将棋にチャレンジするのもよい。

どうぶつしょうぎ
北尾まどか/幻冬舎エデュケーション
2人用/4歳以上/10分

どうぶつしょうぎ

平日ゲーム会

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月曜日、秋田からdjさんご一行がお越しになりゲーム会を開いた。都内では水曜日の会をはじめ平日でもよくゲーム会ができたが、山形では考えも及ばなかった。平日お休みという方が少ないので、なかなか組織できない。そこにdjさんから秋田ボードゲーム倶楽部には平日のほうが休みやすいメンバーがいるとお聞きし、それならぜひということで実現したゲーム会である。

子供が学校から帰ると父親が遊んでいるというのはやや気が引けたが、土日は仕事に加えて学校や地域の行事がどんどん入ってくる今後、チャンスがあればこれからも平日に遊んでおきたいと思う。

プレイしたゲームは以下の通り。これから少しずつレポートする予定。

エンデバー(Endeavor)[PG]
ヨーロッパ列強が世界に船を出し植民地化するアメリカのゲーム。歴史的・地政学的な要素は削られ、『プエルトリコ』のような建物建設と、各自のパラメータのレベルアップに重きを置いたゲームだった。

ノックノック(Toc Toc Toc !)[PG]
フランスのフェデュッティによるライトな小箱ブラフゲーム。全く手がかりがないかと思ったが、相手はどのカードを見て出してきたのかを読んで疑心暗鬼になった。

ポンテ・ヴェッキオ(Ponte Vecchio)[PG]
橋のらんかんに店を建て、お金持ちに訪れてもらって儲けるイタリアのゲーム。競りとバッティングの二段構成。お店は多いほどチャンスが増えるが、全然訪れてもらえなかったりすると赤字になるので競り値のつけ方が難しい。1軒しか建ててないのに、バッティングを潜り抜けた権利を売って2位。

グラフィティ(Graffiti)[PG]
全員の絵を見て親が答えを当てるお絵かきゲーム。全員の絵が見れるので、皆が描きそうな絵を予想して、そこから逸脱した絵を描くという手もあると思った。

夕食では、ベストバカゲー(テーマがおかしいよ!というゲーム)は何かという話など。テーマ別ベストゲームみたいな企画は当サイトでも考えていきたい。

はるばるお越しいただいたdjさん御一行様ありがとうございました。

秋田ボードゲーム倶楽部:2010/05/10 山形ゲーム会

ボードゲームファンへのアンケート

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ボードゲーム情報誌『GameLink』を発行するShoot the Moon(代表・池田康隆氏)では、ボードゲームファンへのアンケートを行っている。抽選でプレゼントもあるということなので、ぜひ回答してみよう。

回答する項目は、はじめた時期、所有ゲーム数、年間購入費、主な購入先、購入の決め手、月間総プレイ時間、一緒に遊ぶ相手、好きなジャンル、同人ゲーム、伝統ゲーム、1ゲームのプレイ時間、ボードゲーム以外の趣味、好きなゲーム、日本語版を希望するゲーム、購入済のゲームなど20問。回答しながら自分のボドゲライフを振り返ってみるのもよい。

ちなみに私の今年の購入費は4月までですでに15万円……買いすぎに注意したい。

Shoot the Moon:ボードゲームファンへのアンケートです

洛陽の門にて(Vor den Toren von Loyang)

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たくさん植えれば楽よう

時は紀元前後、漢の都だった洛陽を舞台に、農家となって野菜を栽培して売るゲーム。スカウトアクション6位、ボードゲームアンケート14位、プフェファークーヘル9位。日本語版が今月ようやく発売される見通しとなった。ゲーム内容はこちら

今回は高級野菜に走るみんなを尻目に、私は一番安い麦と、次に安いカボチャをひたすら栽培し配達し続けた。収入は低いが、ほかの人と競合しないので序盤はよかったように思う。何が出るか分からないが一気にカードを増やせるパック買いを、助手の「官吏」で無料にできたのも奏功した。しかし、あまりに麦とカボチャにこだわりすぎ、後半は失速。高級野菜である豆やニラを栽培し始めるのが遅く、収入が伸び悩んでしまった。

最初からニラで攻め続けた鴉さんは、白菜をほしがるお客さんばかりがやってきて大弱り。その間に序盤は畑を増やし、多品種栽培でどんなお客にも対応できるようにしていたくさのまさんが終盤に大儲けして1位。

時間は初プレイで3時間。カードドラフトで駆け引きが多いのと、8種類のアクションを好きな組み合わせ・好きな順でできるというのが手間取った(時間短縮のため、アクションフェイズは2人ずつ同時プレイという工夫はある)。とはいえ、『アグリコラ』でも『ルアーブル』でも思ったことだが、時間の長さを感じず、熱中していたらいつの間にか時間が経っていたという印象だ。

このゲームの面白いところを3つ挙げるとすれば、独特のカードドラフト、野菜を増やす楽しみ、僅差の得点状況があるだろう。

このゲームでは、追加の畑、野菜を交換する市場、収入源となるお客様、特殊効果を持つ助手が全部混ぜこぜにやってくる。各ラウンド4枚の手札をもち、1枚を場に出してパスするか、場札から1枚と手札から1枚を取って自分のボードに並べる。手札にほしいカードが2枚あっても、1枚は場に出して、誰も取らなかったときのみ取らなければならない。ほしいカードがなければ、ぎりぎりまでパスして、絶好の場札が出るのを待つ。ここで生まれる駆け引きは実に濃密。『ボーナンザ』のローゼンベルクらしいカード処理である。

洛陽の門にて野菜はお客さんに売るか、畑に植えることができる。お客さんは毎ラウンド配達できないと機嫌が悪くなり、罰金を払わされるので、何とか調達しなければならない。でも工夫して1コでも余らせ、畑に植えると、畑にはドバーンと野菜が増え、以降毎ラウンド1個ずつ収穫できるようになる。『アグリコラ』の野菜や麦のような栽培の楽しみである。

得点は毎ラウンド、お金で買うのだが、5から6のマスに行くには6文、11から12のマスに行くには12文というように、進めば進むほど多額のお金が必要になってくる。そのため毎ラウンド1マスか2マス買えれば御の字で、なかなか進まない。最後はだいたい同じマスで、所持金の勝負になる。ちょっとヘマしてもリカバリーでき、誰もゲームから置いていかれないのがいい。

助手は22枚あり、コンボも効くので研究したくなりそう。ゲーム中の操作が多いのが玉に瑕だが、それに十分見合ったゲーム愉しみが得られるだろう。『アグリコラ』や『ルアーブル』とは違う系統の収穫ゲームである。

洛陽の門にて
Vor den Toren von Loyang
At the Gates of Loyang
U.ローゼンベルク/ハルゲームズ
1〜4人用/10歳以上/100分
ホビージャパンより日本語版が今月発売予定

洛陽の門にて

フレスコ(Fresko)

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寝坊して1日棒にフレスコ

フレスコ

職人となって教会の天井に描かれたフレスコ画を修復し、ビショップの期待に応えるボードゲーム。今年のニュルンベルクで発売されたばかりの新作で、プフェファークーヘルにて『ヴァスコ・ダ・ガマ』などエッセンの人気作を抑えて1番人気となった。デザイナーは新人。

職人はまず、朝何時に起きるかを決める。早起きすれば、市場で顔料を買うにもフレスコ画を修復するにも先手を取れるが、その代わり顔料の値段は高く、職人の機嫌も悪い。寝坊すれば逆に、顔料の値段は安く、職人の機嫌はよくなるが、市場でも教会でもやれることはもうなくなっているかもしれない。

得点の低いプレイヤーから起きる時間を決め、後から選ぶプレイヤーは残った時間から選ぶことになる。いわゆるワーカープレイスメントである。「金はあまりないけど、職人の機嫌がいいな。明日は久しぶりに6時起きするか」「寝坊大好きなので8時起きで」妙にリアルな会話。

アクション選択さて手番順が決まったら、このラウンドのアクションをプロットする。市場での顔料の購入、教会でのフレスコ画修復、顔料を買うお金を稼ぐ肖像画描き、顔料を混ぜて新しい色を作る調合、そして職人の機嫌を直す劇場の5アクションに、5人の職人コマを自由に振り分ける。同じアクションに何人も投入すれば、それだけたくさんアクションができるようになっている。でも、さくさん投入しても手番順によって何もできないこともあるから、起床時間を考慮に入れなければならない。

全員選んだらオープン。顔料の購入から、手番順にアクションを行う。全員のアクションが終わったら、次のラウンドへ。教会のフレスコ画が一定数修復されたらゲーム終了で、その時点で名声の高いプレイヤーが勝利する。

さてフレスコ画の修復の仕方。教会には25枚のタイルが並んでおり、タイルに指定された顔料を使うと取り除ける。取り除いたときにタイルの得点が名声として入る。顔料は赤・青・黄の三原色が基本で、調合すれば別の色が作れる。赤と青で紫、青と黄で緑、赤と黄で橙。さらに、紫と赤で桃色、緑と橙で茶色も作れる(拡張ルール)。調合に手間がかかるタイルほど、修復したときの得点が高い。実際はキューブを交換するだけだが、キューブの色が変わるのは本当に色を混ぜ合わせているようで楽しい。

顔料は市場などで手に入るが、同じ色ばかり集めてしまうと修復も調合もできない。ランダムに手に入る顔料を調整する手腕も試される。いわゆるリソースマネージメントという、ドイツゲームの主軸となるシステムである。

第1ラウンドでみんなが3原色のタイルを修復する中、寝坊して調合を行った。得点が入らないので起床時間の選択は最初である。そしてまた寝坊。そんなことをしているうちに、お金は貯まるわ、職人の機嫌はマックスによくなって追加の職人がやってくるわといいことずくめ。遅起きは三両の得である。それで後手でも得点の高い修復に挑むことができた。ところが、得点が跳ね上がると起床時間の選択は後になる。そのせいで今度は早起きさせられたが(みんないかに早起きしたくないか分かる)、今度はほしい顔料を集めたり、肖像画の特権を取ったりしてリードを守り、最後は怒涛の追い上げをかわして1位。

肖像画ボーナス、修復ボーナス、茶色と桃色の修復という拡張が3つ入っており、今回は最初から全部入れて90分。ルールはその分多くなるが、ゲーム慣れしているメンバーならば全く問題なく遊べる。3つ全部入れなくても、肖像画ボーナスは入れたほうがよさそうだ。

ドイツゲームの主軸であるリソースマネージメントに、近年流行りのワーカープレイスメントを加え、カードテキストを一切なくしてスマートに仕上げている。それでいて顔料を混ぜるという仕事の楽しさからか、既視感がない。ドイツ年間ゲーム大賞を視野に入れてのことだろうか、クイーンゲームズ社は「ファミリーゲーム」というが、フリークが遊ぶにも歯ごたえがあるゲームだった。

Fresko
M.ルスコウスキ、M.ズーセルベック/クイーンゲームズ(2010年)
2〜4人用/10歳以上/45〜60分
メビウスゲームズより近日発売予定

『シュピール』休刊

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NPO「ゆうもあ」は、情報誌『シュピール』の刊行を、2010年4月に発行された16号をもって休刊することを発表した。今後は在庫のある限り、バックナンバーの販売が継続される。

『シュピール』は2003年より刊行されたボードゲーム愛好者向けの情報誌。年3回の発行ということになっていたが、スタッフ不足などから発行が最長で2年間遅延し、合計5号分がスキップされるなど、不定期刊行になっていた。

最終号である16号は昨秋のエッセン国際ゲーム祭特集。日本からエッセンへの行き方ガイドや、ドイツゲーム賞の入賞作品のレビュー、『パンデミック』の作者M.リーコック氏のインタビュー、木のおもちゃ屋さん紹介で静岡の百町森と東京・巣鴨のウッドワーロックなどの記事がある。ボードゲーム専門店または各地のゆうもあゲーム会で入手できる。609円。

マルチプレイヤゲーム情報誌『Neue ノイエ』(1998〜2001)、卓上ゲーム情報誌『ban press バンプレス』(2001〜2003)に続くボードゲーム専門情報誌の休刊で、現在刊行されている日本語の専門情報誌は『GameLink』のみとなった。『GameLink』の第3号は1ヶ月遅れて今月20日に発売予定となっている。

ゆうもあ:シュピール休刊のお知らせ

レイヴァーゲームズ廃業

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レイヴァーゲームズ『生きてる!(It's Alive!)』などで知られるイギリスの個人メーカー、レイヴァーゲームズ(Reiver Games)が廃業される見通しであることを、J.ポープ社長が自身のブログで明らかにした。

自身がすでに13,000ポンド(約180万円)ほどの自己資金をつぎ込んでおり、新しいゲームを発売するのに必要な15,000ポンド(約200万円)の金策がつかなくなったため。3月からウェブで資金提供を呼びかけていたが集まらなかったようだ。

同社の製品『生きてる!』『シュメール』『カルペ・アストラ』(リンク先:ゲームストアバネスト)の在庫について、どのように処分するかは未定となっている。ポープ社長は、デザイナーが信頼してアイデアを寄せてくれたゲームなので、投売りはしたくないとのこと。

レイヴァーゲームズは2006年に『ボードレイヴァーズ(Border Reivers)』を100個制作してスタート、イギリスの展示会を足がかりに国際的に展開、2008年には社長がフルタイムで業務にあたれるほどに成長していた。『生きてる!』の日本語ルールが、同社のホームページで公開されるなど、日本にも販路を持っていたメーカーの廃業は残念なニュースである。

Board Games - Creation And Play:Au Revoir

ひつじのショーン:ウンコアラーム(Köttel-Alarm)

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ウンコクレイアニメ

ひつじのショーンウンコアラーム

先日『ひつじのショーン:ヒツジ集まれ』を遊んだときに、ほかにもいくつかゲームが出ていることを知った。特に注目されたのが私が大好きなデザイナー、シュテファン・ドラの作品であるこのゲーム。早速ドイツアマゾンで個人輸入した。

ゲームは自分のヒツジがまき散らしたウンコを、クマデで片付けるというもの。箱をそのまま使ったボードに、お邪魔キャラの黒ヒツジなどを立て、ウンココマをまき散らす。プンプン匂いが漂ってきそうな牧場の出来上がり。

目標は盤上から自分のウンコを全てなくすこと。手番になったらダイスを振り、自分の色の目が出たら1個取り除く。ほかの人の目が出たら何もせず手番終了。でも腕の見せ所はクマデマークが出たときだ。

左どなりの人がダイスを持って「ウンコアラーム!」を宣言。左どなりの人がダイスを振っている間に、クマデでウンコをかき集め、中央の穴に入れる。クマデマークが出たら再びウンコアラームが出て終了。何気なくすごい光景ですよ?

ウンコを盤外に飛ばしたり、お邪魔キャラを倒したりすると中断して元に戻さなくてはならない。でも、ほかの人のウンコを間違って穴に入れるのはほかの人が喜ぶだけでOK。

誰かがウンコを全部片付けたら1ラウンド終了で、ウンコチップを3枚もらう(あまり嬉しくない……)。ほかの人は残ったウンココマの数に応じてウンコチップを1〜2枚もらえる。2ラウンド繰り返して、ウンコチップの多い人が勝ち。

くさのまさんとサシで勝負。残り個数が少なくなるにつれヒートアップ。くさのまさんが残り1個というところで私が一気に片付けて勝利。思いのほか奮闘した(フンだけに)。

ウンココマは木製で筒状になっているので、よく転がるのがかえって片づけを難しくする。ちょっと乱暴にすればすぐ盤外に飛び出してしまう。となりの人のダイスロールに焦らずに、慎重な手さばきが要求されるゲームである。このテーマ、原作者的にはOKかと思ったら、アニメにも普通にウンコが登場するらしい(ビックリした拍子にウンコをもらすとか)。これは今度DVDを借りてきて見てみないと。

Shaun das Schaf - Köttel-Alarm
S.ドラ作/コスモス(2009年)
2〜4人用/5歳以上/15分
国内未発売

ドイツゲーム賞2010、投票始まる

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ドイツゲーム賞2010ボードゲーム愛好者の投票で今年の一番人気を決めるドイツゲーム賞の投票が、インターネット上で始まった。誰でも投票できる。締め切りは7月31日。

対象となるのはエッセン国際ゲーム祭2009ニュルンベルク玩具見本市2010で発表された新作のみ。下記のページを開き、面白いと思う順に5タイトルまで(全て埋めなくてもよい)、タイトル(原題)とメーカー名を記入する。さらに今年のベストキッズゲームを1タイトル。

下の段には個人情報を全て記入しなければならない。Vorname(名前)、Nachname(名字)、Straße(町名と番地)、PLZ(市町村名)、Ort(都道府県名)、Land(国名=Japan)、Telefon(電話番号=+81の後に0を除く市外局番から)、E-Mail-Adresse(メールアドレス)、E-Mail wiederholen(同じメールアドレスを再入力) 。入力が終わったら「absenden」のボタンで送信する。

受け付けられると、入力されたメールアドレスに確認のメールが届くので、そこに指定されたURLをクリックして投票完了となる。

まだ国内で一般発売されていない新作もあるので、締め切りまでたっぷり遊んでから投票するのがよいだろう。発表は9月にネット上にて、授賞式は10月のエッセン国際ゲーム祭にて行われる。

Deutscher Spiele Preis:Abstimmung

こどもの日ゲーム会

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5月5日は子供をどこかに連れていくこともなく、自宅でゲーム会。この日のために1日から毎日、仕事が終わった夕方からお出かけして家族サービスしておいたが、ゲームに興じる父のところに来た娘が「今日はどこにも行かないの?」とグサリ。

遊んだゲームは、以下の3タイトル。ドイツゲーム賞の投票が始まったので、投票する前に遊んでおきたい新作を優先的に遊んだ。当サイトで少しずつレポートするする予定。

ひつじのショーン:ウンコアラーム(Shaun das Schaf - Köttel-Alarm)BGG
クマデを使って素早く自分のひつじが落としたウンコを掃除するキッズゲーム。デザイナー買いしているシュテファン・ドラの作品。トイレゲーム好きにはたまらない内容。
フレスコ(Fresko)BGG
絵の具を仕入れ、混ぜ合わせて色を作り、教会の天井画を修復するゲーム。拡張全ありで2時間、拡張なしでも公称45〜60分では終わらない重量級。赤と黄色でオレンジを作るとか、絵の具混ぜが楽しい。
洛陽の門にて(Vor den Toren von Loyang)BGG
野菜を植えて売買するゲーム。ローゼンベルク特有のカード配分システムと、『アグリコラ』風に畑に植えた野菜がどっと増えるのがいい。でも3時間コース。『アグリコラ』や『ルアーブル』同様、遊ぶだけでなく研究したくなるゲーム。

いつも遠くからお越しいただいているくさのまさん、tomokさん、鴉さんに感謝。

くさのまのボードゲーム&その他日記:「一期一会ゲーム会(10−5−5)」

『ドミニオン』ドイツ選手権開幕

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『ドミニオン』ドイツ語版を販売するハンス・イム・グリュック社(ミュンヘン)は、ボードゲーム問屋のハイデルベルガー社と共同で、『ドミニオン』ドイツ選手権を開催した。4月29日から5月2日にかけて、ケルン、ニュルンベルク、ベルリン、ハンブルク、ハノーファーなど全国10箇所で予選が開かれた。

大会では未発売の新拡張『錬金術』が登場。『ドミニオン』ファンにとっては大会以上に、新作をいち早く試せるよい機会となった。

予選の優勝者にはゲームの賞品のほか、10月にエッセン国際ゲーム祭中に開かれる決勝への招待券と、2日間券が贈られた。

Hans im Glück:News

エジツィア(Egizia)

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置けるところがもうナイル

エジツィア

エジプトを舞台に、作業員の能力を上げ、石材を集めて、スフィンクス・オベリスク・ピラミッドを建設するボードゲーム。スカウトアクション7位、ボードゲームアンケート5位、プフェファークーヘル6位。時間こそ短かめだが、昨年のエッセンで発売された新作でも1,2を競うフリークゲームである。

作者はイタリア人チームのアッキトッカ。代表作として近年大流行中の「ワーカープレイスメント」(定数が限られたマスにコマを置いてアクションを選択するシステム)をいち早く取り入れた『レオナルド・ダ・ヴィンチ』(2006年)がある。イタリア以外のメーカーから出すのは今回が初。そのせいかどうか分からないが、発売後すぐにルール質問がたくさん寄せられ、ハンス社は異例のルール改訂に踏み切った(もちろん、改訂前のルールでも問題なく遊ぶことができる)。

ナイル川沿いにラウンドのカードを並べたら、順番に1個ずつ自分のコマを置く。コマは、特殊能力を上げたり石材や食料を増やしたりするカードの上に置くか、作業員の能力を上げる丸いマスに置くか、後で石材と作業員を使って得点する建設場に置くかのいずれか。いずれも早い者勝ちというだけでなく、自分が前に置いたところより下流にしか置けないというルールがある。このルールのおかげで選択肢がどんどん狭められ、ゲームがスピーディに進むのは快い。

石材の仕入れと食料のチェック(飢えさせると失点)が済んだら、いよいよ建設に取り掛かる。3つの建設場があり、どこでも基本的に石材と作業員を使い、使った分だけ得点になる。石材も作業員も同じ数だけ使わないといけないので、どちらかだけ多くても意味がない。

まずはスフィンクスから。ここではスフィンクスカードを引き、1枚だけ選んで残りを得点にする。スフィンクスカードは、「ピラミッドが完成したら○点」とか「オベリスクに自分のコマが3つ以上あったら○点」など、ゲーム終了時に条件を満たしていれば高得点になる。取ったカードに従って建設の方針を立てるとよいだろう。

次にお墓とオベリスク。ここでは石切り場の性能を上げたり、飢えさせたときの失点を
減らすことができる。最後にピラミッドと神殿。ピラミッドは一段埋まるごとに、一番多く石を置いた人にボーナスがある。

このように、どの建設場も使った石材と作業員プラスアルファの得点がある。建設場には定員があるから、コマを置けなくて建設できないこともあるが、スフィンクスカードの状況を見てどの建設場に行くかを決めたい。

これで1ラウンド終了。次のラウンドは、得点の低い人から最初にコマを置く。こうして5ラウンドを行い、最後にスフィンクスカードなどのボーナスをもらって勝敗を決める。

ラウンドのカードは後半ほど強力になり、より大きな建設に挑むことになるが、作業員の能力を上げるほど食料も必要になり、飢えるリスクも高まるので気をつけよう。食料を供給する畑には、どんな天候でも食料を取れるものから、干ばつでは取れなくなるものまであり、天候を変えるマスに誰がコマを置くかも勝負の分かれ目となる。

満遍なく建設するtomokさん、ピラミッド重視のくさのまさん、墓場重視の私と分かれ、tomokさんがたくさんの石材で大量リードしたが、最終決算でくさのまさんがスフィンクスカードが実って逆転優勝。

覚えなければいけない細かいルールが多いが(特にカードのテキスト)、その分至るところにフリークの心をくすぐるゲーマー快楽ポイントが仕掛けられている。リソースの管理、建設の楽しみ、ワーカープレイスメントの駆け引き、ボーナスの戦略など欲張りなほどに詰め込んだこの作品、腕に覚えのある方は挑戦してみて下さい。

Egizia
アッキトッカ作/ハンス・イム・グリュック(2009年)
2〜4人用/12歳以上/90分
メビウスゲームズ:エジツィア

あいだの数(Himmel, A… und Zwirn!)

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お天道様にケ○向けて

ドイツ語のスラング"Himmel, Arsch und Zwirn!(お天道様、ケツ、こより)"は「こんちくしょう!」というような意味。この「ケツ」を頭文字だけにして(汚い言葉なので隠したものか)タイトルにしたこのゲーム、カードには動物たちがみんなお尻をこちらに向けている。失敬な!

ゲームはシンプルなバーストゲームである。2つの数字の間に入るカードだけ出すことができ、出すたびに2つの数字の間はどんどん狭くなっていく。出せなくなったらバーストで、それまでに出たカードを引き取る。最後に引き取ったカードの枚数が少ない人が勝ち。

70と20だったら、あいだに出せるカードはたくさんある。でもここに誰かがいきなり60なんか出すと、次の人は70と60の間で出さなければならなくなって苦しい(上限はそのままで、下限だけがどんどん上がっていく仕組み)。と思ったら、みんながあっさり60番台を出してきて、自分の首を絞める結果になったり。

苦しくなったら、リバース、ほかの人の手札を抜く、上限を上げるという3種類のアクションカードでしのぐこともできる。でもぎりぎりでしのいだと思ったら、またリバースで戻ってきてしまったり。

勝敗はともかく、上限と下限が1番違いになり、数字カードはもう何も出せないというところで手番が回ってきた人が、周囲を見回し「こんちくしょう!」といってカードを引き取る顔を見るのがこのゲームの楽しみ。悪運の鴉さんがお約束どおりバーストしまくって笑った。

Himmel, A… und Zwirn!
K.クレオウスキ/ラベンスバーガー(2010年)
3〜6人用/8歳以上/15〜20分
メビウスゲームズ:あいだの数

ティタニア(Titania)

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貝、集めてるかい?

昔々、ティタニアという国の王様が後継者を探していた。亡き女王の悲願は国の繁栄の象徴である海上の塔を再建すること。そのためには嵐の中で船を進めて貴重な貝を集め、その貝でクレーンを動かして崩れた塔を作り、さらにヒトデで飾り付けをしなければならない。後継者候補たちはこぞって船を進め始めた(このゲームのための創作神話のようだが、ソース不明)。

R.ドーン(『ダイヤモンドクラブ』)がハンス社から出すのは『ゴア』以来6年ぶり。今回はニュルンベルクでの発表ということもあって、60分以内で終わるミドル級のゲームである。コマを並べながら移動する「ドーン・ウォーク」をたくみに取り入れ、手軽だが悩ましいゲームに仕上げた。

目的は名声ポイントだが、得点方法は貝を使った塔の建設、ヒトデの飾り、得点チップの3種類がある。

手番には手札から出した色の船を移動して、移動先でチップをめくり、そこに書かれた貝やヒトデを取る。ボード上には赤青黄3色の船があるが、誰がどれを移動してもよい。だからほかの人が移動した船に便乗して、さらにその先に行くこともできる。

船の移動は「ドーン・ウォーク」で、前に船があったマスの隣にコマを置くというもの。船が進むにつれてボードにはわんさか船のコマが並ぶことになる。船のストックがなくなったらラウンド終了なので、どの船がよく使われているかをよく見ておいたほうがよいだろう。

貝が集まったらクレーンのマスに行き、指定された色の貝を払って塔を建てる。貝の色によって建てられる場所が異なるので、手持ちの貝を見て、どの塔を狙うか考える。同じ塔でも階が上がるにつれて必要な貝が増えるので、ほかの人より先手を取りたいところ。だが狙っている塔から遠すぎてもたどり着けないし、中途半端に近づくと便乗したほかの人に先を越されてしまう。どこまで船を進めておくかは駆け引きがある。

手札は1度に3枚まで出すことができ、一気に塔に近づけるが、そうすると1枚も補充できない。でも2枚出せば1枚補充、1枚出せば2枚補充、1枚も出さなければ3枚補充と補充枚数が増える。駆け引きが生きるのはこのプレイ枚数の調整があるからこそである。1枚も出さないで3枚補充すると、次は一気に来るんじゃないかとプレッシャーを与えられるだろう。

ヒトデは塔の色の種類だけ集めれば、塔まで行かなくてもボーナスが入る優れもの。ただし1ヵ所につき1個までなので、ヒトデの早集め競争もある。さらに得点チップは裏になっているのを拾い公開は最後。大逆転もありうる。

1ラウンド終わったら、ヒトデや船を全部片付けて第2ラウンド。ただし塔はそのままなので、得点効率のよい塔を目指して遠くに行かなければならなくなる。

効率よく貝集めと塔建築を行き来したPsy+さんが1位。くさのまさんは得点タイルに集中し、最後に怒涛の追い上げを見せたが惜しくも2位。私は後半になって狙いの塔を絞り込みすぎ、得点が伸びなかった。

めくったチップによってその後の目的地が変わったり、ヒトデチップをめくってボーナス点がいきなり入ったりするなど、めくり運に左右されるところがあるが、どの色の貝を誰が持っているかよく見て、先を越されないように船を進めるのは駆け引きがあって楽しかった。

Titania
R.ドーン作/ハンス・イム・グリュック(2010年)
2〜4人用/10歳以上/60分
メビウスゲームズ:ティタニア

ルーピノ(Loopino)

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カーリングカードゲーム?

小箱に入った60枚のカードでバラエティとウィットに富んだゲームを作り続けているアドルング社の中で、ひときわ異彩を放つゲーム。カードを投げて、ターゲットからの近さを競うというアクションゲームである。冬季オリンピックで流行ったカーリングを髣髴とさせる。

スタートプレイヤーがターゲットカードをテーブルに置いたらゲームスタート。予め決めておいたリリースポイントから順番に1枚ずつカードを「投げる」。フリスビーのように回転させてもよし、テーブルの上を滑らせてもよし、上から放り投げてもよし。

全員が6枚全部のカードを投げ終わったら、どのカードがターゲットから近かったかを調べる。カードには四隅に+マークがついていて、この+マーク同士の近さを測る。親切なことに長さを図る目盛りまで付いていて、ミリ単位で決着がつく。

カードには1〜6の数字があって、一番近かったカードの数を見て、その枚数だけ近い順に得点が入る。4だったら、4枚が得点対象。そして得点は、カードの数字×今空いている(ほかのカードに覆われていない)+マーク。

カードの順番は自由だが、数字の小さい順に出すとよいだろう。そうすれば大きい数字のカードがほかのカードに覆われたり、はね飛ばされたりする可能性が減る。また1枚投げるごとに腕が上がってくるかもしれない。相手のカードを覆いつつ、ターゲットカードのすぐそばに入れられたら最高だ。

とはいえ、テーブルから落ちたり、裏返ったりすることもしばしば。今回はさらに、ターゲットのはるか手前で止まったカードに、ほかのカードもひっかかって吹き溜まりのようになっていた。6のカードで最高点をマークしたtomokさんが優勝。

真剣にやったからといって上手にできるわけではないが、投げ方を工夫したり、角度をつけたりと皆さん研究熱心なのがかえって笑えた。

Loopino
K.アドルング/アドルング・シュピーレ(1997年)
2〜10人用/6歳以上/10分
プレイスペース広島:ルーピノ

デザイナー買い

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まだウェブにはアップされていないが『シュピール』16号が届いた。残念ながら今号で休刊になるが、「ボードゲームのしょ〜もない楽しみ方」というコラムのテーマが「デザイナー買い」で面白かった。関西のゆうもあ会員のMさんは、クニツィアと聞くと日本語ルールがなくても条件反射で購入してしまう。で、クニツィア4号あたりを引いてがっかりするという話。

※クニツィア4号
近年のクニツィアはフリークに背を向けてライト路線を突っ走っており、そんな路線に満足できない一部のファンが、クニツィアにはゴーストライターが何人もいて、キレがないのは偽クニツィアだという話。2号より3号、3号より4号が劣るとか。

デザイナー買いは、本の著者買いのようなもので、一度遊んで気に入ったゲームのデザイナーを覚えておいて、そのデザイナーの別のゲームが出たら買うというものだ。日本のボードゲームではまずないが、ドイツゲームは箱の目立つところにしっかりデザイナー(作者)の名前が入っている。ドイツゲームが「デザイナーズゲーム」と呼ばれる所以である。

私がデザイナー買いをしているのは、まずシュテファン・ドーラ(pgdb作品リスト)である。大賞を取ったことはないし、正直微妙なゲームもある。だが、この人の作品に共通するのはルールのシンプルさである。しばらく遊んでいなくても、ルールをちょっと確認すればすぐ遊べるというのは大きい。そしてシンプルであるがゆえに何を目指せばよいのかはっきりしており、すぐにゲームに没頭できる。そして、ルールの中に何かしらオリジナリティがあり、遊んでいて既視感がない。さらに、乱発せずじっくり作りこんでいるのが遊んでいて感じられるのもよい。寡作であることは、収納的にも嬉しい。というわけで、ほぼコンプリートしている。

残念ながらシュテファン・ドーラに会ったことはない。いろんなメーカーから出しているので、エッセンでどこかに行けば必ず会えるわけではないのだ。去年のエッセンでは『エルパソ』を出したツォッホ社で張っていたがとうとう捕まらなかった。会ってインタビューするのが夢である。

あとはウヴェ・ローゼンベルク(pgdb作品リスト)、ロベルト・フラガ(pgdb作品リスト)は、奇想天外なデザイナーだけに必ずチェックしている。

一方、大賞作家の3K(ヴォルフガング・クラマー、ライナー・クニツィア、クラウス・トイバー)はスルーすることも多い。よいゲームとそうでないゲームの落差が大きすぎる。売れっ子作家は、いろんな要望にこたえなければいけないからたいへんだ。

傑作を生み出したデザイナーは、次の作品が注目され、一発屋になるかどうかが決まる(拡張ばかりでは……)。新人デザイナーは、1つ2つと着実によい作品を積み重ねることで自ずと知名度が上がる。このようにデザイナーという視点でゲームを見ると、また別なものが見えてくるだろう。同じデザイナーでも、時系列で並べるとひとつのアイデアを練りこんでいった過程が見て取れることがある。

仲間に聞いたところ、マーティン・ワレス、ヴラーダ・フヴァティル、ミヒャエル・シャハト、トム・リーマンなどが挙げられた。いずれも独特の癖を持っていて近年注目を浴びているデザイナーである。

みなさんのデザイナー買いは何ですか?

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