ヴェネツィア2099(Venezia 2099)

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沈むけど買いたいお宝
ヴェネツィア2099
どんどん沈んでいくヴェネツィアの街なかで、足元を救われないように気をつけつつお宝を集めるゲーム。水に沈んだ場所はタイルを裏返すのだが、タイルを裏返しやすいようにくぼみのある台座がセットになっている。
各自、自分のコマを3つボード上に置いてスタート。自分の番には、自分のコマどれか1つを直線上(タテ・ヨコ・ナナメ)に動かして、行き先の街の色と同じ宝を購入する。移動のときはすでに沈んだところやほかのコマのあるところは通れないため、足場がなくなるにつれて苦しくなってくる。
移動が終わったら、手札から一番数字の低いカードを出す。カードはボード上のタイルに対応しており、出したカードのタイルが水に沈むという仕掛けた。その上にあったコマは脱落。こうして手札がなくなるまで続け、生き残ったコマと、集めた宝の得点の合計を競う。
ポイントその1は、色別に残っているタイルの枚数によって宝の価値が変わるところ。手札を見て、またほかのプレイヤーが集めている宝を見て、どの宝のレア度が上がりそうかを予測する。手札にたくさんある色の宝は、どんどん集めて、どんどん沈めてしまおう(何というマッチポンプ)。なお、前に宝が買われたタイルから再び買おうとすると、値段が上がるというにくいルールがあって、同じところを行き来するというプレイができないようになっている。
ポイントその2は、生き残るための足場。最後は、生き残りコマが乗っているタイルの数字が得点になるので、できるだけ得点の高いタイルの上でゲームを終わりたい。しかし高いタイルはすなわち沈む可能性も高いので、脱落するリスクも高まるというジレンマがある。ここで「手札から一番数字の低いカードを出す」というルールが効いていて、ほかの人が出したカードより少し低いタイルに移動しておくことで安全が確保される。もっともコマは3つあって、手番には1つしか動かせないのでなかなかコントロールできないわけだが。
ドイツゲームらしい(作者はイタリア人で、出版社はオーストリアだが)シンプルかつジレンマのあるいいゲームである。3人プレイで30分ほど。序盤は手当たり次第に買っていたが、タイルが沈んでだんだん移動先が狭まるにつれて買えるものが限られてくる。そして相手のコマが来たところを見計らって沈める作戦。ゴンドラカードで救出できるがそれもゲーム中2回までである。お互いにいい具合に沈めあってあまりコマが残らなかった。集めていたお宝のレア度が最高値になって私の1位。
Venezia 2099
L.コロヴィーニ/ピアトニク(2014年)
2~5人用/8歳以上/45分
国内未発売

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