2015年8月アーカイブ

コクーン・ワールド ザ・ボードゲーム(Cocoon World: The Board Game)

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タイルの指示に翻弄

コクーン・ワールド:ザ・ボードゲーム

ファンタジーワールドの地下空洞を舞台にしたすごろくゲーム。シンプルで先の読めないドタバタな作品である。

手番には2個のダイスをタワーに入れて振り、その合計だけ自分のコマを進める。そして止まったマスが空いていたら手持ちのタイルを置き、その指示に従う。たいていは「○マス戻る(進む)」なので、さらに移動して、そこにまたタイルがあれば指示に従う。あっちに行ったり、こっちに来たり。

最終的な目標は「経験点」である。これは止まったマスで入ることもあるが、多くは最初のダイスで入ってくる。2個のダイスが、もう1個振る黒いダイス(ターゲットダイス)と同じ出目だったら1点もらえるのである。

「経験点」は、最高で10点。それ以上増えると0点に戻ってしまうので注意が必要だ。逆に、0点から1点減るといきなり10点になる! 地道に増やしていくよりも手っ取り早いので、点数を増やさないようにして減らす方向を目指す。そのため、コースの途中に「イニシエーション」というマスがあって、ここに止まるとコマが上下裏返り、得点と減点が逆になるのを利用できる。

そのほかに白いダイスを4つ振ってポーカーの役に挑戦できる「ピットイン&アウト」、コースを1周してスタートマスに先に着くプレイヤーを予想する「ゴッズベット」というマスがあり、ここでも「経験点」が入る。上記のような事情から、入らないようにするという選択もあり得る。

ゲームは規定ラウンドで終了。シナリオが付いていて、使うタイルが変わったり、闘技場でモンスターとダイス対決するものもある。

4人プレイで40分ほど。タイルが並ぶに連れて、いくつかのマスでどこに止まっても同じところにたどり着くという現象が起こる。「また同じマスだよ!」carlさんがこのループから抜け出せなくて笑う。というのも、勝負のポイントとなる「ピットイン&アウト」がその先にあったからである。私が先に入って、経験点を10点にすることに成功。しかし鴉さんも最終手番で10点にしてきて逆転された。序盤にイニシエーションを受けたtomokさんは、思った以上に得点が減ってしまっていた。

タイルが「12戻る」とか「8進む」とかやたらダイナミック。その翻弄されっぷりに笑いが止まらないドタバタゲームである。

Cocoon World: The Board Game
安田均/グループSNE(2015年)
2-5人用/8歳以上/30-60分

『クー:改革』日本語版発売

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テンデイズゲームズは本日、カードゲーム『クー』の拡張セット『クー:改革(Coup: Reformation )』日本語版を発売した。R.タータ作、3~6人用、6歳以上、10分、800円。プレイするためには『クー』の基本セットが必要。

ブラフ、推理、キャラクター能力で人気のカードゲームの拡張セットで、オリジナル版は2013年に発売された。この拡張セットにより、「カトリック」と「プロテスタント」という教派による陣営の要素が加わり、チームプレイを楽しむことができる。

プレイヤーはゲーム中、各自がどちらの教派に所属するか宣言しなければならず、敵対する教派のメンバーしか攻撃できない。しかしお金を払って教派を変えることもできる。しかも、自分だけではなく、ほかのプレイヤーの教派も変えることができるのだ。

その時の状況や戦略により、いずれの教派に属すれば生き残れるかも変わる。しかし最後に生き残るのはやはりひとりだけ。協力と裏切りの渦巻く世界へ足を踏み入れてみよう。

テンデイズゲームズ:クー:拡張「改革」 日本語版

福岡ボードゲームフェスタ、9月22日

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9月22日、福岡市立中央市民センター(地下鉄赤坂徒歩5分)にて、福岡ボードゲームフェスタが開かれる。14:00~19:00、参加費500円。

ボードゲームを通じた愛好者の交流と、初心者のゲーム体験のイベント。福岡アニメイベント企画が主催し、福岡のボードゲームサークル6団体が共催して行われる。『カタン』『人狼』『枯山水』『ドミニオン』『街コロ』『ブロックス』『ディクシット』『プエルトリコ』『ニムト』などの定番ゲームを遊ぶことができる。

破損や紛失対策のため、小学生未満は参加できない。詳しくはホームページ参照のこと。

福岡おたくニュース:9/22【初心者歓迎】福岡ボードゲームフェスタが開催!/人狼・カタン・枯山水など話題のゲームで楽しもう!

『ピンクストーリーズ』日本語版発売

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コザイクは本日、コミュニケーション推理ゲーム『ブラックストーリーズ』シリーズの最新作『ピンクストーリーズ:ちょっぴり苦くてロマンチックな謎を解く50の質問(Pink Stories)』日本語版を発売した。デザイン・A.ケールゼン、2人以上、8歳以上、2~20分、1,500円(税別)。

女性デザイナーが制作し、2009年にオリジナルが発売された。人の死なないお題で、子供から大人まで楽しめるものにした作品。ポールのそばでパウラはなにを待っている? ちっちゃなドラゴンが運んできた手紙とは? 猫のキティはどこにいる?・・・クールな女の子がテーマで、日常の悩み、童話のパロディ、異世界の冒険と、バラエティ豊富な内容が待っている。

遊び方は『ブラックストーリーズ』と同じだが、子供と遊ぶときは「はい/いいえ」で答えられる質問に限定せず、何でも訊いてよいことにしてもよい。友達同士、兄弟姉妹、親子で、楽しく問題を出し合ってみよう。

『ブラックストーリーズ』シリーズの日本語版はこれで早くも5タイトル目。3ヶ月に1本のペースでリリースされており、どんどん遊んでもネタは尽きない。

グループSNE:ブラックストーリーズシリーズ

大分サイコロジスト、10月4日で閉店

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大分のプレイスペース「サイコロジスト」は今年10月4日をもって閉店することを明らかにした。

九州地方初のボードゲーム専門プレイスペースとして昨年5月にオープン(TGiWニュース)。地元愛好者に加えて、大分市・別府市を中心に約220名がこのプレイスペースで新らにボードゲームを楽しんできた。中には自らボードゲームを買うようなヘビーユーザーも現れたという。

しかし採算ラインに届かず、1年4ヶ月で閉店を決定。今後、常連客は近隣サークルでボードゲームを続けることになる。

10月4日まで通常通り営業されるので(木・金曜14:00~24:00、水・土・日曜13:00~24:00、月・火休)、まだ訪れたことのない方は遊びに行ってみてはいかが。

ねたあとラジオ:ボードゲームプレイスペース サイコロジスト(前編)
ねたあとラジオ:ボードゲームプレイスペース サイコロジスト(後編)

盛り上がるクラウドファンディング

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『枯山水』の製作者・山田空太氏の最新作『江戸職人物語』の英語版"IKI: A Game of EDO Artisans"が、キックスターターで資金を集め出版されることになった。目標額2万7000ドル(327万円)に対し、3倍近くの7万8,046ドル(944万円)を集め、ストレッチゴール(達成額に応じて追加される特典)を次々とクリア。日本発のボードゲームとしては過去最高となっている。

アメリカのニュースサイト「ファイブサーティーエイトライフ」はキックスターターでボードゲームが盛り上がっていることを報じている。ここにその要約。

2012年に1万5000ドル(182万円)を集めた『人倫対戦カードゲーム(Cards Against Humanity)』。これが有名になったのがきっかけで、これを超える作品が次々と現れるようになった。これまでの最高額は、当サイトでも報じた『爆発する子猫(Exploding Kittens)』で、22万人が880万ドル(10億6000万円)を出資している。

クラウドファンディングがボードゲーム界で果たす役割が2つあるという。1つはユーザーがどれくらいプレオーダーしたいか手軽に分かる方法。ウェブページでゲームの概要を説明すれば、リアルタイムでそのゲームの需要を知ることができる。もう1つは、民主的なツール。これまでのようにデザイナーが出版社にもちこみ、ボツになったり改変されたりすることがなくなり、デザイナー自身が出版社となれる(粗製濫造が広がる恐れもある)。

このような2つの役割に加え、ボードゲームはビデオゲームと比べ製作費が格段に安く、500ドル(6万円)ぐらいからでも可能なため、キックスターターではボードゲームのプロジェクトが溢れかえることになった。『ダンジョンズ&ドラゴンズ(1974)』、『マジック:ザ・ギャザリング(1993)』、『カタン(1995)』に続いて、キックスターターの開始(2009)が、アナログゲームのマイルストーンだという人もいる。

開設からこれまで、ボードゲーム・カードゲームに出資された総額は1億9600万ドル(237億円)。そのうち93%のお金がプロジェクト成立に回ったという。ビデオゲームのプロジェクトが1億7900万ドル(217億円)で、85%が成立だというからアナログゲームのほうが強い。1ヶ月に成立するボードゲームのプロジェクト数は、2014年から毎月100タイトル以上のペスになり、2015年には150タイトルを超える月もある。

キックスターターでのプレゼンの仕方についてデザイナーたちの情報交換も進み、サポートするサイトも現れ始めた。インターネットのレビュアーがブログやポッドキャスト、SNSで新作を取り上げ、ボードゲームギークなどが評価・写真・コメントをまとめるのもプレゼンに役立っている。

これだけゲームやデザイナー増えると、キックスターターにアイデアを投げただけで一攫千金を期待することはできない。成功するには、注意深く、ウェブに精通した準備をして、出資者の興味を引く必要がある。「最初の2日間が肝心」という。

このゴールドラッシュはこれまで問題なく続いているが、連邦取引委員会が、クラウドファンディングで初めての詐欺事件を取り上げた。『アトランティックシティに訪れた運命(The Doom That Came to Atlantic City)』というボードゲームのプロジェクトは1,200人から12万ドル(1450万円)を集めた。しかし実際にはゲームを作らずに流用したており、返金することになったがまだ履行されていないという。

もっとも多くの愛好者にとってキックスターターは、純粋に自分の作ったゲームを遊んでほしいという願いを叶える場所だ。日本でクラウドファンディングがあまり広がらないのは、ゲームマーケットがこの役割を果たしているせいかもしれない。

※為替レートは2015年8月28日現在で計算

Kickstarter:IKI: A Game of EDO Artisans
FiveThirtyEightLife:Crowdfunding Is Driving A $196 Million Board Game Renaissance
The Washington Post:Game over: FTC goes after board game campaign gone wrong in first crowdfunding case

テンデイズゲームズ、『テンガロン』を発売

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テンデイズゲームズは19日、スピーディーな国産カードゲーム『テンガロン(Mount Ten)』を発売した。デザイン・居椿善久(サイ企画)、イラスト・フジワラカイ(ピグフォン)、2-6人用、15分、1500円。

2014年にサイ企画発売された作品を、『ウントチュース』などのイラストで知られるピグフォンゲームズのアートワークで再版。プレイヤーは、手札の数字カードを誰よりも早くなくすことを目指す。

自分の番が来たら、手札から数字カードを場に出す。前のカードとの差が10以内でなければならず、しかも増やすか減らすかは、2枚目のカードで決まる。しかし、ぴったり10多いか少ない数字のカードを出すと「テンガロン」! 場のカードを仕切り直し、さらに1枚出すことができるのです。

このゲームの最大のポイントは「テンガロン」が手番と関係なくできるところ。そのため自分の番でなくても場札と手札を見比べておかねばならず、テンションの高いゲームが楽しめる。

簡単なルール、軽快なテンポで遊べ、ほどよい緊張感も楽しめる、愉快なタイトルだ。イラストのかわいさも見どころ。

テンデイズゲームズ:テンガロン