ジョハリ(Johari)

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売りたいとき売れず
ジョハリ
インドの宝石市場で、宝石を仕入れて販売し、名声を競うゲーム。イタリア人がデザインし、ルックアウトシュピーレ(ドイツ)が2014年のエッセン・シュピールで発表した作品である。セットコレクション、一手を争うシビアなアクション選択、そして特殊効果カードと、ゲーマーにたまらない要素が詰め込まれている。
毎ラウンド、実行できるアクションは3つ。手元のアクションカードから1枚を選んで、同時に公開し、所持金の多いプレイヤーから実行するというのを3回繰り返す。
アクションは宝石を買う、宝石を売る、貴族を雇う、お金を得る(バクシーシ)、偽物の宝石を守る、宝石を交換する、前にプレイしたアクションをもう1回行うの7つ。お金を得る以外は、コストがかかり、特に1枚目に出すと高い。しかし後から出すとほかのプレイヤーに先を越されて何もできなくなるかもしれないというジレンマ。
宝石は種類ごとに分けられた「ストア」か、ランダムに混ざった「バザール」から手に入れる。売るときは全色揃えるか、1種類だけまとめるかのどちらか。そして売ったときにその個数に応じて名声ポイントが入る。どの宝石を売りたくて、どの宝石を集めるかを考えていかなければならない。
売るときに悩ましいのは、1種類だけまとめて売るときは、「同じ宝石を集めている2位のプレイヤーとの差分」だけが利益になるというルール。このため、その宝石を一番多く集めており、かつほかに集めている人がいる状態でなければ売ることができない。たくさん集めている人がいれば、ほかのプレイヤーはあえてその宝石を取らず、売る機会を作らせないだろう。かといって全色揃えるのも容易ではない。そこで貴族の特殊能力が重要になってくる(宝石をほかの色扱いにできるなど)。
さらに、宝石には本物と偽物があって、ほかの人が宝石を売ったときに偽物があると、1枚捨てなければならない。このルールもすごく効いていて、一手でも早く揃えて売ることを目指さなければならないようになっている。焦るー。
規定ラウンドでゲーム終了。宝石を売ったときに入る名声ポイントと、貴族のボーナスで多い人が勝つ。
3人プレイで1時間ほど。序盤からどんどん宝石を集めて売っていったが、コストがかかってジリ貧に。最後はバクシーシで小金を稼いでは使うというプレイとなってしまった。これではいつも後手後手でやりたいことができない。これに対し、序盤はお金を貯めて、貴族カードを取りつつじっくり攻めたcarlさんが貴族カードのコンボを作り、終盤は何でも売れるような状態にして1位。tomokさんも節約プレイだったが、ここぞというところで貴族カードを先に取られて2位。
お金を貯めこんでいても勝つことはできない。ゲーム全体の流れを見据え、かつたまに巡ってくる絶好の機会では少しコストがかかってでも先手を取りにいくという思い切りの良さも求められる。ほかのプレイヤーとの絡みで商機が回ってくるのがとても面白い。
Johari
C.ラヴェッチ作/ルックアウトシュピーレ(2014年)
2~4人用/10歳以上/60分
国内未発売

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