2016年5月アーカイブ

ホビージャパンゲームフェスティバル2016、7月2-3日開催

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

7月2日(土)と3日(日)の2日間にわたって、ベルサール西新宿(地下鉄大江戸線都庁前徒歩4分)にて、ホビージャパンゲームフェスティバル2016が行われる。第6回ドミニオン日本選手権、第1回パンデミック・サバイバル日本代表決定戦予選のほか、各種大会や物販も行われる。

ドミニオン日本選手権は2日に予選、3日に決勝が行われる。優勝者は8月4日からジェンコン(アメリカ・インディアナポリス)で行われる世界選手権への出場権と、渡航費補助10万円を獲得。世界選手権は過去5回中、3回を日本代表が制しているが、昨年は成績優秀者が都合により辞退し、代表を送り出せなかった。予選は事前予約の先着順(午前午後各128名)。予約はこちらのページで受け付けている。予選では基本セットと最新拡張の『冒険』、決勝では未発売の『帝国』を除く全セットとプロモーションカードが用いられる。

パンデミック・サバイバル日本代表決定戦は2日のみ。2人1チームで同じ条件下で成績を競う。優勝者は10月30日の日本代表決定戦予選へ、さらに12月17日・18日にスペイン・バルセロナで行われる世界選手権への出場権が得られる。どちらの大会にも出場できるメンバーのみ参加可能。こちらは当日受付で、希望者多数の場合抽選となる。

そのほか、2日に『ジャングルスピード』、3日に『世界の七不思議:デュエル』『ブルームーン・レジェンド』『宝石の煌き』の日本選手権も行われる。いずれも当日受付。大会以外には新作デモ・体験会コーナーが設けられる。

物販コーナーはホビージャパンの新作、B級品、会場先行販売などが予定されている。真剣にゲームを遊び、買い物も楽しんでこよう。

ホビージャパン:ホビージャパンゲームフェスティバル2016

ダイナミックな正体隠匿ゲーム『カラヤのスルタン』日本語版、6月下旬発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ホビージャパンは6月下旬、正体隠匿系コミュニケーションゲーム『カラヤのスルタン(Sultans of Karaya)』日本語版を発売する。A.ウェルドン作、5~15人用、12歳以上、45~75分、1500円(税別)。

2011年にMJゲームズ(カナダ)から発売された作品。ホビージャパンが輸入版を取り扱い、多人数の正体隠匿として高い評価を得ている。5人からプレイでき、司会者が要らず、ゲーム中にキャラクターの変更が可能というダイナミックさがウリだ。

舞台は、はるかかなたインド洋に横たわるカラヤ列島の小国。ここを統治しているスルタンは、忠実なる奴隷を召抱え、新鮮な果物をつまみながら、山のような財宝に囲まれ、麗しい踊り娘達を侍らせている。そのため絶えずその玉座を狙われている。

各プレイヤーは叛徒側、スルタン側、中立のいずれかの陣営に属し、8種類のキャラクターがいる。お互いのキャラクターについて情報を集め、能力を駆使して陣営の勝利を目指す。ラウンド終了時に勝利陣営にいれば得点で、5ラウンドの合計得点を競う。1ラウンドは10分程度で終わるので、短時間ゲームが好みならば1~2ラウンドだけプレイしてもよいだろう。

自分の番にできることは、誰かのキャラクターを見るか交換するか。キャラクターと陣営はどんどん変わっていき、交換のたびに状況の激変ぶりに思わず笑いを禁じ得ない。

内容物:キャラクターカード16枚、各種トークン14枚、ルールブック1冊

TGiWレビュー:カラヤのスルタン

カラヤのスルタン日本語版(コンポーネント)

フジ系「有吉くんの正直さんぽ」にコロコロ堂

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

フジテレビ系列の散策番組「有吉くんの正直さんぽ」(5月28日放送)に、東京・根津のボードゲームカフェ「コロコロ堂」が登場した。

今回は「谷根千」特集。最近外国人観光客などから人気の下町で、「世界各国の選りすぐりのボードゲームが楽しめるカフェ」として紹介された。

番組では有吉弘行氏、坂下千里子氏、スギちゃん氏、生野陽子アナがコロコロ堂を訪れ、岩井店長の説明で『ワードバスケット』と『ディクシット』を実際にプレイする様子が放映された。また、有吉氏が『ごきぶりポーカー』を所有していると発言した。

ゲームはどちらも盛り上がり、帰りには「ボードゲーム面白かったなー」「あれ買っちゃおう」と好評だった。

TGiW:コロコロ堂を訪問

オランダゲーム賞2016ノミネート

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

オランダゲーム賞(Nederlandse Spellenprijs)の審査委員会は、今年で16回目となるノミネート作品を発表した。エキスパート部門とファミリー部門の2部門で各3タイトルがノミネートされた。

大賞は昨年の3月から1年間にリリースされた新作。一般投票による選考を行わず、ノミネートから大賞まで一貫して審査員が決めている。審査員はボードゲームショップ店長、ボードゲームジャーナリスト、ボードゲーム関連団体のメンバーなど9名。大賞は6月に発表され、夏のボードゲーム祭で授賞式が行われる。

例年、オランダ国産品がほとんど入らない賞だが、今年はエキスパート部門に1タイトルだけ、『リールの召使』が入った。昨年はファミリー部門に『宝石の煌き』、エキスパート部門に『コンコルディア』が選ばれている。

【オランダゲーム賞2016ノミネート】
ファミリー部門
ノミネート:アドベンチャーランド(Abenteuerland / W.クラマー&M.キースリング / ハバ)
  〃  :コードネーム(Codenames / V.フヴァチル / ホワイトゴブリン)
  〃  :クアドロポリス(Quadropolis / F.ガンドン / デイズ・オブ・ワンダー)
エキスパート部門
ノミネート:アルケミスト(De Alchemist / M.コトリー / ザ・ゲームマスター)
  〃  :リールの召使(Haspelknecht / T.スピッツァー / クワインドゲームズ)
  〃  :マルコポーロの旅路(In de voetsporen van Marco Polo / D.タシーニ&S.ルチアーニ作/ 999ゲームズ)

Nederlandse Spellenprijs:Verkiezing familie 2016
Nederlandse Spellenprijs:Verkiezing expert 2016

パプア・ニューギニア(Papua New Guinea)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

みんなで復唱、みんなで爆笑

パプア・ニューギニア

上の句と下の句をつなげて、楽しい組み合わせを作るカードゲーム。ゲームマーケット2016春で発表された。カードに書かれている言葉のセンスが巧みで、笑うまいと思っていてもつい腹筋に来る。

上の句が書かれたカードと、下の句が書かれたカードが配られ、場には下の句が書かれたカードが並べられる。親から順に、上の句との組み合わせを考えて、手札と場札を交換できる。交換が終わったら順番に発表タイム。

ポイントは、全員が復唱しなければならないというルール。手番の人が上の句を言ったらそれを復唱し、下の句を言ったらそれも復唱する。これで全員がこのゲームのノリに巻き込まれていく。

「釈迦は」「釈迦は!」「くどいんじゃ!」「くどいんじゃ!」「・・・あー確かに同じこと何度も説法してますもんね」「パパは」「パパは!」「20cm!」「20cm!」「・・・どこが20cmなんでしょう?」

得点は、全員の投票で一番面白い人、それから星マークのあるカードを出した人に与えられる。3回行って合計の一番多い人が勝ち。

上の句が補充できないので、だんだんカードの選択肢が少なくなっていくのが、かえって狙ってもいない笑いを生み出す。内容で攻める方法と、言葉の響きで攻める方法があるのもよい。カードの交換ルールは、そのカードが後に使われる意外性を生み出している。5人プレイで15分ほど。最初はどこが面白いのかと思っていた人も、次第にカードの組み合わせの妙に笑いを禁じ得なかった。

パプア・ニューギニア
宇賀神雅史/ΦGames(2016年)
2~5人用/8歳以上/5~10分

チネチッタ1937(Cinecitta1937)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

この金額で雇いますか

Cinecitta1937

ローマ郊外の映画撮影所で、スタッフを雇い、収益の高い映画を作るカードゲーム。吉々庵が、英語・中国語版も発売された陣取りトリックテイキングゲーム『上洛』に続いて発表した作品で、独特の値付けシステムが駆け引きを生む。

はじめ初期資金と、監督、俳優、カメラマン、脚本家という能力値がさまざまな役職カードが配られる。この中から1枚を選び、お金とともに封筒に入れて左隣の人に渡す。これは「この役職カードを○金で雇いませんか?」というオファーを表している。全員同時に行うので、右隣の人から同じように別の封筒がやってくる。

封筒を開けて、金額を確認したら、雇うかどうかを決める。雇うときはカードを取り、入っていた金額を入れて返す。雇わないときはお金だけ取って返す。雇われなかったカードは元の持ち主が取る。

こうして受け取ったカードを自分の前に並べ、また次のカードとお金を封筒に入れて左隣の人へ。これを手札がなくなるまで繰り返す。

自分の前のカードは、はじめ「スタジオ」に並べられる。スタジオでは3つの役職を、数字の小さい順に並べるというルールがあり、これが最終的に「映画の完成度」となる。9を3枚取って「999」にするのが最高だが、そうはうまくいかない。

スタジオにあるカードと同じ役職を取ったら、前にあったカードは「オフィス」に移される。ここにあるカードのフィルムマークに、最後の所持金をかけたものが「興行収入」となる。これと「映画の完成度」を足したもので映画の優劣を競う。この二段構えの得点方法が悩ましい。

5人で20分ぐらい。安い役職を引かせておいて後から高い役職を回収したり、高めのお金を取らせておいて支払い能力が上がったところでほしいカードを渡してみたりと、至るところに駆け引きがあり、あちこちで悲鳴が上がる。完成度を上げるのを優先するか、興行収入を優先するかの選択も、状況がどんどん変わっていくので悩ましい。1ゲーム目が終わり、「次はもっとうまくできそう」と続けて2ゲーム目を行ったところ、確かに全体的に成績が良くなった。奥の深さを感じるゲームである。

Cinecitta1937
月並いおり/吉々庵(2016年)
3~5人用/12歳以上/20~30分

日経新聞でボードゲームカフェ記事

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

日本経済新聞の5月25日夕刊に、ボードゲームカフェの記事「ボードゲーム 会話に花」が掲載された。JELLY JELLY CAFE(渋谷)、コロコロ堂(根津)などが取り上げられている。

記事はJELLY JELLY CAFEで行われている「ボードゲームナイト」の様子から始まる。参加者にインタビューした後、白坂翔オーナーが「2年ほど前から土日は満席」と語る。コロコロ堂でも、20席ほどの店内に土日は30人ほどが訪れ、平日は学生、土日は家族連れで賑わうという。

そして話題は『枯山水』へ。東日本大震災以降の節電ムードから、SNSで写真が拡散し大ヒットになった経緯をニューゲームズオーダーの吉田氏が説明する。最後は、11,000人が訪れたゲームマーケットで締めくくられている。

記事の中では「初対面の人と楽しく遊べる」「ゲームをしながら世間話をする」「人と人との関わりがゲームの大きな魅力」と、一貫してコミュニケーションの魅力を取り上げており、かつてのようなノスタルジックな論調はない。ボードゲームが新しい若者文化として認知されつつあるのかもしれない。

ボードゲームが遊べるお店一覧では、JELLY JELLY CAFE、コロコロ堂のほか、キウイゲームズ(大阪)、Boardgame cafe & bar Spiel(名古屋)が料金とともに掲載されている。

日本経済新聞:ボードゲーム 会話に花(全文を見るには要会員登録)

日本橋三越本店で「ボードゲームで遊ぼう」

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ホビージャパンは5月25日から、日本橋三越本店本館7階「はじまりのカフェ」において、輸入ボードゲームの展示と販売、ワークショップなどを行っている。10:30~19:00(最終日18:00)、参加無料、6月7日(火)まで。

昨年はカナイセイジ氏のトークショーも行われた「はじめてのボードゲーム」に続く第2弾。今回は週末に予約制のワークショップが行われる。28日(土)は『ファウナ』、29日(日)は『宝石の煌き』、6月4日(土)は『ディクシット』、5日(日)は『星の王子さまその先の物語』で、いずれも定員16名でルール説明と試遊ができる。時間帯は15:30~17:00。

ワークショップの申し込みは電話にて(はじまりのカフェ 03-3274-8843(10:00~19:00)。

「はじまりのカフェ」は、三越本店が一昨年オープンした複合型コンセプトショップ。飲食も楽しめるオープンなスペースで、料理や手芸などのワークショップが日替わりで開かれている。

はじまりのカフェ:遊んでみようボードゲーム
ふうかのボードゲーム日記:日本橋三越本店「ボードゲームで遊ぼう」

モンバサ(Mombasa)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ゲーマーの快楽ポイントぎっしり

モンバサ

19世紀アフリカを舞台に、4つの都市から東アフリカ会社の交易所を増やしていくゲーム。カードのプロット、デッキ構築、セットコレクション、陣取り、特殊能力、ワーカープレイスメントと、要素をぎっしり詰め込んだゲーマーズゲームだが、煩雑な手続きがなくスマートに仕上げられているのは見事というほかない。

メインとなるのはカードのプロットによるアクション選択である。毎ラウンド、手札のアクションカードから3枚(後で増やせる)を選び、自分の前に置く。そしてカードに対応するアクションを1つずつ行っていく。アクションは以下の5種類。

「商品カード(コーヒー、バナナ、綿花)」を使って、場から更に強いアクションカードを取る。こうして自分のデッキを強化していくことができる。あるいは「会社トラック」のマーカーを進めると、特殊能力のボーナスやゲーム終了時に得点になる株が手に入る。[デッキ構築・特殊能力]

「探検カード」を使って、いずれかの会社の周辺からアフリカの奥地に向かって交易所を建設していく。交易所はたくさん建てるほど、その会社の株価が上がる仕組みだが、アフリカは思いのほか狭い。一度建ててもほかの会社に乗っ取られることがある。[陣取り]

「簿記係カード」を使うと、未使用の商品カードで帳簿を達成することができる。帳簿には「綿花2+コーヒー2」などと指示されており、その商品が手元にあれば達成となる。ゲーム終了までにどれだけ多くの帳簿を達成できるかも、勝敗を左右する。[セットコレクション]

「ダイヤモンド商人カード」を使うと、ダイヤモンドトラックを進めることができる。これも終了時までにどれくらいダイヤモンドを集めたかによって得点が変わるので重要だ。

5つ目のアクションはカードを使わない。自分のマーカーを早い者勝ちでボーナススペースに置いて、アドバンテージを得る。スタートプレイヤー、カードの廃棄、商品の優勢ボーナス(ほかの人より多く商品を出していれば会社トラックのマーカーを進める)、追加アクションなどがこれにあたる。[ワーカープレイスメント・特殊能力]

アクションは1つずつ、全員がパスするまで続けるが、早い者勝ちのアクションもあるため、優先順位をよく考えてアクションを選ばなければならない。どのカードをプロットするか、プロットしたカードをどの順番で使うかを考えるのは非常にワクワクする。

アクションが終わってからもひとひねり。使用済みカードは3つのスロット(後で増やせる)に分けて休息させ、次のラウンドで手札に戻ってくるのは1スロットしかないのである。カードを早く手札に戻そうとすると戻ってくるカードが少なくなり、たくさん戻そうとすると、何ラウンドか休ませて置かなければならない。このため先の先を考えた手札マネージメントが求められる。

7ラウンドでゲーム終了。所持金、持ち株数×株価、ダイヤモンドトラック、帳簿トラックの得点を合計して最も多い人が勝ち。全ての得点を伸ばすよりも、偏り気味のほうが得点が高い。

4人プレイで180分。私は会社トラックで「バナナでカードを取るときは1安くなる」という特殊能力を取ったので、これを活かして商品を増やし、交易所に注力する作戦。高いバナナカードを獲得して、さらに高い商品を狙った。しかし簿記係カードをあまり取れなかったのが響き、帳簿トラックが狙ったほど進まず。会社トラックが分散してしまい、大株主になることもできない。その間に同じ会社を協力して育てた鴉さんとぽちょむきんすたーさんの得点が伸び、さらにダイヤモンドトラックも充実させた鴉さんが1位。一方、何度かカードを廃棄してボーナスを獲得していたhataさんは終盤身動きが取れなくなっていた。足の引っ張り合いはもってのほか、相乗りや協力がポイントのようだ。

要素ぎっしりでプレイ時間は長めだが、できることが可視化されていてゲームを見通せる上に、プロットは全員同時で、アクション選択は割とさくさく進むのでストレスを感じない。やりたいことがたくさんあるのに少ししかできないというタイプのゲームで、最後まで熱中して楽しめる。

Mombasa
A.プフィスター作/エッガートシュピーレ(2015年)
2~5人用/12歳以上/75~150分

ドイツ年間ゲーム大賞2016ノミネート:審査員評

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

2016年のボードゲームについてドイツ年間ゲーム大賞審査員長のコメント

「やっとリストができた。」ほぼ10ヶ月にわたる選考作業と3日間の缶詰の後、38回目の準備ができた。評論家による「ドイツ年間ゲーム大賞」審査員が、ボードゲームに関心のある皆さんに、傑作のボードゲームを提示する。我々の推薦とノミネートの目的は、1年間を通して質の高いボードゲームを概観すると同時に、さまざまなボードゲームのシステムについて、できる限りの多様性を提示することである。我々の願いは、このリストの中からボードゲームを遊ぶ人なら誰でも1タイトルは、好みと要望に合ったものを見つけて頂くことだ。

今年、みなさんご存知の3色のカテゴリーで24タイトルを推薦しよう。青はキッズゲームで、別の審査員によって選ばれている。赤は全ての方々向け、灰色はゲームのルールの習得と運用についてすでに経験のある方々向けである。

「ドイツ年間ゲーム大賞」と「ドイツ年間エキスパートゲーム大賞」の審査員9名で、14タイトルをリストに入れた。もともとのボードゲームメーカーはさらに国際的で、以前のデザインスタイルを逸する驚くような新しいオリジナルシステムも現れている。審査員がリストに挙げたのはとてもコミュニカティブで、より協力的なボードゲームであり、また重要なトレンドとして、ストーリーを語るボードゲームがある。

エキスパートゲームの分野では、ほとんど文学に匹敵する品質をもち、ノミネートに値する革新的なシステムが2つある。『パンデミック・レガシー』と『タイムストーリーズ』はどちらも協力ゲームで、一晩で終わるような古典的な枠組みでは終わらない。TVシリーズの原理がボードゲームのテーブルに移植されている。深遠なストーリーが数ゲームにわたって展開していく。『パンデミック・レガシー』は有機体のように絶えず変異し、ゲームボードとルールが変わる。『タイムストーリーズ』ではタイムトラベラーが繰り返し冒険をして謎を解いていく。この2つのボードゲームはナラティブな驚きがあり、「消費される」ため、古典的なボードゲームのように何度も繰り返し遊ぶことができない。その点、3つ目のノミネート作『スカイアイランド』とは対照的である。『スカイアイランド』では有名なスコットランドの島でウィスキーと羊の世界にプレイヤーを招待する。発売時期は早かったものの、繰り返し遊んでも飽きることがない。

謎を解いてコードを解読するゲームは、推薦リストにも入っている。『コードネーム』『スパイフォール』『クレージーヴォルツ』で、多人数でもコミュニカティブな連帯経験を強調したい。『コードネーム』のほかに「ドイツ年間ゲーム大賞」にノミネートされた2タイトル『カルバ』と『インホテップ』は、みんな同時にひとつのイベントに巻き込み、長い待ち時間が発生しない。テーマ的に3つのノミネート作品は、スパイ、ジャングルでの研究旅行、古代エジプトのモニュメント建築現場にプレイヤーを誘う。リストで注目するところは、ハバ社のような古典的なキッズゲームの出版社が突然ファミリーゲーム分野に進出する一方、主に難易度の高いゲームで知られる出版社が、キッズゲームを発表しているところだ。

灰色の賞にノミネートされた『世界の七不思議デュエル』は洗練された2人用ゲームで、『パンデミック・レガシー』やダイスゲームの推薦『クウィント』と同様、既存のボードゲームシリーズに属する。『ブラッドレイジ』は攻撃的な外見と実際の雰囲気が異なるのに驚かされる。『モンバサ』はこれまでと同様、難易度的にノミネート可能なエキスパートゲームの水準を超えているため推薦リストに入れた。

発表している対象年齢とプレイ時間は、出版社によるものをそのまま採用していない。つまり実際にプレイしてみて相応しいものにしている。もうひとつ指摘したいことは、「ドイツ年間ゲーム大賞」の審査員はゲームのルールも評価していることである。出版社によっては注意深く構成されたルールに力を入れているが明らかに分かるものがある一方、ゲームとして素晴らしいのでルールブックの小さな不足を大目に見たものもある。しかし今年も残念ながら、よいゲームながら理解できないルールのために落選したものもある。外国の出版社のボードゲームでは、ルールの構成や記述が翻訳で改善されず、そのままになっているものもある。そのほかの認識としては、審査員の観察ではボードゲーム分野での電子化・デジタル化はまだ本格的に達成されていない。

まだ2ヶ月間のお楽しみがある。それぞれ3タイトルずつノミネートされた「ドイツ年間ゲーム大賞」「ドイツ年間エキスパートゲーム大賞」でどれが大賞に選ばれるかは、7月18日月曜日にベルリンで行われる授賞式で決定される。再びライブストリームで中継される予定だ。それまでたくさんボードゲームを楽しまれることを希望する。

トム・フェルバー
ドイツ年間ゲーム大賞審査員長

Spiel des Jahres e.V.: Kommentar des „Spiel des Jahres"-Vorsitzenden zum Spielejahrgang 2016

ドイツ年間ゲーム大賞2016ノミネート

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)選考委員会は本日、各部門のノミネート作品と推薦リストを発表した。例年通り、赤いポーンの年間ゲーム大賞、青いポーンの年間キッズゲーム大賞、灰色のポーンの年間エキスパートゲーム大賞の3部門について各3タイトル、合計9タイトルがノミネートされた。ノミネート作品の中から、赤と灰色のポーンは7月18日にベルリンで、青いポーンは6月20日にハンブルクで大賞を決定する。

メインである年間大賞(赤)にノミネートされたのは、チーム戦のヒントゲーム『コードネーム』と、エジプトを舞台にした石材建設ゲーム『インホテップ』、ジャングル探険ゲーム『カルバ』の3タイトル。新機軸のコミュニケーションゲームと、骨太のドイツゲーム2タイトルの競争となった。推薦リストにはバラエティ豊かな5タイトルが選ばれている。

エキスパートゲーム大賞(灰色)のノミネートには、スコットランドを舞台にしたタイル値付けゲーム『スカイアイランド』、人気協力ゲームにキャンペーン制を導入した『パンデミックレガシー:シーズン1』、フランスのストーリー謎解きゲーム『タイムストーリーズ』が選ばれた。やや難易度の高いドイツゲームに、ネタバレ禁止のナラティブゲーム2タイトルの一騎打ちとなっている。推薦リストには、ゲーマーから高い評価を集めている『モンバサ』など3タイトルが入った。

キッズゲームはアバクス、ペガサス、ハンスと、一般・ゲーマー向けの出版社が発表したものが選ばれた。この点、キッズゲーム専門だったハバ社が年間ゲーム大賞にノミネートされているのと交差しているところが面白い。今年のボードゲームシーンを概観するT.フェルバー審査員のコメントは後ほど発表される予定。

【年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)ノミネート】
コードネーム
(Codenames / V.フヴァチル / チェコゲーム出版)
インホテップ
(Imhotep / P.ウォーカー・ハーディング / コスモス)
カルバ
(Karuba / R.ドーン / ハバ)
推薦リスト:スパイフォール、アニマルオンボード、7人のマフィア、クレージーヴォルツ(Krazy Wortz)、クウィント

【年間エキスパートゲーム大賞(Kennerspiel des Jahres)ノミネート】
スカイアイランド
(Isle of Skye / A.ペリカン&A.プフィスター / ルックアウトシュピーレ)
パンデミックレガシー:シーズン1
(Pandemic Legacy Season 1 / M.リーコック&R.ダヴィオー / ズィーマンゲームズ)
タイムストーリーズ
(T.I.M.E Stories / M.ロゾイ / スペースカウボーイズ)
推薦リスト:世界の七不思議デュエル、ブラッドレイジ(Blood Rage)、モンバサ

【年間キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres)ノミネート】
レオ
(Leo muss zum Friseur / L.コロヴィーニ / アバクスシュピーレ)
チャーリーのキッチン
(MMM! / R.クニツィア / ペガサスシュピーレ)
ストーンエイジ・ジュニア
(Stone Age Junior / M.トイブナー / ハンス・イム・グリュック)
推薦リスト:フラッターシュタイン城(Burg Flatterstein)、いねむり城、秘密のドラゴン洞くつ(Die geheimnisvolle Drachenhöhle)、ジャングル仲間(Dschungelbande)、ハリーホッパー、私の宝(Mein Schatz)、それ言ってジュニア(Sag's mir! Junior)

Spiel des Jahres e.V.:Die Nominierten 2016 stehen fest

インホテップ(Imhotep)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

どの現場に運んでやろうか

イムホテップ

船に石材を積み込んで5つの現場に届け、ピラミッドやオベリスクなどを建設するゲーム。オーストラリアのデザイナー、P.W.ハーディング(『すしごー』)がコスモス社(ドイツ)から発表した作品で、多様な得点方法の選択が悩ましい。

手番には石材をそりの上に3個補充するか、そりの上の石材を船に1個載せるか、石材が載った船を1隻空いている現場に移動するかの3択。船が現場に着くと、石材をおろしてさまざまなことが起こる。

市場では置いてあるカードを獲得する。カードは2アクションを続けて行えるもの、最後に得点になるもの、石材を直接現場に置けるものなどがあってゲームの進行を有利にしてくれる。

ピラミッドではピラミッド状に石材を積み、その位置によって得点。神殿は5つごとに重ねておき、ラウンド終了時に上から見えるものについて得点、埋葬室は石材を並べ、縦横につながっていればいるほど得点が増える。オベリスクは色ごとに分けて積み上げ、ゲーム終了時に高い順に得点が入る(現場ボードは表裏になっていて、少しずつ効果が異なり、自由に組み合わせて遊ぶことができる)。

なお石材は、船に載っている順で現場に下ろされるので、船の中での順序も重要である。ピラミッドなら高得点が入る位置を狙い、神殿なら、できるだけ上に重ねられない位置を狙う。しかしみんながそれを狙っているからなかなか思い通りにはいかない。明らかにこの現場狙いだろうという置き方をすると、別の現場に流されてしまうだろう。

全部の船が現場に着いたらラウンド終了。6ラウンドでゲーム終了となる。ラウンドが進むにつれて、石材を届けたい現場と別にいらない現場がはっきり分かれてくるので、ほかの人の有利にならないように船を移動したいところ。しかし船には複数のプレイヤーの石材が相乗りしているので、利害が一致するとは限らない。

4人プレイで30分。お互いに高得点を出させないように牽制しあう厳しい展開になった。しかし相手の妨害にばかり気を取られていると、肝心の自分の得点が下がってしまう。いろいろなプレイヤーと部分部分で協力して、得点を伸ばしたほうが効率がよいと気付いたのはもう終盤だった。

エリアマジョリティーのインタラクションに加えて、石材を補充するタイミング、石材を積む場所、どの現場に移動するかといった選択に考えどころが多い作品。それでいて無闇に複雑にしていないところに好感がもてる。

Imhotep
P.W.ハーディング作/コスモス(2016年)
2~4人用/10歳以上/40分

スカイアイランド(Isle of Skye)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

足元を見た値付け

スカイアイランド

スコットランドの太平洋側にあるスカイ島。ここで各部族が王を目指して争うタイル配置ゲームである。タイルに値段をつけてお互いに購入し合うシステムが、ものすごい駆け引きを生む。

ゲームは6ラウンドで、毎ラウンド自分の土地から収入を得た後、各自タイルを3枚ずつ引いて、それぞれに値段をつける。この値付けがゲームの一番面白いところ。誰かが喉から手が出るほどほしそうなタイルは思いきり高値を付けよう。

値段の付け方は、タイルを並べ、その手前についたてを置き、ついたての影にコインか放棄マーカーを置いて割り当てる。全員が値段を付け終わったらついたてをオープン。放棄マーカーを割り当てたタイルは捨て札になり、残りの2枚を売買する。

スタートプレイヤーから順に、ほかの人のタイルを見て、ほしいものを買う。価格はそのタイルに割り当てられたコイン分で、売りに出したプレイヤーに支払われる。「くそぅ、足元をみおって!」 こうしてみんながパスするまで、何周かしてタイルを購入していく。

高値をつけすぎて誰からも買ってもらえないと、最後に自分でその価格で引き取ることになる。自分がほしいものだったらそれでいいのだが、ほかの人が絶対買ってくれるだろうと高値を付けたのに、肩透かしを食らうと痛い。

さて、購入したタイルは、絵がつながるように並べ、エリアが完成すると得点になる。ここは『カルカソンヌ』のような仕組みだが、複数のエリアがからんでよりパズルチックになっている。そのため必要なタイルも偏り、絶対必要なタイルは値付けで足元を見られることになる。

ラウンドの最後に、予め指示された勝利点タイルの条件でボーナスがある。城からつながっている道にいる牛とか、完成している山脈とか、縦に並んだタイルとか、タイルの並べ方に影響を与えるものが多い。これらを両立させるのも一工夫が必要だ。

4人プレイで45分ほど。値付けははじめ控えめだったが、収入が増えてくるにつれて容赦なくなってくる。最後はお金も得点になるので、同じ買ってもらえるならば高値をつけたほうがよいからだ。安いタイルでやりくりすることも、ときには必要。目先の利欲にとらわれず、長期的な計算が必要なゲームである。

Isle of Skye
A.ペリカン、A.プフィスター/ルックアウトゲームズ(2015年)
2~5人用/8歳以上/60分

ゲームマーケット2016春:各ショップで取り扱い開始

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

5月5日に東京ビッグサイトで行われたゲームマーケット2016春の新作が、各ショップで取り扱い始められている。評判も徐々に出てきているので、気になった作品をチェックしてみよう。

以下は現在のところamazonで取り扱われている作品である。

横濱紳商伝(OKAZU Brand)

OKAZU Brand注目の重量級ゲーム。文明開化華やかな時代の横濱の商人となり、商売を成功させ名声を得ることが目的で、外国から来る注文書通りに交易品を揃え、外国から来たさまざまな技術を習得し、店舗や商館を建てて販路を広げていく。横濱の街中を駆け巡り、各エリアから恩恵を得て事業を進めよう。伝説の紳商となるのはどのプレイヤーだろうか?

デザイン・林尚志、グラフィック・ryo@にゃも
2~4人用/12歳以上/90分

Twelve Heroes(Product Arts)

定評あるProduct Artsに、I was Gameがコラボした2人対戦カードゲーム。12人の英雄を編成し、領土拡大を巡って争う。予めデッキを組んでゲームに臨むが、常に変化する盤面を見極めて、雇用・派遣・移動・撤退・食糧供給を采配しなければならない。

デザイン・坂上卓史&上杉真人、グラフィック・T.ジェドルスツェク
2人用/12歳以上/20分

ワードポーターズ(OKAZU Brand)

OKAZU Brandによるワーカープレイスメントを用いたワードゲーム。限られたワードのみを使って、他の人に自分のお題がどれかを伝えなければならない。使えるヒントは早い者勝ち。ほかの人がすでに使ったワードは使えないため、無理に余計なヒントを出さなければならないことも。家族みんなで楽しめる子供向けルール入り。

デザイン・林尚志、グラフィック・ryo@にゃも
3~6人用/6歳以上/20分

シュレディンガー勇者(こっち屋)

『ブタバベル』のこっち屋が送る、正体が不確定な「量子人狼」系ゲーム。2陣営に分かれ、勇者は魔王を、魔王は勇者を倒すのが目的だが、はじめは自分の役割が分からない。アクションを通じて他の人の表情や言動をヒントに、他人や自分の正体を判断していく。出遅れたと感じた陣営は場を撹乱する必要があるだろう。

デザイン・ゆお、イラスト・天領寺セナ、古雲、三吉
3~7人用/8歳以上/10分

セイムワン!(ワンドロー)

ワンドローは今回、広い層で遊べる中毒性の高いカードゲームをリリースした。前の人が出したカードと、同じ色でより大きいまたはより小さい数字のカードを出していく。同じ数字があれば割り込まれるので、ぼやっとしていてはいけない。子供から大人まで、自然と熱くなるゲームだ。9人まで遊べるところもポイント。

デザイン・居椿善久、イラスト・小宮山佳太
3~9人用/6歳以上/10分

ぱーぷりるぷりー(TOYDROP)

2月の神戸で『チキンダイスの塔』を発表し、立て続けに新作を用意してきたトイドロップ。甘くて美味しい「ぱーぷりるぷりー」をほかの人と協力してたくさん頂くことを目指すバッティングカードゲーム。ほかの人とかぶると得点がもらえるというシステムで、いちばん多くぱーぷりるぷりーをいただいた人が勝つ。簡単なルールで短時間で盛り上がるパーティゲームだ。

デザイン・蜂須賀敏浩
5~8人用/8歳以上/10分

Last Earth(てぃ~くらぶ)

ゲームマーケット大賞で『PRINCESS ESCORT』が優秀作品に選ばれたてぃ~くらぶの新作は、ゴリラとイルカの戦いをテーマにした数当てゲーム。人類が生き延びる為には、戦力が高い方を見極め仲間に加わるしか方法がない。わずかな情報を掻き集め、優勢な方を選ぼう。

デザイン・ごんたろう
3~8人用/10歳以上/5~20分

どっちの始末Show(数寄ゲームズ)

数寄ゲームズの新作は2タイトル。ひとつは危険な始末書を最後まで提出せずに抱えていたプレイヤーが敗北するテーマのトリックテイキングゲーム。前の人より深刻度の高いカードを出すか、一番深刻度の低いカードを出していき、最後の1枚が最も深刻度の高かったプレイヤーにはペナルティーがある。同じ数字のセットを出せるというルールが、ゲームに緊張感を生む。

デザイン・円卓P、イラスト・鍋野たま、グラフィック・長谷川登鯉
3~5人用/10歳以上/20分

夏休み大作戦(数寄ゲームズ)

数寄ゲームズのもうひとつの新作は、夏休みの思い出を綴る競りゲーム。元気チップのところてん競りで友達を獲得し、その友達の一巡競りで日記のページを獲得する。日記ページのセットコレクションで、充実した夏休みにしよう。ただし遊んでばかりではなく宿題も忘れてはいけない。

デザイン・円卓P、イラスト・バチ、グラフィック・半蔵
3~4人用/10歳以上/45~60分

バード・オブ・ハピネス(YAMATO GAMES)

『Cat's Party』で高い評価を得たYAMATO GAMESの次作。四葉のクローバーで鳥たちを集めるデッキビルディングゲーム。自分の番にはデッキから1枚めくって効果を発生させ、新しいカードを獲得する。こうしてできるだけ多くの幸せ鳥を集め、幸せになることを目指す。

デザイン・イイダテツヤ
1~5人用/7歳以上/15分

クニツィアの『ラミー17』発売、日本オリジナルで

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

テンデイズゲームズは19日、R.クニツィアのカードゲーム『ラミー17(Rummy 17)』を発売した。2~6人用、10歳以上、20分、2000円(税別)。

配られたカードから「ラン」や「セット」と呼ばれるカードの組を作って出し、手札をなくして早く上がることを目指すゲーム。揃わなければ山札か捨て札からカードを引くが、山札から引いたときはほかのプレイヤーが捨て札を取ることができる。さらにボーナスカードの条件を満たすと得点、誰かが上がったときに残った手札は失点になる。得点を欲張れば失敗した時のリスクが高まるというジレンマはクニツィアの面目躍如。

輸入ゲームと見紛うパッケージだが、実は海外で発売されていない日本オリジナル作品。R.クニツィアの日本オリジナル作品が出るのは『京都』(メビウスゲームズ、2013年)以来。海外で発売された作品の日本語版ではなく、海外デザイナーが直接日本で発表するというケースはまだ珍しいが、『グローブトロッター』『外人ダッシュ!』など、徐々に増えてきている。

テンデイズゲームズ:ラミー17

批評か単なる宣伝か(Spielekritik oder doch nur Marketing?)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

トム・フェルバー(ドイツ年間ゲーム大賞審査員)
2014年3月28日(金曜日)

ドイツ年間ゲーム大賞審査員は、評論家の審査員である。メンバーは定期的にレビューを書き、出版社や作者からの独立性が義務付けられている。しかし、ボードゲームについて書くとき、批評とPRの微妙な境界線をどうしても通らなければならない。というのもボードゲームを扱う文章はすべて、必然的にマーケティングの性格をもつからである。実際、「ドイツ年間ゲーム大賞はゲーム業界のマーケティング部門以外の何物でもない」という皮肉屋もいるくらいだ。

ドイツ年間ゲーム大賞審査員の決定は、ボードゲームの販売の成功に大きな影響を与える。審査員メンバーは、議論の余地なく絶大な権力を行使する。この理由から、彼らは必ず中立・独立の立場からレビューを書かなければならず、ゲーム業界や関係者との距離を維持しなければならない。それは本質的であり、自明であるべきである。

しかし実際には、この原則を守ることはたいへん難しい。なぜなら、メッセやイベントでいつも個人的に関係者に会うことが避けられないからである。私が審査員になって11年経っても驚かされるのは、距離の概念について説明するときに出くわすたくさんの無理解と誤解である。

広島・福山にボードゲームショップ「遊び場さんさ」オープン

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

6月1日、広島県福山市に新しいボードゲーム専門店「遊び場さんさ」がオープンする。JR福山駅バス6分、平日12:00~21:00、土日祝10:00~21:00、火曜休。プレイスペースあり。

伝統ゲーム、同人ゲームを含むボードゲームとTCGを200種類以上取り扱うほか、1人1時間200円+1ドリンクオーダー制のプレイスペースを設ける。昼・夜1ヶ月のフリーパスは6000円。今後は金曜夜や土日にイベントを開いていく予定となっている。

店長の渡辺祥氏(37)は元日用雑貨の営業マンで、広島県福山市で毎月行われている「ドイツゲームの会」に参加したのが開店のきっかけ。子供のころからおもちゃ屋に毎日入り浸るほどのゲーム好きでおもちゃ屋を開くのが夢だったという。しかし個人小売店の厳しさから二の足を踏んでいたところ、ボードゲームやゲーム会を知り、1年前から準備を進めてきた。人のつながりを大事にした店づくりを進める。

「さんさ」は太陽の降り注ぐ公園をイメージした。人が集まり、笑顔で楽しんでいただける場所を目指す。

遊び場さんさ
広島県福山市北吉津町2丁目5-4
電話&FAX:084-959-6125
福山駅南口7番乗り場から向陽循環線で6分「北吉津」下車、
福山駅から徒歩15分

遊び場さんさ

2人用交易ゲーム『ジャイプル』日本語版、6月中旬発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ホビージャパンは6月中旬、2人用交易ゲームの人気作『ジャイプル(Jaipur)』日本語版を発売する。S.ポーション作、2人用、12歳以上、30分、3000円(税別)。

2009年にゲームワークス社(スイス)から発売され、ドイツ年間ゲーム大賞推薦、アラカルトカードゲーム賞1位、スペイン年間ゲーム大賞など高い評価を受けた作品。今日の2人用ゲームブームの先駆け的存在でもある。これまで外国語版が流通していたが、ロングセラー化で日本語版が登場することになった。

インドを舞台に相手よりも良いレートで品物を入手・販売してマハラジャの専属商人になることを目指す。5つの品物(カード)が並ぶ市場で好きな品物を取ったり交換たりして揃え、同じ種類の品物を売却してルピーを稼いでゆく。よい取引(カード3枚以上)を成立させると、追加の報酬も獲得できる。また、ラクダは売却できないがラウンド終了時にボーナスがある。

スピーディーな展開ながらどの品物を選び、何枚になったら売却するかで駆け引きがある。相手から奪うことがないため、和やかに競争を楽しめる作品だ。

内容物:カード 55枚、トークン類60枚

play:game評価コメントリスト:ジャイプル

ゲームマーケット2016春:新作評価アンケート開始

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ゲームマーケット事務局は16日、ゲームマーケット2016春の新作評価アンケートを開始した。誰でも回答可能。6月20日まで。

ゲーム名が五十音順に並んでおり、全く面白くない=1から、とても面白い=5の5段階で評価する。Googleフォームを用いており、投票後に何度でも再編集ができるので、とりあえず投票しておいて、またプレイしたら追加・修正してもよい。

このアンケート結果で評価数と投票数で上位各5作品が自動的にゲームマーケット大賞2016の一次選考自動通過作品となる。タイトルの追加・訂正も受け付ける。

ゲームマーケット公式:ゲームマーケット2016春:新作評価アンケート
ゲームマーケット2016春:新作評価アンケートフォーム

数字比べクイズ『キリンメーター』日本語版、6月中旬発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ホビージャパンは6月中旬、いろんなものの数字を比べるクイズゲーム『キリンメーター(Giraffometer)』日本語版を発売する。M.N.アンデルセン作、1~8人用、10歳以上、30分、3000円(税別)。

2015年にライフスタイル・ボードゲームズ(ロシア)から発売された作品。雨粒の落ちるスピード、世界一大きなカボチャの重さ、バッキンガム宮殿の部屋の数といったさまざまなものの数を考え、場に並んだ6枚の中で一番大きな数と小さな数を予想する。

自分の答えは投票ボードに記入し、正解の場合1点ずつ獲得。反対側に予想すると失点になってしまう。先に7点を獲得したプレイヤーの勝ち。正解を知っている必要はなく、あれこれ想像をはたらかせてだいたいの数字を考える。会話も盛り上がるだろう。

プレイしながらちょっとした雑学も身につくクイズゲームで、仲間同士でもファミリーでも楽しめる。ソロゲームやチーム戦のルールも入っている。

内容物 
問題カード300枚、カード配置ボード1枚、投票トークン48枚、投票ボード1枚、勝利点クリスタル約60個、ルールシート1部


熊本復興支援でボードゲーム寄付募集

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

NPOわくラボ(神奈川県川崎市)は、熊本地震からの復興支援にボードゲームの寄付を募集している。5月27日まで直接持ち込みか郵送にて。

避難所暮らしが続く熊本で、ボードゲームを寄贈して子どもたちのストレス軽減や多世代交流のサポートを促進することを目指す。現地のコーディネーターによると、衣食の物資は整いつつあるものの、ストレス軽減につながるケアの需要が高まっているという。

募集するボードゲームは日本語ルールがあるものか、わくラボが運営するボードゲームカフェのリストにあるもので、バランスゲームは除く。寄贈されたボードゲームは6月、益城町・南阿蘇エリアの小学校・避難所にNPOわくラボのメンバーが届ける。

2011年の東日本大震災でも、避難所などで子どもたちとボードゲームを遊んだり、ボードゲームを寄贈したりするボランティアが行われている(TGiWニュース:被災地の子供たちにボードゲームを送ろう気仙沼でボードゲーム教室)。

持ち込み・郵送先など詳細は下記ページを参照のこと。

NPOわくラボ:【熊本復興支援】ボードゲームの寄付を募っています!

ブースト!(Boost!)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

紛らわしい上に、焦る

ブースト!

『ドブル』系のスピード勝負リアクションゲーム。フランスのフェルティ社から丸い缶入りで発売されている。絵柄がところどころ紛らわしいのがワナだ。

カードを混ぜて全員同じ枚数になるように配り、自分の前に山札にしておく。一斉に自分の山から1枚めくって場に出す。

カードのイラストは10のカテゴリー「動物」「宝石」「キャンデー」「果物」「ケーキ」「モンスター」「建築物」「楽器」「植物」「乗り物」に分けられる。例えばめくられたカードの中にイチゴとサクランボがあったら素早く「果物!」といってそのカードを指差す。ほかの人より早ければそれらのカードをゲット。

残ったカードはそのままにしてまた1枚ずつカードをめくり、共通するカテゴリーを探す。こうして全部のカードをめくり、獲得したカードの多い人が勝つ。

簡単なように思うかもしれないが、カードがずらっと並ぶと判断も難しい。さらにわざと紛らわしく描いてあるイラストがもあり、迷うことしばしば。「ケーキ」と「キャンデー」のカテゴリーが別なのがニクい。

上級ルールではカードを重ねていって連鎖反応が起こるルールや、カードを全部並べて各カテゴリーを1枚ずつ集めるルールもある。子どもと遊んでも油断できない。

Boost!
J.センティス/フェルティ(2015年)
2~8人用/6歳以上/10分

第5回札幌ボードゲームフリーマーケット、6月4日開催

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

2016年6月4日(土)、札幌市内にて、「ボードゲームフリーマーケットin札幌」が開催される。コミュニティ&レンタルスペース「オノベカ」(地下鉄南北線中島公園駅徒歩10分)にて、11:30~14:00、入場無料。

2014年の1月から始まり通算5回目となる中古ボードゲーム売買イベント。中古ボードゲームの販売と物々交換のほか、購入したゲームのプレイや、愛好者同士の交流もできる。今回はボードゲーム愛好者の平野氏が個人で主催する。

これまでのフリーマーケットを主催していた「プレイスペース卓屋」のモクソン氏は出展に回り、そのほかボードゲームアクセサリのCygnusや札幌のプレイスペース「Friends」、道内で活動するゲームサークルの主催者たちが参加し、9ブースの出展となる。このほかに委託販売、オークションも行われ、5月28日まで出品を受け付けている。

詳しくは下記ホームページから。

ボードゲームフリーマーケットin札幌

ボヘミアの村(Böhmische Dörfer)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

賑わう村、人気の建物

ボヘミアの村

4つのダイスを組み合わせて村の建物に人を送り、得点を稼ぐダイスゲーム。『オルレアン』で一躍注目を浴びているシュトックハウゼン/dlpゲームズの新作である。

プレイヤー人数に応じた枚数の村ボードを使う。各村ボードにはさまざまな建物があり、2~12の数字が振られている。自分の番にはダイスを4つ振って、それを組み合わせてできる数字の建物に自分のコマを置く。基本的にダイス2つずつの数字で2つの建物に置くが、ダイス3つや4つで1つの建物に置いてもよい。

これを繰り返して置けるコマがない人が出た時点でゲーム終了。決算を行いお金の高い人が勝つ。

面白いのは数字ごとに割り振られた建物の効果で、ダイスをどう組み合わせ、どの建物を選ぶかが勝敗を分ける。

2~5の建物はお店。「パン屋」「魚屋」「牛乳屋」「肉屋」があり、ゲーム終了時に全種類にコマを置いていれば20ターラーもらえる。置くなら全種類コンプリートを狙いたいが、出にくい出目である上に、建物の数が限られている。

最も出やすい7の建物は「工場」で、ガラスチップがもらえる。全ての工場にコマが置かれ、ガラスチップは全部取られるとやっとお金が入ってくる。途中でゲーム終了になるとお金がもらえないので、みんなの出方を伺うところだ。6の建物「風車」も、小麦粉チップをもらい、全部取られた時点でお金になる。

8の建物は「農場」。1軒目は1ターラー、2軒目は2ターラー、3軒目は3ターラーと、置けば置くほど収入が増える建物だ。

9の建物は「宿屋」。その宿屋がある村ボードで、3軒以上の建物にコマが置かれると営業を開始して毎手番収入が入る。10の建物は「市役所」で、その村の建物が全て埋まると大金がもらえる。この2つは村の賑わいが反映する建物だ。

11の建物は「教会」。ビショップチップを持っていると、教会の数だけ収入が入るほか、ゲーム終了時に多く持っているとボーナスがある。ビショップチップはゾロ目を出したときに獲得できるが、ほかのプレイヤーがまたゾロ目を出すと奪われてしまう。

そして12の建物は「領主の邸宅」。即金でお金がもらえる。建物によって金額が異なり、早い者勝ちなので先に狙いたい。

ダイス目はそう都合よく出てはくれないが、同じ系統・種類の建物や同じ村に特化すると収入が増える仕組みになっている。目先の利益にとらわれずに建物を選択したい。

3人プレイで20分ほど。「領主の邸宅」を早めに押さえ、ほかのプレイヤーが育ててくれた村や建物に相乗りして私が1位。建物がたくさんあるので目移りするが、利益が高くなるであろう建物を見越していくのが面白い。ドイツゲームのエッセンスを詰め込んだ作品だ。

Böhmische Dörfer/Bohemian Villages
R.シュトックハウゼン作/dlpゲームズ(2016年)
2~5人用/8歳以上/30分
国内未発売

2人用タイルフリップゲーム『セルソード』日本語版発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ホビーベースは本日、2人用のタイルフリップ陣取りゲーム『セルソード(Sellswords)』日本語版を発売した。 C.カマーガ作、2人用、8歳以上、15分、3,000円(税別)。

ニュージーランド人によるデザインで、オリジナルはレベル99ゲームズ(アメリカ)から2014年に発売された作品。さまざまなスキルをもつキャラクターカードを配置して戦う。

手番にはキャラクタータイルを1枚、自分の色の面にして配置する。そして隣接する相手のキャラクターカードとバトルポイントを比べ、勝てば相手をフリップする。これを繰り返してタイルを5×5に並べ、縦と横の列で得点を競う。先手と後手を交替して2ゲームの合計で勝敗を決める。

キャラクタータイルにはスキルがあり、割り込みや追加攻撃などで大どんでん返しも可能。発動タイミングを見極めてコンボを決めることもできる。またキャラクターカードは四辺に別々のバトルポイントがあり、どの向きで置くかによって展開が変わるため、先の先を読んだ配置が重要だ。

キャラクタータイルは54枚の中から12枚を使い、全て表にして並べて交互に1枚ずつ選ぶドラフト式。毎回異なるキャラクターをさまざまな組み合わせで戦わせることができる。

『放課後さいころ倶楽部』第7巻発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

小学館は本日、月刊少年サンデー「ゲッサン」連載のボードゲームコミック『放課後さいころ倶楽部』第7巻を発売した。中道裕大作、637円。

女子高校生がボードゲームを通じて友情を深めていく物語。5ヶ月に1巻のペースで順調に単行本化されており、累計18万部を売り上げている。毎回ボードゲームが1タイトルずつ登場し、登場人物たちが楽しむ姿が描き出される。恒例のおまけ漫画やすごろくや店長のコラムも付いており、ゲッサンで読んでいた方も買う価値がありそうだ。

作者の中道氏は今月、テレビ朝日系の深夜番組『お願い!ランキング』で特集されたばかり(TGiWニュース)。ボードゲーム愛好者以外からも広く注目されている。

発売を記念して5月14日に東京・高円寺にて「第4回さいころ倶楽部杯」が行われる。今回のゲームは古典的名作『ラミィキューブ』で、定員40名は既に満員となっている。

2人用推理ゲーム『Mr.ジャック』10年ぶりリニューアル、多言語版が6月上旬発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

Mr.ジャック多言語版ホビージャパンは6月上旬、2人用推理ゲーム『Mr.ジャック(Mr. Jack)』の日本語版を含む多言語版を発売する。B.カタラ、L.モーブロン作、2人用、9歳以上、30分、5,000円(税別)。

オリジナルはハリケーン社(スイス)から2006年に発売された作品。国際ゲーマーズ賞、ブラジル年間ゲーム大賞の2人用ゲーム部門で大賞に選ばれたほか、フランス、オランダ、フィンランドのゲーム賞にノミネートされている。日本ではこれまでも外国語版が流通していたが、このたび発売10周年を記念してグラフィックをリニューアルし、日本語含む多言語版が作られることになった。

ときは1888年、ロンドンのホワイトチャペル地区。ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)とそれを追う腕利き捜査官の戦いを描く。1人は捜査官となってジャックの正体を暴くことを目指し、もう1人は犯人であるジャックとなってこの地区からの脱出を図る。捜査官は、キャラクターを暗闇や明かりを利用して推理をし、容疑者を絞り込んでジャックを追い詰めていく。はたして捜査官とジャックのどちらが勝つだろうか。

実在した容疑者や、ロンドン市警の警官、あの名探偵までもがキャラクターとして集合し、お互い特殊能力を駆使して追跡と逃走を繰り返す。各プレイヤーの勝利条件が異なる非対称型の2人用ゲームだ。

内容物:ゲームボード 1枚、キャラクターコマ 8個、キャラクターカード 8枚、アリバイカード 8枚、非常線トークン 2枚、マンホールタイル 2枚、ガス燈タイル 6枚、ラウンド・マーカー 1個、目撃者カード 1枚 ほか

Mr.ジャック多言語版(コンポーネント)

ウォンバット・レスキュー(Wombat Rescue)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ウンコして子ども助け

ウォンバット・レスキュー

オーストラリアに住んでいるカンガルーの仲間ウォンバット。小柄でおなかに育児嚢があり、日本の動物園でも飼育されている。視力が弱く、嗅覚が発達したウォンバットが主人公となり、自分の糞を頼りにして、活動範囲を広げていくウンコゲー。アメリカのゲームで、グループSNEの安田さんが面白いと仰るので個人輸入してみた。

六角形のマスでできたボードのスタート地点にウォンバットのお母さん、奥の方にウォンバットの子どもたちがいる。道に迷った子どもたちを、自分の巣まで連れ帰ることがゲームの目的だ。でも途中にはディンゴがうろうろしており......。

自分の番にはまず、ウォンバットを移動する。それぞれのウォンバットには自分の「匂いエリア」があり、その中ならば直線上に何マスでも移動できる。「匂いエリア」は、自分の糞1つから周囲2マスまで。糞をすればするほど「匂いエリア」も広がり、移動が容易になる。

「匂いエリア」の外にいても食料や子どもウォンバットがとなりにいれば、その匂いを頼りに1マスだけ移動できる。それもなければ闇雲。カードをめくって指示された地形(のいずれか)に移動する。

匂いエリア内の通常移動、匂いエリア外のとなり移動、カードを使ったランダム移動を自由に組み合わせて3回まで移動でき、食料のあるマスに入ればそれを食べ、子どものいるマスに入れば子どもをお腹の袋に入れる。

食べた食料はウォンバットボードの口のところへ置く。そして消化フェイズで、食料はお腹の中を進み、数ラウンドかけて糞になる。どこで糞をするか考えて計画的に移動しておこう。「ちょ、こんなところでクソすんじゃねーよ!」

その後に、ディンゴを担当していればダイスを振って、ディンゴが一番近いお母さんウォンバットのところに近づく。もし追いつかれたら子どもを置いて振り出しに戻らなければならなくなってしまう。ほかのウォンバットをおとりにして、うまく巣に帰ろう。

子どもを巣に置いたらまた出発。盤上に自分の糞が増えていくので、移動はどんどん早くなる。計画的に糞をできたかが勝敗を分けるだろう。先に4匹の子どもを巣まで連れ帰ったプレイヤーが勝利。

3人プレイで45分ほど。ディンゴを恐れるあまり、匂いエリアが分断されてしまって移動に手間がかかった。最初に匂いエリアを奥までつなげた鴉さんが救助をどんどん進める。最後は押し合いへし合い(移動先にほかのウォンバットがいれば押し出せる)で、ディンゴまで近づいてきて大混戦。千日手のようになり、先に3匹目を助けた鴉さんの優勝とした。

ウンコの匂いを移動に使うというアイデアの面白さが際立つだけでなく、運の要素が低めで、どこを通り、どこで糞をするか、考えどころの多い作品。ボードは可変式で、さまざまなパターンを楽しむことができる。

Wombat Rescue
M.ウルフ/イーグルグリフォンゲームズ(2015年)
1~4人用/10歳以上/60分
ゲームストア・バネスト:ウォンバットレスキュー

美味しい寿司ネタを集めろ!『すしごー』日本語版発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ヘムズユニバーサルゲームズは本日、ドラフトで美味しい寿司ネタを集めるカードゲーム『すしごー(Sushi Go!)』日本語版を発売した。P.ウォーカー・ハーディング作、2~5人用、8歳以上、15分、1800円(税別)。

オリジナルはアドベンチャーランドゲームズ(オーストラリア)から2013年に発売された作品。2015年にオーストラリアボードゲーム賞で国産部門に輝き、その後10カ国語版が製作されている。日本ではこれまで英語版が流通していたが、イラストも新たに日本語版が発売されることになった。

となりから回ってくるお寿司の中から好きなネタを1枚取る。残りはとなりの人へと流れ、反対側からまた別のお寿司が流れてくる。『世界の七不思議』などで有名になったドラフトルールを回転寿司に当てはめたものだ。

握り寿司は単独でも美味しいが、わさびを付けると3倍美味しくなり、お刺身は3つを食べ比べることで初めてその美味しさが分かる。店長特製のギョウザ(!)は食べれば食べるほど美味しくなるし、デザートのプリンは食べないと損をする。一番満足して帰れるのは誰だろうか。

ドラフトとセットコレクションの楽しさを短時間で手軽に味わえる作品だ。

ヘムズユニバーサルゲームズ:すしごー
TGiWレポート:スシゴー!

『ウォーハンマー・クエスト:カードゲーム』日本語版、5月下旬発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ウォーハンマークエストカードゲーム日本語版ホビージャパンは5月下旬、ミニチュアゲーム『ウォーハンマー』をテーマにした協力型冒険カードゲーム『ウォーハンマー・クエスト:カードゲーム(Warhammer Quest: The Adventure Card Game)』日本語版を発売する。J.ケンパイネン、B.サドラー、A.サドラー作、1~4人用、14歳以上、30~60分、6000円(税別)。

オリジナルはファンタジーフライトゲームズ(アメリカ)から2015年に発売された作品。ゴールデンギーク賞(カードゲーム部門、ソロボードゲーム部門)のノミネートされ、今年になってスペイン、ポーランド、イタリア、ドイツ語版などと一緒に日本語版が発売されることになった。ゲームズワークショップ(イギリス)によるミニチュアゲームのスピンオフ作品だ。

闇に覆われ危険に満ちた、オールド・ワールドが舞台。太古の遺跡に足を踏み入れると同時に、その背後で通路が崩落し、甲高い笑い声が周囲に響き渡った。プレイヤーはヒーローとなり、ゴブリン、トロール、オーク、グールや鼠人間などと戦い、邪悪なボスを見つけ出さなければならない。

クエストの結末は二つに一つ――栄光か、さもなくば、死か! 奴らの容赦ない猛攻撃を生き延びることができるだろうか。

内容物:クエスト・シート 6枚、ダイス 6個、ヒーロー・カード 12枚、アクション・カード 32枚、敵カード 50枚、地形カード 26枚、ダンジョン・カード 38枚、装具カード 45枚、状態カード 12枚、脅威度トークン 1個、パーティーリーダー・トークン 1個、負傷トークン 45個、成功トークン 20個、進行トークン 9個、プレイ方法 1冊、ルールガイド 1冊


(コンポーネント写真は日本語版)

東京・新小岩のゲーミングバー「アンロック」で遊ぶ

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ゲームマーケット前日、東京・新小岩のボードゲームバー「Unlock(アンロック)」を訪問。自由にくつろげる空間で、ボードゲームを楽しんだ。

アンロック(店頭)

JR総武線で秋葉原から13分。新小岩駅前の下町情緒漂うアーケードを通り、徒歩4分でアンロックに到着する。ゲームマーケットの会場である東京ビッグサイトからは、錦糸町駅行の都営バスを使うと乗り換え1回で着く。ゲームマーケットのアフターに使うのもよさそうだ。

40人も入るという広い店内では、5,6人のお客さんがゲームを遊んでいた。オーナーのイナム氏と、プロモーターのアル隊長氏からお話を伺ったが、ほかのお客さんも一緒に付き合って下さって、いろいろな話を聴くことができた。

「アンロック」の開店は昨年9月。オーナーのイナム氏は前職で夜勤の合間、仲間と遊べるものを探していて『ドミニオン』を見つけたのがきっかけ。当初はサブカルバーのようなものを考えていたが、結局ボードゲームがメインのバーにしたという。やがて秋葉原のイエローサブマリンで水曜日の会を主催しているアル隊長がこのお店で「金曜ボドゲ会」を開くようになり、ボードゲームも徐々に増えてきた。現在は100タイトルほどを常備している。

ボードゲームバーに1人で行くのは勇気がいるものだが、ゲームをしている人だけでなく、飲みながら喋っている人、食事をしている人もおり、声をかけられてすぐにゲームを遊ぶことができる。近所に住んでいる方も多く、まるで古くからの知り合いのように馴染んでいた。これも新小岩の下町情緒がなせる技であろうか。

余談ではあるが私は以前、亀有に住んでいて、行きつけの定食屋さんで店主やほかのお客さんとお知り合いになった。お喋りをしたり、一緒にテレビを見たりしてまるで家庭のように過ごしていたが、同じ葛飾区に属するアンロックにもその雰囲気がある。お洒落系でもマニア系でもなくて、とにかく居心地がいい。

途中で寝てしまってもOKのオールナイト金曜ボドゲ会、『ワニに乗る』などをガチで遊ぶアンロック杯や、駅前でビラ配りをしたり近所にポスティングしたりしたけれど結局来たお客さんはネット経由だったという話で盛り上がった後、『インカの黄金』と『カルカソンヌ:ゴールドラッシュ』を遊ぶ。その裏では『テーベ』が遊ばれていた。店内が広いため、隣のテーブルに遠慮しないで盛り上がれるのもよい。何なら人狼用に10人ぐらい入れる個室もある。

料金は心配になるぐらいの格安価格。その上お腹が空いたらパスタやピラフが安価で頼める。この価格なら学生でも気軽に来店できるだろう。実際、常連の学生さんがいて、ボードゲームキープ(自分のゲームを店内に置いていく)もあるとか。

あまりの居心地の良さに帰りたくなくなったが、次の日もあるので退出。初対面なのに、みんなで見送ってくれる温かさが身にしみた。また来たいと思う。

GamingBar UNLOCK
〒124-0024東京都葛飾区新小岩1-22-10-104
平日(月休)18:00~24:00/土日祝13:00~24:00(18時までは予約制)
平日2時間1000円、土日祝3時間1500円~
http://unlock-gamebar.jimdo.com/

アンロック(店内)

『エルドリッチホラー:神秘の遺跡』日本語版、6月11日発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

アークライトは6月11日、クトゥルフ神話をテーマにした協力ゲーム『エルドリッチホラー』の拡張セット『神秘の遺跡(Eldritch Horror: Strange Remnants)』日本語版を発売する。1~8人用、14歳以上、120~240分、3200円(税別)。プレイするためには『エルドリッチホラー』基本セットが必要。

新しいエンシェントワンシート「惑星直列」のほか、新しい4人の探索者、新しい冒険、遭遇、クエスト、アーティファクト、助力、ユニーク助力、そして呪文カードを加える拡張セット。オリジナルは2015年に発売されたもので、このシリーズの拡張セットが日本語化されるのは『失われた知識』『狂気の山脈にて』に続いて3タイトル目。

プレイヤーは巨石のモニュメントがある遺跡を探検し、人類生存のための秘密を解き明かし、迫り来る最期の日を生き延びなければならない。チチェン・イツァ、イースター島、ストーンヘンジ、万里の長城といった実在の遺跡がゲームに登場。どんな秘密が隠されているか、自分の目で確かめよう。

アークライトゲームズ:エルドリッチホラー:神秘の遺跡

エルドリッチホラー:神秘の遺跡

ゲームマーケット2016春:参加者11000名

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

5月5日(木祝)に東京ビッグサイトで行われた日本最大のアナログゲームイベント「ゲームマーケット2016春」は、初夏のようなゴールデンウィークのさなか多くの参加者が訪れ、約11000名が参加したことを、ゲームマーケット事務局が発表した。前回(2015年11月)の「ゲームマーケット2015秋」から1500名、約15%割増となった。参加者が1万人を超えるのはゲームマーケット史上初。

前回を70団体も上回る480団体の出展者が、251タイトルの新作をはじめ、旧作・輸入・中古ゲームが並べて迎えたゲームマーケット。午前10時の開始時には2400名が待機列を形成し、開場後も訪れる人が絶えず前回の規模を上回ることになった。同人ゲーム、輸入ゲーム、中古ゲーム、伝統ゲーム、TCG、TRPG、リアル謎解きゲームなど多様なメニューが用意され、それぞれの愛好者が集まった。

次回はゲームマーケット2016秋で12月11日(日)に行われる。国産新作評価アンケートはゲームマーケット事務局でまもなく間もなく開始される見込み。

ゲームマーケット公式:2016春 お疲れ様でした

ゲームマーケット2016春レポート

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

五月晴れの子供の日、日本最大のアナログゲームイベント、ゲームマーケット2016春が東京ビッグサイトで開催された。過去最高の487団体が出展し、251タイトルの新作を発表。L字型になった西3・4ホールの広い会場にたくさんの来場者が詰めかけた。

午前8時の開館時間にはすでに500人が集まっていたという。その後も列は伸び続け、午前10時のホール開場には2400人ほどに膨れ上がった(Real&風船さん調べ)。最終的な参加者数はまもなく主催者から発表の予定だが、ゲームマーケット史上初めて1万人を超えたと見られる。

しかし広い会場はこの待機列を容易に飲み込んだ。長い列ができたのは直前に『ハートオブクラウン』の拡張を発表したFLIPFLOPsぐらいで、あとは適度に分散していった。今回のゲームマーケットを総括すれば「多様化」といえるのではないだろうか。

開場前、列の先頭にいた方々に開場一番どこに行くか尋ねたところ、FLIPFLOPsと中古ブースという声が複数あったぐらいで、ほとんどかぶらなかった。そんなに早くから並ばなくても入手はできるとしても、万が一売り切れるかもしれないから並んでおく。汗ばむような陽気で、寒くはないが開場前は日陰で涼んでいる人もいた。

会場内ではじめ混んでいたのは中古バザール。どれも一品ものだから優先度が上がる。ゲームマーケットでは中古ゲームを出展するブースが少なく、需要に供給が追い付いていない模様だ。

やがて混み始めたのはリアル謎解きゲーム「ゲームマーケットの闇に閉ざされし扉」。クトゥルフ神話がテーマで、会場内を探索して謎を解き、物語を展開していく。会場内に設けられたいくつかのポイントはいずれも長い行列ができ、最終的に750人が挑戦したという。

ゲームマーケットの伝統行事ともいえる中古オークション。今回は熊本地震チャリティーオークションも開かれ、参加者で大いににぎわった。ほかにも、世界の名作ゲームプレイコーナー、伝統ゲームコーナー「中将棋」、子どもゲームコーナー、TRPGコーナーなどがあり、それぞれたくさんの来場者が楽しんでいた。さまざまなコーナーを設けることによって、老若男女多様な参加者が誰でも楽しめるイベントになっていたと思う。

ボードゲーム愛好者にとって今回の目玉は何といってもこの人たち。フランス人デザイナーのA.ボザ氏とC.ルブラ氏が自ら制作したゲーム『外人ダッシュ!』を引っ提げて出展したのである。海外からの出展は台湾や韓国から毎回行われているが、ヨーロッパからは初。A.ボザ氏らはボードゲーム仲間6人で前日に来日し、浅草や両国国技館などを1週間観光していくという。

現代のゲームばかりではない。復刻版『浄土双六』(PLENLUNO)はサイコロで地獄から極楽を目指すゲームで、仏教の世界観を各マスに反映している。

全部のブースを回って新作をチェックした後、時間があったのでいくつか体験卓で遊ばせてもらう。『トリックオブスパイ』(カワサキファクトリー)は、全体のカードから1枚だけ取り除いたカードが何かを、トリックテイキングの中で予想していく。予想はルーレットの仕組みで、色、数字、色+数字で、絞り込むほど当たりにくく、得点が高い。ほかの人が出したカードを見て、予想を絞り込んでいくのが面白かった。

『セイムワン!』(ワンドロー)は前の人が出したカードと同じ色のカードを出していくゲーム。同じ数字があれば割り込めるルールがあるため、何を出そうかなどとのんびり考えていられない。スリルのあるゲームだ。タイトルにちなんで、サメ(Same)とワンちゃん(One)のカードがあるのがニクい。

『プレゼント工房のトントゥさん』(こげこげ堂本舗)は、フィンランドの妖精となってサンタクロースから注文されたプレゼントを作るゲーム。材料カードをドラフトで回して、一斉に作るプレゼントを早取りで選ぶというメリハリが効いている。

ほかに、十分にチェックしていなかったが回っているときに気になったゲームをいくつか紹介しよう。『スピードコンボマスター』(ボードゲーム.work)は、技カードで指示された組み合わせでパンチやキックのカードをできるだけ早く出すカードゲーム。うまい順序で出せればコンボが決まる仕組みで、複雑なコンボはコンピュータ(ブラウザ)が判定し、ダメージを計算してくれる。

『HORI・HORI』(フジモトが作ります)は、イヌが飼い主に怒られない程度に好きなものを庭に埋めるゲーム。「くびがとれたくまちゃん」など大物を埋めたいが、その分たくさんのカードを山札から引かなければならず、バーストが怖い。作者の飼い犬が実際に埋めていたものを選んだそうで、犬好きにはたまらない。

『ウィークリーアブダクター』(Rockin'chair)は、宇宙人が地球でできるだけたくさんの人間を誘拐するゲーム。コマがちりばめられたマップ上に上から輪ゴムを落とし、その中にいる人間を獲得できる。年齢を表す人間コマの色によって得点が変わり、また家族など組み合わせで役ができるルールもある。

『ひまつぶし~る』(缶詰本舗)は、ゲームが進むにつれてカードにシールを貼っていく1人用ゲーム。『パンデミックレガシー』にインスパイアされたというゲームだが、シールを貼ったまま繰り返し遊び、展開が変わっていく。

ほかにも購入したゲームがあるが、順次プレイしてレビューしていきたいと思う。最後に書籍。『遊びの宝箱』(スモール出版)や『Game Jamboree』3号のほか、変わったところでは『オタクのためのエンディングノート』(Origins研究会)、『アナログゲームの梱包時における「ちぢれ毛」の混入を防ぐガイドライン2016年版』(YbYゲームズ)など。書籍は事前チェックがしにくく、ブースを回っているうちに見つけたものが多かった。

今回、私は新作チェックを中心に1日過ごしたが、これもひとつの楽しみ方で、ほかにも多様な楽しみ方ができるようになったと思う。ただこれだけ規模が大きく多様になると1日で回るのは非常に難しい。どうしても目ぼしいものを買うのに精いっぱいで、ノーチェックのブースを見て回ったり、実際に遊んだり、出展者をお話したりする余裕がほとんどない。ゲームマーケット事務局では2日開催を検討しているそうだが、早期に実現してほしい気持ちは回を重ねるごとに増している。

テレビ朝日『お願い!ランキング』で中道さん特集

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

テレビ朝日系の深夜番組『お願い!ランキング』で5月3日、『放課後さいころ倶楽部』の中道裕大氏の密着スペシャルが放送され、関連してボードゲームショップやボードゲームが紹介された。

「人気漫画家の作業現場に密着スペシャル 第2弾」と題し、中道氏に5日間密着して「漫画家のスゴいところランキング」を発表。連載して3年目を迎え、単行本6巻で合計18万部を売り上げているという中道氏のパソコンを使った原稿作り、世界で話題のボードゲーム、ボードゲームの漫画を選んだ理由が取り上げられた。

パソコンを使った原稿作りでは、『ファミリア』を例にゲームのパッケージをなぞり描きして、原稿の上にコピペ、角度を変える様子を紹介。まるで写真のようなボックスアートが描かれる秘密が明らかになった。

世界で話題のボードゲームでは、テンデイズゲームズ(三鷹)とディアシュピール(東中野)を訪問。一回しか遊べない『パンデミックレガシー』を詳しく紹介した。ボードゲームの漫画を選んだ理由は伊集院光氏のラジオ(『深夜の馬鹿力』)で『ごきぶりポーカー』とすごろくや(高円寺)を知ったことであるという。

その後はスタジオでゲストのばいきんぐに対し、漫画に登場したボードゲームとして『マラケシュ』と『ねことねずみの大レース』を紹介。『ねことねずみの大レース』は実際に遊んでみているが、実際には後半に「ゴールデンウィークに盛り上がれる話題のパーティーゲーム」として取り上げられた『ワルひげ危機一髪』と『時限爆弾クラッカー』のほうが明らかに盛り上がっており、テレビでボードゲームを紹介する難しさも浮き彫りとなった。

テレビ朝日:お願い!ランキング5月3日


お願い!ランキング 1部 2016年5月3日 160503 投稿者 McintyreTillman87

『ペアーズ』日本語版、5デッキで5月5日発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

テンデイズゲームズは5月5日、風変わりなデッキを使ったカードゲーム『ペアーズ(Pairs)』日本語版を発売する。デザイン・J.アーネストほか、2~8人用、15分。5つのデッキが同時発売され、各デッキ1500円、5デッキセット・コレクションボックス付きで6000円(税別)。

オリジナルはチーパスゲームズ(アメリカ)から2014年に発売された作品。デッキごとにアートワークが異なる。クラウドファンディング「Kickstarter」において大成功を収め、現在15種類のデッキが発売されるに至った。

どのデッキも1が1枚、2が2枚、3が3枚...という構成で10までのカードがあり、基本ルールは同じ。アートワークが異なり、そのアートワークに応じた選択ルールが入っている。

基本ゲームでは、誰か1人の場にペアができるか降りるまで、順番にカードを受け取っていく。ペアができるか、降りると得点が入り、最初に決められた点数を得たプレイヤーが敗者となる。勝者はおらず、敗者を1人だけ決めるゲームだ。

日本語版では英語版からの2種類「フルーツデッキ」「ゴブリンデッキ」に加え、オリジナルデザイン3種類のデッキを制作。合計5つのデッキが発売されることになった。日本語版オリジナルのデッキは漫画家・イラストレーターの萩岩睦美さんによる「リトルバードデッキ」、切り絵作家のタナカマコトさんによる「ファニーハッターデッキ」、数々のボードゲームでアートワークを手掛けるタンサンファブリークによる「ボールゲームデッキ」で、それぞれ川崎晋氏(カワサキファクトリー)、新澤大樹氏(倦怠期)、タンサンファブリークによる選択ルールが付属する。

斬新なアイデアに定評があるチーパスゲームズを、さらに斬新にローカライズした意欲的な日本語版だ。

テンデイズゲームズ:ペアーズ日本語版

ゲームマーケット2016春:国産新作リスト(印刷用)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ゲームマーケット2016春が、いよいよ5月5日(木祝)に東京ビッグサイトにて開かれます。先日公開したリストに基づいて、国産オリジナル新作260(秋から+13)タイトルをまとめたリストを制作しました。PDFファイルで、A4で4ページ。

・予約したゲームの受け取り忘れチェック
・当日絶対手に入れたいゲームや、現物を見て(試遊して)購入を検討したいゲームの備忘録
...ならびに用意するお金の計算(重要)
などにお役立て頂けたらと幸いです。

なお、出展はあくまで各団体のホームページなどで告知されているものにもとづいており、未確定情報も含んでいます。内容や価格に変更がある可能性もあるのでご注意ください。特に日本語版は税抜価格になっているものもあります。

また、ゲームマーケット事務局ではこのリストに基づいて恒例の新作評価アンケートを行う予定です。リストに掲載されているけれども頒布されなかった、逆に掲載されていないけれども頒布されたなどの情報をお寄せ下さい。

ゲームマーケット2016春新作リスト(PDF)

アンケート:海底探険

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

Q107:第1回ゲームマーケット大賞『海底探険』を・・・

A.所有・既プレイ 46票(29%)
B.未所有・既プレイ 53票(33%)
C.未プレイ 61票(38%)

オインクゲームズから発売され、第1回ゲームマーケット大賞に選ばれた『海底探険』。残り少なくなっていく空気を気にしながら、海の奥底にある宝を持ち帰ることを目指すゲームで、普段ゲームを遊ばない人からゲーム慣れした人まで幅広く楽しむことができます。

アンケートでは、遊んだことがあるという方が6割を超え、所有しているという方も3割近くに達しました。昨年行った『枯山水』のアンケートでは遊んだことがある方が5割弱、所有しているという方が1割、一昨年行った『ラブレター』のアンケートでは遊んだことがある方が7割弱、所有しているという方が5割という結果でしたので、『ラブレター』に近い広がりを見せていることが伺えます。

まだ遊んでいないという方も、運と駆け引きがほどよくミックスされたおすすめ作品ですので一度手にとってみるとよいでしょう。

5月のアンケートはTwitterの利用状況です。ボードゲームの情報は現在Twitterに多く集まっており、当サイトでも情報収集・発信ともに多用するようになりました。当サイトの読者のみなさんはどれくらい利用されているでしょうか。近いものをお答え下さい(ボードゲーム情報以外の利用でもかまいません)。

『ゲームオブトレイン』日本語版、5月13日発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ジーピーは5月13日、数字を並べ替えカードゲーム『ゲームオブトレイン(Game of Trains)』日本語版を発売する。A.コンノフ、A.パルツセフ、A.シクリヤロフ作、2~4人用、8歳以上、30分、1800円(税別)。5月5日のゲームマーケットでは1500円で先行販売される。

オリジナルはバルト三国の出版社であるブレインゲームズから2015年に発売された作品。ロシア人の3人組がゲームをデザインしている。今年になってポーランド、ドイツでも発売され、アバクスシュピーレ(ドイツ)を扱うようになったジーピーが日本語版を制作した。カタンシリーズの日本語版で知られるジーピーが、カタンシリーズ以外の日本語版を制作するのは初めて。

到着する貨物列車を順番に並べ替えるゲーム。はじめは降順に並んでいるが、これを山札から引いたカードと交換したり、カードの特殊能力を使ったりして昇順に並べ替えていく。特殊能力には交換、移動、ほかプレイヤーのカードの除去などがあり、並べ替えは一筋縄ではいかない。最初に正しい順番に並べ替えられたプレイヤーが勝者となる。

運の要素と、その運をコントロールする戦術性、ほかプレイヤーとのインタラクションが楽しめるライトなカードゲームだ。

『トイレ我慢カードゲーム モレール』5月24日発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

スモール出版は5月24日、『トイレ我慢カードゲームモレール』を発売する。デザイン・のーべー、イラスト・ニイルセン、3~6人用、8歳以上、30分、2400円(税別)。5月5日のゲームマーケット2016春で先行販売され、購入者にはプロモカード「敗者」がプレゼントされる。

ゲームマーケット2003でKing's Courtから頒布され、8分で完売した伝説の同人ゲームが、イラストも新たにまさかの商品化。『ボードゲームカタログ』などのボードゲーム関連書籍を出版しているスモール出版が初めて手掛けるゲームだ。同社から出版された拙著『ボードゲームワールド』で「クソゲーもといトイレゲーム」で3位に挙げられたのがきっかけだったという。

トイレに行きたい。でもトイレがない! 人間の尊厳をかけたカウントアップ系のカードゲーム。1枚ずつカードを出して数を増やし、規定数以上にしてしまったプレイヤーはステータスカードを減らしておもらしに近づく。こうしてステータスが0になったプレイヤーがもらして敗北となる。

カードの中にはリバースやスキップのほか、ダイスを振って回復したり手札を交換したりするものもある。ステータスカードには「はよ、トイレに行きたい」「ほあああああああ!もれる~~」などのセリフが書いてあり、それを読むことで否応なく盛り上がるだろう。

スモール出版では同日、草場純氏の新刊書籍『遊びの宝箱』(1500円税別)も発売される。あわせて求めよう。

セット内容:モレールカード76枚、ステータスカード24枚、チェックカード2枚、ダイス2個、説明書1枚

ドイツゲーム賞2016、投票始まる

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ボードゲーム愛好者の投票で今年の一番人気を決めるドイツゲーム賞(Deutscher Spielepreis)の投票が、インターネット上で始まった。誰でも投票できる。7月31日まで。

対象となるのはエッセン・シュピール2015からニュルンベルク玩具見本市2016までの時期に発表された新作。「日本ボードゲーム大賞」と同じく下記のページを開き、面白いと思う順に5タイトルまで(全て埋めなくてもよい)、タイトル(原題)とメーカー名、さらにキッズゲームも1タイトルを記入する。

下の段には個人情報を全て記入しなければならない。Vorname(名前)、Nachname(名字)、Straße(町名と番地)、PLZ(市町村名)、Ort(都道府県名)、Land(国名=Japan)、Telefon(電話番号=+81の後に0を除く市外局番から)、E-Mail-Adresse(メールアドレス)、E-Mail wiederholen(同じメールアドレスを再入力) 。入力が終わったら「absenden」のボタンで送信する。

受け付けられると、入力されたメールアドレスに確認のメールが届くので、そこに指定されたURLをクリックして投票完了となる。クリックしないと無効になるので注意。日本ではまだ一般発売されていない新作もあるので、締め切りまでたっぷり遊んでから投票してみよう。発表は9月にネット上にて、授賞式は10月のエッセン国際ゲーム祭にて行われる。

近年の受賞は『マルコポーロの旅路』(2015)、『ロシアンレールロード』(2014)、『テラミスティカ』(2013)、『村の人生』(2012)、『世界の七不思議』(2011)。ゲームをたくさん遊んでいるコアな愛好者が投票するだけに、遊びごたえのあるゲーマーズゲームが選ばれる傾向にある。

Deutscher Spiele Preis:Abstimmung

『知ったか映画研究家スペシャル!』発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

cosaicは4月30日、架空の映画について知ったかぶりをして論評し合うパーティーゲーム『知ったか映画研究家スペシャル!』を発売した。デザイン・黒田尚吾、イラスト・ちゅぱみ、3~10人用、10歳以上、5分、1800円(税別)。

ボードゲームポッドキャストでも知られるサークル「豚小屋」から、ゲームマーケット2015大阪で発表された作品。当初は名刺カード印刷の同人作品だったが、新作評価アンケートで2位になり、ゲームマーケット2015秋に「知ったかプロジェクト」としてスピンオフ作品4タイトルが生まれた。フジテレビの深夜番組「アフロの変」で犬山紙子氏が紹介したことでも知られる(TGiWニュース)。

ダイスでランダムに生成される映画のタイトルについて、まるで見たことがあるかのように論評する。一番優秀な論評をした人をみんなの投票で決めるが、ほかの人の論評は全て肯定しなければならない。突拍子もない論評に話を合わせるうちに、どんどん変な映画になっていく爆笑必至のパーティーゲームだ。

今回のスペシャル版では、ボードゲームポッドキャスト「ほらボド」でおなじみのちゅぱみ氏がイラストを担当。また映画だけでなく様々なテーマで知ったか論評できるルールが入っている。

グループSNE:知ったか映画研究家スペシャル

2017年9月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
リンクフリー このバナーをお使いください