スプリングメドウ・春の草原(Spring Meadow)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

♪口笛は、なぜ~

springmeadow.jpg

雪だらけの山に草原タイルを並べて春を訪れさせるタイル配置ゲーム。ベルリンのボードゲームカフェ「シュピールヴィーゼ」がU.ローゼンベルクを起用して制作した「パズル三部作」の最後に当たる。

第1作『コテージガーデン(Cottage Garden)』のレポート「庭の回転率を上げるのと、植木鉢やガラスのマスを避けるのを両立するのがチャレンジングだった」
第2作『インディアンサマー』のレポート「エリアを埋めるほうに注力すると、チップが取れずだんだんと手が遅くなる。このあたりの加減の難しさが絶妙だった」

最終的な得点勝負の『コテージガーデン』、プレイヤーボードを全部埋めることを目指す『インディアンサマー』に対して、『スプリングメドウ』はほかのプレイヤーより多くの段を埋めるという、ゲーム中も分かりやすい目標となっている。テトリスのように下の段から埋めていって、何段埋まったかを競う。

中央に並んだタイルから、一直線状にあるタイルを取って自分のプレイヤーボードに配置するところは『コテージガーデン』と同じ。よく観察すると、次の自分の番まで確実に残っているタイルから、ここで取らないとほかのプレイヤーに取られてしまうタイルまで分かる。次に取るタイルまで考えて、その組み合わせを考えていくパズル思考が面白い。

さまざまなかたちのパズルピースには、『インディアンサマー』のようにところどころ穴が空いており、プレイヤーボード上にあるマーモットの巣穴に合わせておかなければならない(タイルが巣穴を塞いでしまう場合は、ほかの巣穴を潰す)という制限がある。しかし穴をつなげることで小回りの効く追加タイルが手に入るので、それも踏まえたタイル選択は奥が深い。

タイルの補充が必要となったときに得点計算が発生し、手前から完全に埋まった列と、完全に埋まっていない最初の列、マーモットの巣穴が得点になる。しかしこの得点は何にも記録しない。全プレイヤーの間で、最も得点の高い人がトロフィーをもらって1勝となり、先に2勝した人の勝ちとなるのだ。

1勝した人はリードしているから、2勝しやすくなると思うかもしれない。しかし1勝すると、自分のマーモットの巣穴を全部潰さなければならなくなり、得点が下がるだけでなく、今後のタイル配置も難しくなる。このため、どのタイミングで、どのようなかたちで1勝するかが重要になる。全力を出して勝ってしまうと、2勝目が遠い。

4人プレイで1回目はあっさり決着が付いて20分、2回目は粘って45分ほど。巣穴を活かすには小さめのタイルを細かく敷き詰める必要があり、自然と手が遅くなる。一方大きめのタイルには穴が空いておらず、巣穴がかえって邪魔になる。さらに、一段一段地道に埋めていくか、虫食いでも上の方を埋めて隙間は後から埋めるかという選択も悩ましい。

タイルの選択は頭を使うが、得点計算は割と頻繁に発生するのでテンポは悪くない。自分のボードと、ほかのプレイヤーのボードを見て、常に先手を取っていく感じがエキサイティングだった。

Spring Meadow
ゲームデザイン・U.ローゼンベルク/イラスト・A.ベークホフ
シュピールヴィーゼ出版+ホビージャパン(2018年)
1~4人用/10歳以上/15分×プレイヤー人数

リンクフリー このバナーをお使いください