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スタイル、好み、経験

〜仲間づくりの一助として〜

 日本では、ここ1,2年でボードゲームが目に見えて広がってきました。カプコンによる『カタン』の発売や『ブロックス』のヒットから、マスコミで取り上げられる機会も増え、全国各地でゲームサークルが立ち上げられています。また家族や仲間内でも遊ばれるようになり、プレイ人口はどんどん増えているものと見られます。
 その結果、特に都市部では新しいゲーム仲間を求めて愛好者の交流が活発になってきました。今はインターネットで調べればすぐに情報が得られます。ゲーム会の開催をホームページで告知すれば、見ず知らずの人が結構遠くから参加することだって少なくありません。ネットで知り合い、ゲーム会で初めて顔を合わせるということは、今や当たり前のようになってきています。
 こうした動きの中で、「周りが内輪の仲間ばかりで疎外感を味わった」とか、「とんでもない人に参加されてたいへんな思いをした」という話をちらほら聞くようになりました。特に、不特定多数の参加を募るゲームサークルにおいて顕著になることが多いようです。ボードゲームを愛好する同好の士が集まったはずなのに、楽しめないことがあるのはどうしてでしょうか?
 ゲーム会には主催者が意図する方向性があります。一方、参加者にもそれぞれの嗜好があります。この2つがずれたままで歩み寄りがないとゲーム会は全く楽しくなくなります。いかに双方が(参加者が多い場合には参加者がより多く)歩み寄れるかがカギとなりそうです。

03/01/21追記 リンク、掲示板への書き込み

初心者/経験者

 ボードゲーム、特にドイツゲームで初心者/経験者というタイプ分けはあまり意味がないのではないかと筆者は考えています。もちろん、経験は無駄になるものでは決してありません。ルール理解も早くなるでしょうし、ゲームから引き出される楽しさも増えるでしょう。ですが初心者は赤ちゃんではありません。見下すことはおろか、親切にしすぎるのも考え物です。
 将棋・囲碁などの伝統ゲームやモノポリー・アクワイアなどのアメリカゲームでは経験がものをいいました。ハンデをつけたり、わざと手ぬるい打ち方をしない限り、経験者が断然有利です。したがってゲーム会ではレベル分けでもしないと楽しめないことになり、また新参者には敷居が高くならざるを得ません。
 一方、ドイツゲームはわかりやすいルールと、ほどよい運の要素によって初心者でも入り込みやすく、また勝つチャンスも十分にあるように作られています。まったく興味のない人はともかく、そこそこやる気があれば遊ぶことができ、楽しむこともできます。これはマニアよりも一般をターゲットにしているドイツゲームの大きな利点だと思います。
 それなのに経験者が初心者を一律に特別扱いするのは、あまり好ましいことではありません。例えば「初心者はルールが多いと分かりづらいだろうから、簡単なゲームをさせよう」という余計な親切心が、初心者に「ボードゲームって所詮子供の遊びなんだな」といった印象を抱かせることになりかねません。さらには「初心者には6ニムト!でも遊んでもらって、我々経験者はこっちでアレアのゲームやってるから」などという初心者を見下したような態度は、ゲーム会を分裂させてしまうことでしょう。
 確かにルールの理解度では経験者の方がよく理解できる可能性が高いでしょう。しかしだからといって初心者はみんな簡単なルールしかわからないということにはなりません。初心者でもルール説明をうまくすれば戦略性の高いゲームにすんなり入り込めるでしょうし、経験者だって難しいゲームはダメという人もいます。また初心者がゲーム会に溶け込めないかというとそうでもなく、経験者でも浮いてしまってさっぱりということもあります。
 実際のところ問題なのは、ゲームの好みやプレイスタイルです。これらの多くは経験に左右されるでしょうが、経験がないからといって好みやスタイルもないということにはなりません。初心者には初心者なりに、どういうゲームが気に入るか、またどういうプレイスタイルが合っているか潜在的にあり、それは決して一様ではありません。
 初心者か経験者かという色眼鏡で見ずに、その人自身のもつ志向性をよく見てください。

[追記]これに代わるパラメータとして、人生におけるプライオリティというものが提案されています。わざわざゲームをするために時間を作る人ほどプライオリティが高く、余った時間に付き合い程度という人は低いと考えます。人生にはいろいろな価値観や趣味があるので、どちらが優れているという訳ではないのは言うまでもありません。しかし、プライオリティの高さが極端に異なる人同士で遊ぶのは、つらいことがあるかもしれません。

トーナメントプレイ/カジュアルプレイ

 さてプレイスタイルとして愛好者を大きく分けるものに、「勝敗重視か否か」があります。かゆかゆさんの提唱にならってトーナメントプレイ/カジュアルプレイと呼びます。 トーナメントプレイは、勝つことを第一とするプレイスタイルです。ドイツゲームでは勝敗に拘泥するよりもコミュニケーションを楽しむことが性質上推奨されてますが、戦略を研究し、作戦を練ってベストの手を打つことに楽しさを覚える人がいるのも確かです。こういう人たちの間では、ひとつのゲームで大会を開いたり、運の要素を抑えたゲームが好まれることになります。
 一方カジュアルプレイは、勝敗も気にするけど、楽しむことを第一とするプレイスタイルです。コミュニケーションを大切にし、場としての盛り上がりに価値を見出します。あまり長考することもなく、負けを決するようなまずい手でも気にしません。こういう人たちの間では、軽いゲームや新しいゲームを次々と遊んだり、運の要素が高いゲームが好まれるでしょう。
 かゆかゆさんはTCGでこの差をはっきり認識したと言います。

これはトレーディングカードゲームをやっていたときに思ったことでした。TCGでは大会が行われます。当然大会で勝つためにデッキを組む人たちがいます。ですが全員が大会に参加することを希望するわけではありません。やはり、勝敗が最重視点ではなく、特定のテーマでデッキを組む人もいます。当然、それぞれプレイの方向が違うのだから、一緒にプレイしてもお互い楽しむことはできません。ボードゲームでもそうなのではないかと思います。(往復書簡より)

 このプレイスタイルの違いは想像以上に大きく、トーナメントプレイを主とするゲーム会にカジュアルプレイの人が行って不快な緊張を強いられたり、反対にカジュアルプレイのゲーム会にトーナメントプレイの人が行って物足りなさを感じたりするということはよく聞きます。ゲーム会に溶け込めないならば、その大きな原因になっているのではないでしょうか。
 この2つのスタイルはどちらが優れているというものではありません。自分のスタイルを分析し、それにあったゲーム会に参加する(または主催する)ことがストレスを減らす方法になるだろうと思います。もちろん、TPOでどちらのプレイスタイルでも楽しめるのが一番お得なのは言うまでもありません。

クローズ/オープン

 人付き合いには、狭く深くというタイプと、広く浅くというタイプがありますがゲーム仲間にもこのことが当てはまります。前から知っている人同士でないとどうも落ち着かない、知らない人とはなかなか打ち解けられないという人見知りの多い人は、自然にゲーム会がクローズになっていきます。新しい人と出会うのが好きで、同じ人と深くつきあうのは気が進まない人はオープンな会を好むでしょう。
 クローズ志向のゲーム会に単独で新参者が入れば浮くのは当然のことですし、歓迎されないかもしれません。一方オープン志向のゲーム会は新参者が入りやすいでしょうが、定着してくれるかはわかりません。クローズは親密だけど閉鎖的、オープンは開放的だけど浅薄という、どちらにも一長一短があるわけです。これもどちらが優れているというものではありません。
 自分のスタイルを分析して、クローズ志向ならば気心の知れた仲間を集めてプライベートな会を、オープン志向ならば多少遠くのゲーム会に足を伸ばしたり、広く宣伝していろいろな人を集めてみたりするのもよいでしょう。
 付言しますと、近年は付かず離れずの人間関係が好まれるためかオープン志向が増えているように見受けられますが、今目の前に座って一緒にゲームしている人をコンピュータープレイヤーであるかの如く扱い、ひとつの人格を持った人間として見ていないような状況になっているとするならば由々しきことです。オープンにしろクローズにしろ、ボードゲームは一緒に遊ぶプレイヤーがいなければ成り立たないことを銘記し、敬意をもって接したいものです。

パワープレイ/ランダムプレイ

 トーナメントプレイ/カジュアルプレイに多少関連しますが、同じゲームを繰り返し遊ぶというプレイスタイル(パワープレイ)と、いろいろなゲームを転々と遊ぶプレイスタイル(ランダムプレイ)があります。前者は勝敗にこだわり戦略を研究したい人だけでなく、ルールを覚えるのに苦労する人にも見られ、後者は勝敗にこだわらず新しい刺激・楽しさを探したい人に見られます。
 マナーとしては、他の人があまり遊びたくないようなゲームを強硬に主張したり、反対に他の人が遊びたがっているゲームをむげに断ったりしないのは当然のことですが、ゲーム会の方向性としてどちらにするかは参加者でよく話し合っておく必要があるでしょう。これもどちらが優れているというものではありません。

重め指向/軽め指向

 何時間もかかる戦略ゲームを好むか、何十分かで終わる軽いゲームを好むかも考えなくてはいけない要素です。軽いゲームを好む人に長時間ゲームは酷ですし、戦略ゲームを好む人に軽いゲームの連続は物足りません。
 とはいえ、この指向は相容れないものではないと思います。重いゲームを遊んだ後には軽いゲームで息抜きをするなど、参加者に応じて上手に組み立てましょう。

旧作指向/新作指向

 傑作といわれる旧作をじっくり味わうか、発売されたばかりで評価も定まっていない新作を試すかという方向性の違いがあります(中には日本で紹介されたことがなく、評価も定まっていない謎の旧作を遊んでみるということもありますがここでは考慮しません)。傑作とされている旧作は外れが少ないでしょうが、新しいゲームの楽しさを発見するのも喜びです。これも重め・軽めと同様どちらかに偏ることなく、バランスよく織りまぜるのが正解と言えそうです。

仲間作りは年月を要する

 以上、円滑で楽しいゲーム会をめざして考察してきました。自分の持っている方向性と、参加者やゲーム会全体の方向性が近いほど、楽しい会になると思います。
 もちろん、この方向性は動かしがたいものではありません。自分のスタイルと正反対の人もいるということを理解して、お互いに歩み寄ればよい関係が築いていけると思います。そのためには、何度か遊んでみながら関係を模索しなければなりません。こちらが好みだと思っても相手がそうであるとは限らず、相手が好みと思っても私がいやだということがあって、そこをしばらくつき合わせていく必要があります。ゲームと同じで食わず嫌いはダメですが、1,2度で判断するのも不十分でしょう。
 ボードゲームは確かに初対面でも人と人の垣根を簡単に取り払える素晴らしいツールですが、残念ながら万能ではありません。最初からゲームが受け付けない人もいますし、1度や2度遊んだだけで万全の信頼関係ができるはずもありません。仲間作りには長い年月が必要なのです。
 自分が年老いても、近所にゲーム仲間がいて昔話などをしながら遊べたら最高ですね。

おまけ:プレイスタイルチェックシート
 中央の「どちらでもない・どちらでもOK」から、どちら寄りかをチェックします。自分の性向を探るのにお役立てください。一例として私のものと、私がよく行くサークルのものを分析してみました。

Play Style Check Sheet(おの)
プライオリティ高 □■□□□ プライオリティ低
トーナメントプレイ □□□□■ カジュアルプレイ
クローズ □■□□□ オープン
パワープレイ □□□□■ ランダムプレイ
重め □□■□□ 軽め
旧作 □□■□□ 新作
Play Style Check Sheet(YBGC)
プライオリティ高 □■□□□ プライオリティ低
トーナメントプレイ □□□□■ カジュアルプレイ
クローズ □□□■□ オープン
パワープレイ □□□□■ ランダムプレイ
重め □■□□□ 軽め
旧作 □□■□□ 新作

[追記]このスタイルシートは、タイプが合わない人・サークルを排除するためのものではなく、相対的なスタイルのずれを認識することで関係改善に役立てるためのものです。そのためには結局のところ、いろいろなスタイルに対応できる寛容性が大切だと思います。

関連リンク

盤友会…チェックシートを利用したプロフィールづくり
WEIRD WORKS…サークル紹介に
田中屋本舗てーぶるげーむのおもちゃ箱play:game名工大シュミレーションゲーム友の会…自己診断または自己紹介に

関連書き込み

[35] 「スタイル、好み、経験」 投稿者:いっかい 投稿日:2003/08/04(Mon) 20:44:11
  こんにちは。(本当に)いつもお世話になっています。
この掲示板でははじめまして、ですよね。
どこの掲示板で書こうかと思いつつ、結局おのさんご自身のページに
書くことにしました。

今回も大変面白いお題を出していただきまして、本サイト、並びに
あちこちでの反響を楽しく読ませてもらっています。

スタイルチェックシート、大変面白い表現だと思います。
自分自身のことを考えた場合、僕ならこう書きたいと思いました。

 プライオリティ低 □□□□■ プライオリティ高
トーナメントプレイ ■■■■■ カジュアルプレイ
     クローズ ■■■■■ オープン
   パワープレイ ■■■■■ ランダムプレイ
       重め □■■■■ 軽め
       旧作 ■■■■■ 新作

例えば良いゲームをガリガリやり込むのも、いろんなゲームを気楽に楽しむのも、
どっちも大切にしたいんですよね。「バランスのとれたゲームが好き」
というのとは決定的に違うんです。僕にとってはかなり大切な違いが
画一的に□□■□□で表されるのは、個人的に少し残念だなあと思ったり。

せっかく複数選択表記できる様式なので、上記みたいなのが許されればなぁ
と思いまして、書き込んでみました。

結局大切なのは、柔軟性と心配りなのかなと思ったりもします。
初心者向けと銘打つうつぼゲーム会でも、参加者からの要望で、
「プエルトリコ」や「ボーンハンザ」がたったこともあります。
ゲームを共にする人も、周りにいる人も楽しめる環境ができれば理想ではないかと。
そうした環境を作るのは、やはり各々の参加者の共同作業であり、
みんなが無理なく自然に心配りして、適切なグループ分けとゲーム選択が
できればよいなぁと思っています。

    Re: 「スタイル、好み、経験」 投稿者:おの - 2003/08/05(Tue) 16:10:52
いっかいさんこんにちは。書き込みありがとうございます。
シートの真ん中は「どちらでもない」を意図していますが、「どちらでもあり」というのは想定していませんでした。ですがいっかいさんのような塗りつぶしもありですね。臨機応変にスタイルを変えることができ、いずれにおいても楽しむことができるというのは理想的です。

大切な柔軟性と心配りですが、ホスト(主催者サイド)にこれを期待するのは当然のこととして、ゲストにはなかなかその余裕がないと思います。ホストもゲストもなく遊べる会ならいいのですが、たいていの場合は立場の違いがありますからね。「各々の参加者の共同作業」「みんなが無理なく自然に心配り」といっても、実際は全員にそれを期待することは難しく、ある程度までは経験のあるリーダー的な人が必要です。

しかしリーダー的な人の肩に全てがのしかかるようでは、その人が苦しいでしょうし、会の中での階級化も進みかねません。一極集中を緩和させるべくサブリーダーやサポーターがいて、困ったちゃんをうまくフォローしたり、最適なゲームを選んだりできるのがよいと思います。

…この辺りまでくるとマナーとか、スタイルを通り越してモラルみたいな話になってきますね。
[34] 「スタイル、好み、経験」と「盤友会」 投稿者:益田ラヂヲ 投稿日:2003/08/03(Sun) 05:08:33 [HOME]
  益田です。いつもお世話になっております。

コラム「スタイル、好み、経験」、各所で反響を呼んでいるようですね。
私も大変興味深く読ませていただきました。特に、"クローズ/オープン"の
章の最後、「今目の前に座って一緒にゲームしている人をコンピューター
プレイヤーであるかの如く扱い、ひとつの人格を持った人間として見ていない
ような状況になっているとするならば…」というくだりについては、私が常々
考えていることと同じ意見だということもあり、深く感銘を受けました。

ただ、この問題が難しいのは、相手をひとつの人格を持った人間として見てい
ないからといって、必ずしもぞんざいな扱いをするわけではない、ということ
だと思います。

一応、プレイ中は楽しく談笑し、ゲームのことなど語り合い、終始にこやかに
ゲームのプレイ自体は進みます。しかしながら、終わってみれば、相手の名前
すら分からずじまい、なんてことがよくあります。私は、これが一番残念だな、
と思うのです。

これがもう、ゲーム中はゲームのことしかせず、相手には適当な扱いで臨み、
応対の態度もなっていない、というのであれば、そもそも明らかなコミュニ
ケーション能力の欠如ですから、ゲーム会に限らず、その方は早晩どこかで問題
を引き起こして、その経験から学ぶということもあるかもしれません。

しかし、表面上スムーズにコミュニケーションが成り立っていながら、その中身
がない、といったケースですと、おそらくは、何か特別なきっかけでもない限り、
会話もずっと上滑りのままに終わってしまうでしょう。

私自身の問題なのかもしれませんが、これが結構多いんですよね。

ゲームはひとつのコミュニケーションツールなのですから、たとえプレイ中で
あっても、別にゲームの話ばかりする必要はなく、普通の雑談を交えても構わ
ないはずなのですが、「ゲーム会」、それもサークルのゲーム会など、オープン
な場ですと、どうしてもゲームを遊ぶことばかり考えて、ガツガツしがちに
なってしまいます。これが、私が昔から言っている「貧乏性ゲーマー」という
ものなんですが、しかし、これを避けるためには、自分自身の個人的なプレイ
環境が充実しており、いつも余裕をもってゲームを遊ぶことができる、といった
状態でないと難しいところですね。

とまあ、長々と感想を書いて申し訳ありません。この件に関しては、私自身、
またコラムにでもまとめてみることにします。

さて、プレイスタイルチェックシートが早速いろんな方に利用されているよう
ですね。それならば、ということで自由に登録可能なプロフィール管理スクリプト
を設置してみました。若干の加工はさせていただきましたが、プレイスタイル
チェックシートにも対応しておりますので、よろしければご利用下さいませ。

「盤友会」
http://www.brettspieler.jp/byk/

    Re: 「スタイル、好み、経験」と「盤友会」 投稿者:おの - 2003/08/04(Mon) 12:40:13
益田さんこんにちは。感想を頂きましてありがとうございます。長文は全く気にしませんどころか歓迎ですので、好きなだけ書いていただいて結構です。

エッセイをアップして以来、何人かの方々にチェックシートを利用して頂いていること、嬉しく思います。YBGCのmuraさんに指摘されて気づきましたが、公開されているものはほとんど右寄りなんですね。ネットに出現する人には偏りがありますので一概には言えませんが、特にカジュアル・ランダム・軽めはドイツゲームの遊び方としてひとつのトレンドなのかもしれません。

プレイスタイルは非常に変わりやすいものです。あるゲーム会への参加や、ある人との出会いによって左寄りがあっという間に右寄り担ったりすることもあります。奥山さんが回答を集めてリストにしてはという提案を頂いたのですがそうしなかったのはこの可変性によります。一時的になるかもしれないプレイスタイルを集めてもなあと。

しかし盤友会はプレイスタイルだけでなく、住まいなどプロフィールを登録できることで有用になったと思います。ギークにもありますが、個人情報の公開がためらわれるネット上において、愛好者同士が共感をし、実際に出会うきっかけになるとすれば、やはり好きなゲームなどの登録になることでしょう。

さて、益田さんの仰る物寂しさは、私も感じることがあります。しかし、エッセイの最後で触れましたように、本当の仲間作り、つまりお互いの信頼関係を作るには年月を要するものです。焦ってはいけません。でも仲間は待っていてもやってくるものではありません。自分からの積極的なはたらきかけが必要です。

今の世の中、付かず離れずの人間関係が好まれるようですから、いつも一緒に遊んでいるけれども名前も知らないという人がいることもあるでしょう。だからこそ、その中で真剣なお付き合いをしたいと思うならば当り障りなくではなく、労力を払って自分を出さなければいけません。

より具体的な提案としては奥山さんが試したようにゲーム会中に主催者サイドでお茶会を設けたり、早めに切り上げて食事会を長めに取ったり、またJAGAのように花見などのイベントをするという手があります。歓迎しない人もいるでしょうし、交流が成功するとも限りませんが、ゲームとの時間的なバランスをとりながらうまく絡めていければよいのではないでしょうか。

「ひとつの人格を持った人間としてみる」ということは、実は容易なことではありません。ぞんざいな扱いをしないというだけでなく、その人とコンテキストを共有し、より広げていくという共同作業があります。子どもの頃見たアニメの思い出話とか、ローカルな話題などに花を咲かせながら(話に入れない人がいてはダメですが)、あるいは参加者の専門知識をなるほどと思って聞きながら(歓迎されないウンチクはダメですが)遊ぶことができたら、もっとゲーム会は面白くなるのではないかと思います。

では。