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前日は仕事が終わってからの新幹線だったため、東京着は17時。夕方から東京駅近くのドイツレストランで前夜祭に臨んだ。メビウスおやじさん、メビウスママさん、かゆかゆさん、bone5さん、けがわさん、じろうさん。

当初はお茶のつもりがメビウスおやじさんが「泡の出るお茶にしましょう」とおっしゃるのでドイツレストランになった。東京駅付近にはドイツレストランが2件あって、今回初めていくところだったが、メニューを見てビール(500ml)1280円とかびっくり。ビールはミュンヘン直送とかいうだけあって、ドゥンケル、ヴァイス、ラガーとどれも美味しかったが、料理はいまひとつ。

それでも6時間、来年開店20周年を迎えるメビウスゲームズの内幕などいろんな話ができてよかった。、かゆかゆさんが翌日のゲームマーケットで出展されるゲームの校正を頼まれていたので早めに解散。同じホテルに泊まるじろうさんとラーメンを食べて帰る。ビール1.5Lでその日のうちに二日酔いになり(弱っ)、ホテルに付いた頃から頭が痛い。

当日も仕事があったので、会場に着いたのは13時になっていた。ツイッターを見ると2時間以上前から並んでいたらしい。開場当初はすごい人ごみだったそうだが、お昼過ぎには適度に空いて和やかな雰囲気。開場前の行列は男女比9:1ぐらいだったというが、この頃には3:1くらいで、カップルや家族連れをよく見かけた。多くの男子は買い終わったら帰るなり、6階のフリースペースで遊ぶなりしていたようだ。

早速ブース探索を開始したが、カタログで見てもどこに何がある分からないほどブースが多い。さっと見ていったはずだったのに、知っている人と会うたびに立ち話をしているものだから4階だけで3時間近く経ってしまった。この時間ではやはり売り切れが目立つ。Realさんに誘われてツクルカの『カルマノルマ』を試遊。この日遊んだのはこの1タイトルだけである。

やっと5階に上がった頃には閉会1時間前となっていた。売れ行きを尋ねながら駆け足で回る。こちらでもたくさんの知り合いとお会いし、しゃべっている時間がほとんどだった。ゲームは購入を予定していたもの以外、あまり見ていない。

閉会後も知り合いと話し込み、会場を後にしたのは17時半。ふうかさん、karokuさんと御徒町のインドレストランに移動して反省会を行う。

御徒町近くの線路ガード下にあるインドレストラン「Prasadi(カタカナはなぜか「パルサーディ」)」は美味しくてリーズナブル、そして赤ちゃんがいてアットホームだった。カレー2種に特大ナン、ケバブとタンドーリチキンがついたセットが、昨日のドイツレストランのドイツビール1杯分くらいであった。モモ(チベット風水餃子)が絶品で、ラッシーやチャイを頼みつつ5時間ほどおしゃべり。

今回のゲームマーケットは来場者も出展者も過去最高規模だったが、一部のブースに殺到する一方で、思うように売れなかったブースも多かったようだ。ゲームマーケット前、ボードゲームリサイクルCUBEには買取依頼が増えたという。ここでゲームマーケットの資金と収納スペースを確保した人が多かったということは、今までたくさん購入してきた愛好者が飽和状態になっていることを伺わせる。売れるブースと売れないブースがはっきり分かれる状況をkarokuさんが「(出展者による)財布のワーカープレイスメント」と いったのはうまいこと言ったものだ。

そのほか、ウェブでは日本語ルールの誤訳をまとめたページ(「エラッタの森」)がほしいねとか、定期的に議論が起こるトピックを整理したページ(「ボードゲーム論争史」)がほしいねという話になった。今度作ってみようかなと思う。

ホテルまで歩いて帰還し、翌朝新幹線で帰宅。新幹線の発車15分前にホテルを出て間に合うので便利だ。

私がゲームマーケットに参加する主目的はこのところ、ゲームを買うことより人と会うことになっているが(最近はエッセンもそうなりつつある)、今回もそれが果たせてたいへんよかったと思っている。日頃悩んでいた問題についても多くのアドバイスを頂き、希望が湧いてきた。さらに新しい出会いもあり、有意義なイベントになった。欲をいえば、エッセンの4日間とまでいかなくても2日間の開催にしてほしい(そうすれば、もっといろいろプレイできるし、出展者も1日で売り切らなくてもよいので、多めに準備できるかもしれない)。

おしゃべりにお付き合い頂いた方々、声をかけてきてくれた方々、ゲームマーケット運営関係者に深く感謝申し上げる次第である。ありがとうございました。

東京・三鷹のボードゲーム専門店テンデイズゲームズは、5月にポーランドの登山ゲーム『K2』を、秋にアメリカのお絵描き伝言ゲーム『テレストレーション』を、それぞれ日本語版で発売することが店長のツイッターおよび、本日放映されたUstreamで明らかになった。

『K2(ケーツー)』は、世界で二番目の高さをもち、もっとも危険な山といわれるK2での登山をテーマにしたゲーム。プレイヤーは、2組の登山隊を率いてK2の山頂を目指す。高度が上がるほど移動力は落ち、留まっているだけで体力は奪われる。また、天気による影響はとても大きいため、天候の移り変わりにも気を配る必要がある。ときには下山する勇気も必要だ。登山の雰囲気たっぷりのボードゲーム。

2010年に発売され、国内でもたびたび品切れになっていたものの、輸入版が日本ボードゲーム大賞4位を獲得するなど人気を集めている。1〜5人用、8歳以上、60分、価格未定。

『テレストレーション(Telestrations)』はプレイヤーは、お題をうまく伝えることを目指すコミュニケーションゲーム。最初の人はお題を見てイラストを描き、2番目の人は、最初の人のイラストを見てお題を推測し、3番目の人はそのお題を見てイラストを描き……というように一周するまで言葉とイラスを交互に伝言する。前の人のものしか見てはいけない中で、どんどんずれていく内容に爆笑必至。

2009年にアメリカで発売されたものだが、昨年からテンデイズゲームズを通して日本で輸入版が販売され、お絵描きゲームの傑作と高い評価を受けていた。4〜8人用、13歳以上、30分、価格未定。

最新作だけでなく、傑作と言われながら輸入ゲームゆえに品切れがちだったボードゲームが次々と日本語版になっている。輸入版のようにシールを貼る手間が省けるだけでなく、まとまった量が在庫されることで安定して手に入ることが期待される。



Video streaming by Ustream

先週は久しぶりに仕事もボードゲーム会もない週末。仙台か郡山まで行けばサークルが開かれていて遊べるわけだが、何はなくとも来客・電話・買い物・細々とした家事はある。

そんな状況を察してか、妻が家族で遊ぶことを提案。子供たちも案外やる気で、夕方から2時間、5ゲーム遊ぶことができた。小学校に入った長男の成長ぶりがすごい。足し算ができると、ただ遊べるだけでなくて楽しめる選択肢がぐんと増える。

キャプテンリノ(Super Rhino)
屋根カードに指示された通りに壁を置いて高いビルを作るバランスゲーム。サイのコマを途中階に乗せるので一層グラグラする。1回目はあっさり崩れてしまい、2回目は長男が手札をなくして勝利。

ティムの根性チーム(Tims Tüftel-Team)
ドミノを並べて成否を賭けるG.バースのゲーム。特殊アイテムのピンポン玉とブリッジとシーソーを入れた途端読めなくなる。失敗に賭け続けた妻の勝利。

カヤナック(Kayanak)
ゲーム棚から好きなゲームを持ってこさせたら長女と長男が選んだ。雪と水玉なしルールで。長男が漁場を探り当てて1位。

ここでなかなか昼寝しない次女を連れて妻が離脱。長女・長男と3人で続ける。

マウスラリー(Mäuse Rallye)
棒でネズミを弾いてボード上を周回するアクションゲーム。長男がことごとく私のネズミを穴に落とす。最後は長女が生き残って1位。

ドミニオン(Dominion)
長女のリクエストで、長男初プレイ。手取り足取りだったが6歳でもプレイできて、コンボに溺れた長女を抜いて2位。結構時間がかかったが、2人とも面白いといっていたので次につながりそうだ。

ちなみにうちの子供たち、今日の午前中は外遊びをし、午後は友達の家に遊びに行っていた。ファミコンもインターネットもなし(小学校の校長先生から伺ったが「アウトメディアチャレンジ」というらしい)。バランスのよい充実した1日だったようだ。

秋葉原ゲーム会

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所用で上京したのに合わせて、ふうかさんとkarokuさんに秋葉原のR&Rステーションで臨時ゲーム会を開いて頂いた。4時間「しか」遊べなかったが、クレバーなセレクトでぴったり3ゲーム遊ぶことができた。

忘れられた惑星(The Forgotten Planet)
宇宙の彼方でロボットを使って鉱床を探し、財産を競うゲーム。アクションポイント制で、タイルを置く、ロボットを新たに作る、移動する、基地を作るなどして自分の陣地を広げる。自分の陣地は基地からの近さ(タイル数)で決まるので、最前線に基地を作る。壁を作ると近さが変わるので、陣地を奪うこともできる。陣地を奪われたロボットは、取り返すまでフリーズしてしまう。鉱床の種類がダイスで決まる以外、運の要素がないゲームで、ああでもない、こうでもないと頭をひねった。真っ先に中央の鉱床に突進した私は、途中を切られてロボットが死屍累々に。karokuさんと一進一退の攻防を繰り広げているうち、ふうかさんの侵入を許した。中央の鉱床を最後に握ったふうかさんが勝利。
Michele Quondam / Giochix.it (2011)
2-4人用 / 12歳以上 / 75分
ゲームストアバネスト:忘れられた惑星

カンタベリーへの道(The Road to Canterbury)
J.チョーサーの『カンタベリー物語』から「免罪符売りの話」に基づいたゲーム。カンタベリー大聖堂にやってくる巡礼団に、7つの大罪を自覚させると同時に、その免罪符を売って儲ける……何というマッチポンプ。自覚させた罪が大きければ大きいほど、収入も上がるので、せっせと大罪カードを置いていく。ところがあまり欲張るとほかの人に先に免罪符を得られてしまったり、巡礼団が死んでしまったりしてチャンスを逃すことも。「オレが育てた色欲が〜」「うわ、死んでしまった〜」そんな巡礼団の真理をつかんだkarokuさんがダントツ勝利。私はニセ聖遺物カードで逆転を狙ったが、偽者だけに効果がいまひとつだった。
Alf Seegert / Gryphon Games (2011)
2-3人用 / 10歳以上 / 60分
国内未発売
今日もプレイミス:カンタベリーへの道

アルカヌム(Arcanum)
タロットカードで4つのスートへの影響力を競うゲーム。自分の番には1枚を伏せて、1枚をプレイしてスートが進める。何ラウンドかに1度、伏せたカードを公開。一番進んでいたスートから、出した枚数に応じて得点する。進んでいないスートでも、一番カードを出していればそれなりに得点できるので、伏せるカードをよく吟味しないといけない。そのほかに大アルカナで特殊効果も得られる。満遍なく伏せていたら、激戦区では負けたもののほかでは上位をとれて1位。カードをプレイするたびに、ポーンを移動してさらにスートを進めたり、手札を補充したりできるが、スートによって進みやすさが違う。進みやすいものほど競争率が高いので、そのスートに力を入れるか、そこそこにしてほかを狙うか悩ましい。
Andrea Chiarvesio, Pierluca Zizzi / Lo Scarabeo (2011)
3-5人用 / 10歳以上 / 45分
国内未発売

ふうかのボードゲーム日記:秋葉原ゲーム会

江別自宅ゲーム会

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恩師の披露宴に招かれ札幌へ。せっかく札幌まで来たのだからと、以前仙台にお住まいのときに知り合った北海道の筒井さんに連絡を取り、札幌のとなりの江別にてゲーム会を設定していただいた。kak-A(かくえい)さん、西宮さんと4名。Phage(ファージ)というボードゲームサークルのメンバーである。10時から10時間たっぷり遊ぶ。ゲームの合間にはたっぷりボードゲーム談義も楽しんだ。
札幌でもボードゲーム人口は増えているという。出張のついでに週末オープンサークルを探して参加する人もいると聞いた。全国津々浦々にボードゲームサークルがあって、どこに出張・旅行してもそこでボードゲームを遊べるといいなと思う。

屋台料理大食い勝負(Taiwan Snackbar)
ゲームマーケットで台湾のスワンパナシア社が販売している密かな人気作。チキンレースと、カード枚数のマネージメントが楽しい。山札から1枚ずつめくっていって、「もうたくさん」カードが出るとアウトなのだが、1枚目からめくってしまったり、最後の1枚がそうだったりして盛り上がった。ぎりぎりの見極めで手札を増やし、危ない場面は指名カードで回避した私の勝利。

シティ・タイクーン(City Tycoon)
近未来都市をタイルで広げ、物資を輸送して勝利点を増やすポーランドのゲーム。建物タイルはドラフトで手に入れ、お金を出して配置する。電力・水・商品の3種類のアイテムがあり、これを建物に運ぶことで収入や得点になる。タイルは4時代でグレードアップし、値段も上がっていくのに乗り遅れないようにしたい。建物のコンボで高得点できるエリアを作った西宮さんが先行したが、後半の高得点の建物で筒井さんが逆転1位。所持金と建物のコスト、アイテム配達の収入と支出の勘定、さらにタイルを置く位置と使う順番と、多岐にわたって頭を使う。終わってから「もっとこうすれば」という思いがふつふつと湧いてくる。

ケベック(Quebec)
カナダで街を作り、5つのジャンルで影響力を競うボードゲーム。自分が開いた街は、ほかの人が多く利用するほど価値が上がるので、みんなが求めているものを予想して場所を選ぶのがカギとなる。もうひとつのカギは、毎ラウンド最後にコマの数を競う5つのジャンル。1つ目のジャンルで一番多かった人は、半数を2つ目のジャンルに持ち越し、2つ目のジャンルで一番多かった人は、半数を3つ目に……というシステムで、上流にたくさん置くのが有利。ここで大量得点した私がちまちまと稼ぎ、最後のボーナスで一気に追い上げたほかの人を振りきって1位。得点方法はたくさんあるので、ベターな選択の積み重ねが勝利を近づける。

ブロッケーデ(Blockade)
S.サクソンのアブストラクトゲームアンソロジー。このタイトルのゲームはごまんとあるが、英題は「Sly」というタイトルで1975年の作品。6つのルールが入っているが、このうち4人でも遊べる「トランスミッター」と「スターゲイト」をプレイ。「トランスミッター」は○△□の3つコマでL字を作るたびに新しいコマを投入でき、先に全部投入した人が勝つ。ほかの人の邪魔をしつつ、いかに手数を減らして新しいコマを生めるかが勝負。スマートにkak-Aさんの勝利。「スターゲイト」は中央にある4つのマスに自分のコマを入れる将棋ライクなゲーム。取るときの射程距離はコマによって決まっているが、移動は何マスでも、ほかのコマを飛び越えてもいいのでかなりダイナミック。誰が上がってもおかしくない、先の読めない状況で私に勝利が転がり込んだ。

ダンジョンレイダース(Dungeon Raiders)
ダンジョンで待ち受けるモンスターやトラップをかいくぐり、財宝を集めるゲーム。5つのイベントに手札から1〜5のカードを出して対処するが、最初から表になっている場合と、そのときが来たらめくる場合があって、パワー配分が難しい。モンスターを倒すときは協力するが、微妙に手を抜くことで犠牲者を出すという腹黒いプレイができるのが醍醐味だ。最もダメージを受けた筒井さんが脱落し、残った3人の財宝比べで西宮さんが勝利。

変遷の年代記:久しぶりの自宅ゲーム会
書き込み専用メモリー:T井氏宅ゲーム会

新春ゲーム合宿

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毎年お正月とお盆に行なっているゲーム合宿は、今年19回目を迎えることになった。大雪の中10人が集まり、温泉や鍋を楽しみながら明け方まで15時間、ボードゲームを堪能した。

ノボレ!(Climb!)
五指でカードの穴を押さえて山を登るカードゲーム。右手か左手か、どの指から登り始めるかで先の先を読みたくなるアブストラクト風。しかし指が意外に曲がるので読めないところがある。神尾さんが初っ端からカードをずらして滑落。私は2ラウンド目で指を間違えて滑落。ぽちょむきんすたーさんが奇跡の五指連続制覇で1位。

ノボレ!

エクストラ(Extra!)
5つのダイスから2ペアを作るシド・サクソンのゲーム。1人1人別々の用紙に作ったペアを書き入れる。『キャント・ストップ』のような趣があるが、はじめはマイナスから始まるのと、1つ取り除いたダイスが規定数を超えるとゲームオーバーになるのがきつくて楽しい。チャンスの少ない2(1ゾロ)を逃さなかったcarlさんの1位。

エクストラ

株の恍惚(Aktienrausch)
『フォーラム・ロマナムの商人』の作者F.イゼンゼーが昨秋のエッセンで発表した新作カードゲーム。株を買って社長となり、株価を上げて配当を得る。自分が持っている株の配当を得られるかどうかは、テクニカルなカードプレイが要求されて面白かった。独占株を最高値で売り抜けたdjさんの1位。最後に株の大暴落を誰が起こすかもエキサイティングだった。

株の恍惚

ここで恒例のボードゲーム交換会。前回同様、トランプを使ったゲームの評価、評価順にチップの配布、入札という手順で行った。大箱ゲームを小箱ゲームに交換できて満足。前の交換会で出てきたゲームが、遊んだ後に戻ってきて、また別の人が手に入れるという循環ができるのもよいことである。今回の1番人気は『インダストリィ』だった。

カラヤのスルダン(Sultans of de Karaya)
体制側・反逆者側・中立側の3つのグループに分かれてそれぞれの勝利条件を目指す正体隠蔽ゲーム。顔色や発言からキャラクターを推理するが、キャラクターはほかの人と交換可能で、今のキャラクターのまま勝利を目指すか、有利のキャラクターにつくかの判断も問われる。暗殺者と王様が隣同士で笑うしかなかったり、役人が強制的にキャラクターをオープンさせて思わぬハプニングが起きたり、非常に盛り上がりまくった。

カラヤのスルタン

ハワイ(Hawaii)
島を移動し、タイルを買って、自分の村を大きくするゲーム。ハンス・イム・グリュック社が昨秋発売したゲーマー向けの新作。毎ラウンド、買い物ポイントを集めないと得点できず、そのハードルがどんどん上がっていくので緻密な計算が求められる。初手で移動が楽になるタイルを取ったのが奏功して、節約した足を航海につぎ込むことができ、強力なタイルや大量得点。一切果樹園を取らなかったため、終盤は厳しかったが逃げきった。

ハワイ

ウボンゴ3D(Ubongo 3D)
立体のコマを組み合わせてお題のかたちにするパズルゲーム。一瞬でできるときと、いつまで経ってもできないときがある。できたときのうれしさ、できなかったときの悔しさで癖になりそう。ソロプレイだが、早く終わった人が余裕の発言をしてまだの人を焦らせるなどといった心理的な要素も加えて楽しんだ。aveさんが貫禄の勝利。私はというとできないことのほうが多くて最下位だった。

ウボンゴ3D

髑髏と薔薇(Skull & Roses)
各自ドクロカードとバラカードを仕込んで、バラカードを何枚めくれるか競うチキンレースゲーム。1枚ずつカードを出して、ある時点で何枚バラカードをめくれるかビッドする。最高ビッドをした人がチャレンジ。ドクロなしにビッド数だけめくれれば1勝で、2勝すれば勝利となる。ドクロカードを出しておいてビッドするという引っ掛けでブラフを効かせることができる。ほかの人のカードを削って有利になったが、連続してチャレンジ失敗。最後はもう1枚のビッドで尻込みして勝利のチャンスを逃した。終始有利な状況だったぽちょむきんすたーさんの勝利。

髑髏と薔薇

バグズと仲間たち(Bags & Co.)
裏返しになったモンスターを、片手で1枚ずつめくって3枚1組を探すパターン認識ゲーム。似たような形のモンスターが多くて困る上に、毎回何枚かのタイルを抜いており、絶対揃わないものもある。集めかけたモンスターを横取りされたり、混ぜられたりと賑やかに楽しんだ。私が3組集めて勝利。

ライナー・クニツィアの革命万歳(Long Live The Revolution!)
赤と青しかないカードを1枚ずつ出して、多く勝った色の手札・取札で得点するカードゲーム。カードを節約すれば負けるし、出せば得点源を失うかもしれない。クニツィアらしいジレンマを手軽に楽しめる。勝ちそうな色でない色で、数字の小さいカードを出して節約し、場札とほかの人の高いカードに便乗して1位。最初はジレンマが強すぎてどうしたらいいか分からなかったが、次第に見えてきたような気がする。

屋台料理大食い勝負(Taiwan Snackbar)
食べ過ぎないように程々にカードを引いていくカードゲーム。山札の中に入っている「もうたくさん」カードは毎ラウンド増えていき、ロシアンルーレットのような緊張がある。山札から引いて手札を増やす段階が、あるとき急に押し付けあう展開に変わるのがいい。無理かと思ったら大丈夫だったときの安堵、余裕かと思ったらいきなりアウトだったときの驚きが病みつきになる。秋のゲームマーケットでは早々と売り切れてしまったそう。

ぽんこつペイント(Ponkotsu Paint)
直線と円だけでお題を表現し、当ててもらうお絵描きゲーム。昨年のゲームマーケットで発売された同人ゲームで、仲間内だが高い評価を集めている。画数の低い順にチャンスが回ってくるので、直感的に分かってもらえるぎりぎりのラインを探る。発想力が求められるクリエイティブなゲームである。昨年の夏、かゆかゆさんが描いていたのを思い出し、ボードのフレームを使って構図を工夫して1位。

ぽんこつペイント

自宅ゲーム会

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今年最後のゲーム会はクリスマスイブだった。くさのまさん、carlさん、神尾さん、ぽちょむきんすたーさん、tomokさん、Psy+さんの6名がご参加。昨年だったら、2卓に分かれて3〜4人で遊ぶことが多かったが、今年はこの人数でも1卓。コミュニケーションゲーム、パーティーゲーム、多人数ゲームがたくさんあるためである。

振り返れば今年は震災以降、ずっと多人数ゲームを遊んできたように思う。無数のパーティーゲームが発売されているアメリカから個人輸入で取り寄せ、エッセン国際ゲーム祭でも多人数ゲームばかり狙って買ってきた。その背景には、いつものメンバーで遊ぶコミュニケーションの楽しさがある。頭を使う長時間ゲームも悪くないが、腹を抱えて笑えまくるゲームにはかなわない。

今回のサプライズは、くさのまさんとtomokさんがオリジナルのコミュニケーションゲームを考えてきたことだった。どちらも秀逸なアイデアで、既製品以上に盛り上がっていた。とうとうここまで来たかと思うと感慨深い。

ゲームの合間には、メリ釈迦でお寿司とケーキ。外は大雪のため、そのまま4人がお泊りとなり、夜遅くまでゲラゲラ笑って過ごした。また来年もよろしくお願いします。

ギフトトラップ:タブー
クリスマスイブといえばプレゼント。昨日レポート済み

エセ芸術家ニューヨークへ行く
先月のゲームマーケットで発売されたブラフお絵描きゲーム。皆で一筆ずつ描き足してお題の絵を作っていくが、1人だけお題を知らない人がいる。知らない人はさも知っているふうに描き、ほかの人は誰が知らないで描いているかを当てる。分かりやすく描いてしまうとバレてしまうし、分かりにくすぎると怪しまれる。その結果、何だか訳のわからない作品が出来上がるのである。carlさんがカモフラージュに成功して1位。tomok画伯は直線1本で「それはありえねー」と笑いを取っていた。(オインクゲームズ, 2011)

シンク・オブ・ミー
お題を説明して当ててもらうゲーム。tomokさんが『タイムズアップ!』に触発されて作ったという。ヒントを出すのは最近回答した2名だけで、ヒントを出す人がどんどん移り変わっていき、それにつれて勘違いした人のヒントがずれていくのが楽しい。勘違いしていても説得力のある説明をして、自分の答えに倣わせれば得点が上がる。このほか、ジェスチャーモードと、単語モードがあり、それぞれ回答を勘違いした人の変なヒントが笑えた。(未発売)

ヒントは2つ
ジェスチャーとお絵描きで2つのヒントを当てて、その2つのヒントからお題を当てるという2段階のクイズゲーム。くさのまさんが製品化を目指して製作中である。ヒントを出す人は2人1組で、かぶらないよう、そしてお題に近づけるよう制限時間内にヒントを出さなければならない。ただしこの時点で先にお題を言われてしまうと失点になるので、あまり近いヒントはできない。ウィットが求められ、刺激的だった。(未発売)

ビッグアイデア
形容詞と名刺カードを自由に組み合わせて、インパクトのある商品をプレゼンするゲーム。全員が1つずつプレゼンした後、投票して最低だった人が「挫折ポイント」を受け取り、これが一番少ない人を目指す。組み合わせの工夫だけでなく、「それはいいな」と思わせるプレゼンテーション力が試される。tomokさんの「エキゾチックでエロチックなパラダイス」が瞬間最大風速だったが、「禅クリップ」「フローズン氷」など2枚だけで勝負した私が無傷の勝利。(アークライト、2011)

書泉グランデ

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昨日、東京・神保町の書泉グランデを訪問した。近くにある書泉ブックマートからこの秋、輸入ボードゲームコーナーが移転したというので、どんな売り場になったか楽しみだった。

書泉ブックマートでは、輸入ボードゲームコーナーはアイドル写真集の奥にあり、よほどの愛好者でないと近寄りがたい雰囲気があったが、書泉グランデでは、囲碁・将棋・ゲーム攻略本と同じ階にあって違和感がない。この階には落語・音楽・映画・特撮などのコーナーもあり、居心地のいい売り場である。

ボードゲームの売り場は、ブックマート時代の2倍くらいに拡充されていた。メインは日本語ルールのないアメリカ直輸入ゲームだが、新たにホビージャパン、アークライト、ジーピーの日本語版や、若干の国産ゲームも手前に置かれている。書籍も『ボードゲームカタログ』『ゲームリンク』『ボードゲームストリート』などひと通り揃う。

通路が広いこともあって、ゆったりした感じ。カップルが日本語版コーナーに立ち寄り、「これ遊んだことある」などと話していた。ブックマート時代には想像しにくかった光景である。

輸入ゲームも拡充されているので、いくら時間があっても足りない。アメリカはドイツゲームを少し遅れてリリースすることがあるので、メビウスルートではすでに手に入らなくなったものもある。

東京のボードゲームショップ巡りに、新しいスポットが1つ加わった。これからも未知のゲームや、日本ではもう手に入らなくなったゲームなどを探すのに重宝しそうだ。

所用で上京した折に、三鷹のボードゲーム専門店テンデイズゲームズに立ち寄ってきた。東京から中央線で30分。歩いて10分弱。

お店に入るとたくさんのダンボール箱が積まれていた。『トゥルネー』『シティタイクーン』『K2』……12月になって注目の新作が次々と入荷したり、年末年始が近づいたりして、注文が殺到しているという。ルールを印刷して、折って袋に入れて、ゲームに貼りつけて、注文に沿って箱詰めして、発送ラベルを貼るという作業。イラストレーターの森木ノ子さんまで駆り出されて、工場のような風景である。

そんな忙しさもおかまいなく、あれやこれやとしゃべっているうちに2時間半。その間にやってきたお客さんも一緒に、このゲームはあーだ、あのゲームはこーだと楽しいひとときを過ごした。キッズゲームやパーティーゲームに独自のルールを作って創造的に盛り上げる話とか、ショップが値段や送料無料以外で勝負できるものは何かという話とか。

ショップによって、あまり声をかけずお客さんにじっくり選んでもらうというところもあれば、積極的に声をかけて、おしゃべりしながらコーディネートするというところもある。テンデイズゲームズは後者で、セールストークを感じさせない話しかけは、抵抗感なくつい引きこまれてしまう。タナカマさんが家電量販店で働いていた経験が生きているのだろう(家電量販店も、つい相談したくなる人とそうでない人がいるが)。

地方でなくても、ボードゲームを複数購入するとなれば、運ぶのが大変だから通販を利用するのが便利だ。なので通販の比率は必然的に上がる。でも、実店舗で未知のゲームをいろいろ紹介してもらえば、その人が宣伝塔になって近隣に顧客が開拓される。そうやってじわじわ広がっていくことが大事なのだと思った。

帰り間際に『ラトゥキ(Ratuki)』というカードゲームを遊ばせてもらう。手札から場にカードを出していち早くなくしつつ、皆が出してたまった場札を集めて得点にするというスピード系のゲーム。カードは1〜5とラトゥキがあり、場に出すときは1から始め、一番上に置かれたカードから±1のカードを出せる。5を出すか、ラトゥキカードを出せば場札を取れる。場札がいくつもあるのと、カードは1〜5がいろいろな数字で書いてあるので一見して分かりにくいのがひねり。場札がとこまで溜まったところで取りにいくか、そして狙いがかぶったときいかに早くカードを出せるかが勝負である。

そして今年話題になっていたのに未プレイだった『ダンジョンレイダース』を購入して帰途につく。忙しいところ長居しておしゃべりにお付き合いして下さったタナカマさんと森木ノ子さんに感謝。ありがとうございました。

テンデイズゲームズはドイツのアンケートで上位に入った話題の新作『コロニアル』の限定販売を行なっている。販売は抽選で、申込期限は今日の23:59まで。詳しくはホームページにて。

自宅ゲーム会

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今年3回目となるふうかさんとkarokuさんの来訪。遠くから毎度ありがたいことである。私の母が喜んでたくさん食べ物をお出しするので、食べてはゲームをし、ゲームをしては食べるという生活。頭は使うが体は動かさないので太る。この後しばらくはダイエットを心がけなければならなくなるのだった。

箱の中へ(Ab in die Tonne)
いろいろな形のゴミタイルをゴミ箱の上から落として、ゴミ箱をできるだけはみ出さないようにする『バティーク』のようなゲーム。全員同じ順番でゴミを投入していくのだが、位置や角度によって結果はまるで変わる。とがっていたり、細長かったりするゴミタイルのかたちを見て、うまく噛みあうように落とす。2ラウンドはゴミ箱の中のチューインガムができるだけ隠れるように、3ラウンドはチューインガムができるだけ見えるようにタイルを落とすルールで難易度アップ。3ラウンドで奇跡的な詰め方ができた私が勝利。5歳の長男も一緒に遊べた。(Cwali, 2011)

祈り、働け(Ora et Labora)
牧師たちが修道院の周りに豊かな村を作るU.ローゼンベルク作の箱庭系ゲーム。資源を取り、建物や村を作り、建物の特殊能力で資源を交換して得点を増やしていく。『アグリコラ』『ルアーブル』の後継作だが、新しい要素は建物のパズル的配置。建物は自分の土地タイルに置くが、地形によって建てられるものが限られたり、隣接すると得点が上がったり、土地を広げて建設スペースを作ったりする。最初は乏しかった資源がどんどん豊富になり、高級な建物が次々作られていくさまは愉快。資源を無駄なく使い、1点でも多く増やすにはどの建物がいいか、終盤の詰めに非常に頭を使った。最高級アイテムの奇蹟を2つ作った私の勝利。(Lookout Games, 2011)

コニーアイランド(Coney Island)
がらがらの空き地に遊園地を作るM.シャハトの陣取りゲーム。まず土地を広げ、自分の団員を遊園地に配置して、それから団員の上に観覧車やウォータースライダーなどのアトラクションを置くという二段構え。団員が出れば出るほど収入が上がるが、アトラクションを作らないと得点が入らず、かといってアトラクションを作ると団員が帰って来て収入が減るというジレンマがある。しかもアトラクションの数は限られており、どのタイミングで作るかが悩ましい。大きなアトラクションを作らせまいとお互い足を引っ張っているうちに、ずいぶん寂しい遊園地になってしまった。その裏で新聞を買いまくって宣伝していた私の勝利。(Argentum Verlag, 2011)

マムート(Maamut)
六角形タイルの上でマンモスを追い、自分が仕掛けた罠に落とすアブストラクトゲーム。カードを出して自分のコマを一直線に進め、途中にマンモスがいると反対方向に逃げる。草原のあちこちに罠を仕掛けることができ、自分が仕掛けた罠にうまく落とせたら勝ち。罠を仕掛けておいて、マンモスの反対側から回りこんでいかなければならないので位置取りが難しい。ほかの人が仕掛けた罠は除去できるため、お互いに牽制しあって終わらないかに見えたが、こんなところに来るまいと思っていた罠にかかってくれて私の勝利。(Krok Nik Douil editions, 2009)

パックス(Pax)
ローマ軍へのレジスタンスとして戦力を集めて対抗するカードゲーム。毎回カードを3回引き、そのうち1回を手札に、1回を市場に、1回を山札に戻す。手札からは無料で出せるが、場札はお金を払わなければならない。手札にしてからもっといいカードを引いて悔しいことも。カードは7種類あり、購入価格を下げたり収入を上げたり、戦力を上げたりできるが、最後にはローマ軍と種類ごとに戦力を比べる。ローマ軍のカードは、市場の売れ残りが流れる仕組みで、買わないとローマ軍を強化してしまうし、買えばお金がなくなってしまうしでレジスタンスの苦しさを味わった。序盤から戦力を強化したふうかさんが勝利。(Irongames, 2011)

塩の海の上で(Upon a Salty Ocean)
パリを舞台に、遠洋漁業で儲け、利益で建物を作り、その特殊能力でさらに富を増やすイタリアのボードゲーム。建物を建てる、航海する、船を作る、売買するという4種類のアクションでゲームを進める。アクションは毎手番1つずつ、全員がパスするまで何周でも行えるが、誰かが選ぶごとにコストが上がっていく仕組み。どこまで上がってもペイするのかという冷静な判断と、場合によっては借金も辞さない思い切りのよさが勝敗を決める。漁業は海賊や嵐や不作に見舞われ、収量を維持するのは難しいが、魚の相場が高いときに大量に売って大儲けを狙う。序盤は借金で建物を建てて力を蓄え、後半に大量の魚をさばいたkarokuさんの勝利。私は借金が怖くて小ぶりに経営していたため及ばず。ふうかさんは最後の最後まで借金漬けでノートルダム大聖堂に貢ぎ続けたが、借金の利子に足を引っ張られて3位。(giochix.it, 2011)

リサイクル(Recicle: Tempos de Crise)
ゴミを集め、工場の設備を購入してリサイクルするブラジルのボードゲーム。毎回3人の作業員がボード上を移動して生ゴミや資源ゴミを集める。生ゴミはそのまま埋立て得点になるが、資源ゴミは購入しなければならない。さらに資源の種類によって異なる設備や、得点や収入効率を上げる設備の購入にもコストがかかるのに、初期資金は0というカツカツぶりで中盤くらいまで借金漬け。後半になると工場がどんどん稼働して一気に収入や得点が入るので、その状態を一刻も早く達成しなければならない。karokuさんが中盤くらいから設備をどんどん回転させて1位。私は最初から回収が高くつく金属ゴミを扱ったため効率が悪く最下位。(Galapagos Jogos, 2010)

チーズにかけろ(Alles Kaese)
ハバ社のアクションゲームを軽く最後にプレイ。ずらして積んだリングを脇から叩いて、制限時間内にネズミコマを下に落とす。大人気ない積み方で何度か崩れたが、私が経験者として成功させた。(Haba, 2005)

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忘年会シーズンを迎えた12月、行けなかったゲームマーケット反省会を兼ねて自宅ゲーム会。ゲームマーケットの入手物をひと通り鑑賞してから、エッセン国際ゲーム祭の入手物を遊んだ。

サンティアーゴ・デ・クーバ(Santiago de Cuba)
エッガートシュピーレ社のキューバシリーズ第3弾。サトウキビ、柑橘類、タバコを手に入れ、ラム酒、葉巻に加工して、港に停泊している船に積む。品物ごとにダイスで決まる船の需要に対して、いち早く揃えて積み込めるかがポイントである。ロンデル式でキューバ人たちを周り、それぞれのキューバ人に対応する建物を使うという二段階で、アイテムを取ったり加工したりする。建物を所有すると、ほかの人が使うたびに得点が入るが、それゆえにほかの人に使ってもらえないことも。千載一遇のタバコ出荷で得点したcarlさんが、その後もダンサーのマリアで手堅く稼ぎ1位。骨太のドイツゲームで、安心して楽しめた。(eggertspiele, 2011)

サンティアーゴ・デ・クーバ

トゥルネー(Tournay)
フランスの都市を作るべく、建物や人物のカードを取って並べるゲーム。少しずつ性格の異なる赤白黄色のカードが、レベル1〜3に分かれており、自分の市民コマを使ってカードを取ったり特殊効果を使ったりする。カードは3×3の9枚しか並べることができず、それ以上は重ねて置かなければならない。最終的にカードやコマを得点化するレベル3の「名声建築物」をどれくらい建てられるかが勝負。その「名声建築物」は、建てると自分だけでなくほかの人も同じ条件で得点できるのがポイントで、種類を選ばないとほかの人ばかり得点してしまうところが面白い。1戦目はほかの人の名声建築物にうまく乗って私の1位。上級ルールの2戦目は建物を1種類に絞って大量得点したくさのまさんの1位。効率よく手を進めるには、カードのコンボだけでなくアクションの順番も大切で、60分未満で遊べることもあってやり込み甲斐がある。(Pearl Games, 2011)

トゥルネー

ゲット・ビット(Get Bit)
ロボットがサメに食べられないように逃げるゲーム。一斉にカードを出して、バッティングしていなければ数字の小さい人から前に逃げる。ひと通り移動した後最後尾にいるロボットがサメに手足を食いちぎられてしまう。4回食われると脱落で、生き残りが勝利。手足が取れるようになっているロボットと、口が開くサメのギミックが大迫力。carlさんが無傷で生き残った。ロボットだと思っても、強烈なインパクトがあった。(Mayday Games, 2007)

ゲットビット

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雪もそろそろ降り始める勤労感謝の日にゲーム会。神尾さん、くさのまさん、carlさん、tomokさんと5人でエッセンの新作を遊んだ。

ゲーマーズゲームの多くは2〜4人用で、うちではなかなか出番がない。それなのに結構な数がすでにあるので、2〜4人用には食指が動かず、エッセンでも5人以上で遊べるゲームをチェックしていた。特に8人まで遊べるというゲームには目がないくらいになっている。

そんなふうにして買ってきたゲームをひと通り遊ぶと、リアクション、バッティング、コミュニケーションゲームが多い。ここ半年のマイブームでもある。

オウガボウガ(Ouga Bouga)
原始人の言葉で単語を増やしていく記憶ゲーム。自分の前のカードをめくって、その単語を中央に出し、1枚目から順に反復し、次の人を指名する。単語は「グルル」とか「アトル」とか謎すぎる上に、枚数は1枚ずつ増え、どんどん覚えにくくなっていく。5枚くらいになったところで神尾さんに行く流れで、ペナルティの一番少なかったcarlさんの勝利。(Cocktail Games, 2011)

トゥレグ(Tuareg)
粟、岩塩、金、水の4種類をラクダに載せて、種類ごとのマジョリティを取るカードゲーム。山札から3枚引いて、1枚を場(市場)に出す。ラクダには手札か市場からしか載せられない。またラクダには2種類4つまでしか積めないなどの制限がある。特殊能力カードを買うのに商品を使うため、マジョリティーはいつも微妙なラインで決まるのがしびれる。確実に得点できるアイテム「地図」を独占したくさのまさんの1位。(Adlung, 2011)

パニックステーション(Panic Station)
ゲーム内容はこちら。エイリアンにほとんど勝ち目がなかった初版からルール改訂があったので新ルールで。しかし今回も感染が遅れ人間の勝利。感染を防ぐガソリン缶がありふれすぎていて、人間側はエイリアン志望でもない限り、感染しにくい気がする。ガソリン缶がもっと少ないとか、別の用途があって消費できるとかあると話が変わりそうだが、さらなるルール改訂があるか? (ホワイトゴブリンゲームズ, 2011)

マンモスマンボ(Mammut Mambo)
カードに記された原始人のポーズをみんなでやって、遅れを取った人が負けというリアクションゲーム。作者はR.フラガ。各自、自分の前にカードを出して、全員のカードのポーズをする。同じカードはスキップする、カードの背景によってポーズの順番が逆になるというルールで非常にややこしい。しかも時々出てくるマンモス狩りでは、ジェスチャーをやめて中央のマンモスコマの早取りをするので忙しい。carlさんが正確かつ迅速な動きでカードをなくし1位。(Ravensburger, 2011)

狩りのフィーバー(Jagdfieber)
ハンターはオオカミを狩り、オオカミはウサギを狩り、ウサギはニンジンを食べるという中で、カードを1枚ずつ一斉に公開して得点するカードゲーム。ハンターに狩られなかったオオカミがウサギを取り、オオカミに食べられなかったウサギがニンジンを食べ、ウサギに食べられなかったニンジンは自分で収穫できる。ニンジンのカードの中に愛のカードがあり、これが出されるとハンターを倒せる。場に残ったオオカミやウサギを見て、何を出すか考えるのがたのしい。読みの冴えたtomokさんが1位。(Smiling Monster Games, 2011)

OK牧場(O.K. Corral)
西部のガンマンが繰り広げるスピード勝負のリアクションゲーム。めくったカードにより、中央の金塊をつかむ、札束をつかむ、両脇を撃つ、指名手配犯を撃つ、右か左の人を撃つ、立って敬礼するなどのミッションが課され、一番早い人は得点、一番遅い人は失点になる。最初に渡されるキャラクターによってボーナスがあり、重点的に狙うカードが違う。みんなの動きが素早くてほとんど同時という激しいゲームを制したのはcarlと神尾さん。(Ilopeli, 2011)

怪盗ジュエル
5箇所に置かれた財宝を、バッティングしないように獲得するカードゲーム。誰も取れなかったところはカードが蓄積するので、そこを狙う人が増えるが、その分バッティングも起こりやすいのがエキサイティングで面白かった。前のラウンドに選んだところは選べないため、激しくバッティングし合った後に悠々と獲得できることも。また残ったカードを手に入れる「ゲット」カードの存在や、同じ数字を3枚集めないと得点にならないルールもよく効いていた。7点のセットを完成させたくさのまさんの勝利。(染井吉野ゲームズ, 2011)

砂漠のトラック(Der Wüstentruck)
12面ダイスを積んでトラックがレースを繰り広げる。ダイスは燃料になっており、進むたびに減っていき、0になったらスタートに戻らなければならない。ダイスを反転させるカードを使ったり、途中の給油所で補給したり、ほかのプレイヤーから燃料を奪ったりしてゴールを目指す。激しいトップ叩きをかわしてcarlさんの勝利。私は2回もスタートに戻ってしまいダントツ最下位。(Braintrust, 1995)

タイムズアップ・ゲームギーク(Time's Up! Game Geek)
ゲーム名、デザイナー名を30秒以内にジェスチャーで当ててもらうという、ゲーマー向けのゲーム。第1ラウンドはいくらしゃべってもいいが、第2ラウンドは1単語のみ、第3ラウンドは無口でジェスチャーしなければならない。第2ラウンドくらいがちょうどいいみたい。「ピザ」というヒントでカードを出していく動作は『マンマミーア』とか、「四角」というヒントで端から置いていく動作は『ブロックス』とか。神尾と私が同点優勝。(Repos Production, 2009)

UNGERADE
ペアをめくって得点するカードゲーム。手番には1枚めくって、手札から1枚伏せて出す。めくるカードを手札から出すので、どの数字を出したか推理したり、ブラフをかけたりといった心理戦が楽しい。1点のカードを仕込んで、6点を狙うほかのプレイヤーがめくってくれたときの快感ったらない。ポーカーフェイスで読ませなかったcarlさんが1位。(青い街, 2011)

会期は日曜日までの4日間だが、1日早めに帰ることにしていたので本日が最終日。早めに行ったがすでに開場しており、平日以上に賑わっていた。こうなると、お目当てのゲームが遊べる確率は低く、通りかかったときにたまたま空いていれば遊ぶというスタイルになる。1タイトルだけは終わりそうな卓の横で20分くらいねばって午前中に3タイトル。午後4タイトル。結構遊べたほうだと思う。

ティップキック(Tipp-kick)
ドイツのおもちゃ屋に結構売っている伝統的なサッカーゲーム。キッカーとキーパーの2体を操ってゴールを狙う。コマはサイコロ状になっていて、次にどちらが蹴るか決まる。ロングシュートが意外と入るのが面白い。けがわさんとガチ勝負で3対2で勝利。(Mieg, 1921)

片手いっぱいのペンギン(A Fistful of Penguins)
動物サイコロを振って得点を稼ぐゲーム。同じ動物が多く揃うほど得点が高いが、ダイスを足したり振り直したりするにはペンギンコマが必要で、そのペンギンを取るペンギンの目も適宜用意しておかないといけない。可愛い外見とは裏腹に、どのダイスを振りなおせば得か、シビアな選択に迫られる。けがわさんとサシで勝負。最終ラウンドはどちらも大量得点したが、相手から奪うリスの目で私が1点差の勝利。(Watsalpoag, 2011)

テネリファ(Teneriffa)
アフリカの島を舞台に、スペイン貴族が影響力を競うドイツのゲーム。エッセン初出展。毎ラウンド、自分の職業カードを裏にしてプロットし、左から順番に使う。壁職人で城壁を作り、その城壁で商人が得点し、農夫が作物を作り、輸出商が輸出する。しかし直後に泥棒をプロットされると、取り分を持っていかれてしまう。置く順番とプレイする順番が違うところがミソで、どの職業をどこに置いたか、すごい心理戦が繰り広げられる。デザイナーさんとけがわさんと勝負。首都の城壁で大量得点したデザイナーさんの貫禄勝利。(Holstein Spiele, 2011)
テネリファ

フォルトゥナ(Fortuna)
影響力を増やしてローマへの道を進むゲーム。毎回、自分の前に並べられた3つのアクションカードから1つを選んで、水・麦・ワインを作ったり売ったり、軍隊や女官を増やしたり、建物を建てたりする。使ったアクションカードは他の人に回して、代わりに次のラウンド用のアクションカードを取る。それからダイスを振って、皇帝からの恩恵を受ける。かつかつのお金で手番順が決まるシビアなゲームだが、皇帝からの恩恵だけは運で決まるのが面白い。序盤から積極的にスタートプレイヤーを取りに行ったふうかさんと、建物を有効活用した神尾さんがトップで並んだがお金の差でふうかさんの勝利。(The Game Master, 2011)
フォルトゥナ

王女の舞踏会(Ball der Prinzessin)
王子様が理想の王女様を見つける記憶ゲーム。王女様を鏡の上でコマ回しして踊らせて、マントの下から見える服が、ダイスと同じ王女様を探す。これだと思ったらマントを上げて、合っていればチップがもらえる。マントと服だと言われても、スカートと下着にしか見えず。序盤にリーチしたが集中力が切れてしまって引き分け。(Haba, 2011)

エクスペディション・ディーノ(Expedition Dino)
キューブをハンマーとピッケルで落として、恐竜の化石を発掘するアクションゲーム。ちょうど1個だけ落下させなければならない。ハンマーしか使えないときは結構難しい。大人用バリアントで崩したら負けというルールにして、積極的に落としたkarokuさんの勝ち。(Haba, 2011)

ゲリー・ゴーダ(Gary Gouda)
ネズミがチーズを集めて目的地にたどり着く大箱ゲーム。取ったチーズはネズミの下に敷き、ネズミの体高が上がると通れない壁が増えていくという仕組み。しかも、どの壁が通れないかは見た目では分からないという工夫で、いくつもっているとどの壁が通れないか覚えておかなくてはならない。序盤から安全策で順調に集めた私の勝利。(Haba, 2011)
ゲリー・ゴウダ

プレスルームで、U.ローゼンベルク氏が新作をプレゼンしているのを見かける。3週間前に第二子が生まれたばかりで慌ただしい中、もう次の構想を練っていた。エッセンは発表の場だけでなく、次の1年が始まる場でもある。

【フェアプレイ・スカウトアクション:金曜日18時】
1位:トゥルネー(パールゲームズ)
2位:トラヤヌス(アンモナイトシュピーレ)
3位:電力会社:原始の火花(2Fシュピーレ)
4位:ローマに栄光あれ(ルックアウトゲームズ)
5位:ハワイ(ハンス・イム・グリュック)
6位:コニーアイランド(アルゲントゥム出版)
7位:ヘルベチア(コスモス)
8位;ザ・シティ(アミーゴ)
9位:ダンジョンファイター(ハイデルベルガー)
10位:サンティアゴ・デ・キューバ(エッガートシュピーレ)
11位:ディスクワールド(コスモス)
12位:キング・オブ・トーキョー(ハイデルベルガー)

エッセンから快速で1時間、駅前にいきなり大聖堂がそびえ立つケルン(Köln)の街を歩く。ボードゲームショップめぐりが目的だったが、駅を出ると吸い寄せられるように大聖堂に入り、気がつくと2時間も経っていた。どんなに興味がなくても、ここを通過していくことはできないだろう。

1件目のボードゲームショップは「シュピールブレット(Spielbrett)」。アクセスは地下鉄「ケルン中央・大聖堂」駅から16号線か18号線で「ノイマークト」駅に行き、そこから地上に出て路面電車9号線で「ツルピッヒャープラッツ」までいくと、あとは1分ほどで着く。ケルン中央駅から歩いていけないこともないが、地下鉄と路面電車を乗り継いだほうが楽だ。

新作の品揃えが豊富なだけでなく、中古ゲームも扱っているところが特徴。価格はエッセンの中古屋さんよりずいぶん安い。『古代ローマの新ゲーム』が15ユーロだったのには驚いたが、荷物の都合であきらめ、『生きるか死ぬか(Sein oder Nichtsein, 1989)』を15ユーロで購入。

シュピールブレット

2件目はシュピールブレットからやや南、ケルン大学方面にいったところにある「ヴォルトシュピール(Wortspiel)。絵本屋さんだが、ハバやセレクタのキッズゲームのほか、アドルングなども少し置いてあった。神尾さんが『飴ちゃん工場(Drops & Co.)』を25ユーロの割引で購入。

3件目はシュピールブレットの北、路面電車9号線で1つ手前の駅にある「ハイヴワールド(hive world)」。フリーク向けのボードゲームが並び、奥にはプレイスペースがある。遊ばれているのはほとんど『ポケモン』や『マジック:ザ・ギャザリング』などのTCGだったが、『数エーカーの雪』が3箱並んでいるなど、品揃えは悪くない。

この3件はいずれも同じエリアにあり、まとめて回ることができる。ファッション店の多い中心街から外れ、飲食店が立ち並ぶくらいの立地が、ボードゲームショップにはちょうどよいのかもしれない。

4件目はデパート「ガレリア・カウフホフ(GALERIA Kaufhof)」。創業120年、全国80カ所に支店があるだけでなく、どの街でも中心街のど真ん中にあるので立ち寄りやすい。おもちゃ売り場にはボードゲームがたくさん置かれており、エッセンに行くボードゲーム愛好者が最初に見るものの一つとなっている。ケルンのガレリアは売り場が広く、フリークゲームもたくさん置かれていた。

そんなわけで今回は4件。もっと探せば本屋、おもちゃ屋などにも売り場を見つけることができるだろうが、のんびり途中ビールでも飲みながら回るのがよい。ボードゲームショップめぐりは、ドイツ観光の1つとしてなかなかよいものだと思う。

ドイツボードゲーム博物館のあるケムニッツから、国際ボードゲーム祭の開かれるエッセンまでは電車で6時間かかる。ケムニッツからライプツィヒまで1時間、ライプツィヒからハノーファーまで3時間、ハノーファーからエッセンまで2時間。電車賃はインターネットの早割で片道65ユーロ。

ライプツィヒからハノーファーに行く急行インターシティで、隣りに座った家族が、おもむろにダイスゲームの『シンシナティ』をプレイし始めたのには驚いた。コンポーネントが豪華で、決して持ち運びしやすいゲームではない。1時間くらい遊んで、そのあとおやつを食べて今度はトランプ。4人がけ席は中央にテーブルがついていて、ボードゲームを広げるのにもってこいである。

降りる駅が一緒だったので、お母さんにショートインタビューをしてきた。「いつもボードゲームを遊んでるんですか?」「そんないつもというわけじゃないですよ。今日は道中子供たちが退屈するからもってきたの。」「エッセンでシュピールのメッセがあるんですが知ってますか?」「シュピールのメッセ? 知らないわ。」

普段はあまり遊ばないのに『シンシナティ』をプレイ。でもそれなのにエッセン国際ゲーム祭は知らないという家族。これだけのサンプルからは結論付けられないが、ボードゲーム人口の広がりぶりを垣間見たように思う。エッセン国際ゲーム祭の参加者は15万人。このメッセを知っているけれど来ない人、知らないけれどボードゲームは遊ぶ人を含めればこの100倍いてもおかしくない。

かつて日本でも家族連れは旅行の道中、トランプなど遊んでいたはずが、いつの間にかめいめいがマンガや携帯電話やDSなどで会話せずに過ごすようになった。そんな過ごし方を日本人ができなくなっていることに一抹の寂しさを覚えた。


(写真撮影:神尾竜一郎)

エッセン国際ゲーム祭「シュピール」が始まる前に、ケムニッツにあるドイツボードゲーム博物館を見学してきた。シュピールは水曜の記者会見からスタートするが、ドイツボードゲーム博物館は月曜と火曜が休館日であることから、早めに日本を発って、日曜日に行かなければならなかった(別にシュピール会期中でも休館していないので、後から行くという方法もある)。

ケムニッツは旧東ドイツの都市で、エッセンからは特急を使っても6時間かかる。今回は日本から直接なので、ライプチヒ空港で降りて1時間ちょっと。シュピールに合わせて行こうと思うと、前でも後でもなかなか行きにくい。

中央駅の近くのホテルに荷物を預けて、行き方を訊き、路面電車1号線シェーナウ行きに乗って「カップラードレーエ」で降りた。少々迷ったが、歩いて10分ほどで到着。

入場料は4ユーロ。1階がプレイスペース、2階が博物館になっている。まずは博物館から。ここには紀元前のサイコロや、19世紀のボードゲーム、ドイツ初のモノポリー(1933年)などが陳列されている。古いゲームはほとんどが双六であるが、各時代のイラストがそれぞれ味わいがあって興味深い。マリア・テレジアのゲーム禁止令文書なんていうのもあった。

ゆっくり展示を見てから1階へ。プレイスペースでは、コスモスやアミーゴなど国内主要メーカーのボードゲームが棚にいっぱい入っており、自由に出して遊ぶことができる。メーカーが宣伝を兼ねて提供しているのだという。新しいゲームが多いが、絶版ゲームもちらほら。家族連れやカップルがボードゲームを楽しんでいる姿も見られる。

今年の年間ゲーム大賞棚があって、そこで未プレイだった『小さなカエルの音楽(Kleine Froschmusik)』、『恐竜から逃げろ(Flucht vor dem T-Rex)』(ともにキッズゲーム大賞推薦リスト)など7ゲームを遊ぶ。これだけで元を取った気分だ。

閉館まで遊べそうな勢いだったが、昼食抜きだったのと、帰り道が寂しくなりそうだったので早めに退出。ショップでM.コッベルトの『文化財としてのボードゲーム(Kulturgut Spiel)』という本を購入した。ほかにもいくつかボードゲームが販売されており、格安品もあった。

路面電車で繁華街まで戻ったが、日曜日なので店はほとんど閉まっている。そんな中で、市役所の古い建物の地下にある「ラーツケラー(Ratskeller)」というレストランを発見。内装が驚くほど豪華なのに、料理はほとんど10ユーロ以下。魚料理にビールを飲んで、食後にケーキビュッフェと紅茶までつけたのに、20ユーロに満たなかった。残念ながら、エッセンにはこれほど美味しい店がない。

路面電車の街並みと、ボードゲーム遊び放題の博物館、そして美味しいレストランで大満足の1日だった。明日も少し街の中を散策してから、6時間かけてエッセンに向かう。

Deutsches Spielemuseum

自宅ゲーム会

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ルールの翻訳でいっぱいいっぱいだった9月。カレンダーをめくったら、ぽっかりと予定が空いていることが分かってゲーム会を開くことにした。急な連絡にもかかわらず、tomokさん、くさのまさん、鴉さんにお越しいただいて、4人ゲームをじっくりと遊ぶ。

ハムスター大相撲(Sumo Ham Slam)
ぼってりした体型のハムスターを、下から磁石で動かすアメリカのアクション相撲ゲーム。ダイスロールで「食べる」「稽古」「本番」を選び、口からペレットを入れて重くしていくという成長の要素もある。倒れそうで倒れないかと思えば、いきなりコロコロと転んでしまうハムスターのコミカルぶりが可愛て笑えた。引き落としなどの高度な技を繰り出したくさのまさん勝利。(Gamewright, 2010)

ポーション作りの練習(Potion-Making: Practice)
ドラゴンの牙やマンドレークの根っこなどの材料から、ポーションやタリスマンを作るロシアのカードゲーム。できあがったポーションでさらに上位の薬を作っていけるので、手札を見て計画的に作っていく必要がある。終始リードしていたくさのまさんが、最後にすごい薬を作って逃げきり。私は最高のタリスマンとエリクシールを作ったが及ばなかった。(RightGames, 2005)

レオナルドの謎(The Enigma of Leonardo)
レオナルドのスケッチを縦横に並べてカードを集めるロシアのカードゲーム。カードは左どなりのプレイヤーに流れるので、適宜妨害しつつカードを揃えることになる。妨害のつもりが絶好のカードを渡してしまうことも。tomokさんが一挙に2パターン揃える快挙で1位。(RightGames, 2007)

パンティーレイダー(Panty Raider)
女子寮に忍び込んで下着を盗んでくるという、変態なテーマのカードゲーム。装備や師匠でポイントを上げ、ときには相棒と組んで難易度の高い下着を落とす。ほかのプレイヤーの泥棒を妨害できるカードもあって、終盤は誰が上がるか分からないエキサイティングな展開となった。鴉さんが、妨害をくぐりぬけて勝利。私はダイスの目がとことんダメでことごとく失敗に終わった。(Mindsoon, 2010)

ドロイド(Droids)
ロボットの動きをプロットして、さまざまなミッションを遂行するフランスのボードゲーム。プロットは移動のほかに、ものを運ぶ、撃つ、ほかのロボットを動かすなどのプログラムがあり、タイルを置いた列でしか発動しない。シナリオが7つあり、今回は1つ目の生き残り戦。プロット段階から公開なので、相手の動きに応じて先の先を読まなければならない。うっかりくさのまさんの射程圏内に入ってしまった私が撃たれて終わり。(Eurogames, 1991)

いい匂いの足あと(Duftende Spuren)
12種類の香水を鼻でかいで記憶し、指定された香水と同じものを探すゲーム。ドイツゲーム賞8位。『ザーガランド』のように、ダイスで移動して同じ香水を探し、ゴールで答え合わせをするが、記憶できるのは匂いだけ。これは全くほかにない感覚のゲームだった。くさのまさんが天才的な嗅ぎ分けで1位。私はくさのまさんの顔色を見ながら推理していたが1本当てるに留まった。鴉さんは鼻炎のため直感プレイだったが0本。(Heidorns, 1991)

自宅ゲーム会

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敬老の日に自宅ゲーム会。今年は震災以来、7〜8人くらい集まると卓分けせずにずっとパーティーゲームばかり遊んでいる。パーティーゲームは積極的に笑ったり面白いことを言ったりする盛り上げが不可欠。もともとそんな素質を備えた人ばかりが集まっていたが、会を重ねるごとにさらに磨きがかかっているようで、今回も笑いが絶えず、歓声が上がりまくりの楽しいゲーム会となった。

ラープを倒せ(Schlag den Raab)
ドイツのテレビ番組を元に、ラベンスバーガー社が発売して大ヒットしたミニゲーム集。アクションゲームをメインに30ゲーム以上が入っており、毎回ルーレットで遊ぶゲームを決めて、メインキャストのシュテファン・ラープ役と対決する。今回はそのうち卵落とし、どっちが近いかクイズ、タイル記憶並べ、カタパルト、ゲートおはじきの5ゲーム。シュテファン役のくさのまさん、神尾さんが盛り上げどころを心得たナイスプレイで盛り上がった(Ravensburger, 2010)。

グラフィティ(Graffiti)
全員の絵を見てお題を当てるお絵描きゲームに、まもなく日本語版が発売される。お題は結構難しいが、全員の絵を見ていると何となく分かるのが不思議。そして親に当てられないように、毎回画風を変えなければならないのが、いつの間にかヘタウマ画伯に合わせることになって面白い。ぽちょむきんすたーさんと私が同点トップ(Huch & Friends, 2007 - ホビージャパン, 2011予定)。

ガッチャ!(Gotcha!)
「メガネをかけている人は喋る前に『閣下』という」「左の人が手番になったらスタンディングオベーション」「カードを引く前に『ブリリアント』という」などのルールが次々と変わる中で、ほかの人のルール違反をブザーで指摘してポイントを稼ぐゲーム。異様なシチュエーションで楽しかったが、指摘されたり、間違って指摘するとマイナスなのでなかなか終わらず(Buffalo Games, 2011)。

ラック・オブ・ザ・ドロー(Luck of the Draw)
「万里の長城」「腕時計」など簡単なお題に絵を描いた後、発表される審査基準に投票して最多得票を目指すゲーム。審査基準は「最もロールシャッハテストに見える」「一番直線的」などで、写実的に描くよりも芸術的にデフォルメすることが重要。tomok画伯が投票前から惹き付けられる絵で圧勝。(Gamewright, 2006)

屋台料理大食い勝負(小吃大胃王 / Taiwan Snackbar)
大食い大会で適度に食べつつ、カードを押し付けあう台湾のカードゲーム。カードを出せない、出したくないと山札から引かなければならないが、山札からマイナスカードを引くと負けるロシアンルーレットになっている。カードを出せなくならないように、適度に山札から補充しておきたいが、引く枚数は累積するのでリスクが高くなる。そんなジレンマがあってすごく楽しかった。(Swan Panacia, 2011)

サル見るサルする(Monkey See Monkey Do)
カードに指示されたキャラクターやアクションを、猿真似して当ててもらうゲーム。分かったらテーブル中央にあるバナナを取って回答する。当たるともらえるカードは、「鼻をほじりながら」「隣の人の背中をかきながら」「片足で立って」などの縛りを加える。しゃべっていいのは「ウキー!」だけという、演じている方は必至だが見ている方は大笑い。同点決勝で人間の尊厳を捨てたぽちょむきんすたーさんが1位。(Cranio Creations, 2010)

タンブリング(Tumbling)
棒をいっぱいさした入れ物にビー玉を大量に入れて、ビー玉が落ちないように棒を抜いていくゲーム。トイザらスで999円で販売されているという。途中で大量のビー玉が落とした鴉さんの負けで終了。ぼろぼろと落ちてくるので笑った。(Toysrus, ?)

ナイトフライトシュピーレ2010年4月7日、中古ボードゲーム通販のnight flight spiele(ナイトフライトシュピーレ)がオープンした。それまでヤフオクかゲームマーケットでしか手に入らなかったレアゲームをごく普通に取り扱い、幻のゲームを探していた愛好者たちの夢をかなえている。これまで2回、ゲームマーケットに出展。公開オークションがかすむほどの品揃えで会場の話題をさらった。

そんなnight flight spieleは、どんな人がやっているのだろうか? あんなレアゲームをどこから仕入れてくるのだろうか? そこで店長の三隅俊也氏にインタビューした。

三隅氏は30代半ばで本業は福祉施設の職員である。小さい頃からボードゲームを遊んでいたが、ドイツゲームは2006年、学生時代からの友人と遊ぶために『スコットランドヤード』をハードオフで購入したところに始まる。それから、ヤフオク、ハードオフ、リサイクルショップなどで次々と買うようになった。

一方、新作は現在に至るまでノーチェック。古いもの好きで、フォルクスワーゲン、時計、和だんすなどアンティークに凝っていた三隅氏にとって、古い「のに」安い中古ボードゲームを選ぶのは必然であった。

ボードゲームの収納は愛好者(特に妻帯者)共通の悩みの種である。2008年、「中古」の家に引越ししたとき、仏壇のスペースに入りきるまではボードゲームを買ってよいことになっていた。しかしそのスペースはすぐいっぱいになる。ここで「商売にすればもっと増やせる」という口実を思いついた。その頃を奥さんは「甘く見てた」と振り返る。

ドイツの中古ショップ、eBay、BGGマーケットを中心に1パック20kgの大量購入を繰り返し、4.5畳1室はたちまちいっぱいに。そのうち、ドイツ人のパートナーを見つけ、eBayの落札品をまとめてもらったり、ドイツの中古流通会から手に入れたりできるようにもなった。最初は「中古なら遊んでから売れる」目論見もあったが、これだけ多くては遊ぶペースが追いつかない。

開店の動機としてもう1つ、子供の教育がある。三隅氏には現在、4歳と1歳のお子さんがおり、子育ても全力投球。その一環として、お金を稼ぐのがどれくらいたいへんかということを、商売を身近に見せて育てたかったという。

こうして2010年、ネットショップが開業する。かつて自宅サーバで無料ホスティングサービスをしていた経験から、ショップのサイトも全て自前で作った。売り上げは最初から順調で、奥様から4.5畳のほかに、6畳の部屋も使う許可が出た(下写真)。メール会員も100人を超える。

三隅氏は、子供たちを寝かせてから1日4時間ほどショップの仕事をしている。pgdbランク上位や国内レビューがある絶版品・限定版を中心に約1000タイトルをeBayやBGGで常時チェック。人気のゲームは『レーベンヘルツ旧版』『ビッグシティ』『手抜き工事』『ノミのサーカス』『ハムスターロール』など。メール会員からは捜索願も受け付け、約90%は見つけてくるという。

届いた品物は欠品を確認し、ヤフオクの相場を参考にできるだけ安めに価格を決める。欠品なし100%がモットーで、欠品があればもう1セットをばらして組み合わせるため、今では最低2セットないと販売しないことにしている。場合によっては、箱やボードの破損を修理することもある。足りない木製コマを自作で複製するのが夢だそうだ。

新作を追わないのは、ものとしての魅力にある。手触りやぬくもりの点でプラスチックより木製がいいのは多くの人が思うところだが、さらに使い込まれたほうが味わいが出てもっといいというのが三隅氏の持論。ボードゲームを机の上に広げて、一人でうっとり眺めたりもしているそうだ。現在の新作も、あと10年くらい寝かせてから取り組むつもりだ。

「ナイトフライトシュピーレ」は、特別優雅な夜間飛行のように、特別なゲームで優雅な時間を過ごしてもらいたいという願いからつけた(Perfumeの曲名からという説も)。現在サイトに登録されているアイテム数は1000タイトル以上(品切れ含む)。宝探しのような感覚で、プレミアムな体験をしてほしい。

night flight spiele

ナイトフライトシュピーレ倉庫

自宅ゲーム会

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ゲームマーケットでレアゲームをたくさん出展し、会場の話題をさらった輸入中古専門ショップnight flight spiele(ナイトフライトシュピーレ)の三隅さんがご家族で遊びにいらっしゃった。ぶどう狩りをしたり、そばを食べたりしながら、ショップや海外メーカーの話をして、三隅さんが持ち込んだ珍しいゲームを遊ばせてもらう。

三隅さんは古いボードゲーム好きが高じて中古専門ショップを開いたという方で、当サイトでもときどき、古いゲームを紹介したときにコメントを頂いていた。ゲームマーケットでお会いして意気投合し、未知のゲームを持って遊びに来て下さいとお誘いしたところ、このたび実現の運びとなった。night flight spieleのインタビューも行ったので後日掲載予定。

古いボードゲームの素朴なシステムと、コンポーネントの質感。ボードゲームをたくさん集め出したのは、こういった魅力にひかれてのことだった。このところ新作ラッシュで見失っていたものを再発見できたような気がする。

お祝いしましょ(Wir feiern ein Fest)
タイルの位置を交換して、同じ絵柄がつながるようにするW.クラマーのパズルゲーム。つながればつながるほど得点が高いが、次の番に相手がさらに高得点を取ってしまうかもしれない。そこにゲーム性が生まれる。(Piatnik, 1994)

アゴラ(Agora)
段差のあるボードで、相手の駒を全て取るフランスの2人用アブストラクトゲーム。上の段からだと無条件で取れるが、下の段からだと下に潜り込んで革命ができるルールのため、近づけば一触即発状態。一回取り始めると一気にゲームが終盤に向かうので、先の先の先を読まなければならない。(Strate & J, 1996)

フラワーパワー(Flower Power)
囚人のジレンマの原理を使ったレースゲーム。プレイヤーを指名し、2人がそれぞれ太陽か星のカードを出す。太陽と太陽は1マス・1マス、月と月は2マス・2マスだが、太陽と月は3マス・0マスになる。目標は花をたくさん集めてゴールすることなので、止まりたいマス・止まりたくないマスで読み合いがある。さらに順位を予想するので「ここはウィンウィンで」とかいって思惑が全く違うのが面白い。(Glücksritter Spiele, 1998)

秋葉原水曜日の会

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都内での研修が終わってから秋葉原水曜日の会に参加。引っ越す前は毎週のように通っていたが、2年半ぶりくらいになる。参加者は20〜30名程度と相変わらずの大賑わい。主催のタナカマさんをはじめ、以前参加していたころからの参加者とも久しぶりに会えてよかった。

ありえないマシーン(The Impossible Machine)
カードをつなげてピタゴラスイッチのような機械を組み立てるゲーム。機械はみんなで1台作り、完成すると作動して得点になる。できるだけ多く出して得点を稼ぎたいところだが、マークが合うように出すのが難しかった。ネズミが走ったり、ロボットが前に進んで押したりといったお約束のイラストが楽しい(GlowFly Games, 2011)。

ドブル(Dobble)
イラストがいくつも描かれたカードは、どれも共通する絵は1つというものを使ったゲーム集。ワードバスケットのように絵の名前を言いながら手札を中央に出していくゲームや、絵の名前を言ってカードを押し付けるゲームなど5つのゲームが楽しめる。どれも得意不得意が出るが、真剣になって盛り上がった(Asmodee, 2009)。

スプリングフィーバー(Spring Fever)
F.フリーゼのブラフゲーム。4枚のカードから一番小さい数字を出して次の人に回していくが、嘘をついて数字の大きいカードを出してもよい。ダウトをかけられると、嘘をついたほうはカードを取られるかマイマスカードを押し付けられてしまう。カードの回りで推理できる部分もあり、またわざと大きいマイナスカードを取ってプレッシャーを与えるなどの戦術もあって面白い(Filosofia Editions, 2011)。

空飛ぶコーン(Flughütchen)
発射台にコーンをセットして、自分の色の穴に飛ばすアクションゲーム。もとは100年以上のゲームらしい。コーンにはおもりがついていて、宙返りして穴に入るようになっている。自分の穴で重なると得点が2倍。割と狙ったところに飛ぶが、ほかの人の小屋にぶつかって邪魔されるのが楽しい。草場さんに邪魔されていたシミーズさんが最終ラウンドで高得点をマークして1位(Piatnik, 2005)。

トリッキービッド(Tricky Bid)
毎回手札から、トリックを取ったら得られる得点カードを出してビッドするトリックテイキングゲーム。高い得点カードを出すと、強い手札がなくなってトリックが取りづらくなる。わざと低い得点をビッドして、ほかの人が高得点を狙ってくるのを誘って落とすという戦術もあり。1回目はシミーズさん、2回目は草場さんが大量得点で勝利(Winning Moves, 2011)。

ドカーン(Kawumm!)
研究所で薬品を集めるバッティングゲーム。同じ薬品が出ている限りカードをめくれるが、全部違うと「ドカーン!」で全部なくなってしまう。薬品が完成すると、同じ薬品は捨てなければいけないというバリアントルールで、さらに強気にめくらなければいけない。強気すぎて散っていく中で、チキンと言われながら地道に集めたタナカマさんの勝利。(Huch & Friends, 2011)

秋葉原ゲーム会

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ふうかさん、karokuさんと秋葉原の「狩座(かりくら)」でゲーム会。かつてロール&ロールステーションがあったビルなので場所が分かりやすく、しかも23時まで開いており、途中外出自由と使い勝手がよい。結局12時から夕食をはさんで10時間近くプレイしていた。

ヴィンテージ(Vintage)
ポルトガルのワイン作りゲーム。土地を買って、ブドウを植えて、まずブランデーを造って、それからワインを造って混ぜ、船で運んで、港の倉庫で熟成させて売るという長ーいプロセスが必要になるため、いかに効率よく同時進行していくかが勝負となる。そして後から選ぶほどコストがかさむワーカープレイスメント。手番の回りはよかったが生産が1回足りず最下位。ワインが飲みたくなる(MESAboardgames, 2011)。

ジャンプゲート(Jump Gate)
宇宙の惑星を探索して資源を集めるカードゲーム。今年の『ゲームズ・マガジン』大賞作品。得点の高いカードにはブラックホールマークがあり、一番多い人はペナルティがある。着陸するのが難しいため、自分がいない惑星の探査ができるカードや、ほかのプレイヤーと位置交換できるカードが強かった。探査してもしょぼーんな惑星が多く、いい惑星には着陸できず残念。karokuさんがブラックホールを恐れず、幅広く探査して1位(Matt Worden Games, 2010)。

カルナクシス(Karnaxis)
パラメーターを上げて、収入の多い職業に転職したり、起業したりしてお金を稼ぐ人生ゲーム。各自異なる能力と、人生の目標がはじめに与えられる。起業しまくったkarokuさんだったが、地道に勉強して看護師から医者になったふうかさんの高給にはかなわず。私は早々に人生の目標をあきらめ、毎年宝くじばかり買うという落ちっぷりで敗者。最後に株に全財産をぶっこんだほうがよかったかも(Opportunity Games, 2010)。

金庫破りのジギ(Siggi Safeknacker)
4つの金庫に置かれた財宝を、数字の大小を当てて集めるゲーム。数字は1〜52があり、一桁なら「上」、40台なら「下」というだろうが、当然ハズレることもあって盛り上がる(Haba, 2011)。しかも手に入れた財宝を1手番使って確保しないと、失敗したときになくなってしまうので、どこまで集めてから確保するかのチキンレースが待っている。全員同数という驚きの結末で、ダイヤモンドをもっていたふうかさんの1位(Haba, 2011)。

セブンドラゴン(Seven Dragons)
ドラゴンが1〜4匹描かれたカードを並べて、自分の色のドラゴンを7匹つなげるゲーム。『アクエリアス』のリメイク。多くつなげるとボーナスでカードがもらえるが、その分ほかの人も上がりやすくなるので注意しなければならない。karokuさんがリーチした緑のドラゴンを、アクションカードで奪うつもりだったが封じられ、その間に自分の目標の赤ドラゴンを取ったふうかさんが揃えて1位。つなげるだけでなく、アクションカードを効果的に使う必要があった(Looney Labs, 2011)。

バック・トゥ・ザ・フューチャー・カードゲーム(Back to the Future: The Card Game)
タイムマシンで過去の出来事を変えて、自分の目的を達成するゲーム。ひとつ変えると、連動していくつかの未来が変わるという仕組み。『クロノノーツ』のリメイクだが、同名の映画でおなじみの出来事(1〜3)が出てくるので楽しい。早々と条件を達成して、タイムマシンが発明されなかったことにしようとしたが2回失敗。ふうかさんとkarokuさんがUndo合戦を繰り広げていたが、ふうかさんが一気に成功させて勝利(Looney Labs, 2010)

ドワーフの王様(The Dwarf King)
毎回得点方法が決められ、特殊効果のあるカードが1枚ずつ入るトリックテイキングゲーム。「緑のQは8点」など、得点になるトリックは1つしかないときなどがあるので、それに向けてどう手札を調整していくかがカギとなる。特殊能力は毎ラウンド1回しか出ないのでたいへんスピーディだが、得点チャンスがいつ回ってくるか緊張感があって楽しい。棚からぼた餅などがあったりして1位(IELLO-ホビージャパン, 2011)。

ふうかのボードゲーム日記:秋葉原ゲーム会

自宅ゲーム会

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山形ゲームコンベンションの翌日、個展開催のため我が家に宿泊している康さんと2人でゲーム会。お茶を飲んで雑談したり、昼に買い物に出かけたりしつつまったりと遊んだ。土日の山形ゲームコンベンションは、仕事の合間に参加している感じで慌ただしかったが、今度はのんびりとして対照的だった。2人用アブストラクトを中心に。

シリウス(Sirius)
太陽は月に勝ち、月は星に勝ち、星は太陽に勝つという三すくみで、コマを取り合うアブストラクトゲーム。コマがお互い30個もあって、取っては取られ、取られ手は取りという一進一退の攻防を繰り返した結果、最後は1対1になって引き分け。(Bütehorn, 1976)

十字軍の王国(The Kingdoms of Crusaders)
ロシアのライトゲームズがリリースした2人用カードゲーム。5つの陣地にカードを置いて、マークがいくつ揃ったかを競う。お互い相手の出方を見て、どの陣地に力を入れ、どの陣地から撤退するかを考える。ライトな『バトルライン』。(RightGames, 2007)

空気袋(Bladder)
中央においてあるボールを奪って、ゴールに持ち込むアブストラクトゲーム。どんどん相手の駒をやっつけて、敵陣に乗り込んだ味方にパスする。中央での睨み合いから、端の方ですれ違ったコマにパスをして勝ち。コマを惜しまず、肉を切らせて骨を断つ戦法が必要なようだ。(Purkess Brittain Games, 2000)

キャッスルパニック(Catsle Panic)
周囲の森からお城めがけて攻めてくるモンスターを倒しまくる協力ゲーム。モンスターを全滅させて勝つと、倒したモンスターの数で勝敗を決めることになっている。自分の手柄を求めて非協力的になると、とたんに城が危機に陥るというジレンマがあった。モンスターも壁もかまわずなぎ倒す大岩が痛快。(Fireside Games, 2009)

近くの温泉で毎年恒例のお泊りゲーム合宿。10人の参加者で自炊して夜遅くまで遊んできた。費用も温泉・食事込みで3000円弱とリーズナブル。2003年から年に2回行われており、もう18回目にもなる。来客や電話で中断されがちな自宅ゲーム会と異なり、日常から切り離されてくつろげるのがいい。

今回遊んだゲームは次の通り。後日詳細レビュー予定。

エボリューション(Evolution: The Origin of Species)
ロシアのライトゲームズというメーカーが出したカードゲーム。動物を進化させ、弱肉協力の世界で生き残りをめざす。肉食になるのが手っ取り早いが、食料が多く必要になる上に、しっぽ斬りや大型化や水中化で防御されると飢え死にしてしまう。ちょっとでも隙を見せると、あっという間に食べられてしまうのが怖かった。(RightGames, 2010)

黄金の島イスラドラーダ(Isla Dorada)
探検隊の一員となって、探検隊を自分が目指す島に誘導し、宝を集めるゲームの日本語版。探検隊は1つしかなくて、行き先を競りで決めるのが面白い。カードの中に、他人のカードを奪ったり、呪いを押し付けたりするものがあって、トップになると叩かれるマルチゲーム展開。中盤トップになってしまって最下位。(アークライト, 2010)

ファーストフード(Fastfood)
同じ色の具が出たら素早くハンバーガーを叩いてゲットするリアクションゲーム。自分が直前に取った具と同じ色の具は取ってはいけないというシバリが絶妙である。かゆかゆさんとcarlさんが猛スピードで集めまくったが、ミスがなかったcarlさんの勝利。(Goliath, 2009)

クレイジーブラフ(Crazy Bluff)
高い確率でウソをつき続けなければならないダウト。リスクが高くてベタ降りしているうちに、carlさんがジョーカーで上がり。(Huch & Friends, 2004)

なんてったってホノルル(Ausgerechnet Honolulu)
来月日本語版が発売予定の地理トリビアゲーム。世界各国の都市カードを、東西南北に並べ、間違いだと思ったらブラフをかける。カードの裏に書いてある緯度と経度で確かめる仕組み。知らない都市が結構出てきて、それを知ったかぶりして置くのが笑える。なまじ地理に詳しいほうが、勝負どころを間違えて得点できないところが面白かった。(Huch & Friends, 2011)

石の家(Sozoikum)
競りで手に入れた石で家を組み立てるゲーム。競りに使う宝石は、バッティングすると宝手に入らないため、裏をかいたり、スペシャルカードを使ったりしていかに競り合わないで石を手に入れられるかがカギとなる。前回は3人、今回は5人だったがプレイ感はあまり変わらず楽しめた。(kröhnland-games, 1993)

ヒットorミス(Hit or Miss)
お題から連想する答えを書いて、ダイスで「ヒット」が出れば同じ答えを書いた人数、「ミス」が出ればその答えを書かなかった人数が得点になるフラッシュ系ゲーム。ダイスを振ってから、どの答えを言うか選ぶことができる。誰でも書いているだろうと思ったものが誰も書いていなかったり、誰も書いていないだろうと思ったものがみんな書いていたり。(Gamewright, 2006)

実を言うと(Truth be told)
プライベートなお題への親の答えを、皆が書いた中から当てるゲーム。親以外の人も、親になりすました答えを考えるのが面白い。プライベートすぎて、付き合いが長くとも知らないことばかりなので、親としても皆のイメージでの自分らしい答えを考えなければならない。(Buffalo Games, 2009)

ダチョウサーカス
6種類のサーカス演目を、3枚以上取らないように集めるカードゲーム。取ってもマイナスだが、取らなくてもチキンチップでマイナスになってしまうのが悶える。カードの取り方は1枚ずつ増えていく中での競り抜けという独特のシステムで、これが盛り上がった。(カワサキファクトリー, 2011)

自宅ゲーム会

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お盆の直前、ぽちょむきんすたーさんとくさのまさんをお招きして3人ゲーム会。ゲーム合宿が来週に控えているが、未プレイ品が多すぎて、一晩遊んだくらいではほとんど減らないように思われた。3人という人数を嫌がる人もいるが、プレイ時間が引き締まり、ダウンタイムが少なく、先が読みやすくなる(その分ゲーム力が勝敗にダイレクトにつながるが)ので好きである。翌日はくさのまさんのゲーム会があり、ぽちょむきんすたーさんも参加されるというのでお泊りとなった。25時くらいまでたっぷり遊ぶ。

エパミノンダス(Epaminondas)
隊列を作って相手の陣地を陥れる2人用アブストラクトゲーム。コマを固めて、タテ・ヨコ・ナナメに自在に攻撃できるようにしたいところだが、固めすぎると、ほかが手薄になる。攻撃と防御のバランスが難しい。隊列を一度崩したところに一気に攻めこまれて負けた。「エパなんとか」とタイトル名が覚えられない。(Bütehorn, 1982)

ソクラテスの裁判(The Trial of Socrates)
ソクラテスの弁護人と検察に分かれ、支持者コマをプロットして市民の支持をとりつける2人用ゲーム。どのエリアを捨てて、どのエリアに集中するか、またカードをいつ手に入れて、いつ使うか、相手の出方を常に伺うのはエキサイティングだった。つぎ込んだエリアで届かず敗北。シリアル番号が75/100とあるが、100個しか作っていない?(Doctor Finn, 2009)

クォーリアーズ!(Quarriors)
話題のダイス構築ゲーム。ダイスを振って、そこで出た魔法ポイントで新しいダイスを手に入れる。どんな強いモンスターも、2分の1の確率でしか出現しないので何もできないで終わることもあるが、その分爆発したときの喜びが大きい。同じモンスター構成でも、展開がすごく変わる。(アークライト, 2011)

7つの島(7 Islands)
デッキ構築ワーカープレイスメントという、意欲満点の国産ゲーム。アクションカードの使用枚数制限はなく、お金にもなるが食料が必要で、使わないとお金にならないところがにくい。コマを置くカードでボードにコマを置き、得点やお金などの効果を得ることができる。そのボードが7枚あって、ゲームのたびに変えられるのでリプレイ欲求も高まる。(ワンドロー, 2011)

ホテルサモア(Hotel Samoa)
部屋数の少ないホテルに設備投資して、次々やってくる観光客から収益を上げるボードゲーム。設備投資も観光客も競りで手に入れるが、設備投資は高い額を提示した人、観光客は安い額を提示した人が手に入れるので、なかなか儲からない。毎ラウンドの手続きはシンプルながら、客が帰るタイミングが読めるので深い。シチュエーションも笑える。(アークライト, 2011)

フラミンゴの輪投げゲーム(Ring-O Flamingo)
フラミンゴの首にかかるように、浮き輪を飛ばすアクションゲーム。浮き輪は何回転もする飛び方で、なかなかうまくかからない。おまけに誤ってワニにかかってしまうと失点になってしまう。(Gamewright, 2009)

西武幽霊鉄道(Spectral Rails)
ゴーストタウンのゴーストを幽霊列車に乗せて、故郷に帰すというお盆にぴったりのゲーム。幽霊列車のレールは、時間が経つと消えていくのが雰囲気があっていい。そしてほかの人が引いたレールは無料で利用できるのに、自分が引いたレールは二度通れないところがパズルチックだった。(Z-Man Games, 2011)

石の家(Sozoikum)
競りで石を手に入れて、崩さないよう組んで家を組み立てるゲーム。競りの仕方が3種類あり、その中の握った宝石と関係なく数字を言えるブラフ競りが面白い。競りの前に、出てきた石を観察して値踏みをするのがおかしかった。デザイナー買いしてます。(Kröhnland Games, 1994)

ソーリースライダーズ(Sorry! Sliders)
転がるコマで競う多人数カーリング。もちろん、ほかのコマにぶつけて飛ばすのは基本だが、はじき飛ばされてしまうことも。得点ボードが4種類あり、穴に落ちたら没収など難易度を上げられる。没収エリアがあるときの腰の引けぶりが笑えた。(Hasbro, 2008)

ギリギリボウリング・タップ!(Girigiri Bowling Tap!)
10個のコマが並んだボードを横からタップして、コマを1個だけ残すことを目指す。1個も倒れないか、全部倒れるとペナルティになってしまう。数個残って回ってきたときのプレッシャー、そしてあえなく崩してしまったときのガッカリ感は大ウケ。(カワサキファクトリー, 2011)

自宅ゲーム会

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海の日は海にも行かずゲーム会。ちょうどふうかさんが多人数ゲームを遊びたいというので声をかけてみたところ、karokuさんと新幹線でいらっしゃった。そのほかにくさのまさん、carlさん、神尾さん、ぽちょむきんすたーさん、鴉さんが参加し、8人で多人数ゲームを遊ぶ。

クゥワークル(Qwirkle)
タイルを配置して高得点を狙うゲーム。ドイツ年間ゲーム大賞受賞記念にプレイ。6枚ボーナスの「クゥワークル」をさせまいと5枚目を出さないで苦しい展開に。時間はけっこうかかる。

もぐりイモムシ(Da ist der Wurm drin)
ダイスでイモムシのパーツを入れるレースゲーム。来週月曜に発表されるドイツ年間キッズゲーム大賞で唯一、輸入されていないノミネート作。予想がことごとく外れて意外な結果になった。対象年齢は4歳以上で、キッズ大賞は厳しいかも。

テレストレーション(Telestrations)
絵とお題を交互に書いていく伝言ゲーム。8人揃って早速これ。今回も爆笑ものの連続で、鉄板ぶりを見せつけた。正解による得点と、気に入った絵とお題の得点を両方入れると、答え合わせの後でもう一度振り返れて楽しい。

レジスタンス(The Resistance)
レジスタンスとスパイに分かれ、ミッションの成功(失敗)を狙うゲーム。待ちに待った日本語版発売記念。1ラウンドを通常ルールで遊んでから、カードが日本語化された追加ルールで。誰かの正体が分かるなど強力な効果もあったが、推理の手がかりになるのでゲームが面白くなった。3ゲーム目の最後のリーダーは私で、スパイを絞り込めなかったのが悔しい。

クイズいいセン行きまSHOW!
誰も答えを知らないような問題にだいたいこれくらいという数字を書いて、真ん中になることを目指すゲーム。同点決勝のルールを初めて遊んだ。「正解さん」を1ん決めて、その人の答えに一番近い人が勝つ。これもまた面白い。バチカン市国の人口13人って。

アトリビュート(Attribut)
親が決めたお題に、合う形容詞、合わない形容詞を出して取り合うゲーム。合わない形容詞を出したのに、拡大解釈されて取られてしまう。「平らな」「地球」や「黒い」「お嬢様」が取られるなど、感覚違いすぎ。

カリバ(Kariba)
カードを揃えて場札を取るクニツィアのゲーム。タイトルは狩場ではなくアフリカの湖の名前。出し過ぎると次の人にもっていかれるジレンマがある。ゲーム上の必要性はまったくないが、ワニのカード置き場と草むらのカードフォルダーがカワイイ。

サンドイッチ(Sandwich)
具材を集めて美味しそうなサンドイッチを作り、気に入ってくれそうな人にプレゼントするゲーム。チョコレートとかサーモンとかムール貝とか、組み合わせによっては凶悪なものができるので工夫しなければならない。

ふうかのボードゲーム日記:山形ゲーム会

6月のメビウス便

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(写真と文:石川 久)

 7月9日の「なかよし村とゲームの木」に参加していずれもプレイできた。
 「なかよし村とゲームの木」は、1982年4月創立の草場純さんが主催するゲーム会である。高田馬場ブリッジセンターにおいて、毎週土曜日に開催されている。今回が通算1,483回目の例会にあたり、おそらく現在まで活動を続けるゲーム・サークルとしては日本最古である。

マンモス(クイーン)8歳以上/2〜5人/30分(7点)

 「ホテルサモア」で注目を浴びた、ノルウェー出身のクリスティアン・アムンドセン・オストビーによるデザイン。本業では医者をしている31歳の新鋭ゲームデザイナーである。
 原始人となったプレイヤーたちは、捕獲したマンモスの分配を行う。できるだけ自分の分け前が多くなるようにしたいのが本音ではあるけど、あからさまに強欲張ると周囲からのマークを厳しくなる。ほどほどが肝心なのだ。


人類による狩猟が原因で絶滅したとの説も

 このゲームでは、2,3人の場合には5ラウンド、4,5人でプレイする場合には4ラウンドを行う。
 毎ラウンドともに獲物タイル31枚とシャーマンタイル1枚を袋の中でかき混ぜた後、テーブル中央へとバラまかれ、このタイルの分配を巡って争うことになる。
 タイルの表裏には、それぞれ別のアイコンが描かれており、表になった面が適用される。中には「?」と書かれ、この時点では不明だが、分配が終了後に表向けられるタイルもある。


2枚のボードは、メインではなくサポート的存在


このタイルを分配する

 手番が来て、タイルの獲得前であれば、手札から任意の枚数のアクションカードをプレイできる。このアクションカードは、直ちに効果を発動するタイプと、得点計算に影響を与えるタイプの2種類に大別される。「?」タイルの存在により、得点計算に思わぬ番狂わせが生じることがあるので要注意。
 タイルの獲得に際しては、任意の枚数の獲物タイルをテーブル中央から取って自分の前に置くか、他のプレイヤー1人が既に獲得したタイルを全部奪って、そこから最低でも1枚を中央の場に返却する。いきなり、テーブル中央に置かれた全てのタイルを獲得しても構わないという大胆なルールだ。
 既にタイルを獲得したプレイヤーの手番は飛ばされ、まだタイルを獲得できていないプレイヤーへと手番が回る。タイルを持たない最後のプレイヤーが、ボード中央からタイルを取る場合には、残った全てを獲得しなければならない。そして、そのプレイヤーが次のラウンドのスタートプレイヤーとなる。
 タイルの分配が決まったら、次に得点計算を行う。シャーマンタイルを受け取ったプレイヤーから、描かれた矢印の方向に、タイブレイクした際の優先順位が決められる。
 6種類あるタイルは、種類ごとに獲得枚数を比べていく。例えば「毛皮」のタイルの場合、一番枚数の多いプレイヤーにはラウンド数と同じ得点が入るが、一番少ないプレイヤーは減点される。というような感じだ。


マンモスと一緒に狩られる動物たち

 使用したアクションカードを捨て札にして、再び全てのタイルを袋に戻したら、新たなラウンドを開始する。規定数のラウンドを終えたら、ゲームを通じて集めた動物の種類数に応じて得点が入る。全7種の動物をコンプリートできれば30点になるから、これは強力だ。
 アクションカードの効果は判りやすくアイコン化されており、言語依存もなく遊べるのは嬉しい。プレイヤーにゲームバランスを委ねているところは、ユーロ・ゲームらしからぬところで、自制心のないプレイヤーには向かないかも知れない。
 タイルの分配は、競りゲームにも似た感覚で、プレイヤー間でいかに談合できるかがポイントになる。想像以上の面白い展開になったが、プレイされたアクションタイルが仇となり、キングメイクが起こってしまった。
 展開次第だとは思うが、プレイ時間を30分内で収束させるには、ちょっと無理がある。それでも、あまりプレイ時間はかからない。

◎スコア ※敬称略
石川 55, ケマ 39, 堀田 37, やすやす 60

◎メビウスおやじ「マンモス」の紹介
http://mobiusoyaji.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-e2d7.html

◎Mammut for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/95613/mammut

アバンティ(ツォッホ)10歳以上/3〜5人/45〜60分(4点)

 「ザップゼラップ」など、子供ゲームを得意とするハインツ・マイスターによるデザイン。「アバンティ」とはイタリア語で「進め」または「どうぞ」を意味する。
 コンサート、記者会見、スポーツ・イベント、ファッション・ショーといった会場をプレイヤーは自家用車で駆け巡り、エスプレッソ・マシーンやカナッペ、お寿司、トイレットペーパーなどをデリバリーする雑務で大忙し。それもこれも、しっかりとお金を稼いで、南の島でハンモックに揺られる悠々自適な暮らしをするためである。


コスモスサイズと同じで、ポップなイラスト

 ボードの内周は、南の島へのトラックになっていて、外周は熾烈なレースが繰り広げられる円状のトラックが描かれている。レースゲームでありながら、自分の車のコマを動かすのは、ダイスロールではなくカードプレイである。
 このカードが三角形なのが珍しい。角にはそれぞれ数字が書かれており、進みたい数字をボード側に向け、伏せてプレイする。全員のカードが出揃ったら、下位のプレイヤーから時計回りの順番で、自分のカードを表向け、その数だけ車を進ませる。5人プレイだと、カードのリシャッフルが頻繁に起こる。三角形なので混ぜにくい。
 特筆すべきは、進んだ先のマスに、他のプレイヤーの車のコマがあれば、進んできた数だけ、さらに先へと進めることである。これは連鎖するので、ビリの車がいきなりトップに躍り出ることだって可能だ。
 毎ラウンド、先頭の車に対して、自分の車がいるマスに書かれた金額を支払わなければならない。それだけでなく、1から3までの数値をプレイした場合でなければ、カードを補充できないという厳しいルールが定められている。もしも、4以上の数値でカードを3回連続プレイして、それでもゴールできなければ、レースから脱落してしまう。


レースは外周をくるくると回る

 何回かのターンを繰り返して、少なくとも1つの車が1周するか、誰もカードをプレイしなくなるか、カードを持っているプレイヤーが先頭のプレイヤーだけになったら、ひとつのレースが終了する。自発的にレースからリタイアしても構わないので、お金がなければ、高額な駐車場を占有する戦法も有効だ。
 レースの1位が3マス、2位は2マス、3位は1マス、というように順位によって内周トラックのコマを進ませる。途中で資金ショートした場合には、この内周トラックのコマを後退させることで、マスに書かれた額面の半分を銀行から受け取って支払いに充てられる。
 さらにここで、プレイヤーは収入を得る機会が訪れる。自分の車から直後の車のいるマスまでの間の駐車場に書かれた金額の合計を銀行から受け取れるのだ。加えて、内周トラックに書かれた金額を支払えば、自分のコマを何マスでも前進させられる。(金額の書かれてないマスへは進めない)
 こうして、内周トラックのいずれかのプレイヤーがコマが、南の島へと到着したらゲーム終了。複数のプレイヤーが南の島に到着した場合には、最終レースでより上位のプイレヤーが勝利する。
 一度、負のスパイラルに陥ってしまうと、そこから、なかなか脱せないのが辛いところである。他のプレイヤーの動向をしっかり読んで、いかに相手のコマを踏みつけるかが、戦略上重要なのは間違いないが、それでも肝心のカードが手札にないことには、どうすることもできない。


車のコマが良い味を出している

 木製コマが利用されることの多いドイツゲーム界にあって、このゲームの車のコマは着色されたポリストーン製である。一見凝った作りに見えるが、細部は案外と雑だったりする。
 全くもって余談になるが、私がチーフ助監督を担当した映画「THE 有頂天ホテル」の舞台となる架空のホテルの名前が「アバンティ」だった。

◎スコア(順位) ※敬称略
草場純 5位, 石川 4位, ケマ 1位, 堀田 2位, やすやす 3位

◎Avanti for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/91668/avanti

ビット(ラーフェンスブルガー)8歳以上/1〜4人/30〜45分(4点)

 2009年にライナー・クニツィアが発表した「フィット」の続編的位置づけの、テレビゲームの「テトリス」に代表される落ち物系をアナログ化したゲームである。


クニツィア博士‥‥嘗ての栄冠は今どこに?


ポピュラーだった長方形サイズも今ではマイノリティ

 このゲームは全部で3ラウンド行って、その得点を競うものである。
 「ドミノ」のように、ひとつのタイルは2個のブロックで構成されており、1色もしくは2色のカラーがついている。
 カードに指定されたタイルを6×6マスのボードに順番に配置していって、基本的には4個からなるテトリス・ブロックのパターンを作り出すことで、得点が獲得できる仕組みだ。
 ラウンドごとに指令カードで得点パターンが決定する。そして、プレイヤーはそれぞれ色の違うスタート・タイルを自分のボードに配置してから、ゲームがスタートする。これにより、各プレイヤーは異なった条件でプレイをすることになる。
 後は、プレイヤーのひとりが代表してカードを1枚ずつめくり、そこに指定されたタイルをボードに配置していくだけである。これらは同時進行だから、プレイヤー人数によるプレイ時間の差はほとんど生じない。
 タイルは上から落とすように配置しなければならなず、後になってから、隙間にはめ込むような配置は禁止されている。
 またプレイヤーには一度だけ、指定されたタイルを配置しない代わりに、無色の中立タイルを配置することが許されている。これにより、同色のブロックが繋がってパターンが崩れてしまうのを防ぐことができる。
 上級ヴァージョンのルールも用意されており、こちらは4ラウンド行う。


残りのタイルから確率を推察してみる

 タイルを配置することで、テトリス・ブロックを作り出すというのは、逆転の発想というか、そこが「フィット」との大きな違いでもある。しかし、前作「フィット」同様にソロプレイ感が強く、盤面がより狭くなってしまったことで、自由度も奪われ、盛り上がりには全く欠けるところが寂しい。
 最早、クニツィア博士は最も期待できないデザイナーに成り下がってしまった感がある。過去の自身の名作のiPhone/iPad用のアプリケーション開発に専念した方が無難ではなかろうか。

◎スコア ※敬称略
 ラウンド 1 2 3  合計
  ケマ  10 13 08  31
  堀田  12 10 04  26
  ジロウ 10 12 10  32
  石川  11 09 10  30

◎Bits for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/89668/bits

 昨年7月のメビウス便のレポートから、小野さんのサイト(Table Games in the World)にも転載されるようになって、ちょうどまる1年が経過。
 供給過剰なまでに、さまざまな海外のテーブルゲームが輸入販売される時代だけに、購入目安のひとつとして、少しでも役立つ情報になればと願いつつ、愚にもつかないレポートを書き綴ってきたことが恥ずかしくもある。

自宅ゲーム会

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テンデイズゲームズの店長、タナカマさんのホームパーティに招かれ上京してきた。仕事の都合で都内の滞在時間は午後5時から午前5時までの12時間だったが、タナカマさん、あっきーさん、けがわさん、シミーズさん、KTCさん、ユリチョフさん、すぎやまさんとで会食を楽しみ、夜明けまで寝ないで遊んだ。

スタートレック:探険(Star Trek: Expeditions)
宇宙で次々と起こる数々の難局を解決するクニツィアの協力ゲーム。成功か失敗だけではなく、成功の度合いによって得点が変わるのが面白い。得点を欲張ると、エンタープライズ号がやられたり日数が終わったりして敗北するおそれも。

ストンプル(Stomple)
マーブルを落として足場を奪い合うアブストラクトゲーム。人数が増えると不確定要素も増すが6人まで遊べる。マーブルは盤の下に落ちるようなギミックになっていて、連続で落とすルールがありストンストンと音がするのが気持ちいい。

キュー・ビッツ(Q-bitz)
カードに指示されたパターン通りにキューブを並べる早解きバズルゲーム。パズル自体は簡単で手先の器用さだけの勝負だが、3ラウンド目はカードのパターンを覚えて、カードを伏せてから再構成しなければならないというシビアなルールに。

ろくでなし(Fiesling)
性格ヒントをもとに参加者を当てるゲーム。お互いあまり知らない間柄でも、終わってから本人が実際はどうかを置き直すと、第一印象とのギャップがおかしくて楽しめる。けがわさんがいじられまくり。

テレストレーション(Telestrations)
最近のパーティゲームの鉄壁。ゲームマーケットに合わせて急いで訳しておきながら、全部のシールを貼ったのを遊んだのは初めて。正しく伝えた得点と、気に入った得点の両方を採用した。第1ラウンドからけがわさんが「クニツィア」と書いて自爆。終始腹を抱えて笑いっ放しだった。

自宅ゲーム会

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梅雨の日曜日、自宅ゲーム会を開催。2週間前に行われたゲームマーケットの新作を中心に遊んだ。遠路お越しいただいたのは、くさのまさん、carlさん、神尾さん、ぽちょむきんすたーさん、nagaさん、鴉さん、スネークさん。震災後、コミュニケーションゲームばかり遊んでいるような気がするが、嬉しいことに、ゲームマーケットでもコミュニケーションゲーム、パーティゲームが多く発売された。

擬人化総選挙(OKAZU Brand)
耳とか土曜日とか専門学校とか、人間でないものがエントリーする選挙で、お題に合わせてどれが一番かを皆で決めるゲーム。最初は途方にくれそうになったが、そのモノのどこをクローうアップするかでだんだんコツが分かってきた。

グッドプライス!(OKAZU Brand)
値段に合ったアイテムを提案するゲーム。1500円・コート→しまむらのコート、7万円・大根→レディ・ガガが八百屋で買った大根とか。適正価格であるだけでなく、みんながほしがりそうなアイテムにするところがポイント。大喜利系でセンスが問われる。

ろくでなし(Fiesling / フッフ&フレンズ)
「しつこい」「品行方正」などの性格がどれくらい合うかでヒントを出して、プレイヤーの誰がお題かを当ててもらうコミュニケーションゲーム。ダイレクトにプレイヤーをいじるので戸惑いもあったが、第一印象でも勝負できることが分かるとどんどん盛り上がった。

未確認生物テレビ(ピグフォン)
見たこともない生き物をスケッチして、お題に合わせてリポートするゲーム。スケッチはシャッフルして配り直すので、誰が書いたか分からないところがポイント。でっち上げも限界を超えるような奇抜なスケッチに絶句する場面も。即興でしゃべる力が養われる。

CMソングメーカー(ゲームストアバネスト)
クライアントが提示した会社・団体に、作詞者が七五調でCMの歌詞を考えるコミュニケーションゲーム。歌詞は上の句と下の句を別の人が担当するので、思わぬマッチングが楽しい。無料で配布されたゲームだが、今回一番盛り上がった。

ぽんこつペイント(ぽんこつファーム)
お題を、直線と円だけで表現するイラストゲーム。画数が少ない人が優先だが、少なすぎると何を描いたか分からない。分からないときは、どんなに画数が多くとも分からない。イラスト力ではなく、図形認識力が問われるのか、チャレンジ魂を大いにくすぐられる。

ブロッカーズ(Blockers! / アミーゴ)
アルファベット・数字・図形に合うところに自分のタイルを置いて、できるだけつながるようにする配置ゲーム。ばらばらにやってくるタイルを、うまく整理してつなげるのは難しく、しかも盤面が狭くて終盤は悶絶。いいゲームだ。

クワークル(Qwirkle / シュミット)
内容はこちら。タイルをパターンが揃うように置いて得点するゲーム。パズルの楽しさと、麻雀のようなスリルが両方味わえる。

モンスター落とし(Monster-Falle / コスモス)
内容はこちら。通らなければいけない家具を毎回決めるバリアントで。大人がやると、先の先を読んでバーを移動するので早い…はずが急いでコマが倒れる。

もぐりイモムシ(Da ist der Wurm drin / ツォッホ)
内容はこちら。穴馬狙いをしてみたが外れて最下位。

今年で12回目となるゲームマーケットが12日、浅草の東京都立産業貿易センター(台東館)で行われた。2年間ぶりの参加となったが、その間に参加者は1200→1500→2200人と急増してきた。主催のアークライトの山上氏によれば今回、昨年の2200人を超えるのは確実だという。

今回も、企業・大型ブースの4階と同人・小型ブースの5階の2フロアである。開場の2時間前からどちらの階にも行列ができ、10時の開場時には100人ほどとなっていた。アナウンスがあり、出展者が拍手して開場。

4階で最も長い行列ができたのはワンドローである。新作の『7つの島』が70個限定という情報が伝わっていたため、売り切れを恐れたファンが真っ先に目指したようだ。約30分で売り切れ。次いでゲームストアバネストとホビージャパンの行列が長い。5階では、FLIPFLOPsの行列が最も長かった。ここではニンテンドーDSゲーム『世界樹の迷宮』のイラストを担当した日向悠二らが参加したデッキ構築ゲーム『ハートオブクラウン』が販売されていた。毎年おなじみのKing's Court(『ワンダフル映画祭』)が次に長い。
行列に並んで限定品をゲットしたら、後は思い思いにブースを見て回る。今年は開場後にやってくる人が多く、どんどん人が増えていった。体験卓・フリー卓もいっぱい。




ゲームマーケットの主役はやはりショップ(クリックで拡大)

私はというと会場内の写真を撮りながら、久しぶりに会う方、初めて会う方との会話に夢中になった。昨日のエントリーを見て、話しかけてくださった方もいた。近況報告、今日の注目作品、市場の動向、ネット上の諸々など、同好の士と語ることが私にとってゲームマーケットの目的だったので、十分に達成できたことに満足している。

午後2時からは、日本ボードゲーム大賞の授賞式でゆうもあブースへ。投票部門で1位に選ばれた『キャット&チョコレート』の作者・川上亮氏に草場純氏から賞状が手渡された。川上さんは早速次の作品の構想を練っているが、なかなか形にならず焦っているとのこと。でも続編ではなく新作を作りたいという意気込みに、まだ見ぬ新作への期待が膨らんだ。

午後3時からは毎年恒例の公開オークション。オークショナーは皆さんおなじみ、『ワードバスケット』の作者でもある小林俊雄氏である。たくさん集まった人たちは、小林さんの絶妙な合いの手にときどき笑いながら、白熱したオークションを繰り広げていた。今年の結果は、価格順に以下の通り。

1.オール・ボール・コールゲーム(国産)22000
2.キャンディ工場(Drops & Co.) 21000
3.アクワイア(Acquire (3M))20000
4.王への請願(Um Krone und Kragen)15000
5.カタンの開拓者(Panasonic Edition)14500
6.古代ローマの新しいゲーム(Neue Spiele Im Alten Rom)13000
7.メンバーズオンリー(Members Only)12500
8.ピクショナリー日本語版12000
9.相性チェックどきどきワクワクゲーム7000
9.モダンアート(Modern Art)7000
11.カサブランカ(Casablanca)6800
12.アクワイア(Acquire (Avalon Hill))6700
13.アベ・カエサル(Ave Caesar)6500
13.スロット・ブラザース6500
15.ドラゴンマスター(Dragonmaster)6000
15.ミスター ダイヤモンド(Mister Diamond)6000
17.王と枢機卿(Kardinal & Konig)5500
17.市場のお店(Auf Heller und Pfennig)5500
19.利益 廃液(Muell + Money)5000
20.ドメモ(Domemo (Ravensburger))4000
21.ザ グレイト ガリア(Der Grosse Gallier)3500

公開オークションが終わると、すごろくやのセールの時間である。サンプルや箱潰れ品などを1人1個限定で大放出。中には0円などいう品も。実はここが本日、開場時のどこよりも長い列だった。

終了近くなり、今年の売れ行きを何人かに聞いて回った。皆が口を揃えるのは、価格に関してシビアになったということである。みずてんで買うことがなくなり、内容と価格を吟味して吟味して結局買わなかったり、中古ゲームは値下げして値下げして、ようやく買い手がついたりしたという。客層に20代が増えたことによるのかもしれないという見方もあった(4桁の外食はためらわれるという感覚、分かる分かる)。そのため、同人サークルで製作コストがかさんだところは苦戦したかもしれない。

ホビージャパンで発売された『花火』(A.ボザ/カクテルゲームズ)は超新作。何と、カクテルゲームズの社員がフランスから直接持ち込んできた。今回のゲームマーケットでは、カクテルゲームズのほかに、ムーンスターゲームズ、イスタリゲームズの人も来日。話を伺うと『キャット&チョコレート』『ヒットマンガ』『ひも電』で日本のボードゲームシーンが注目され、革新的なアイデアを求めているのだという。韓国ビジョナリーゲームズ、台湾スワンパナシアの出展に加えて、海外スカウトが来ているとは、ゲームマーケットの国際化に驚く。

予約していた分の購入を済ませると、あっという間の終了時刻。片付けを始めるブースの方々や、食事やお茶の相談をする知り合いを後にして、後ろ髪(ないけど)を引かれる思いで新幹線に向かった。

秋のゲームマーケットは11月27日(日)。もう今から楽しみにしている。

都内ゲーム会

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ゲームマーケット前日のゲーム会。場所は今回初めてとなる「かりくら」である。R&Rステーションがあったビルの最上階で、メインは店名の通り、携帯ゲームの『モンスターハンター』だが、ボードゲームも遊べる。みんな黙々と遊んでいたらどうしようかと思ったが、適度に会話もあり、また店内にはBGMも流れているのでちょうどよかった。椅子の背もたれが高いのと、ほかの人が携帯ゲーム機を見つめているので、周囲のテーブルが気にならず、プレイに集中できた。値段は5時間で1人1000円。R&Rステーションやイエローサブマリンと比べれば割高だが、無線LAN・コンセント完備なのと23時まで開いていることで使い勝手がよい。

今回は、ふうかさんとkarokuさんと共に、日本語ルールのないゲームを原文直読みでプレイした。

海底二万里(20.000 Meilen unter dem Meer)
ノーチラス号に乗って、チップを集めるオランダのセットコレクション。ノーチラス号は立体のギミックで、回転したり、潜水したりできるようになっている。手に入れたチップは順番に並べ、縦横に揃っていれば得点になるという仕組みで、ほしいチップを手に入れるには、手番順まで考えていかなければならない。横列を見事に揃えたふうかさんの勝利。(Arthur Tebbe/University Games, 2009/2〜5人用//60分)

ロンドン大火1666年(The Great Fire of London 1666)
ロンドン市内にどんどん広がる火事の中で、自分の家を守り、消防で手柄を立てるゲーム。自分の家を守るというよりは、ひたすら他人の家に火を向けるという強烈なゲームだった。それでも、火元を消火すると、そこから先が燃えにくくなるなど、戦略的な要素があって考えさせられる。最後まで家が残ったらボーナスというエリアは全てなくなり、かろうじて家を多く残したふうかさんの勝利。(Richard Denning/Medusa Games, 2010/3〜6人用/12歳以上/80-120分)

明日はゲームマーケット。何年かぶりの参加となる。前売りのパンフレット、荷物を入れる大きめの袋、多めの千円札を用意して気合十分。あと昼食を食べに行く時間がもったいないので、カロリーメイトとペットボトルを持参する予定だ。会場で、メガネをかけた黒バンダナを見かけたら声をおかけ下さい。

ふうかのボードゲーム日記:秋葉原ゲーム会

5月のメビウス便

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(写真と文:石川 久)

 6月12日のゲームマーケットがいよいよ来週に差し迫って来た。主要メーカーを扱うメビウスだけに、前評判の高いゲームに照準を当てたラインナップが流石である。仕入れの関係で少部数となるようだが、ゲームマーケットでも先行発売される予定。
 6月4日に、私の地元、調布市のたづくり文化会館で「調布のあな」の第1回目の例会が催されたので、そちらに参加していずれもプレイできた。どれもルール量が少なく、短時間で遊べるライト級揃いだった。

アーサー王(アーレア)9歳以上/2〜4人/30〜60分(6点)

 クラマーとキースリングの黄金コンビによる、アーレア中箱シリーズ第7弾。
 クラマーは、2000年に大箱シリーズの「フィレンツェの匠」で、リヒャート・ウルリッヒと共作している。アーレア・ブランドからのリリースはそれ以来だから、実に久しぶりである。


いつの間にやら、中箱シリーズも7作目!

 プレイヤーは騎士団を率いて、宮廷の円卓で美味しいご馳走にありつこうと、できるだけアーサー王の近くに着席することを目論んでいる。より近くに座れば、それだけ大きな名声ポイントが得られるのだ。しかし、困ったことに王位が変わることもある。一体、本物のアーサー王は誰なんだ?
 かなり設定を着色した書き方をしてしまったが、ゲームは入門用では16ラウンド、上級用では11ラウンドを行う。まず準備段階で、スタートプレイヤーの右隣から反時計回りに、自分のコマをひとつずつ円卓の座席へと配置する。全てのコマを配置したら、ゲーム開始だ。


まるで人間ルーレット!

 各ラウンドは、スタートプレイヤーから時計回りの順番で進行する。手番が来たらカードをプレイして、コマを時計回りに移動させる。そのコマがそれまでいた、元のマスに書かれた数字だけ名声ポイントを獲得する仕組みだ。
 ひとつのマスにはひとつのコマしか入れないので、移動先にコマがある場合には、円卓を反時計回りで次の空いているマスへと追い出してしまう。マイナスポイントのマスもあるし、プレイヤーには複数のコマがあるので、どれを動かすのか悩ましい。
 また円卓には、アーサー王の他に、王子たちのコマが3つある。これらはプレイヤーにとっては中立の存在で誰でもカードで動かすことができる。この王子のコマにリングをつけるカードもあって、リングが3つ溜まると、何とそのコマが新たなアーサー王になってしまう。そして、円卓のポイント表示がルーレットのようにクルリと回転して、得られる名声ポイントまで変更されていまうのだ。元アーサー王は、一般王子に格下げとなり、新たにリング1個になって出直しを余儀なくされる。アーサー王を移動させることもできるが、その場合はルーレットが回転するだけで、プレイヤーに得点が入らない。


リングが3つがアーサー王!

 各プレイヤーは、同じ構成のカードを持ち、自分のコマを移動する「騎士カード」、アーサー王や王子を移動したり、リングをつけるアクションの「国王カード」と2種類に大別される。それらは別々のデッキになっているので、どのデッキからカードを補充するかは、プレイヤーの選択次第である。
 上級用ルールにおいては、手番に2枚のカードを任意の順番で連続してプレイする。さらに入門用では使用されなかった「決算カード」も導入するので、3つのデッキが用意されることになる。いずれにせよカードは使い切ることになるので、どのタイミングで、どのデッキからカードを引くかが悩ましい。入門用に比べて運の要素も減り、プレイヤー・コントロールの度合いも増すので、より戦略的に遊ぶことができる。そのためか対象年齢が12歳以上になっている。
 これまでにも、キング・アーサーをテーマにしたゲームは幾つか出ているが、それらとも全く異なるメカニズムを持ったゲームで、クラマーとキースリングの手腕を感じる。
 回転ボードをイメージしているうちに目が回って、ちょっと気持ち悪くなってしまった。状況が刻々と変化してしまうがために、自分の番にならないと最善手の判断がつきづらく、それ故ダウンタイムがかかる傾向にある。実プレイ時間は90分だった。

◎スコア(上級ルール採用) ※敬称略
rkusaba 144, Rael 125, 伯爵 47, 石川 115

◎Artus for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/92643/artus

◎日本語ルール
http://www.boardgamegeek.com/filepage/66041/japanese-rulebook


パリスコネクション(クイーン)8歳以上/3〜6人/30分(8点)

 デビッド・V・H・ペーターが、ウィンサム・ゲームズから昨年発表した鉄道ゲーム「SNCF(フランス国有鉄道)」が早くもリメイクで登場した。
 パリを起点に鉄道網を敷設して、都市に繋げることで鉄道会社の株価が上昇する。できるだけ価値の高い株券を多く所持することを目指すゲームだ。
 機関車を模した木製コマは、ボードに配置する路線でもあり、株券でもある。この両方を兼ねつつ、別々の役割を担っているところが、特筆すべきアイデアと言えるのではないだろうか。


ウィンサムのリメイクも定番化?


フランス国内を鉄道コマでネットワークする

 全ての機関車コマを袋に入れて混ぜ合わせ、各自が規定数を引いたら、これが株券となる。残ったコマを袋から出して、それぞれの会社(色)ごとにまとめる。この仕分けが意外と手間がかかって面倒なので、参加プレイヤーで協力してやることで、少しは時間を短縮できるだろう。
 手番にすることは、任意の会社のコマをストックから1から5個取って、ボードのマスに配置して路線を伸ばすか、自分の所持する株券1個をストックに戻して、別の会社のコマを1個か2個に交換する。この2択だから実にシンプルだ。
 同じ色のコマは、隣接させて鉄道網が広げるように配置しなければならない。ひとつのマスには、2社までコマを置くことができるのだが、都市マスだけは1社しか置けない。またいずれかの会社の路線を閉じ込めてしまう意地悪い配置はルールで禁止されている。
 所持できる株券コマの数にも上限があって、これを超えてしまうと1個につき20点もマイナスされる。株券は増やすことはできても、減らすことはできない。これもゲームを面白くしているルールだ。
 ストックにコマが残る鉄道会社が1社だけになるか、いずれかの1社が鉄道網がマルセイユに繋がったら、ゲームは終了する。衝立で隠していた株券コマを公開して、チャートに従って得点計算する。最も得点の高いプレイヤーの勝利で、同点の場合は引き分けである。
 どのタイミングでゲームを終わらせるか、プレイヤーに委ねられているところがあるので、自分が勝ちきれると判断するには記憶力も重要になってくる。
 6人マックスと、5人でもプレイしてみた。どちらも展開が異なって、プレイ人数にかかわりなく30分程度でプレイ時間が収まるところも素晴らしい。鉄道ゲームというジャンルだけに、安定した面白さが保証されているような気もするが、その中でもリプレイ・バリューの高い魅力的なゲームである。


衝立裏のサマリー:持ち株の制限に注意!

◎スコア ※敬称略
6人>きり 68, 伯爵 108, Rael 115, クリリン 67, キツネ 67, 石川 97
5人>月斎 103,みゃんぽこ 97, 石川110 rkusaba 120, すぎやま 143

◎Paris Connection for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/75358/paris-connection


アーティファクト(ウイニングムーブ)10歳以上/2〜4人/30分(6点)

 ミヒャエル・パームとルーカス・ツァックによるデザイン。
 プレイヤーは考古学探検家として、4つに断片化されて散らばった3種類のあるアーティファクト(国王の首飾りや置物や壷)のうち1種類を誰よりも最初に集めて完成させることを目指す、お宝争奪戦ゲーム。


「カルタヘナ」シリーズと同様のミドル・サイズ


発掘現場をランダムに配置

 まずスタートプレイヤーが2個のダイスを振って、4枚のタイルをそれぞれのその目に対応した発掘現場に配置する。
 全てのプレイヤーが同時に、各自が持つ3つの探検家コマをそれぞれ何マス移動させるかをカードでプロットする。10カ所の発掘現場は環状に並べられており、スタートプレイヤーから順番にカードを公開して、任意の方向へ探検家コマを数字分だけ移動させる。
 全プレイヤーのコマが移動を終えたら、1番の発掘現場から順番に判定処理を行う。発掘現場に1人のプレイヤーのコマしかなければ、そこにある全てのタイルはそのプレイヤーが獲得して、発掘現場のテキスト効果も受ける。複数のプレイヤーのコマがある場合には、最も多くコマを置くプレイヤーが、タイルを全て獲得するか、同じマスにいる他のプレイヤーからタイル1枚を奪うかする。そして発掘現場のテキスト効果も受けられる。最多同数の場合には、誰も何も獲得できない。
 以上のラウンドの流れを経て、誰も勝利していなければ、スタートプレイヤーを交代して、次のラウンドへと移行する。アーティファクトが完成すれば、ラウンドを最後まですることなく、直ちにゲーム終了となる。


4分割されたアーティファクト


コマの移動数をカードでプロット

 発掘現場のタイルの裏返し方法については、ドイツ語のルールブックにも曖昧にしか記載されていないという。ヴァリアント的に遊んでくれということのようだ。テキスト効果が増えるほど、煩雑な展開に陥りやすく、スタートプレイヤーが10面ダイスを振って、その番号の発掘現場のタイルを返すヴァリアントを採用しても面白いかも知れない。
 カードをプロットする段階での読み合いが楽しい。タイルの引き運の要素が強くはあるが、これぐらいの案配が丁度良いかも知れない。肝心なところで、婦人コマと長身男性コマの位置を間違えてしまった。逆にそれが功を奏したのか、先にアーティファクトを完成して勝利できた。

◎スコア ※敬称略
キツネ, すぎやま, みゃんぽこ, 石川 win

◎Artefakt for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/99707/artefakt

自宅ゲーム会

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今月2回目の自宅ゲーム会。くさのまさん、carlさん、神尾さん、ぽちょむきんすたーさん、だーゆさん、鴉さん、tomokさんと7人が遠方からお越し下さり、盛況となった。1卓でコミュニケーションゲームを遊んだ後、2卓に分かれて長めのゲームを遊び、終わってまた軽めのコミュニケーションゲームや食事。バラエティあふれるラインナップで、たっぷり遊んだ。

ケツ爆弾(Arschbombe)
机の上からカードを投げ込んで、ほかのカードに重ねるアクションゲーム。宙に舞って思ったところになかなか着地しない。それどころかプールにも入らず、プールサイドに激突して死傷者続出。(Zoch, 2011)

ストリームス(Streams)
ランダムに出る数字をシートに書き入れて、なるべく多く昇順に並べるゲーム。マスが少なくなる終盤に行くにつれ皆で悶絶。得点計算に一工夫あって、またそこで悶絶。崩れたときのリカバリーが重要で、意外に考える。(すごろくや, 2011)

テレストレーション(Telestlations)
カード日本語化のリクエストがあったので40枚くらい日本語化してプレイ。偶数人数プレイでは、最初の絵は自分が描く。今回も相変わらずの誤解続出で腹を抱えて笑った。絵が下手でも、心の目で伝わるものもある。(USAopoly, 2009)

パンテオン(Pantheon)
神々への捧げ物を揃え、また地中海沿岸を巡って阪神を集め柱を作るゲーム。捧げ物のスペックや神様の特殊効果が累積していき、それぞれの特性を生かした戦略がある。柱を捨てて、捧げ物と神様集めに専念した鴉さんがリードしていたが、半神を大量に集めたくさのまさんが1位。私は神様の集め方がちぐはぐで最下位。

モンテ・クリスト伯の秘密(The Secret of Monte Cristo)
探検家を送って、地下牢に隠された財宝を集めるゲーム。探検家と財宝チップを置いて、探検家の多い順に財宝チップを取るだけだが、それぞれのアクションがガラス玉の並びで決められており、先の先を読んで手番を考えなければならない。高得点の宝石で一気に稼いでいたが、最後の最後にcarlさんが大逆転。(Filosofia, 2011)

ストラスブール(Strassbourg)
カードを組み合わせて数比べをし、ギルドの特権を手に入れるゲーム。カードは限りがあるため、ほかの人の狙いを読んでぎりぎりのところで勝つことを目指す。最初に配られる使命カードの成否は、経験が必要なようだ。(Pegasus, 2011)

ライクワイズ(Likewise)
形容詞カードと名刺カードで生成されるお題に答え、多数派なら得点になるゲーム。「悲しい都市」「美しいバンド」など。神尾さんが真ん中をいく回答で1位。(Buffalo Games, 2008)

5秒ルール(5 Second Rule)
5秒以内にお題を3つ答えるゲーム。ボールが転げ落ちるタワーを見つめていると答えが出てこない。前の人がいったゲームはもういえないため、2つで終わって自分の番になると苦しんだりする。(Patch Products, 2010)

4月のメビウス便

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(写真と文:石川 久)

 ゴールデンウィークはゲームサークル主催の合宿に参加されて、テーブルゲームに明け暮れた方もいらっしゃるのではないだろうか。
 時期こそ異なるが、ドイツでも「プフェファークーヘル」というイベントが行われ、300名以上もがテューリンゲン州のホテルに集まり、新作ゲームを1週間遊び倒して、その人気投票を行っている。今回のメビウス便の「ランカスター」が3位、「パンテオン」が6位にランクインしている。
 5月15日のボードゲームサークル「まんまる」にて、いずれもプレイすることができた。つい先月に旗揚げしたばかりのサークルではあるが、60名を超える参加者が集い盛会であった。

◎Pfeffersäcke 2011
http://www.pfeffersaecke.de/PK/PK2011/PK2011.htm

パンテオン(ハンス・イム・グリュック)10歳以上/2〜4人/90分(8点)

 
 ハンス・イム・グリュック社長のベルント・ブルンホファーが、「サンクトペテルブルク」「ストーンエイジ」に続いて発表した新作。クレジットされたミヒャエル・トゥメルホファーとは氏のペンネームである。
 ブルンホファーは、1946年7月27日生まれの64歳。1983年に妻のマグレットと、「アラカルト」のデザイナーとして知られるカール・ハインツ・シュミールと共同してハンス・イム・グリュックを設立。これまでに数多くの名作をリリースしてきた。


風格漂う「幸せのハンス」社長


新たなゲーマーズゲームが誕生!

 「パンテオン」とは、ギリシャ語で「全ての神々」を意味する言葉である。プレイヤーは神々の恩恵を受けつつ、地中海沿岸に勢力を広げ、モニュメントの柱を建設するのが目的。
 ゲームは6つのエポックに区切られ、1つの民族が繁栄しては衰退する。「ヒストリー・オブ・ザ・ワールド」(「ヴィンチ」or 「スモールワールド」)の影響が大きく見て取れる。
 それぞれのエポックでは、民族カードの1枚がめくられて、ひとつの民族がボードに登場する。獲得物タイルが袋から引かれ、その民族のマークが描かれたマスへと配置したら、それぞれの民族によって異なる特殊効果もここで発動する。
 プレイヤーのコマは、共通のストックから一旦自分のストックへと持ってこないことにはボードに配置できない。「エルグランデ」などにも見られるシステムだ。
 コマの配置には「移動」というアクションを選択すれば実行でき、足型の大きなコマを受け取り、これにより1マス分を移動できる。さらに移動カードを追加してプレイすれば、カード1枚につき2マス分の移動が行える。
 エポックの民族のスタート地点には神殿が置かれ、プレイヤーはこれを起点に移動を行わなければならない。コマは神殿か自分のコマに隣接していなければならず、「ティタニア」とも同じドーン・ウォークが採用されている。さらに1つのマスには2つのコマしか置けない制限があり、後から置くプレイヤーには追加コストがかかる。早い者勝ちの競争原理が自然と生まれる。
 手番プレイヤーが移動を終えたら、他のプレイヤーも時計回りの順番で移動アクションを行う。まるで「プエルトリコ」の役職選択のようだ。手番プレイヤーには、足型の大きなコマの1マス分の特典があるというわけだ。


ボードゲームによく登場する地中海沿岸


足跡を模したコマが配置されていく

 各エポックが終了するごとに、ボードに配置した足型のコマは取り除かれてしまうが、柱のコマだけはそのままボードに残され、次のエポックでネットワークを伸ばすのにも利用できる。
 神タイルを獲得しても恩恵と得点が入ってくるので、こちらも侮れない。神タイルの獲得には捧げ物が必要で、タイルによっても組み合わせや数が異なる。捧げ物カードは使うと捨て札になるが、捧げ物タイルはそのまま保持して、次の手番にも再利用できてしまう。だが、これはお金で購入するしかなく、さらにお金を積めば、その価値をグレードアップできる。地獄の沙汰も金次第である。
 第3エポック終了時には中間決算が起こり、ゲーム終了時と同様にボードに配置した柱の合計数に応じて得点が入る。柱が多ければ多いほど1本あたりの得点が高くなる仕組みだ。
 ルール量はメビウス訳で20ページ、そのルール説明には45分を要した。第1エポックだけで30分が経過したが、その後の収束性は悪くなかった。全体のプレイ時間は2時間程であった。
 これまでの傑作ゲームの長所をうまく盛り込んで、ブルンホファー流にアレンジされた「シビライゼーション」とも言い換えることができるのではないだろうか。
 この日、このゲームを2回続けて遊ぶこととなった。というのも、連続手番が行える神タイルの効果が使い捨てなのを何度も使用できると間違って説明したからだ。これによりゲームバランスが崩れてしまった。お付き合い下さった方には申し訳なく、この場を借りてお詫び申し上げたい。

◎スコア ※敬称略
道化師 59点, atog 73点, みずる 71点, 石川 54点

◎Pantheon for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/94480/pantheon

ランカスター(クイーン)10歳以上/2〜5人/60分(7点)

 アーレアの「グレンモア」で、鮮烈なデビューを飾ったマティアス・クラマーのデザインというこもあり、注目度の高いゲームである。ランカスターとは、イングランド朝のひとつで都市名でもある。現在でもエリザベス女王はランカスターに広大な領地を所有している。
 ゲームの舞台は1413年のイングランド。若き国王ヘンリー5世は、国内平定とフランス遠征の野心に燃えていた。各プレイヤーの目的は、この時代の最も強力な領主として騎士団を形成し、国王の野望に貢献しつつ、ゲーム終了時に最も多くのポイントを獲得することである。


コンポーネントがぎっしりで箱が重い


今後は改心してコスモスサイズにするのか?

 このゲームは5ラウンドにわたり、1つのラウンドは3つのフェイズで構成される。第1フェイズでは、自分の屋敷にある騎士コマ1個を地方、城、戦争の3つのエリアの中から選んで配置する。進行に伴ってコマ数に差が生じるため、コマがなくなったプレイヤーの手番は単に飛ばされることになる。
 地方では、既にコマが置かれたマスにも置くことができる。ただし、相手のコマを追い出すには、相手より大きくなければならない。従者コマを併用することで強さが上昇する。追い出されたコマは、そのプレイヤーの手元に戻され、以降の手番にはまた配置できるが、従者コマはストックへと戻されてしまう。手番による綾が大きいので注意が必要だ。
 プレイヤーボードの空いたマスに騎士コマを配置すれば、他のプレイヤーと争うことなく、確実に収益が得られる。
 さらにプレイヤーはフランスとの戦争にも参加できる。コンスタントにポイントを獲得する重要な要素でもあるだけに、より強い騎士団を送り込めれば理想的だ。ひとつのマスにも複数の騎士コマが配置できるので、後の手番で戦力の増強も図れる。ただし、これに従者コマを使うことはできない。最初の6マスに騎士コマを置いたプレイヤーには、国王の恩恵タイルを1枚選んで、その収益が得られる。この効果は直ちに適用されるので、他のプレイヤーを出し抜くこともできたりする。
 最後の騎士コマが置かれたら、第2フェイズの議会へと移行する。
 ここでは、新たに提案される3つの法案について、1つずつ順番に投票を行って、各プレイヤーは賛成か反対かを表明する。投票コマを使って増票も可能だ。賛成と反対が同数ならば可決と見なされ、有効な法案として即適用(3つの投票が終わったら、使わなかった投票コマは全てストックに戻す)。
 第3フェイズは、第1フェイズに地方、城、戦争について、配置したコマからの収益を受け取る。9つの地方については、そこにある貴族タイルを取るか、他の収益を得るか、3コインを支払ってその両方を得るかを選択する。
 続いて自分の城ボードの貴族の数に応じて投票コマを受け取り、コマを置いているマスや、拡張タイルが置かれている収益が受け取れる。
 戦争については、全員の騎士団の強さを合計して、それがフランス軍の数値と同数以上であればイングランド軍の勝利だ。貢献順位に応じてポイントを獲得する。ここで気をつけなければいけないのが、騎士の強さが同数の場合、後からマスに配置した方が貢献順位が上位と見なされることだ。
 面白いのは、フランス軍に負けてもポイントが受け取れるところだ。ただし、ポイントは減って、コマも置かれたままとなり、次のラウンドでも戦争をしなければならなくなる。


ボード全体は見やすく判りやすい

 5ラウンドが終了したら、最終決算を行ってゲーム終了。騎士団の合計数、城の改築タイル数をそれぞれに比べて、1位と2位にはポイントが与えられる。獲得した貴族の数に応じて、ボードに示されたポイントが得られる。全種類の貴族を集めることができれば、それだけで36ポイントにもなる。
 ポイントの獲得方法もいろいろとあって、戦略性が高く感じられて、それほど複雑なゲームでもない。

◎スコア ※敬称略
石川 77点, なるお 31点, はん 49+点 どきゅん 49点

◎Lancaster for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/96913/lancaster

ケツ爆弾(ツォッホ)8歳以上/2〜4人/15〜20分(4点)

 「ブクステフーデ」で、2006年のアラカルト・カードゲーム賞の第1位に輝いたベンハート・ラフとウヴェ・ラップのコンビによる共作。
 このゲームでは、灼熱の太陽に照らされた真夏のプールで高飛び込みを競う。暑くなるこれからの季節にピッタリのテーマだ。
 「ケツ爆弾」とは意表をつく邦題だけれども、これはスイマーがお尻からプールへと飛び込んで、派手な水飛沫を上げるさまを表している。


「ぴっぐテン」に続く大論争の予感!?

 まずはプールサイドのカードを並べて、四角い枠を作ったら、これで競技場(プール)の完成だ。プレイ人数によっても大きさが変化するように調整されている。各プレイヤーは6枚のスイマー・カードを受け取る。
 手番が来たら、プレイヤーは立ち上がり、自分の目の高さから、カードを枠の中のプールをめがけてカードを落とすのだ。


スイマーカード

 スイマーにも素人と玄人がいて、その得点形式も違ってくる。
 素人スイマーの場合、左隣のプレイヤーが、すでにプールにある任意のカードをターゲットとして指定する。投げ入れたカードがターゲットのカードに触れて、さらに描かれたスイマーに重なっていなければ3点を獲得する。スイマーに一部でもかかっていたら2点。スイマーを全く隠していたら1点。ターゲットのカードに触れられなければ0点で得点できない。プールサイドのカードに触れたり、その枠外に出たら−1点を食らってしまう。
 玄人スイマーの場合、プールの中にあるどのカードとも重なってはならない。少しでも触れると0点だから厳しい。もしも、他のカードに触れずに着水できれば、プレイヤー自身の最初のカードであれば1ポイント。2枚目なら2ポイント。最後の6枚目で成功すれば6ポイントとなる。プールには他のスイマーのカードが次々と投げ入れられるので、終盤ほどその難易度も上がるというわけだ。


プールサイドは得点フレームでもある

 また投げ方についても、ノーマルジャンプとスペシャルジャンプの2種類があって、手番プレイヤーが選択できる。スペシャルが成功すると得点も2倍になる。
 とまあ、実にバカバカしいアクション・ゲームだったりするわけで、細則がいろいろあったりして、レビューするこちらも疲れてくるが、意外なほどテクニカルで難しいゲームだったりする。
 それでも、短時間でプレイできるので、同じメンバーで繰り返し遊んでみた。少しはスキルアップできたかも。みっちりやり込んで「投扇興」のような域にまで高めてくれるプレイヤーが現れることを密かに期待している。

◎スコア(1回戦→2回戦) ※敬称略
なるお 6点→-5点, はん 10点→10点, どきゅん -2点→13点, 石川 -4点→9点

◎Arschbombe for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/91655/arschbombe

自宅ゲーム会

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100km圏内の愛好者をお招きしてこどもの日自宅ゲーム会。仙台から神尾さん、ぽちょむきんすたーさん、郡山からくさのまさん、庄内からnagaさん、鴉さん、山形からtomokさんがご来訪。前回に引き続き多人数で、震災の後日談などを交わしながら羽根を伸ばした。7人でのゲームは少ないが、このところ多人数パーティゲームに力を入れているので事欠かなかった。

キップリング(Kippling)
ぐらぐら揺れる台の上で、ダイスで指定されたマスにコマを置いて、縦横斜め一列の得点を集めるゲーム。4人で欲張ったのですぐ崩れてしまう。(Ravensberger, 1983)

フロスティ(Frosti)
決定的瞬間を取りたくて繰り返しプレイ。振動ではみ出したブロックが取れそうで取れないのがもどかしい。(Noris, 2010)

セイ・エニシング(Say anything)
質問に対し、親が気に入る回答を書いて予想するコミュニケーションゲーム。ちょっとひねりを利かせたつもりがかぶってしまったり。(North Star Games, 2008)

ニワトリの理由は…(Why did the chicken...?)
ランダムに生成された質問に対し、親が気に入る回答を書いて選んでもらうコミュニケーションゲーム。誰が書いたか分からないのをいいことに、ハメを外した回答が続出。(Play Again Games, 2004)

ウィット&ウェイジャー(Wits & Wagers)
数字で答えるクイズに答えて、誰の答えが正しいかチップを賭けるゲーム。自信をもっていたはずの答えが、ほかの人と並べてみると不安になることも。(North Star Games, 2005)

テレストレーション
お題を見てイラストを描き、イラストを見てお題を予想するというの繰り返す伝言ゲーム。遠くなるにつれて少しずつずれていく様子がおかしく、今日一番の大ウケゲームとなった。(USAopoly, 2009)

カカドゥー(Kakadoo)
動物の鳴き声を言いながらカードを出すウノ系のゲーム。カードの色によって鳴き声を言ってはいけなかったり、動物によってスキップやリバースがあったりして、間違えるとペナルティがある。緊張した。(Amigo, 2010)

キャリアポーカー(Karierenpoker)
トリックを取っても、より上位の人がスタートプレイヤーになってしまうため下克上がたいへん難しい大富豪。(Hexagames, 1988)

キスメット(Kismet)
3つのダイスから2つを組み合わせて、時分のカードの数字にするゲーム。手番の人にカードがないとき、いち早くノックすると権利をもらえる。一瞬の判断力が求められた。(Abacusspiele, 1997)

自宅ゲーム会

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ゴールデンウィークを利用して、ふうかさんとkarokuさんが2泊3日で遊びに来て下さった。山形は今やっと桜が咲いたところだが、あいにく連日の雨。しかも仕事が入って十分におもてなしできなかったが、ボードゲームだけは寝る間も惜しんでたっぷり遊んだ。
今回は主に、海外から輸入した日本語訳のないボードゲームを、原文ルール直読みで遊んだ。英語よりドイツ語のほうがずっと読みやすかったのは、ルール記述の問題か、私の語学力の問題か(おそらく後者)。個別のレビューは後日。

サハラ(Sahara)
ラクダに荷物を積んで、オアシスに届けるレースゲーム。毎回ダイスで風向きが変わり、ラクダはその方向にしか進めない。荷物を2つ積んでノロノロ歩くkarokuさんと私のラクダを尻目に、軽快に配達したふうかさんの圧勝。(Hausser, 1970)

キップリング(Kippling)
ぐらぐら揺れる台の上で、ダイスで指定されたマスにコマを置いて、縦横斜め一列の得点を集めるゲーム。3人なのでコマが少なくて台は崩れなかった。一石二鳥を決めたkarokuさんの勝利。(Ravensberger, 1983)

リオグランデ(Rio Grande)
橋をかけた川を延ばして得点するカードゲーム。川は共通で、誰が育てている川でも橋を置くことができる。橋の位置を交換したり、川を干上がらせたりする台無しカードがあるため、欲張りすぎは禁物。お邪魔カードをブロックしたkarokuさんの勝ち。(Piatnik, 2009)

マヤ・マッドネス(Maya Madness)
ゲーム内容はこちら。お互い牽制している間に-44まで下がった。0に戻った後、最後のシークレットナンバーを達成した私の勝利。(Gamewright, 2003)

フロスティ(Frosti)
電動で床が振動するジェンガ。ペンギンの手の上に氷が載っていて、寒くて震えるという設定である。しかもペンギンがときどき叫ぶので、どきっとする。1回目はkarokuさん、2回目はふうかさんが崩した。今回のゲーム会一のインパクト。(Noris, 2010)

タヒチ(Tahiti)
真珠と船を盤面につなげて得点するボードゲーム。真珠と船を置く権利は競りで決められるとか、競りで使うお金を宝箱にしまうと、ゲーム中は使えないが、あとで得点になるとか斬新。高値で競り落とし、パスで回収するというメリハリのある手でkarokuさんが勝利。(Franjos, 1995)

海賊の黄金(Piratengold)
海に繰り出してお金を集めて帰る航海ゲーム。ダイスで決められる風向きで移動の方向が決まるため、なかなか帰って来られない。そして相手から奪ったり、風向きを変えたり、ワープしたりするカードプレイが中心。リーチしたふうかさんが吹き溜まりにはまっているところで、カードを使って私が逆転勝利。(Ludoart, 2004)

トリッキートレック(Tricky Trek)
ライオンが動物を食べながら前に進むレースゲーム。動物のコマが超カワイイシリーズ第1弾。動物コマを握って、多い人から進む。シカやブタなどの美味しい動物を食べて一気に進みたいが、ほかの人の選択でチョウしか食べられないことも。最後にシカ2匹で爆走した私の勝利。(Cwali, 2009)

トリッキーサファリ(Tricky Safari)
サファリパークの中でうろうろ動き回っている10匹の動物を、全て写真に収めるゲーム。動物のコマが超カワイイシリーズ第2弾。動物は全て一定の法則で動いており、先回りしていかなければならない。中盤で2枚一度に撮れたkarokuさんが、そのまま勝利。(Cwali, 2010)

ツォカート(Zockato)
獲得トリック数を予想してお金をかけるトリックテイキングゲーム。毎ラウンド、ダイスでディール枚数が決まり、ルールカードで微妙にルールが変わる。途中からふうかさんの手札がなぜか最強になったが、確実なときだけ大金をかけたkarokuさんの勝利。(Zockato, 2009)

5秒ルール(5 Second Rule)
塔からボールが落ちるまでの5秒間に、お題に合うものを3つ答えるゲーム。答えられないと、次の人に回り、次の人には考える時間があるが、前の人がいった答えはもう言えないというキツイ縛りがある。ふうかさんがプレッシャーに負けずぽんぽん出して勝利。(Patch, 2010)

ヘイ、ウェイター!(Hey, Waiter!)
自分の前にある料理を効率よく捌き、お客様に運ぶゲーム。基本はチーム戦で、一度のアクションで同時に料理をなくせるように料理を分割する。3人の場合は2対1で、1人になったkarokuさんが苦戦する中、ふうかさん&私ペアが勝ち。(R&R Games, 2010)

トーテモ(Totemo)
色が合うようにトーテムポールを積んで、隣接するブロックで得点するゲーム。スコアトラックにはボーナスチップがあり、ここに止まるように得点して追加アクションをするのがカギ。立体のコンポーネントが圧巻。追加アクションを決めまくったkarokuさんの勝利。(Surprised Stare, 2010)

チーズカオス(Käse Kaos)
巨大なチーズの穴に同時にスプーンを入れて、3つのチーズをいち早く取り出すアクションゲーム。皆でゴソゴソやっているのが怪しい。驚異的なスピードでふうかさんの勝利。(Goliath, 2010)

ファーストフード(Fast Food)
1枚ずつ手札をめくって、ペアが出たらすばやくハンバーガーを叩くリアクションゲーム。同じ色の具は続けて取れないというルールがあり、しかも前に取った具は見えないので記憶の要素もある。ハンバーガーコマが押すと「ブッ」というので大笑い。集中力で私の勝利。(Goliath, 2009)

3月のメビウス便

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(写真と文:石川 久)

 今月もニュルンベルク・トイフェアで発表されたゲームがラインナップである。
 4月12日には配送されていたが、仕事が忙しくなってしまった関係で荷物が受け取れず、遊ぶ機会も作れずにいた。4月27日の「水曜日の会」で、ようやくプレイすることができた。

ブルゴーニュ(アーレア)12歳以上/2〜4人/90分(6点)

 「ラムと名誉」「ノートルダム」「ドラゴンイヤー」「マカオ」と近年のアーレア・ブランドを背負って立つ、シュテファン・フェルトによるデザイン。これまでにリリースされた大箱シリーズ14作のうち5つを彼がデザインしている。


脂が乗っているフェルト

 昨年10月のエッセン・シュピールではプロトタイプがお披露目された。メビウスの能勢さんのはからいで、これをプレイする機会に恵まれた。チーフエディターのシュテファン・ブリュック氏が英語でルールを説明し、それを小野さんが同時通訳してくれた。


パウチされたボードのプロトタイプ

 ブルゴーニュとはフランス東部の地方のことで、ワインの生産地としても知られている。地名は中世にこの地方を支配したゲルマン人のブルグント族に由来する。プレイヤーは、このブルゴーニュの有力貴族となり、ロワーヌ川畔の自分の領土を発展させるのが目的。
 ゲームは5つのフェイズで構成され、さらにひとつのフェイズは5つのラウンドから成る。プレイヤーボードにタイルを配置する箱庭系で、ラウンド毎に自分のダイス2個を振っては、その出目に対応するアクションを実行していく。ルールそのものは至ってシンプルだ。


プレイヤーボード


メインボード

 手番にできるアクションは以下の4つ。
 ・メインボードからタイルを確保
 ・確保したタイルをプレイヤーボードに配置
 ・商品を売却
 ・労働者2人を獲得

 それぞれのタイルや商品にはダイス目が記されており、それと同じ出目のダイスを消費することでアクションが実行される。必要なダイス目が出なければ、労働者を消費することで±1の修正を加えることができる。ひとつのダイスに対して労働者を何人消費してもいいので、ここぞという時には出目を修正して、やりたいアクションを実行することになる。
 タイルにはさまざまな能力があって、プレイヤーボードに配置することでその効果が発動される仕組み。言語依存のない判りやすいアイコン表示になっている。このタイルは隣接して配置していかなければならないため、開拓の計画性も重要だ。
 ひとつのエリアをタイルで埋めると勝利点が獲得でき、同じ色のエリアに全てタイルを配置すれば、早い者勝ちでボーナス点も入る。その争いも熾烈になってくる。
 手番が早いほど、欲しいタイルを得られる可能性も高く有利になる。この手番順は、船のタイルを配置することで変更される。また商品を獲得するのも、船のタイルをプレイヤーボードに配置しなければならない。
 お金は貴重な存在で、商品を売るか、鉱山タイルを自分のボードに配置しない限り入ってこない。手番に2金支払えば、追加のタイルを確保できる。
 勝利点を獲得する方法は多岐に渡り、それだけ戦略性も高く、単にダイス運に一喜一憂するゲームとは異なる。
 プロトタイプをプレイしてから半年経過したこともあってか、変更点も定かではないが、ボードデザインも見直され、得点のバランス調整もなされていたのではないだろうか‥‥。
 4人でのんびりプレイして、2時間半近くかかってしまった。


大箱シリーズも14作目

◎スコア ※敬称略
PAN−TA 231, まいきぃ 263, 石川 279,さか 245

◎メビウスおやじ「ブルゴーニュ」の紹介
http://mobiusoyaji.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-e84b.html

◎小野さんによるプロトタイプのレポート
http://www.tgiw.info/2010/10/burgund.html

◎Die Burgen von Burgund for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/84876/die-burgen-von-burgund

ウルル(コスモス)8歳以上/1〜5人/30分(3点)

 デンマーク人のロージェ・ルーハウは、このゲームがデビュー作である。
 「ウルル」とは、オーストラリアの中央に位置する「エアーズロック」とも呼ばれる一枚岩のことである。もともとは原住民のアボリジニによる呼称だったのが、現在では正式名称となっている。


アポリジニアートが印象的

 ゲームは6ラウンドに渡って行われ、ボードに描かれた8つの動物それぞれに条件カードを配置し、砂時計をひっくり返したらラウンド開始だ。
 プレイヤーは動物の色に対応した鳥の形のコマを持っていて、それをカードの条件に従って自分のボードに配置する。砂時計が落ちたら、それぞれをチェックして、条件を満たしていないコマや配置できなかったコマにつき、マイナスポイントのマーカーを受け取る。ゲーム終了時にこのマイナスポイントが最も少ないプレイヤーの勝利。


ボードに配置したカードにより条件が決められる


プレイヤーボードに鳥の形のコマを置くだけ

 ソロプレイでも遊べ、これはゲームというよりはパズルだ。プレイヤー・インタラクションは全くない。
 カード裏面の数字により難易度を調整できるように工夫されている。それでも慣れないうちは、砂時計の制限時間内(45秒)に問題を解くのはかなり難しい。ゲームを始める前に1ラウンドお試しでプレイすることをお勧めする。また全員が問題を解くことに集中するあまり、砂時計が落ちていることに気づかないこともあるのから、アラームで知らせてくれるキッチンタイマーを利用した方が良いだろう。
 このゲームの問題は、カードによっては条件に矛盾が生じて、パーフェクトな正解が存在しないケースが起こることである。その場合はなるべく条件が合致するようにして、マイナス点を少なくするように努めるわけだが、正解がないとモチベーションも否応なく下がってしまう。

◎スコア ※敬称略
草場純 -8,石川 -4,河原 -13, どきゅん -7, いたる -9

◎メビウスおやじ「ウルル」の紹介
http://mobiusoyaji.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-c752.html

◎Uluru for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/90870/uluru

モンスター(アミーゴ)8歳以上/3〜5人/30分(4点)

 作者のティム・.レーディガーは、昨年「ドゥイービーズ」でメジャー・デビューしたオーストラリア人デザイナー。子供と一緒に遊べるゲームを作ることをモットーにしているという。

 セットコレクションとオークションが合わさった感じのカードゲームで、得点が15ポイント以上のプレイヤーが出た時点でゲームは終了。そのプレイヤーが勝利する。手番プレイヤーが提示したカードを他のプレイヤーたちは自分の手札のカードを使って競り落とすタイプだ。
 81枚のカードをシャッフルして、各プレイヤーに8枚ずつ配ったら準備完了。最初だけはランダム(ルールブックには最も毛深い人と指定されている)に手番プレイヤーを決めるが、以降は前ラウンドの落札者が、次のラウンドの手番プレイヤーとなる。
 まずは手番プレイヤー以外の中で、手札枚数の最も少ないプレイヤーが山札からカード1枚を補充する。該当者が複数いても全員が補充できるため、第1ラウンドにおいては、手番プレイヤー以外の全員が1枚補充する。
 手番プレイヤーだけが、カードに書かれている数字と同じ枚数のそのカードをプレイでき、そのうちの1枚を得点化できる。例えば、「3」のカードを3枚プレイしたら、そのカード1枚を3点として得点できるわけだ。他のカードは捨て札にされ、15点を超えない限り、複数のセットを提示して得点化できる。
 さらに手番プレイヤーは、山札から1枚めくり、それに自分の手札から1枚のカードを追加してオークションにかける。
 他のプレイヤーは順不同に手札から裏向きにカードを出して入札し、その枚数で誰が落札するかが決められる。同数の場合、それぞれが入札したカードの一番上をめくり、それを見た上で手番プレイヤーが落札者を決定する。誰も入札しなかったとしても、手番プレイヤーは落札者を決めなければならない。


いつものアミーゴのカードゲームサイズ

 面白いのは、落札できないまま入札に使われたカードは、そのまま次ラウンドに持ち越されて、入札に使用したものとして扱われるところである。しかし、このルールが相場感を掌握しづらくしている欠点でもある。また競りにかけられるカードのコントロール度合いが中途半端なのも盛り上がりに欠ける要因になっている。毎ラウンド、手札枚数を申告するのもちょっと煩わしい。


ヘンテコなモンスターたち

 カード構成は、2が6枚、3が9枚、4が12枚、5が15枚、6が18枚、7が21枚と、カードの数字の3倍の枚数だけ、そのカードがある。

◎スコア ※敬称略
草場純 8,さくや 12,けがわ 5, 石川 15, どきゅん 7

◎メビウスおやじ「モンスター」の紹介
http://mobiusoyaji.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-00a1-1.html

◎Monsta for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/90467/monsta

自宅ゲーム会

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先週に引き続きの自宅ゲーム会。ガソリン事情がよくなり、仙台・福島からやっとお越し頂くことができた。県内からも集まって総勢8名。2卓に分かれるかとも思ったが、地震の話などをしているうちにずっと1卓でパーティゲームを中心に遊んだ。

遊んだゲームは以下の通り。詳細は後日アップ予定。

ミスプーチン(Miss Poutine / Le Scorpion Masqué, 2009)
ウェイトレスとコックに分かれて、それぞれ自分のオーダーとメニューをてきぱきと仕上げるカードゲーム。カードがたくさん残ったウェイトレスとコックは掃除係になる。賑やかな掛け声で大盛り上がり。前日、小山でのゲーム会の疲れが抜けないくさのまさんが掃除係を3回取って終了。

スピーチ(Speech / Cocktail Games, 2010)
カードの絵に沿って、話を作ったり、質問と回答をしたり、ディベートしたりするコミュニケーションゲーム。即興で話を作る想像力が求められる。それまで話していた線と全く関係ないカードがきて大慌て。苦し紛れのスピートがおかしくて、笑いの絶えないゲームとなった。nagaさん、carlさん、鴉さんチームの優勝。

ギフトトラップ(GiftTrap / アークライト, 2010)
相手の正確を考えて、あげたいプレゼント、もらいたいプレゼントを選ぶゲーム。実は初めて遊ぶ日本語版。プレゼントの金額が高くなり、日常生活とかけ離れるに連れて難しくなるのが面白い。Psy+さんが優勝。私はあげ上手だったが、もらうほうが下手だった。自分が相手にどう見られているかということも加味して選ばなければならない。

典型的な女と男(Typisch Frau, typisch Mann / Kosmos, 2006)
4択の質問で、どれを選んだか当てるクニツィアのコミュニケーションゲーム。ドイツのテレビ番組をボードゲームにしたものらしい。バッティングしたらペナルティとか、そういうものは全くなく、相手の性格を読んで回答を当てるという一点に集中したゲームだった。1周で終了。

女たちと男たち(Frauen & Männer / Kosmos, 2005)
クニツィアの1年前に出された、ローゼンベルクのコミュニケーションゲーム。与えられた質問に、トップ5の答えを考え、他の人と同じ答えならば得点が高い。一番得点が高い項目は加えないというルールがうまく効いている。そもそも女と男の問題を男だけでやっているわけで、シモネタあり、きわどい答えありと大笑いした。クニツィアより何枚も上手。

フォレロッテ(Volle Lotte / Abacus, 2004)
ダイスを全部得点にするか、バーストするかのチキンレースを繰り広げるダイスゲームの古典。負けが込むほど危険を冒すことになる。私が1〜6を全部出せば勝ちという場面や、ぽちょむきんすたーさんが2回揃えば勝ちという場面があったがいずれもかなわず、最後にnagaさんが決着をつけた。

新世界(Neue Welten / Fata Morgana, 2010)
パーティゲームの定番『私の世界の見方』拡張。基本セットより使いづらい分、ツボにハマればものすごい威力をもったカードが多い。捨てカードだと思って出したものが、別に解釈されて選んでもらえたりして、奥深さを感じる。「みんなにとって危険で有害だが、私には平気なもの」―死、心臓停止って。

自宅ゲーム会

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年度末の日曜日、自宅ゲーム会を開いた。仙台、福島方面からの参加は、交通手段がなかったり、復旧のお仕事でお忙しかったりしてまだ叶わなかったが、春はもう遠くなさそう。ガソリン不足の中、庄内から乗り合わせでお越しいただいたnagaさん、鴉さんと3人で遊んだ。

プレイしたゲームは以下の通り。詳細は後日紹介予定。

インガ(Inga / Grapac Japan, 2003)
人間とバンパイアのパーティで戦う国産ボードゲーム。人間とバンパイアは活動時間帯が異なり、重なる時間帯、片方しか活動できない時間帯によって、戦える仲間が変わる。仲間をあまり増やさずに体力をセーブした私が、全体攻撃で一気に勝負をつけて勝利。

どうぞどうぞ(Douzo Douzo / 中村玩具製作所, 2011)
フリーダウンロードで提供された震災支援カードゲーム。スートのないトリックテイクで、水、米、牛乳、トイレットペーパーは2枚以上取ると失点になってしまう。数字が0の「どうぞどうぞ」カードを使うタイミングがポイント。私は買い溜めというより買い占め状態でダントツ最下位。

アリアラ(Arriala: Canal de Garonne / Ludocom, 2010)
フランスの街で運河を建設するボードゲーム。アクションポイント制でコマを配置し、エリアマジョリティで得点する。石を置いてエリアを分割できるところが緊張感を生む。1ゲーム目はnagaさんが大勝。2ゲーム目はシビアな展開になったが私が辛勝。

マヤ・マッドネス(Maya Madness / Gamewright, 2003)
プラスマイナスのカードを出して、自分のシークレットナンバーにするカウントアップ系カードゲーム。カードは±5しかないのに、親切にも早見表がついている。鴉さんが5枚のシークレットナンバーを達成してあっさり勝利。

ホテル・アムステルダム(Hotel Amsterdam / The Game Master, 2009)
アムステルダムを訪れる観光客を市長と夜警で誘導して、自分のホテルの周辺に集めるゲーム。タイルは昼と夜の面があり、昼は学校だったのが夜になると売春街になったりする。鴉さんが最後に大量の観光客を移動して勝利。

ギャラクティコ(Galaktico / Pfifficus Spiele, 2009)
能力の異なる宇宙船で繰り広げる3人チェス。宇宙船は予めチューンナップでき、同じタイプでも相手によって強弱が異なる。また、多く倒している宇宙船に勝てば得点も大きいので逆転も容易。序盤はメッタ打ちにしたものの、鴉さんの大型宇宙船に勝つ宇宙船が私にはないことが分かり、宇宙ステーションが陥落して鴉さんの勝利。nagaさんの大型宇宙船なら相討ちになることが分かったが、間に合わなかった。

2月のメビウス便

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(写真と文:石川 久)

 今年2月のニュルンベルク・トイフェアで発表された新作ゲームが、早くもメビウス便のラインナップである。いずれもプレイ時間が短く、ルールも簡単で手軽に遊べるゲームが揃っている。
 仕事で札幌に滞在中に東北地方太平洋沖地震が起こり、飛行機が欠航になって帰京が遅れた。3月15日には荷物を受け取れたので、3月17日にゲームスペース柏木に有志を集ってプレイ。途中何度か余震で揺れた。
 ボードゲームに興じられるのも平和な日常があってこそ。被災された方々にお見舞いを申し上げるとともに、1日も早い復興を願うばかりである。

ペルガモン(エガート)10歳以上/2〜4人/45分(7点)

 昨年11月のメビウス便の「ランキング」と同じ、シュテファン・ドラとラルフ・ツァ・リンデのコンビによるデザイン。
 1878年、ベルリン博物館はペルガモンの発掘に着手した。ペルガモンとは、トルコのミュシア地方にある、紀元前200年頃の古代ローマの都市遺跡のことで、プレイヤーは考古学者として、より多くの発掘物を確保することがゲームの目的だ。


真っ二つに割れた古代ローマのマスクが印象的


ボードは判りやすく整理されている

 このゲームは全部で12ラウンドを行う。ラウンドの最初に発掘物タイル5枚を表向けて年代順にボードに並べる。このタイルによって、ゲームの展開が大きく変わる。
 2枚の資金カードが選ばれ、大凡の資金がカード裏から想像できるようになっている。スタートプレイヤーから順番に、自分のコマを空いている任意の資金スペースに置いて、コインが何枚欲しいか、どの階層まで発掘したいかを主張する。その後で資金カードが公開され、資金スペースの一番右側にコマを置いたプレイヤーからコインを受け取る。要求するコインが少ない方から分配されるため、あまり左側に置いてしまうと、全くコインを貰えないこともあるから要注意。
 再び資金スペースの一番右側にコマを置いたプレイヤーから、今度はコストを支払って、同じ階層にある全ての発掘物タイルを獲得する。より深い階層のタイルほど価値が高いことが多いが、それだけにコストもかかる。
 発掘物タイルが繋がれば博物館に展示できる。年代が古いほど価値も高まり、得点計算時に貰える勝利ポイントも高くなる。さらにコインを追加で支払えば、発掘物を磨いてその価値を上げることもできる。ターン終了時に展示しなかった発掘物タイルは3枚まで無料で保管できるが、それ以上の発掘物タイルは3枚ごとに1コインのコストがかかる。
 5,7,9,12ラウンドの終了時には得点計算が行われ、博物館に展示した発掘物タイルによって、1ポイントから最大6ポイントまでの勝利ポイントを受け取る。資金スペースの一番左側のコマを置いたプレイヤーが、次のスタートプレイヤーとなる。その後のプレイ順については、ヴァリエーション1のルールを採用した。より戦略的になるというよりも不公平感がなくなるように感じた。
 12ラウンドが終ったらゲームも終了する。博物館に展示された最も古い発掘物タイルを展示しているプレイヤーには、ボーナスとして3ポイント、2番目には2ポイント、3番目には1ポイントが与えられる。こうして、獲得した勝利ポイントの合計が最も多いプレイヤーの勝利。


破片のタイルを集めては繋げる


ラウンド毎に5枚のタイルの山にしておく

 コインを溜め込むプレイヤーが何人かいると、すぐに足らなくなりそうな枚数しか用意されていないのがちょっと気になった。それでも、貯蓄型が必ずしも有利というわけではないし、戦略性もしっかり感じられた。それでいて、プレイ感はライトなのでそこも評価できる。実プレイ時間は1時間ちょっとだった。

◎スコア ※敬称略
草場純 19,やすやす 17,石川 20,きとう 24

◎メビウスおやじ「ペルガモン」の紹介
http://mobiusoyaji.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-3167.html

◎Pergamon for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/90040/pergamon

ドラコ(シュミット)8歳以上/2〜5人/30分(2点)

 故アレックス・ランドルフを師事したイタリア人ゲーム作家のレオ・コロヴィニによるデザイン。
 プレイヤーたちはドラゴンライダーとなって、山頂の火口を目指してレースを繰り広げる。
 ボードはプレイヤー人数によって使用面が異なる。スタート地点に10頭のドラゴンのコマを置き、各プレイヤーごとに異なる色のカードを配って、自分が最初に乗っているドラゴンを決める。手札を6枚ずつ配ったら、いよいよレースがスタートだ。


スタートマスに10頭のドラゴンが集結!


アートワークも雰囲気満点

 手番には、手札から1枚のカードをプレイして、同じ色のドラゴンのコマをカードに書かれた数だけ山頂に向かって進める。このゲームにおいて、ドラゴンは特定のプレイヤーのものではなく、どのドラゴンでも移動させることが可能なのだ。
 プレイしたカードの色が、他のプレイヤーの前に出されたカードと同色ならば、カードは自分の前のカード山の下に入れる。他のプレイヤーの前にない色のカードをプレイしたら、自分のカード山の一番上に置いて、そのドラゴンに乗り継いだことになる。1頭のドラゴンには1人のプレイヤーしか乗れない。


10色のドラゴンのカードも凝っている
カード構成:各色 1,2,4,5×2枚,3×3枚


ボックスアートも渋っ!

 ドラゴンが青色か緑色のマスで移動を終えたらポイント計算が発生する。青色マスの場合、3以下のマスにいる全てのドラゴンに乗るプレイヤーは、マスに書かれた数字のポイントを獲得する。緑色マスに止まった場合、全てのドラゴンがそれぞれのマスに応じてポイントを得る。新たなドラゴンが山頂の溶岩に囲まれた4つのマスのいずれかに到着した場合にもポイント計算が発生し、全てのドラゴンがポイントを得る。
 ポイント計算を発生させるとカードの補充ができない。そうでなければ、手番終了時に手札を6枚になるまで補充する。手札の最後のカードをプレイした場合は、例外としてポイント計算の有無に拘らず補充できるルールになっている。
 3頭のドラゴンが山頂に移動してポイント計算を行ったら、そのラウンドを最後までプレイしてゲームは終了する。最もポイントを獲得したプレイヤーの勝利だ。
 ハンドマネジメントの要素の強い内容。ポイントマーカーは全てナチュラルウッドなので、どのプレイヤーの物かが識別しづらいし、ドラゴンのコマも水色、青、紫と色が似通っていて、間違いやすいところが難点だ。
 自分だけ有利なタイミングでポイント計算を発生できれば理想的だが、そう簡単ではない。しかし、あまりにもコントロールできなすぎても、ゲームの面白さが理解できなくなる。コロヴィニがデザインしたゲームには、そのスパイラルに陥りやすいという欠点がある。


コントロールのできなさ加減が魅力?

◎スコア ※敬称略
石川 93,きとう 113,Fool 91,やすやす 90

◎Draco for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/89918/draco

トップ アンド ダウン(シュミット)8歳以上/2〜4人/20分(5点)

 これまで「エルグランデ」など、ヴォルフガング・クラマーとの共作が多かったリチャード・ウルリッヒがニルスの協力を得て発表したシュミットのイージープレイ・シリーズ。


早くゴールしても勝てない?


たくさんのコマがスタックした時がチャンス!

 6面特殊ダイス1個を振って、その目の数だけ自分のコマをコースに沿って進めるスゴロク・タイプのゲーム。プレイヤー人数によって使用するコマ数が変わるものの、自分のコマが複数あるので、どのコマを動かすかが悩ましい。「フォーカス」や「ジャスト4ファン」に似たプラスティック製のコマは、重ねてスタックできるようになっており、ひとつのマスに対しても複数のコマが置ける。
 自分のコマの上に重ねられても、ブロックされるわけではないので、手番には任意の自分のコマを選択して移動できる。ただし、上にあるコマは一緒に移動しなければならない。
 コースは橋と通路に分かれ、合間にハードルが配置されている。その色のコマが初めてハードルを超えたら得点計算が起こる。全てのスタックをチェックして、橋の上にあれば、一番上のコマがそのスタックのコマ数だけポイントを獲得する。逆に通路にあるコマは、一番下のコマがポイントを獲得するルールになっている。コマが1個だけのもの、1色だけで構成するスタックは、得点できないルールだ。
 さらにこのゲームのポイントは、ダイスを振る前にポイントを1点支払うことで、自分のコマをスタックの一番上か下に移動できることだ。
 ゴールラインを3つのコマが越えた時点でゲーム終了だ。3位まではボーナス・ポイントが与えられ、合計ポイントが最も多いプレイヤーが勝利する。タイブレイクしたら、ゴールした順番の早い方が勝利となる。


EASY PLAY もすっかり定番化

 得点計算を引き起こした際に他のプレイヤーにも得点が入る点では、「ドラコ」によく似ている。長考ななりやすいゲームでもあるので「ちっとも、イージーじゃない!」との感想も出た。

◎スコア ※敬称略
石川 18,きとう 26,草場純 14,やすやす 44

◎Top & Dow for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/89915/top-down

ゴールド!(アバクス)8歳以上/2〜3人/20分(7点)

 グリム童話「金のロバ」をモチーフにしたカードゲームで、3人用ゲームを得意とするミヒャエル・シャフトのデザイン。「ズーロレット」で2007年のドイツ年間ゲーム大賞(SDJ)を受賞したデザイナーでもある。


「日本の皆さん、シャハトじゃく、シャフトですよ〜」


カード構成
各色 −2×3枚,3×2枚,4,5,6,7,8×1枚

 各プレイヤーには異なる色のカードが1枚ずつ配られ、それを自分の場札として表向きにする。残りのカードをシャッフルして、2枚をゲームから除外したら、共通の場札として5枚を表向ける。これで準備完了。
 手番には、共通の場札から最も数字の低いカードを受け取るか、自分の場札にある1枚を共通の場札にある1枚と交換するかの、どちらかを行う。「コロレット」のように手番にできることは2択と、シンプルだ。
 ロバカードを出せば、どの金貨カードとも交換できるが、金貨カードを出した場合には、それよりも価値の低い金貨カードと交換する。この条件で交換できないければ、場札から最も数字の低いカードを受け取るしかない。
 このようにして、自分の場札に同じ色のカードが3枚揃ったら、そのセットを得点にしなければならない。その際にボーナスとして、自分の場札にない色のカードが他のプレイヤーの場札にあれば、それを1枚貰って自分の場札に加える。得点化したカードは場札から除外していくので奪われることはない。
 全体の場札がなくなれば、山札から5枚のカードをめくって補充する。これを繰り返して、山札がなくなり、共通の場札が全て取られたらゲーム終了。
 得点にできたカードの価値を合計して、最も多いプレイヤーの勝利。タイブレイク時は、カードの獲得枚数の多いプレイヤーが優位となり、それも同じ場合には引き分けだ。
 ロバカードはマイナス2点だが、これを使うことで価値の高いカードと交換できる。カードが公開されているだけに、パズルチックでアブストラクト風味もあったりする。


ボックスサイズはアミーゴの小箱と一緒

 ルールを読んだだけでは想像できなかった面白さが、実際にプレイしてみると楽しめる。ちょっと変わったプレイ感も新鮮だ。
 グリム童話では、「ブリックル・ブリット」と唱えると、ロバは金貨を吐き出した。そんな夢のようなロバが私も欲しいものである。

◎スコア ※敬称略
やすやす 36,石川 48,きとう 79

◎メビウスおやじ「ゴールド」の紹介
http://mobiusoyaji.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-49b3.html

◎Gold! for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/90474/gold

自宅ゲーム会

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日曜日に今月2回目となる自宅ゲーム会を開き、tomokさん、くさのまさん、Psy+さんにお越しいただく。2月はこのほかに秋葉原ゲーム会と市民講座もあり、20タイトル遊ぶことができた。いつも遠くからいらっしゃるゲーム仲間の方々に感謝。

遊んだゲームは以下の通りで個別のレビューは後日の予定。このほかに、さとーさんの新作トリックテイキングの試作品を遊んだが好感触だった。

モンド(Mondo)
シャフトが今年のニュルンベルクで発表した地球創成のタイル配置ゲーム。付属のタイマーをセットして、7分間に同時プレイで絵が合うようにタイルを並べる。初級・中級・上級とレベルが上がるにつれて得点(失点)パターンが増え、時間が短くなる。得意不得意のはっきり分かれるゲームで、トップにつくハンデをものともせずくさのまさんの1位。

トレーダー(Trader)
知られざる名作『コンビット』(2001年)をフランスのカクテルゲームズがリメイク。場に並んだカードを買って、2枚の掛け算で売って儲けるカードゲーム。短時間ながら厳しい資金繰りと、買わせたくないカードに置く市場封鎖カードで、先の先まで考えなければならない。最高の儲けが出る5×6を何とかものにしたものの、くさのまさんが安定した売り買いで1位。

明王朝(Ming Dynastie)
ハンス・イム・グリュック社の作品ながら、今ひとつ話題になっていない陣取りゲーム。数少ない移動で諸国を漫遊し、一族のコマを置いてチップを集める。かつてはドイツゲームの王道だったエリアマジョリティも、近年はすっかりなりを潜め、かえって新鮮に感じられた。じっくり考えるゲームで3時間くらいかかったが、終盤になるほど楽しさが増す。選択と集中で中盤に抜けだした私が逃げきり1位。

投げ縄名人ラリー(Larry Lasso)
サイコロで出た目のコマに縄を投げてつかまえ、自分の陣地に引っ張ってくるアクションゲーム。なかなか縄がかからず、大人が遊んでもエキサイティングである。投げ方を誤った私以外は順調に得点を重ね、終盤に調子を上げて頭ひとつ抜け出たtomokさんが優勝。

カタンの開拓者たち新カードゲーム(Die Siedler von Catan: Das schnelle Kartenspiel)
先日レビューしたカードゲームを4人で。騎士と街道は持っている人から持っていない人へどんどん流れていくので、序盤で調子がよくても必ず失速し、いい勝負にもつれこむ。騎士3枚で磐石だったtomokさんがあと1点というところで騎士や街道を失い、2周足踏みする間、怒涛の追い上げでPsy+さんが逆転優勝。今回も30分では終わらなかったが、その分遊びごたえがあった。

くさのまのボードゲーム&その他日記:一期一会ゲーム会(11−2−27)

『トバゴ』の石像コマを見て、心踊ったことはないだろうか。思い入れのあるテーマのゲームが出て、みずてんで買ってしまったことはないだろうか――中野ブロードウェイに今月オープンしたばかりのボードゲームショップ「ドロッセルマイヤーズ」は、普段はなかなか意識しにくいボードゲームの魅力に、全く新しいアプローチで迫る。

中野ブロードウェイは、サブカルチャーの発信地として有名なショッピングセンター。古本漫画の「まんだらけ」をはじめとして、おもちゃ、フィギュア、キャラクター商品、アクセサリーなどの小さなショップが2階から4階までの3フロアに所狭しとひしめく。ここにボードゲームショップがなかったことが不思議なくらいだ。


中野ブロードウェイの入口。駅前から続く中野サンモールの奥にある

4階の奥、ゲームセンターのとなりにドロッセルマイヤーズはある。入り口から真っ直ぐ向かうことは至難の業で、途中で通るお店に足を止めざるを得ない。美少女アニメ系が多い秋葉原に比べて、ロボットとか、戦隊ものとか、童心に帰れるものが多いためだろうか。おかげでドロッセルマイヤーズに着くころには、縁日のお祭りに来たようにすっかり少年になっていた。土日には親子連れが多く訪れるというのもよく分かる。

ドロッセルマイヤーとは、ロシアのバレエ『くるみ割り人形』に出てくるおじいさんの名前。クリスマスの夜、主人公の少女にくるみ割り人形をプレゼントするところから物語が始まる。「必要ないものしか無いお店」これがお店のキャッチコピーである。普段の生活に必要のないボードゲームが、未知の世界の扉を開く。

アンティーク家具にボードゲームがディスプレイされたショップは、狭いながらも非日常の異世界。お店のコンセプトの一つが、モノとしての魅力である。『ドバゴ』や『バックギャモン』、『ガイスター』や『アバロン』が箱から出して広げられており、コンポーネントの見た目が人を惹きつける。店長によれば、ゲーム性云々よりもモノとしての存在感、そしてそのモノを手で触って操作できる感じが、ボードゲームの魅力として大きいのではないかという。石の積み木、巨大な絵本、マッチ箱パズル、レトロなペーパークラフトなどの輸入雑貨を置いているのもその延長線上にある。


何の家具か分からないけれどもオシャレな棚に並べられたボードゲーム

入口には『トゥイードルダム』をはじめアリスの不思議な世界関連の特集がしてあった。バレンタインには『チョコラトル』やハートのパズルを置いていたという。棚には「動物」「歴史」などテーマ別の陳列。ボードゲームをシステムではなく、テーマから見せるのも、お店のコンセプトである。テーマさえ気に入れば、多少難しくても遊べると店長。少量の入荷で回転を早くしているため、訪れるたびに新しいテーマに出会えるだろう。

お店の前を頻繁に人が通り過ぎる。そしてかなりの確率で、ディスプレイされたボードゲームに興味を示す。好奇心旺盛で、ゲームに慣れていて、新しい遊びを求めている人たち。ボードゲームという、比較的敷居の高い遊びへの適応力は高い。カップルが2人で遊ぶものを探しに来て、『クァルト』や『ガイスター』が人気だという。

モノとしての魅力、テーマを全面に出した構成、そして敏感に反応する客層。ドロッセルマイヤーズは、これまでのボードゲーム愛好者とは一味違った層に面白い形で浸透していきそうだ。これまでの愛好者にとっても、ドロッセルマイヤーズを訪れることは、軽視しがちなコンポーネントやテーマを、もう一度見直すよいきっかけになるかもしれない。


店長の渡辺範明さんと、奥様で副店長の真城七子さん。遊び心あふれるお二人

秋葉原ゲーム会

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今年初めての上京となった2月、ふうかさん、karokuさん、侍さんにセッティングしていただき、秋葉原のR&Rステーションにてゲーム会。ネットであまり話題に上がらないけれども、タイトルやテーマから気になっているボードゲームをたっぷり遊ぶことができた。詳細は後日、個別に紹介予定。

i9n(i9n)
世界中の油田を掘り当てる推理ゲーム。北半球/南半球、海/陸地などで油田が出るところを試行錯誤しながら絞り込んでいく。穴の開いたボードに棒を差して、下まで通ったら油田発見成功というギミックが面白い。しかもボードはラウンドごとに新しいものが重ねられていき、どんどん油田が見つからなくなる。条件を重ね合わせて、最後の油田を特定していかなければならない。慣れれば20分くらいで終わるお手軽なゲーム。

創世記(Genesis)
7日で世界を創造する神様に仕え、材料を集めて6日間の仕事をこなすセットコレクションゲーム。仕事ができあがるのが遅れると、ほかの天使や堕天使に先を越されて得点が下がる。時には仕事をスキップして先の仕事をこなしたり、コマの位置を移動して補充パターンを変えたりといった工夫が必要となる。7日目は安息日で、先に休んだ天使の得点が高い。選択肢は少なめで、テンポのよいゲーム。

トラベルブログ(Travel Blog)
地図を見ないで、出発点の国からできるだけ少ない国数で目的地の国を探すチェコの地理ゲーム。今回はヨーロッパマップをプレイ。東ヨーロッパは想像以上に国が細かく別れており、そこをどれだけ通らないで済むかがポイントのようだった。知らない小国もったくさんある。ロシアが広いおかげで、ちょっとヘマをしても助かったが、アメリカマップだったらどうなっていただろう。

スマイリーフェイス(Smiley Face)
昨年の秋にアークライトから日本語版が発売された、B.フェデュッティのカードゲーム。1枚ずつカードを出して数比べをするが、状況を一変させてしまう「いたずらカード」が強烈。どんでん返しにつぐどんでん返しで、勝ったと思った次の瞬間負けてしまうかもしれない。また、自分が勝てそうにないと思ったら、1位になりそうな人にカードを献上しておこぼれに預かるお助けトークンのルールも楽しい。とにかく笑えるゲーム。

ラストコール(Last Call)
バーテンダーがもっているボトルを移動して、はじめに与えられた組み合わせのカクテルを作るパズルチックなゲーム。ボトルのコマが大きくて雰囲気がある。めいめいの組み合わせが違うため、ボトルは行ったり戻ったり。別のボトルが混じっているとペナルティーで氷をもらわなければならないが、正確に揃えようと思って粘っていると、ほかの人が上がって大失点が待っているかもしれない。スピーディだが、じっくり考えることもできる。

けろけろカエル(Charlie Quak)
2005年にドイツ年間キッズゲーム大賞の推薦リストに入ったリアクションゲーム。ダイスを振って、手札にその数字がいる色のカエルをすばやく取る。カードは足し合わせることもでき、反射神経だけでなく計算も必要。山札がなくなると、手札を全部場に並べて、どれでも取っていいモードに。これがさらに熱い。ついつい本気で大人げないプレイが出てしまうゲーム。

ハエ(Fliegen)
みんなが握ったハエの総数を当ててカードを集めるフランスのゲーム。ウシの糞が最高点だったり、ウジカードでハエが増えたりとものすごいが、中でも一番恐ろしいのは、握るハエコマが限りなく本物に近いこと。でも最後には愛着が湧いてくるのが(得点になるからだが)不思議。殺虫剤やら、変幻自在の銀蝿やらを使いこなしたサムライさんがハエ王の称号をほしいままにした。

ふうかのボードゲーム日記:秋葉原ゲーム会

自宅ゲーム会

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お正月のゲーム合宿は多人数向けのゲームをメインに遊んだため、3〜4人でじっくりというゲームはお預けになっていた。そこにぽちょむきんすたーさんが新作を何点か手に入れたとお聞きして、神尾さん、鴉さんと遊びに来てもらう。いずれもエッセン国際ゲーム祭でチェックしていた作品で、期待に違わず、どれも繰り返し遊びたいとつくづく思うものばかりだった。詳細は後日レポート予定。

20世紀(20th Century)
チェコゲームズの新作は、環境と調和をはかりながら文明を発展させるマネージメントゲーム。土地タイルを競り落してお金や科学力を上げるのだが、同時にゴミが増え、環境ポイントが悪化する。これを放置しておくととんでもない失点になってしまう。もう1つの競りは、科学力を使い、競り負けた人の環境が悪化するというマゾヒスティックなもの。リサイクル施設を早くから稼動してゴミ0を達成し、途中から経済発展を放棄して公園や病院などの環境整備に切り替えた私が1位。

ナビゲイター(Navigador)
PD出版の新作は、ポルトガルからアフリカ大陸を回ってアジア、そして目指すはナガサキ。航海と交易でポイントを稼ぐゲーム。得点パターンは航海だけでなく、植民地や工場や建物の建設があり、どんどん船を作って東に進むだけではなく、後から儲かる植民地や工場をじっくり選ぶという戦略もある。基本システムはロンデルで、選択肢が限られるので驚くほどゲームのテンポが早い。3人が植民地を集めたのに呼応して工場を集めた鴉さんが1位。

発明の時代(Era of Invention)
QWGゲームズの新作は、タイプライターから飛行機まで、さまざまなものを発明し、みんなに作ってもらって特許料を手に入れる経営ゲーム。工場で資材を調達して発明品を作る路線と、発明に力を入れて特許を取る路線がある。ワーカープレイスメントのシステムだが、追加アクションができるので自由度が高く、悩ましい。発明された品物が次々に山札に入り、ランダムに出てくるシステムが面白い。序盤には工場で力をつけ、終盤に難しい発明を次々と成功させた鴉さんが1位。

ビール侯爵(Fürstenfeld)
日本語版がアークライトから発売された2Fシュピーレの新作。6マスのマイボードに、次々と建物を立て替えて、最終的に全てのマスを宮殿にすることを目指す。建物は手札から出し、お金は生産品を売った儲けや建物の効果で賄う。手札はマイデッキから毎回引き、捨札はマイデッキに戻すというドミニオンライクなシステムで、ほしいカードがほしいタイミングで引けるかどうかがカギ。リーチ状態の鴉さんを、ぽちょむきんすたーさんが貯めこんだお金で一気に逆転して1位。

1月のメビウス便

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(写真と文:石川 久)

 2011年、最初のメビウス便が1月26日に届いた。今回は全てフランク・コスモス出版のゲームである。1月30日に行われた北新宿ボードゲーム部の月例会で、そのいずれもプレイすることができた。今年もメビウス便で届くゲームをコンスタントにプレイすることを目標に遊んできたい。

●ゴッドファーザー(コスモス)12歳以上/2〜4人/60〜70分(7点)

 アメリカ人作家、マリオ・プーゾが1969年に発表した同名小説をボードゲーム化。これまでも「80日間世界一周」「大聖堂」「セイラムの魔法使い」とコスモスの小説シリーズを得意とする44歳の新鋭、ミヒャエル・リーネックのデザイン。

 「ゴッドファーザー」とはマフィアのボスへの敬称である。1940年代のニューヨーク・マンハッタンを舞台に、コルレオーネ、タッタリア、バルジーニ、ストラッチの4大ファミリーが、血を血で争う仁義なき戦いを繰り広げるボードゲームで、お子様にはちょっと刺激の強い内容。その分対象年齢が上がっている。
 ショバ代、密輸、ブッキー(ノミ屋)、高利貸し、カジノといった非合法ビジネスで利益を上げ、最もお金を稼ぐのが目的。ただし、ゲーム終了時にボードのKOマスに置かれた影響力か名声のどちらかの自分の発展チャートが最後のマスに到達していなければ、ゲームから脱落してしまうルールになっている。マフィアのしのぎも厳しいのだ。


マリオネットのタイトルロゴが象徴的


イベントカードにより、名声か影響力が1マス上昇


イベントチャート。灰色が名声で、赤色が影響力

 このゲームは、全部で7ラウンドに渡ってプレイされ、ひとつのラウンドは3つのフェイズで構成される。
 第1フェイズでは、各ファミリーは合法的な表のビジネスでの収益を受け取る。
 第2フェイズでは、イベントカードをめくり、そのテキストの指示に従う。これによりボードのイベントチャートにある名声か影響力のどちらかのマーカーが1マス上昇する。いずれかのラウンドでどちらかのマーカーが4マス目のKOマスに進んだら、これがゲーム終了時の脱落判定の対象となる。
 第3フェイズが、このゲームのメインフェイズで、各自のプレイヤーボードにある4つのアクションに対して、上列から順番に1個のダイスを対応させ、そのアクションを実行していくものである。これはダイス・プレイスメントと呼ばれるシステムで、ワーカー・プレイスメントから発展した新しいアプローチでもある。


コルレオーネ・ファミリーのプレイヤーボード

 プレイヤーは4個のダイスを振って。その目の中からダイス1個を選択して一番上の列のアクションに配置して実行する。次の列は、残った3個のダイスを全て振って、その中から選び‥‥というようにやっていくので、一番下の列の時にはダイスは1個になので選択の余地はない。ダイスの残し方や出目によっては、他のプレイヤーを得させてしまう結果も招きかねない。もしそれが気に入らなければ、法律家チットを使って、再度ダイスを振り直すこともできる。ただし1度限りなのでこの使いどころも悩ましい。
 アクション内容は、相手ファミリーの縄張りを襲撃して、その死体をハドソン川に沈めたり、FBIを買収してガサ入れを行なわせて相手を刑務所送りにしたりと、マフィアらしい非合法な手口が用意されている。
 7ラウンド終了した時点で、ボードの店に置かれたコマひとつにつき、3,000ドルが受け取れる。さらに刑務所にあるコマひとつにつき保釈金1,000ドルを支払い、相手のマフィアをハドソン川に沈めた際に受け取った罪マーカー1枚につき、2,000ドルを当該プレイヤーに支払って罪滅ぼしをする。


マンハッタン南部が描かれたメインボード


ギャングの車のあるエリアは不可侵

 メビウス訳で10ページほどのルールで、プレイヤーボードのアクション、イベントカードの内容も丁寧に説明して40分。プレイ時間は90分だった。意外にもプレイ感は軽く、誰ひとり脱落することなく現金での勝負となった。

◎スコア ※敬称略
たくみ(ストラッチ)$48,000
Rael (バルジーニ)$88,000
しびれ(タッタリア)$78,000
石川(コルレオーネ)$76,000

 このゲームは、パラウント映画から版権を得ているようで、プレイヤーボードの裏には、パラマウント映画のトレードマークがプリントされている。
 私はお正月になると、シリーズ全3作を自宅のプロジェクターで映写して一気に鑑賞していた時期がある。それぐらい好きな映画で、このゲームをプレイする前に映画を観てから、思い入れたっぷりに遊ばれることをお薦めしたい。

◎Der Pate for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/74102/der-pate

●ハイファイブ!(コスモス)8歳以上/2〜4人/30分(4点)

 作者のニルス・ファン・タイリンゲンはオランダ人で、オランダメーカーの999(スリーナイン)ゲームズから発表していた「ハイファイブ!」をコスモスがドイツ語版としてリリースした。数字タイルをボードの8×8のマスに配置して、5枚のタイルで役の組み合わせを作っては得点を重ねていくゲーム。


ボックスアート

 1と14を兼ねたタイルと、2から13までが各4色、それにオールマイティのジョーカーが4枚、合計で52枚のタイルをゲームに使用する。各プレイヤーはジョーカー1枚と4枚のタイルを手札にゲームスタート。
 最初の一周だけは、例外的に3枚ずつタイルを配置しなければならないが、それ以降は手札から最低1枚、最大4枚をボードに配置する。そして、既にボード上にあるタイルと手番で配置したタイルとで、縦列か横列のどちらかに連続する5枚で役を作って得点する。この5枚のタイルの向きや並び順は影響しない。


得点チャート

 ジョーカーを使用しないといけないが、同じ数字を5枚並べられたら、ファイブカードという最高役で30点を獲得する。他にもロイヤルストレートフラッシュ、フルハウス、フラッシュ、ツーペア、ワンペアなどなど、「ポーカー」でお馴染みの役なので容易に理解できるだろう。
 得点を獲得したら、手番に何枚のタイルを配置したかに拘らず、山札から2枚のタイルを補充して手番終了。手札上限もなく、山札が尽きたらそれ以上の補充はできなくなって、最初に手札を使い切ったプレイヤーには2点のボーナスが与えられる。全てのプレイヤーが手札を置き切った時点でゲームが終了。まるで古典ゲームのようなシンプルなルールである。


ボードとタイルラックが合体!

 既にボード上に置かれたタイルだけでは役を作れないので、最低でも1枚のタイルは役を作るために配置しなければならない。稀に5枚の役が作れないことがあるようだが、その場合にはタイル1枚を任意のマスに配置して、得点できずにタイル2枚の補充して手番を終えなければならない。こうなったらちょっと不運だ。
 基本的には有利なパスを下家に送らないように気をつけないといけない。ジョーカータイルも配置後に他のプレイヤーに利用されるので、使いどころが難しい。
 トランプで代用できなくもないゲームではあるが、ボードとタイルスタンドが一体化したプレイアビリティーを重視した設計になっていて、得点枠の存在により混乱を防ぐ工夫もなされている。残念なのは、ボード端に得点枠を持っていくと、タイルスタンドに入れたタイルと接触してしまうことである。もう少しスペースがあれば良かったのに‥‥。
 複雑なルールやフェイズ処理のゲームが多い中で、シンプルな面白さを感じさせてくれるはずだと期待してプレイしたのだが、先手番が高得点をマークするケースが多く、一緒にプレイしたメンバーも微妙な反応だった。しかも、タイブレイクして引き分けてしまった。面子を変えてもう一度プレイしてみたら、最終番手のプレイヤーが大差で勝利して、展開的にも少しは面白く感じられた。

◎High Five! for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/69205/high-five

●大聖堂カードゲーム(コスモス)10歳以上/3,4人/60分(8点)

 イギリス人作家、ケン・フォレットの小説をボードゲーム化して、2007年のドイツゲーム賞(DSP)1位をはじめ、数々の賞に輝いた「大聖堂」のカードゲーム版である。「大聖堂」では共作者だったシュテファン・シュタドラーの名前はクレジットされておらず、「ゴッドファーザー」と同様に、ミヒャエル・リーネックの単独作となっている。


ボックス(アミーゴと同じ小箱サイズ)

 何と「大聖堂カードゲーム」は、変形トリックテイキングゲームだった。資源カードや特典カードをトリックで獲得しては、自分の職人カードを使って資源を勝利ポイントに変換。これを5ラウンド行って、最も勝利ポイントを稼いだプレイヤーが勝利する。


プレイヤーカラーと同じ職人カード


中立カラーのカード

 まず各プレイヤーは自分の色が決めて、カードを均等に配ったら、手札にアリエナ(シャーリング伯爵令嬢)のカードを持つプレイヤーからゲームを始める。以降は時計回りの順で、色をフォローする義務はなく、任意のカード1枚をプレイする。
 プレイされたカードの中で、最も数字の大きいカードがトリックを獲得するのだが、それが職人カードの場合には誰がプレイしたかに拘らず、その色のプレイヤーがトリックを獲得するところが特徴的だ。
 同数値のカードは後出しが優先され、国王カードでトリックを取った場合には、その時点では誰のものにもならない。もしも、そのラウンドで全くトリックが取れなかったプレイヤーがいた場合には、このトリックが貰える。国王だけでも3ポイントの価値があるので手札次第ではミゼールを狙うのも悪くない。
 他プレイヤーの色のカードを獲得しても、これが全くポイントにならないところが面白い。トム・ビルダー(主人公の建築家)を獲得したら、カードに描かれた資源のうちの1つが貰え、自分の色の職人カードがあれば、この資源を勝利ポイントに変換できる仕組みになっている。次のラウンドに持ち越せる資源は3つまで。さらに職人カード1枚につき1ポイントになる。
 カードには、ローマからやってきた大聖堂建設計画を妨害しようと企むキャラクターもいたりして、そのカードを獲得してしまうとマイナスポイントになる。単純にトリックを取れば良いわけでもなかったりする。
 途中からトリックテイキングゲームであることも忘れ、誰にどのカードを取らせるかを考えることの方が多く、戦略的な発見も見い出せてとても面白かった。全ラウンドやると、時間もかかって間延びすることもあるかも知れない、それでもこのゲームの面白さがより味えるだろう。


資源を得て、それを得点化!

◎スコア ※敬称略
rkusaba 44 , プラティニ 35 , Rael 32 , 石川 32

 リドリー・スコットが製作総指揮の「ダークエイジドラマ・大聖堂」(全8回)が2月5日からBS-hiでオン・エアーされる。愛と欲望に満ちた中世の世界を壮大なスケールで描く娯楽大作とのこと。

◎Die Saulen der Erde Das Kartenspiel for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/67593/die-saulen-der-erde-das-kartenspiel

◎NHK BShi ダークエイジドラマ・大聖堂
http://www9.nhk.or.jp/kaigai/daiseidou/

 今回のメビウス便は“コスモスづくし”だったので、このメーカーの社史について、簡単だが調べてみた。

 創業は1822年7月6日と意外にも古く、作家のヨハン・フリードリッヒ・フランクが弟ゴットローブの協力を得て、ドイツ南西部に位置するシュトゥットガルトにフランク出版として設立。発足当時はゲームメーカーではなく、古典や海外小説を印刷する小さな出版社だった、日本がまだ江戸時代(文政5年)の頃である。
 1903年に創刊した科学テクノロジーをテーマとする月刊誌「コスモス」は、1912年には発行部数10万部を超える。これをきっかけにフランク・コスモス出版へと社名を変更。コスモス(Kosmos)とはギリシア語で、世界、宇宙、秩序を意味する。
 1921年には「コスモス・科学実験キット」、1924年には「ラジオのすべて」が共に大ヒット。幅広いジャンルを扱ったガイドブック、ノンフィクション、児童向け実験教材図書の出版社としてドイツ国内では広く認知される。日本のゲーマーたちが「学研のような会社」と形容する所以がここにある。
 1985年のドイツ年間ゲーム大賞(SDJ)に輝いたゲームブック「シャーロック・ホームズ10の怪事件」の出版を機に、ボードゲーム事業にも本格的に乗り出し、1995年の「カタンの開拓者たち」のメガヒットを経て、ボードゲームのメジャー・メーカーへと大きく躍進を遂げた。2008年には「ケルト」でもドイツ年間ゲーム大賞(SDJ)を受賞している。
 2006年の時点で従業員数は106名。ドイツ国内のゲームメーカーとしては業界3位の売り上げを誇る。それでも、日本企業のそれと比べても吃驚するほど少人数である。

◎KOSMOS
http://www.kosmos.de/

地元の温泉で行われている1泊のゲーム会に参加してきた。別館の一戸建て貸切のため何時まででも遊ぶことができ、自炊をすることで参加費が1人3000円程度。しかも本館の温泉には入り放題で、極楽のひとときを過ごすことができる。自炊も地元の食材を使った鍋で味も量も大満足。そんな快適さから、今回で17回目を数える。

今回の参加者は福島からくさのまさんとcarlさん、庄内から鴉さん、stさん、nagaさん、仙台から神尾さん、ぽちょむきんすたーさん、東京からかゆかゆさん、アメリカからけがわさん、そして私。遊んだゲームは次の14ゲーム。後日、個別にレビューとレポートをお届けする予定。

紫禁城(Die verbotene Stadt)
ランドルフが『ハイパーロボット』のコマの動きを使って作ったパズルチックなゲーム。お役人が城の中を駈け回って結婚衣装を集める。セットをしっかり集めた私の勝利。

クリエイショナリー(Creationary)
レゴブロックを使ってお題を当ててもらう創作ゲーム。レゴで事物を表現するのはとても難しく頭をかかえまくり。「フィヨルド」を当てた私&ぽちょむきんすたーさんチームの勝利。

レジスタンス(The Resistance)
2つの陣営に分かれて、スパイの正体を探る人狼系のゲーム。厳しい推理が求められるゲームが好評で、3ゲーム連続遊んだ。スパイが2回、レジスタンスが1回勝利。

ファブラ(Fabula)
ファンタジーのキャラクターになりきって、アイテムを使って物語を創造するお話ゲーム。得意不得意、好き嫌いがはっきり出る。かゆかゆさんが機転のきいたストーリーを作って2連続勝利。

ここで夕食。庄内名物のどんがら汁と、キムチ鍋でお腹いっぱいになった後は、恒例のボードゲーム交換会。毎回レギュレーションを工夫しており、満足度も向上していると思われる。

ぴっぐテン(Pig 10)
カードを出して10にすれば場札をもらえるカードゲーム。ただのカウントアップではなく、同じ数字を出せば数が上がらないのでジャックポットのようにカードが溜まってドキドキする。次の人ばかりカードを取ると陰謀説も。

ファンフェア(Fun Fair)
遊園地のアトラクションをモチーフにしたミニゲーム集。一人が指示を出して、もう一人が腕を動かすアナログUFOキャッチャーと、2人で腕を組んで、上だの右だの移動を覚えるジェットコースターに大笑い。最後のくじ引きもいい。

フリーズ(Freeze)
与えられたシチュエーションで寸劇をし、4つのランクを当ててもらうゲーム。1番を引いた人は偉そうに、4番を引いた人は卑屈に振舞う。謎のランク続出で腹を抱えて笑った。

プライバシー激辛(Privacy Scharf wie Chili)
とても個別には答えられないようなプライベートな質問を、皆で答えてイエスの数を予想するゲーム。いろんな妄想している人が多いことが分かった。

新世界(Neue Welten)
スイスのアップルトゥアップルこと『私の世界の見方』の拡張。基本セットに勝るとも劣らぬ強烈なカードが一杯入っているだけでなく、お題との相性もばっちりで見事。

おばけキャッチ(Geistes Blitz)
色も形も合わないコマを取るゲーム。大人ルールで取らないで呼ぶという場合が入ることで複雑さはパワーアップ。頭の中がぐるぐるで最下位。

ビーンストーク(Beanstalk)
落ち物パズルで資源を集め、建物を買ったり得点にしたりするゲーム。建物のバリエーションと発動タイミングでいろいろな成長の仕方があった。建物のコンボで鴉さんがダントツ1位。

藪の中
皆の推理をもとにして犯人を当てるゲーム。確率無視の肉を切らせて骨を断つ作戦で、ほかの人を疑心暗鬼に陥れる。自ら手に入る情報が限られる4人がほどよい感じ。

はやぶさ君の冒険
幾多の困難を乗り越えて惑星イトカワに行って帰ってくるデッキ構築協力ゲーム。トラブルカードがデッキの中にどんどん入ってきて、どんどんきつくなった成功。難易度を挙げるシナリオが入っていてもっと遊びたい。

捧げ物(Offrandes)
7人のキャラクターのパラメーターを上げて動物を神様に捧げ、名声を上げるゲーム。キャラクターを手に入れる競りの方法が独特ですごく考えさせる。牛を捧げまくって1位。

12月のメビウス便

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(写真と文:石川 久)

 11月分のレポートをつい先日書き上げたばかりだが、12月22日に今月のメビウス便が届いた。23日の「高円寺盤遊会」に幸運にもルールを邦訳された後藤さんがいらしたので、ルール説明をお願いし一緒にプレイ。的確なインストでとても理解しやすく、説明次第でゲームの印象が変ることもあるだけに、その重要性を改めて感じた。今回のいずれも秀作揃いだ。

●アサラ(ラーフェンスブルガー)9歳以上/2〜4人/45〜60分(8点)

 「ティカル」や「トーレス」で、ドイツ年間ゲーム大賞(SDJ)を受賞してきたヴォルフガング・クラマーとミヒャエル・キースリングによる黄金コンビの共作。今年3月のメビウス便の「シーランド」もクラマー(とブルクハルト)の作品で、同じラーフェンスブルガーからリリースしている。


キースリング(左)とクラマー(右)


エッセン・シュピールのラーフェンスブルガーのブース

 日本では「ラベンスバーガー」と表記されているが、ドイツ語では「ラーフェンスブルガー」と発音する。ドイツ南西部のラーフェンスブルクにあることから社名にした老舗メーカーだ。


エッセン・シュピールでのPR


ボックスはコスモスサイズ


六角形ゲームボード

 このゲームでプレイヤーたちは裕福な建築事業家となって、イスラム圏の国に4年間で、壮麗かつ多くの塔を建築することを競争していく。
 塔には5種類の資材があって、それぞれ、茶、緑、赤、黒、白と色分けされ、その色によってコストが違う。ひとつの塔は全て同じ色で、基礎部と先端部がそれぞれ1つ含まれていなければならない。ただし、一旦建設した塔であっても後から中央部や窓部を拡張でき、さらに塔を高くすることも可能だ。一部には金の装飾が施された資材もあって、それを使うことで追加得点が得られる。
 手番には、ボードの中に区切られたエリアに対してカードをプレイし、場合によってはコストを支払い、その効果を得ることになる。このようにして建築資材を獲得していく。ワーカー・プレイスメントのような仕組みになっていて、あるプレイヤーがひとつのエリアにカードをプレイすると、以降のラウンド中は、そのエリアには同じ色のカードしかプレイできなくなる。同じ色のカードがなければ、任意のカード2枚を消費しなければならない。このルールが秀逸だ。


建設して完成した塔

 塔を建設したら、構成するタイルごとに1枚1点の得点が入る。各ラウンド終了時にも建設した塔から得点を得る。これを4ラウンドやったらゲーム終了。さらに各色の塔ごとに1番と2番目に高いプレイヤー、塔の数が最も多いプレイヤーの1位と2位にボーナス点が入る。


衝立の裏の得点表

 ほぼ4人限定ゲームのような印象だ。プレイ感はライトで1時間以内で収束して、ルールも難しくない。上級ルールが用意されているが、初めてでもいきなり上級ルールを導入して遊んだ方がより楽しめるだろう。あまり期待していなかっただけに、想像以上に面白かった。

◎Asara for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/72991/asara


●だちょうグランプリ(コスモス)8歳以上/2〜5人/30分(7点)

 動物をモチーフにするのを得意とするスコットランド人のラモント兄弟によるデザインで、2009年に彼らのプライベート・カンパニーであるフラゴー・ゲームズから「サバンナテイルズ」として発表したゲームをコスモスが新たにリリースした。若干ルール修正がなされたようだが、オリジナルをプレイしたことがないので不明。因にフラゴーとは、ラモント兄弟の名前を合体させたものである。


兄のゴードン(左)と弟のフレーザー(右)


ボックスアート。通常のコスモスサイズよりは一回り小さい。

 アフリカのサバンナで行われるダチョウによるレースゲームで、全員同じ構成の20枚の移動カードを各自でシャッフルして4枚を手札にする。先頭にいるダチョウのプレイヤーからカードをプレイして、その数だけ自分のダチョウを進める。1つ以上のダチョウがゴールラインをを超えたら、そのラウンドでゲーム終了。
 「アベカエサル」と同じような移動システムでありながら、ダチョウのレースというのがラモント兄弟らしいユニークなところ。それでいてカードの色と同じ色のマスで移動を終えなければならないシバリが面白い。今いるラインと同じ色のカードをプレイした場合にはラインを変更できないが、その時点の順位分をプラスして進める。ちょっと出遅れても追い付くことが可能で、接戦になりやすくなっている。


移動カード


ダチョウの木製コマがかわいい!


特典タイルは、使用できる状態も表している

 サバンナのコースには3つのオアシスがあって、そのマスに入るか通過すれば、特典タイル1枚が使用可能な状態になる。この特典タイルの使いどころも悩ましい。特典タイルは6枚の中から3枚をゲームに使用する。
 難易度の高いコースを設定することもできるので、飽きずに遊べる工夫がなされている。セットアップでコースタイルを並べるのにちょっと時間がかかって面倒だ。

◎Strauß voraus! for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/54507/savannah-tails


●暗黒の金曜日(コスモス)12歳以上/2〜5人/55分(8点)

 鬼才フリーデマン・フリーゼがコスモスから放つ、金曜日プロジェクトの第1弾は株式取引ゲームだ。株価暴落を見据えつつ、株に投資しては売却で得た利益で、銀や金の延べ棒を購入するのが最終目的。ゲーム開始時は20だった銀の価格も最終時には100へと高騰することになる。
 このゲームはメビウス便に先立って、既にテンデイズゲームズが国内販売している。


髪だけでなく服装もグリーンなフリーゼ


ガチンコムードなボックスアート(裏箱には2Fモンスター・ロゴが!)


ゲームボードは株の価格表になっている


衝立裏のサマリー


現金よりも銀か金!

 手番にやれることは、株を買うか、株を売るか、銀を買うか、パスするかの4択とシンプルだ。
 ゲーム開始時にプレイヤーは所持金を持っておらず、補助金という名目の借金をすることからゲームが始まる。この補助金も株価変動よって指定されたレベルに応じて借入額の上限が決まる。そして、株価変動の処理が行われるごとに一割の利息を支払わなければならない。ゲームを通じて補助金そのものは返済することができない。利息を支払うために、さらに補助金を追加で受けるという雪だるま式の借金も珍しいことではない。補助金の受け取りに関しては、手番にできるアクションには含まれない。
 株価変動のメカニズムが実に巧みに構築されていて、マーケットから一定の数の株が売買されると株価変動が起こる。規定数の株コマを袋から引いて、その色によって特定の銘柄が上がったり、出ていない色のコマの株については値下がりする。
 黒色コマは株の銘柄ではなく、この数によって株価暴落の危険性が高まる。プレイヤーたちは袋に入った黒色コマの数を把握しているので、そのタイミングを見計らって、自分のアクションを選択していく。
 ひとつの銘柄の株を上げるにはプレイヤー間の協力が不可欠で、ひとりで独占してしまうと袋の中のコマの数が少なくなり、むしろ暴落する可能性が増すことになる。
 手番に選択できるパスは、通常の何もしないパスとは違って、銀購入表に株コマを1つ置く。これによっても相場に影響を与えることができ、ちょっとだけマーケットを微妙にコントロールできるさじ加減が、このゲームならではの面白さになっている。
 コンポーネントには利息マーカーと呼ばれるドルを模した黒色の大きなコマが用意されていて、これを袋に入れておく。袋から株コマを引いて株価変動が起こるときに、受け取っている補助金の利息を支払うことを忘れないようにするための用具である。こういう使い方も珍しい。
 またプレイ時間55分という表記も類を見ない。ドイツ語では数字の5はFünf(フュンフ)だから、こんなところにまで「F」を愛するフリーゼの主張が見て取れる。

◎Schwarzer Freitag for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/39242/schwarzer-freitag

 毎月のメビウス便のゲームをプレイすることが、私自身のひとつの目標になっているが、今年もその全て(32ゲーム)をプレイすることができた。お相手して下さった皆さんに感謝したい。

自宅ゲーム会

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年の暮れも押し迫り、何となく慌ただしくなりつつある12月中旬、ふうかさんとkarokuさんに新幹線でご来訪頂き、2泊3日でボードゲームを遊んだ。家事や仕事をはさんだため、ずっと遊んでいたわけではないが、新作から未訳まで合計13タイトルを楽しむことができた。朝食、ゲーム、昼食、ゲーム、おやつ、ゲーム、夕食、ゲームと、ゲームが終わるたびに食い三昧。おかげさまでリフレッシュでき、年末年始の仕事に打ち込むことができそうだ。

遊んだゲームと第一印象は次の通り。後日、順次レビューしていく予定。

ルナ(Luna)
7つの島に手下を移動してアクションを行い、中央にある神殿で名声を上げる「ワーカームーブメント」ゲーム。アクションしたいところに手下がいないのがもどかしく、先の先を考えて移動しておけるかがカギ。内容に比してプレイ感は重くない。

メルカトル(Merkator)
ヨーロッパ中を回って商品を集め、契約カードで指定された都市に届けるセットコレクション&ピックデリバリーゲーム。難易度の高い契約をめざすが、複数の契約があり、誰も行かない都市では商品がどんどん貯まるので、ついでに寄り道したくなってしまう。ワクワクする。

1655:教皇選出(1655 – Habemus Papam)
入札で枢機卿や国王のカードを手に入れ、教皇になるための票数を稼ぐオークションゲーム。お金を集めて票を買うとか、お友達同士を仲間にして票を水増しするとか、テーマはブラック。勝ち筋がいろいろあるが、どのカードを取っても何とかなるので軽く遊べた。

ディスカバー・インディア(Discover India)
インドを旅行してチップを集め、同じ種類がつながるようにボードに配置するセットコレクションゲーム。実際の写真が使われており、名所は現地の文字での地名とドイツ語の説明が書いてあって、2年間インドに住んでいた私には超ツボ。また行きたくなった。

ハゲワシは舞いおりた(Unter Geiern)
カードをめくって食料が出たらガツガツ食べるカードゲーム。獲物が大きいほど食べるのに手番数がかかり、食べている間にほかのハゲワシがやってくると決闘が起こる。決闘はカードをめくるチキンレースになっていて潔い。獲物がなかなか見つからなくてがっかり。

ホットポテト(Hot Potatoes)
熱いじゃがいもをやけどしないようにほかの人に押し付けあうクニツィアのダイスゲーム。温度計が上昇するにつれて緊張感が高まる。片手だけ熱さを回避できる手袋もすぐほかの人に取られてしまって安心できない。短時間でスリル満点。

シャビリンス(Chabyrinth)
カードをずらしたり回転したりして、ネコを家に帰すライトな『ラビリンス』。プレイ感は変わらず、制限時間を設けたほうがよいのではないかと思うくらい、すごく頭を使う。でも意外と岡目八目だったりして。

アップ&ダウン(Auf & Ab)
上下数字の違うカードで行う大貧民系のカードゲーム。あるカードが出ると上下ひっくり返し、まったく情勢が変わるのが新鮮。終盤はほかの人に手番を渡さないで出しきれるかがポイントで、上下の数字を見ながら作戦を練る。すごく面白い。

ヒツジ飼い(Schafe Scheuchen)
ダイスでヒツジを移動して草タイルを集めるキッズゲーム。近くにいる羊を強制移動させる牧羊犬の使い方がポイントで、これを利用して自分のヒツジを美味しい草の上に入れたり、ほかの人のヒツジを追い出したりと、大人プレイを楽しんだ。

ヴィニョス(Vinhos)
ポルトガルでワインを栽培し、販売したり輸出したり品評会に出展したりして名声を高めるマネージメントゲーム。要素が非常に多く、しかも資金はカツカツで優先順位をつけるのが難しい。これだけ要素があるのに、最後の得点方法は3通りしかないデザインが斬新。

捧げ物(Offrandes)
競りで人物の能力を上げて神様に動物を捧げるオークションゲーム。一度に2枚の人物カードが競りにかけられるので、手番プレイヤーはどの人物を競り落したいか、あるいは競り落とさせるかを考えて選ばなければならない。トップの独走をいかにして止めるかがポイント。

銀行強盗(Banküberfall)
お金や人物カードを積みこんで強盗の分け前をせしめるクニツィアのブラフゲーム。大金を独り占めしようという思惑が重なりあって、結局誰も手に入れられなかったりするが、ビビってはいけない。強盗でカードがめくられたときの意外な結果に笑う。

ネズミはうち(Maus im Haus)
親がカードを見て出したヒントに合うネズミを探す記憶ゲーム。ネズミは白か茶色しかないし、アイテムはカップとグラスと机しかないのに、ネズミのポーズがたくさんあって紛らわしい。

ふうかのボードゲーム日記:おのさん宅お泊りゲーム会0日目&1日目
ふうかのボードゲーム日記:おのさん宅お泊りゲーム会2日目

11月のメビウス便

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(写真と文:石川 久)

 すでに11月26日には到着していた今回のメビウス便だが、仕事の関係で機会が作れずに、ようやく12月8日の「水曜日の会」でプレイすることができた。幸運にもメビウスの能勢さんにルール説明をしてもらった。
 11月28日に開催されたテーブルゲーム・フェスティバルでも先行販売され、いずれも安定した面白さだ。


ランキング(ハンス イム グリュック)8歳以上/3〜5人/30〜45分 (8点)

 シュテファン・ドラとラルフ・ツァ・リンデの共作によるパーティゲームで、今年のエッセン・シュピールで発表され、個人的にも期待していた新作。
 両デザイナーはとても仲良く、エッセン・シュピールの会場を一緒に回っているところを偶然にも発見。ドラ・ファンの私は思わず舞い上がって写真を撮らせてもらった。


シュテファン・ドラ(左)とラルフ・ツァ・リンデ(右)

 「最も大きな愛の証となるプレゼントは?」
 ランダムにめくられた質問タイルに対して、全員が自分の6枚の手札タイルの中から、ふさわしいと思うイラスト1枚をチョイスして裏向きに出し、それらを集めて、合計枚数が7枚になるように山札から補充してシャッフルする。誰がどのタイルを出したか判らないようにした後で、全てのタイルを表にして塔の3階の所に並べる。
 手番プレイヤーは同じ階にあるタイル2枚を選んで、1枚を上段に、もう一方を下段に移動させる。こうしてタイルに順位がつけられていく。タイルは上階に行くほど得点が多く得られるようになっている。
 このゲームを楽しむ重要なポイントは、なぜそのようにしたかを短くてもいいので語ること。その言動で他のプレイヤーたちは誰がどのタイルを出したかを推測していくからだ。
 手番プレイヤーがタイルを移動させた後、他のプレイヤーたちは、そのプレイヤーが出したタイルを推理して、怪しいと思うタイルの上にチップを乗せることができる。当たればそのプレイヤーの得点が減点される。
 自分のタイルを上位に持って行こうとすると、他のプレイヤーたちに簡単に読まれ、無理矢理こじつけても怪しまれる。饒舌になりすぎてもいけない。だからといって自分のタイルが下位になるのは避けたい。このジレンマが実に面白いところだ。時にノンプレイヤーのタイルが絶妙に質問とマッチしていたりして可笑しい。


ボックスアート


塔のてっぺんには、質問タイルが置かれる


ラウンドの最初は、全てのタイルが3階に集結


怪しいと思うタイルにはそのプレイヤー色のチップが!

 「質問に合致したタイルが全然ないや!」
 「このタイル、何?」
 自分の出したタイルに、他のプレイヤーのタイルだと敢えてチップを賭けてみたり、ブラフ要素満載の正体隠匿系の推理ゲームの要素もある。「アンダーカバー」と「私の世界の見方」を組合わせたような、ドラらしい捻りの効いたパーティゲームになっている。

◎Ranking for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/80942/ranking


ディスカバー・インディア(クイーン)8歳以上/2〜5人/30〜45分 (6点)

 バンブスからゲームを発表しているギュンター・コルネットとペール・ジルヴェスターの共作による、インドを舞台にしたタイル獲得ゲーム。クイーン・ゲームズの社長がインド人ということもあって、特別な思い入れでリリースしたゲームでもある。それだけにコンポーネント・デザインが美しい。
 プレイヤーたちは、インドを旅行する団体客となってタイルを獲得する。そのタイルを自分専用のプレイヤーボードの上に配置して、コーラムと呼ばれる模様を描くのが目的。同じ色のタイルが隣接することでより高得点になる。
 手順はシンプルで、ゲームボードにある自分のコマを直前のプレイヤーがコマを置いた都市から隣接する空いた都市に移動させ、そこにあるタイルを獲得する。そして、そのタイルを自分のプレイヤーボードに配置する。


ゲームボード


プレイヤーボード


都市カード

 祭マーカーのある都市に自分のコマを移動されたプレイヤーは、都市カードを受け取り、これが1枚1点になる。カードにはインドの建築物や名所、物産などが美しい写真とドイツ語による解説が書かれていて、ちょっとした観光気分を味わうことができる。またカード左下のアイコンを使うバリエーション・ルールも用意されている。
 他のプレイヤーの得点状況が把握しづらいところが難点で、ソロプレイ感が強いゲームではあるが、どのタイルを自分のプレイヤーボードのどこに置くか、ウンウンと悩みながら配置していくのが楽しい。

◎Discover India for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/86270/discover-india


ぴっぐテン(ツォッホ)6歳以上/2〜8人/15〜30分 (5点)

 カウントアップ系で、ありそうでなかったカードゲーム。
 カードの数字には0から10まであって、場にカードを出すことで、その数を足していく。ちょうど10にできれば、場札を得点として獲得する。
 手札は3枚だけなので、もしも10をオーバーする場合には、直前のカードを出したプレイヤーが場札を獲得してしまう。これを繰り返して、補充用の山札がなくなり、全てのプレイヤーの手札がなくなったらゲーム終了だ。
 最もカードを集めたプレイヤーが勝者という、単純なルールで幅広い人数でテンポ良く遊べるのがいい。
 数字が0のカードは山を0にする。5のカードはプラスにもマイナスにもできる特殊なカード。直前のプレイヤーが出したカードと同じ、もしくは山の数と同じ数字のカードを出した場合には、出したカードの数字のままにできる。子供に楽しく遊びながら足し算を学ばせるには良いゲームだ。
 ゲームデザインをしたアイエレット・プヌーリと、メルヘンなアートワークが印象的なイラストレーターのクラウディア・ステッケルは、このゲームが共にデビュー作である。

 カード構成を知りたがるゲーマーのために‥‥0が7枚、5が5枚、10が4枚、それ以外は8枚ずつ、合計80枚。


ボックスアート

◎メビウスおやじ「ぴっぐテン」の紹介
http://mobiusoyaji.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-d729.html
◎Pig 10 for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/83196/pig-10


ミレ・グラツィエ(ツォッホ)8歳以上/2〜4人/30〜45分 (7点)

 手番プレイヤーは、貴族となってイタリアの都市から都市へと旅をする。タイルを目的地まで無事に届けることができたら得点が入る。
 他のプレイヤーたちは盗賊となって、手番プレイヤーが通るであろう街道を予測して待ち伏せする。手番プレイヤーは1つの街道だけに護衛をつけることができるが、もしも護衛のない街道で盗賊に襲われると、せっかく持っていたタイルを捨てなければならない。


ボックスアート


ゲームボード


目的タイルと待ち伏せコンパス

 手番プレイヤー以外の他のプレイヤーは、手番プレイヤーの行動を読んで、待ち伏せをプロットする。これにより、緊張感が持続してダウンタイムを感じない。
 盗賊どうしは相談もできるので、待ち伏せコンパスを見せ合って、互いのプロットの確認することも可能だ。待ち伏せに成功したプレイヤーには3点が入り、これによりゲームに勝利するための到達点である30点を超える場合もある。
 3人でプレイしてみたところ難易度も丁度良かった。4人でプレイすると人数が増える分、待ち伏せする街道も増えるから難易度も上がるだろう。そういう意味では3人がベスト人数のようにも思える。きっと2人でプレイしても面白いだろう。
 目論みがバレて盗賊に襲われると、持っていたタイルを失うことになる。向かっていた目的地のタイルを失ったら最悪だ。読まれまくると全く得点できずにゲームから脱落する可能性もあるため、バランスが決して良いとは言えない。
 けれども、他のプレイヤーの読みをかわすことがてきたときの爽快感は格別で、精査されたシンプルなコンポーネントとルールで、プレイヤー間の読み合いが楽しめるところは評価できる。
 「ミレ・グラッツェ」とはイタリア語で「どうも、ありがとう!」という強く感謝を表す言葉である。待ち伏せに成功したときに言うのを忘れずに。
 このゲームのデザイナーのディルク・ヒレブレヒトも新人のようである。

◎Mille Grazie for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/83199/mille-grazie

(写真をクリックすると別ウィンドウで拡大します)

自宅ゲーム会

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師走とはいえ上旬はまだ慌ただしくない時期、久しぶりに自宅ゲーム会を開いた。くさのまさんにご来訪いただき、2人ゲームを中心に遊ぶ。詳細は後日レポート予定。

ブラックプリンス(Der schwarze Prinz)』
1983年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作。チェスのようにコマを移動して、相手のマスに入ったらカードで戦う。手札は3枚しかないので、戦闘は運次第。でも両者同じくらいコマを減らしていって、最後の戦闘でブラックプリンスを討ち取り私の勝利。

スカリノ(Scalino)』
1988年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作。交互にコマを置いてピラミッドを組み立て、最後に上から見て、同じ色ができるだけ多くつながるようにする。タイルの置き方のルールにちょっと癖があって、それをうまく活用できるかがカギ。2回やって2回とも私の勝利。

セティ(Seti)』
1979年のドイツ年間ゲーム大賞美術賞。自分のコマを相手の陣地に入れることを目指すが、取られると裏返して相手の駒になってしまう。先の先まで読まなければならないゲームだった。2回やって2回ともくさのまさんの勝ち。

ゴルフマスターズ(Golf Masters)』
ゴルファーのフィギュアをひねって、綿のボールを転がすアクションゲーム。コースはいくつかのタイルで構成され、ちゃんと18番回れるようになっている。ちょっと力が強いとすぐOBになる繊細なゲームで、2ホール回って私が+2、くさのまさんが+14。

ハバナ(Havannah)』
1981年と1982年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作。自由にコマを置いて、環状か、角から角へのラインか、3辺のつなぎを作る。囲碁のように自由度が高く、守りながら攻めるという置き方には研究の余地がありそう。先手後手を替えて1勝1敗。

ヴェンドー(Wendo)』
1981年のドイツ年間ゲーム大賞受賞作。チェスのようなゲームだが、コマが回転することで移動の仕方を変えられるのと、壁を動かして障害物にできるところが変わっている。後ろからキングを攻めに行ったところが返り討ちに会い、追いつめられて負け。

サフラニート(Safranito)』
コマを盤外から投げ入れてスパイスを集めるアクションゲーム。飛距離が制御できず、一点狙いは難しいので、必要なアクションの候補を確認し、角度を考えて投げ入れる。チョンボばかりでスパイスはあまり集められなかったが、組み合わせがよくて勝てた。

サンダーストーン(Thunder Stone)』
仲間や武器を集めダンジョンを攻略するデッキ構築ゲーム。序盤から民兵(最低ランクの攻撃力)を捨てまくって圧縮し、ファイヤーボール(高級な魔法)を買いまくるくさのまさんに対し、民兵を温存してさっさとダンジョンに向かう私。倒したモンスターがお金や攻撃力になったのが幸いして、停滞せず順調に倒し続け、サンダーストーンを獲得して勝ち。

くさのまのボードゲーム&その他日記:一期一会ゲーム会(10−12−5)

庄内ゲーム会

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山形県庄内地方で活動しているボードゲームサークル「ブラット」に参加。ホームページとミクシィでのみ告知しているにも関わらず、このところ参加者が増えているそうで、今回も8人2卓となった。同じ時間帯に『マジック:ザ・ギャザリング』のサークルも活動しており、ほかにもTRPGからボードゲームに移った人たちが遊んでいるとのこと。庄内地方の文化レベル(?)の高さを思い知った。

今回遊んだゲームは次の通り。詳細は後日レポート予定。

・『ダコタ』(Dakota)
日本語版が発売されたばかり、エッセン国際ゲーム祭の新作。アメリカ西部を舞台に、先住民と開拓者の2陣営に分かれて協力しつつ競争する。結局は個人戦だが、同じ陣営で争ってしまうと相手陣営に有利になるところが面白い。基本システムはエリアマジョリティで、イタリアのゲームのイメージと違ってコマ1個の差が勝敗を左右するシビアなゲームだった。トーテムポールをコンプリートして、なおかつバッファローで儲けた私が1位。

・『アレックス・コー』(Alex & Co.)
デザイナーとゲームのセットを集める記憶ゲーム。基本は神経衰弱で、あとはスペシャルカードを使ってほかの人のカードを奪う。ボードゲームに詳しくない人はたじたじという、シビアなマニアゲームだった。枚数が多いランドルフやトイバーのセットを集めた私の勝利。

・『プー』(Prrrt...)
手軽なバーストゲームとして人気を集めた『モウ』の続編。手札の悪臭カードの合計が一番多い人を会話や表情から推理して当てるブラフゲーム。しらばっくれているとばれたときのダメージが蓄積するのでなかなかスリルがある。全員に当てられて大ダメージを食らったnagaさんの負け。

・『ネッシーを追え』(Loch Ness)
3人が出したカードの内容を推理して、ネッシーの行き先にカメラを配置し、バッチリ激写して写真や得点を集めるゲーム。7つの特殊能力から、毎ラウンドどれを選ぶ。ハンス社にしてはややファミリー向けだったので、難易度を上げる2つのバリアントを始めから採用。運の要素が抑えられ、駆け引きの濃いゲームとなった。特殊能力の追加カメラで裏をかき、城の後ろカメラで大量得点した私の1位。

10月のメビウス便

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(写真と文:石川 久)

10月末にドイツで開催されたエッセン国際ゲーム際でお披露目された新作が、これから続々と国内に入ってくる。
 今回のメビウス便は、ツォッホ社のゲームが2タイトル、そしてハンス・イム・グリュック社のゲームが1つ。当初候補に上がっていた「ランキング」は先送りとなり、シュテファン・ドラのファンとしてはちょっと残念である。
 11月7日の江戸川ボードゲームの会で、いずれもプレイする機会を得た。

●サフラニート(ツォッホ)10歳以上/2〜4人/30分 (6点)

 「ラビリンス・パズル」や、セレクタ社の子供ゲームを得意とするマルコ・トイブナーのデザイン。
 ボードに自分のチップを裏向きで投げ込み、最終的にそのチップのある場所の効果が適用されるアクションゲーム。スパイスが入った皿にチップが残っていればそのスパイスを購入できる。特殊アクションが実行できるマスもあったりして、投げたチップで他のプレイヤーのチップを弾いて邪魔することも可能だ。
 ブレンドカードに指定された3種類のスパイスを集めたら、そのブレンドカードと交換できる。最初に3枚のブレンドカードを獲得したプレイヤーが勝者というシンプルなルールだ。
 お金の要素もあって、時にはスパイスを売却しなければならないときもある。他プレイヤーとのバッティングを考慮すると、どのチップを投げるかが悩ましい。


ボックスアート


さまざまなスパイスが登場。

 ところが‥‥、全員初プレイということもあってか、投げたチップを思うようにコントロールできない。私はあまりにヘタクソで、4ラウンド目までは何のスパイスも購入できず‥‥、これには思わず涙が零れそうになった。
 毎ラウンド、場にはスパイスカードが6枚補充されるので、ダブつきぎみで、特殊アクションのマスにあまりチップが収まることもなく、やや地味な展開になってしまった。コツを掴むまでは、チップの投入枚数を1枚増やしてもいいかも知れない。


チップには穴が開いていて、上から見て皿にかかってないと無効。

◎Safranito for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/66849/safranito

●アロザ殺人事件(ツォッホ)10歳以上/2〜6人/30〜45分 (5点)

 8階建てのアロザ・ホテル。ここで2つの殺人事件が発生した。プレイヤーはこの事件を捜査する立場でありながら、犯行現場に多くの証拠を残してしまうと犯人にされてしまうリスクがある。証拠を最も残さなかったプレイヤーが勝利する摩訶不可思議な設定のゲーム。これまでに「ルッカチッタ」や「ヴァルハラ」を発表してきたイタリア人のアレッサンドロ・ズッキーニのデザインしている。


立体的なコンポーネントが圧巻


ホテルの横に調査シート(ボード)が置かれる。

 フロアを重ねたら、最上階のシャフトから赤色の被害者キューブ2個を1つずつ投入。その後、プレイヤーは順番に自分のキューブ2個を1つずつ投入して準備完了。どのフロアにどのキューブがあるかは、キューブを入れたときにする「カラコロ」と鳴る音に聞き耳を立てるしかない。


頭頂部シャフト(穴)からキューブを投入。

 ゲームは2つのステージに大別され、第1ステージは2つの被害者の発見が目的。手番になったら、被害者がいそうなフロアの上を持ち上げて、そこに赤色のキューブが発見できれば、同じフロアにキューブのあるプレイヤーは調査シートのフロアに同じ数だけ手元のキューブを置くことになる。ただし手番プレイヤーのキューブは置かなくていいメリットがある。 こうして殺害現場が特定されていく。
 最終的に被害者と同じフロアにあるキューブは−3点。それに隣接するフロアは−2点。それ以外のフロアのキューブは−1点になる。このマイナス点の合計が最も多いプレイヤーが犯人にされ、マイナス点の最も少ないプレイヤーが勝者となって警視に昇格する。
 赤色の被害者キューブ2個が発見されると第2ステージへ移行する。第2ステージでは他のプレイヤーに容疑をかけ、指定したフロアを持ち上げ、そのプレイヤーのキューブがあれば、その数分だけ調査シートにそのプレイヤーの手元のキューブを置かせる。指定したプレイヤーのキューブがないとペナルティとして自分のキューブ1個をシャフトから投入しなければならない。
 または「自分の容疑を晴らす」と宣言して、調査シートに置かれたキューブを取り除くこともできる。フロアの1つ選んで持ち上げて、そのフロアにある自分のキューブの数だけ、調査シートの同じフロアのキューブを手元も戻すことができる。ただし、自分のキューブがそのフロアになければ、これまたペナルティとして新たに自分のキューブ1個を投入しなければならない。
 これを繰り返して、調査シートに誰かのキューブが10個以上置かれるか、誰か1人の手元のキューブが全てなくなるかしたらゲーム終了。
 私のキューブは黄色で、容疑が濃厚に‥‥、そして最後は御用(犯人)となった。


あのコンポーネントがこんなにコンパクトに!


ボックスも小さめなのが嬉しい。

◎メビウスおやじ「アロザ殺人事件」の紹介
http://mobiusoyaji.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-9c74.html

◎Mord im Arosa for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/80006/mord-im-arosa

●ネッシーを追え!(ハンス)8歳以上/2〜5人/30分 (4点)

 1994年にドイツゲーム賞(DSP)第5位に入賞した「逃げろや逃げろ」(「ライフボート」にリメイク)から随分とブランクがあるものの、このゲームが多分2作目(?)のロナルド・ ヴェテリングがデザインしたゲーム。
 プレイヤーたちは、スコットランドのネス湖にカメラマンを送り込み、怪獣ネッシーを写真に収めるのが目的。ネッシーはスタートプレイヤーを含めて3人のプレイヤーが裏向きに出したカードの数値の合計分、ネス湖を時計回りにぐるぐると回る。次にネッシーが浮かび上がるであろう場所を予測して、湖岸にカメラマンのコマを配置する。このカメラマンのコマには数値が書かれていて、ネッシーが現れれば、その数値が得点になる。
 ぴったりとカメラマンの前にネッシーが来れば写真が撮れる。獲得した写真カードは基本1枚1点になり、頭、胴体、尻尾が集まれば10点のボーナス得点になるところが面白い。


ネッシーを3分割で撮影!


ボックスアート


ネッシーは湖をぐるぐると回っている。

 ネッシーは湖を15マスかけてう1周する。3人のプレイヤーの出すカードの最大値(5×3枚)は15マス。これが特殊アクションで変更される可能性があるが、3人のプレイヤーが出したカードを読むという点では、「手本引き」のような心理戦の感覚に近く、ルーレットを当てるようなギャンブル性もある。
 基本ルールでは運の要素が強いので、このゲームには2つのヴァリアント・ルールが予め用意されている。まるで「フレスコ」のように、拡張セット的なコンポーネントまでもが内包されている。これを導入すれば、より戦略的なゲームを遊べるよう工夫されている。
 またルールブックには、「最近ネッシーを見たプレイヤーがスタートプレイヤー」「同点の場合、キルトを着たプレイヤーの勝ち。それも同じ場合その下に何も着ていない人の勝ち」というようなユニークな記述も見られる。
 時期を同じくして、ゲームマスター社でもネッシーをテーマにした同名ゲームが発表されているので、これはネッシー・ブームの再来であろうか?

◎Loch Ness for BoardGameGeek
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/85243/loch-ness

山形自宅ゲーム会

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ドイツ帰国後初のゲーム会。同行した神尾さんと、ぽちょむきんすたーさんをお迎えし、エッセンの新作を中心に遊んだ。

トロワ(Troyes)
『世界の七不思議』に次いで、エッセン国際ゲーム祭の人気アンケートで2位になったベルギーのゲーム。ワーカープレイスメントで得られたダイスを振って、収入を得たり、大聖堂を建設したり、外敵を倒したり、特殊能力を使ったりする。外敵は放っておくと全員に危害を及ぼす上、どんどん増えていくので、適度に協力して倒していかなければいけないところが新機軸。特殊能力のコンボで税金を巻き上げたものの、地道に外敵を倒してきたぽちょむきんすたーさんに1点及ばず。特殊能力や外敵は毎回変わるのと、もう1ラウンドあったらいいなというくらいの短さでリプレイアビリティが高い。

グラン・クリュ(Grand Cru)
木箱入り50ユーロの記念版も出たエッガートシュピーレの新作。ブドウ畑を育て、ブドウを収穫し、ワインを醸造して売る。最初の資金は全て借金で、毎年利子を支払わなければならないという設定がいやらしい。ゲームは誰かが収穫を終えるとラウンド終了となり、借金を完済するとゲーム終了なので、常に他の人の動向を見て行動しなければならないヒリヒリする内容だった。神尾さんや私が最高級品種をじっくり寝かせている間に、ぽちょむきんすたーさんがさっさと収穫し、一気に借金を返して1位。

レース・フォー・ザ・ギャラクシー(Race for the Galaxy)
日本語版が発売された記念にプレイ。カード名が日本語なので、効果とマッチしていることが分かって(「投資信託」で建物が安く作れるとか)楽しかった。特殊効果がテキストで書かれたカードも、すぐ分かってよい。初期手札は軍事国家だったが、レアアースがやたら来るので方針変更。でも溜まりに溜まった軍事力がもったいなくて、5枚探査とかしているうちにぽちょむきんすたーさんに1点抜かれていた。

トリックマイスター(Stichmeister)
みんなが1枚ずつルールカードを出して毎回ルール変更されるトリックテイキング。全員数字の切り札を出して切り札のインフレが起きたり、最下位は得点2倍なのにマイナス点だったりと奇想天外の展開に笑いが絶えない。トリックテイク好きの定番になりそうな逸品。

ひつじのショーン:野菜サッカー(Shaun der Schaf: Gemüsefußball)
最後に軽く。やはりシュート成功率はものすごく低く、3人合計15本中3本しか入らなかった。強くはじけば跳ね返り、弱く弾けば途中で止まる。これはほんとうに子供ゲームなのだろうか。

エッセン4日目

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会期は日曜までだが、私は今日が最終日。朝一番から通訳の事があったが、午後に3時間、夕方に2時間の自由時間があった。その間にメビウスおやじさんと『ブルゴーニュ(Burgund)』試作版(アレア)をプレイ。ダイスの目でタイルを選び、マイボードに置くことで特殊能力や勝利点を得るというゲームである。同じダイス目でも選択肢が数多く、どれが一番有効かを考えるのが楽しい。

それから今日到着されたジーピーの米川さんとお会いする。『カタン』携帯キャリーケース版をコスモスに売り込むのだという。ほかに『カタン』の全国展開計画など。いつもはいろんなゲームを広く浅くということが多い私だが、『カタン』ならば同じゲームに狭く深く入り込む価値がある。

夕方はふうかさん、karokuさんとハバの新作を試遊。『ターボチーム(Turbo Team)』はダイスでウンコの目が出るとバーストするレースゲーム。「ウンコ出ろ!」「ゲゲ、ダブルウンコ!」などと下品に盛り上がる。『ロビンフント(Robin Hund)』はほかの人の手札を記憶して宝を集めるゲーム。手札がどんどん移り変わっていくので記憶がなかなか難しい。

夜は、グループSNEの安田均氏、秋口ぎぐる氏ご一行とトルコ料理屋さんで会食。実は安田氏とお話するのは初めてである。これまでは遠くでお見かけする程度だったが、私の知らない日本ボードゲーム史や、今後のトレンドの推移など、興味深い話をお聞きできた。登場人物はいずれも知っている人ばかりで狭い世界だとつくづく思う。

宿に帰ると夕食パーティは終わっていたが、バネストの中野さんがゲストでいらしていたり、宿のショーコさんがすっかり溶け込んでいたりして、たいへん賑やかにしていた。荷物整理をしながらのんびりしているとこんな時間。毎日25時過ぎまでの夜更かしである。これから3時間ほど眠って、デュッセルドルフに向かう。

フェアプレイのスカウトアクションでは、『七不思議(7 Wonders・レポス)』、『トロワ(Troyes・パールゲームズ)』、『ザヴァンドールの鉱山(Die Minen von Zavandor・ルックアウトゲームズ)』あたりが票数と人気の両方を集めている。明日、明後日の結果も楽しみだ。


地下鉄エッセン中央駅。青い照明とも来年までお別れ

エッセン3日目

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今日からが本当の会期。10時から18時まで、ホビージャパンの同行で、休憩時間30分を除いてずっと通訳をするか、ブース間を歩き回っていた。自分のゲームで買ったのは、ビーウィッチト・シュピーレの『フリーズ』と『ホッサ』だけ。これほど買い物をしていないシュピールも初めてである。

夜は恒例の日本人飲み会。日本人の宿レーゼのショーコさんの紹介で、会場の近く、マルティンシュトラッセにある自家醸造の居酒屋に行く。20人で予約していたところ、予想を上回って30人もの日本人が集まり、一部別のお店に移らざるを得ない方も出るほど。

私は教育ゲームの分野で活躍している吉川肇子氏(慶応大学・組織心理学)と鈴木清史氏(静岡大学・文化人類学)とコミュニケーションゲームについて、知的好奇心を満足させる話を楽しむことができた。

会期は日曜日までだが、参加するのは明日まで。買う予定だったものは5タイトルくらいしかないが、買い逃しているものはないか、パンフレットとネットでもう一度確認しておきたい。


初日入場前にチケットを買う行列。2時間待ちだったという

エッセン2日目

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いよいよ今日から会場に入る。重いヤポンブランドのカタログを持って、11時からのプレス会議に出席。終わってから新作プレビューを見て、準備に慌ただしい会場をうろうろする。

ドイツから遠い日本の存在感は確実に強まっている。再版された『ホッサ』(ビーウィッチト・シュピーレ)はさりげなくカードまで日本語化されている。『電力会社』(2Fシュピーレ)はついに細長い日本マップが登場。池田康隆氏の『シャドウハンターズ』はコスモス社からドイツ語版が登場した。各国語版の制作をてがけるルドファクトでは田邉顕一氏の『伊能大図』英語版が机に置かれていた。ヤポンブランドも前日から立ち止まる人が絶えない(荷物はまだ届いていないとのこと)。

またエッセンを訪れる日本人も多くなり、今年は少なくとも30人はいるようだ。ツイッターもエッセンからの投稿をよく見かける。ほとんどが知り合いか、知り合いの知り合いなのは、やはり狭い世界である。

ホビージャパンから翻訳を請け負ったのはローゼンベルクの『メルカトル』(ルックアウトゲームズ)、フェルトの『ルナ』(ホールゲームズ)、『ヴィニョス』(ホワッツ・ユア・ゲームズ)。エッセン渡航前に翻訳を終えた『中世の商人』『グラン・クリュ』(ともにエッガートシュピーレ)と共に、ホビージャパンから日本語ルール付きで販売されるだろう。

ほかにルックアウトゲームズから、レディボーン拡張『ムッターベーンヘン』、アグリコラのゲーマーズデッキ、妖精デッキをゲットしている。

夕方のドイツゲーム賞授賞式まで時間があったので、ずっと気になっていた『七不思議』(レポス)を遊ぶ。全員同時プレイで手札から1枚を出し、残った手札を隣の人に渡すというシステムで、7人まで短時間でプレイできるのが特徴。隣の人としか絡まずソロプレイ感が強いが、テンポよく遊べてよかった。

授賞式は19時半から。今年の入賞作品は多くが外国人の作で、メーカーの社長しか来ていないところも多かった。ベテランデザイナーが少なく、例年より盛り上がりに欠けたかもしれない。

しかし宿に帰ってからは妙に盛り上がった。10人ぐらいが輪になって、ゲームと関係ない笑い話を延々続ける。終わったのは26時。さあ、もう寝ないと。

エッセン1日目

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メッセは水曜日からなので、火曜日は休養日である。日本人宿にいた8人は、ケルンでゲームショップ巡り、ヴッパータルでモノレール乗り、近くを散策と3組に分かれた。私は叔父がヴッパータルの大学で教えているというのを思い出して、ヴッパータル組に参加。エッセンからエスバーンという各駅停車に乗って45分。

ヴッパータルにと言い出したのはけがわさんである。1950年、象がこの街の名物モノレールに乗り、暴れて窓を破り、下の川に落ちたという話を聞いて、そのモノレールに乗ってみたいと思ったという。エスバーンを並行して、起伏に富んだ地形をモノレールが走っており、行く前はそれほど乗り気でなかった私も、だんだん楽しみになってくる。

ところが駅を降りて観光案内所に行くと、「モノレールは現在駅のリニューアル中で、来週の月曜まで全線運休している」という衝撃的な事実を知らされた。駅前にあるモノレール乗り場は、確かに扉が閉まっている。がっかりしながら、観光案内所で聞いたおもちゃ屋さんへ行ってみた。

ドイツにはボードゲームの専門店というものはほとんどなく、おもちゃ屋か、デパートのおもちゃ売り場で買う。といっても品揃えは決して悪くなく、思わぬ掘り出し物もある。小さい街ほど、絶版品が売れ残って安売りされていたりするので目が離せないというわけである。

おもちゃ屋さんを見終わってから、デパートのおもちゃ売り場、さらにお昼を食べてトイザらス。半ば予想されたことだが、結局ゲームショップ巡りとなった。コスモスの『羊のショーン:野菜サッカー(Shaun der Schaf: Gemüsefußball、2009年)』とクイーンの『高地の民族(Highland Clans、2009年)』を購入。けがわさんは5タイトル、しかも全部クニツィア。

お昼は屋外の屋台をめぐってカリーヴュルスト、ペキンズッペ、ベルギーワッフルなどをだらだら食い。1品2ユーロくらいなのでお買い得である。

1日リフレッシュして、明日はいよいよプレスの日。ヴッパータルからエッセン中央駅に帰ったとき、毎年来ていると楽しみという感覚もあまりなくなっているような気がした。

エッセン0日目

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エッセンにはまだ着いていないわけだが、モスクワ国際空港の乗り換え時間に交通手段の話など。

今回チケットを取ったのは7月。HISで往復59,000円というチケットがあった。空港税など込み込みで90,000円。これまでで一番早く動き出した分、一番安い航空券を手に入れることができた。こういう格安航空券は発売直後に売り切れるもので、3ヶ月前とはいえ、もう満席の日もあってすでに取りにくい状態だった。

航空会社はロシアのアエロフロートで、機内サービスは最低限、オンデマンド映画の選択肢は少なかったが、ルート的には最短である。モスクワまで10時間、乗り換えてフランクフルトまで3時間半で着く。夏にクアラルンプール経由で行ったときは、合計19時間のフライトだったことを考えるといかに楽かが分かる。格安航空券には東南アジア経由便が多いが、フライトは長時間になるほどきついのでオススメしない。

ロシアのシェレメチボ空港は、昔はひどかったのかもしれないが、すっかりリニューアルされており、ネットも無料で接続できる(成田は500円!)。カフェやバーも充実していて、3時間くらいの待ち合わせがあるが快適に過ごしている。

成田の出発は12時。チェックインは10時からで、山形からだとぎりぎり間に合わない時間である。そこで前夜に上野に泊まることになった。ちょうど妻も京都出張だったので同行し、翌朝上野駅で別れる。ちなみに前泊した上野の「キューブホテルは全館禁煙でワンルームマンションのように造られており非常に快適だった。

今回の同行者は、ふうかさん、karokuさん、神尾さん、鬚親父さんと私の5名。珍道中が楽しみなメンバーとチェックインカウンターで待ち合わせしてレッツゴー。出国手続きで時間がかかり、飛行機までダッシュした去年の反省を生かして、早めに出国手続きを済ませ、出発までミニノートでネットをしていた。去年と異なり、携帯を予め海外対応に機種変更し、無線LAN対応のミニノートを購入していたので余裕なのである。

あればよかったのにと思っているのは2本目の腕時計。今の腕時計は時間を変えるのが面倒なのである。今、腕時計は23:45だが、モスクワは18:45。さらにドイツではまだ16:45である。モスクワの外気は現在3度だというが、空港の待合室が温かいので眠くなってきた。フランクフルト行きは2時間後。

地元山形県長井市のNPOが運営している市民講座に、「ドイツのボードゲーム体験」というテーマで申し込んだ。

以前「男の育児講座」という講座があり、こういうものが地元にもあることを初めて知った。ゲームサークルを開く計画が頓挫している今、単発でなら遊んでくれる人もいるかなとか、市民講座をチェックしているような層はドイツゲームのような知的営みにも興味をもってくれるかなという目論見である。さらには、長井市は南ドイツのバードゼッキンゲン市と姉妹都市になっているため、ドイツ語やドイツ文化に興味を持っている人が結構いるかもしれない。

内容は、ドイツのボードゲーム文化やエッセン国際ゲーム祭などを軽く紹介して、すぐ実際に遊んでみるつもり。仕事帰りのドイツ人が晩にボードゲームを楽しむシュピールアーベント(ボードゲームの晩)を目指している。遊ぶゲームは、30分くらいで終わる定番を中心に持ち込み、参加者の顔ぶれを見て決める。

日程については平日の昼が一番いいが、それでは人が集まらないだろうと思い平日の夜にした。子供たちを母に任せて遊びに出かけるのは気が引けるのだが。

講座日程が掲載されたチラシは新聞折込で回ったが、1週間前の時点で申し込みはゼロだという。1人も来なければ、黙々と『アグリコラ』のソロプレイでもするつもりだが、そうなったら寂しい。さあ、どうなることやら。

蔵王ゲーム合宿

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山形県の蔵王ライザウッディロッジというところで毎年開かれている山形大学のゲームサークル「Neutral」OB会合宿に、ぽちょむきんすたーさんからお誘いいただいて参加。広い会場はボードゲームやRPGを遊ぶ人のほか、マンガを回し読みしている人やラジコンヘリで遊んでいる人など、自由な雰囲気である。2泊3日のうち一晩だけの参加だったが、数十年来の仲間のように打ち解けて遊ぶことができた。

遊んだゲームは次の通り。後日、詳細なレポートを掲載する予定。

レインボー(Rainbow)
ゲーム内容はこちら。カードをたくさん出し過ぎると、次のラウンドでほかの人を利することになるので、配分が悩ましい。6点のカードに目がくらんで判断を誤り最下位。

ザヴァンドールの鉱山(Die Minen von Zavandor)
ゲーム内容はこちら。初手でどのアイテムを取るかが勝敗を大きく分ける。序盤から鉄のトロッコにアクセスできたみほさんの1位。便利なカードのレベルアップが遅れて3位。

アイデンティク(Identik)
ゲーム内容はこちら。言ったの言わないの、書いてあるの書いてないので大笑い。すでに描いている間から盛り上がっていた。

シルクロード(Seidenstraße)
キャラバンを移動して商品を運び、宝石を集めるゲーム。進めたいキャラバン、進めたくないキャラバンの思惑が絡む。次に運ばれる商品が分かっているので、トレンドを先取りして商品を集めることも。宝石全色制覇を果たしたPsy+さんの勝利。

シンボルで言いましょう(Sag's mit Symbolen)
絵のヒントから、答えを絞り込んでいくコミュニケーションゲーム。直球のヒントのつもりがかえって混乱させてしまったり、ちょっとひねくれたヒントがずばり読み切られてしまったり。考えれば考えるほど、どれにも当てはまりそうな気がしてくる。手堅く当てて1位。

けもぱに(Kamomimi Panic)
少人数で遊べるようにアレンジした人狼系ゲーム。1人勝ちできる密告者の存在、ヒットポイントが2あること、多彩な公開キャラクターの特殊能力、殺すのではなく盗むという設定、GMなしでできるクレバーな進行、萌えキャラのアニメーションなど、特筆すべき点がたくさんある。特にキャラクターの特殊能力によって会話が弾み、想像以上に盛り上がって3ゲーム遊んだ。

ラングフィンガー(Langfinger)
ごく短時間で楽しめるワーカープレイスメントゲーム。道具を集め、お宝を盗み、換金する。必要な道具やお宝がカードによって異なり、先に選ばないと何もできない恐れがある。積極的に換金して逃げ切りを狙ったが、一か八かの盗みに失敗して、その間に貯めこんだカードをどんどん換金したPsy+さんに抜かれてしまった。

平日自宅ゲーム会

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2泊3日の研修に合わせてつくばに行き前泊。その折にゲーム会を開いたところ、ふうかさんとkarokuさんにお越し頂いた。たっぷり遊んだ後は、もう再来週に迫ったエッセン行きの話などしながら夕食。ゲームとおしゃべりの楽しいひとときを過ごせて幸せである。

遊んだゲームは以下の通り。個別のレビュー・レポートは後日の予定。

快速ワニ(Rapidcroco)BGG
手がかりに合うワニを探し、そのワニが指差しているワニをいち早く取るパターン認識ゲーム。R.フラガがカクテルゲームズから出している。ふたりが強すぎて、1枚も取れず終了。

アルモリカ(Armorica)バネスト
ローマ人を集めて豊かな国を作るカードゲーム。スタートプレイヤーが強すぎると思ったら、ルール改訂で毎ラウンドスタートプレイヤーが左隣にずれるように変更されていた。やっぱり。

シンダーハンネス(Schinderhannes)バネスト
ドイツの街で起こった犯罪の場所を、カードによって絞り込んでいくゲーム。同じデザイナーの『オールドタウン』と同じ作り。1枚のカードで一気に絞り込んで大量得点できると気持ちいい。

魚市場(Frutti di Mare)バネスト
魚介類の価値を上げ下げして儲けるカードゲーム。カードを出す順番や、パスするタイミングなど、ほんわかしたイラストとは裏腹に考えどころがある。

オール船(Rowboat)バネスト
場札でスートと切り札が指定され、獲得トリックを予想するトリックテイキング。絶対勝てるオール船をいつ出すかがポイント。

パニックズー(Panicozoo)BGG
14枚のカード全部に描かれている動物をいち早く探すゲーム。普通バージョンと影絵バージョンがある。集中力が求められた。

24日、カタン日本語版の製品発表会があるというので、ついでに前日からつくばに入って自宅ゲーム会。つくばに住んでいたころは毎月のように開催していたが、引っ越してから久しぶりの開催である。雨の中、康さん、かゆかゆさん、ストーンRさんにお越し頂いた。

遊んだゲームは以下の2タイトル。近日中にレビュー予定(あまり間を空けると忘れてしまうので)。

バイエルンに死す(Lieber Bairisch Sterben)
30年戦争時代の南ドイツを舞台にした勢力争いで、K.H.シュミールのレガシーゲーム。1988年にモスキート社から発売されたが、長大なルール(28ページ)のせいで遊ばれてこなかった。ストーンRさんの依頼により、つくばに向かう5時間の道中でルールを読み込み、カードを日本語化。何とかプレイに漕ぎ着けた。
皇帝、領主、農民、修道僧の4勢力に分かれて戦うが、どの勢力を担当するかは毎ラウンド変わるのがポイント。お金をかけて武力増強した農民を、次のラウンドに自分自身で退治する破目になり、強くしすぎた自分に後悔したり。
1ラウンドは19フェイズもあり、1ラウンドだけでもう1ゲーム遊んでいる気分である。プレイ時間は2〜5時間とあるが、皇帝軍が全滅して3時間で終了。康さんが育てた農民に相乗りした私と、皇帝と領主で手堅く稼いだかゆかゆさんが同点優勝。システムの斬新さもさることながら、長年気にかかっていたゲームを遊べたことに満足。

play:game:ストーンRさんの評価コメント

ガラパゴス(Galapagos)
非ドイツゲームで近年躍進著しいベルク(ノルウェー)&ホワイトゴブリンゲームズ(オランダ)の新作。ガラパゴス諸島で珍しい動物を集め、展示して名声を得る。
探検する方向(=使えるカードの色)の競りの後で、動物の捕獲コストを下げる勉強(お金がかかる)、動物の捕獲、展示、換金の4アクションを行うという単純な流れながら、お金や手番順が絡んで考えることが多く、遊び応えがあった。序盤に展示をセーブして勉強に励んだ康さんの圧勝。捕獲された動物は希少になって捕獲コストが上がるため、もっと勉強しないと捕獲できないようになっているルールがいい。

play:game:ストーンRさんの評価コメント

秋葉原ゲーム会

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先週に引き続き用事で上京したので、そのついでにふうかさんたちと秋葉原のR&Rステーションにてゲーム会。空きテーブルの問い合わせや、変わったゲームの持込など、至れり尽くせりで感謝である。

遊んだゲームは4タイトル。個別に後日レビューの予定。

ザバンドールの鉱山(Die Minen von Zavandor)
ルックアウトゲームズが今秋のエッセンで発表する新作の日本語版。JGCで先行販売されており、エッセンより前に遊べるとは、日本のボードゲーム環境は年々よくなっている。
宝石を掘って、その宝石で入札してアイテムを取り、アイテムをレベルアップして特殊能力を増やすという、ドラクエ世代にはたまらないゲーム(ドワーフだけど)。
ルールを読んだとき懸念された自由な交換ルールは、自然に要らないもの同士の交換となり、相手に渡したくなければ銀行と交換するだけなのでスムーズだった。
アイテムの出る順番によってゲームの展開が全く異なるので、また遊んでみたいと思える。時間も90分くらいで収まってちょうどよい。

フェイストゥフェイス(Face to Face)
目と鼻と口のパーツを並べる配置ゲーム。置けなくなったらタイルを引かなければならない。目と口は隣接できないため、必然的に鼻が重要になる。「鼻はどこ?」とピカソのような盤面を探し回っていたら、気持ち悪くなった。

パワーキティ(Power Kitty)
パンデミックの作者M.リーコックが娘さんと考えたという、UNOのバリアント。一気にカードを捨てられるパワーアニマルが、捨てられるカードがないと次の人に捨てる権利が移ってしまうところがミソか。UNOなので楽しくないはずがない。スキップ、スキップ、ドロー4とか。

間違い探し(What' missing)
2枚のカードの違いを、誰よりも早く見つけるゲーム。どのカード同士でも、間違いが必ず2つある。間違い探し自体、集中力を要するが、それにスピード勝負が加わって、ぶっ倒れそうになる。

ふうかのボードゲーム日記:秋葉原ゲーム会

秋葉原ゲーム会

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一昨日はテンデイズゲームズで収録、昨日は秋葉原のR&Rステーションにてゲーム会だった。もともとは学会の研究発表で上京したが、それだけで帰るのはもったいない。

土日のR&Rステーションは満席で、ふうかさんたちに予約してもらっていた。RPGが多いが、ほかの卓でもボードゲームがちらほら見られる。JGCで先行販売された『ザヴァンドールの鉱山』日本語版を遊んでいる人も。

遊んだゲームは以下の5タイトル(私が来る6時間前からスタートしていたので、ほかの人はもっと遊んでいる)。また少しずつレビューする予定。9月に入っても暑い日が続き、思考力が低下しているので、準備に時間がかからず、頭があまりヒートアップしないライトなゲームが嬉しい。

クンフー(Kung Fu)
『ピット』ライクな同時交換&セットコレクションゲーム。必殺技を決めろ!
イリュージョン(Illusio)
手品の材料を揃えて観客を魅了しよう。目指せプリンス引田天功!
パニックタワー(Panic Tower)
カードで指示されたとおりに木の棒を積む。ちょっと斜めでも崩れないぜ!
刺すべきか刺さざるべきか(Sticht oder nicht!)
2つのルールを決めて遊ぶトリックテイキング。刺されすぎ!
ヴァンパム(Wampum)
インディアンが持っていない物を差し出して首飾りを集めるゲーム。めざせ独占!

ふうかのボードゲーム日記:秋葉原ゲーム会

8月21日から1泊2日で行われた温泉ゲーム合宿「山形ゲームコンベンション」に参加した。2003年1月以来、毎年お正月とお盆明けの土曜日に行われており、今回で16回目となる。県内はおろか秋田・宮城・福島・茨城・埼玉・東京から14人が集まり、夜遅くまでゲームやおしゃべりに花を咲かせた。

途中仕事で抜けたものの、2日の合計12時間で遊んだゲームは次の通り。今回は暑さのせいかルールが長いゲームは敬遠気味で、パーティーゲーム・アクションゲーム中心となった。後日1タイトルずつレポートの予定。

ラッタス(Rattus)、ひとつの文でどうぞ(Einsatz bitte)、行商と信頼、スナップショット(Snap Shot)、ピクショナリーカードゲーム(Pictionary Card Game)、ラクシャク(Ruk Shuk)、クレージーダンシング(Crazy Dancing)、ホッサ(Hossa)、ヒントをもうひとつ(Vertippt nochmal)、オットット族の酋長さん(Häuptling Wackelnix)、スクエア4(Square 4)、モグラサイコロの王様(König der Maulwürfel)、ビジネス(Business)、キャッチアウト(Catch Out)

秋田ボードゲーム倶楽部:2010/08/21-22 山形ゲームコンベンション 2010 Summer
くさのまのボードゲーム&その他日記:山形ボードゲーム合宿に参加(2010夏)
くさのまのボードゲーム&その他日記:山形ボードゲーム合宿に参加(2010夏・承前)

記録的な暑さも少しは和らいだ8月20日、東京・三鷹に新しいボードゲームショップ「テンデイズゲームズ」がオープンしたので、お祝いをかねて訪れた。

三鷹駅南口を降りて4分。ブログに道順が載っていたが、駅からは1回曲がるだけなので迷わなかった。薬局の2階に「テンデイズゲームズ」の大きな看板が見える。すごい、タナカマさんついにやったね!

開店時間までしばらくあったので花屋でお祝いの花を頼み、おもちゃ屋でまだ売っているパーティジョイなどを漁り、ラーメン屋で昼食をとった。「ラーメン大」は野菜たっぷり、分厚いチャーシュー、直方体かというような太麺、脂ののったスープで大満足。八百屋なんかもある三鷹の古い商店街は味わい深い。

開店5分前に戻ると、すでに長い人の列(10人くらい)。先頭の草場純氏はプレイシングスも、メビウスも、すごろくやも開店初日に行ったという強者である。ほかに秋葉原水曜日の会で会ったことのある人もいた。12時にドアが開いてタナカマ店長が登場。テンデイズゲームズのオープンである。

7月のメビウス便

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7月29日に届いたメビウス便を7月31日のOさん卓自宅ゲーム会でプレイ。
 猛暑が連日続いているが、エアコンの効いた室内は天国である。さすがにゲームに熱中しても熱中症にはなるまい。

エルサレム(レッドグローヴ) 12歳以上/2-4人/90分 (8点)

 「エルサレム」はミケレ・ムラがデザインしたゲームで、イタリアの新興メーカーのレッドグローヴが出版、ドイツではアバクスが販売している。
 ムラはこれまでに「おきらく学園」や「ルンガルノ」を発表したイタリア人デザイナーで、このゲームが彼の3作目にあたる。またアーレアやアバクスのイタリア語ルールの翻訳者でもある。
 レビューサイト「クルクマンズ・ゲームボックス(KULKMANN'S G@MEBOX)」では、2010年のボックス・スター賞に選出された。


◎「エルサレム」のボックスアート

2010年5月にリニューアルオープンしたばかりのラベンスバーガー博物館(Ravensburger Verlagsmuseum)を訪れた。創立125周年を迎えたラベンスバーガー社の歴史や、ボードゲーム、ジグソーパズル、子供の本の製造過程を知ることができる。

博物館は市内の中心部、マークト通りに面した古い街並みの一角にある。レンガ造りの建物を改装して、間取りはそのままに現代的なインテリアを施してある。地下倉庫に設えたトイレは見事だった。入場料は大人5ユーロ、子供3ユーロ。

1階は創業から現在までの歴史と、ボードゲーム工場の様子を映像で見るコーナーがある。歴史は1980年代にドイツでボードゲームが流行し、90年代に世界に広がり、00年代に知育分野に広がったと捉えていて興味深い。また創業者オットー・マイヤー氏の遺品や、同社の最初のボードゲーム『世界一周旅行』も展示されている。なお、このゲームは復刻版が博物館ショップ限定で販売されていた。


ラベンスバーガー社初のボードゲーム『世界一周旅行』

2階はボードゲームの階。階段を上ると、昨年発売50周年を迎えた『メモリー』のいろんなバージョンが出迎える。なお、『博物館メモリー』もショップで売られている。

そして部屋に入るとボードゲームの箱が天井までびっしりと重なっている。床にはラベンスバーガー社が獲得した5つの年間大賞ポーン(そういえばこの10年大賞から遠ざかっている)、壁には代表的なゲームが展示されている。引き出しを引っ張るとさらにボードゲームが出てくる。


こんなにあったのか大箱!/メモリーも天井にびっしり

奥の部屋は、ボードゲームのアイデアが製品になるまでを『ラビリンス』を例に映像入りで解説。作者が試作品を同社に送り、同社で会議やテストプレイを経て製品化を決定。イラスト、コマ、紙、配色、デザインなどを詰めて、工場の製造ラインに入れる。実にたくさんの人の手を経て私たちの手元に届くのである。


デザイナーの試作品/テストプレイの記録用紙


イラスト原画/色見本とサイズ調整


工場生産用の型枠作成          


同じ部屋には、大型『ラビリンス・デュエル』があって、2人で実際遊べるようになっていた。タイルを素早く並べ変えて、カードのお宝にルートをつなげる。また隣の部屋にはタッチパネルで遊べるワードゲームも置いてあり、親子で遊ぶ姿が見られた。


大型『ラビリンス・デュエル』

この部屋にはボードゲームのコマやダイスが陳列されており、どのゲームの部品か考えるのも面白い。ラベンスバーガーのゲームは大量生産が基本のためか、プラスチックのコマが多いのが、日本人から見て残念なことである。

3階は絵本の階。本棚に見本が並べられており、ドイツ語が分からなくとも、仕掛け絵本などで楽しめる。学研のような科学絵本が多く、キャラクターものはほとんどない。このへんもお国柄か。

ゆっくり見て回って2時間くらい。決して大きい博物館ではないが、ラベンスバーガー125年のエッセンスが凝縮された博物館である。

ラベンスバーガー遊園地

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2010年夏、子供たちとラベンスバーガー遊園地(Ravensburger Spieleland)に行ってきた。この遊園地は、ゲームとパズルで世界的に有名なラベンスバーガー社系列の経営で、同社のボードゲームをテーマにしたアトラクションがあることから、かねてより行きたいと思っていた。行ってみると、ボードゲームものだけでなく、バラエティに富んだアトラクションがあり、まる1日遊んでも足りないほどだった。


ラベンスバーガー遊園地入口。快晴に恵まれた

ラベンスバーガー遊園地は、スイス国境のボーデン湖に臨むラフェンスブルク(Ravensburg)にある。シュトゥットガルトから電車で2時間、ラフェンスブルク駅に着くと、あの大企業の本社があるとは思えないような小さい街が広がる。「ブルク」いう名前が付く通り、城壁で囲まれていた街だが、城内は狭く、塔も城壁もこじんまりとしている。駅前から10分も歩かないうちに街の中央に着いた。夏のレジャーシーズンで、大きなリュックを背負ってキャンプ場に向かう人たちがたくさん歩いている。

ネットでラベンスバーガー遊園地のホームページを見ると、近くのホテルが紹介されている。ハイシーズンに行くならば、予約しておく方がよいだろう。

今回、私たちは地理が分からないので、行ってみて駅の近くの安いホテルを探そうと考えていた。しかしこれが誤算。最初に空き部屋を尋ねたホテルの主人が、「ラフェンスブルクの宿はどこも満室だ」という(実は翌日からカラテのキャンプがあり、1000人が集まった人のこと)。もう野宿しかないかと愕然としているとき、その主人が隣町ヴァインガルテン(Weingarten)のホテルに問い合わせ、しかもそのホテルまでタクシーを手配してくれた。ツイン・朝食付きで125ユーロ。前の日に泊まったアーヘンの駅前では朝食なし50ユーロだったから、約2倍である。仕方がない、それでも安い方だなどと言い聞かせて、そのホテルに泊まることにした。隣町といっても4kmぐらいしか離れていない。値段に違わず、四つ星のすばらしいホテルだった。この日はもう遅かったので、ホテルのレストランで夕食をとってゆっくり休んだ。

ラベンスバーガー遊園地は、ラフェンスブルク駅から20km近く離れた畑地にある。バス25分だが、本数が少なく、始発が開園時間より遅く、最終が閉園時間より早い。ほとんどの家族はマイカーで訪れる。したがって駅前からタクシーで行くのがよいだろう。約20ユーロ、15分ほどで到着する。今回は私たちが泊まったヴァインガルテンからバスでラフェンスブルク駅に行き、タクシーに乗り換えた。

開園時間は10時〜19時。ただし10月下旬から春まではずっと休園しているほか、4,5,6,9月には3日連続の休園日もある。全日開園しているのは7月と8月だけ。ドイツの夏はもってのほか短い。

入園料は15歳以上23.50ユーロ、4歳以上21.50ユーロ。子ども料金が大人とほとんど変わらない。でもこれだけで園内の施設をどれでも、何度でも利用でき、アトラクションの入口でいちいちパスを見せなくてもよいのが気楽でいい。

遊園地は広大で、8つのエリアに分かれている。まずは園内をぐるりと巡る列車「シュヴァーベン鉄道」で、一通りアトラクションをチェック。

ラベンスバーガー社のボードゲームをテーマにしたアトラクションは、ラビリンス迷路、テンポカタツムリカート、メモリーヘリコプター、カバのウォーターコースター、カモのレース、ネズミショックのボールシューター、キキリキーボーリング、クーハンデルボール投げがある。このうちゲームになっているのが5つあった。

ラビリンス迷路は、入口でカードにタイムスタンプを押して、四隅にいるキャラクターを回ってゴールする時間を競う。迷路は難しくないが階段やすべり台もあって楽しい。4分くらいが合格ラインのようだが、10分かかった。

メモリーヘリコプターは、4台のヘリに乗り込み、順番にボタンを押してタイルをめくって、ペアが見つかればヘリが上昇し、見つからなければ下降するというゲーム。最後に順位が出て、1位だと一番最後まで空中にいられる。私は失敗して次の人にヒントを与えまくり、1つしか当てられなかった。


ロゴがおなじみのラビリンス迷路と、メモリーヘリコプター

ネズミショックのボールシューターも、4台のマシンに乗って、ボールを空気銃につめてチーズの穴に撃ち込む。小さい穴ほど入れるのが難しく、点数が高い。得点は左上に表示され、ベストタイムもあって燃える。2人1組で、1人がボールをつめる人、もう1人が撃つ人と分かれるのがよいが、負けず嫌いの長女は不参加。父1人で奮闘したが、100点どまりだった(ベストは1000点)。

キキリキーボーリングは、手でボールを転がして穴に入ればニワトリが進むレース。有料だが1位に賞品がある。長男がなかなか上手で優勝し、3Dパズルをゲットした。クーハンデルボール投げは、6つのボールを穴をめがけて投げ、たくさん入れるほど豪華な賞品がもらえる有料ゲーム。


ボールシューターは難しい。クーハンデルもロゴがおなじみ

ゲームのアトラクションとしては、二子玉川にあったナムコワンダーランドと、池袋のナンジャタウンが大好きだったが、もっとシンプルで、小さい子供でも楽しめるようになっている。

そのほかにも、自分でスピード調整できるロケットコースター、9人乗りで回転するウォータースライダー、急斜面で超怖いすべり台などスリルを楽しむ乗り物や、足こぎボートやカヌー、アスレチックなどの定番、畑の中を走るトラクターや砂利を掘るショベルカーなど、職業体験できるアトラクションもある。

ショップではもちろんゲームやパズルが売られている。また、ゲームを借りて遊べる建物もあって、さすがラベンスバーガーの遊園地である。もっとも、天気が良ければみんな外で遊ぶので、ボードゲームコーナーは人気がない。


閑散としたボードゲームコーナー、安売りもあるショップ

ラベンスバーガー社のロゴのように真っ青な天気の下、気がつけば18時。子供たちもずっと興奮して遊んでいた。帰りのタクシーに乗った途端、長男は爆睡。朝まで起きなかった。

どのアトラクションも楽しいにちがいないが、一番楽しいものは年齢に合わせて変わる。このたび連れてきていない次女も含めて、またいつか遊びに来れたらいいなと思っている。

海の日ゲーム会

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土日祝が立て込んでいてなかなか時間が取れなかった今日、久しぶりに自宅ゲーム会を開いた。山形道の高速無料化に海水浴ドライブが重なって大渋滞の中、秋田・郡山・庄内からお越しいただく。外は30度を超える天気の中、部屋は冷房でひんやり。こんな日は室内ゲームに限りますな。

ドミニオン:錬金術(Dominion: Alchemy, 2010)
ドミニオン基本セットとのお勧め組み合わせの2番目で。ゴーレムで山札のアクションカードを2枚出し、錬金術師とポーションで何枚も補充し、民兵でほかの人の手札を削る。ゴーレムがいれば、残りの手札が全部勝利点カードだってかまわないのが気持ちいい。

シルクロード(Seidenstrasse, 2009)
共通のキャラバンを移動して、交易品を売るボードゲーム。みんながしゃがみ始めたら山札がなくなってゲームが壊れかけたけれども、目先の利益より次の布石を考えたほうがよかったかな。でも結局終盤は目先の利益に。(後日ルールミスが判明。評価据え置き)

ウルフレンドサーガ(Urflend Saga, 2010)
鈴木銀一郎氏によるGameLink第3号の付録をようやくプレイ。2つのダイスで出た目のエリアから資源が出るというゲーム。推奨初期配置は、プレイヤー間にわざと偏りをもたせるSLG的な作りで、すぐにトップが走り、みんなで叩くというマルチプレイでバランスが取られた。その結果、北の辺境で貧乏していた2人がノーマークで上位になったり。

詳しいレポートは後日。

平日ゲーム会

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土日が忙しくてなかなか空けられない今日この頃、トンデモブラウさんと鴉さんをお招きして平日ゲーム会を開催した。子供の保育園の送迎という私の都合で、10:00〜16:00という時間帯にさせて頂く。早い時間から遠くからお越しいただいたお二人に感謝。

以下、遊んだゲームの短評。詳しいレポートは後日アップする予定。

ダンジョンロード(Dungeon Lords)
ダンジョンの魔王となって、モンスターを雇ったりトラップを仕掛けたりして、勇者たちをやっつけるボードゲーム。昨年のエッセン国際ゲーム祭の代表作である。集まってくる勇者を見ながらじっくりダンジョンを作って、その結果を戦闘で試す。小心者だったり頭脳派だったり、悪の親玉もたいへんだなと思った次第。

ドミニオン:錬金術(Dominion: Alchemy)
シリーズ最新作の拡張。新たな財宝カード「ポーション」と、お金とポーションで購入するアクションカードが追加された。とりあえずポーションを買っておかないと買えるアクションカードの選択肢が少ないし、でもある程度買うとポーションが邪魔になるというバランス。

チョコラトル(Chocolatl)
6箇所のエリアで一度にビッドして勝利点などのアドバンテージを得るボードゲーム。一度なのであちら立てればこちら立たず。ほかの人の狙いを読んだり、足元を見たりして、ちょうどよいビッドをめざす。6箇所のパラメータがラウンドごとに変わるのでビッド配分に変更を迫られるのが面白い。

たんとくおーれ(Tanto Cuore)
自分専用の場札(TCGでいうところのパーマネント)というコンセプトを加え、テーマをメイドにしたドミニオン。ドミニオンほどテキスト効果は複雑でないのでとっつきやすい。この自分専用の場札から発揮されるアクションが強力で、これに対して直接攻撃もできるようになっている。

平日ゲーム会

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妻の引越しの手伝いで3ヶ月ぶりに上京。引越しはさっさと済ませて(といってもまる1日かかったが)羽根を伸ばしに秋葉原へ。ふうかさん、karokuさん、かゆかゆさんにゲームマーケットの新作をお持ち込み頂き、木曜日は無料のR&Rステーションでたっぷり遊んだ。レポートの詳細は後日。

イダンティク(アスモデ)
今年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品。親が絵を見て説明し、子は説明を聞いて書く。制限時間90秒。その後で10のチェックポイントを採点するというお絵描きゲーム。まったく違う絵になってしまって笑える。

ヒットマンガ(タンサンファブリーク)
親がマンガのひとコマに合う台詞を言い、子はその台詞を聞いてその絵を探すというカルタ取り。誰も当てられないと打ち切りになってしまうが、分かるか分からないか、ぎりぎりの線で台詞を言うのが楽しい。

グリモワール(ワンドロー)
魔法の本にしおりをはさんで呪文を選び、その効果で勝利点を集めるカードゲーム。相手の状況を見て呪文を予想したいところだが、裏をかいたりかかれたり。魔法の本が素晴らしいギミック。

ストレイシーフ(オインクゲームズ)
カードを裏向きに並べる中に泥棒を入れてカードをたくさん集める超ライトなブラフゲーム。

テラフォーマー(遊星からのフリーキック)
カードの効果を駆使して入植した惑星を段階的に発展させるゲーム。アクションポイントとワーカープレイスメントをシステムに組み込み、さらにカードの組み合わせで展開が変わるようにしてある。これははまる。

ノブナガ(グランペール)
カードを集めてNPCの信長と戦うカードゲーム。誰も選ばなかったカードが信長の戦力になり、信長がもっているものしか戦争がないところがジレンマを生み出していて秀逸。

レインボー(グランペール)
手札の強弱で場札を取り合うカードゲーム。出したカードが次のラウンドの場札になるため、手札をどこまでセーブするか悩ましくなっている。やれることは簡単なのに、選択肢は多く、しかも手番のアヤまであるという、理想的なゲーム。

キャッチアウト(グランペール)
3枚のカードの中身を宣言してとなりの人に渡していくブラフゲーム。渡されたほうはダウト宣言だけでなく、ホントということもできるから正直すぎてもいけない。マイナスカードが来たときには緊張する。

R-ECO-RECYCLE(カワサキファクトリー)
ゴミを分別して出すように見せかけて、実は全く分別していなかったりという騙しあいゲーム。騙したつもりが騙されていたり、正直に出して勝ったりと単なるブラフゲームではなく奥が深い。

キャット&チョコレート(Qvinta Exentia)
幽霊屋敷の難局を、数少ないアイテムをこじつけて使って乗り切るゲーム。チェンソーで襲われたときに、ネコとチョコレートでどうする? 審査員はほかのみんな。こじつけが見事失敗したほうが笑えた。

うさかめコン・レース(チームきりたんぽ(仮))
足は速いけどすぐ寝てしまうウサギと、のろいけど、ウサギが寝るとずるをして近道をするカメのどれが早いかを予想するゲーム。カメも応援されると早い。

ショッピングパニック(Hammer Works)
『テーベの東』のような時間消費システムを使って、制限時間内にデパートのショッピングを済ませる大忙しなゲーム。定期的に現れる限定品を誰よりも先に取りにいけるかがカギ。お買い物楽しい。

ドナドナ(骨折ゲームズ)
ウシやブタなどに値付けをして十把ひとからげで売り飛ばすゲーム。出品者が値付けを変更できる入札システムが斬新。買った方もいらないものは容赦なく切り捨てられ、家畜の悲哀も描かれる。

平日ゲーム会

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ぽちょむきんすたーさんが10年に1度のリフレッシュ休暇という絶好の機会を見つけ、至急アレンジして自宅ゲーム会を開催。しかもお泊りつき。鴉さんもお招きし、家事や育児で何度も中断しつつも、いつもはできない長時間ゲームを3人でじっくり遊んだ。

遊んだゲームは以下の通り。少しずつレポートする予定。今回はすぐそばにパソコンがあったので、ツイッターで始まりと終わりをつぶやいたところ、インスト時間とプレイ時間が分かってよかった。

ゴッズ・プレイグランド(God's Playground)[PG]
M.ワレスが昨秋に発表した新作は、四方からロシア・プロシア・トルコなどに蝕まれるポーランドを舞台にした3人専用ゲーム。協力しないと外敵は撃退できない、でも協力しすぎると相手を利することになってしまうという難しい舵取りを迫られた。それでいて戦闘の解決はダイスと清々しい。150分。

キクラデス(Cyclades)[BGG]
ギリシャ神話を舞台に神々に捧げ物をして、島にメトロポリスを作るゲーム。一昨年『ジャイアンツ』を出したマタゴーの注目の新作である。捧げ物の競りはトコロテン方式。17種類あるクリーチャーの能力を使いこなせるかがカギ。メトロポリスは建設するだけでなく、ほかの人が作ったのを占領することもできるので、奪ったり奪われたり。90分。

三頭政治の終焉(Das Ende des Triumvirats)[PG]
『アグリコラ』でブレイクする前のルックアウトゲームズの3人専用ゲーム。カエサル、クラッスス、ポンペイウスが3つの勝利条件のいずれかをめざして争う。どの勝利条件も一筋縄ではいかず、特に軍隊の勝利条件は一番難しいと思っていたらぽちょむきんすたーさんが中盤であっさり達成して勝利。迂闊であった。30分。

タク・タク・タクシー(Tuk Tuk Taxi)[BGG]
交通標識をあちこちに置いて妨害しまくるフィンランドのレースゲーム。通行禁止とか、一方通行とか、ネズミ捕りとか、新しい標識で上書きとか、もうハチャメチャで大笑い。相手の妨害でふさいだ道を、あとあと自分が通らなければならなくなったりして泣く。45分。

スルーザエイジ(Through the Ages)[PG]
評判は高いのに日本ではほとんど遊ばれていない本格的なボードゲーム。何しろ紀元前から現代までの文明の発展を描くのだから壮大この上ない。アクションポイントを使って13枚の場札から選んで取り、その効果でパラメータを上げるというのが基本システム。毎手番考えることがすごく多いのに、戦争とか競りとかあるものだからダウンタイムは長くない。これは傑作。日本語版を強く希望。240分。

よく3人だと遊ぶゲームが少ないというが、そんなことはない。3人専用のゲームもあるし、4人と比べてすぐ手番が来るからだれにくく、ほかの人の動向が読めるから戦略を練りやすい。3人で遊んでみることをオススメしたい。

平日ゲーム会

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月曜日、秋田からdjさんご一行がお越しになりゲーム会を開いた。都内では水曜日の会をはじめ平日でもよくゲーム会ができたが、山形では考えも及ばなかった。平日お休みという方が少ないので、なかなか組織できない。そこにdjさんから秋田ボードゲーム倶楽部には平日のほうが休みやすいメンバーがいるとお聞きし、それならぜひということで実現したゲーム会である。

子供が学校から帰ると父親が遊んでいるというのはやや気が引けたが、土日は仕事に加えて学校や地域の行事がどんどん入ってくる今後、チャンスがあればこれからも平日に遊んでおきたいと思う。

プレイしたゲームは以下の通り。これから少しずつレポートする予定。

エンデバー(Endeavor)[PG]
ヨーロッパ列強が世界に船を出し植民地化するアメリカのゲーム。歴史的・地政学的な要素は削られ、『プエルトリコ』のような建物建設と、各自のパラメータのレベルアップに重きを置いたゲームだった。

ノックノック(Toc Toc Toc !)[PG]
フランスのフェデュッティによるライトな小箱ブラフゲーム。全く手がかりがないかと思ったが、相手はどのカードを見て出してきたのかを読んで疑心暗鬼になった。

ポンテ・ヴェッキオ(Ponte Vecchio)[PG]
橋のらんかんに店を建て、お金持ちに訪れてもらって儲けるイタリアのゲーム。競りとバッティングの二段構成。お店は多いほどチャンスが増えるが、全然訪れてもらえなかったりすると赤字になるので競り値のつけ方が難しい。1軒しか建ててないのに、バッティングを潜り抜けた権利を売って2位。

グラフィティ(Graffiti)[PG]
全員の絵を見て親が答えを当てるお絵かきゲーム。全員の絵が見れるので、皆が描きそうな絵を予想して、そこから逸脱した絵を描くという手もあると思った。

夕食では、ベストバカゲー(テーマがおかしいよ!というゲーム)は何かという話など。テーマ別ベストゲームみたいな企画は当サイトでも考えていきたい。

はるばるお越しいただいたdjさん御一行様ありがとうございました。

秋田ボードゲーム倶楽部:2010/05/10 山形ゲーム会

5月5日は子供をどこかに連れていくこともなく、自宅でゲーム会。この日のために1日から毎日、仕事が終わった夕方からお出かけして家族サービスしておいたが、ゲームに興じる父のところに来た娘が「今日はどこにも行かないの?」とグサリ。

遊んだゲームは、以下の3タイトル。ドイツゲーム賞の投票が始まったので、投票する前に遊んでおきたい新作を優先的に遊んだ。当サイトで少しずつレポートするする予定。

ひつじのショーン:ウンコアラーム(Shaun das Schaf - Köttel-Alarm)BGG
クマデを使って素早く自分のひつじが落としたウンコを掃除するキッズゲーム。デザイナー買いしているシュテファン・ドラの作品。トイレゲーム好きにはたまらない内容。
フレスコ(Fresko)BGG
絵の具を仕入れ、混ぜ合わせて色を作り、教会の天井画を修復するゲーム。拡張全ありで2時間、拡張なしでも公称45〜60分では終わらない重量級。赤と黄色でオレンジを作るとか、絵の具混ぜが楽しい。
洛陽の門にて(Vor den Toren von Loyang)BGG
野菜を植えて売買するゲーム。ローゼンベルク特有のカード配分システムと、『アグリコラ』風に畑に植えた野菜がどっと増えるのがいい。でも3時間コース。『アグリコラ』や『ルアーブル』同様、遊ぶだけでなく研究したくなるゲーム。

いつも遠くからお越しいただいているくさのまさん、tomokさん、鴉さんに感謝。

くさのまのボードゲーム&その他日記:「一期一会ゲーム会(10−5−5)」

去る11月29日(日)、浅草の東京都立産業貿易センターにて、第6回となるテーブルゲームフェスティバル(TGF)が開催された。出展団体はボードゲームショップ、同人サークルなど44団体で昨年から5団体増、参加者も750名で昨年から50名増。

ボードゲームショップではメビウスゲームズの『ワードバスケット』、ホビージャパンの『アグリコラ:泥沼からの出発』『ドミニオン:海辺』(どちらも日本語版)、アークライトの『海賊免許』がホット。10月のエッセン国際ゲーム祭で発売されたばかりの新作は入荷が間に合わないものも多かったが、2Fシュピーレやエッガートシュピーレなどの新作が発売された。

メーカー・同人サークルでは来年のゲームマーケットに向けた試作品の展示(一部販売あり)で、ワンドロー、Hammer Works、操られ人形館、高天原などおなじみの顔ぶれがテストプレイ用のゲームを提供した。

今年も会場ではスタンプラリーが行われ、ブースを回ってゲームを遊んでスタンプを集めると、くじ引で景品が当たるというイベントも行われた。

拙著『ドイツゲームでしょう!』の2009年データはグランペールのブースにて無料配布。今年は『ドミニオン』が三冠だったために紹介するゲームは2タイトルのみだったが、用意した350部は全て配布されたという。立ち寄って頂いた方、ありがとうございました。

テーブルゲームフェスティバル公式サイト
ITmedia Gamez:100種類以上ものテーブルゲームが集結!「テーブルゲームフェスティバル2009」
お髭処 blog:テーブルゲームフェスティバル2009に行ってきた

2009年10月22日から4日間にわたってドイツで開かれたエッセン国際ゲーム祭のレポートをまとめています。新たにアップされたものを順次追加しています。ここに掲載されていないレポートをご存知の方はご連絡ください。

ドイツ『エッセンの日本人宿』おせっかい女将のひとり言
ペンギン... すべってドボン
イデっち&イシカワっち編
高円寺0分 すごろくや in Essen
アメリカの数学者 ケガワ
エッセン SPIEL 09’ その1
SPIEL 09’ 日本ブース
エッセン SPIEL 09’ その2
SPIEL 09’ みんなが帰る日

play:game
エッセン シュピール 2009

オフィス新大陸
スタッフルームから

ふうかのボードゲーム日記
エッセンまとめ日記:出発
エッセンまとめ日記:1日目
エッセンまとめ日記:いよいよSpiel '09へ
エッセンまとめ日記:Spiel '09 1日目
エッセンまとめ日記:Spiel '09 2日目そして帰国
Essen Spiel '09 雑感

メビウスママのひとりごと
2009 Essen Spiel (出発準備その1)
2009 Essen Spiel (出発準備その2)
2009 Essen Spiel (出発)
2009 Essen Spiel (より道 ベルギー Brugge)
2009 Essen Spiel (レポートその1)
2009 Essen Spiel (レポートその2)
2009 Essen Spiel (レポートその3)
2009 Essen Spiel (レポートその4)
2009 Essen Spiel (レポートその5)
2009 Essen Spiel (レポートその6)
2009 Essen Spiel (レポート最終)

将棋の輪(北尾まどかさん)
SPIER'09、今日から開幕。
どうぶつしょうぎ、世界進出
2日目
with CACOMO
エッセン写真館1
エッセン写真館2
エッセン写真館3
エッセン写真館4

神尾屋本舗
ドイツ旅行記2
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目

Table Games in the World
エッセン0日目
エッセン1日目
エッセン2日目
エッセン3日目
エッセン4日目

文化の日はボードゲーム!ということで一昨日、自宅ゲーム会を開いたところ、県内はもとより、秋田、新潟、仙台、郡山から11名のご参加を頂いた。いつものゲーム部屋、布団を片付けた寝室、椅子を片付けた書庫の3部屋に分かれ3卓で遊ぶ。午後1時から7時まで遊び、宅配ピザを食べて1時間ほど談笑して解散。初対面も多かったが、そんなことを感じさせないのがボードゲームのいいところだ。

家まで秋田からは250kmで4時間、新潟からは130kmで2時間半、郡山からは120kmで2時間半、仙台からは100kmで2時間かかる。全員の往復移動距離を合わせると2780km、1人あたり252kmである(乗り合わせがあったので走行距離の合計は1760km)。朋あり遠方より来たる、また楽しからずや。 こうして遠路はるばる遊びに来てくださる仲間にひたすら感謝。

こうして地図を作ってみると、我が家は南東北のヘソのようになっていて、主要都市からいらっしゃる方々の集合場所として便利なのではないだろうか(どこからでも遠いとも言えるけれども)。

これだけ遠方からいらして頂けるということの裏を返せば、東北のボードゲーム人口がとても少ないということでもある。サークルを開いても、ずっと2人とか、1人で本を読んでいるという話も伺った。少ない仲間なので大事にしたい。

そしてこの日記をお読みの山形県民の方、興味があったら御一報下さい。これだけ遠くからいらっしゃっている中、地元の置賜地方からゼロというのは寂しいです!

いつもは遊ぶタイトルによって卓分けするが、今回はエッセンの新作が目玉だったのでくじ引きにした。『ヴァスコ・ダ・ガマ』、『ボードゲームギークゲーム』、『羊のショーン』、『アラカルト新版』を遊ぶ。レポートは下記のサイトか、順次当サイトにて。

秋田ボードゲーム倶楽部:山形ゲーム会
新潟ボードゲーム倶楽部:O氏自宅ゲーム会
くさのまのボードゲーム&その他日記:「一期一会ゲーム会(09−11−3)」

エッセン4日目

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昨日はけがわさんに久しぶりに会ったのと、滞在最後の晩だったのとで、結局26時頃まで遊んだり喋ったりしていたが、7時前に起きた。shokoさんにわざわざ駅まで送っていただいて、会場に出発。shokoさん、温かいおもてなしをありがとうございました。来年もまたよろしくお願いします。気が早いかもしれないが、この宿の暮らしに慣れたらもうホテルには戻れません。

今回は、日曜日に日本で用事があるため金曜日に帰らなければならなかった。土曜発で日曜の早朝に着く便(ルフトハンザ)もあったが、もう売り切れてしまっていた。格安航空券の場合、売り出すのは遅く売り切れるのは早い。こまめなチェックが必要である。

そのため、午前中の用事を済ませ、お昼からインタビュー。今回インタビューしたのは『パンデミック』の作者M.リーコック。『パンデミック』は現在、14カ国語で計6万セットが売れているという。

国際ゲーマーズ賞の授賞式に出て、フェアプレイの人気投票をチェックし、ハバとアレアのブースで遊んでいた家族に突撃取材して終了。けがわさん、能勢さん、ヴァイスさんたちに見送ってもらって15時頃に会場を出る。また来年、エッセンで会いましょう(日本ではなかなか会えないものである)。

荷物は会場のクロークに預けてあった。15:00頃に会場を出て、15:53発のICEでフランクフルトへ。17:30着だったが、セキュリティチェックが入念で19:00発のインチョン行きにぎりぎりの時間だった。スーツケースは28kgで、規定を6kgオーバーしていたが、手荷物に移し変えるといって手間取っていたら係の人がそのままでよいと通してくれた。時間がなかったためだろうか。

ユーロを使っていると、お金の感覚が分からなくなってくるので、今回かかった費用を円に換算して計算してみる。

山形−成田往復 22,000円
飛行機代 90,000円
フランクフルトーエッセン往復 22,000円
エッセン地下鉄 3,000円(罰金含まず)
宿代4泊 16,000円
食費 7,000円
ゲーム代 40,000円
合計 20万円

ホテル泊まりならば、宿泊費はこの2倍以上になる上に、夕食をレストランで取ることになるため、3000円は増えるだろう。ゲーム代が多いか少ないかは別として、費用を十分に節約できたと思う。(了)
M.リーコック氏とインタビュー

エッセン3日目

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一般入場者の開催日。学校の休みと重なったせいか、客足は去年より伸びていた気がする。通路が混んでいてなかなか前に進めないことがよくあった。

取材をしたり、ゲームを遊んだりしているうちに1日はあっという間に過ぎる。新作では『ヴァスコダガマ』(ホワッツ・ユア・ゲームズ)、『アド・アストラ』(ネクサス出版)、『カーソンシティ』(QWG)、『シップヤード』(チェコゲームズ)が最注目。いずれも非ドイツ産だが、エッセンではアメリカ、オランダ、フランス、イタリア、イギリス、チェコ、ポーランドなど、非ドイツゲームのほうが目立っていた。出展団体数も44%がドイツ以外の国で、昨年より増えているという。

今日一番驚いたことは、香港のボードゲーム会社ウォーゲームズ・クラブのラインナップ。このページを見てほしい。「歴史巨輪」は『スルー・ザ・エイジ』(ボードゲーム版)、「現代芸術」は『モダンアート』(水墨画が登場)、「帝国蜂起」は『ライズ・オブ・エンパイア』のことである。もちろん、ライセンスを取って生産している。言語依存がなくても、各国語の生産が盛んになっているのは日本や韓国だけの話ではない。

時間が細切れだったので、今日遊んだゲームはコスモスとハバのキッズゲームばかり。鏡で探し物を見つけ出す『千鏡の城』、パチンコゲーム『ドラゴンの歯』、ダイスゲーム『ファラオの宝』、記憶ゲーム『小さな魔法使い』、スピードゲーム『警察アラーム』の4点。記憶ゲームが2つで集中力を使い果たした。

さらに日本語と英語とドイツ語を次々に切り替えて喋っていたので頭脳が疲労したようだ。かばんの中にあるのに、なくなったと思って探すことが何度もあった。帰りにはメビウスの能勢さんが呼びかけて日本人飲み会。アメリカから到着したけがわさんも加わり、たいへん盛り上がった。アルトビールとヴァイツェンビール、どちらもうまい。

実はまだ、今日は終わっていない。宿に着いてからもゲームや歓談が続いているのである。もう24時を過ぎているが、明日帰国だからいいかな。

エッセン2日目

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朝起きがけに4人集まってゲームリンクの付録「マーチャント・ギルド」を遊ぶ。今回の旅路は4人なので、いつでもどこでも、気が向いたらゲームができる。しっかりした作りなのに展開が早く、エッセンでどこかのメーカーが出していてもおかしくないほどの見事な出来映えだった。

会期前日で11時からプレス会議。先に行く用事があったので一人で出発した。ところがここでトラブル発生。地下鉄で小銭がなくて切符が買えず、でもちょうど電車が来たので飛び乗ると、運悪く検札係がいたのである。しかも5,6人いる。自分から出向いて正直に「お札がなくて切符が買えなかった」と言ったが、途中の駅で降ろされて警察の詰め所に連れていかれる。簡単な事情聴取を受けて20ユーロの罰金。検札係も警察も気さくで終始にこやかだったのが幸いだったが、肝が冷えた。

そんなトラブルがあったが、時間には余裕があったので会議には間に合った。ただプレスパスを忘れてしまい、後からきた神尾さんに持ってきてもらう。デジカメもカバンの中に入っていない(帰り道にもう1度探したら見つかった)。今日はついていない日のようだ。

会議が30分ほどで終わると新作のプレビューが始まる。2時間かけて各メーカーの説明をじっくり受け、良さそうなものをチェックしておく。ブースを回らなくとも、主要なタイトルの新作を一気にチェックできるのでありがたい。

それからヤポンブランドにカタログを届けて(ヤポンブランドは送料節約のために手分けして手荷物で運んでいる)、買い物をしながら設営中のブースを回る。ルックアウトゲームズやツリーフロッグなど、明日以降は行列ができるブースも多いので、今日のうちに用を足しておくのがよい。

そうしているうちにあっという間に5,6時間がたち、ドイツゲーム賞の受賞式。10位から1つずつ壇上に呼ばれて賞状を受け取り、インタビューに答える。今回は司会が英語で話しかけたものが多い(『スルーザエイジ』のフヴァキル、『パンデミック』のリーコック、『ドミニオン』のヴァッカリーノとリオグランデ社長。『スモールワールド』のケヤーツは欠席)。ドイツ語圏以外のゲーム人気は、ドイツゲームの新味のなさを物語る。

シュピールボックスのバルチ氏とKMW氏、ドイツ年間ゲーム大賞のヴェルネック氏、オーストリアゲーム賞のカサン氏、デザイナーのマイヤー氏など、会えば握手をする知り合いも増えてきた。さらに今回は、双六屋カゲゾウさんの紹介でGE@Tのベーメ氏と知り合う。

美味しい食事と団欒ですっかり遅くなって地下鉄は終電。明日もたっぷり楽しもう。
ドイツゲーム賞上位3名

エッセン1日目

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今日は何も予定を立てずぶらぶら市内を観光した。これまでエッセンではメッセ会場にこもりきりで、エッセンの街に出る頃にはもう夜。だが去年に世界遺産のツォルフェアライン炭鉱を見て以来、ゲーム以外のドイツの魅力に気づき、今回は1日早めた次第である。

まずは宿の近くの散策から。火曜日に開かれているという朝市を回って焼きたてワッフルを食べ、ショッピングセンターを歩いてココアを飲み、教会を見学してフェアトレードのクリスマス置物を買う。午後からは地下鉄でエッセン中央駅付近へ。デパートの売場を回って昼食を取り、旧市街を歩きに歩いてゲームを探査する。最後に地下鉄でメッセ会場へ。すぐそばにあるグルーガ公園を散策してお茶を飲んだ。

5,6時間歩き回って訪れたのは玩具店・書店・デパートなどゲームを売っているお店7件、教会2件。足が棒になる。

夕食をとって宿に戻るとタナカマさん夫妻がちょうど着いたところだった。shokoさんがゲーム愛好者にいろいろ興味をもってくれたのもとで話が弾み、ついでにゲームをしましょうということに。宿にはちょうど6,7人で遊べる部屋もある。会場まで地下鉄一本でいける便利さといい、もうシュピールのために特別に作られた宿かと思うくらいだ。

2ゲームほど遊び、さらにボードゲーム談義に花を咲かせて0時過ぎ。終わった頃に、ヴァイスさんとストーンRさんが帰ってきて、宿はゲーマーで埋め尽くされた。明日にはさらにけがわさんがくるという。

明日はプレス会議でいよいよ本番が始まる。
朝市に並ぶ野菜

エッセン0日目

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今回のエッセン行きは格安航空券のアシアナ航空、インチョン経由フランクフルト行きとなった。込み込みで往復9万くらい。去年のエールフランスと比べると半額ぐらいである。

成田からインチョンは2時間半、インチョンからフランクフルトは11時間半である。乗り換え時間は1時間だけだから、意外に早かった。ただし、成田の出発時刻は午前9時。山形からでは前泊が必要な上、埼玉に泊まったので4時半起き。エレベーターもエスカレーターもない駅もあり、重いスーツケースを運ぶのは骨が折れた。

朝7時半、今回同行する神尾さん、karokuさん、ふうかさんのお三方と合流して飛行機へ。出国手続きの行列が予想外に長くて、係員と一緒に走っての搭乗となってしまった。ついでにインチョンでも、本屋に売っているボードゲームをチェックしているうちにギリギリ。のっけから珍道中の気配である。

さてアシアナ航空だが、これまでで一番快適なフライトだった。まず、食事が旨い。インチョン行きではカルビ丼、フランクフルト行きではご飯と焼き肉に味噌をつけて野菜で巻いて食べる料理が出た。それから、アメニティグッズの豊富さ。歯ブラシと歯磨き粉、アイマスク、スリッパが全員分付いており、到着時には希望者に顔パックまで用意してあった。そして、頻繁な飲み物サービス。ジュースと水を定期的に運んできてくれるので、到着までに1リットルは飲んだだろう。

日本語付きでみられる映画は少なかったが、それを補って余りある満足度である。ちなみに映画は『アイスエイジ3』『五右衛門』『トランスフォーマー:リベンジ』を鑑賞。おとんど寝ないで見ていたので目が充血気味。

空港に着陸してから1時間後にICEに乗ることができた。フランクフルト空港駅からエッセン中央駅まで約100分。窓口でつい一番早いのを頼んでしまったが、REでもよかったかもしれない。ICEだと79ユーロ。

今回の宿は日本人のshokoさんが経営するウィークリーマンション。エッセン中央駅から地下鉄に乗り換え、15分ほどの駅から3分で着く。メッセ会場にも直通で行ける便利なところだ。

予定よりも早く着きすぎてしまったので、shokoさんがまだ帰っていなかった。道に迷いそうになったが、人に聞いたり、建物に付いている番地を見たりして到着。ひとまず食料の買い出しに近くのスーパーへ。チーズやハムの品揃えのよさに小躍りする。今回の宿は自炊が基本なので(といってもパンにハムやチーズをはさむくらいだが)、このスーパーは重宝しそう。

宿に帰るとshokoさんが帰宅しており、チェックインを済ませた。shokoさんはとてもきさくな方でつい話が弾む。部屋は想像を遙かに超える広さで、エントランスルーム、ベッドが軽く4つくらい入りそうなのに2つしかないリビング・ベッドルーム、テーブルのあるダイニング、キッチン、バストイレ。これで1人1泊5,000円もしない。

こんなよい部屋をゲーマーが放っておくはずはなく、神尾さんと私の部屋、karokuさんとふうかの部屋のほかも全部いっぱいだった。しかも全員知り合いという世間の狭さ。来年の分も予約していこうかなと思った。

長かった1日はこれで終わり。明日の用事はないので近くを散策して楽しむ予定だ。
shokoさんの宿、3階左上の部屋に宿泊

ペンションとも

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ペンションとも看板ボードゲームの遊べるペンションの記事を作っていて、全国に4件しかない「ボードゲームのページがあるペンション」のひとつ、ペンションともを知り、家族と1泊してきた。

裏磐梯高原は、山形県南部から意外に近く、エコーラインを通って自宅からわずか2時間で到着した。都内からでも、東北道―磐越道経由で4時間くらいで着くだろう。1888年に磐梯山の噴火で周辺の河川がせき止められてできたたくさんの湖沼と、それを取り巻く木々を四季を通して楽しめる絶景の地だ(下写真はエコーラインの途中から撮影)。その湖のひとつ、曽原湖の近くにペンションともはある。歩いていけるくらい近くに、同じくボードゲームの遊べるペンションバディがあるが、ボードゲームの交流はないそうだ。もったいない気がするのは、愛好者の視点だからだろうか。

裏磐梯高原

友坂豊<br />
さんオーナーの友坂豊さんがボードゲームを始めたのは、80年代に富士商がペンションを回ってサンプルを置いていったのがきっかけだという。『モノポリー』や『人生ゲーム』などアメリカゲームが殺伐としまうのを感じていたとき、『スコットランドヤード』や『カタン』などのドイツゲームと出会った。現在では100種類以上のボードゲームがあり、ときどきメビウスゲームズで新作を仕入れるなど、ラインナップが充実している。年に1回、ここでボードゲームを遊びに来る家族もいるという。

3階建ての建物の2,3階は寝室になっており、ゲームは1階の食堂(下写真)で遊ぶ。近年、部屋にお風呂や洗面所を入れてホテルのように改装するペンションが増えているそうだが、友坂さんは出会いを大切にして、食堂を夜遅くまで開放している。見知らぬ人同士で会話をするのはたいへんだが、そこにボードゲームがあって、オーナーがちょっと背中を押してくれれば、打ち解けるのは早い。

食堂

今回は『トリビア』と『グローカル・ヘキサイト』を遊ばせてもらった。2人用ゲームからパーティゲーム、子供ゲームからミドルクラスのゲームまでバラエティに富んでいて、遊ぶメンバーに合わせてぴったりのゲームが見つかるだろう。子ども向けのおもちゃや絵本もあって、大人が熱中してしまっても安心。オーナーと、ボードゲーム談義をするのも楽しい。

食事もたいへん美味しく、手製のケーキも絶品。満腹になって、コーヒーや紅茶を飲みながらボードゲームなんて、最高の幸せではなかろうか。

ペンションとも

まんまと一杯食わされた

タイルに隠れた泥棒ネズミをめぐって、推理とブラフで追いかけっこするゲーム。子供が遊べば素直な推理ゲームになるものを、大人が遊ぶことで高度な心理戦が楽しめる。作者はフランスのR.フラガ。私が大好きなデザイナーの一人だ。

1人が逃げる役で、残り全員が追いかける役だ。まず追いかける役に目をつぶってもらい、逃げる役が16枚のマンホールタイルのうち1つに泥棒ネズミを入れる。追いかける役は目を開けて、好きなタイルに警官ネズミを置いてスタート。

追いかける役は警官ネズミを隣接するマスに移動して、そこにあるタイルをめくる。そこに泥棒ネズミがいたらゲームセットだが、最初から見つかることはまずない。つぎに逃げる役が、隣接するタイルを2枚、裏向きのまま場所交換する。泥棒ネズミが隣のマンホールに移ったというわけだ。そしてまた追いかける役が警官ネズミを移動してタイルをめくる。逃げる役がタイル交換、追いかける役がタイルをめくる……これを繰り返す。

16枚のうち、半分の8枚がめくられたのに泥棒ネズミが捕まらないと、逃げる役の勝ちになる。ただし、そのときに、泥棒ネズミがどこにいるかを一発で明かせなければならない。煙に巻いているうちに自分も分からなくなってしまったらアウトだ。

追いかける側にとっては、逃げる役のタイル交換が推理の手がかりとなる。警官ネズミが近づいてきたら、そこから遠ざかるように移動するはず。でも、実はブラフで、実は近づいていたり、まったく関係のないタイルを交換したりしているのかもしれない。一枚上手なのは、泥棒か警官か?

捕まえるか逃げおおせるかでチーズをもらい、全員が逃げる役をやってチーズの多い人が勝ち。

私はランダムにいろいろなところをタイル交換して混乱させようと思ったが、見事に見透かされていた。一方、追いかけるほうでは全く気配が読めない。逃げるほうも追いかけるほうも読みきったPsy+さんが優勝。実は全く分からないのに「絶対こっちだよ」とか言うのも作戦だったようだ。

人によってタイルの動かし方が違うのが面白い。高度に心理的な駆け引きが楽しめた。

Knalle Kanalratte
R.フラガ/ハバ(2007年)
2〜5用/4歳以上/15分
国内発売:すごろくや

8月9日(日)、秋葉原のUDXにて「IGDA日本第5回テーブルゲーム交流会」に参加。前回は家族の都合でドタキャンとなり、今回もお盆前で無理かなと思っていた。ところが、御仏の思し召しか、ぽっかりと用事が空いて念願が叶う。

とはいえ午前中は仕事で、その後に新幹線で上京したので、到着したのは夕方遅く。広い会場はテーブルがほとんど埋まり、参加者は思い思いにゲームを楽しんでいる。早速始まろうとしていた多人数ニムト卓につく。久しぶりに遊んだが、1つ差でアウトだったとか、セーフだったとか、ワイワイ盛り上がる楽しさは健在である。

続いてずーあーさんと『カルタッチョ』。エイベックスが出した2人用サッカーカードゲームで、ほかに野球とゴルフがある。このゲームは交互にドロー&プレイする方式。グラウンドを4つのエリアに分け、ボールがあるエリアのカードを出して奥のエリアに蹴りこむ。シュートカードを出せたら、捨て札を1枚めくってゴール判定する。きわめてシンプル。

ゴールが危なくなったら、反撃の手を休めて捨て札にシュート失敗のカードを捨てておくという戦略も考えられるが、とにかく相手側にボールを押し込み合うのが基本。押し込んでもすぐに返され、返されたのをまた押し込んでとめまぐるしい。緻密なパスサッカーではなく、小学生のバカ蹴りサッカーという感じだったが、スポーツゲームのスピード感がよく出ていた。ずーあーさんは盛り上げるのが上手くて、実況中継風の会話を交えながらバカ騒ぎする。

ところで左右サイドが分かれているのは単なるフレーバーだった。エリアだけでなく、サイドも同じでないとカードを出せないと勘違いしやすい。

ここで第一部が終了し、休憩を経て第二部の懇親会開始。ここでは美味しい料理と飲物に舌鼓を打ちながら(すごく美味かった)、ずーあーさんがDSに移植されたボードゲームの紹介を聞く。プレイ画面を大モニターで見せながらの説明で『クニツィア博士の脳トレ』『スコットランドヤード』『カタン』『怒るハリネズミ』を紹介。

DSは持っておらず、動くゲーム画面は見たことがなかったので、『スコットランドヤード』のスピーディな展開や『カタン』の交渉のやり方など大いに感心する。『ドラクエ9』の誘惑を何とか退けたのに、また欲しくてたまらなくなってしまった。『怒るハリネズミ』はキャラはキモいわ、BGMはないわ、バグるわで大失敗というオチ。しかもここで辺りを見回すと、みんなゲームを始めてしまって、聞いていたのはたった4人だったというオチも笑えた。ほんとずーあーさんは、盛り上げるのが上手い(?)。

その後で3人ドメモ。ちょっとした仕草や考える時間も相手へのヒントになるため、同じメンバーで繰り返し遊ぶと面白さが上がるといういいゲームだ。終了時間まで何ゲーム遊んだか憶えていない。

初めての参加だったが、ずーあーさんのほかにも知り合いが何人かいて、新しい情報も仕入れられた。草場さんはトランプ遊びの本の広東語版を見せて下さり、新大陸の坂本さんはARGという新しい遊びを紹介して下さり、タナカマさんからはショップの新入荷情報を伺い、ふぁみ(イカンガー)さんからは衰えぬゲーム制作の情熱を感じた。自分が遊ぶだけではなく、外に向かって発信している人に、私は強いシンパシーを感じる。

知り合いがいたとはいえ、大部分は見知らぬ人ばかり。もしかしたら、ゲームマーケットよりも知り合いの比率は小さいかもしれない。マニアックな感じの人は少なく、女性も結構参加していた。それだけ普通に楽しむ人が増えていることだろう。ボードゲームの広がりを肌で感じることができて幸せだった。

今年で4年目となる寺子屋体験会が開かれ、坐禅指導とボードゲームのルール説明係として参加してきた。坐禅は15分、ボードゲームは120分である。そのほかに朝の勤行、お粥の朝食、昼の流しそうめん、バルーンジェットの工作、公園でのスイカ割りと盛りだくさんのメニュー。主催して下さる子供育成会の方々には本当に頭が下がる。

今回の参加者は35名ほど。ボードゲームの時間になったら、まず各テーブルに4人ぐらいずつ座ってもらって、代表の人が借りに来ることにした。用意した18ゲームは9卓では十分だが、説明する人手が足りない。私のほかにゲームの説明ができる役員さんが2人。説明が終わって、最初の1周目がルール通りに進むのを見届けたら、もう次のテーブルに行かなければならない。そこで持ち込むゲームも、説明に極力時間がかからないもの、直感的に分かりやすいものを選んだ。

また去年までの反省点として、いくら簡単でも対象年齢が低すぎるものはウケないということが分かった。ハバ社・セレクタ社で持ち込んだのは『カヤナック』のみ。

男の子の人気ベスト3は、『ダイヤモンド』と『カラバンデ』と『かえるの飛び込み大会』。『ダイヤモンド』は割り算ができる子が必要だが、難しければ宝石を分けていけばいいことだし、高学年なら問題ない。『カラバンデ』は、コースアウトしたときの処理くらい教えればすぐ楽しめる。『かえるの飛び込み大会』もすぐ楽しめ、思い通りに行かないのがいいらしい。

女の子の人気ベスト3は、『カヤナック』と『ブロックス3D』と『お先に失礼しまーす』。男の子とは違い、パズルもののような静的なゲームが人気である。『カヤナック』は絵柄とデザインがおしゃれで、ごっこ遊びの要素も兼ね備えている。『ブロックス3D』は、立体性が目を引き、4色のブロックがモザイクのように組まれていくのが美しい。『お先に失礼しまーす』は整理整頓の気持ちよさと、タイルを押し付ける意地悪な快楽がある。

このほかに、ルール説明に手が回らないことを想定して持っていった『ジェンガ』と、同じバランスゲームの『タンバ』も活躍した。これらは説明不要で遊んでもらえる。

失敗だったのは『ドメモ』。自分の札を(ズルでなくても)つい見てしまったり、「5が3枚もあるよ」とか余計なことを言ってしまったり、場に並んだ札から推理ができなかったりと、子供たちが遊ぶには対象年齢が高すぎた。それから昨年好評だった『ハイパーロボット』は、大人がつきっきりで仕切ってくれないと無理だったようだ。

2時間はあっという間に過ぎ、終了の声にブーイングが起こるほどだった。とても楽しんでもらえて私も嬉しい。来年もあるならば、予め3人くらい、専門に1〜2つのゲームを説明する役員さんを要請して、もう少しホネのあるゲームも遊んでもらいたいと思う。あるいは、全体ゲームもいいかもしれない。『人狼』はさすがにないが。

B2FGames訪問

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東京の町田で用事があった折に、ふと思い立って立川のボードゲームショップB2FGamesに行ってきた。ちょうど新しいボードゲーム問屋New Games Orderを立ち上げて話題になったのを思い出したのもしれない。木昼ゲーム会なんていうのもあったなぁと。

町田から立川までは50分。携帯で住所を調べて交番で聞いたら、ホームページで見た地図よりずっと西だった。お店の近くを歩いていた人がいて、ボードゲーマーらしいいでたちの方についていったら大正解。B2Fのネット情報発信源となっている峰岸さんだった。

2人でちょうど開店の少し前に到着。吉田店長はトイレ掃除をしていた。それからお客さんも時折来る中、1時間ほどおしゃべり。普段からこういうトーク対面販売をモットーとしているB2Fの活動は、ブログで軽口風の日記を読んで想像するものとは全く違う。百聞は一見にしかず。

こちらのお店の顧客は、初めて3年以内という方がほとんどで、大学生も多いという。草場さんがゲームマーケットのターゲットにしたがっている、フリークでも初心者でもない第3の層である。

ボードゲームにはまって2〜3年というと、同じゲームを遊んで遊んで遊び倒しつつ、新しいゲームを恐る恐る探している時期だ。楽しめないゲームがあると、ネットで「中傷」したがる時期でもある。そんな若人に店長はじっくり時間をかけて付き合い、地元に根を張ってボードゲームの楽しさを広めていた。

メビウスの能勢店長さんが昔インタビューで、お店が増えるのは食い合いよりもトータルのパイが広がるメリットのほうが大きいと仰っていた。ボードゲームはまだまだマイナーだから、全国どこでも、お店を出せばその近隣に新たな愛好者が生まれる(その数は店長の手腕によるだろうけれど)。規模は焼き鳥屋チェーン店ぐらいでも、道府県庁所在地、少なくとも全国の政令指定都市にはボードゲームショップが1件ずつあってもやっていけるのではないか。

吉田店長とはゲームマーケットやニュルンベルクでしゃべったことがあったが、これだけゆっくりお話できたのは初めて。"Do as boardgamers do!"……生き方が万事ゲームのようになっているユニークな方で、次々と湧き出てるアイデアに興味が尽きなかった。

せっかくなのでいろいろゲームも遊ばせて頂き、気がつけば閉店時刻の21時。それからまた話し込んでいたので、立川から中央線に乗って東京まできたら、つくば行きの最終バスまであと2分しかなかった。ダッシュでセーフ!

B3FGames:開店と共に
minegiの雑多な日々の日記:久々に木曜ゲーム会っぽく

6日目 もう最終日

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主なゲームは昨日のうちに見終わっていたので比較的のんびりと過ごす。


 最初はクニツィアの2人ゲーム『メディチVSストロッチ』を草場さんと対戦。ルールは簡単なのに値のつけ方が難しく、やりこみがいのあるゲームである。このゲームが置いてあったリオグランデのブースには、2Fゲームズなどブースがいつもいっぱいになっていて遊べないゲームが何点かあったが、遊ぶためには3?4人で卓につかなければならなかった。いつも一緒に行動できるメンバーが2?3人ほしい。


 お昼前にカタンの世界大会へ。日本代表は昨日の予選を勝ち抜き、準決勝を戦っていた。C卓は鬼引きでポイントカードを引いた大井さん、D卓は出目が回って開拓地で決めた迫田さんが1位。2人とも決勝に進出するという初の快挙を成し遂げた。組んだらどちらかが優勝できるんじゃないかという冗談に、フェアに戦うと誓う2人。


 今年の日本代表は地方予選と決勝の勝ち抜きなので、代表になるまで8戦中7勝か8勝するという実力が必要になった。カタンには運の要素があるが、運だけではそんなに勝つことはできない。そんな実力をもった2人が共に決勝進出すれば、1位2位独占もあるのではないかという期待が高まる。


 お昼を挟んで決勝開始。日本代表の2人は出目に恵まれない上、2人並んで座っていたせいか「日本人チーム」としてまとめて叩かれる場面もあり、かなり厳しい展開となった。このまま3、4位かと思われた矢先、フィンランド代表が上がる。拍手する中で観客がクレーム。フィンランド代表はチャンスカードを1手番に2枚公開していたのだ。そこでもう1周できることになったが、及ばず大井さんが2位、迫田さんが4位。でも立派な成績である。国別ポイントでは間違いなく1位だ。


 最後のフェアプレイ人気調査を確認し、リストの中に2、3ゲームチェックしていないものがあったので調べに行ったり来たり。最終結果は1位がイスタリの『イスファハン(Ysphahan、1.77)』とコスモスの『大聖堂(Die Säulen der Erde、1.7)』、3位がダヴィンチの『レオナルド・ダヴィンチ(Maestro Leonardo、1.81)』、4位がサプライズド・ステア・ゲームズの『タラ(Tara、1.92)』、5位がレコスの『サンティ・アンノ(Santy Anno, 1.98』、6位がエガートシュピーレの『スペースディーラー(Space Dealer、1.99)』、7位がウリカンの『ミスター・ジャック(Mr.Jack, 2.04)』、8位がマインド・ザ・ムーブの『ヘマゴール(Hemagor、2.2)』、9位がJKLMの『アンダーグランド(On the Underground, 2.10)』、10位がツォッホの『ヒツジパニック』(Haste Bock, 2.18)、時点に『ウル』『タルヴァ』『クロノス』『アルカディアの建築士』と続く。ほとんど全部をチェックしたが、『クロノス』だけはブースに「売り切れ」の紙が貼ってあって撤収されてしまっていた。


 その近くで「ゲームモブ(Gamemob)」のブースを発見する。この頃いろいろなメーカーのルールの最後にロゴが貼られており、サイトがかなりカッコいいのでどんな組織なのか興味をもっていた。聞いてみるとマルチメディア会社がプロモートしてボードゲームを若い人に普及しようという会社らしい。敷居をできるだけ下げ、音楽や映画など若者の趣味とリンクさせて、今まで遊んだことのない人にボードゲームに興味をもってもらおうとしている。ウェブページはクールなデザインで分かりやすいゲーム紹介が載っており、また居住地や遊びたいゲームを登録しておけば、検索で一緒に遊べそうな人が探せる。こういう、フリークでない人の目から作られたサイトが日本でもあったらいいなと思う。


 あっという間に時間が過ぎてヤポンブランドの片付け。最終日は1時間早く終わり、スタッフで売れ残ったゲームを箱に詰める。幸い、最後に残ったゲームを全部買ってくれるお店が現れ、日本に返送しないですむことになった。お店に送るまでは、ドイツ人スタッフのヘニングさんが預かってくれるという。ヤポンブランドに関わった日本人・ドイツ人の人脈を最大限に生かしたファインプレーである。


 最後はイタリアレストランで打ち上げ、今後の方針などを話し合った。ヤポンブランドの収穫は、日本のゲームの知名度を上げられたということもあるが、それ以上にスタッフの絆を深め、新しい出会いをたくさん作ったことにあると思う。私は海外へのPRで少しお手伝いしただけだが、とても楽しかった。また来年、エッセンで。


5日目 集中プレイ

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今日はインタビューもなく、丸一日遊び倒した。まずはアレアの新作『ノートルダム』から。アレアは毎年、最小スペースで3卓だけ試作品を遊べるが、いつも満員なのでなかなか遊べない。今日は絶対遊んでいこうと思い、1時間ほど座り込んで観戦。実際にやっているのを見るとドイツ語の説明だけでも何とかルールをのみこめる。隣りの卓が空いたのですぐに入った。1ゲーム観戦していたのでコツがつかめダントツの1位。どこかで見たことがあるような要素が散見されるが、フェアプレイでは高い評価が出ているし、安心して楽しめる一品。


 次にフェアプレイの中間集計で1位になっていた『大聖堂』を観戦。これも1ゲーム観戦してから遊ぼうと思ったが、アミーゴのブースはグループでゲームを借りて遊ぶ仕組みなので一人では入りづらく断念。既存の要素をまとめて手堅く作ったという印象を受けたが、手番の決定システムなど見どころもある。


 さらにフェアプレイの上位を尋ねて回る旅。『ミスタージャック』はB.カタラとL.モーブランが制作した2人用の推理ゲームである。対戦したお姉さんが序盤に痛恨のミス。あっという間に犯人が分かり、妙に盛り上がらないゲームになってしまった。前のゲームも、ちょっとした手違いがゲームを盛り下げてしまっており、プレイヤーの能力への依存度が高いけれどもゲームに習熟すれば白熱した戦いになりそうだ。


 次に『シュヴァーベンの百万人』。自分で予想して自分で試合をする八百長サッカーゲームだ。1人2チームを担当し、合計8チームでまずA組、B組のリーグ戦を行う。私はドイツとスペイン、左どなりの人はイングランドと日本、対面の人はスイスとチェコ、右どなりの人はナイジェリアとイタリアを担当。A組にはドイツ、日本、イタリア、スイスが入り、B組にはイングランド、スペイン、チェコ、ナイジェリアが入った。私はスペインが優勝すると予想。ドイツは一次リーグで敗退するというどんでん返しを仕組んだ。予定通りドイツは日本にも負けてしまうが、その日本も敗退してしまいイタリアとスイスが準決勝進出。B組はスペインが全く振るわず、イングランドとナイジェリアが準決勝に進出した。どちらも準決勝進出までは予想していたが、まさか決勝に勝ち進むとは。結局延長の末ナイジェリアが優勝。自分のチームが全て予選敗退した上、予想も当たらずビリだった。サッカー好きな方に。


 そして最後に『タラ』はイギリスのサプライズド・ステア・ゲームズというメーカーのゲーム。たえず逆転が起こるように作られているのは落ち着きがないが、連鎖をうまく使うなどルールを聞いたときとは違うインパクトがあった。


 フェアプレイのアンケートは組織票である可能性もある。『ミスタージェック』や『レオナルド・ダヴィンチ』が高い評価を受けているのが、ブースはすぐそば。サクラが5人ぐらい最高点をつければたちまち上位に躍り出る。上位になればそれを見た客がやってくるから宣伝効果が大きい。投票結果はそれくらい差し引いて考えたほうがよいかもしれない。


 フェアプレイの人気調査、木金土の3日間の中間集計は、40票以上の獲得で上位からアレアの『ノートルダム(Notre Dame、1.7)』、サプライズド・ステア・ゲームズの『タラ(Tara、1.7)』、コスモスの『大聖堂(Die Säulen der Erde、1.7)』、ダヴィンチの『レオナルド・ダヴィンチ(Maestro Leonardo、1.8)』、イスタリの『イスファハン(Ysphahan、1.9)』、エガートシュピーレの『スペースディーラー(Space Dealer、2.0)』など、最終日の明日はどうなることやら。


 来場者自体は木金と比べものにならないほど大混雑していたが、ヤポンブランドは不思議なことに客足が落ちて売り上げも半減していた。それだけウェブなどの事前情報をチェックしない一般客が多いということで、木金にいかに事前情報を得て訪れた人が多かったかを物語る。


 夕食はヤポンブランドのメンバーと軽食のつもりがまたシュヴァイン・ハクセを頼んでしまいずいぶんヘヴィーに。軽いデザートのつもりで頼んだバニラアイスのベリーソースも大盛りで驚いた。こんなのを子どものときから食べていたら、太っている人が多いのも分かる。その上ゲームばかりで運動しなかったら……自分も気をつけよう。


4日目 中休み

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朝はヤポンブランドのサンプルをもってシュピールボックスのKMW(K-M.ヴォルフ)氏と会談。この頃ゲームの寿命が短いのはインターネットで情報がすばやく流れるせいだろうと分析していた。ゲームの評価というものは主観的、相対的なもので誰かが面白くないといっても実際遊んでみると気に入ったり、その反対だったりすることはよくあるものだ。しかし誰かつまらないと書けば買い控え、面白いといえば一斉に買うという傾向は今のウェブ社会では避けられないのかもしれない。ロングセラーや末永く遊ばれるゲームが少ないのは残念なことだ。


 お昼前から『魔法使いの夜』の作者K.ベッカー氏にインタビュー。この結果は『シュピール』に掲載される予定。禅に興味をもっていて弓道と禅は関係あるのか聞かれたが、あまり関係ないんじゃないかなぁ。


 それから『スペースディーラー』をまる1ゲーム遊ぶ。砂時計を使って設備をグレードアップしたりものを生産して売買したりする異色のゲーム。慣れていないと自分の行動に精一杯でインタラクションが極端に少なく感じるが、これまでにないプレイ感覚はピカイチである。


 午後はヤポンブランドで過ごす。『キャメロットの影』のB.カタラ氏とS.ラジェ氏が立ち寄ったり、『アド・アクタ』のA.マイヤー氏が『R-ECO』を買いにきたりするなど、何度も鼻血が出そうになった。ドイツでのディストリビューター探しは、CEマーク(ヨーロッパのSTマーク)がないのでお預けになったが、いくつかのショップとコンタクトが取れたようだ。売り上げは今日も約30万円ほど。


 夕方にはノルウェーゲーム大賞のR.レーダー氏と情報交換。国内メーカー13社を一堂に集めてゲーム賞の立ち上げを説明し、各社は賛同してエントリー料金を1タイトル何万円か払った。国産(オリジナル外国産を含む)限定でエントリーは50?75タイトル。子ども向け、家族向け、パーティという3つの部門でそれぞれ第一次選考委員が投票し、上位5タイトルをノミネート。そして一般公募+委嘱の最終選考委員が大賞を決定する。ノミネート料、大賞受賞料とそのたびにメーカーが負担するが、宣伝効果が大きいので不参加はいなかったという。音楽業界にいたレーダー氏がレコードやデジタルゲームの賞からヒントを得て作ったシステムだ。う?む、これもまたすごい。


 帰りにフェアプレイのブースで人気調査を見たところ、木金の2日間の中間集計、25票以上の獲得で上位からコスモスの『大聖堂(Die Säulen der Erde、1.7)』、ダヴィンチの『レオナルドダヴィンチ(Maestro Leonardo、1.8)』、フリカンの『ミスタージャック(Mr.Jack、1.8)』、エガートシュピーレの『スペースディーラー(Space Dealer、1.9)』、イスタリの『イスファハン(Ysphahan、2.0)』、マインド・ザ・ムーブの『ヘマゴール(Hemagor、2.2)』、ラベンスバーガーの『アルカディア(Arkadia、2.2)』、ハンス・イム・グリュックの『タルヴァ(Taluva、2.4)』。


 夜はヤポンブランドでお手伝いをしているドイツ人のヘニングさんの招待でデュイスブルク観光。シュヴァインハクセ(豚のすね焼)を食べビールを飲んで、鉄工所跡を散策した。ドイツに来てもずっとメッセ会場にこもっているので、外のドイツを満喫できたのは望外の喜び。一部壊れてしまっている方もいた。


車で送ってきてくれたヘニングさんのお父さんがおもむろにビールを飲んでいるので、「いいのか?」と聞いたら「ドイツでは1、2杯はいいんだよ」と。そして帰りは酒気帯びの高速道路となった。


3日目 開幕!

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 インタビューは『ケイラス』の作者W.アティア氏。デザイナーである前に、プレイヤーでありたいというゲームへの情熱が物静な人柄からにじみ出ていた。『ケイラス』は『アメン・ラー』を遊んでいるときにアイデアをふと思いついて、建物のアクティヴェイトというコンセプトから始まった。イスタリ社とは『プエルトリコ』のトーナメントで知り合い出版につながった。はじめは建物固定だったが、テストプレイヤーの意見を取り入れた結果、フレキシブルな現在のかたちに。とにかくテストプレイをしまくってバランスがよく奥の深いゲームを作るのが、イスタリ社のゲームの秘密だ。


 夕方からはオーストリアゲーム大賞のダグマ・デ・カサン氏とゲーム賞について会談。ゲーム賞は5年前に始まったものだが、ゲームマーケットのような活動を30年続けている。ゲーム賞の選考は11ヶ月間、毎週水曜日に集まってテストプレイやディスカッションをしているということで、ちょっとやそっとでは真似できない。しかも最終選考に残ったゲームから選ぶ最後のひとつは、ゲームのことをあまり知らない芸人とか大学教授なんかに任せるという。「フリークゲームなんて、ドイツゲーム賞に任せればいいのよ。もうゲーム持ってるフリークにアピールしたってしょうがないでしょ? ゲーム持ってない、ちょっと興味がある人に手にとってもらうようなゲームを選ぶの。」


 ヤポンブランドは荷物が夕方になってやっと到着。事前の宣伝効果があってかバカ売れしている様子だ。初日で30万円ほどいったらしい。奥のほうにあるにもかかわらず、いつ行ってもブースは混んでいる。特にカワサキさんの作品は、同じデザイナーということでまとめ買いする人もいる。『R-ECO』を指差し「これはマストバイなんだ」と言うのを聞いて、ウェブの影響が大きいのだと思った。私は『キュージェット』をドイツ語でインストするという楽しい経験をさせてもらった。ドイツ人だから『アベ・カエサル』をみんな知っているのかと思ったら、名前すら知らなかった。いろんな層があるものだと妙に感心。


 夜は恒例のメビウスの能勢さんらと日本人飲み会。「死んだらどうなるのか」「幽霊は存在するか」など妙な話になっていた。


2日目 プレス会議

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 朝、ホテル近くのネットカフェでミクシィを開けると、ヤポンブランドの荷物が遅延することが分かった。13箱のうち1箱が手違いでアメリカ経由になってしまい、先にフランクフルトに着いた荷物も足止めを食らっているという。なんで?? さらに「商品」として発送申込をしたのに、「サンプル」として扱われていたために書類不備になり、関税で止められて大騒ぎ。このまま荷物が着かなかったら、ヤポンブランドのエッセン出展は水泡に帰してしまう。


 ここで現地で頼んでいたドイツ人スタッフが活躍した。必要な書類を至急作成して印刷し、フランクフルトにFAX。この一連の作業を日本人だけでやることなど無理。何とか間に合ってくれるだろうか。


 会場設営のお手伝いをする合間に11時からプレス会議。今回のゲーム祭は31カ国から730の出展者があり、350以上の新作が発表されるという。入場者数は15万人で頭打ちだが出展者が膨張し続けており、いくら特定のジャンルに集中したところで4日間で回りきるのは難しくなっている。出展者にしてみれば、閑古鳥が鳴くところも少なくないだろう。ふらりと立ち寄る人が期待できないため、事前のPRがとても大切になる。ヤポンブランドはその点、抜かりはなかった。


 プレス会議が終わってから新作の内覧会。主なメーカーの新作の概要を効率よくつかむことができる。デザイナー自身が説明にあたっていることも多く、プレス関係者にいい記事を書いてもらいたいと懇切丁寧だ。2時間ほどかけて30タイトルほど説明を受けた。


 その後は恒例の中古ゲーム漁り。前日から入れるプレスの特典ともいえる。5,6件を回って購入したのは、クニツィアの『市場の商人』『メディチ』『メンバーズオンリー』『はちみつくまさん』『ソクラテス』『アタック』『ツインズ』『モールヒル』、それに『アクワイア』『メキシカ』『フォーラム・ロマーナム』『イモムシイモムシ』『フィアスコ』。価格はボードゲームが20?25ユーロ、カードゲームが5?10ユーロといったところ。


 ヤポンブランドのブースに戻ると、ウェブやパンフレットの効果か早くもひっきりなしにお客様が来ていた。何しろ販売量がヨーロッパのメーカーなどと比べるとごくわずかなので、売り切れる前に手に入れておこうというわけである。本番は明日からとはいえ、荷物がまだ届いていないのが痛い。


 その後イスタリ社の新作『イスファハン』をテストプレイ。ダイスを使うのでゲーム感は前作に比べると軽いが、斬新なアイデアと隙のないバランス設定で楽しめた。このメーカーはしばらく目が離せそうにない。


 夜はドイツゲーム賞授賞式へ。日本からはゆうもあチームとオフィス新大陸チームが来ていて、今回もバシバシ写真を撮っていた。




 エッセン・国際ゲーム祭SPIELへの参加は今回で3回目となるが、初日からエッセンに入るのは初。1回目は交通の便がいいデュッセルドルフ泊、2回目は前々日にアーヘン近くに泊まって悠々とやってきたが、今回はギリギリの日程にした。


 成田から日本航空でフランクフルトまで12時間。機中では『嫌われ松子の一生』『ブラフ・マスター』『カーズ』と映画を立て続けに見る。映画は海外旅行の楽しみのひとつで、日本航空で行くのは邦画をたくさん見たいためである。


 フランクフルト空港に着くと、予約してあった日本航空チャーターバスでデュッセルドルフまで2時間半、ホテル日航前に21:30。眠かったのでそのままデュッセルドルフに泊まれたらどんなにいいだろうと思ったが、気を取り直してエッセンに向かうことにする。


 駅までは近いのだが、スーツケースが重いのでタクシーに乗り込んだ。エッセンまで40ユーロでいくよと言われたが、値切り交渉をした末に断る。こんなときついインドにいるときの癖が出てしまう。駅までの料金は4ユーロで、財布にちょうどあったので渡したらチップがないぞと言わんばかりに笑って首を振る運ちゃん。イヤな奴!


 気を取り直して切符を買い、電車に乗り込む。エッセンまでは1時間ぐらいで着く……はずだったが、途中で停車信号が出て全く進まない。車内放送は「数分間お待ち下さい」ばかりで、そのうち逆方向に走り出した。一緒に乗っている人に聞くとエッセンまで行くよというのだが、乗客はどんどんまばらになり、最後は4両の中にヤンキースの帽子をかぶってイタリア語を話しているカップルと私だけ。心ぼそーい!


 結局その電車はゲルゼンキルヘという駅で回送になり、カップルに教えてもらって私も降りた。そのまま乗っていたら車両基地行きだったか……。15分後にさらに逆方向でやってきた電車に乗り換えてやっとエッセン着。デュッセルドルフから2時間半ぐらいが過ぎていた。寒さもあってか夜の駅の寂しさが身にしみる。ピュ??


3Dカタン遊びました

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3Dカタン


 3Dカタン(Die Siedler von Catan - 3D Edition)を「都市と騎士」まで入れて遊びました。数字がみにくくて資源をとり忘れそうになることが何度もありましたが、鉱山の高さ、牧草地にいるヒツジ、森の深さなど、あたかもカタン島に住んでいるかのような気分にさせます。

 でも一番かっこよかったのは騎士。強さ3の騎士はゴールドなのです。ぼーっと見とれてしまいました。麦を与えてアクティブにすると旗が下がります。これでバーバリアンもへっちゃら。城塞やメトロポリスもよかったですね。

 ほしいなぁと思った方……国内では残念ながら今のところ一般発売されていません。海外のショップから輸入するならばAdam spieltで239.50ユーロ。2000個の限定販売ですが、もっている日本人が結構多い?



人数が20人を超えていた上に進行が下手で、当初目論んでいたフリートークには程遠かったが、それにもかかわらず参加者の中には次回を期待する声が上がっているのは嬉しいものである。


次回があるとすれば、どんなテーマがいいだろうか。ムソウさんは「みなが協力して(知恵を出して)できること」「こんなコンテンツあったらいいな」「サイトを持っている人が、参加者に直接サイトの感想などを聞く」という提案をなさっている(EasyBoardGames)。


これで思い出したのが、少し前に行った当サイトの読者アンケートで、どういうコンテンツを増やしたらいいかというもの。多い順に以下のような希望が出ていた。



  1. 新作レビュー

  2. インタビュー

  3. リプレイ

  4. play:gameデータベースとの連携

  5. 評価システム

  6. 特定ゲームの研究

  7. サークル紹介

  8. フォーラム


新作レビューは、ブログでレビューが増えた現在でもまだ需要が高い。私もそうだが、ゲームを買うか買わないか、ウェブのレビューをあちこち読んで判断するという人が多いからだろう。逆から見れば、新作を遊んでレビューや評価を出すだけのサイトでも、皆に見てもらえるということだ。新作はどんどん出るから、サイト更新の動機にもなる。新しいものを追うというのは、サイト運営の大きな方向性となりうるだろう。


インタビューやサークル紹介、イベントの参加レポートなど、リアルな動向を反映したものも見たい人が多いようだ。誰もがどこにでも足を運べるわけではない。実際に見聞した情報というのは、二次情報が氾濫するウェブ上では貴重だ。


リプレイは、『ノイエ』や『シュピール』、『ボードゲーム天国・王国』など紙媒体では見られるが、ウェブではまず見かけない。作ろうとしたことがある人ならば分かると思うが、非常に時間と手間がかかるのだ。まずゲームの魅力が伝わるようにだいたいの筋書きを作っておき、プレイ中は録音と経過撮影をし、それをまとめる。そこまでするのはさすがに難しいとしても、例えば外神田ドイツゲー情報局(仮)のようなネタリプレイも面白い(ハカセ大好き)。


私が読みたいのは、メタ・ゲーム的なコンテンツ。すなわちボードゲームを取り巻く環境について論じたものが読んでいて楽しい。ボードゲーム通信のボードゲーム論、moon gamerの創作ゲームのコンポーネントになりそうなグッズ収集、ボードゲームを始めようのインストの方法研究、All aboutのゲーマー名言集、河内ゲームクラブの創作ゲーム考など。当サイトの海外事情コーナーも、自分が読みたいと思ったことが翻訳の動機になっている。あとはたかのさんがゲームマーケットで発表している漫才本のような、ボードゲームをネタにしたお笑いがウェブにもあったらいいなと思う。


メーカーの中には、サイト管理者にゲームを提供して紹介してもらうというところも出てきた。ゲームサイトを見る人は相当の愛好者に限られるので、実際どれだけ一般への波及効果があるかは分からないが、ウェブのもつ影響力が注目されてきている証拠であろう。意識するにせよしないにせよ、ウェブの強みをうまく生かせるようサイト管理者同士のつながりを大事にしていきたい。まだお会いしたことのない方も、いつか直接にお話しできることを願っている。ボードゲーム情報を発信しているという共通点で結ばれた同好の士として。


最後に話し合った日本ボードゲーム大賞については、ゲームサイトと直接関係ないので省略し(もちろん頂いたご意見は生かすよう努力します)、今回の集いのまとめはこれがおそらく最終回。参加してくださった皆さん、今度はもっと遊びましょう。声をかけられなかったゲームサイト管理者の皆さん、次回はぜひご一緒に。長らく読んでいただきました方、ありがとうございました。今回の考察が、新サイト立ち上げや定期更新のお役に少しでも立てば幸いです。


参加者の一覧&関連記事(益田ラヂヲ氏)




ドイツのボードゲーム市場に出品される世界のゲームは年間500タイトルを数えるまでになったが、実は昨年発売された国産ボード・カードゲームの総数も50を超えた。キャラクターに完全に依存しているもの*1や双六に毛が生えただけのようなもの*2、海外作品の日本語版*3も少なくないが、意欲的な作品も見られるようになってきた。


ところが、新作の国産ゲームのレビューや評価を見られることは意外に少ない。場合によっては「2ちゃんねる」でちょっと書かれている程度ということもある。そこで多くが輸入品に傾倒しているボードゲーム愛好者にとって、国産ゲームの情報に目を向ける機会を増やすことが必要になってきている。国産ゲームのレビューが少ないのはなぜか、そしてそれはどうすれば増えるのか。


一番の原因は、国産ゲームを遊ぶ人が、質の上で輸入品を選ぶボードゲーム愛好者ではなくて、ウェブに現れない無数の一般人たちだという構造的なものであろう。『おばけ屋敷ゲーム』や『どこでもドラえもん日本旅行ゲーム』などはボードゲーム愛好者にはほとんど話題にのぼらなかったけれども、『カタン』や『カルカソンヌ』などと比べ物にならないビッグセールスを記録している。明らかに、遊んでいる人が別なのだ。愛好者でなければ、わざわざ遊んだゲームのレビューや評価を書くことは少ない。


次に、多くのゲームサイトでテーマ設定が「輸入ゲームの紹介」になっており、仮に管理人が遊んでも熱意を込めて紹介するには至らないということが考えられる。国産ゲームは言わずもがな、紹介しなくてもみんな知っているだろうという安心感が、結局誰も知らないという結果を生み出しているのではないだろうか。


3つ目は、上記の2つと密接に関連するがボードゲーム愛好者の中にある「所詮国産なんて大したことがないだろう」という先入見。日本人には昔から舶来物を特にありがたがる習性があり、特にヨーロッパのメルヘン、ドイツの品質、木のぬくもりなどというとはじめから好意的になる。それはそれでかまわないのだが、代わりに国産がその内容に関わらず不当に貶められてはいないだろうか。『アルゴ(ダビンチコード)』がドイツで評価されて始めて目を向けたという愛好者も少なからずいただろう。


そこでレビューを増やすための方策だが、まずは愛好者が遊ばなければならない。「考える会」では、サイト管理者同士がゲームを貸し借りして、1回でもいいから遊んでみるという提案をした。ちょっと遊んでみたいけれど、買いたいというほどではないというのが正直なところ。だったら借りて遊んでみようというわけだ。それが難しければ、サークルのラインナップに国産ゲームがあったら、はじめからバカにしないで遊んでみるという現実的な案も考えられる。意外な発見があるかもしれない。


次に遊んだらレビューや評価をどこかに書くこと。愛好者の目から見たレビューは、むしろメジャーな輸入品の紹介より情報的な価値が高い。見たい人も多いだろう。できれば「2ちゃんねる」でなく、自分のサイトかplay:gameデータベースに。


そしてレビューを書く上では、国産という点をまず高く評価したい。輸入品と比べれば劣る点はいくらでも見つかるだろう。それを並べ立てて面白くないと書くことは簡単だ。しかしそのゲームは、輸入品がこれだけ入ってきている日本で、メーカーが野心に燃えて発売したものなのだ。同じ要素でも、国産品にそれがあることが大きなプラスになる。提灯記事を書くのでは決してない。メーカーの意気込みを鼓舞し、次につながっていくようなレビューを。


発売されるゲームが玉石混交なのは、日本もドイツも変わらない。愛好者同士で情報を共有しながら「玉」に焦点をあて高く評価することが、そのゲームのメジャー度を上げ、メーカーに製作の指針を与え、より優れた国産ゲームが増えて、国産ゲームの発展にもつながっていくと思う。


これからは国産ゲームの時代だ!




*1:キャラクターをのせること自体はかまわない。『ミッキー&フレンズ5リンクス』のような好作もある。キャラクターを通してボードゲームに親しんでもらうという考え方もあるだろうが、ゲームとしての機能がお粗末なものはもはやゲームではなく、単なるキャラクター商品と呼ばざるを得ない。


*2:双六がボードゲームの基本であることはその通りだが、世界標準のクオリティという観点から言えば、その先に何かがほしい。


*3:質の高いゲームが刺激になるという点では評価できるし、現在高い人気を集めているのは事実だが、そろそろ日本でも独自に発展し始めてもいい時期ではないかと思う。




インターネットを通してボードゲームを普及させるといったとき、何か違和感を感じることがある。まずボードゲームは普及すべきものなのかという根本的な問題、次に普及がインターネットでできるのかという問題、そして趣味程度の労力で普及になるのかという問題、ほかにあるかもしれないが大きく分けてこの3つの問題を考え、違和感の解消を目指す。なお下記の考察は普及が楽しいものだという前提で書かれているので、苦痛にしか思えない人には当てはまらないかもしれない。



ボードゲームは普及すべきものなのか

普及させるというからには、現在はまだ知られていなくても、それを導入することが世の中の役に立つものでなくてはなるまい。水洗トイレの普及、携帯電話の普及とは言っても、インド哲学の普及なんて話には(おそらく)ならないのである。ボードゲームはその点どうか。愛好者にとっては素晴らしいものにちがいないが、誰にとっても役に立つものとまで言うのは難しい。無数にある趣味のひとつといってしまえばそれまでで、人為的に普及させなくても好きになる人は自然に好きになるだろうという考え方もある。「考える会」では普及を考えなければいけない趣味という時点で終わっているのではないかという意見も出された。
 ボードゲームをひとつの趣味と捉える限り、確かに普及すべきものとは言い難い。しかし、ここで楽しいという以外のボードゲームの効用を考えてみると、普及する価値が見えてくるのではないか。例えば親子・友達のコミュニケーションの向上、社会性の育成、思考力・発想力・交渉力の強化など(熊本ドイツゲームの会「ドイツ製ゲームの効能」、ゆうもあ「ボードゲームとは?」)。
 こう列挙してしまうと堅苦しいが、結果としての効用であってはじめから意識しておく必要はない。楽しく遊んでいるうちにためにもなるといった寸法だ。ただ楽しめばよいものに無理に理論付けするのは好きではないが、知らない人に試してもらいたいと思わせる魅力や価値があることは疑いがない。
「このゲームは最高!」「テンサーイ!(意味不明)」

普及がインターネットでできるのか

家族や友達に教える、サークルを開く、地元の文化祭に出展する、学校・保育園・老人施設などのレクリエーションに紹介するなどのリアル世界での普及活動は間違いなく実効性が高い。翻ってインターネットは顔が見えず、実際に遊ぶわけでもない(BSWなどオンライン対戦もあるがドイツゲームに関してはまだまだ一般的ではない)。ネットサーフィンでゲームサイトにたどり着くことなど稀だろうし、そこにいくら面白い面白いと書かれていたところで、実際に遊んでみなければわからない。このためオンラインで普及することなど無理だろうという考えもある。
 確かに、全くボードゲームのことを知らず、また知りたくもない人をオンラインだけでボードゲームの世界に誘うことはまずできない(オフラインならば不可能ではない)。しかし、ちょっとでも興味があれば、その興味をさらに増やすことはできるのではないだろうか。0.1を1に、1を2に。私のサイトは一足飛びに9を10にしようとしてしまっているが、どんな興味の段階であれ、情報に接して興味が増すならばそれこそが普及と言えるだろう。
 インターネットの最大の強みは時間や距離の制約がないことだ。全く知らない人にも細やかに影響を与えられる。
「♪ああ日本のどこかに私を待ってる人がいる……」

趣味程度の労力で普及になるのか

ひとにぎりの関係者を除き、たいていの人にとってボードゲームは道楽である。「考える会」では本気で普及するならば職業になってしまうのではないかという話にもなった。例えば日本ではボードゲームを手に入れる手段が少ないのが第一の問題だが、じゃあ札幌なり、仙台なり、大阪なり、博多なりに新しく店を開くのかと言われれば片手間には決してできまい。マスメディアで取り上げてもらうほどの金もコネもない。
 しかし、それは愛好者に普及する道がないことを意味しない。千人や一万人にボードゲームを知ってもらうことが普及とは限らないからだ。むしろ利益の有無に影響されない愛好者だからこそできる普及のあり方があると、私は思う。ゲームを買う、そして身近な仲間で遊ぶ、ブログにちょっと感想を書いてみる、ゲームマーケットに参加する……そんな普通のゲーマー生活だって、意識するしないに関わらず普及の一端を担っていることになる。彼女1人でも普及は普及。肩肘を張らなくても、普及という看板を大々的に上げなくても自分が楽しいと思える範囲内で普及はできる。
 だがさらに、職業とまではいかなくとも、もっと労力を惜しまなければ惜しまないほど、その途中は苦しいとしてもその結果得られる喜びや満足感はそれだけ大きなものとなるだろう。
「わたし、普及するつもりなんてこれっぽっちもなかったんです、でもいつの間にか……」

それではどういうスタンスで普及するか? オンラインにせよオフラインにせよ、おせっかいや押し売りで嫌がられないように気をつけながら、潜在的なニーズをどうやって掘り起こしていくかは、別に考えていかなければならない。





デザイン面

ウェブページ全般に当てはまることだが、色づかいや文字の大きさ、レイアウトの見やすさ、サイト構造のわかりやすさは基本。考える集いではデータを軽くすることやフレームを使わないことも提案された(sirouさん)。素人がいじるには限界があるのも確かだが、できるだけのことはやってみたい。ちなみにTGWも素人仕事だが、トップページはテーブルタグでレイアウトをし、スクロールせずにある程度読めるように字を小さくしている。一方それ以外のページはスタイルシートでline-height : 20pt;font-size : 12pt;margin-left : 80px;margin-right : 30px;を指定し、ゆったりとした配置にしている。自分のサイトは気づきにくいことが、他のサイトを見ていて「こういうのいいな、イタダキ!」「これは見にくいな。うちも気をつけよう」などと思って自分のサイトにも反映することがある。

写真の多用

百聞は一見にしかず。写真が1枚あるだけで、まどろっこしい説明を省くことができる。moonさんのページのように、あまり重くなくてきれいな写真を載せたいものだ。moonさんは同じアングルで何枚も撮って、その中でよかったものにさらに何度も色調補正しているとのこと。ボードゲームは接写が多くなるためきれいに撮るのはなかなか難しい。ひとまず逆光にならないように!

専門用語は丁寧に

私の場合、例えばプレステのゲームの話を聞いてもちんぷんかんぷん。いつも遊んでいる人にとっては常識でも門外漢にはちっともわからないこともある。メーカー名、デザイナー名、過去のゲーム名、ゲーム用語など使うならば説明をつけてもらえるとうれしい。ほんとうに予備知識のない人に話をするならば、全く使わない方向で努力してみたい。ゆうもあのレビューや、『ボードゲーム天国・王国』のレビューは、一般向けを意識している。

キーワード

一般の人がちょっとボードゲームに興味を持ったとき、何で検索するだろうか。gioco del mondoのあきおさんによれば、ドイツゲームをメインに紹介しているサイトにも関わらず最も多い検索ワードは「おばけ屋敷ゲーム」だという。「ボードゲーム」「モノポリー」「人生ゲーム」「ウノ」「おばけ屋敷ゲーム」「カタン」etc. そんな人のためにちょっとしたコンテンツを用意しておくのも有効かもしれない。おばけ屋敷ゲームや人生ゲームそのもののレビューを書くのではなくて(もちろん書いてもいいですが)、そういった超定番ゲームから現代ボードゲームへの橋渡しができれば素敵だろう。

ボードゲーム以外との関連付け

ボードゲームのことだけを書くのではなく、親子、教育、ドイツ、合コン、ギャンブルなど他のものと関連付ければ、それだけ間口が広がることになる。例えば『カルカソンヌ』のレビューをフランスの歴史ある街の美しい風景から説き起こしてみたり、パーティーゲームを軽いノリで紹介してみたり。All About カード・ボードゲームはマニア向けだけにならない切り口の工夫がなされている。レビュー1つとっても、いろいろな切り口で書けるはずだ。

2つの趣味をつなげる

ネットサーフィンでボードゲームのサイトに流れ着く人は、サイト管理者の別の趣味を入口にしていることも多い。例えば「小林製薬」や「ウルトラセブン」で検索して来た人が、トップページから「ボードゲーム」をクリックとか、ブログの日記にボードゲームと関係ないキーワードで流れ着いたりとか。「自分と同じ趣味をもっている管理人が、何やら面白そうな遊びをしているぞ?」と思わせることだ。具体的にはボードゲーム以外のコンテンツを作るか、そこまで行かなくてもブログに別の趣味のことを書くなどの方策が考えられる。

面白さを伝えること

親切なサイト設計は大事だが、伝えたい情熱は大事な原動力となる。正直に言って、実際に遊ぶ楽しさを文字で表すことはとても難しい。でもそんな不自由さを乗り越えて、他の趣味にはないボードゲームならではの面白さを少しでも伝えられたら、少なくともいくらかの興味をもってもらうことはできるだろう。語り口は人それぞれでも、真摯な態度と遊び心を両立させて、読者の心に届く文を書きたいものである。

そしてリアル世界へ

百聞は一見にしかず、百見は一遊にしかず。熊本ドイツゲームの会は、ボードゲームの説明を読んで遊びたくなった人に実際に遊ぶ場を作っている。リアルな世界とリンクしているサイトはそれだけで価値が上がる。その意味でサークルのサイトは開催日時を更新するだけでも意義があると言えるだろう。

これらのアイデアは、ゲームサイトを考える集いで参加者から出された意見を整理したものです。




決して悪いことではないが、ボードゲームのサイトが全体としてマニアの域を出ていないのは事実である。その理由はボードゲーム自体の敷居の高さに帰するところが多いが(輸入品であることによる値段や言語の問題、ルール説明の煩雑さ、遊ぶために必要な人数の多さ、そしてそれらに基づく趣味としてのマイナー度など)、選択的にしか情報を得られないというインターネットの特性もあるのだろう。


そんな現状から、このままでは閉じた世界になってしまうと考えて、ボードゲームになじみのない人にも訴えるコンテンツを作ろうという人が出始めた。そういう方向性を持っているサイトとしてsirouさんのLet's Play Boardgame!や双六屋カゲゾウさんのAll Aboutカード&ボードゲーム、古原さんの熊本ドイツゲームの会、あきおさんのgioco el mondo、あとゆうもああたりが挙げられる。私のサイトではまえがきがこれを意識している。


「初心者」というのは語弊があるが(スタイル、好み、経験から「初心者/経験者」の項参照)、ボードゲームになじみがない人を広く意味している。もちろん、そういう人向けにどのサイトもコンテンツを作るべしというのではない。そういうコンテンツを作るのが好きな人向けに、どういう方法があるかを考えていきましょうというわけだ。考える集いでは、初心者とは何か、普及とは何かという大きな議論になったが、ここではそれをひとまずおいて、共有できる技術的な話を記録する(フライト時間が近づいたので続きはまた明日)。




play:gameデータベースは、さまざまな可能性を秘めた宝庫だ。ある程度のボードゲーム知識を前提にしているので誰でもというわけにはいかないが、何種類か遊んで少しはまり始めた人ならば、データベースを利用することによって新たな知見が生まれ、趣味を豊かにすることができるだろう。


ここではいくつかの利用例を挙げてみたい。



新作の評価を得る

クニツィアの新作『バベルの塔』は、おそらくもう少しでメビウスから一般発売されるだろう。買いか否か? そんなときは評価コメントリスト。メビウス便など真っ先に遊んだ人が感想を書き込んでいる。投稿者がまだ少ないのでそれほど盛り上がっていないが、増えれば購入の参考にできるだろう。

ゲーム検索

今日のゲーム会は7人になりそうというとき、7人でできるゲームは何があったかな?なんていうときに、人数で検索してみる(7人で遊べるゲームの検索結果)。同様にクニツィア大会とか、さらには7人でできるクニツィア大会なんて調べ方も(さすがにほとんどないが)。テーマ、エリア・時代で検索することも可能だ。きっと思わぬゲームに出会えることだろう。

データを使う

自分のホームページでゲームを紹介したいとき、データを自由に使うことができる。原題、発売年、プレイ人数、プレイ時間、対象年齢、デザイナー、メーカーetc. これまでは箱を開けたりして調べていたものが、簡単にコピーペーストで利用できる。さらには、データベース上で公開されている画像も、自分のホームページで使ってよいことになっている。

プレイ記録をつける

ドイツ系ゲームの特徴は多種類をどんどん回していくところにある。何のゲームを遊んだか、記録したいと思っていても自分のホームページにレポートを書くほどの時間や気力がないという人は多いのではなかろうか。そんなときにプレイ記録(けがわさんの記録)。ユーザー登録して、ゲームタイトルを表示→ゲーム評価を編集→プレイ日/回数を入力でリストに反映される。所有ゲームを把握するのにコレクションリストもある。公開・非公開も選択可だ。

データ登録

だんだんデータベースの醍醐味がわかってきたら、自分から評価してみたり、データを入力してみたりしてみよう。登録されていないゲームも、原題・邦題(仮でも可)・読み仮名・プレイ人数の4項目さえ入れれば登録できる。

慣れるまでは手間取るかもしれないが、参加者が増えるほど有用で楽しくなっていくはずだ。使いにくい、使い方がわからないという人に使い方ガイドが用意されることになっている。


読者参加型サイトは、最初は盛り上がってもすぐに伸び悩むケースがこれまでに多かった。その主原因は書き込みへの反応や見返りがないということにある。play:gameデータベースも読者参加型サイトであるが、1人の管理者vs参加者全員というかたちではなく、参加者が相互にギブアンドテイク(情報を得る・情報を出す)の交流を進めることによって、みんなで大きくしていければいいなと思う。




5月14日(土)、都内(江東区)で新作ゲームを遊ぶ会&ゲームサイトを考える集いが開催された。参加者は24名。参加者のひとりである益田ラヂヲさんが参加者やレポートをまとめたページを作ってくださり、その中でも特にsirouさんが経過をまとめた上で発展的に考察を進めてくださっているので、そちらを参照していただきたい(手抜きですみません)。


最初にあいさつをしたとき、体が震えるほど緊張した(冷房が効きすぎていたからかも)。24人もずらりと並ぶと、フリートークという雰囲気ではない。司会として場を和ませる努力が足りなかったせいで、発言するにはかなりの勇気を要する状態となってしまったが、さすがそこは趣味のこと、沈黙が続くことはなく、発言順を整理しなければいけないほどに発言が相次いだ。盛り上げて下さった参加者の皆さんにはほんとうに感謝をする次第である。


この会の主旨であり結論ともなったのは、ボードゲームをただ遊ぶだけでなく、その情報を発信するという趣味でつながれた人脈作りである。共通の目的を設定して皆でそれを達成しようというつもりはない。同じボードゲームサイトではあってもその方向性はさまざまだし、各管理者は他のサイトに気兼ねなく自分の「これを伝えたい!」を思い思いに表現してほしい。


その上でのこのような集いは、マンネリで更新が滞っている人、更新はしているけれども何か変化を求めたい人、あるいは何かやりたいけれども思いつかなかったり、時間や技術がなかったりする人が、お互いにもっている情報を交換して使えるなと思うことがあったら足しにしてもらいたい、あるいは気が合えば親交を深めてサイトでもコラボレーションでもはかってもらいたいというような意図がある。


1時間目のテーマ「play:gameデータベースの活用」は、遊んだゲームのデータを調べる時間を節約したり、時間をかけないでプレイ記録をつくったりというメリットを紹介しつつ、より使いやすくするためのアイデア出しをした。2時間目のテーマ「初心者のためのページ作り」は、初心者をどう定義するかという問題はあれ、ボードゲーム一般に何となく興味がある人が検索でふらりと訪れたときなどにどういう内容をどういう語り口で書いておくかということが話し合われた。3時間目はサイトの話から少し離れ、国産ゲームをより多く取り上げること、邦題はさまざまあるので原題を併記するようにすると分かりやすいこと、あとはゆうもあが運営する日本ボードゲーム大賞についてどのような見方がなされているかを伺った。


話し合われた内容をサイト運営のヒントにするというだけでなく、サイト運営者の素顔をオフラインで見て、その人間を知るということが非常に楽しいことだったと思う。翌々日まで後を引くような興奮があった。


ただゲームで一緒に卓を囲んだというだけでは、その人がどんな人かなかなか見えてこない(それだけで楽しい人もいますが)。もちろんおしゃべりなどはおいといて単純に遊びたい人もたくさんいるので、どんな集まりにもというわけにはいかないが、予め周知しておけば、ゲームの合間に軽食でも取りつつ軽いおしゃべり(今回は軽くなかったが)をはさむのはとてもいいことではなかろうか。




定番中の定番だが、初めての人が必ずしも面白いと思うわけではないようだ。その原因は、何を出せば大丈夫なのか、どうしてカードを引き取らなければならなかったのか、なぜ勝ったのか、なぜ負けたのかがなかなか見えてこないことにある。その不確実さの中で一番一番最善を尽くすのが面白さにつながるわけだが、そこまで行かずに漫然と遊んで終わりになる場合も多い。


面白さを理解してもらうためには、まず3,4ゲームは遊ぶべきだろう。そのうちに、絶対出してはいけないカード(5枚ある列の直後の数字)、あまり出すべきではないカード(数の若すぎるカード)が分かる。勘のいい人は、誰かに列を引き取らせておいて次に置けるぐらいのカードを見定めるようになるだろう。全員がそこまで理解すれば、ゲームは俄然面白くなってくる。


しかし実はその先がこのゲームにはあるような気がする。どのカードを出しても大丈夫な序盤にどのカードを出しておくかの選択は、ゲーム終盤に影響を及ぼす。1ケタ台や100番台のカードは早めに処理しておいた方がいいかもしれない。また、近い数字が集まっているときは早めに片付け、幅広い数字に対応できるようにしておいた方が後々楽になることもある。さらに、カウンティングによって今後絶対に出ない数字を把握できればいくらか有利になることもあるだろう。


今回は皆が慣れた頃に10周年記念版に掲載された8つのヴァリアントからいくつかを試してみた。


1:タクティックは山に埋もれたカードがなく、全て連番で出てくるシビアなヴァリアント。プレイ感は基本ルールと変わらないが、カウンティングを考え出すとかなり難易度が上がりそうだ。


4:プロフェッショナルは数の小さいカードを列の左側にも置けるヴァリアント。右にも左にも置ける場合は差分の小さい方に置くことになっているが、これの計算がかなり面倒くさい。出すときに計算、置くときにまた計算、それでどのカードを出せば安全かがかなり見えにくくなっている。


5:オープンはスタートプレイヤーから順番に1枚ずつ表にして出し、全員が出し終わったところで置いていくというもの。スタートプレイヤーは交替する。ランダムな要素がなくなり、計画的に出せるようになる分、1番目に出す人と後から出す人との心理的な攻防が面白い。今回遊んだヴァリアントの中で1番。


6:リファインは1回で2枚出し、一番小さな数字を出した人から2枚ずつ置いていく。1枚は小さい数字を出して先手を取り、もう1枚は大きな数字で次の人にプレッシャーをかけるというのが基本。ダイナミックな展開だが、どんどん列が取られていくのがやや大味に感じた。


ヴァリアントを遊ぶことによって基本ルールでも戦略の幅が広がりそうだ。まだまだ奥は深い。




ブラフゲームは、初対面の人同士で遊ぶよりもお互い性格を知った顔なじみで遊んだ方が断然面白い。初対面の場合でも会話でカバーすれば楽しく遊べるが、顔なじみでは顔を見ただけで何かが伝わってくるので、いちいちおかしくてたまらない。素なのか演技しているのか、ウソをつく方も見破る方もじっくり見極める。


今回分かったのは、スキを見せてはいけないということだった。顔見知りの間ではスキを見せると微妙な空気でウソかホントかばれる。となればわざとスキを見せて、その裏をかくという戦略が立てられるようになるかもしれないが、そこまでのポーカーフェイスを身につけるのは至難の業だ。自分を騙すことができるようになれば、人も騙せるのかもしれない。




同じくブラフゲームだが、ごきぶりポーカーがブラフゲームに特化しているのに対し、ファブフィブはギャンブルゲームの要素を盛り込んでいる。数の大きいカードを引いて、本当のことを言えば絶対負けないわけで、たとえ998になっても、8を捨てて9を引けばいいのである。また全部捨てて引きなおすというのも博打だ。そんなカイジ的なドラマ性が、このゲームの醍醐味ともいえる。


もっとも、それはクライマックスの話で、序盤から中盤にかけては演技がものをいう。最初から高めの数字を言わなければ自分の首を絞めることになるが、あまりに高すぎれば怪しまれる。550なのに870、それを受け取って0を捨て、551なのに875などと辻褄を合わせる。こうしたウソの連鎖がどこで断ち切られるか、先に脱落しても見ていて楽しい。


今回はかなり飲んでから遊んだが、酔っ払うとブラフが格段にうまくなる人、ど下手になる人に分かれてそれもまた面白かった。




インドを訪れた3人の後輩と、留学中のI氏とで軽く1ゲーム。インドでカードゲームはまだまだ賭博の域を出ない。列車の注意書きにも「賭博はかたく禁止されている」と書かれており、その脇にカードゲームに興じる男たちのイラストが描かれていたりする。そんなインドでゲームを心置きなく遊べる場所は、ホテルの一室か、誰かの部屋に限られる。今回は後輩が1人1泊500円で泊まっている駅前のホテル「ナショナル・ホテル」。4つのベッド、真ん中にテーブルを置けばなかなか快適なゲーム空間ができあがった。


エッセン7日目

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4日間全体を見ると、ドイツメーカーの手詰まり感とドイツ外メーカーの活躍が目立った。このことは日本や韓国も巻き込んだ新時代の到来を予感させる。


日本からの取材陣は充実していたのでエッセンの様子はSpiel、キングダム、ぎゃざ、各ホームページなどでたっぷりと紹介されていくだろう。


エッセン6日目

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カタン世界大会は高橋さんが3位、吉田さんが8位。


フェアプレイ調査では出展作品中1位がルイ14世。アミーゴ、ハンス、クイーン、ウィニングムーヴス、ラベンス、コスモスなど有名メーカーは軒並み奮わず、上位に入ったのはアレアとツォッホの2作(ナイアガラと盗賊の親方)のみ。代わってイタリアやフランスなどの海外メーカーが善戦した。


エッセン5日目

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カタン世界大会1日目は日本人代表が11位と14位で予選通過(出場48人中16人まで)。明日の健闘を祈る。


今日のインタビューは今年から日本語訳を付け始めたフェイス2フェイスとキダルトの社長。ドイツ外のメーカーは国際展開が必須とさえ言うことができるだろう。


日本から出典している遊宝洞は2日で100個売り切れ。大大阪のホビースペースも健闘。頭脳スポーツ協会は投扇興や全自動マージャン卓が注目を集めていた。


エッセン4日目

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今日のインタビューは乗車券のムーン氏、ドライマギアのリュッティンガー氏、ツォッホの広報部の人。


フェアプレイカードゲーム賞が発表されていた。1位からサンファン、サンクトペテルブルグ(えっ?)、ゴキブリポーカー(ええっ?)。


エッセン3日目

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ゆうもあのインタビューを挙行。セレクタの販売部長、「アッティカ」のカサソラ-メルクル氏、ハンス社長で「サンクトペテルブルグ」作者ブルンホーファー氏の3人。全員英語にしてもらいました。


その合間に昨日チェックしておいたメーカーのゲームを遊んだり買ったり。プフィフィクス-シュピーレの「ハッツファッツ」と「デスペラード」は特にいいゲームでした。


夜は日本人+ダン・グリム氏18名でビール。国際化がどんどん進むゲーム祭だが、日本人は全部で50人ほど来ているのではないだろうか。


29日から毎年恒例のエロティックメッセが3日間。行きませんよ?


エッセン2日目

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今日はプレス会議とゲーム賞授賞式。メーカーは明日からの準備に大忙し。


今回の掘り出しメーカーは次の3つ。



  1. Argentum Verlag ルールの奇抜さが目を引く。「庭のドワーフ」「メタルルーギー」「UFOs」http://www.spielbox-online.de/spielarchiv/sbmessen/spiel042.php4?vlg=arg

  2. Pfifficus-Spiele 狩りゲーム「ハッツファッツ」、銀行強盗ゲーム「デスペラード」http://www.pfifficus-spiele.de/

  3. papergames 「ポルノスター」---毎日シモくてすみません。http://www.papergames.de


インドに帰るのだからあまり買わないつもりでいたのだけど、無理でした(早っ)。


エッセン着

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今日エッセンに着きました。明日のプレス会議からスタートです。デパートでゲーム売場をチェック。


ホテルでもらったガイドは表が昼の街ガイド、裏が夜の街ガイド。裏に『エスコートサービス』というものが。しかもその中に『SMサービス-アクチブもパッシブも』---もちろん頼みませんよ?


今書いているネットカフェは中国系、隣はインド用品店、これから赤坂という料亭に行って寿司が食べたい、そんなドイツにいる感じがしない今日このごろです。


エッセン行

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これからエッセンに向かって発ちます。ちょうど先生が9日間の果物以外断食生活に入って授業がないので、気持ちよく渡航できますが、毎日30度を超えているインドから行くドイツの10月は寒そうです。


あちらでネット環境があったら更新します。




本ページの補完。



  • ぱてぃしえ


さまざまな食材を使って美味しいデザートを作るカードゲームの試作品。最初に審査員が決まると、その審査員の趣向に合うように手札からカードを並べてデザートを作っていきます。「かぼちゃプリンアラモードきなこがけ」というような美味いんだかまずいんだか分からない代物が出来上がっていきます。カードを5枚並べて出来上がったところで料理の点数を計算。一番高い人が審査員ボーナスをもらえます。ひとつのコンセプトカードが入った「通常料理」を作るか、コンセプトなしの「闇料理」を作るか、一長一短あるところがうまく作られています。カードにも1枚1枚食材の薀蓄が書き込まれていて楽しかったのですが、同じところに特殊ルールが書かれているカードもあって手間取りました。これはおそらくTCGの流れでしょうが、スタンドアローン型としてはもっとシンプルにして視認性を高め、スペシャルカードの中身とルールの構成をもう少し吟味し、もっとスリム化するとよいかもしれません。



  • 女子高選挙ゲーム


女子高の選挙で票を集めて生徒会長をめざすカードゲーム。最初にキャラクターを決め、票を集めたりほかの候補を蹴落としたりしていきます。票数だけやたら多い「ブラスバンド部」やほかのプレイヤーの集票を妨害する「女番長」、それを守る「中国拳法部」など、多彩な顔ぶれを味方につけていきます。ゲームの最後に票数が明らかになる「一般票カード」もありました。それで票の確保合戦を繰り広げるわけです。


こういうテーマが好きな人にはたまらないゲームかもしれません。しかし上記の「ぱてぃしえ」と同様、手番にカードを自分の前に並べ、それをスペシャルカードで奪ったりつぶしたりするというパターンから、抜け出すべき時期は来ているような気がします。


自宅ゲーム会

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妻の高校時代の同級生で,神奈川からいらっしゃったKaさん来訪.夕食の後,少しゲーム.友人がドイツゲーム好きらしく,「貴族の務め」をご存知でした.ドイツゲームも少しずつ普及しているようです.

ロボラリー(Roborally / R.Garfield / Amigo)



 ロボットをカードでプログラムして,目的地をめざすゲーム.ボード上には自動的に動くベルトコンベアなどの装置があり,それらもうまく使いながら移動する必要があります.また,ロボットがロボットを押し出すということもあり,思ったように動いてくれません.

 ドイツ版には,ボードの並べ方の例がなくいつも適当にやっていましたが,アメリカ版には難易度や時間の目安が書かれた並べ方がいくつか示されており,今回はボード3枚のshort,easyでやってみました.平和に進めるため,ロボットが出すレーザーのオプションもなし.最初の1回はお試しで動かしてみて,様子をつかんでもらってからスタート.

 お試しではうまくいっていたのに,ゲームが始まると妻とKaさんはいきなり衝突,二人とも穴に落ちて死亡.愕然としている2人をよそに別ルートでコツコツ進む私が序盤優位にたちました.しかしKyさんはベルトコンベアを使ってすぐに追いついてきます.Kaさんも追いかけてきたのですが途中でレーザーのトラップに入り,プログラムのメモリが減少.なかなかほしいカードがきません.第一チェックポイントでは私が1位,そのラウンド中に妻も2位.

 すこし出遅れたKaさんも修理工場でメモリを回復し,追いついてきます.その間私は致命的なプログラムミスで2機も死亡してしまいました.1回目は右ターン,左ターンでもとの方向に戻ることに気づかなかったこと,2回目はかどのベルトコンベアで曲がる方向を間違えたことが原因.よくある間違いで,前にもやったような気がします.

 結局妻が独走態勢でゴール.2機死亡した私は,ぐるぐる回ってやってきたKaさんとほぼ同時に第2チェックポイントに着くのがやっとでした.


マエストロ(Maestro / R.Hoffman / Hans im Glück)



音楽家を事務所に雇い,演奏会に出演させてお金を稼ぐゲーム.3人とも学生時代,オーケストラに所属していたということでこれにしました.基本的にはいい音楽家を引いてくるかというゲームですが,引いた音楽家を効率よく使っていく頭脳もやや必要です.

 演奏会には最初にマエストロ(指揮者)を出さなければなりません.ところがKaさんにはマエストロが全然きません.そのうちKaさんの事務所は満員になってしまい,引き抜き放題に.しかも雇っていた演奏家が出演するべき演奏会が次々と終了し,不良債権化.妻が無情にも引いた最後の拍手で,最後は莫大な契約料を支払わなければならなくなりました.

 Kaさんの下家で音楽家を使いたい放題だった私が七重奏を成功させて勝利.3人だと音楽家がややだぶつき気味なので1度で7重奏を成功することができたりと,ややインフレでした.

 終わってからはマエストロに実在の指揮者の名前を入れたら面白いだろうというような話で盛り上がり,楽しい夜は更けていきました.

自宅ゲーム会

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シエスタ(Siesta)



某臨時格安放出で木製コマの好きなYさんが手に入れたゲーム.なんとボードまで木製.太陽(黄色コマ)と屋根(三角コマ)とその影(黒コマ)を使ってシエスタを作っていくゲーム.太陽がいっぱいになるのはご愛嬌ということで.1回の手番で3つずつコマを置いていくだけのシンプルなルール.他の人が置いたところにうまく便乗していくことがポイントです.Yさんはせっせと新天地に開拓していましたが,1周のうちに便乗されてしまいました.便乗に便乗を重ねたMさんの勝利.アブストラクトだと思っていましたが,皆がシエスタで囲んだ影の部分などは,そこにござでも敷いて眠りたくなってくるような感じで,イメージもわきました.
「アブストラクトなのでいまいち苦手目なのですが、コンポーネントが総木製なので○」

チャオチャオ(Ciao, Ciao... / A.Randolph / Drei Magier)



ダイスをふってつり橋を渡るゲーム.ダイスの目は正直に申告する必要がなく,ブラフを使うこともできる.ただ,他のプレイヤーに「うそだ!」と言われてその通りだったら,自分のコマはつり橋から落下,食人植物の餌食に….正直に申告していたら「うそだ!」と言った方が落下します.演技力とサイコロ運だけの,エキサイティングなゲーム.ひたすら×(ばれたら即落下)しか出なかった私は1人も渡れないまま終了.ポーカーフェイスのYさんと,正直者のイメージを定着させた(?)Mさんが同点優勝.演技力といっても,わざとらしいとばれるし,わざとわざとらしくするという裏もあるし,それならばかえってナチュラルな方が通ったりして,奥が深いです.easy-excitingのランドルフ作.
「今日は人の顔色がよくわかった。このゲームは面子を選びそうですね。考えながらやると誰もチャレンジしない地味な展開になりそうですが、今日は楽しくできたので○」

ロイヤルターフ(Royal Turf / R.Knizia / alea)



ここで東京からY君(Yさんとは初対面)到着.Yさんが持ってきてくれたカレーを頂いてから,今年のゲーム大賞候補作をスタート.それぞれ能力の異なる馬に賭けて,ダイスで競争します.応援する馬を進めるのはもちろんのこと,ダイス目が悪いときにはわざと他の馬を足止めしたりもします.皆で応援している馬は勝ちやすくなりますが,倍率が下がって配当が安くなります.反対に穴馬は勝てば高配当になります.ルールは超簡単で,競馬好きでなくとも競馬にのめりこむ気持ちがわかります.ひたすら白馬アルビノを応援し続けたY君はアルビノと共に玉砕.今日のテーマはクニツィアで,結局4つも遊びました.
「小品ながらよくできています。他人と共栄して利益をかすめるタイプのゲームは不得意な気がします」

トンガボンガ(Tonga Bonga / S.Dorra / Ravensburger)



今年惜しくも大賞候補を逃しましたがドイツ国内の評判が高い「メディナ」の作者,ドーラの名作.このゲームも3年前に大賞候補になっています.トンガボンガ島から船を出港させて周りの島を巡り,再びトンガボンガ島に寄航するレースゲーム.途中の島々でキャンプを置いていきますが,後で来たプレイヤーは先着のプレイヤーにショバ代を納めなければなりません.早く船を進めるには高い給料を出して優秀な船員を集めてこなければなりませんが,船員はダイスで決まるため,毎回優秀な船員ばかりとは限りません.特に船酔い船員(gero)がたくさん来た日には,お金を出しても船が動きません.序盤にイニシアチブをとったMさんが,そのまま独走して優勝.ゴールは僅差でしたが,最後は所持金で勝敗が決まります.他の人はルートが似通っていたせいか,Mさんの後ろをぞろぞろ着いていく羽目になり,Mさんはショバ代を一身に集めて圧勝.
「自分のダイス目がよいと、収入があるが他人も得をしてしまい、ダイス目が悪いと、他人は損をするが、自分も収入が少なくなる。ダイスのランダムさをうまく生かしている。とても面白くすぐれたシステムだと思う。ただ、ボード上の島巡りの部分が、出遅れると後手後手になってしまうので、ちょっと不満。」

(この写真はできがよかったのでBoard Game Geekに投稿しました)

モダンアート(Modern Art / R.Knizia / Hans im Glueck)



93年にゲーム賞も受賞しているクニツィアの傑作競りゲーム.5人のアーティストの絵画をオークションで手に入れ,価値を上げて儲けます.オークションには,オープン(自由に競り上げる),ワンチャンス(1人1回だけ),シールド(お金を手にもって一斉に開示),定価(オークショナーが価格を決める),ダブル(ほかのカードと一緒に競る)の5種類があり,状況に応じて無駄金を使わないように戦略を立てます.絵画が市場に出回るほどその画家の価値が高まり,ラウンド後に高値で売却できます.次のラウンドも同じ画家の価値が上がれば,さらに高い価値で絵画を売却できますが,売却された絵画はもう市場に戻らないため希少になってきます.ニューヨークのYさんとボストンのMさんはやはり(?)流通がよくなく,ロンドンで慎重に購入を進めたY君が勝利.
「いろいろな競りの形を織り交ぜた、ユニークな競りゲーム。さすがクニーツィア先生です」

ラインレンダー(Rheinländer / R.Knizia / Hasbro)



クニツィア第3弾.ライン川のほとりを舞台に,騎士を使って広くて強い公国を作り上げていくゲーム.陣取りゲームのわりには,ルールも簡単でお手軽なゲームでした.手札を出してその番号の土地に騎士を置き,騎士が集まれば公国になります.隣の公国に攻め入って接合すれば,より強大な国になりますが,いつ反乱がおきて奪われるかわかりません.最初のうちは平和に自分の国を育てていましたが,場所がなくなると戦争勃発.MさんとYさんが小競り合いをしている背中から,Y君の超大国が襲いかかり,全部持っていってしまったところなどは見ものでした.しかしY君はこの超大国に力を入れすぎ,他の小国を次々と撃破されて敗北.超大国の隙間でライン川に守られた小国のおかげで私が勝利.
「面子によって盛り上がらない傾向のあるゲームという印象があっが、今回は適当に結合があったり、大僧正が活躍したりしたので楽しめた。」

アムステルダムの商人(Die Kaufleute von Amsterdam / R.Knizia / Jumbo)



仕事が終わったKさんとひとまず夕食を食べて,Y君の「イン珍」「ドメ珍」(つくばにたくさんある珍来というラーメン屋の分類)で盛り上がった後,今日のメイン,クニツィア第4弾.「シエスタ」と同様,某臨時格安放出で入手した品です.アムステルダムの発展と共に世界中に商館を建て,砂糖・宝石・胡椒・絹の物流とアムステルダム市外の邸宅でお金を儲けるゲームです.手番にはカードを引いて自分で使うもの,競りにかけるもの,捨てるものと選びます.競りはタイマー付の競り装置を使います.スイッチを押すと自動的に価格が200ギルダーから下がり,誰かが止めた時点でその価格に決まります.相場がわからないまま競りが白熱し,相当回数200で競り落としたYさんは後退,大差なくもつれあう中,頭ひとつ抜けたのは先月アムステルダムに行ったばかりのKさんでした.
「ちょっと要素が多い感じがしました。クニーツィア先生にしては盛り込みすぎです。絵や仕掛けが面白いので、もう少し手軽に楽しめる形だとよかった。」

・・・Yさんによるコメントです。

2012年5月

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