自宅ゲーム会03/02/16

つくばで3ヶ月ぶりの自宅ゲーム会。康さん、かゆかゆさん、Mさん、N君の4人がいらっしゃって、妻と私で合計6名。6人で遊ぶならば私は軽めのゲームが好みだ。カタンや原始スープは拡張で6人までできるが、時間が2時間以上になってしまう上にひと手番が長いと自分の番までだらけやすい。ゲームにはそれぞれ最適人数があるものだ。
 もっとも、一番大切なのはメンバーとゲームの相性だろう。コミュニケーションゲームは顔見知りの仲である方が遠慮なく盛り上がれるだろうし、じっくり考えるタイプの人には戦略ゲームが合う。しかし今回のメンバーは柔軟性が高く、ゲームとの相性を心配する必要はほとんどなかった。かえって選択に迷うことにもなったが、結果としていろいろなタイプのゲームを遊ぶことができた。

シュリレ・シュティレウィードルチルクス・マクシムスムガルスープぎらい操り人形ミッドナイトパーティ

シュリレ・シュテレ(Schrille Stille/P.Wichmann/Zoch, 1999)

シュリレシュティレ1000年後の未来、レコード会社を経営して自分のところのバンドをヒットチャートにランクインさせるゲーム。木製のCDプレイヤーが強烈なインパクトをもっているゲームです。コンポーネントが豪華すぎて値段が高く、売れなかったようで最近投げ売りになっています。
 ボードのヒットチャートには1位から14位までミュージシャンが並びます。それぞれのミュージシャンには所属するレーベルがあり、そのミュージシャンがランクアップすればそのレーベルの経営者プレイヤーには勝利ポイントが入ります。そこで経営者たちはさまざまな思惑でヒットチャートを操作して、順位を変えていきます。
 各プレイヤーには「CD」が渡されます。CDには現在1位から14位までの穴が空いており、ここに順位を上げるプラスチップ、下げるマイナスチップと、ランクアップするバンドと次週1位になるバンドを予想するチップを入れていきます。
 チップが入ったCDは木製の「CDプレイヤー」にセットします。CDプレイヤーには仕掛けがあって、それぞれ対応する穴にチップが落ちるようになっています。全員のCDがセットされたら、CDプレイヤーを回して(!)14位から結果発表をしていきます。CDプレイヤーからころころとチップが出てきます。全員大爆笑。
 結果発表があるとプラスチップとマイナスチップを差引きして、順位が変動してきます。1位まで処理して、上位のバンドを抱えているレーベルや、予想が当たったバンドから勝利ポイントが入ります。予想が外れたり、自分のレーベルに所属するバンドが低迷するとマイナス勝利ポイントです。
 途中で上位バンドが殿堂入りしてしまったり、低迷したバンドはドロップアウトしたりと、ヒットチャートは激動します。ほかプレイヤーの思惑をうまく読むこと、また自分の思惑を読ませないことが大切です。新たに入ってくるバンドはランダムなので、運の要素もけっこうあります。
 自分のレーベルが上位にどんどん入ってきた私が1位。いいところで自分のバンドが下位にうごめいていたかゆかゆさんはどうしようもないことが多く5位。だんだんバンドに思い入れが出てきたり、思惑を外したりしてコンポーネントに笑えるだけではない魅力がありました。「CDプレイヤー」が時々故障する(チップが引っかかって、後で出てくる=ヴァレンシュタイン状態)のもいい味を出しています。がんばれ中島みゆき!(※ゲームには出てきませんでした)

ウィードル(Wheedle/R.Knizia/Out of the Box, 2002)

ピット風に同時に手札を交換しまくるカードゲーム。最近目立つクニツィアのアメリカ展開のひとつです。
カードはアメリカの会社の株券になっており、7種類あります。これを「ピット」のように一斉に交換して、できるだけ同じ会社の株券を集めます。誰かが上がりを宣言したら全員手札を公開して、点数を計算します。
 ピットとどこが違うかというと、まず手札が全部同じ種類にならなくても上がれること。5枚ある株券は3枚、7枚ある株券は4枚、9枚ある株券は5枚というように、過半数を集めていればOKです。ですので手札に2,3種類の株券がある状態でも上がれるわけです。過半数集めた株券は1枚1点、全部集めて独占した株券は1枚2点です。
 それから、交換は同じ枚数同士でなくてもいいこと。例えば5枚しかない株券は、9枚ある株券と1:2で交換したりということが起こります。よって上がったときの手札も多かったり少なかったりします。上がるための条件は、「手札が全部点数になること」なので、過半数をとれそうにない株券は積極的に放出して少ない手札で早上がりを目指すという手もあります。条件を満たして上がりを宣言できたら、5点ボーナスです。
 そして一番違うところは、机の上に置かれた1枚の株券です。このカードは表向きになっていて、いつでも自分の手札と交換できます。集めているものが出ていたら速攻で交換します。そして、誰かが上がったときにこの会社の株券は、全て1枚につきマイナス1点になってしまいます(倒産!)。もちろん上がったプレイヤーの手札に入っていたらNG(条件を満たしていないので−5点)になってしまいます。
 独占できれば1枚2点で大儲けできるけれど、その株券が中央に出たままゲームが終わると−1点になってしまうのでリスクが大きい、でもいろいろな会社を扱っていると過半数もおぼつかない…というコンセプトで悩みどころが設定されています。
 ゲームは8ラウンド行ってかゆかゆさんの勝利。その勝因となったのが、「人と交換しないで場札との交換に専念する」というものでした。場札はめまぐるしく変わっていきます。自分のほしいカードが来たときにすばやく取って、いらないカードを出す。これを繰り返せばそこそこ手札が揃います。何よりも、常に場札を見ているので倒産を回避しやすくなります。一方、人と交換しているとまどろっこしくて仕方ありません。「赤2枚あげます。黒2枚ほしい。」「黒はないけど茶色はあるよ」「茶色何枚?」とか言っている間に優に3回ぐらいは場札との交換ができます。明らかに人との交換は不利でした。みんながそれに気づいてからは黙々と場札を取り合う展開に。口で交渉をしながら場札を取るというハーフ&ハーフ作戦も、口での交渉がうまくまとまりません。
 おっちょこちょいが倒産したカードをもって上がるのを楽しむゲームといえば面白いのかもしれませんが、「ザウバーカクテル」と同様、交換を1つでも多くするというゲームである以上、交渉に時間がかかるのはたいへんです。場札は裏返しにしておくとか、いらないカードは目の前に並べてバザー方式にするなど、バランス調整が必要に思われました。

チルクス・マクシムス(Circus Maximus/R.Knizia/Piatnik, 1994)

チルクス・マクシムス昨年末に日本語ルールが発刊された「古代ローマの新ゲーム」より、馬車のレースゲーム。近年質よりも量を優先しているのではないかと危惧されるクニツィアの、往年の切れ味が楽しめるゲームです。
 舞台はコロッセウム。スタート地点には各プレイヤー3台ずつ、15台の馬車がひしめき合っています。カードで進めてコロッセウムを1周し、最初に3台全てをゴール地点に入れたプレイヤーの勝ちです。
 カードは1〜5の5枚。これを3台の馬車に振り分けます。ポイントは、カード1枚分移動する間、方向転換ができないというところです。真っ直ぐ5マスで飛ばしたいのに目の前にほかの馬車がいると、5以外のカードを使うか、遠回りしていかなければならなくなります。こうして「アベカエサル」のように要所をおさえてほかのプレイヤーの進路を妨害しつつ、3つのコマを着実に進めていきます。
 カードが完全公開なので「彼は4を使ったから、このマスには来れなくて、そこを自分が先取りしておけば彼はこちらに回り込むから…」などというように頭を使います。とくに180度回転しなければならないコーナーの争いは熾烈でした。馬車がいちど進んだらなかなか止まれない雰囲気がよく出ていると思いますが、みんながどんどん寡黙になっていき、重苦しくなっていったのは仕方がありません。
 ゲームはN君が大胆なコーナリングで1位。ほかの人の邪魔をしたのに、その結果自分も損害を受けてしまったかゆかゆさんが2位。このゲームは、ほとんどパズルです。
 

ムガル(Mogul/M.Schacht/Timbuktu, 2002)

2回目。ルールの概要・および前回の内容はこちら
 独特な競りのシステムによって、競りにつきものの相場感をもつ必要があまりなく、その分心理戦になります。あまりほしくない株券でも、ひとまず降りないでほかのプレイヤーにチップを出させるという手が有効です。ですが今回はそれが必ずしも成功するわけではないことがわかりました。6人もいたので、降りないでいるとチップをどんどん失います。いざというときにも力が出せません。
 「いらないときにはすぐ降りて貯め、ほしいときに一気に出す」という正攻法でN君が1位。上家ではりあっていた康さん、かゆかゆさんあたりのチップが流れていました。すぐ降りるタイプの人の下家にくると、なかなかチップが補充できずつらいものがあります。
 1回目とはまた異なった感触をもてたこのゲーム。心理戦であるがゆえに、確固たる必勝法はないようです。みんなの評判も上々でした。

スープぎらい(Suppenkasper/K-H.Schmiel/Mattel, 1987)

スープぎらい食事を押し付け合い、自分はできるだけ食べないようにして理想の体型を保つゲーム。「アラカルト」のシュミールによる一昔前のゲームです。
 基本はカードゲームです。リードプレイヤーが出したメインディッシュに付け合せをつけて行きます。カードが出せなくなったらその料理を食べなければなりません。カロリーを計算していくつか太ります。手札を使い切らないとラウンド終了時に自分で食べなければならなくなるので、早めにたくさん出していきます。
 肉料理・2200カロリーが出ていて、付け合せが5枚出ていると2200×5で11000カロリー!これだけでもう4マス太ります。こういうヘヴィな料理を食べないように、特殊カードがあります。食事拒否・下剤・ハーフカロリー・ノンカロリー・菜食主義という5種類のカードは、カロリー数を減らしたり隣の人に回したりできます。
 こうして何ラウンドか行って、誰かが「太りすぎ」か「やせすぎ」に入ったらゲーム終了。その時点で理想の体型に一番近いプレイヤーが勝ちです。
 出せるカードがないときに手番が近づいてくるとほんとうにドキドキものです。結局自分が食べなければならなくなって、特殊カードもない場合にはいきなりバーンと太ります。「(イヤそうに)この辺で食っとくか」「うわっ、素で食った!」とか言って大笑い。システムは一昔前の洗練されていない感じが残りましたが、それを補って余りあるテーマの勝利です。
 ゲームはかゆかゆさんがラウンド序盤に手札をなくすというどんでん返しで勝利。「太りすぎ」は妻でした。シャレになっていないかも。

ルール翻訳を公開しました

操り人形(Ohne Furcht und Adel/B.Faidutti/Hans im Glueck, 2000)

操り人形 7つの職業を転々としながら、その特殊能力を使ってお金をため建物をたくさん建てるカードゲーム。2000年の年間ゲーム大賞の最終ノミネート作品です。美しい絵柄とボードゲームに負けない深さで人気を博し、アメリカではアメリカ版が出され、日本でも知名度が高いゲームです。
 今回は私が合計4回暗殺されるという展開に。暗殺されると1回休みでお金も何も手に入らないので、確実においてけぼりです。暗殺者を選ぶ人からすればトップのプレイヤーを叩きたいところなんでしょうが、誰が何の職業を選んでいるかは読みきれない上に、暗殺者で遅れをとると目立つ職業を選びたくなるのでまた殺されます。こうした暗殺スパイラルに落ち込んで、もう萎え萎えでした。序盤に2回以上暗殺されたら、まず這い上がれないというのがこのゲームの非情なところです。
 かゆかゆさんが王様で長期政権をになう中、主に傭兵を選んだ康さんと主に宣教師を選んだMさんが着実に成長して3人が並びました。最後はちょっとかゆかゆさんの判断が狂ったときにMさんが得意の宣教師で頭ひとつ抜けて1位。いい勝負だったと思います。
 傭兵を選んだ康さんが、完全に出遅れている私や妻の1点の建物を壊さなかったのが心に残りました。「傭兵は1点の建物を壊さなければならない」のではなくて「壊すことができる」というわけで、完全に優勝争いから落ちているプレイヤーはそれ以上叩かないというのは、紳士的だと思います。そうでなくて壊されていたら、本当に悲惨でした。

ミッドナイトパーティ(Mitternachtparty/W.Kramar/Ravensburger, 1989)

ミッドナイトパーティお城の幽霊ヒューゴにつかまらないように逃げ回るゲーム。1989年の年間大賞ノミネート作。クラマーの名前を広めた名作で、今年アミーゴから再販されます。
 ダイスを振って、数字が出れば自分のコマを進めます、オバケマークが出ればヒューゴが地下室からだんだん出てきます。ヒューゴが回廊まできたら、そこで初めてコマを周囲の部屋に避難させることができます。避難させる前にヒューゴにつかまると地下室行きでマイナスポイント。プラスポイントは狩り部屋と子ども部屋にちょうどのマスで入ったときのみ+3点。
 単純なゲームですが、ダイスで3分の1のはずのオバケマークがなかなか出なかったり、突然連続で始めたりと、ヒューゴの移動がランダムであるため子どもでなくてもドキドキします。つかまるとヒューゴを上からカポッとかぶせる仕掛けもとってもいい感じです。重いゲームやすさむゲームの後にやるといい息抜きになってよいでしょう。
 規定の3ラウンドはどれも違う展開に。ヒューゴが突進した第3ラウンドではほとんどのコマが捕まりましたが、鈍かった第2ラウンドはかゆかゆさんだけが捕まっていました。トータルでほとんど捕まらなかったMさんが1位。

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