ま行の最近のブログ記事

メイヤー(Mayor)

| コメント(0) はてなブックマーク - メイヤー(Mayor) 

選対本部長に頼めいやー

メイヤー

このゲームが発売されたゲームマーケット2014秋と同日、私の地元で市長選挙があった。投票だけは欠かさないようにしているものの、候補者の内情は全然分からない。こんな大変なことをわざわざ買って出るのは本当にご苦労様なことであると思う。顔写真の入ったポスターを街頭に貼り、車で名前を連呼して回るなどといった芸当を、自分がやりたいなどとは毛頭思わない。

普通は決して体験できない候補者の気持ちを、このボードゲームでは味わうことができる。候補者、その家族、選対本部長、演説会担当、街宣担当、広報担当、電話作戦担当に分かれ、市長への当選を目指す協力ゲームだ。京都のアイドルグループ「やおよろズ」が制作したもので、メンバーの親族が関西で政治家をしており、生の選挙体験から生まれている。

各自、自分の役割を決めたらゲームスタート。役割は7つあるが、7人未満でも兼務することで全ての役割が登場する。ゲームは7ラウンド(7日間)。その後に開票が行われ、当落が判明する。それまで支持率を精一杯上げることが目標だ。

毎ラウンド、選対会議から始まる。5つある地域のどこに動員するか、さまざまな選挙活動のうちどれを行うかをみんなで相談する。動員する地域の支持率によって後援会コマの数が決まり、後援会コマを各役職に振り分けて選挙活動を行う。

候補者ができるのは「駅立ち」「自転車」「演説」。家族は「個別訪問」「同行」「泣き」。街宣担当は「選挙カー」「街頭演説」「桃太郎」というように、3つずつアクションがあるが、必要な後援会コマの数が異なり、地域・回数が限られているものもある。多様な選択肢から、どの組み合わせがいいか、みんなで知恵を出し合い、後援会コマを配置していく。

配置が終わったら出勤。アクシデントカードを引いて、その内容に応じて1分以内に計画を変更する。アクシデントカードは「雨」「中傷ビラ」「ガサ入れ」などで、行動が制限されたり、支持率が下がったりする。これでゲーム中1回しかできないアクションをキャンセルされたりすると非常に痛い。

1分たったら、アクシデントカードと選挙活動に従い、支持率を増減する。そして次のラウンドの選対会議へ。これを7日行う。7日間に選挙カーと選挙ハガキを出していなかった地域は支持率が下がるので担当者は忘れていけない。

5つの地域は人口が異なり、人口が多い地域ほど支持率が上がりにくい分、票数も多くなっている。場合によってはどこかの地域を完全に諦めるといった取捨選択も必要だ。7日が終わると、各地区での投票数がランダムに決まり、これに支持率をかけて得票数が決まる。例えば40000人の町で投票率が40%、支持率が37.5%だと、投票数が16000、得票数が6000となる(計算早見表が付いている)。総得票数の過半数をとれればプレイヤーの勝利となる。支持率の高い地域で投票率が高いと嬉しいが、それは当日フタを開けてみて分かることだ。人事を尽くして天命を待つ。

7人プレイで1時間ほど。私は候補者となり、序盤は朝立ちで地道に運動する。しかし度重なるアクシデントで、最も人口の多い「ニ悠町」の支持率が伸び悩んだため、桃太郎(町中を練り歩き、味方を増やす)を決行することに。この活動は候補者とその家族の同行が必須で、支持率が一気に2倍になる。ところが当日、アクシデントカードで「ダウン」が出て候補者がまる1日休みなってしまう。「肝心なときに~!」そこで最後に「演説」に挑戦。これは時計を見ないで公約を演説し、50~60秒以内に収まれば支持率が2倍になるというもの。しかし結果は5秒ほど超過してしまい失敗した。結局この2つの失敗が響き、支持率100%だった地域で投票率が最低だったことも影響して落選。最後は祈るような気持ちで投票率が出るのを見つめていた。

残念な結果に終わったが、こうしたほうがよい、ああしたほうがよいとみんなでアイデアを出し合ってゲームを進め、アクシデントを乗り切っていくのは結束感が高い。リアルな選挙活動がつめ込まれているので否応なくその世界に浸ることができる。軽いロールプレイもできて、選挙期間中の高揚感を味わうことができた。

Mayor
やおよろズ(2014年)
3~7人/16歳以上/60~90分
ボードゲームショップ検索:MAYOR

廻る呪いと勇者たち(Curses Turning Around and Heroes)

| コメント(0) はてなブックマーク - 廻る呪いと勇者たち(Curses Turning Around and Heroes) 

呪いは俺が引き受ける。お前は敵に専念してくれ!

廻る呪いと勇者たち

人に呪いを与えた竜を倒す協力型デッキ構築ゲーム。協力型のデッキ構築ゲームはこれまでいくつかあったが、このゲームの特徴は、プレイヤー間でカードを分け合ってデッキを構築するというシステムだ。強い人にカードを集めたり、瀕死の人に呪いカードが行かないようにしたりする。

場には2体モンスターが登場するので、今回どちらと戦うかみんなで相談。強いモンスターは経験値が大きいが歯が立たないかもしれないので、序盤は弱いモンスターを選ぼう。モンスターを決めたら早速戦闘が始まる。

手番には、自分のデッキから2枚引いて、そのうち1枚を使い、もう1枚は「トラッシュ」となる。カードは基本的にモンスターにダメージを与えるか、自分のパラメーターを上げるかである。パラメーターには、HP、攻撃力、防御力、魔力がある。攻撃力を上げれば、1回の攻撃でモンスターに与えるダメージが増え、防御力を上げれば、モンスターから受けるダメージが軽減される。魔力は攻撃や回復など、いろいろな使い道がある。

全員が1回ずつ手番を終えるとモンスターが攻撃してくる。ダイスを振って、モンスターカードに指示されたダメージや、バッドステータスカード(マヒ・毒)を受ける。これでHPが0になってしまったら、呪いカードを1枚受け取って回復。この呪いカードはデッキに入り、ゲームの敗北に一歩近づくことになる。

再び全員が手番を行い、モンスターが攻撃するというのを繰り返して、モンスターを倒すか、誰かのデッキが尽きたらラウンド終了。モンスターを倒せたら、経験値として強力なカードが手に入る。また、倒したか否かにかかわらず、呪いカードを1枚受け取る。

再びデッキを作って次のラウンド開始。手番ごとに1枚捨てていた「トラッシュ」は、次のラウンドで左どなりのプレイヤーのデッキに移る。そのため、攻撃力が高いプレイヤーに攻撃カードを回したり、魔力が多いプレイヤーに魔力カードを回したりといった作戦ができる。さらに、呪いカードが多い人に呪いカードを渡さないというプレイが重要だ。

というのも、手番に2枚引いたとき、どちらも呪いカードだと即敗北になるのである。その前に、パラメーター上げをそこそこにして、ドラゴン退治にいかなければならない(モンスターを選ぶ代わりにモンスターを指定する)。モンスターを無事に倒せれば全員の勝利。

1ゲーム目。最初から強いモンスターを狙い、経験値を上げられないまま呪いカードがあっけなく増えて敗北。その経験を活かして2ゲーム目は、楽勝のモンスターを倒して経験値を上げていくようにした。デッキの回し方も慣れてきたので、順調にパラメーターが上がり、ドラゴンとの対決までこぎつける。攻撃力の高いプレイヤーがどんどん殴って勝利目前。しかしそこでtomokさんが呪いカードを2枚引いてしまい、ぎりぎりのところで敗北。惜しいところだった。

ゲーム終了につながる呪いカードの引きは運の要素が大きいけれども、毎回スリルがあって楽しめるし、プレイ時間が短いので再挑戦してもよい。何より悠長に経験値稼ぎをせず、見切り発車でドラゴンに挑戦しなければいけないため、濃密なプレイ感が得られる。

廻る呪いと勇者たち
Critter、つきなたこねこ/emag-イマージュ-(2014年)
2~4人用/10~30分
ゲームマーケット2015春に再販予定、委託販売等検討中
ボードゲームサークルemag

ムラーノ島(Murano)

| コメント(0) はてなブックマーク - ムラーノ島(Murano) 

じっくりと島をデザイン

ムラーノ島

ヴェネツィア本当から水上バスで15分、運河で7つの島に分かれたムラーノ島は、ガラス細工「ヴェートロ・ディ・ムラーノ」で有名である。その美しいフォルムは、日産のクロスオーバーSUV「ムラーノ」の名前の元にもなった。この島を舞台に、商人となってお偉いさん方の要求に応え、名声を稼ぐドイツのボードゲーム。作者は『村の人生』のブラント夫妻。ムラノつながりは、もちろん日本語だけの話である。

お偉いさんの要求はわがままだ。「この島では店を沢山建てろ」「この島にはあなただけガラス工房を作って」「青いガラス細工を集めろ」「この島ではガラス工房とショップと宮殿を全部同じ軒数にしろ」「この島には客を3人以下にして」......こんな人物カードの要求を満たすように、島をデザインしていくのがゲームの中心だ。プレイヤーによって狙いが異なるため、達成は容易ではない。

中心となるシステムは「ワーカームーブメント」である。建物タイルを買う、それをボード上に建設する、ガラス細工を作る、ショップから収入を得る、人物カードを買う、ゴンドリエーレ(ゴンドラの船乗り)を配置するといったアクションは、ボード周辺にあるアクションスペースに船を移動して行う。何隻かの船がアクションスペース上にあり、空いているところに進めてアクションを行うことができる。ほかの船があるスペースでは、まずその船をどかしてから、後ろの船を進めなければならず、これにはお金がかかる。「ワーカームーブメント」といえばS.フェルトの『ルナ』(TGiWレビュー)があるが、船はみんなが共有していて、どの船を動かしてもいいため、選択肢は広い。

ゲームのポイントとなるのが、ガラス細工の製造だ。ガラス工房タイルを買い、ボード上に建設し、製造アクションを行うことでガラス細工ができる。このガラス細工はすぐに売ることができ、ゲーム中の重要な収入源になるのだが、製造のとき、島に煙と熱が立ち込め、住民を脅かすため、名声点が下がってしまう。そして名声点が十分になければ、製造することができない。宮殿などを建てて名声点を稼ぎ、その名声を使ってガラス細工を作り、その収入でまた新しい建物を作るという自転車操業。お金も名声点もカツカツなところがゲーマーズゲームらしい。

そんなカツカツぶりを少し和らげてくれるのが「特別な建物」。これを建てると、特別な建物カードを受け取り、ちょっとした特殊効果が得られる。特定のアクションのたびに収入が増えたり支出が減ったり、ガラス細工の色を変更できたり、選べるカードの枚数が増えたりする。これを活かしたアクション選択ができると、ゲームを進めやすい。

タイルの山が切れたらゲーム終了となり、得点計算に移る。ゲーム中にゴンドリエーレを置いた島に人物カードを適用し、その条件を満たせば名声点が入る。ゴンドリエーレを置いていない島には、人物カードを適用できない。どれだけ多くの人物カードを適用できるか、得点が最大限になるように建物などを配置できるかが勝敗を分ける。

4人プレイで約90分。人物カードを慎重に選ばないと全く得点できないため、選択に悩んだ。1ゲーム目はcarlさんが名声点を最大限削ってガラス細工を量産し、そのガラス細工が名声点になる人物カードで大量得点して1位。2ゲーム目はtomokさんが人物カードをたくさん集め、少しずつ加点して1位となった。島の状況を見ながら、人物カードをもっと増やすか、それともゲームを終わらせにいくかという選択肢が悩ましい。ゲーム終了時にボーナスカードの条件を満たして大逆転というゲームはよくあるが、このゲームはそうではない。ボーナスカードがほとんどの得点源で、ゲームを通してその条件を満たすようコツコツ進めていくというプレイ感覚が新しかった。

Murano
I.ブラント、M.ブラント作/ルックアウトシュピーレ(2014年)
2~4人用/10歳以上/60分

ムードX(Mood X)

| コメント(0) はてなブックマーク - ムードX(Mood X) 

怒るかと思ったら・・・

ムードX

絵の中のキャラクターに実在の人物を当てはめて、その感情を当てるコミュニケーションゲーム。イタリア人のデザインを中国の出版社が製品化し、シュピールに出展した。

カードをめくると、『ディクシット』のようなファンタジックなイラストが描いてあり、そこに何人かのキャラクターがいる。魔法使いだったり、船乗りだったり。

これらのキャラクターのうち親はどれかを1人が指定し、もう1人が残りのキャラクターが誰かをいう。芸能人でもいいし、歴史上の人物でもいいし、そのメンバーが知っている人(プレイヤーのうち誰か)でもいい。そしてもう1人がそのキャラクターのセリフをアドリブで考える。

親は円盤を見て、そのシチュエーションでどんな感情になるかを選ぶ。頭にきた、がっかりした、悲しい、嬉しいなど8択。ほかのプレイヤーも同じ円盤を持っており、親がどの感情を選びそうか予想する。円盤を公開して、親と同じか近い感情を選んだ人が得点。親も同じ得点を獲得し、コマを進める。こうしてゴールに先についた人の勝ち。

4人プレイで30分。超内輪ネタで盛り上がったので、その展開については省略させて頂くが、笑いの絶えないゲームだった。

Mood X
M.チアッチエラ、B.D.イノチェンティ/プランプレイ(2014年)
4~8人用/8歳以上/20分
国内未発売

マスクメン(Maskmen)

| コメント(0) はてなブックマーク - マスクメン(Maskmen) 

強さ未確定のレスラーたち

マスクメン

カードの強弱がだんだん決まってくる大富豪系のカードゲーム。ゲームマーケット2014春にオインクゲームズが発売した。手札のレスラーが強くなるように、場をコントロールしよう。

6人の新人レスラーをどんどん売り込んで、手札を早くなくした人が勝つ。最初の人は1枚、レスラーカードを出す。次の人は2枚、別のレスラーカードを出す。3番目の人はあれば3枚、さらに別のレスラーカードを出す。出せない、あるいは出したくないときはパス。

このとき、最初に出されたレスラー<2枚のレスラー<3枚のレスラーというように、強さの序列ができあがっていく。序列は独特なかたちのマーカーを並べて表す。このゲームの特徴である、強弱の確定システムだ。

一度には3枚までしか出せないので、3枚出たところでラウンド終了。最後まで残った人が、残った手札から次のカードを出していく。このとき、確定した強弱は引き継がれており、序列が強いカードは+1枚でなくとも出せるようになる。例えばピンクのレスラーより灰色のレスラーが強ければ、灰色のレスラーはピンクのレスラーと同じ枚数で出してよい。序列が上になるほど、切り札化してくる。

未登場のレスラーが次のラウンドで出された場合、前の序列とは別に序列ができあがる(マーカーが2列になる)。これは、前のラウンドに出ていたレスラーとの強弱が未確定であることを表す。やがて、前のラウンドで出たレスラーが+1枚というかたちで出されると、前の序列と新しい序列がどこかでつながることになる。こうしていずれは、最強のレスラーが誰か決まっていくというわけだ。序列を組むのはちょっとややこしいが、トーナメントのようで面白い。

3人で20分ほど。最初は序列の組み方がうまく飲み込めなかったが、ラウンドをまたいで組んでいくことが分かると理解できた。そうなると、強いカードを温存しておいて、後半に畳み掛けて上がるという大富豪の醍醐味が楽しめる。自分が枚数を多くもっているレスラーを強いカードに仕立てあげたいところだが、ほかのプレイヤーとの絡みがあって容易でない。ほかのプレイヤーからの棚からぼた餅でいきなり最強になったり、逆に最弱になったりすることもあった。そんなドラマも起こりつつ、手札を眺めて作戦を練るテクニカルなゲームだ。

マスクメン
佐々木隼・新澤大樹/オインクゲームズ(2014年)
2~6人用/9歳以上/20分
オインクゲームズ:マスクメン

キノコハンターズ(Mushroom Hunters)

| コメント(0) はてなブックマーク - キノコハンターズ(Mushroom Hunters) 

キノコ採りのリスク

キノコハンターズ

キノコ採りをする人に聞くと、崖っぷちに生えているのをどうしても取りたくなるのだという。崖っぷちは手が届かないから、たくさんキノコが生えている。みんなあきらめたのを、うまく採れたら嬉しいだろう。そう思って、崖から転落して怪我をしたり、遭難したりする人も少なくない。

このゲームはそんなキノコ採りのリスクをバランスゲームというかたちでうまく表現している。しなった厚紙のカードの上に倒れないようコマを乗せて、キノコを集める。キノコがいっぱい書かれたカードを誰も取れないでいると、どうしても挑戦したくなってくる。そして滑落してしまうのだ。大阪の同人サークル、たなごころの作品。

手番にできることは、ハンターコマをキノコカードの上に置くか、ハンターが置いてあるキノコカードをハンターと一緒に取るか、失敗して除去されたハンターを手元に回収するか。キノコカードを集めて、場札の得点カードと交換し、その得点を競う。

ポイントは、ハンターコマの配置は1体ずつしかできないのに、キノコカードを採るのはいくつでもまとめてできるところだ。置けるところにはどんどん置いて、一度にチャレンジすれば得点が高い。しかも、ほかの人が倒すとペナルティとしてキノコカードを奪うこともできる。

3人プレイで30分以上かかったのは、慎重にコマを置いていたというのもあるが、我慢比べになってきたからである。まずみんな置けそうなところにどんどん置いていく。そのうち置けるところがなくなってくる。すると、キノコ採りをしないで、除去されたハンターの回収を始める。回収できるハンターもなくなった人は、安全そうなところを恐る恐る採る。でもほかのコマを倒してしまってペナルティを支払う。倒れたところに次の手番の人がコマを置く・・・しまいには、わざと倒れそうなところにおいて邪魔をするというプレイも。

しかし倒れそうな場所でも、慎重にやれば意外と倒れないこともあり、その見極めも重要だった。難しい場面を何度も切り抜けたbashiさんの勝利。ここを取れればトップというプレッシャーの中、いいキノコを採れたときの嬉しさは格別である。

キノコハンターズ(ハコイリ)
たなごころ(2013年)
2~3人用/20~30分
絶版・再版待ち

メイデイ!メイデイ!(Mayday! Mayday!)

| コメント(0) はてなブックマーク - メイデイ!メイデイ!(Mayday! Mayday!) 

疑心暗鬼のコックピット

メイデイ!メイデイ!

フライト中に機長が謎の突然死を遂げた。クルーの中に裏切り者がいるらしい。裏切り者が入らないよう、信頼できるクルーを選んで、コックピットに入れようというゲーム。オランダのクワリ社(オランダ)が今流行りのクラウドファンディングで昨年発売した。飛行機が海の藻屑と消えるか、無事に帰還できるかは、推理と心理戦にかかっている。

プレイヤーの中で、2~3人が裏切り者となる。これは各自に配られ、ゲーム中伏せておく3枚のカードで表され、3枚中2枚が裏切り者カードなら裏切り者、3枚中1枚が裏切り者カードなら正規クルーということになる。正規でも1枚は裏切り者カードをもっているところがポイントで、2枚見ても正体がまだ分からないことがある。

全員が目を閉じて、裏切り者がお互いを確認したらゲームスタート。

ゲームは、投票によって信頼できるクルーをフェイズ1で3人に絞り込み、フェイズ2ではその中から2人、そしてフェイズ3で1人に絞り込んでいくという消去法で進められる。まず各自が両隣のプレイヤーのカードを1枚ずつ見て、それが何だったかをマーキング。各フェイズでも、指定されたプレイヤーがカードを1枚見て、マーキングしてから投票を行う。

正規クルーはカードの中身を正直にマーキングしなければならないが、裏切り者は嘘をついてもよい。したがって裏切り者は、正規クルーに裏切り者マーカーを置いて、そのプレイヤーが裏切り者であるかのように見せかける。正規クルーが見たものと食い違うとき、必ずどちらかが裏切り者だということになるが、果たしてどちらが裏切り者なのか? 推理のしどころだ。

投票も手がかりとなる。攻撃か防御を選んで一斉にオープンし、防御が同数以上なら信任、攻撃が過半数ならば不信任となる。裏切り者としては、仲間の裏切り者に防御カードを出して信任してもらいたいところだが、あからさまにやっては、裏切り者だとばれてしまう。最後まで残った1人が裏切り者だったら、裏切り者の勝利。

最後の1人が正規クルーでも、ゲームはまだ終わらない。再びマーキングした後、その人が誰かを指名するというのを繰り返して、全ての正規クルーを間違わずコックピットに入れなければならない。途中で1回でも裏切り者を指名してしまったら裏切り者の勝利となる。

5人プレイで30分ほど。1ゲーム目はtomokさんの嘘から芋づる式にbashiさんもばれて正規クルーの勝利。ベテランカード(ゲーム中に特殊効果がある)を使った2ゲーム目は、中盤で鴉さんが裏切り者だと判明したが、もう1人が分からない。その1人は、盛んに鴉さんを叩いていたぽちょむきんすたーさんだった。みんなすっかり騙されてコクピットに入れてしまい、裏切り者の勝利。

嘘つきが本当のことをいう場合もあるので、ブラフと推理がほどよくミックスしたゲームとなっている。1人ずつ消去法で絞りこまれていくという仕掛けもスリリングで面白い。

Mayday! Mayday!
C.v.モーセル/クワリ(2013年)
5~8人用/10歳以上/25分
ゲームストア・バネスト:メイデイ!メイデイ!

マネキング(Mani-King)

| コメント(0) はてなブックマーク - マネキング(Mani-King) 

そのポーズでそのセリフ?

マネキング

サイコロの目を見ていち早く、変なポーズで変なセリフをいうリアクションゲーム。福井のちゃがちゃがゲームズがゲームマーケット大阪に初出展した作品のひとつで、フランスのカクテルゲームズのようなノリで楽しめる。ただし、恥じらいは捨てること。

ランダムに7つ、ポーズとセリフが組み合わされる。8つのサイコロをみんなで振って、どのサイコロでも出なかった目(全ての目が出ていたら「X」)のポーズとセリフを探し出し、いち早くそれを行う。一番遅かった人、間違った人は脱落。これを繰り返して、最後に生き残った人がマネキングとなるのだ。

ポーズは全身で表すため、立ってプレイすることになる。セリフはどれもハイテンション。しかもスピード勝負とあっては、テンションが上がらないはずがない。

1ゲーム目はこまつなさんと、うーさんが決勝に残った。最後のセリフ「ヘイ!」が、コンマ1秒の差で「ヘヘイ!」に聞こえるくらいの僅差でこまつなさんの勝利。みんなが慣れたところで2ゲーム目。ポーズを取るまでの時間がさらに短くなるという激戦だったが、サイコロの読み方を工夫して私が制した。

ポーズとセリフでテンションがおかしいくらいに盛り上がり、終始笑いっぱなしだった。

マネキング
とっち~/ちゃがちゃがゲームズ(2014年)
3-8人/8歳以上/10分
絶版・再販待ち
ちゃがちゃがゲームズ:マネキング

メイクルール(Make Rule)

| コメント(1) はてなブックマーク - メイクルール(Make Rule) 

メイクドラマ

メイクルール

最初にカードを5枚配り、2枚が表、3枚が手札。ルールはまだない。1人3回ずつ「ルール」を提案し、多数決で決める。そんなプレイヤーまる任せの国産カードゲーム。『フランケンデリバリー』のYbYゲームズによる作品で、ゲームマーケットで頒布された。『みんなで決めたこと(Die regeln wir schon)』というドイツゲームがあるが、それ以上に自由度が高く、クリエイティブである。

自分が勝つように、都合の良いルールを提案する。「手札のカードの数字の合計が一番小さい人が勝ち」「絵柄が5種類揃っていれば勝ち」など。絵柄は戦車、ミサイル、爆弾、核爆弾、戦闘機、潜水艦(物騒だが、シュールなほどコミカルに描かれている)があり、「核爆弾は爆弾とみなす」などといったルールも可能だ。ただし、自分だけに都合のよいルールは却下されてしまうから、少し緩めにして、ほかの人に賛同の余地を与えないといけない。その辺りのさじ加減が難しい。

メイクルール(ルール)採用されたルールは、メモなどに記入していく。今回のゲームで採用されたのは右の写真のルール。「種類×合計数が少ない人が勝ち」と「3があると勝負に参加できない」が強烈で、そのための対策がほかのルールとなっている。ちなみに、勝負に関するルールは原則として後のほうを優先、手札の処理に関するルールは決まった順に行うこととした。

4人プレイで20分ほど。ほかの人の提案から、だんだん手札の内容が読めてきて、それを推理しながら次の提案をしていくところが面白い。少ない人が勝つルールの中で、「1枚捨て札にできる」「もう1枚捨て札にできる」の提案が通ったが、追いつかなかった。同着でtomokさんと神尾さんの1位。同着の場合どうするかというルールも提案できたかもしれない。

Make Rule
作者不明/YbY Games(2013年)
3~7人用/8歳以上/15~30分

マスカレイド(Mascarade)

| コメント(0) はてなブックマーク - マスカレイド(Mascarade) 

オレは一体誰なんだ?

マスカレイド

昨年暮れに訳出した「日本のミニマリズム」で、フランス人デザイナーのB.フェイドゥッティ氏は、「単一のメカニズムに基づいた超シンプルなゲームで、1ダースのコマやカードだけでプレイでき、禅的な美しさを強調したもの」がブームになりつつあると述べている。そこで言及されたのが、『ラブレター』と『クー』と、この作品だった。自身の作品なので手前味噌になってしまうが、『ラブレター』と同様に、手札が1枚しかないゲームである。フェイドゥッティ氏の代表作である『あやつり人形』を、さらにシンプルにしている。

目標は13金集めること。自分の番には、自分の職業を発表し、その職業の能力を使ってお金を集めていく。ただし、自分がもっている職業を正直にいう必要はない。それどころか、自分がどの職業なのかもどんどん分からなくなっていくのだ。

はじめに1枚ずつ配られる職業カードを、みんなで確認をしてからゲームスタート。手番には、自分のカードを見るか、誰かと交換するか、能力を使うかの3択である。最大のポイントは、交換を机の下で行い、交換したふりをして実際は交換しなくてもよいというルールである。ゲームスタートからの4手番は、これしかできない。そのため最初からどんどんカオスになっていく。

AさんとBさんが交換して、BさんとCさんが交換して、Cさんと自分が交換した。その後、自分の前にあるカードは、Aさん・Bさん・Cさんが前にもっていたものか、前と変わっていないかということになる。カードを見るのは、それだけで手番が終わってしまい、1周する頃には誰かと交換されているかもしれない。

能力を使うとは、例えば王様だったら銀行から3金取るとか、道化だったらほかの人同士のカードを交換するとかいったもので、カードを公開する必要はないから、どの職業を宣言してもよい。ただし、本当の職業をもっている人が名乗り出ると阻止されてしまう上に、罰金を支払う羽目になる。でも、みんなも自分の職業があやふやだから、あまり名乗り出なさそうなところに乗じて適当な職業をいってお金を取ってしまうのである。

ゲーム中にどんなことが起こるかというと、同じ職業を名乗る人が次々と出てくる。しかもそのみんなが自分の職業が何であるかはっきりと分からないため、名乗り出ることもしない。「司教です。一番お金をもっている人から2金もらいます」「私も司教です。2金もらいます。」「私も」「1人しかいないはずですが?」この3人は、カードを交換し合った仲である。お互い確認していないことを担保にして、一種の同盟を結んでいるのだ。この変な連帯感がたまらない。

8人プレイで15分ほど。私は農夫で、もう1人名乗り出てくれればもらえるお金が増えるが、誰も名乗り出てくれない。そのうち自分の手札を確認したhataさんが王様を名乗って3金を集めだす。それは本当なのか分からないまま、交換で流れていく王様。きっと自分のところに来ただろうと思っていたが、ゲームが終わって確認すると、自分の前にあったのはもう1人の農夫だった。勝者は、上記の司教同盟をうまく結んで稼いだstさん。

まだ使っていない職業もあるので、人数が多いときにまた試してみたい。

Mascarade
B.フェイドゥッティ/ルポ・プロドゥクシオン(2013年)
2~13人用/10歳以上/30分

豆の女王シシィ(Sissi!: Die Bohnenkaiserin)

| コメント(2) はてなブックマーク - 豆の女王シシィ(Sissi!: Die Bohnenkaiserin) 

価値が乱高下する女王

豆の女王シシィ

ドイツのボードゲームイベント「シュピール'13」で発売された『ボーナンザ』シリーズ新作。出版はルックアウトでもアミーゴでもなく、ウィーンのオーストリアボードゲーム博物館である。タイトルになっているシシィとは、オーストリア皇后エリーザベト(1837-1898)の愛称。50豆になっていて、やたらたくさん出てくる。そのほかの豆は18豆と20豆がおらず、イラストがオーストリア風になっている。

手札の順序を変えずに豆を植えて、山札から引いたカードをトレードして植えるというところは『ボーナンザ』と同じ。同じ豆をたくさん植えれば植えるほどお金になるが、畑は2つしかないのに、いろいろな種類の豆が出てくるので、育つ前に収穫しなければいけないのが悩ましい。

『シシィ』の特別ルールは3つ。まずどの豆を植えるにも、50豆を1枚おきに挟み込まなければならないというルール。6豆だったら、6豆→50豆→6豆→50豆......というように重ねていかなければいけない。かさが増えてお金が増えるのではないかと思ったら大間違い。手札からも、山札からも、そう都合よく交互にカードは出てこないので、植え替えを余儀なくされることが多い。

それから、手番の最後に50豆が一番上にある畑は、強制的に収穫しなければいけないこと。50豆が一番上にあると、50豆のレート(かなり安い)にしかならない。6豆→50豆→6豆→50豆ときて、6豆が出せればもっと育てて3ターラーを目指せるが、6豆がないと1ターラーに終わってしまう。

そして手番の最後に、全員が1枚ずつ補充するというルール。このため手札はみるみるうちに膨れ上がり、交渉でどんどんほかのプレイヤーに放出しないとほしい豆が出せない。

この3つのルールによって、交渉は非常に活発になる。50豆の汎用性が高いので、高レートで取引されるのだが、みんなが50豆をもってしまうと一転して価値が下がるところが面白い。交換材料はよりダイナミックで、4枚、5枚と一気にカードが行き交うこともあった。「16豆2枚と50豆2枚あげますから、50豆下さい」もう訳分からん。

5人プレイで45分ほど。最初は50豆の価値をはかりかねていたが、ほかの人の手番中に植えてかさを増やしておくことの重要性が分かると価値が跳ね上がった。手札もふんだんにあるので贈与も派手。『ボーナンザ』はシビアな計算のいらない交渉ゲームだが、かといって相手が得しすぎるのもいけない。いくら手札が余っていても、絞るところは絞り、8豆と10豆を辛抱強く育てた私が僅差で1位。

Sissi!: Die Bohnenkaiserin
U.ローゼンベルク/オーストリアボードゲーム博物館(2013年)
3~5人用/12歳以上/45分
国内未発売

狙え! 一攫千金 メダルドリーム(Medal Dream)

| コメント(0) はてなブックマーク - 狙え! 一攫千金 メダルドリーム(Medal Dream) 

クリスマスプレゼントに

ゲーセンなどにあるメダルゲームを、家庭で対戦できる作品。4人まで賑やかに遊ぶことができる。ニチアサキッズタイムのCMで気になって購入。

手持ちのコインを8枚もち、スイッチを押して内臓の音声の合図でスタート。コインを発射台にセットして中央に向かって飛ばす。発射台のわきに自分のトレイがあり、そこにコインをたくさん集めた人が勝つ。

コインは、周囲の台と、中央のバランストレイと、回転する4箇所のメダルポットにある。発射台はカタパルトのように上に飛ばすところと、下に転がすところがあり、どちらから発射してもよい。バランストレイはカタパルト、周囲の台とメダルポットは転がして狙う。

クセモノなのは回転スピードが自動で変わったり、途中で止まったりすることだ。止まってしまうと、周囲の台とメダルポットは狙えないから、バランストレイを狙うしかない。一方、バランストレイはコインがたくさん載っているものの非常に不安定で、自分のところに落ちる確率は低い。だからこそギャンブル好きはそこを狙う。

家族で5回連続プレイ。メダルポットへの入れ方をマスターした長女の勝率が高かった。長男と私はひたすらバランストレイを狙っては、自分のトレイを空っぽにしていた。3色のコインで得点を変えるルールはまどろっこしいが、1枚10点と1枚-10点になるスペシャルコインを加えたルールだけ入れるのがオススメ。

狙え! 一攫千金 メダルドリーム
作者不明/メガハウス(2013年)
2~4人用/6歳以上/5分

密林(Jungle)

| コメント(0) はてなブックマーク - 密林(Jungle) 

ライオンとトラで飛び込む

中国の2人用伝統ゲーム『闘獣棋(とうじゅうき)』のフランス語版。箱とボードが金ピカでかっこいい。

8つの動物を操り、自分のコマを相手の陣地に入ることを目指す。登場する動物は強い順にゾウ、ライオン、トラ、ヒョウ、オオカミ、イヌ、ネコ、ネズミ(ジャングルにはあまりいないような......)。盤上に番号がついているので、そのとおりに並べてスタート。

動物には強さが書かれており、弱い動物は強い動物のいるマスに入れない。逆に強い動物はそれ以下の強さの動物を取ることができる。例外はネズミで、ゾウを取ることができる(ゾウもネズミを取ることができる)。

密林

移動は1マスずつ。ただしライオンとトラはボード途中にある池を飛び越えることができ、ネズミは池の中に入ることができる。池の中に入ることができるのはネズミだけ。

相手の陣地の前後のマスはワナで、ここに入った動物は強さが0になってしまう。そこで取られないようにするには、何頭かの動物を同時に進めるか、相手の陣地の空いたところから攻め入るしかない。

妻と2戦して1勝1敗。1戦目は相手のコマを取りまくる展開で、生き残ったコマの数で制圧したが、2戦目はコマを取っているすきに隙ができた陣地に入り込まれた。川を越えて飛び込むライオンとトラがお互いにすれ違ったところが勝負どころのようだ。

Jungle
伝統ゲーム/マタゴー(2007年)
2人用/8歳以上/20分
国内未発売
Wikipedia:闘獣棋

もっとよせて(Dicht dran)

| コメント(0) はてなブックマーク - もっとよせて(Dicht dran) 

一番近いと思ったのにぃ!

中央に出されたカードに最も近い数字を狙うカードゲーム。それと同時に、2枚のカードの間に入っていないといけない。このカードは通るや否や?

6枚のカードを円形に並べ、そのうち1枚を中央に移動したらスタート。全員一斉にカードを出して、中央のカードに一番近かった人(一番近い人が2人いた場合、数字の大きいほう)が得点となる。それ以外の人は、別の2枚のカードの間に数字が収まっているかをチェックして、外れていると山札から引かなければならなくなる。カードは1~100までで、重複はない。

写真では、22が「目標カード」。これに対して、21を出した人が22のカードをゲットして得点になった。それ以外の人は、42と52の間に収まっているかをチェック。47のカードはセーフである。

リスクを承知で目標カードを狙うか、諦めて失点しないようにするかが悩ましい。目標カードと、2枚のカードは毎回変わっていく。2枚のカードの間が狭くなると絶体絶命。「出せるカードがないよ!」と思って出したら、他の人もあまりもっていなくて目標カードをゲットできたりもする。『ニムト』のような、一か八かの賭けや、してやったり感が楽しい。

もっとよせて

誰かの手札か山札がなくなったら前半終了。得失点を合計して後半に入る。前半と後半の合計が多い人の勝ち。

前半は手探りだったが、後半になると、どのようにカードを出していったらいいかコツが飲み込めてくる。この次、この次の次の目標カードと2枚のカードが分かっているので、そこに出すカードを温存しておくという戦略も有効なようだった。前半は私が1位で折り返したが後半、鴉さんが巻き返して逆転した。

逃げてばかりいては得点できないが、無謀プレイは失点になってしまうところがよい。簡単なルールで1枚1枚に一喜一憂できる楽しいゲーム。『ニムト』に飽きた方などに。

Dicht dran
R.シュタウペ/ニュルンベルガー・シュピールカルテン(2013年)
3~5人用/8歳以上/20分
ゲームストア・バネスト:もっとよせて

マヤ(Maya)

| コメント(0) はてなブックマーク - マヤ(Maya) 

高い段を独占したい

昨年の暮れ、マヤ暦で世界の終わりかと騒がれたマヤ文明。その最盛期、ピラミッドの建設に貢献してお金を稼ぐドイツのゲーム。ドイツ年間ゲーム大賞推薦リスト。自分の石材を置く場所が上の段になればなるほど収入が高いが、そのためにはまず下の段に自分の石材を置いておかないといけない。

ゲームは石材の入手とピラミッドの建設の二段階を交互に行う。まずは石材の入手から。ここでは手札の作業員カードをいくつかの石切り場に入札する。カードは裏にしておくので、枚数をもとにどこが取れそうか考えなければならない。数値の高いカードは、裏面にその印が付いているので、これも手がかりにしよう。全員がパスしたらオープン。数値の高い人が石材と、その石切り場の特殊効果マーカーをゲットできる。

マヤ

石材を手に入れても安心してはいけない。石材を、手札に残しておいた作業員カードで建設地へ運ばなければならないのだ。石材をたくさん落札しても、入札のために作業員を使い過ぎると運べなくなってしまう。作業員のキャパシティーを超えた石材は捨てるはめに。

こうしてようやく建設に取り掛かれる。ピラミッドには順番に1つずつ石材を置いていくが、下の段が埋まらないと次の段を始められず、かつ、下の段に自分の石材を置いている人しか次の段に石材を置けないというルールがある。段ごとに石材の多い人に収入が入るが、難易度の高い上の段ほど収入が高い。石材を別のピラミッドへ移動したり、連続で置いたりできる特殊効果マーカーを活用してチャンスを広げたい。

収入が入ると、石材の一部が崩れてなくなる。下の段の自分の石材がなくなると、上の段もがらがらと崩れるのがせつない。ほかのプレイヤーにとってはチャンスとなる。

サガエさんが石材を無料で運べるソリと、追加の石材の特殊効果を活用して1位。私は、終盤で高い段を独占して高得点をあげたが、序盤にトップの収入がほとんど入らなかったのが響いて下位に沈んだ。入札と陣取りの両方で、価値1つの差、手番1回の差にひりひりする遊び応えのある作品である。

Maya
B.アイゼンシュタイン/アバクスシュピーレ (2003年)
2~5人/9 歳以上 /60~90 分
絶版

メルトダウン2020(Meltdown 2020)

| コメント(2) はてなブックマーク - メルトダウン2020(Meltdown 2020) 

脱原発!

2020年、とある国。災害により損壊した原子力発電所群から漏れる放射能をかいくぐって、住民を避難させるオランダのボードゲーム。シンプリーファン(アメリカ)の英語版が「トリアージ(Triage)」というタイトルをつけているように、全員を救助できないときに優先順位をつけて選別せざるをえない苦しさ・難しさを痛感させられる。はじめに断っておくが、決して楽しめるゲームではない(楽しむべきゲームでもない)。

トリアージとは、災害医療において人材・資材が追いつかないときに、患者の手首にタグをつけるなどして、治療優先度を決めることである。重症の順に優先されるとは限らず、まだ命があっても、ほかの患者を優先するために処置されず、結果的に死亡することもある。

メルトダウン2020

マップ上に7つある原発。8面ダイスを振って、その中の1つが放射能漏れを起こす。その状況を見ながらバス、車、ヘリで周囲を周り、自分のカラーの住民を空港まで運ぶ。バスは4人まで乗れるが移動速度が遅く、車は定員3人でやや早く、ヘリは定員2人で非常に早い。3つの交通手段を駆使して、緊急度の高い人から救助していかなければならない。

ラウンドの流れは放射能漏れ、バスの移動、放射能漏れ、車の移動、原発の修復、ヘリの移動、そして被曝判定の順。放射能漏れが起こるたびに、その原発に放射能ディスクを1枚重ねて、被害が累積していく(修復で1枚除去)。このディスクの枚数が、どれだけ広範囲に被曝するかを表している。

1枚だと周囲1マスに1シーベルトの被害。2枚だと周囲1マスに2シーベルト、2マス遠くに1シーベルト。3枚だと周囲1マスに3シーベルト、2マス遠くに2シーベルト、3マス遠くに1シーベルト。住民は1シーベルトで病気、2シーベルトで重体、3シーベルト以上で死亡する。

後半になると病気や重体の患者が続出し、避難中に死亡する恐れも高まる。最後は、病気でも重体でも、生きて脱出させた数を競うので、避難ルートにも慎重な判断が求められる。そこでどうしても出てくるのがトリアージである。

どの交通手段からも遠いところにぽつんといる住民を救助できるか否か。そこを優先してヘリを飛ばせば、別のところで2人死亡するかもしれない。その場合は、申し訳ないが見捨てざるをえない。その苦しさで胸が詰まる。そうならないように最善を尽くしているのに。

最後は、バス・車・ヘリの運転手も乗り捨てて空港から脱出する。どんどん高まる危険の中、もう1人を救助に行くべきか否か。脱出すれば少なくとも運転手は助かるが、無謀に救出に向かえば、運転手も住民も死んでしまうかもしれない。

ぽちょむきんすたーさんが22人を救助して1位。早々に運転手を脱出させてしまった私は4人多い犠牲者を出してしまった。タブー破りだが、救助の優先度だけでなく、原発事故の被害の甚大さまで非常に考えさせられる作品。脱原発を、もう一度真剣に考えようと思った。

Meltdown 2020
C.v.モーセル/クワリ(2011年)
1〜5人用/8歳以上/40分
ゲームストア・バネスト:メルトダウン2020

メキシカ(Mexica)

| コメント(0) はてなブックマーク - メキシカ(Mexica) 

エリアを生成しながら陣取り

1999年に『ティカル』、2000年に『トーレス』がドイツ年間ゲーム大賞を受賞した。どちらもアクションポイントというシステムを使った重量級ゲームで、選択肢が多く、1手番1手番にたっぷりと時間をかけて悩み、結果としてプレイ時間が長い。この後、ドイツ年間ゲーム大賞はファミリー・カジュアル路線にターゲットを移し、こうした作品群はトレンドから外れてしまったが(『ティカル』がよりライトな『ティカル2』になったのは示唆的である)、この時期の作品は永久保存する価値があると思う。

『ティカル』の受賞により発売された「コワい顔三部作」、すなわち『ティカル(1999)』、『ジャワ(2000)』、『メキシカ(2002)』はいずれもアクションポイント制だが、プレイ時間がそれぞれ90分、90〜150分、60〜75分とだいぶ異なる。最後に出た『メキシカ』は、比較的ライトな作品といえるだろう。土地を運河で区切り、建物を建てて陣取りする。

メキシカ

毎手番与えられる6アクションポイン(AP)トを自由に割り振って手番を行う。運河タイルを置くなら1AP、自分のコマを移動するのに1マス1AP、建物を作るときは高さに応じて1〜4AP。

予め8つのエリアの大きさが定められており、運河で陸地が囲まれてその大きさのエリアができると、完成させた人と、そのエリアにコマを置いている人に得点が入る。しかしこれで終わりではない。エリアの中で、建物の建築合戦が始まる。より高く、より多く。

8つのエリアが完成し、誰かが手持ちの建物を使い切ると前半戦が終了。そのエリアに建てられた建物の合計で、トップから得点が入る。広いエリアほど得点が高いが、競争率も激しい。

続いて後半戦。空き地に新たに7つのエリアを作っていくが、前半戦で得点計算が終わったエリアも再び建物競争の対象になる。マスが空いている限り、さらに高い建物が作られるだろう。全エリアが完成して、得点計算を行い、合計の多い人が勝ち。勝つためには一極集中ではなく、できるだけ広く浅く、いろいろなところで得点できたほうがよい。

ゲームのポイントは2つあって、1つは運河で区切る前から建物を建てられる点。先行して建てておけば、その周りにエリアができたときにイニシアチブを取りやすい。しかしその一方で、ほかの人がその建物を狭く囲んで邪魔してくる恐れもある。ほかの人と利害が一致しそうなポイントを探して、絶妙のロケーションを探りたい。

もう1つは、運河に橋をかけてコマがワープできる点。建物を建てるには、そのエリアにコマが移動する必要がある。しかしコマの移動に手間取っていると建物を建てるAPが残らない。運河が続いていれば、橋から橋へはどんなに離れていても1APで移動できるのでAPを節約する。相手にはそうさせないよう、橋の出口を建物で塞いだりして対抗したい。

序盤からどんどんエリアを完成させてボーナスをもらう作戦だったが、その分建物に力を入れられず、広いエリアが取れない。狭いエリアでちまちまと稼ぐ作戦に出たが、これも点数が低かった。終盤はどこでエリアが完成するか分からない混戦模様となったが、大きいエリアの激戦を制したcarlさんが1位。アクションポイントを節約して貯金する作戦のくさのまさんは、絶好のタイミングが回って来ないまま終わった。

運の要素はないので、『囲碁』のヨセのようなシビアなプレイが要求される。特に終盤は少しのミスも許されない(マルチプレイなので、あえて沈むことでトップ叩きを回避するという戦略もあるわけだが)局面が多く、時間が短めでもがっつりとしたプレイ感がある。

Mexica
W.クラマー&M.キースリング/ラベンスバーガー(2002年)
2〜4人用/10歳以上/60〜75分
絶版・入手難

みんなのイ〜ブン("Even" by Everyone)

| コメント(0) はてなブックマーク - みんなのイ〜ブン( 

本音と建前を使い分けて

『ストリームス』などシンプルながらヒネリのきいた作品を制作しているサイ企画が今年のゲームマーケットで発表した作品。作者によれば『プライバシー』などの投票ゲームをもっと手軽に遊べるようにしたという。多人数ゲームは今年、あまり発表されなかったので貴重である。

お題に対して、イエスかノーか、イーブンを出す。イエスかノーは多数派ならポイントになるが、イエスとノーが同数だった場合、イーブンにポイントが入る。山札がなくなったらポイントの多い人が勝ち。ルールはこれだけである。イーブンを出す人が複数いるため、プレイ人数は奇数でなくてもかまわない。

みんなのイ〜ブン

「1年に3回以上、映画館に行く」……多数派に入って得点を取るには、自分の答えを正直に答えるだけではいけない。全員の顔を見て、このメンバーならイエスだろう、ノーだろうと予想しなければならない。しかしそれが難しい。「豚骨ラーメンより味噌ラーメンが好き」とか、知るかっつーの。

ゲームマーケットで販売していた「大人用追加カード」も使用。『プライバシー』ほど尖った質問ではないので、女性も混じっていたがセクハラにはならなかった。「異性の心を盗んだことがある」とか、男性はなかなかイエスといえない。

「人の心は3億円で買える」という質問に、「私だったら100万くらいでOKです」とdjさん。ノーと答えたのは私だけだった。皆が本音で答えてきているので、建前ではいけなかった模様。「美人はたいてい心もキレイ」はほとんど満場一致でノーが出た。

イーブンは滅多に当たらない分、当たるととても気持ちいい。自分の予想を覆して全員が逆の答えを出してきたり、少数派の答えからその人の性格が垣間見えたりして楽しかった。

みんなのイ〜ブン
居椿善久/サイ企画(2012年)
3〜10人用/8歳以上/15分
すごろくや:みんなのイ〜ブン

街コロ(City Dice)

| コメント(0) はてなブックマーク - 街コロ(City Dice) 

街の発展はサイコロとともに

今月のゲームマーケットでは、100タイトルもの新作国産ゲームが発売された。その後、ちらほらとレポートが上がってきているが、評判がいいのがこの作品である。ニンテンドー3DSソフト『ひらり 桜侍』のグランディングが手がけたアナログゲームということで会社名から注目されたということもあるだろう。でもそれだけではない。

サイコロを振って自分の街を広げていくゲーム。サイコロを振って収入を得、そのお金で建物を買うというシンプルなルール、出目によっては全く収入が入らないサイコロ運、30分程度という短めのプレイ時間はどれも、初心者向けの要素なので、ゲーマーには物足りないかと思いきや、実は細かい選択肢が用意されていて、満足できる作品となっていた。

街コロ

最初の建物は2つ。誰の番でもサイコロで1が出ると1金を得られる「麦畑」、自分の番のみ、サイコロで2か3が出ると1金を得られる「パン屋」だけである。このほかにいくらかお金をもっているので、建物を購入していく。

ゲームの目的は、4つの大型施設「駅」「遊園地」「ショッピングモール」「電波塔」を建設すること。これらは普通の建物に比べて高く、一番高い「電波塔」に至っては22金も必要となる。序盤は「そんなに貯まるのか?」と思うくらいの大金を、どうやって生み出していくかがカギとなる。

建物はほとんどが収入の入るものだが、誰が振ってもよいもの、自分の番に出ないと入らないもの、さらに誰かが振ればその人からもらえるものと分かれる。自分の番が回ってくるまでいつの間にかお金が増えていたり、かと思えばダメな目を振って一度に持っていかれたりとドラマチックだ。

こう書くと運ゲームだと思われるかもしれない。確かに運の要素は強いが、その一方でいくつかの戦略を立てることができるのが面白い。

戦略のひとつは、購入する建物のチョイスである。同じ建物は(売り切れるまで)いくつ買ってもよく、さらに森林+家具工場のように、コンボで収入を増やす方法もある。同系統の建物を固めれば、当たったときに爆発的な収入が期待できる。その一方でまんべんなくいろいろな建物を作り、どの目が出てもそれなりに収入できるようにしておくという手もある。

もうひとつが、サイコロを1つ振るか2つ振るかという選択だ。一番安い大型施設の「駅」を作ると、手番にサイコロを2つ振れるようになるが、1つでもよい。というのも、序盤には1から6の目で動く建物がほとんどなので、2つ振るのは7以上で動く建物を購入し始めてからでよい。2つ振り始めると、1や2で動く建物は使えなくなるところが、街の発展に伴う旧産業の疲弊を感じさせてリアルである。

4人プレイで30分ほど。ぼったくりの「ファミレス」で圭子さんがどんどん吸い取る中、塚本さんが建物のコンボで高収入体制に。それを追うぽちょむきんすたーさんは、8が出れば「家具工場」で大儲けできるようにしていたが、肝心の8が出ず。その間にまんべんなく建物を作って少しずつお金を貯めた私が最後の「電波塔」を作って勝利。

直感で建物を選んでもいいし、綿密な都市計画に沿って選んでもよい。その結果がどうなるかはサイコロ運次第だが、自分で満足できる街を作り上げるのが楽しい。

街コロ
菅沼正夫/グランディング(2012年)
2〜4人用/7歳以上/30分
グランディング:街コロ

メイクンブレイク・チャレンジ(Make'n' Break Challenge)

| コメント(0) はてなブックマーク - メイクンブレイク・チャレンジ(Make'n' Break Challenge) 

焦ると落とす

ラベンスバーガー社の『メイクンブレイク』と、コスモス社の『ウボンゴ』はほぼ同時期に発売され(前者が2004年、後者が2005年)、どちらも制限時間内に何か組み立てるゲームとしてシリーズ化されている。しかし、『ウボンゴ』シリーズが全てG.レヒトマンによるものであるのに対し、『メイクンブレイク』は別の作者がデザインしたものがある。それがこの『メイクンブレイク・チャレンジ』と、『メイクンブレイク・ダイス』だ。

『メイクンブレイク・チャレンジ』は、ベテランデザイナーS.ドラの作品。私はこの作者の大ファンで、どのように料理するのかが楽しみだった。

タイマーはなく、2人でより早く積み上げることを競う。向い合って座り、同じ組み合わせの積み木を用意し、中央のカードスタンドにカードを差し込んでスタート。カードは両面が同じ絵柄になっていて、どちらからもよく見えるようになっている。絵柄の通りに先に積み上げた人勝ち。

手で積み上げるのだったらさぞ簡単だろう。だがこのゲームでは、積み木をトングで持ち上げる。焼肉屋さんにあるような、でも木製のトング。いちおうギザギザになっているが、丸い積み木などは特につかみにくい。

複数で遊ぶ場合はトーナメント戦。ドラのファンの意地を見せて1位。絵柄が指定されておらず「積み木を○個使う。ただし床に付いていいのは○個だけ」というようなお題もあって、渡された積み木を見て積む順番をとっさに考えなくてはならない。手先の器用さ、冷静さと集中力のほかに、カードの指示を考える力も試された。

Make'n' Break Challenge
S.ドラ&M.ラインドル作/ラベンスバーガー(2009年)
2〜4人用/8歳以上/30分
ゲームショップ検索:メイクンブレイクチャレンジ

森の仲間さがし/四匹いるよ(findevier)

| コメント(0) はてなブックマーク - 森の仲間さがし/四匹いるよ(findevier) 

ちょっとした推理ゲームである。

10枚のタイルの表裏、計20面に5種類の動物イノシシ、キツネ、ウサギ、フクロウ、ハリネズミが4匹ずつ描かれている。表と裏が同じタイルはない。そこから、カードに指示された動物を4匹全て探すのが目標だ。

森の仲間さがし

4匹全てが隠れている(裏になってる)とは限らない。2匹が表になっていれば残りの2匹、1匹が表になっていれば残りの3匹を探すことになる。探す数だけチップを置いて、見つけたらゲットできる。ちなみにこのチップ、木の枝を輪切りにしたもので森の雰囲気満点である。

見事めくることができれば続けてもう1回。外れれば次の人。4匹目を見つけた人は、チップのほかにカードももらえる。全部見つかったら、次のカードをめくって動物を探す。カードの中から妖精が出てきたらどの動物でも指定できる。カードとチップが1点で、合計の多い人が勝ち。

たった10枚なのに、なかなか覚えきれない。特にハリネズミとイノシシがわざと区別しにくくしているのだろう、よく間違える。でもだんだんと「キツネは2つ連続している」「ハリネズミは1つ飛びになっている」などのパターンをつかむことで当たる確率を上げられる。相対的な位置をパターン化するのはまた別の頭を使う。

子供だけと大人だけでそれぞれ遊んでみたが、間違う頻度は大差なかった。思っていたよりも難しいものである。その分当たったときの喜びは大きい。上級ルールでははじめからチップを持っており、間違ったらチップを払う、当たったらもらうという緊張感あふれるゲームが楽しめる。

findevier
J.ゼメ/シュテフェンシュピーレ(2010年)
2〜6人用/5歳以上/15分
百町森:森の仲間さがし
テンデイズゲームズ:四匹いるよ

モンド・サピエンス(Mondo Sapiens)

| コメント(0) はてなブックマーク - モンド・サピエンス(Mondo Sapiens) 

生めよ殖やせよ

リアルタイムパズルゲームとして昨年人気を集めた『モンド』が帰ってきた。今度は人類が登場する。道路と村と建物で美しい世界を創り上げよう。

『モンド・サピエンス』は『モンド』の拡張セットではなく、タイマーも入っていて単体で遊べる。というよりは、『モンド』と混ぜて遊ぶことはできない。地形から砂漠がなくなり、平地と森林と水面の3種類だけになった。動物はイノシシしか出てこない。代わってタイルに描かれているのは、人類である。

モンド・サピエンス

ルールは初級・中級・上級の3つに分かれ、初級ルールは『モンド』とほとんど一緒である。7分間に、片手だけでボードにタイルを敷き詰める。タイルの絵柄はつながっていなくても置けるが失点。空きマスも失点。7分より早く終わればボーナスタイルを取ってやめてもよい。

終わったら得点計算で、人類が1人1点、地形が1ヶ所2点、ボーナスタイルに書かれた得点、つながっていない部分(辺)と空きマスが-1点、活火山の最も多い人がその数だけ失点。得点が一番だった人は、次のラウンドに休火山も活火山扱いになるというハンデがある。これを3ラウンド行って、合計得点の多い人が勝つ。ここまでは変わっていない。

『モンド』と違うところは道路。道路のあるタイルは1枚1点になるが、道路のひとつながりにつき-1点になる。1枚しかない道路は0点、2枚つないで1点、3枚つないで2点……途中で切れても失点にはならない。

中級ルールと上級ルールでは村タイルと建物タイルが登場。『モンド』と異なるのは、これらのタイルもボード上に置かなければならないという点だ。

中級ルールで登場する村タイルは、各自3枚ずつ配られ、いつ置いてもよい。人類は漁師と羊飼いと木こりがおり、それぞれ対応する村を置かないと得点できなくなる。また、それぞれの村で得点が最多だった人にはボーナス3点も与えられる。どれかに特化して集めるという作戦も有効だし、ほかの人の置き方を見て決めてもよい。

上級ルールの建物タイルは、プレイヤー人数分だけ登場する。これを置くと、そこからつながっている地形にあるもの(馬車、畑、イノシシ、湖、島)が得点になる。これもそれぞれ最多ボーナスがあるので、取ったら徹底して集めたいところだ。

そしてもう1つ、ボードが2枚入っていて合計4面でプレイできる。周囲が『モンド』より入り組んでいて、どのボードも一筋縄ではいかない。ボードが多彩なことで、リプレイ欲も上がる。

1番ボードで第1ラウンド初級、第2ラウンド中級、第3ラウンド上級とプレイ。地形が1つ減ったことと、どれも標準7分のままなので、つなげるのは易しくなった。しかしその分、火山や最多ボーナスをめぐってほかの人のボードを見ながら置かなければならない。tomokさんが火山をやたら置くので安心して火山を置き、第2ラウンドは会心の出来栄え。第3ラウンドは建物タイルの得点が伸びなかったが、ぎりぎりで1位を取った。

終わってから4番ボードを1ラウンドだけプレイ。湖が得点になる建物があり、湖を作っていたら村を置く場所がなくなって散々な点数だった。

Mondo Sapiens
M.シャハト/ペガサスシュピーレ(2012年)
1〜4人用/8歳以上/25分
ホビージャパンから発売予定

村の人生(Village)

| コメント(0) はてなブックマーク - 村の人生(Village) 

戦略的に死ぬ

昨年のエッセン国際ゲーム祭で、印刷が間に合わずサンプル展示となってしまった作品。ブースを訪れたとき、担当のヴォルフさんが「戦略的に死ぬ(strategisch sterben)」ゲームだと、目を輝かせて説明してくれた。もっとも、死の要素をもつゲームということで、私はプレビューの段階から注目していた。

舞台は小さな村。自分の一族を職人や議員や旅人にして、名声を競う。修行にも昇進にも時間がかかり、一定時間経つごとに一族だ亡くなってしまう。しかし時間を節約しすぎてはいけない。必要なものには時間を惜しんではいけないだけでなく、亡くなった順に入れる「村の歴史」には定員があるからだ。

村の人生

自分の番には、7つのアクションスペースから1つを選び、そこにある「影響力コマ」を1個取ってからアクションを行う。「影響力コマ」には限りがあり、なくなるとそのアクションが選べなくなる。ほかの人が選びそうなアクションは先に取っておく必要があるので一種のワーカープレイスメントと言えるだろう。得点パターンはアクションスペースの分だけあるが、ほかの人と競合するのであまり偏った選択はできない。

アクションを選んだら、自分の一族コマをそこに送る。農夫として小麦を収穫し、職人として馬車を作ったり馬を飼育したりし、旅人として遠方の土地に出かけ、議員として特権を手に入れ、修道士として教会で出世する。市場の日が開かれれば小麦や馬車を売って得点をもらう。そのほかに、次の世代の家族を投入する「子孫」がある。

面白いのは修道士。出家させても、すぐに教会に入れるとは限らない。まず黒い袋に入れて、中立の修道士と混ぜてランダムに引き、見事当たれば教会に入れる。お金を払えば袋の中を見て引けるのだが、そうでないといつまでも出てこないことも。教会に入りさえすれば、あとは小麦で昇進できるが、そこまでの道のりが険しい。

これらのアクションには、時間を消費するものが多い。馬車職人だったら修行して一人前になるまで3年、馬車1つ作るのに3年といった具合だ。時間はマイボードのコマを進め、9年経つごとに1人亡くなってしまう。人生のなんと短いことか。

家族コマには世代番号がついており、はじめは第一世代(4人)のいずれかが死去する。何の仕事に就いていても関係ないが、亡くなったときの職業によって、死去した家族は村の歴史に刻まれる。農夫として、職人として、議員として一生を終えていくわけだが、残念ながら村の歴史には定員がある。職人なら3人、旅人なら2人までで、それ以降は共同墓地に埋められる。これが、時間をどんどん進めて早く死去するべき理由である。

村の歴史か共同墓地が埋まったら最終ラウンドでゲーム終了。市場で商品を売ったお客さん、議会や教会で生き残っている家族の地位、旅行の行き先数、村の歴史に刻まれた家族の数などの合計で名声の多い人が勝ち。なお、これらの点数はほとんどゲーム終了時に入るので、誰が勝つかは終わってみてのお楽しみ。

初プレイ4人で2時間。旅行に注力して、あとはどんどん亡くなって村の歴史に刻まれる作戦でくさのまさんが1位。この2つに特化してはいたが、ほどほどにものを売り、教会にも人を送ってほかの得点も疎かにしなかった。私はというと議員の特権で影響力コマを集めていたが、活用する前にゲームが終わったのと、時間が進まなかったので村の歴史に名を残せず3位。2位だった鴉さんも早死に作戦だったので、時間を惜しまずどんどん使うほうが勝利に近づくようだ。

どのアクションスペースをどの順で選べば得点効率がよいか。ほかの人はどのアクションを狙っていそうか。ランダムに出てくる影響力コマのうちどれを取ってどれに使うか。考えればきりがないほど要素が多い。運の要素といえば、教会に入るときだけ。非常に頭を使う。

「もう死んだほうがいいかな」「修道士が何を言うんですか!」「旅の準備はしたけど、旅行するのは命がもたない。もう孫に任せた」……ゲームに入り込んだ会話が楽しかった。それだけ世界観とシステムがマッチしているということだろう。

Village
I.ブラント、M.ブラント/エッガートシュピーレ(2011年)
2〜4人用/12歳以上/60〜90分

マンモス・マンボ(Mammut Mambo)

| コメント(0) はてなブックマーク - マンモス・マンボ(Mammut Mambo) 

みんなご一緒に「マンボ!」

マンモス・マンボ

ラベンスバーガーが今春、小箱のパーティーゲームシリーズを3タイトル投入した。そのうちの1つがこの作品で、作者はパーティーゲームが得意なR.フラガである。残りの2タイトル『トフワボフ』『ノーボディ・イズ・パーフェクト・コンパクト』は言語依存が高いが、『マンモス・マンボ』はそのまま遊べる。

順番に自分の前の山札から1枚めくっては、出てきた原始人のポーズと掛け声をみんなで一斉にやる。「マンボ!」といって片手を上げ、「ボンボン!」といって額のところで両腕をクロス。1枚ずつ増え、やがて全員の分がめくられると、人数分のポーズを順に行うことになる。

これだけならさほど難しくはない。ひねりは2つあって、1つはカードに2種類の背景があり、背景によってポーズの順番が右回りか左回りか変わるところ。もう1つは、後から出た同じポーズはスキップしなければいけないところ。皆から遅れを取ったり、違うポーズを取ったりしたら、ペナルティーとしてそれまでめくられたカードを受け取らなければならない。

さらに、ときどきマンモスカードが入っていて、これがめくられたら中央のマンモスを早い者勝ちで取る。マンモスはプレイヤー人数より1頭少ないという椅子取りゲーム。次はどのポーズ?なんて考えていたら間に合わない。

誰かの山札がなくなるか、マンモスカードが一定数出たら終了。

ポーズの順番がややこしかったが、次第に飲み込めてくるにつれスピードが上がる。全員で間違うこともあったが、ちょっとでもためらうとダメである。carlさんが正確かつ迅速な動きでカードをなくし、『オウガ・ボウガ』に続いて1位。早さと正確さの両立は難しく、エキサイティングだった。どれだけ恥ずかしがらずに集中するかがカギだ。

Mammut Mambo
R.フラガ/ラベンスバーガー(2011年)
3〜6人用/6歳以上/20分
国内未発売

モンスター落とし(Monster-Falle)

| コメント(0) はてなブックマーク - モンスター落とし(Monster-Falle) 

丁寧に、かつすばやくスライド

今年のドイツ年間キッズゲーム大賞のノミネート作品。モンスターをどんどん捕まえて、穴に落とす協力アクションゲームである。スライドのギミックが楽しい。

2人1組になって、砂時計が落ちるまでに何匹モンスターを穴に落とせるか挑戦する。まずカードを引いて、指示されたモンスターを盤面から探す。そこに袋コマを置いてモンスターを捕獲。そして4本のバーを使って、袋を中央の落とし穴まで運ぶ。落としたら次のモンスターへ。

4本のバーは、縦横に2本ずつあって、袋コマを押す。コースは迷路のようになっているので、落とし穴までのルートをよく考えて動かさないと間に合わない。上級ルールでは、途中の通過地点も指定されていて、遠回りすることもある。慌てて袋コマが倒れてしまったり、ボードから飛び出したりしたらやり直し。

チーム分けはAさんとBさん、BさんとCさん、CさんとDさん、DさんとAさんというように交替していく。獲得したカードは色分けされたボードに置き、個人とチームで最優秀賞を決める。スピーディにモンスターを落とすにはチームワークが大切だ。

慣れてくるとどんどん手早くできるようになってくる。でも勢い余って袋が倒れることもしばしば。丁寧にすばやくという2つを両立するのはなかなか難しい。モンスターが中央の穴にぼとんと落ちるのは気持ちいいものだ。

Monster-Falle
M.ブラント、I.ブラント/コスモス(2011年)
2〜4人用/6歳以上/20分
国内未発売

もぐりイモムシ(Da ist der Wurm drin)

| コメント(0) はてなブックマーク - もぐりイモムシ(Da ist der Wurm drin) 

イモムシが地中をずんずん

先月末に発表されたドイツ年間キッズゲーム大賞のノミネート作品。今年のノミネート3タイトルは、スライドゲーム(Schiebespiel)という共通項がある。これまで磁石のギミックを使ったゲームが多く受賞してきた同賞の新機軸だろう。

イモムシがレースをするが、コースはほとんどが地下。途中でどのイモムシが先に顔を出すか予想して、早くゴールを目指そう。

各コースにイモムシの頭タイルを入れてスタート。自分の番にはダイスを振って、出た目の色のタイルをコースに押しこむ。その分だけ、イモムシの頭が奥に進んでいくという仕掛けだ。出口から最初に顔を出したイモムシの勝ち。

タイルは色によって長さが異なり、赤タイル6cmから青タイル1cmのどれが入るかはダイス次第。一番長い赤タイルを入れると、イモムシがずんずん進んでいって気持ちいい。

ダイスを振る前に、途中の窓でどのイモムシが先に顔を出すか予想できる。手持ちのお花とイチゴタイルを、予想するコースに置き、当たればすぐに自分のイモムシにつなぐことができる。予想するには、これまで入ったタイルを覚えておく必要があり、ちょっとした記憶も求められる。

妻と子供たちとでプレイ。妻のダイス目が冴えまくっていて1位。長男は予想を当てて善戦したがいま1歩及ばなかった。私はダイス目も悪く予想までハズレて最下位。

上の蓋を外すと、こんな風になっている。ちゃんと地中のイラストになっていて、ミミズがいたりと細かい。終わってから中身を見るのも楽しい。

Da ist der Wurm drin
C.クライナート(Carmen Kleinert)/ツォッホ出版(2011年)
2〜4人用/4歳以上/15〜20分
国内未発売

モンテ・クリスト伯の秘密(The Secret of Monte Cristo)

| コメント(0) はてなブックマーク - モンテ・クリスト伯の秘密(The Secret of Monte Cristo) 

高い財宝を持ち帰るべし

マルセイユ沖の城に隠された財宝を集めるボードゲーム。このお城に隠された財宝は、小説『モンテ・クリスト伯』の主人公ダンテスがかつて投獄され、脱獄してイタリアのモンテクリスト島から持ち帰ったものである。つまりこのゲームは小説の後日譚ということになる。

ゲームは、�@かばんカードで探検家を補充し、�A6ヶ所の地下牢に探検家を送り、�B地下牢に財宝チップを配置して、地下牢の財宝がいっぱいになると得点計算をするという流れである。得点計算では、地下牢ごとに探検家の多い順に財宝チップを取るが、財宝に対応する色のかばんカードが必要となる。また、財宝の色によって価値が異なるので、どの地下牢が儲かりそうか、そしてほかの人を出しぬいて財宝を取れそうか考えなければならない。

このゲームの特色は、手番がボールでどんどん変動していくところだ。アクションスライド(写真奥)の4つのレーンに、各プレイヤーのボールを置き、該当するアクションでボールが一番手前にある人がプレイする。うまくプロットすれば、「ずっとオレのターン!」が可能(その後しばらくヒマになるが)。

アクションが終わったら、ボールをほかの3つのレーンの一番上に移す。先の先を読み、自分のほかのボールの位置も見てアクションを選びたい。4つ目のアクションでは、ボールの位置か財宝の価値を変えることもできる。

私が価値の高い宝石で2回大量得点して、勝負は決まったかに見えた。しかしかばんを使い果たしてしまい、しばらく得点できなくなっているうちに、最後のラウンドでcarlさんが一気に追い上げて逆転。中盤から考えることが俄然増えてくるので、そこでどのような手を打つかが勝敗を分けたようだ。

デザイナーはフランス人だが、往年のドイツゲームのようなテキスト依存のない骨太なシステムである。深く考えなくてもプレイできるが、ほかの人のもっているかばんの色と地下牢の財宝の状況、手番の回り方など、いくらでも深く考えられる。価値の高い財宝で一気に大量得点することもできるので、お互い牽制しなければならない。満足度の高いゲームである。

The Secret of Monte Cristo
C.シャヴァリエ(Charles Chevallier)、A.ウルボン(Arnaud Urbon)作/ズィーマンゲームズ(Z-Man Games)
2〜4人用/8歳以上/45〜60分
ボードゲームショップ検索:モンテ・クリスト伯の秘密

マヤ・マッドネス(Maya Madness)

| コメント(0) はてなブックマーク - マヤ・マッドネス(Maya Madness) 

足し算引き算でシークレットナンバーに

カードを出してカウントアップ/カウントダウンを行い、自分のシークレットナンバーにするアメリカのカードゲーム。

各自、配られたシークレットナンバーチップを見てからスタート。手番には手札から場に1枚出して、その分だけ数字を加減する。そのとき、シークレットナンバーになればチップを公開して、新しいチップをもらう。3枚先取で勝利。

マイナスのカードもあって、合計がマイナスになることもあるからなのか、親切にも早見表がついている。これで−3のときに、+5を出したらいくつになるかすぐに分かる……って(笑)。対象年齢は10歳以上で、8歳で風俗を学ぶオランダ人とは対照的である。

発展ルールで、ほかの人のシークレットナンバーを当てたら奪えるというのがあるが、わずか1〜2周で決まってしまう中では、残りのナンバーをカウンティングしていたとしても難しい。鴉さんがあっさり3枚集めて勝利。

Maya Madness
R.モーレ/ゲームライト(2003年)
2〜4人用/10歳以上/20分

明王朝(Ming Dynastie)

| コメント(0) はてなブックマーク - 明王朝(Ming Dynastie) 

戦略的諸国漫遊

ボードゲーム愛好者の多くが支持するハンス・イム・グリュック社(ドイツ)。フリークを自認する社長とスタッフが制作するゲームはどれも魅力に溢れ、ハズレがない。それでも、発売のタイミングによってあまり注目されずに終わってしまうものもある。特に、フリークゲームがひしめくエッセン国際ゲーム祭で発表されたものに多い。『明王朝』も、そんなゲームのひとつである。

中国・明朝の初代皇帝・朱元璋(1328-1398)の皇子たちとなって、諸国を巡り、各地に自分の一族を配置して最大勢力を目指す。ドイツゲームの王道であるエリアマジョリティ※1がゲームのメインだが、皇子の移動にニクイ縛りがある。

一族コマは、はじめからボード上に配置しない。ボードわきにある「エリアマス」に置いて、ボード上には後ほど投入することになる。1個ずつ置くので、誰がどのエリアに置く予定かをよく見極めたい。

このエリアマスは、同時にカード補充でも用いられる。一族コマを一ヶ所に集中して置けば、カード補充の選択肢が限られるし、散らして置けば、エリアの最多数を取りにくい。一族コマを置いたエリアマスから、移動カードを補充して次へ。この移動カードが曲者なのである。

一族コマを置くには、置きたい地域まで皇子を移動しなければならない。ところが、地域の境界線には、馬や船などの移動手段が指定されていて、これを出せないと遠回りしたり、移動できなかったりする。つまり先ほどのカード補充は、皇子の移動先のプロット※2になっているというわけだ。さらに、ほかの皇子がいる地域には入れないので、ほかのプレイヤーの狙いも読んでおかないと身動きがとれない。

移動が終わったら、対応するエリアマスから一族コマを配置。地域で一番多くなるよう配置したいところだが、1つの国には地域が3つあるので、少なくても取れる地域を選っぶ。往来の多い中央付近よりも、辺鄙な周辺部が狙い目だ(このへんがまことに中国らしい)。

これで1ラウンド終了。2ラウンドごとに、各地域の最大勢力に、その地域のチップが与えられる。これを全種類集めて得点にするのが基本。その後、ボードから取り除く一族コマと、各地域で人員に余裕があるためにお寺に置かれた一族コマ(出家したらしい)も得点になる。

戦略は概ね2つが考えられて、同じエリアのチップを集めていくのと、行ったり来たりして幅広く取っていくのがあるが、全種類集めた得点は序盤ほど高いので、後者が有利。今回も、私は各エリア1枚を確実に集め、トップ叩きをかわして勝つことができた。

4人プレイでプレイ時間はメーカー公称の90分を大幅に超えて3時間。全ての要素が得点に絡んでおり、一族コマ1個で最大勢力ががらりと変わるのでじっくり考えざるを得ない。今では流行遅れなのかもしれないが、実に濃密で、あーだこーだと会話しながら遊べるのは楽しい。

※1エリアマジョリティ―各エリアにコマを配置し、最多数だった人がエリアを獲得したり利権を得たりする陣取り。エリアはいくつもあるため、僅差で勝つのが理想だが、逆転されるリスクも高まる。

※2プロット―一連の行動を、予めカードなどで全てプログラムしておくこと。プログラム通りに進められるよう、先の先を読んでおかなければならない。

Ming Dynastie
R.F.ワトソン/ハンス・イム・グリュック(2007年)
2〜4人用/10歳以上/90分
国内在庫はまだある模様です

モンド(Mondo)

| コメント(0) はてなブックマーク - モンド(Mondo) 

もんどり打ってタイル揃わず

制限時間内に同時プレイでタイルを配置し、世界(mondo)の出来栄えを競うパズルゲーム。昨年1年間、新作を発表していなかったシャフトの久々の作品で、今年のニュルンベルクで発表され、日本でもまもなく発売となる。

地球型のタイマーが付属しており、7分(初級ルール)にセットしてスタート。地球が回転して残り時間を知らせる。時間内はずっとカチカチいっていて、時間が終わるとベルと鳴るので心臓に悪い。

順番はなく、全員同時に手早く行う。中央に山になっているタイルから、よさそうなものを取って、各自のマイボードに並べる。使っていいのは片手だけで、前に置いたタイルにつないで置かなければならない。

タイルには水面・森林・ステップ・砂漠の4つの地形がいろんなパターンで描かれており、動物や火山のあるタイルもある。地形が合っていなくてもよいが、地形を揃えて完成させれば得点になり、合わない箇所は失点になってしまう。動物はいるだけ得点。火山は一番多い人が火山の数だけ失点。空きマスも失点になるが、空きマスを残したままラウンドを降りるともらえるチップの得点もある。

ジリリリリ!と制限時間が来たら得点計算。動物、地形、チップ、火山、空きマス、ミスマッチと順番に確認しながら計算用紙に記入する。またタイルを戻して第2ラウンドへ。3ラウンドの合計が多い人が勝ち。

タイルはあちら揃えばこちら揃わずで悩ましい。周囲のタイルが増えると、合うタイルも限られてきて探すのに時間がかかる。むしろそこは後回しにして、別のエリアからやったほうがよいかもしれない。制限時間があるゲームならではの瞬時の判断が求められる。

さらに、毎回ボーナスタイルがめくられ、決められた地形が一番よいと得点、一番悪いと失点という中級ルール(制限時間6分)、ゲーム中にタイルを取って課題に取り組み、達成できれば得点、できなければ失点という上級ルール(制限時間5分)とあり、タイルの構成が分からない初プレイではほとんど太刀打ちできない。

こういうゲームは得意不得意がはっきり出るもので、くさのまさんが市松模様の必勝パターンでダントツ1位。中級ルールでは「湖が一番広い」が出て、tomokさんと私が水面を広げすぎて湾になってしまったり。写真は上級ルールで、パンダボーナスだけは何とか取ったものの、そのほかの得点が犠牲になってしまったの図。

Mondo
M.シャフト/ペガサスシュピーレ(2011年)
1〜4人用/8歳以上/20分
ホビージャパンから発売予定

メルカトル(Merkator)

| コメント(0) はてなブックマーク - メルカトル(Merkator) 

東奔西走で集メルカトル

17世紀、ヨーロッパ全土を巻き込んだ三十年戦争の影で、商人として商品を調達・配達し名声を得るボードゲーム。ローゼンベルクが収穫三部作の後に発表した注目の作品である。デザイナーノートによれば、『ルアーブル』の累積する補充と、『ボーンハンザ』のほかのプレイヤーへの同行を転用していると書いてあるが、最も面白いのは、契約カードがだんだんグレードアップしていくのと、実行した契約カードが捨て札にならず再利用できるところである。『ドミニオン』の影響もあるのかもしれない。タイトルは社会科で出てくる地図を書いた人の名前ではなく、ラテン語で「商人」の意。

手番には、好きな都市に移動して、その都市にある商品を取り、契約カード通りに商品が集まっていれば配達して、新しい契約カードを得るという流れ。契約を満たすにはあちこちの都市から商品を調達しなければならず、効率のよい回り方が求められるピック&デリバリー+セットコレクションのゲームである。ゲームが進めば、契約カードを売って建物カードを買い、最後は契約カードと建物カードの得点で勝敗を競う。

手に入る商品は、ハンブルクでは家畜と火縄銃、フランスではプラムとワイン、イングランドでは繊維と石炭というように、都市によって異なる。移動する度に周囲の都市に商品が補充され、しばらく誰も取らないとどんどん溜まっていくという、『ルアーブル』と同じシステムだ。でも、いっぱいあるからと言って飛びついてはいけない。必要なのは契約カードで指示された商品だ。

契約カードは4枚配られる。最初は「イングランドに小麦を1つ届ける」「スペインに武器を1つ届ける」といった簡単なものばかり。後者ならハンブルクで火縄銃を取り、スペインに行けば達成できる。

契約カードは、自分の番でも他人の番(同行)でも達成できる。達成すると、難易度が一段階高い契約カードをゲット。「ロシアに野菜とプラムを1つずつ届ける」「オランダにプラム2つ、石炭1つ、鉄1つを届ける」「ボヘミアに6種類の品物を1つずつ届ける」「スウェーデンに5種類の食料と、3種類の布類を届ける」というように、どんどん難しくなるが、得点も高くなっていく。

難易度の高い契約を目指すばかりが得策ではない。一度達成した契約でも、捨て札にならないというところがこのゲームのポイント。同じ都市で達成できる契約を集めて一度に達成し、少ない手番で高得点を挙げることもできる。薄利多売か、高級一点張りか。

もうひとつの得点源である建物カードは、契約カードを手放すことで手に入る。ゲーム終了時に商品が20個以上あれば5点、建物カードの枚数が単独1位なら5点などいろんな条件があるので、自分の状況にあった建物を作りたい。

ゲームは、誰かが最高級の契約カード「ウェストファリア条約」を取るか、移動のたびに取られていく時間マーカーがなくなったら終了。終盤はみんな大きな契約を目指しているので、達成する前にゲームが終わってしまわないか、非常に焦る。

3人でプレイして2時間くらい。karokuさんがウェストファリア条約まっしぐらで、次々と難しい契約を達成していく。私も上を狙ったが、商品がうまく回らず出遅れたため、建物狙いに。ふうかさんは中難易度の契約をまとめて達成する作戦。karokuさんがウェストファリア条約を取ったものの、倉庫にいっぱい在庫を残して建物カードで得点したふうかさんが1位。

次はこちらの都市に行こうか、それとも一旦あっちを経由していこうかと、契約と在庫を見ながらベストなルートを考えるのはすごく悩ましく、そして楽しい。

Merkator
U.ローゼンベルク/ルックアウトゲームズ(2010年)
1〜4人用/12歳以上/45〜90分
ホビージャパンから発売予定

間違い探し(What's Missing?)

| コメント(0) はてなブックマーク - 間違い探し(What's Missing?) 

脳みそがハングアップ

場に出たカードと手札のカードで違う箇所をいち早く見つけるゲーム。間違い探し自体、集中力を要するものだが、それにスピード勝負が加わり、脳みそフル回転でヒートアップする。

どのカード同士でも、違う箇所が必ず2つある。というのも、各カードにユニークな部分が1つずつあるためである。難易度は簡単な山バージョンと難しい海バージョンの2つ。

基本ルールは場札1枚と手札1枚の比較だが、上級者ルールでは場札がだんだん増え、その分だけ間違いを見つけないといけない(置きたい場所に隣接するカードとの違いを言う)。前に置かれたカードはどこが違うかを記憶しておかなければならないというわけだ。

ゲームが始まると静まり返り、必死にカードを見比べる。序盤は好調だったが、途中で明らかに集中力が途切れてしまう。途中からコツをつかんだふうかさんが勢いをつけ、karokuさんを振りきって1位。侍さんが「ここの女の人がビキニで…」「こっちはお尻にタトゥーが…」と女の人ばかり見つけるので笑われていた。「山バージョンではやる気が起きない」とも。

What's Miissing?
C.ベーリンガー/ズィーマンゲームズ(2009年)
2〜6人用/5歳以上/20分

ふうかのボードゲーム日記:間違い探し

ミスターゼロ(Mister Zero)

| コメント(0) はてなブックマーク - ミスターゼロ(Mister Zero) 

Mister Zeroゼロの誘導

まず目を引くのがボックスである。波平さん(?)がロボットと宇宙空間でこのゲームを遊んでいるイラスト。アブストラクトゲームとはいえこのシチュエーションにはいろいろ思いを馳せざるを得ない。ミスターゼロとはいった誰のことなのか……?

1985年にドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされた2人用ゲーム。赤と緑のチップを交互に置いて、中央にいるコマを自分の陣地に誘導する(ちょっとだけ『ロボトリー』みたい?)。

中央のコマは、チップを全部置き終わるまで動かない。0〜9から、好きなチップを、マスとマスの間(ブリッジ)に置く。コマは常に一番数字の小さいチップが置かれたブリッジを通ることになっている。そのため、自分が望む方向に誘導するには、できるだけ小さいチップを置かなければならない。

チップが同じ数字の場合は、進行方向からみてより右手のほうに進む。スタートでは進行方向が決まっていないので、そこからのブリッジだけは、一番小さい数字が2つあってはならない。

小さいチップのほうがよいといっても、大きいチップも置かなければいけない。それに得点計算では、大きいチップを通ってもらったほうがよい。そこが悩ましいところである。

チップを全部置き終わったらいよいよコマの移動開始だ。上述の通り、色に関係なく一番小さい数字のチップが置かれたブリッジを通って移動する。移動し終わったチップは裏返す。そして自陣のポイントについたとき、その時点で裏返っているチップを取って自分の得点とする。

そこからロボットはさらに移動を続けるが、すでにチップが裏返ったところは通らない。行ったり来たりしながら、今度は相手の陣地のポイントにたどり着くだろう。それまでに通って裏返しになったチップが相手の得点となる。

問題は、自陣のポイントつくまでに、どれだけ多くのルートを通るか、数字の高いチップの上を通ってくるかであり、ただ先に自陣のポイントに着けばいいというものでもない。お互いによいルートを目指した攻防は実に深い。

くさのまさんと勝負。相手の出方を見ながら置く必要があり、さらに残りのチップも考慮に入れるのでついつい先の先を読みたくなる。先に自陣のポイントに入れた私が僅差で勝利。コンピュータに計算させたら強そうだが、ボックスの波平さんは勝つことができたのだろうか?

Mister Zero
W.バウアー、R.シュヴァイカート作/ダカーポシュピーレ(1984年)
2人用/10歳以上/30分
絶版・入手難
Mister Zero

マカオ(Macao)

| コメント(0) はてなブックマーク - マカオ(Macao) 

今日の卵より明日の鶏

資材を集め、建物や人物カードの能力を発動して、勝利点を上げるゲーム。アレアが2ゲームぶりに発売した大箱で、時間も4人なら2時間近くかかる重量級ゲームである。作者はこのところアレア・レーベルで作り続けているS.フェルト。すでに4作目となる。エッセン国際ゲーム祭の人気投票では『ヴァスコダガマ』『権力闘争』に次いで3位につけ、アレアの復活をアピールした(エッセンの人気投票は『ヴァスコ・ダ・ガマ』)。

ラウンドははじめカードを選ぶフェイズから始まる。プレイヤー人数分+2枚のカードが場に並び、コストと効果を吟味して1枚ずつ取る。しかし取っただけでは能力は使えない。カードに指示された資材を揃えなければならない。

次はその資材を手に入れるフェイズ。ダイスを振って、このラウンドに何色の資材がいくつ手に入るかを決める。各自ほしい資材が都合よく手に入るかという問題はあるが、ダイスの結果は全員共通で使うので、運の要素はそれほど高くない。

資材は1ラウンドに2種類しか手に入らない。ダイス目を見て、資材を選ぶところがこのゲームのキモであろう。というのも、1個だった資材はこのラウンドですぐ使えるが、2個なら1ラウンド後、3個なら2ラウンド後と遅れていき、最高の6個は5ラウンド後、つまりゲーム中盤以降にしか使えないという、クレバーなシステムがあるからだ。手に入れた資材は、円形のタイルの周囲の対応する箇所に置き、ラウンドごとに回転させて、矢印のところにきたら使えるようになる。

使える資材を取ったら、それを使って順番に好きなだけアクションを行う。前に獲得していたカードに指示された能力を発動したり、ボード上にある交易品を入手したり、船を進めて交易品を届けたり、貯めたお金を勝利点にしたりできる。

その中でも一番重要なのはカードの発動だろう。カードは一度発動したら毎ラウンド使うことができ、累積するのでさまざまな組み合わせが起こる。無料で資源が手に入るもの、資源を収入にできるもの、収入があるとボーナスがあるもの……そんなふうにカードを積み重ねて皆が羨むウハウハな状況にしたい。

後半になると資材がたくさん入ってきて、カードの効果が累積し、どんどん得点が入ってくる。でも終盤になると資材があまり入らなくなるので、どの時点でダッシュするかが勝敗を分けそうだ。

交易品を取るたびに海岸線マーカー(手番順を決める)が進む能力で終始スタートプレイヤーを握ったにもかかわらず、集めたカードの系統がばらばらで精彩を欠き3位。特に現金収入の手を抜いたために、大きな勝利点を何度も逃したのが痛かった。手持ちの資材を見てカードを選ぶのではなく、カードを見て集める資材を考えたほうが正解だったかもしれない。

前半は資材が少なくてカードが発動できず、出航もできないのに、後半になるとどんどんカードや船が動き出すという成長曲線はいびつに感じなくもない。あと、ほかの人がカードのコンボ処理に時間がかかっている間のダウンタイムが長い。しかしその2点を気にしなければ、上記のようにクレバーな資材入手システムと、ウハウハなカードのコンボ作りが面白いゲームである。

Macao
S.フェルト/アレア(2009年)
2〜4人用/12歳以上/90分

マウスラリー(Mäuse-Rallye)

| コメント(0) はてなブックマーク - マウスラリー(M&aumluse-Rallye) 

最短コースではじけ

ネズミコマを棒ではじいてボードを一周するアクション・レースゲーム。H.マイスターとともに子どもゲームの双璧をなすG.バースの作品であるが、このゲームを知人から薦められたときはもう絶版になっていた。今秋のエッセン国際ゲーム祭で、フランス人が小脇に抱えているのを見て思い出し、中古ショップに行って買ってきた。今回中古ショップで購入したたった1つの作品である。

ルールは見ての通りで、手番には棒で自分のコマを1回はじく。1周するたびにチーズをもらえるが、穴に落ちたらアウト。穴に落ちないよう気をつけて、壁を使って早く回ろう。

子どもたちと遊んだが、小さい子はストレートにはじくし、大きい子はそれなりに壁に狙いをつけてはじく。大人は相手のコマを穴に落とすのに専念(笑)。結果いい勝負となった。もちろん大人だけで遊んで無駄にテクニックを磨くのも楽しい。ネズミのコマには耳が付いており、穴に落ちそうでなかなか落ちないところが絶妙である。

Mäuse-Rallye
G.バース/ハバ社(2001年)
2〜4人用/5歳以上/10〜15分

魔女のボウル(Hexenball)

| コメント(0) はてなブックマーク - 魔女のボウル(Hexenball) 

カエルスープで呪殺

魔女たちが生き残りをかけて戦うバトルロワイヤルゲーム。はじめにもっている10匹のネズミが体力で、これを呪文をかけて消しあう。「ティルシット・キッズ」シリーズと銘打たれているが、結構グロい。

手番には攻撃するプレイヤーを自由に選んで、手札から3枚まで出す。カードには色の付いた飲み物カードと特殊能力が入った魔法カードがあり、複数出すときはこれを組み合わせる。一方攻撃されたほうは、同じ色の飲み物カードを出して防御する。防御できないと、ネズミを失ってしまう。

飲み物カードは色によってレア度が異なり、一番少ない灰色は3枚しかないが、一番多い赤は35枚もある。枚数が少なければ少ないほど、防御しにくくなるというわけだ。

魔法カードには、ジョーカーの飲み物になる「アブラカダブラ」、攻撃に成功したら相手のネズミを2匹殺せる代わり失敗したら1匹失ってしまう「幽霊」、攻撃されたらほかの人に代わってもらう「ほうきでお払い」、全員に同時攻撃する「魔法」などがあり、ゲームを盛り上げる。

2周したらカード補充。その時点でのネズミの数なので、ネズミが減ると苦しい。1人になるまで続けるのがルールだが、ネズミがなかなか減らないので1人脱落した時点で終了とした。

飲み物カードを出すときは、その飲み物の名前を言わないと無効とされている。「くらえネコ汁!」とか「ミミズの茶碗山盛り!」とか言ってノリで楽しんだ。

Hexenball
P.ベルナール/ティルシット出版(1998)
3〜6人用/7歳以上/45分

ミイラの宝(Schatz der Mumie)

| コメント(0) はてなブックマーク - ミイラの宝(Schatz der Mumie) 

振りなおすジレンマ

ダイスを振って宝を集めるゲーム。タイルは1〜4マスのものがあって、タイルの目をダイスで出せればゲットできる。振りなおしは2回までで、好きな分だけでOK。手に入れたタイルは自分のボードに並べて、先に全部埋めた人の勝ち。

それだけのゲームなので、子供でも十分理解できるが、遊んでみると思わぬジレンマに悶絶した。誰でも4マスのタイルを取りたい。でも4マスのタイルを取るには、対応する目を4つ出さなければならない。1つでも出なかったら何ももらえずじまいだ。一方、1〜3マスのタイルは取りやすいが、ボードがなかなか埋まらない。

最初は4マスのタイルを狙ってもよい。でも1投目で全く違う目だったときに、ほかのタイルに切り替えるか、それとも一か八か4マスタイルを狙い続けるか。

さらに、4マスのタイルを狙いつつ、外れても1マスのタイルは取れるようにしておくというような保険をかけることができたり、ボードの空きマスが少なくなる終盤は取れるタイルの種類が少なくて上がりにくくなったりと、小粋な仕掛けが用意されていてニヤリ。ダイス運はもちろんあるが、ちょっとした選択の巧拙が積み重なっていく感じだ。

karokuさんが着実に、ときに大胆に集めて1位。ビハインドして一発狙いになったふうかさんは1枚タイルすらもらえない状況が続いていておかしかった。神尾さんと私はヘンに確率計算したり、相手を見てタイルを選んだりしてみたが、あと一歩。神尾さんはたいそう気に入ったらしくご購入〜。小箱なのでお得感がある。

Schatz der Mumie
M.トイブナー作/ハバ(2009年)
2〜4人用/5歳以上/10分

ムックス:音を立てずに(Mucks Mauschenstill)

| コメント(0) はてなブックマーク - ムックス:音を立てずに(Mucks Mauschenstill) 

猫の首に鈴をつけて

ボードに取り付けられた鈴が鳴らないように、静かに棒をさすゲーム。2つのダイスを振って、対応する色の穴に棒を通す。途中で鳴ったり、ほかの棒が抜け落ちてきたりしたらダメで、手持ちの棒を全部入れた人の勝ち。

棒を片側から入れて、反対側の穴から出すときが注意のしどころだ。見えにくいこともあってつい壁にぶつけてしまう。慎重に慎重に。

鈴は、大人が慎重にやればまず鳴らないレベル。今回はふうかさんが1回鳴らしただけだった。ルールに「静かなところで遊びましょう」と書いてあったが、会場は賑やかだったのでもしかしたら鳴っても気付かないときがあったかもしれない。

大人なので当然、棒はアクロバティックに入れたが、それでもあまり鳴らなかった。5秒間などの制限時間を設けて急がせたほうが楽しいだろう。

Mucks Mauschenstill
R.シュタウペ作/ハバ(2009年)
2〜4人用/5歳以上/15分
音を立てずに

マハラジャ(Maharadscha)

| コメント(0) はてなブックマーク - マハラジャ(Maharadscha) 

追いはぎ上等

世界各国の宝石を、手下を使って集めさせるゲーム。ほかの人に先に取られた宝石は、追いはぎをして集める。それでいいのかマハラジャ?

自分のコマは4つあり、どれを動かしてもよい。ただ宝石を取るにも追いはぎをするにも、ちょうどの数で止まらなければならない。コマはサイコロで進めるが、1〜3しか出ないのと4〜6しか出ないものがあり、コマの状況をよく見てサイコロを選ばないといけない。

宝石はたくさんあるが、取ってよいのは自分がカードを持っている種類のみ。これがほかの人と少しずつ重なっているところが移動の戦略性を生む。同じ宝石を狙っているならば先に取りに行きたいし、先に取れれば同じ宝石を狙っている人から離れて移動したい。

とはいえ追いはぎは成功率があまり高くない。攻撃側は1〜3のダイスを振り、防御側は1〜6の通常ダイスを振って大きいほうが勝つ(引き分けは攻撃側勝利)から確率は3分の1。それでもダイスロールは燃える。

ほかの人に狙われないようにしたり、狙った人が逃げないようにするために、道中にコブラマーカーを置ける。これはゲーム終了時まで置きっぱなしで、コブラ使いカードがないと通り抜けることができない。みんな好き放題に置くから、終盤になるほど追いはぎ率が下がって収束性がよくなる。

盤上の宝石がなくなってから、全員5手番の猶予が与えられ、互いに奪い奪われて、最後に宝石の多い人が勝ち。こう着状態が続いていたが、とにかく追いはぎで襲いまくってヒットアンドウェイで追っ手をかわした私の勝利。宝石のコマが立派なせいか、追いはぎ判定のダイスロールが妙に盛り上がった。

一昔前の荒削りなゲームだが、細かいルールの多い現代のボードゲームの合間に遊ぶと、のびのびと遊べるような気がする。

Maharadscha
C.アダムス/シュミット(1987年)
2〜4用/10歳以上/60分

マジックアイ(Das magische Auge I)

| コメント(0) はてなブックマーク - マジックアイ(Das magische Auge I) 

目の体操

カードを目に近づけて、焦点を変えないように少しずつ離していくと立体の図像が見えてくる絵で遊ぶカードゲーム。立体の絵は恐竜や家畜などのシリーズがあり、1シリーズ4枚を探すのが目的である。何枚かずつカードを配り、一斉に絵を見る。いらないと思ったカードを1枚、左どなりに渡す。これを繰り返してシリーズを完成させた人の勝ち。正解は、ルールブックに書いてある。

制限時間はないが、一度見たものを覚えておくことも必要だ。立体画像が何かを見えてくるまで時間がかかるが、何枚も見てくるとだんだんスピードが上がってくる。でも10枚くらい見たら目が疲れ果てたので中止。

みんなでカードを目に近づけている様子がおかしい。目がよくなるって、本当なのだろうか? Psy+さんはこれまで見えたことがなかったが、初めて見えてよかったとのこと。

Das magische Auge I
作者不明/アミーゴ
2〜5人程度

魔法のラビリンス(Das magische Labyrinth)

| コメント(0) はてなブックマーク - 魔法のラビリンス(Das magische Labyrinth) 

同じところに何度ぶつかれば

魔法の壁にぶつからないようにルートを覚えて、宝を集める記憶ゲーム。今年のドイツ年間キッズゲーム大賞受賞作。磁石はキッズゲームの定番で、過去の年間キッズゲーム大賞では9タイトル中5タイトルに用いられている。

はじめに誰かが適当に壁をはめ込んで迷路を作り、その上にボードをかぶせる。迷路を作った人はルートを覚えていそうなものだが、適当に回転させるとあっという間に分からなくなるものだ。四隅にコマを置いたらスタート。

コマには強力な磁石がついていて、ボードをはさんだ下側にパチンコ玉をつける。移動中、ボードの下に隠された壁にパチンコ玉がぶつかると下に落ちて(魂を取られた!)、振り出しに戻らなければならない。壁があったところをよく覚えておこう。

磁石はフェルトで覆われており、壁にぶつからない限り、コマの動きは実にスムーズだ。その動き心地は、魔法使いの弟子たちが宙に浮いて移動しているかのよう。それが突然、壁で動きを止められる。パチンコ玉がボトリと落ちてスタートへ。ボードの下は坂になっていて、落ちたパチンコ玉もスタートまで転がってくる。

このように見事なギミックを使ったゲームだが、ルールはきわめてシンプルだ。袋からチップを引いて、そのチップのマークに最初に着いた人がチップをもらう。何枚か先に集めた人の勝ち。移動はダイスなので、ルートを覚えていても1歩しか進めないこともある。妙に悔しい。

覚えていられるのはせいぜい最初の数マスだけ。壁があると思い込んでいたところになかったり、ないと思っていたところにあったり。それでもみんなリーチになって、緊迫した終盤となった。最後の1枚をぎりぎりで制したタカハシさんの勝利。

壁の枚数で難易度を変えられるようになっており、大人でもかなり歯ごたえのあるプレイが楽しめる。

Das magische Labyrinth
D.バウマン/ドライマギア(2009)
2〜4人用、6歳以上、15分

カレンダー