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ならず者の脱獄(Gauner)

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大人気の脱獄囚

ならず者の脱獄

刑務所から脱獄するならず者を助けるカードゲーム。オリジナルはペットを集めるゲームで、スワンパナシア(台湾)から発売されたが、翌年にテーマを変えてニュルンベルガー・シュピールカルテン(ドイツ)からリメイクされた。この会社は、『クウィックス』など小箱の作品を多く発表していて注目される。

3列に並んだならず者の場札。カードはこの両端から取っていく。同じメンバーが連続で並んでいたら取ることができるのでお得。でも、大事なのは、どのメンバーを集めるかということだ。

カードを取ったら、その内側にあるカードが刑務所送りになる。このメンバーがラウンド終了時に脱獄して得点になるので、それを獲得できるように準備しておこう。

脱獄したメンバーを獲得できるのは、手札から同じメンバーのカードを最も多く出していた人だ。毎手番、手札から1種類を出すことができる。ほかの人が同じのを出していたら、それを上回る枚数出さなければならない。後から追加することはできないので、ある程度貯まったところで出したいところだが、ずっと貯めているとラウンドが終わってしまう。タイミングが悩ましい。

刑務所に一定数のメンバーが集まって満杯になったら脱獄してラウンド終了となる。脱獄したメンバーをそれぞれ最も多く出していた人が取り、その枚数と種類を掛けたものが得点になる。同じメンバーに偏らせるよりも、多種類集めたほうが得点が高いが、ほかの人も狙っているので、そううまくいくものではない。3ラウンドの得点合計で勝敗を競う。

3人プレイで30分ほど。集めているカードと、刑務所に入っていくカードがなかなか一致できなくて苦労した。場札の取り方は6通りだけだが、それぞれどのカードを取ればどのカードが刑務所に入るのか、そうすると誰が有利なのか考えるとなかなか悩ましい。

大事なのは無駄な競合を避けることである。tomokさんと私が金髪のおねえさんの取り合いをしている間に(2人とも譲れなかった様子)、bashiさんが大量得点をして1位。

貯め込もうとしているときに先に出されてお手上げになったり、かと思えば先手を打って先に出したつもりがあっさりまくられたり、カードを出すタイミングを巡る駆け引きがあって面白い。


Gauner
F.ラッキー/ニュルンベルガー・シュピールカルテン(2013年)
2~5人用/10歳以上/30分
ゲームストア・バネスト:ならず者の脱獄

忍者刀(Ninjato)

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虎穴に入らずんば虎児を得ず

ときは12世紀日本。源氏と平氏と後白河上皇が三つ巴の勢力争いを繰り広げる中、暗躍する忍者となって屋敷の宝物を盗み、その宝で権力者に取り行って、勝利点を競うアメリカのゲーム。絶体絶命こそチャンスだ。

自分の番にはどでかい手裏剣コマを好きなところに置いてアクションを行う。「手裏剣プレイスメント」などといわれるが、カードを早い者勝ちで取るところ以外は、何人でも入ってよいので、ワーカープレイスメントのようなプレイ感はない。ほしい宝物がある屋敷を狙っていこう。

忍者刀
やりたいことはたくさんあるのに、1ラウンドに置ける手裏剣はたったの3つ

屋敷には護衛がおり、武力で制圧するか、忍びで暗殺するか選ぶことができる。この戦いがゲームの中心だ。武力を選んだら護衛の数字より大きいカード、忍びを選んだら護衛の数字より小さいカードを出して倒す。倒したらその屋敷の一番安い宝物をゲット。

屋敷にはもっと宝物がある。これがほしければ「バンザイ」宣言(笑)すると、次の護衛が出てくる。その護衛も、武力か忍びのうち、前に選んだ方法で倒さなければならない。倒せれば宝物をもらってまた次の護衛にチャレンジ。チャレンジは次の護衛が来る前ならばやめることができ、その時点で手に入れた宝物を持ち帰れる。しかし出てきた護衛を倒せないと、宝物は最初の1つを除き、屋敷に置いて帰らなければならない。手札が徐々になくなっていくチキンレース。バンザイ宣言するかどうか迷う。

護衛カードの中には赤いのがいて、これが出てくると、高い宝物に熟練の護衛がつく。これを倒すのは容易なことではない。そこで予め師範のところに行って、カードの数字を変える忍術を身につけておくのが吉。

さて集めた宝物だが、御所に行って貴族たちにプレゼントすることにより、味方になってもらえる。この貴族たち、「わらわは壺と翡翠を所望す」などとプレゼントを指定してくるから揃えていかなければならない。貴族たちは源氏、平氏、後白河のグループに分けられ、一番多く集めた人が得点計算でポイントを獲得できる。同数の場合は、お年寄りがいる方が得点。カードに書かれている数字は何かと思ったら、年齢だった。「11歳の式部に扇子を3枚贈ろう」「私は34歳の政子に」「妙齢ですなあ」・・・まるで源氏物語の世界のようだ。

忍者刀
年寄りのほうがゲームでは有利だが、若いのも捨てがたい

ポイントマーカーは屋敷に置かれており、宝物が全部取った人が交換できる。せっかく貴族たちを集めていても、屋敷にポイントマーカーがなければ何にもならない。競争しつつ、協力してその勢力のマーカーを出しておきたい。

2人で平氏の勢力を伸ばしたcarlさんが大量得点で1位。その分、後白河は閑古鳥が鳴いて、虚しい勢力争いとなってしまった。東屋で手に入れた風説カードで大量得点したが及ばず。バンザーイ!、バンザーイ!と威勢のいい声で盛り上がった。

Ninjato
D.シュネーク、A.ウェスト作/ズィーマンゲームズ(2011年)
2~4人用/12歳以上/60分
ショップ検索:忍者刀

日本の城(Japanese Castle)

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素人は2階も積めません

カードを積んでお城を作るロシアのゲーム。いくつかのルールで遊ぶことができる。

城は「屋根替」という床カードに、「壁(ヘキ)」というカードを組んで作る。「屋根替」には「締め具」という爪があるので、ここにカードをひっかけて組み立てていく。

ルールは高い城をいち早く完成させた人が勝つ「塩手」と「七つ」と「一緒」と「建築士」パーツを作ったらそれをもって移動する「運ぶ」、皆が城を作ってから机を揺らし、最後まで崩れなかった城が勝つ「ナマズ」、「壁」の数字を階数に合わせて得点する「一致」と「祭典」、とにかく高く積む「館」と「工場」、小屋を崩さないようにその下のカードを取る「絆」の10種類。チーム戦だったり、勝利条件となる階数が異なったりする。

「とりあえず練習で作ってみましょうか」ということで、1階建ての「安定」に挑戦。ところがこれがひどく難しい。壁の上端がぴったり合わなくて、どちらかに倒れてしまうのだ。上にもう1枚床置くとその重さで安定するのだが、床を置くまで下の壁を支えておくのがたいへん。2階以上では、支える力で崩れてしまうことも。

しばらく試行錯誤を続けていたが、結局3階まで建てる人が出ず、ゲームを断念した。最初のルール「塩手」でさえ、5階建てが求められる。「おかしい、ロシア人より日本人のほうが器用なはずなのに!」

もっとも、今回のメンバーがずば抜けて不器用だっただけかもしれない。手先の器用さに自信がある方はぜひ我々に代わってリベンジしてほしい。

日本の城
待ち時間に鴉さんが組み立てた5階建て。爪を違法に使うことでここまでできたという

Japanese Castle
S.マーチン/ライトゲームズ(2012年)
1~4人用/10歳以上/30分
ホビージャパンから輸入版が発売予定

なにやってんの?(Was klotzt du?)

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無理難題にチャレンジ

積み木を使って、お題を当ててもらうゲーム。さまざまな材質のアイテムがあった『それ何やねん?』より細かい表現が難しく、しかも回答は選択式ではないので相当チャレンジングだ。作者は『村の人生』のブラント夫妻。

親がお題カードを引いてスタート。積み木を使って表現し、ほかの人は思いついたものをどんどん回答する。正解したらその人にカードを渡して次のカード。こうして砂時計が落ちるまでに当ててもらった分だけ(親と当てた人の)得点になる。

茶色の積み木は汎用で何回でも使えるが、色のついた積み木は1度しか使えない。しかし制限時間までに使った色付きの積み木の個数が多ければ多いほど得点が高い。制限時間内に当ててもらえるお題はせいぜい2つ。それならば、積み木をどんどん投入して高得点を狙いたい。

積み木はカテゴリーのヒントを出すのにも使える。カテゴリーは家や庭にあるもの、場所や建物、交通やテクノロジー、スポーツ、職業、映画や演劇の6種類。お題が難しいと思ったら、最初からカテゴリーを指定したほうがよさそう。

全員3回ずつ親を務めたらゲーム終了で得点の多い人が勝ち。

お題に難しいものが多く、しかもパスして次のお題にチェンジというルールがないため、1枚も当ててもらえないまま終了ということも。直感的に分からないといくら積み木を足しても謎のまま。うまく当ててもらえても、よく使う男女の積み木が1度しか使えないため2枚目が続かない。チャレンジングな局面が続く中、手際よく限られたチャンスをものにしたぽちょむきんすたーさんが勝利。

なにやってんの?
誰にも当てられなかった「となりのトトロ」。積み木はお母さんが病床で、子供がねこバスに乗っているところ。

Was klotzt du?
I.ブラント、M.ブラント作/フッフ&フレンズ(2011年)
3~6人用/8歳以上/30~45分
テンデイズゲームズ:なにやってんの?

ノボレ!(Climb!)

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クライミングは戦略ゲーム

近所のショッピングモールに、フリークライミングのジムがあった。壁に色とりどりの足場が埋め込まれており、命綱を付けてよじ登る。高所恐怖症の私はやらなかったものの、練習している人を見て「こんどはあの黄色い足場かな、それとも緑?」などと思っていた。

フリークライミングは腕力、体力のほかに、体の向き・位置・手足の動かし方などを計算する戦略的な要素があるという。これをカナダノメーカーが指で遊べるようにしたのが『ノボレ!』だ。見た目ではおバカなアクションゲームに見えるが、いざやってみるとその戦略性に驚く。

順番に1枚ずつカードを並べ、穴が10個あるコースを作る。この穴に指を入れながら頂上を目指す。多くの穴に指が入れば入るほど、得点が高い。3コースを全員1回ずつ登って、合計点を競う。

穴は色分けしてあって、黒は親指、青は人差し指、緑は中指、黄色は薬指、赤は小指を置かなければならない。中には指定された2つの指を置かなければいけない穴や、2つの指のうちどちらを置いてもよい穴も。

スタートに指を1つ置いて、最初のカードに残りの指を置く。できるだけ多くの穴に置いて、無理だと思ったら得点。1本だけ残して、次の穴を目指す。こうして何回か得点しながらゴールをめざす。

色違いの穴に指を置いたり、カードをずらしてしまったら滑落となる。うまく手を回転させて、慎重に登らなければならない。

ポイントは、右手と左手を選べるというところと、最初の指を選べるところ。この選択が、指の器用さ以上に得点に影響する。コースを作ったら、始めにすることはシミュレーション。「まず左手の小指から始めて、こうやって、ああやって……」先の先を読まなければならない。ゴールから逆算していくという方法や、後手番の人は、高得点者の運指を記憶しておくという手も。

先が読めるとはいえ、人によって指が意外に届いたり、届かなかったりで結果が変わる。アクロバティックな置き方ができたときは拍手喝采が起こるだろう。

神尾さんが初っ端からカードをずらして滑落し、私も2ラウンド目で指を間違えて滑落と出遅れた。ぽちょむきんすたーさんが奇跡の五指連続制覇で1位。神尾さんが夢中になってテーブルに上っていたのが笑えた。

Climb!
B.ミショー/ル・スコーピオン・マスク(2008年)
1〜5人用/10歳以上/20分
ゲームフィールド:ノボレ!

7つの島(7 Islands)

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デッキ構築して島に上陸!

海賊たちが船員と道具を駆使しながら7つの島を冒険し、勝利点を集めるゲーム。『がむしゃらギャング団』や『グリモワール』など妥協のない作品を発表し続けているワンドローが、デッキ構築にボードやチップを加えて新しい境地を開いた。春のゲームマーケットで初版70個が売り切れ、7月に萬印堂で140個再版されたがまた売り切れていた。ようやく第2版が来年3月に再版される。ワンドローに対する国内外の注目度を考えれば、少なすぎる製作量だろう。

ゲームの流れは『ドミニオン』と同じ。アクションカードを出してその効果を使い、カードのコインで新たなカードを購入し、手札を捨てて5枚引くというもの。銅貨7枚を含む10枚のデッキから始め、山札が一定数なくなるか、最高点の山札がなくなるかで終わる。アクションカードは16種類あるうち毎回8種類しか使わない。これらはデッキ構築共通のプラットフォームといえるだろう。『ドミニオン』経験者には説明を省けるので楽である。

7つの島

このゲームの新しいところは、島ボードとそこに置くコマ、そして食料チップである。この存在が、プレイ感をがらりと変える。『ドミニオン』の作者D.ヴァッカリーノがドミニオン・ボードゲームを作っているという噂を聞いたが、そのアイデアを先取りしたかたちになった。

島ボードにコマを置いたり移動したりするアクションカードがある(「クエスト」)。島にはいくつかのマスがあり、指定された数のコマを置くと、カードとは別の特殊効果が得られる。しかし発動するには、それぞれのマスの定員を満たさなければならない。効果が強いほど定員が多く、人が集まるまでなかなか発動しない仕組みだ。同じマスに複数のプレイヤーが置けるので、協力や相乗りで早めの発動を狙うが、中には一番多く置いた人しか取れないものも。

ちなみにタイトルの「7つの島」から、毎ゲーム1つの島しか使わない。これにより、アクションカードの効果とのさまざまな組み合わせが楽しめるだけでなく、島ごとに決められたシナリオによって全く異なる展開が待っている。リプレイ欲求が強く刺激される。

もう1つの要素、食料チップも面白い。アクションカードの船員を使うとき、食料チップを支払わないと出せない。食料チップさえあれば何枚でも船員を出せるが、食料チップを増やすアクションカードで適宜補充していないと何も(カードの購入すら)できなくなる。『アグリコラ』や『ル・アーブル』にも通じる食料のマネージメントは苦しく、そしてやりがいがある。

「始まりの冒険島」をプレイ。クエスト重視と、アクションカード重視に大きく分かれた。私はアクションカード重視で即効性があったが、次第にクエストの効果が現れ始める。結局クエストにほとんどコマを置かなかったのと、圧縮が中途半端だったのが影響して敗北。アクションカードとクエストのバランスをどう取るかが、勝敗のコツのようだ。

カードを選んでコンボを構築する戦略性と、ほかの人のコマの置き方を見てクエストにコマを送る戦術がうまく絡みあって、絶妙なゲームになっている。今年はエッセン出展がかなわなかったが、海外でも高い評価を受けそうだ。

7つの島
木皿儀隼一作/ワンドロー(2011)
2〜4人用/12歳以上/30〜50分
Amazon.co.jp:7つの島 第2版

なんてったってホノルル(Ausgerechnet Honolulu)

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ラバトはハボローネの東です

honolulu.jpg

世界の都市を、東西南北に並べる地理トリビアゲーム。アラカルトカードゲーム賞を受賞したドイツ国内都市版の『ブクステフーデ』、その続編でヨーロッパ都市版の『ウプサラ』に続いて今年発売され、日本語版となった。『ブクステフーデ』も『ウプサラ』も知らない都市が多すぎてお手上げだったが、今度は知っている都市がほどよく登場して楽しめる。都市名に混じって、世界の名所も登場するのも面白い。

自分の番には、出てきた都市を、前においてある都市の上下左右に置く。より北だと思えば上へ、東だと思えば右へ。都市と都市の間に挟んでもよい。

ほかの人は、間違いだと思ったらチャレンジする。2枚のカードをめくると、緯度・経度が書いてあって確認できる。間違いならチャレンジした人がカードを置いた人からチップをもらい、当たっていれば逆に払う(ちなみに東の端と西の端は日付変更線)。

さらにゲーム中に3回、予想タイムがあって、その時点で置かれているカードのうち何枚間違っているかを予想する。誰もチャレンジしない限り、実は間違いでも置かれたままのカードがあるわけだ。予想が当たればボーナス。こうして一番多くチップを集めた人の勝ち。

都市名は、場所も大体わかるもの、名前は聞いたことがあるもの、聞いたこともないものががそれぞれ3分の1くらい。ほどよいバランスである。名前も聞いたことがないものは、「ああこれね」と知ったかぶりをして置く。間違っていたってチャレンジされなければいいだけの話だ。それでも中には絶句してしまうくらいマイナーな都市もあって、そのときは笑うしかない。

『ファウナ』と同様、理論的には詳しい人が勝つわけだが、ドイツとロシアの都市のどちらが北かとか、リビアと南アフリカの都市のどちらが東かなんて普通考えないから、知識の差は意外と出ない。またカードはたくさんあって、経験者有利でもない。むしろ、生半可に知っていると「そんなはずはない」などと必要以上にチャレンジしてしまって、チップを失うことになる。みんなに「そうだよな」と思わせる説得力が(たとえそれが見せかけでも)大切だ。

果敢にチャレンジしていたhataさんは五分五分で、チャレンジを少なめにしてうまく配置したcarlさんが1位。自信がないのをチャレンジされて、正解だったときドヤ顔になるのがおかしかった。

Ausgerechnet Honolulu
B.ラッフ、U.ラップ/フッフ&フレンズ(2011年)
2〜6人用/10歳以上/20分
Amazon.co.jp:なんてったってホノルル 世界の東西南北、分かりますか? 日本語版(10月発売)

なげなわ名人・ラリー(Larry Lasso)

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西部劇のようにカッコよく

ダイスで出た目の泥棒を投げ縄でつかまえ、手元に引っ張ってくるアクションゲーム。ボードゲームおっぱいでは酒に酔って盛り上がったようだが、シラフでも十分熱くなれた。

ダイスは2個で、コマの色・コマに描かれた泥棒の絵の色と対応している。ダイスを振ったら、対応する色の泥棒に縄を投げてひっかけ、手元まで引き寄せたら得点。2色とも合っていれば2点、1色だけなら1点。捕まえるべき泥棒はたくさんいるので、1人捕まえても安心せず、どんどん捕まえてこよう。

投げ縄は西部劇によく出てくるものだが、泥棒にひっかけるにはコツがいる。上からかぶせるようにするのではなく、サイドスロー気味に投げたほうがいいみたいだ。投げ方が悪くて出遅れてしまったが、後半は健闘できたと思う。だがそれ以上に調子を上げてきたtomokさんが、全員リーチという状態から頭ひとつ抜け出て優勝。

泥棒を捕まえるたびに歪む輪のかたちをいちいち手直したり、ほかの人が捕まえて引っ張り中の泥棒に縄をひっかけて転ばせたり(故意にすることは許されていないが、「誤って」引っかかるのである)、みんな童心に帰って熱中していた。

4歳の長男とも遊んだが、縄を持つ位置でハンデをつけると対等に遊ぶことができる。大人げなくなっている親の姿を見せるのも、ときには必要かも。

Larry Lasso
L.ボス/セレクタ玩具(2009年)
2〜4人用/5歳以上/15分

ナビゲーター(Navegador)

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長崎は遠かった

15世紀に航海者を支援し、「航海王子(Infante de Navegador)」と呼ばれたポルトガルのエンリケ。大航海時代の先陣を切って長崎を目指すボードゲーム。昨秋のエッセン国際ゲーム祭で発表され、ドイツの人気調査スカウトアクションとウムフラーゲでいずれも3位につけている高評価タイトルである。日本では先月からようやくテンデイズゲームズなどで一般発売され始めた。

船を作り、ヨーロッパからアフリカ、インド、東アジアに植民地を作りながら長崎を目指すというのが大まかな流れだが、一番先に長崎に着いた人が勝ちというわけではない。勝利点のパターンがいろいろ用意されており、建物・船・植民地・人材などの総合得点で競う。

ゲームの心臓となるのは作者ゲルツの得意なロンデルシステム。手番が来るたびに円形のアクションスペースを回って、各アクションを満遍なく行う。アクションは7種類あるが、無料で選べるのは毎回そのうち3つだけなのであまり迷わない。そのため手番が早く回り、「もうオレの番?」と思うくらいサクサク進む。これぞドイツゲームの粋。

7種類のアクションとは、労働者を増やす、船を作る、船を進める、植民地を作る、建物(工場・造船所・教会)を建てる、商品を売る、得点力を上げる。このうち労働者・船・建物はお金が相当かかり、収入が入ったそばから消えていくカツカツぶり。商品は相場が常に変動しているので、高い利益が見込める植民地や工場を作っていかなくてはならない。商品は砂糖・金・香辛料の3種類があって、それぞれ売るたびに相場が下がるので、ほかの人とかぶらないことが大事だ。

労働者を雇えば植民地や建物を作りやすくなり、造船所を作れば船が安く、教会を作れば労働者が雇いやすくなる。このようにお互いに密接している効果で、好循環を作る手腕も試される。船をどんどん作って先へ先へと航海するか、後を追いかけながら植民地と工場を作ってまず貯金に専念するか?

先へ先へと航海するか後を追いかけるかが問題になるのは、船が最先端の海域に入ると、船が1艘なくなってしまうからである。最先端の海域では、後で得点になる探検家コマをもらえるし、真っ先に植民地を作ることもできるが犠牲も大きい。2艘なければその先の海域に進めないので、後方から船をどんどん投入しなければ行き詰まってしまう。

終盤は、それぞれ伸ばしてきた長所で得点力が上がるように調整していくことになる。長崎は諦めて建設に専念してもよいし、長崎を目指して探検家コマを集めるのもよい。ただ、誰かが長崎に到達すると1周でゲームが終わるので、詰めを誤らないようにしたい。

神尾さんと私が同じ植民地を選んでしまって共倒れしているところで、その植民地に対応する工場をどんどん作って大金を手に入れた鴉さんが1位。内容は重量級なのにテンポは軽快という、面白楽しいゲームだった。

Navegador
M.ゲルツ/PD出版(2010年)
2〜5人用/12歳以上/90分
テンデイズゲームズ:ナビゲーター

ネッシーを追え!(Loch Ness)

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俺、ネッシーの出るとこ知ってるんだ

去年のエッセン国際ゲーム祭では『エジツィア』、一昨年は『パレ・ロワイヤル』なんかを出していたハンス・イム・グリュック社の新作にしては、イラストがファミリーゲームすぎると思っていた。対象年齢が低めだし、ゲーム紹介を読んでも運の要素が大きそうである。そこで始めから、同梱されている2つのバリアントルールを両方とも採用したところ、運の要素が抑えられ、その分駆け引きが楽しめた。

ネス湖を周遊しているネッシーの行き先を読んでカメラを設置し、見事当たれば得点になるゲーム。ネッシーが何マス進むかは、手番プレイヤーら3人が出したカードの合計で決まる。カードを出している3人が置いたカメラの位置をもとに、ネッシーがどこに止まりそうかを推理する。カメラは3台あり、得点が異なるので、どのカメラから置くかもポイントだ。

ハンス社らしいのが、毎回最初に選ぶ6つの職業。ネッシーを1マス進める、カメラを1台増やす、カメラの得点を上げる、マスの制限を超えて置ける、カードの選択の幅を拡げる、ほかの人が出したカードを見る。これらをうまく使いこなすことで、得点のチャンスを増やす。

バリアントは、使った移動カードは脇によけておいて、追加の職業を選ぶか、全部使いきらないと手札に戻らないというルール。これでネッシーの移動先が絞り込みやすくなる。もうひとつは、ゲーム中に何回か、4台目のカメラを手に入れる入札。一度競り落せば、あとはずっと4台になるので断然有利だが、入札に移動カードを使い、得点を削るという諸刃の剣。

職業で増えるカメラは、カードを選ぶ前に設置しなければならない。なのでその近辺は選ばれにくいが、逆にそれを見せ札にして、選択の幅を狭めることに成功。また、マスの制限を超えて置けるカメラは、カメラがひしめくところにも悠々と置けるので超有利だった。結局4台目のカメラは競り落とさないまま1位。

カードが減ってくると相手に足元を見られるので、全部使いきる前に戻したいところだが、そうするとほかの職業を選べないというジレンマが面白かった。3人全部のカード内容が分かっていることもあって、フェイクで別のところに置いたら誰も引っかからず、2周目には正解の場所がもう埋まっていたり。ゲーム好きなら最初からバリアント全入りで遊ぶことをオススメしたい。

Loch Ness
R.ヴェッタリング/ハンス・イム・グリュック(2010年)
2〜5人用/8歳以上/30分(バリアント入りで60分)
メビウスゲームズから発売予定

ノック! ノック!(Toc Toc Toc!)

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ドアを開けたらノックダウン

モンスターのお客様を奪い合って集めるブラフゲーム。夜のパーティ中にドアを叩く音がする。ドアを開けて家の中に入れたらいいか、それともお帰りいただいたほうがいいか?

『ごきぶりポーカー』のように、誰でも好きな人にカードを1枚裏にして差し出す。流れはもっと簡単で、受け取れば自分のパーティ(場札)に、拒否すれば差し出した人のパーティに。最後に自分のパーティの得点が一番多い人が勝ち。

だが、デザイナーは『あやつり人形』のフェデュッティである。当然、いろんな効果を持ったカードが仕掛けられている。

モンスターはドラキュラ、フランケン、ゴーストの3種類いる。ミュージシャンがいると、同じ種類のモンスターは得点2倍。レディを取ると、同じ仲間のモンスターを相手に奪われてしまう。ボディガードはそれを守る。それよりも恐いのが子供と霊柩車。これを取ると、一番多く集めている種類のモンスターをごっそり全部持っていかれてしまう(子供は相手のパーティになり、霊柩車は捨て札になる)。それを守るのがボディーガードで、これがいる種類のモンスターは保護される。

それに普通に1枚1点のモンスターと、単純に得点が大きいカボチャ頭。取っていけないのはレディと子供と霊柩車だけなのに、カードを集めれば集めるほど、取るのが恐くなる。(相手はきっとこのモンスターを狙っているんだろう。いや、そう見せかけていいカードを出してきてるのかも。いやいや、裏の裏をかいて…)と疑心暗鬼が際限なく続く。トップこそ、油断できないゲームである。

ごきぶりやクモが苦手な方は、こちらをどうぞ(えっ、モンスターも苦手? イラストは恐くないですよ)。

Toc Toc Toc!
B.フェデュッティ、G.ブーキン/アスモデ出版(2004年)
3〜5人用/10歳以上/20分

ねずみめくり(Maus geflippt)

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うっかり見落とすチーズの罠

ネズミカードをめくって、そのネズミが身に着けているものを手札からいち早く出すリアクションゲーム。ネズミはいろいろな色と形の帽子、ネクタイ、服、靴などを身に着けている。ベルトを首に巻いていることもあるので要注意。

手札に1つもなければ、全部出すこともできる。その場合、1つでも身に着けていればお手つきになる上、何枚も間違っているとその分だけ失点になるので、全部出すのはなかなか勇気がいるところだ。

いずれの場合にも、ネズミの下にこっそり描かれているチーズを見落としてはいけない。場に出ているチーズチップと同じ絵柄が描かれたネズミは、捕まえてはいけないネズミ。これに誤ってカードを出すとお手つきになる。

3回お手つきは失格。山札がなくなったらゲーム終了で、捕まえたネズミカードが得点、お手つきは失点で勝敗を競う。

2回お手つきをしたところで慎重になってしまったのがもとで最下位。手札を全部出すのは結局1度もできなかった。チーズのトラップにかかるとすごく盛り上がる。

Maus geflippt
C.バルク/ツォッホ(2009)
2〜6人用/6歳以上/15分

呪いのミイラ(Fluch der Mumie)

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背後をすり抜けるスリル

『スコットランドヤード』はみんなで1人を追いかけるゲームだった。犯人を追い詰めるため、みんなで推理して相談するが楽しい。これを逆にして、1人でみんなを追いかけるゲームがこの『呪いのミイラ』。原題の「ミイラの呪い」も、邦題では逆になっている。作者はカサソラ。この人のゲームは興奮曲線の上がり方が尋常でない。

ピラミッドが描かれたボードを立てて、片側にミイラ役が1名、反対側に残りの探検家たちが座る。コマには磁石が付いており、立てたボードの上を移動する。ミイラのコマだけ、ボードを磁石ではさむようになっていて、探検家はミイラの動きが手に取るように分かる。これがスリルのもとだ。

一方のミイラは、ピラミッド中をうろつく探険家の動きは分からない。ただ、宝を取ったときだけ、どの宝を取ったか分かるので位置が特定できる。それをもとに推理して追いかけるというわけだ。孤独なものだが、一方ごく旅に恐れおののく探検家の顔色を見るのも悪くない。

ミイラが探検家のマスに入ると、ビヨヨーンという音がしてコマが重なり合う。これがいかにもミイラにとっ捕まった感じでものすごくいい。捕まったコマはライフを減らされて振り出しに戻る。

こうしてミイラが全員から一定数のライフを奪うか、その前に誰かが予め指示された宝を全部集めたらゲーム終了。今回は経験者stさんが裏の裏まで見透かしたように追いかけてきて、私はあれよあれよという間に瀕死。ちくたさんがリーチしたが、あと一歩及ばなかった。

探検家の動き方にも裏の裏をかいたトリッキーなものがあり、また協力プレイでおとりになるという方法もある。ミイラのすぐそばを通り抜けていくスリルは最高だ。一方、ミイラにしてみれば、リーチしている探険家をよく覚えておくほか、探検家たちの目線や手の動きの観察力も問われる。単なるおにごっこかと思ったら、意外と奥が深い。ボードゲームなのに、意外に安いのも魅力だ。

Fluch der Mumie
M.-A.カサソラ/ラベンスバーガー(2008年)
2〜5人用/8歳以上/30〜45分

ヌルボック(Null Bock)

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色男 金と力はなかりけり

ハンサムなオス鹿カードで、魅力的なメス鹿を射止めるゲーム。日本ではあまり知られていませんがペールというデザイナーの個人メーカー、スフィンクスはテーマで笑わせてくれます。このゲームは昨年のエッセンで発売されました。

メス鹿の奪い合いは、中央のアリーナと各プレイヤーの前の「路地裏」で行なわれます。中央のアリーナには、最初メス鹿が集まってきます。ある程度集まると今度はオス鹿がやってきて取り合いが始まります。一番強いオスがメスを総取りできるのですが、最弱の「ヌルボック」はどんなオスにも勝ってしまうのです。「色男! 金と力はなかりけり」というやつですね。1周する間に誰も他のオスを出さなければ、アリーナのメスをゲットできます。ゲッチュー!

さて、「路地裏」の方はというと、メスよりも強いオスを出すだけで一本釣りできます。ですが、そのオスを今度はメスでハントできるのです。ハントしたオスは手札に入り、再利用できます。アリーナのオスは使い捨てですので、路地裏から優秀なオスをハントしてきましょう。ちなみに路地裏には11以上の魅力的なメスは出せません。

最後に自分のハーレムにいるメスの点数を合計し、手札に残っているメスの点数を引いて、得点となります。人にとられたくなくてメスを出し惜しみしていると、大きなマイナスを食らいます。

このように、ストーリーとシステムがしっかりかみ合っている上に、どのカードをどこに出すか悩ましい、とても面白いカードゲームでした。このところカードゲーム運がよいというこばやしさんが1位。私は高級なメスを出すタイミングを逸してしまい、だんとつビリでした。弱っちいメスでも他の人が狙い始めるとつい熱くなってしまうあたり、男のサガを見た気がしました。

Null Bock
H.ペール作/スフィンクスシュピーレ(2002年)
3〜6人用/10歳以上/45分
テンデイズゲームズ:ヌルボック

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