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ダイヤかチョウか(Diamond or Butterfly)

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この封筒を取ってよいものか

ダイヤかチョウか

チョウが仕掛けられた封筒を取らないようにして、できるだけ多くの種類のダイヤを集める心理戦ゲーム。裏の裏をかくか、裏の裏の裏をかくか......の無限ループ。北海道下川町の同人サークルが、『モモンガ・ジャンプ』に続く2作目としてゲームマーケット2014秋に発表した作品だ。

人数分の黒い封筒に、袋からランダムに引いたダイヤを1個ずつ。みんなが目を閉じている間に、仕掛人は1つの封筒に、手品用のチョウ(ゴムをぐるぐる回しておき、開くとパタパタと飛び出してくる)を入れておく。となりから順番に1枚ずつ封筒を取り、ふたを開ける。チョウが飛び出してしまった1名はダイヤをもらえない。もちろん、その封筒を誰も選ばず、仕掛人が自ら取らなければいけないこともある。

チョウを入れた封筒は、ほかの人がほしそうな色のダイヤのところに配分しよう。しかし、それを相手に見透かされてしまうと、警戒されて取ってもらえない。それならばあえて自分がほしいダイヤのところにするか? 仕掛人も、それ以外の人も、悩む悩む。

2周(3人プレイでは3周)したところで、チョウが出て場に返されたダイヤを、手持ちのダイヤと2:1で交換できる。ほしいダイヤを一斉に指さして、単独ならそのまま、重なったら価値の高いダイヤを提示したほうが取る。その結果、一番多くの色を集めた人の勝ち。

4人プレイで20分ほど。封筒を開けると派手にチョウが飛び出してくるのがビックリするやらガッカリするやら。裏のかき方が中途半端で勝てなかったが、自分の読み通りにほかの人が封筒を選んでくれるととても気持ちいい。大きいダイヤのコマも、黒い封筒やチョウと調和がとれていて雰囲気も良かった。

ダイヤかチョウか
ナスケンイチロー/eggplant(2014年)
2~4人用/8歳以上/30分
「あそまなぶんか」を創造する eggplant

高松(Takamatsu)

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お城で謀議中

高松

徳川家康に気に入られるため、お城の中をぐるぐる回るドイツのボードゲーム。タイトルは、関ヶ原の戦いの後に高松藩が酒席での賭けにより与えられたという伝説に基づく(真偽不明)。ちなみに、高松藩を当初治めたのは生駒氏だったが、お家騒動で秋田・矢島に飛ばされたため、代わって茨城・下館より来た水戸黄門の兄・松平頼重が治めることになった。

城内は部屋が環状につながっており、外側と内側とがある。途中に分岐点があり、自由に行き来できる。自分の番には一部屋を選び、そこにいるサムライを時計回りに移動する。何部屋移動するかは、サムライの人数によって決まる。1人しかいなければ1部屋、5人いれば5部屋。早く回ったほうがいいので、人が集まっている部屋にいったほうがよい。移動するとき、ほかのプレイヤーのサムライがいれば一緒に連れていかなければならないというルールがある。

とはいえ、部屋に3人以上いるときは1人は残していかなければならないというルールもあるため、トントン拍子に進めるわけではない。また、自分が得点できる部屋が決まっているため、早く進みすぎるとその部屋をスキップさせられる恐れもある。

場には得点カードが並んでおり、サムライが一周して得点できる部屋に入ったときにこれを引く。中には失点になるカードもあり、そんなカードは他人に引かせたいところ。こうして、得点になるカードのときはスキップさせ、失点になるカードのときは取らせるという、足の引っ張り合いが始まるのだ。得点状況は得点トラックで分かるため、出る杭は打たれること打たれること!

4人プレイで30分ほど。得点圏にサムライを進めても、なかなか得点できない状況が続く。ほかのサムライと一緒にいると早く進めるがコントロールできないことに気づき、ふうかさんと下位同士で協力して少ないサムライで進むことにしたが、今度は進みが遅い。ジレンマである。そのうち神尾さんが非公開カードを貯めこみ、一気に得点して勝利。どの部屋のサムライを進めるか、順位によって駆け引きが生まれるのが面白い。

Takamatsu
M.シュレーゲル作/ミュッケシュピーレ(2014年)
2~5人用/10歳以上/30分
ゲームフィールドより発売予定

ダイス・ブルーイング(Dice Brewing)

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美味しいビールを作ろう

世界中のビールを、ダイスの組み合わせで作っていくダイスゲーム。シュピール出展は2年目となるポーランドの出版社「ボード&ダイス」が発売した。ダイスの目を操作するアクションを駆使するべく、振った後に考えることの多いゲームである。

ゲームに登場する4色のダイス、黄色はライトモルツ、黒はブラックモルツ、緑はホップ、青は技術を表している。自分の番になったら手持ちのダイスを全部振って、ビールの原料やアクションに分配していく。

ビールの原料はカードが並んでいて、そこに示されている。ダイスの数だけでなく、ダイスの目まで決められており、さらに後半になって登場する難易度の高いビールには、お金を払って購入する特別な原料も必要となる。原料にするダイスはリザーブに移して、ビールの原料に使うまで振り直すことはできない。中途半端な出目をリザーブに移すか、ほかのアクションに回すかが悩ましい。

ダイスが足りなかったり、出目が低かったりして原料を揃えられないときのために、青のダイス=技術がある。これを使うと、ダイスを増やしたり、出目を上げたりすることができる。そのためのアクションがいくつか用意されており、ダイスを置くことで実行できる。アクションはラウンドによってできることがだんだん増えていくのが楽しい。

出目を整えたら、スタートプレイヤーから順に醸造。必要なダイスを使って、条件を満たすビールカードを取る。これがゲームのメインで、醸造するとお金や得点が入ってくる。しかし狙っていたカードが先の人に取られてしょんぼりということも。

醸造に使ったダイスも次の手番に振ることができるので、基本的にダイスは増えていく。しかしビールの醸造に必要なダイスも増えていくので、ダイスが多いからといって簡単に作れるとは限らない。むしろ何も醸造できずに手番終了ということも多い。

4人プレイで1時間ほど。序盤からみんなダイスの目がよくて、どんどんいいビールが醸造されていく。しかしよく見ると、得点になるビールと収入になるビールがあり、私は収入になるビールばかり醸造していたものだから得点が上がらない。その間に神尾さんが得点になるビールをどんどん醸造してぶっちぎり。

ダイスの出目が1つか2つだけ低いときなど、どのアクションをどの順番で使うと醸造できるようになるのか、そのアクションのためのダイスはいくつ使えるのかなど、振ってから考えることが多くてしびれた。1枚1枚名前付きで描かれているビールの名前と色合いを見るのも飽きない。

Dice Brewing
F.グロワツ、I.フスツカ作/ボード&ダイス(2014年)
2~4人用/12歳以上/45分
国内未発売

トイレ大戦争(Toilet Wars)

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お漏らし出直し

トイレ大戦争

便意を我慢しながら会社へ向かう通勤サラリーマンたちの人間の尊厳をかけた戦い。もらしてしまったら自宅に戻ってお着替えだが、ちょっと足が早くなるぞ。

ゲームマーケット2014春で初出展のPURPURINが発表した作品で、新作評価アンケートでは規定票数に届かなかったものの高い評価を得た。スピーディーなレースゲームで、ぎりぎりの線で綱渡りしていく焦りが体験できる。

各プレイヤーには我慢メーターがあり、0まで下がるとお漏らし。毎ラウンド、サイコロを振って全員その数だけ下がる上に、各自サイコロを振って止まった駅でも下がる。どんだけお腹がゆるいのか。

我慢メーターを回復させるには、パスをしなければならない。ただしパスをしたからといって回復できるとは限らない。それがこのゲームの特徴「ユニバーサル・トイレシステム」だ。駅によってトイレの数が異なり、そのラウンドに回復しようとしてパスをしたプレイヤーの数が、自分のいる駅のトイレの数を上回ってしまうと、トイレに入れない。

例えばトイレが4つある駅だったら、4人プレイでは全員パスしてもトイレに入れる。でもトイレが1つしかない駅では、自分以外に1人でもパスした人がいたらアウトだ。パスするか進むかは、ウンチコマを握って一斉公開するバッティング制。トイレの少ない駅でヤバくなっている人がいたら、自分はまだトイレに行かなくていいのにあえてパスして陥れるのもアリ。漏らすぜー!

でも漏らしても終わりではない。着替えのためふりだしに戻ってしまうが、漏らした駅のカードを受け取り、その枚数だけダイス目にプラスされる。それにカードは減っていくのでゴールも近くなる。尊厳はもうないかもしれないが、逆転は十分に可能だ。あえて前半に漏らしまくって一気に進むという作戦もある。最初に会社に着いた人の勝ち。

3人プレイで20分ほど。順調にトップを進んでいたが、会社近くのトイレが少ない駅が続いたところでピンチに。息絶え絶えになって入った駅で陥れられて失禁。先にお漏らししたkarokuさんの後を追いかけることになる。デッドヒートを繰り広げていたが、ふうかさんが難所を乗り切り、ノーお漏らしで1位。3人だとトイレに入りやすいが、人数が多いと脱落することが多くなるだろう。会社までの道のりは遠い。

トイレ大戦争
?/PURPURIN(2014年)
3~6人用/8歳以上/30分
品切れ、再版待ち
PURPURIN:トイレ大戦争

ツキサスホールデム(Tsukisas Hold'em)

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弁慶の立ち往生

ツキサスホールデム

1枚だけの手札で強弱を競う国産同人のギャンブルゲーム。勝てれば粘土でできた人形に槍を刺すことができるが、勝つか負けるかは運と、度胸次第だ。

まずは粘土をこねこねして人形を作る。出来栄えを投票して、優秀作品を作ると槍を1本少なくスタートできる(ビューティーコンテストルール)。この人形が槍だらけにならないように頑張ろう。

毎ラウンド1枚カードが配られ、カードを見て勝負に参加するか降りるかを決める。参加することにした人だけでカードをオープン。数字の一番小さい人が負けとなり、勝負に参加したほかプレイヤー全員から槍を刺される。最後は、手持ちの槍と、自分の人形に突き刺さった槍の合計が最も少ない人の勝ち。

だからできるだけ勝負に参加して、どんどんほかの人形に槍を突き刺したいところだが、手札があまりよくないのに勝負に参加すると、逆に突き刺される恐れがある。

カードは単純に数字勝負ではない。自分の人形に槍がたくさん突き刺さっているほど強くなる「隠者」、最強だが場に「乙女」があると最弱になってしまう「騎士」、「騎士」がいると力が激減する「ドラゴン」など、ほかのプレイヤーが出したカードによって強弱が変わる。だから数字が弱くてもすぐ降りてはいけない。ほかのプレイヤーがこの場で何を出そうとしているか、槍の数から予想していく。

8人でわいわいがやがやとプレイ。強いカードが覆されたり、弱いカードがそのまま弱かったりと裏目裏目で勝てなかったが、ぶすぶすと突き刺されていく人形の姿がおかしくて楽しかった。

ツキサスホールデム
北条投了/チキンダイスゲームズ、芸無工房(2013年)
4~12人用/30分

炭鉱讃歌(Glück auf)

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掘って、運んで、売る

炭鉱讃歌

15万人が訪れるボードゲーム・メッセ「シュピール」の会場となっているドイツ・エッセン。ルール工業地帯を支えたツォルフェアアイン炭鉱は2001年、世界遺産に登録された。この炭鉱を舞台にしたボードゲームで、20世紀初頭にこの炭鉱から石炭を採掘し、注文通りに配達して得点を稼ぐ。原題「グリュック・アウフ(ご無事でありますように)」は、鉱内の作業員たちの挨拶である。

得点にするための道筋は、トロッコを購入して石炭を入手→アクションポイントで地上に搬出→カードに指示された石炭が揃ったら配送という流れ。これに、収入を得る、新しい注文を取るというのを加えて5種類のアクションを、ワーカープレイスメントで行う。したいアクションのスペースに自分の労働者コマを置いて、そのアクションを行う。

ワーカープレイスメントは通常、すでにコマが置かれているところは選べないのだが、1つ余計に置けば選べるところが特徴(『ブリュッセル1893』などにも一部そのようなスペースがある)。ただしコマの数は限られているので、同じアクションばかり選んでいるとあっという間になくなってしまう。だいたいやりたいことの半分ぐらいしかできない感じだ。

得点は、配達のときに入るほか、全員のコマがなくなってラウンドが終了したときにも入る。第1ラウンドは、配達した石炭の数。石炭には安価な黄色から高級な黒まで4種類あり、色別に多く配達した人がボーナスを貰える。第2ラウンドは、配達した石炭の数に加えて、配達に使った輸送手段(手押し車から鉄道まで)の種類別に多い人がボーナスを得る。第3ラウンドは、配達した石炭の数、配達に使った輸送手段に加えて、トロッコの数を競う。ボーナス要素が増えていくところが面白い。

4人プレイで1時間ちょっと。ほかの人とどれくらいかぶらないでアクションできるかがカギだが、トロッコタイルの色や注文カードの種類が偏っていたため選択肢の幅が狭まり、労働者を消耗する展開。その点、1ラウンド目に資金集めにつぎ込んだ鴉さんが選択肢の幅を広げ、労働者コマを節約して1位。私は高級な黒の石炭に手を出せないまま、ボーナスが伸び悩んだ。2番目に安価な茶色を伸ばしたが、次に黒を狙おうかというところで、黒のトロッコも、黒の注文も出てこなかった。

ワーカープレイスメントに、アクションポイントに、セットコレクションと要素を詰め込んでいるのに、直感的で分かりやすいのはさすが大賞作家コンビの手腕。テキストやアイコンによる特殊効果を削っているのも、遊びやすさにつながっていて好感がもてる。それでいてトロッコや注文の選択の幅、そしてアクションの順番に工夫する要素が多い。

Glück auf
W.クラマー、M.キースリング/エッガートシュピーレ(2013年)
2~4人用/10歳以上/60~75分

ドッカーン! (Ka-Boom)

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くじけちゃダメ!

ドッカーン!

みんながカタパルトで飛ばすサイコロにくじけないで、積み木を積み上げるアクションゲーム。普通じゃないゲームを作り続けるフランス人デザイナー、ロベルト・フラガの作品で、すごろくやゲーム大賞では『アンドールの伝説』『ゴビット』とともに最終候補まで残っている。

1人が積み木を積む人、残りはみんな崩す人。砂時計が落ちるまで、ボード上に並んだタイルの上に、そのイラスト通りに積み木を積む。積み木が両立しさえすれば、いくつかタイルでも作ってもよい(ちょっとした観察力が必要となる)。砂時計が終わったときに、イラスト通りに積み上げられたタイルの得点が入る。

ほかの人にはカタパルトとダイスが与えられる。出来上がったあたりを見計らって、ダイスを飛ばす。見事命中すれば積み木はがらがら崩れてやり直し。ダイスはあちこちから飛んでくる。

ダイスは無尽蔵ではなく、失敗したものはもう拾えない。そしてカタパルトの特性であろうか、狙い通りには飛ばないものである。高すぎて向こう側へ飛んで行ったり、低すぎて手前に落ちたり。しかし、ダイス目で1つだけあるマークが揃うと、机を1回だけドン!と叩くことができる。うまくいけば一気に崩せるチャンスだが、飛ばすのに夢中になってダイス目を見落とさないようにしないといけない。

積み上げる方としては、簡単な作品を作っておいてダイスを使わせ、みんなのダイスが少なくなってから得点の高い作品に取り掛かるといった作戦が考えられる。しかしそれを見透かされると、ダイスが飛んでこない。砂時計が終わるまでの短時間に、そんな駆け引きが起こるのも楽しい。

5人プレイで20分ほど。ルール説明がほとんど要らず、プレイ時間も短い。1周目は手探りだったが、2周目くらいから両立可能なタイル、みんなから届きにくいタイルが分かってきて得点が上がった。bashiさんが一挙3枚を完成させて勝利。ダイスが飛び交う中、積んでは崩され、崩されては積みという、「賽の河原」感がすごい。「これはいじめだ!」と自分で言いながらマゾヒスティックに楽しんだ。

Ka-Boom
R.フラガ/フッフ&フレンズ(2013年)
2~5人用/6歳以上/30分

ティンダハン(Tindahan)

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陣取りは冷静に

ティンダハン

フィリピンのフルーツ屋台で店主となって、フルーツと屋台を取り合うカードゲーム。2009年にバンブス・シュピーレ(ドイツ)で発売された『フィリピン・フルーツ・マーケット(Filipino Fruit Market)』が、ママダユースケ氏のイラストでリメイクされた。パイナップルやバナナなど、南国のフルーツでシビアな戦いが繰り広げられる。

順番にカードを出して、一番強いカードを出した人が取るトリックテイクが基本。切り札の色は、最初のプレイヤーが変えられる。1回勝つと、2万ペソがもらえる。

さて自分の番が回ってきたら、カードを出さないでそのフルーツの屋台にコマを置くことができる。勝つ見込みがないと思ったらそうするのがよいだろう。ゲームが終わったとき、屋台ごとにコマの一番多い人は5万ペソ、二番目に多い人は2万ペソがもらえる。

ところが、コマを置くために出さなかったカードは、マイナスになってしまうところがポイント。誰かの手札がなくなったときにゲームが終了し、残った手札1枚につき-1万ペソとなる。屋台に置いて大金をもらいたいが、ほかの人と競合すると、カードを出したほうがよかったということになりかねない。

写真の一番左の屋台はその典型である。白熱してコマを置きあった結果、たくさんの手札が手元に残ってしまった。カードを出したほうが得だったと思っても、後の祭りである。でも、ゲーム中は意地の張り合いで、「お前が置くならオレも置く」とヒートアップして、チキンレースになるのだ。

5人プレイで30分。激戦区をかわして、みんなが屋台を取りに行けばカードを、カードを取りに行けば屋台を取ったcarlさんが1位。しかしこのゲームには、1回もカードを取らず、コマも置かなかった人はトップと同じ収入が入るというルールがあって、神尾さんが3連続でベタ降りし同点1位。マストフォローなので、運が悪ければカードを取らなければいけない場面があるが、5人だとベタ降りしやすいようだ。

トリックテイキングと陣取りという、ドイツゲームの粋を一度に、しかも同時進行で楽しめる美味しいゲーム。でも甘くはない。

Tindahan
P.ジルフェスター/ニューゲームズオーダー(2013年)
3~5人用/9歳以上/30分

海の通路(Tsuro of the Seas)

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大怪獣に救われる

海の通路

ボードから落ちないようにタイルを並べてルートを確保する生き残りゲーム『通路』(2004年)の第二弾。今回は盤面を荒らしまわる「大怪獣(Daikaiju)」が現れる。

盤面は7マス×7マスで『通路』から一回り大きくなった。ここに最初から大怪獣が何頭かいる。各自、自分の船をボードの端にセットしてスタート。手番にはまずサイコロを振り、出た目によって大怪獣が移動する。その動きはランダムであり、自分の近くへ来ないことを祈るばかりだ。

次に手持ちのタイルを1枚、自分の船の前に置いて、そこに書かれた通路に沿って船が移動する。盤外につながっている通路や、大怪獣につながってしまったら脱落。近くにほかの人の船がいると、その人が置いたタイルによって脱落させられることもある。

手札を補充して次の人の手番へ。こうして最後まで生き残った人の勝ちとなる。

大怪獣の移動先にタイルがあると、そのタイルは除去される(そこに船がいる人は脱落)。そこからさらに移動すると、タイルのないマスが生まれる。そのマスがあるために、盤外に出ないで助かることもあって、大怪獣はいつも悪者というわけではない。

大怪獣の動きはランダムで、盤外に出て行ってしまうこともある。規定数より減ると、新たに盤上に出現することになっている。サイコロで決められた座標に出現するので、たまたまそこにいていきなり脱落ということも。大怪獣にはいつもヒヤヒヤさせられる。

7人プレイ。ケイコさんがいきなりとなりにいたツカモトさんの船を盤外へ。近づくと危険である。その後も小競り合いが続き、大怪獣に突っ込んで行ったり、目の前に居座った大怪獣を避けられなかったりしてどんどん脱落していく。ケイコさんは大怪獣が出現しない周縁部を堅実に周って生き延びた。最後はbashiさん、ケイコさん、私の一騎打ちとなり、bashiさんが大怪獣に食べられた穴で助かって1位。

海の通路(終盤)
タイルを置けるところはあと4枚だけ。手番順と手持ちのタイルが勝敗を決める

大怪獣が襲いかかる恐怖で、サイコロを振るたびに一喜一憂が湧き起こり、スリルのある展開が楽しめた。

Tsuro of the Seas
T.マックマーキー、J.ワイズマン/カリオプゲームズ(2012年)
2~8人用/8歳以上/30分
国内未発売

手本引き(Tehonbiki)

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賭博の終着駅とか

夏のボードゲーム合宿で、『手本引き』という伝統博打ゲームをプレイした。ボードゲーム界隈で話題になっていたのでどんなゲームかは知っていたが、知っているのとやってみるのとでは大違い。高度な心理戦にシビレまくる。

どんなゲームかというと、1~6の札から親(胴元)が選んだものを当てるというそれだけである。当てれば胴元から配当を受け取り、外れれば胴元に没収される。賭け方には1点から4点張りまでいろいろあって、札の置き方によって倍率が異なる。当然、張る点数が少なくなるほど倍率が高い。胴元の持ち金がなくなったらゲーム終了。

刑法185条により、もちろんお金は賭けなかったが、Tさんが雰囲気を出すために「こども銀行券」を用意(さらに「子供達のお年玉貯金10年分」などといったリアリティあふれる説明札も付ける)。また雰囲気を盛り上げるために『仁義なき戦い』広島死闘篇のDVDを流してくれた。

手本引

ゲームのポイントは、親がこれまでに選んだ数の履歴か表示されているところだ。直前に選んだ数を「根(ね)」、2回前に選んだ数を「小戻り」など、それぞれ名前が付いている。「根」つまり同じ数字を2回連続で選ぶのはなかなか勇気がいる。だから裏をかいて「根」を選んでくるんじゃないかとか、裏の裏をかいて「根」は選ばないんじゃないかとか、そんなことを考えながら賭けるのである。

目に見える手がかりは全くない。履歴と親の性格から判断するしかない(親はランダムに選べないようになっている)。そんなことは無理だろう、直感と運だけが勝負だと思っていた―ゲームが始まるまでは。

ところが、ゲームが始まると目に見えないものすごい駆け引きがあった。しばらく選んでいない札をいつ選んでくるか、と思わせておいて「根」を選んでくるか、そのどちらでもない中間から選んでくるか。恐ろしかったのは、私が胴元になったときである。bashiさんに3連続の2点張りで当てられ、身ぐるみ剥がされてしまう。このときは背筋がぞっとなった。メンタリストかよ!

そういうわけで予め設けておいた規定点にbashiさんが達し、最後の3番勝負に。ここで大勝負に出たくさのまさんが一発当てて勝利。くさのまさんは「通り」という、冴えている人に相乗りする手法で大負けを回避していた。一方、多額の借金をしたぽちょむきんすたーさんは拳銃(のおもちゃ)をこめかみに当て、同じく多額の借金とともに8000点だけ残った鴉さんは「うまいもん食ってから逝きます!」

ギャンブルはほどほどにというよい教訓でした。
・TGiW書評:『賭けマージャンはいくらから捕まるのか?』

手本引き
作者不明/伝統ゲーム
2人~/18歳以上/45分~

ダハシュール:赤いピラミッド(Dahschur: Die Rote Pyramide)

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相手次第のアクションポイント

ナイル川西岸にある墓地ダハシュール。ここにクフ王の父スネフェル王が建設した赤いピラミッドがある。高さは104mでクフ王のピラミッド、カウラー王のピラミッドに次いで3位。赤いのは花崗岩で作られているためである。

このゲームでは、スネフェル王の命令により、ピラミッドの前の大通りを建設し、墓室に宝を収める(ピラミッドはすでに出来上がっている)。宝石を購入して、大通りに敷き詰め、功績を上げるのだ。

ダハシュール
ピラミッド前の大通りには、どの色の宝石を敷くか予め決められている

手番には市場で宝石を買うか、宝石を大通りに敷くか、墓室に宝を収める順位を上げるかのアクションを行う。それぞれアクションポイントを要するが、特徴的なのは、そのアクションポイントがほかのプレイヤーが出したカードで決められるところ。手番の最初に、ほかのプレイヤーが領主カードを出し、そのカードの数値に従ってアクションを行う。

市場では商人コマを移動して、行き先の宝石を購入するが、何マス移動できるかは領主カード次第。宝石を大通りに敷くときは、領主カードの数値だけ並べ替えられる。墓室に宝を収める順位を上げるのも、領主カードの数字だけである。

ほかのプレイヤーとしては、できるだけ小さい数値のカードを出して行動を制限したいところだが、そうもいかない。まず、領主カードは時計回りの順番で出し、前の人と同じ数値のカードは出せないというルールがある。また、出したカードをほかの人と比べて、大きい人には金貨や銀貨がほうびとして与えられる。さらに、出したカードの中から1枚を墓室に収め、これが後で得点になる。だからほかの人が何を出したかよく観察して、ときには数値の大きいカードを出さなければならない。

アクションのメインは宝石を大通りに敷くところである。1アクションで最大4つまで宝石を敷くことができるが、敷く順番が決まっているため、その通りに宝石を集めていかなければならない。また、ほかのプレイヤーもこのとき得点できるので、自分がより得するように並べ替える必要がある。下準備に手間取って、ほかのプレイヤーに先を越されないようにしたい。

全員が1回ずつスタートプレイヤーを行ったらゲーム終了。それまでに獲得した金貨や銀貨を、優先順位に従って墓室に収め、ボーナスを得て、功績ポイントの合計が多い人が勝ち。

序盤から強い領主カードを出してほうびの金貨を集めに行く作戦。同点でサイコロ勝負に勝ったこともあって順調に金貨が集まった。その分、大通りの宝石は手抜きになってしまったが、ほかの人に敷いてもらうよう並べ替えて得点を稼ぐ。最後の墓室では他の人に先を越されて金貨を余らせてしまったが、得点では逃げ切って1位。

アクションポイントが少なくてもそれなりにできることはあるが、ここぞというときに1ポイント足りなかったりするのが悔しい。そんなぎりぎり足りないカードを相手に出せたときは気持ちがいいものである。

Dahschur: Die Rote Pyramide
P.ハイマール/ミュッケシュピーレ(2012年)
2~4人用/10歳以上/90分
ゲームフィールド:ダハシュール赤いピラミッド

タシュケント(Taschkent)

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交易品が品切れる前に

現在、ウズベク共和国の首都になっている古都タシュケント。サマルカンドと並んでシルクロードの要衝として栄えた街である。ここで品物を仕入れ、その売上で交易品を手に入れて、富を競うゲーム。作者のP.ジルフェスターは1974年生まれのドイツ人デザイナーで、『シンガポールの商人』『ティンダハン』などの作品がある。

タシュケント
中央に並んでいるのが交易品カード。どんどん取られると後の人の分がなくなる

手番の行動の基本は、擬似ロンデルシステムである。キャラバンに並んだ7頭のラクダを移動して、移動先のアクションを行う。1回の移動は3マスまで無料で、それ以上は1マスにつき1金。さらに止まったマスにほかのプレイヤーのコマがあれば追加料金が発生する。ロンデルと違って、円環でないので、端から端に移動するのはたいへん。

アクションはスタートプレイヤー、アクションカード、鉄、インディゴ(2ヶ所)、ヒスイ、交易所コマの7つ。これを手番中に2回まで行なって、商品を売る準備を整える。ほかの人がどの品物を仕入れているかよく観察して、売るチャンスを見計らおう。

全員が手番を行ったら1ラウンド終了で、ダイス目により2~4ラウンドを行う。いつ終わるか分からない中で、どこまで準備が間に合うか賭けである。

その後に行われるのは、仕入れた品物を売る交易フェイズである。キャラバンの反対側に8ヶ所のエリアがあり、ここを順番に解決する。各エリアでは、スタートプレイヤーから手持ちの品物を1つずつ受け取って収入を得る。売るためには、そのエリアに交易所と、かつ品物を置く小屋が必要である。小屋には同じ品物が置けないため、ほかのプレイヤーと品物がかぶると販売できないことがある。さらに、販売するとお金か交易品カードがもらえるが、交易品カードには限りがあるため、手番順だけでなくエリア順も考えなければならない。

これを繰り返して、キャラバンのラクダから商品が1種類なくなるか、アクションカードがなくなった後の交易フェイズで終了。交易品カードの組み合わせで得点を競うが、最後に待ち構えるのが「所持金の一番少ないプレイヤーは、交易品をいくらもっていても脱落」というルール。お金はついたての裏に隠し、キャラバンのアクションや交易所の設置で使うが、適度に残しておかなければならない。商品を売ったとき、お金をとるか交易品を取るか大いに迷う。

前半はお金、後半は交易品を狙うのがセオリーだと思ったが、交易品の種類を揃えるため前半から交易品に手を出す。そのためお金が足りなくて苦しく、アクションカードの効果でちびちび稼いだ。終盤間際に買い占めかと思う勢いで交易品を集め、ほかのプレイヤーに取らせなかった鴉さんの勝利。エリアの選択に思ったよりも深いアヤがあって、唸らせられた。

Taschkent
P.ジルフェスター/ミュッケシュピーレ(2012年)
2~4人用/8歳以上/60分
ゲームストア・バネストで取り扱い予定(ゲームマーケット2013春で販売済)

ドンブリコ!(Donburiko!)

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これはチャンスかワナか

山から転がってきたどんぐりたちを山に帰してあげるカードゲーム。ゲームマーケット2013春で発表された同人作品で、当サイトの新作評価アンケートでは4位になった。カードを裏返しに置いてどんぐりの山を仕込む中で、どのタイミングで帰すか、裏のかきあいが楽しい。

手番には手札を1枚場に出すか、場札を1列引き取る(=どんぐりを山に帰す)かのいずれか。場はプレイヤー人数分の列があり、列を取った人はそのラウンドを抜ける。『コロレット』のような流れ。

ドンブリコ!

ポイントは、手札を出すとき表にして出しても、裏にして出してもよいところ。表にして出せばチップをもらえるが、裏にして出すにはチップを払わなければならない。どうして裏にして出すのかというと、絶好になった列を隠したり、絶好になったように見せかけて相手をはめたりするためである。

列を引き取るとき、裏になっているカードをめくって、合計がちょうど6になっていると「ドンブリコ!」宣言ができる。得点が最も高いだけでなく、ここでラウンド終了となるため、これ以降のプレイヤーが列を取れなくなるのである。だからゲームは、列の合計がもう6になったかどうかの読み合いとなる。

6未満でも得点はもらえるが、マイナスだとその分だけチップを払わなければいけない。7以上でも、6との差分だけチップを払う。カードは1~5のどんぐりカードのほか、1か5を選べるどんぐりカード、マイナスの池カード、マイナスをプラスにするどじょうカードがあり、6になる組み合わせはさまざま。「この裏になっているカードがアレだったら6か、でもそれはひっかけで、取ったらバーストさせられるかも」などと、取るか取らざるか迷う。

4人プレイ。hataさんの仕込みをいきなり見抜いたcarlさん。私も、6を仕込むと取られ、6だと思って取ると足りていなかったりして得点が伸びず。心理戦を制したのはcarlさん。シンプルながら悶絶するゲームだった。

ドンブリコ!
マサノフ作/有限浪漫(2013年)
2~4人用/7歳以上/15分
初版品切れ、再版予定あり
有限浪漫ホームページ

ドッカー/ドック作業員(Docker)

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上、上、前、下・・・・・・1つ足りない

狭い敷地内でコンテナを移動して、ほかのコンテナを動けなくさせるゲーム。2008年に『オンバ(Omba)』というテーマのないゲームとしてドイツで発売されたが、その4年後に、波止場を舞台にしてフランスから再販された。小箱になったので価格も安価である。

自分の番にはサイコロを振って、自分のコンテナを波止場に入れる。すでに波止場にあれば、移動することもできる。ただし、上にほかのコンテナがあると封鎖されて動かせない。手持ちのコンテナが全て動かせなくなったら脱落で、最後まで残った=動かせるコンテナがあった人の勝ち。

ポイントは、コンテナを移動させるとき水平方向だけでなく垂直方向にもサイコロの目を使うこと。横、上、上、前というようにして、ほかのコンテナの上に乗る。サイコロの目が足りなくて上げきれない、または下げきれないと、そのコンテナは移動できないことになる。サイコロの目を昇降に使うというのが新鮮である。

入口の前にうずたかく積まれたコンテナ。こうなると入れるだけで一苦労である。これで早々に脱落。その後、追うか、追われるか、乗るか、乗られるかで混戦模様だったが、長女が最後まで生き残って優勝。

サイコロ運もあるが、今、どのコンテナをどこに動かしておけば生き残りやすいかを考えるとなかなか深い。

ドッカー/ドック作業員Docker
R.ヴィティヒ、H.ドルーデ、I.アルトホファー/ジャクトアレア(2012年)
2~4人用/8歳以上/15分

地球温暖化(Global Warming)

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ぎりぎりになってその場しのぎ

某国の首脳となって、地球温暖化と国民の幸福度のバランスを取るドイツのボードゲーム。持続可能な社会とは何かを考えさせられる。

ゲームの道筋は、産油国に採掘塔を建ててオイルを採掘し、そのオイルで産業を開発して収入を得、その収入を消費にあてて国民の満足度を上げる。産業を開発したときに地球温暖化度が上がり、各プレイヤーの責任と、その合計が記録される。

ゲームはマルチエンディングとなっている。限界を超えないまま満足度が規定点に達すればその人が勝ち、温暖化度が限界を超えれば、温暖化度の責任が一番小さい人(=産業の開発が少なかった人)が勝つ。

地球温暖化

ゲームはカードプレイがメイン。そのほかにカードの補充、採掘塔の建設、オイルの採掘があり、手番にはこの中から1つを行う。産業カードを出すにはオイル、消費カードや緑のカードを出すにはお金が指示された分だけ必要だ。

このほかに、補充枚数を増やしたり、安く採掘できたり、採掘を妨害したりするアクションカードと、突発的に被害を受けるアクシデントカードがある。

4人プレイで1時間半。ゲームが始まるとものすごい早さで温暖化度が上昇して、地球の終わりが見えてきた。温暖化度トラックは途中でペナルティーがあり、そこでスピードがやや鈍るが、誰かが踏み越えるとまた加速する。収入を得るには、これしか方法がないのだ。

しかし限界である「温暖化度100」の手前で発展が急速に止まる。緑のカードで温暖化度を下げては、発展カードで上げるという一進一退の状況が続く。やがてオイルが枯渇し、産業すらできない状況に。お金を使い果たすと、もうパスしかない。

限界を超えたときのために、責任を増やさないようにする人も現れる中、中盤に採掘に力を入れていたcarlさんが備蓄していたオイルを注意深く使い、満足度で勝利。限界に近づいてからその場しのぎの対策を繰り返す状況に、現代社会への皮肉が込められている。

Global Warming
S.ブツァック/ミュッケシュピーレ(2011年)
2~4人用/8歳以上/30分
ゲームストア・バネスト:地球温暖化

太極拳(Tai Chi Chuan)

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もう1枚めくるかどうか

めくったカードのアルファベットで単語を考えるカードゲーム。『ケイラス』のW.アティアの作品である。アティアは寡作で、これまで5タイトルしか発表していない。タイトルの「太極拳」はゲームとはあまり関係なく、アルファベットとマークにそれらしきデザインがほどこされている程度だ。

手番には1枚カードをめくって、そのアルファベットで始まる単語を何かいう。これはまず簡単だろう。できたらもう1枚。1枚目にめくったアルファベットで始まり、2枚目にめくったアルファベットを含む(何文字目でもよい)単語をいう。

太極拳

2枚目でもいえたら3枚目へ。こうしてアルファベットを増やしては単語をいうというのを繰り返す。途中でやめたとき、一番多いマークのカードをもらえる。カードをめくってからいえなかったら、時計回りにほかの人がチャレンジし、できた人がカードをもらう。

めくる前にやめた場合も、時計回りにほかの人が1枚加えるチャレンジができる。手番のプレッシャーで思いつかないところが、傍目八目で分かることもある。ただしそれにはカードを出さなければならず、失敗すると没収されてしまう。

写真では1枚目のSでSay、2枚目のTでstay(滞在する)、3枚目のNでstation(駅)、4枚目のJ/Yでsimultaneously(同時に)と伸ばした。長めの単語を適当に思いついて、その中にあることを期待するという感じだった。妻とサシで勝負して1枚差で勝利。ボキャブラリー勝負ではあるが、ちょっと考えて無理そうなら切り上げることにして、テンポよく遊べた。ドイツ語やサンスクリット語を思いついたり、妻は妻でacidification(酸性化)とか専門用語を出したりと(夫婦として)面白い。

Tai Chi Chuan
W.アティア/カクテルゲームズ(2007年)
3~5人用/12歳以上/30分
国内未発売

長寿鶴(Lao Pengh)

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二度あることは三度ある

おめでたいカードを、同じパターンが三度続かないように出していく記憶ゲーム。パターンは3種類あり、1つのパターンにばかり注意が行くと、残り2つのパターンでうっかり三連続してしまう。

タイトルは老澎湖(Lao Peng Hu)から来たものか。台湾の島である。

パターンは動物(長寿鶴/金龍)、色(赤/青/黄)、数字(1~4)の3種類。全員手札から1枚ずつ出して一斉にオープン。カードに書いてある数字の小さい順に3つの場札のどれかに置く。置くときのルールは、前に置いてあるカードと何か1つ要素が共通すること(3つの場札のどれとも共通しなければどこに置いてもよい)。

長寿鶴
置いてもよかったかな・・・・・・

誰かが置いたとき、3つのパターンのうち何かが3連続しているなと思ったらダウト。確認して、確かに3連続していたら山札の舌から4枚を引取る。3連続していなかったらダウトしたほうが2枚。こうして手札を先になくした人の勝ち。

色が3連続していないな、と思って出したら鶴が3連続していたり、絵も色も大丈夫だと思ったら数字が3連続していたりと、意識していなかったものがいつの間にか3連続するのが恐い。「大丈夫、ですよ、ね・・・?」

3人で1ゲーム5分ほど。2ゲーム続けて遊ぶ。ふうかさんがダウとされまくる展開で、その次手番で無傷のkarokuさんが2連勝。ゲームが進むにつれて、1枚1枚出すのにスリルが高まるのがエキサイティングだった。

Lao Pengh
P.イナウエン/アドルングシュピーレ(1999年)
2~6人用/8歳以上/10~20分
絶版

ツォルキン:マヤ神聖歴(Tzolk'in: The Mayan Calendar)

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2012年の暮れ、世界終末説で騒がれたマヤ暦。いくつかある暦のうち1つが、2012年12月に区切りを迎えるとされていたために起こった説のようだ。この作品に出てくる暦は260日周期の短期暦である。暦が1周する間に、農業と建設を進め、神々の捧げ物をして一族を繁栄させよう。

舞台は中米、作者はイタリア人、出版社はチェコというインターナショナルな作品。チェコのほかにもアメリカ、イタリア、オランダ、ドイツ、フランス、ポーランドでも発売され、先日スイスゲーマーズ賞を受賞した。日本でも人気サークル「調布のあな」のかんちょーさん(ブログ)が大のお気に入りで、じわじわと人気を広げている。

見た目にもシステム的にも見事なのが連動する歯車である。毎ラウンド、中心の大きい歯車を回すのだが、それに合わせて周囲の5つの歯車が全部回る。このギミックが気持ちいい。

ツォルキン
中央の歯車は26の歯があり、260日の暦を模している。1ゲームは1周26ラウンドである。

手番には、手持ちの労働者コマを好きなだけ暦の周囲にある5つの歯車に乗せるか、すでに歯車の上にある労働者コマを好きなだけ取ってそのアクションを行う。乗せるか、取るかのどちらかしかできないところがシンプルながら悩ましい。

全員の手番が終わると、暦が1つ回る。これによって全ての歯車がその上にあるコマと共に回り、できるアクションがグレードアップする。取らないで長く置いてあったコマほど、取れる食料や資材が増えたり、得点が上がったりと強いアクションができるようになるのだ。

したがって、コマを乗せる、コマを取るという単純な繰り返しではなく、何ラウンドかに分けてコマを乗せ、後でまとめて取ったり、逆に一度に乗せておいて、何ラウンドかに分けて取っていくというような対応が求められる。「このコマは今取らないときつい! でもあと1ラウンド待てば大得点になるぞ・・・」というような果報を耐えて待つ感覚がたまらない。

不確定要素もある。誰かがスタートプレイヤーを取ると、暦を一気に2日進める権利を得る。食料(=お金)をとれると思っていたら、そのアクションをスルーして、別のアクションになってしまったなんてことも。グレードアップすればするほどよいとは限らないのがポイントである。

ツォルキン(歯車)
序盤に重要となる農業の歯車パレンケ。奥の方のアクションは焼き畑しないと食料が手に入らない。

ゲームを有利に進めるため、技術の向上と建物の建設があり、これらはアクションを使い資材を払って行う。特にカギのとなるのがゲーム中4回訪れる食料供給フェイズで、労働者の数だけ食料を支払わなければならず、足りないと得点が減らされてしまう。農業技術を上げて食料を多く手に入れられるようにするか、「農場」という建物を作って食料供給を免除するのは必須といえるだろう。

得点源はいくつかあるが、大きなものは神殿の段数を上げる、記念碑を建てる、チチェン・イツァに水晶ドクロを捧げるの3つである。それぞれのアクションで行うが、食料や資材が必要となるので、周到に(何ラウンドもかけて)用意して行かなければならない。

ツォルキン(建物・記念碑)
上からゲームをゆりに進める技術レベル、ボーナスをもたらす記念碑、ゲーム中に効果をもたらす建物。

4人プレイで2時間。序盤から農場を複数建設して食料供給の問題を解決したものの、その分技術や神殿に手が回らず、たくさんあるコマが生かされない。チチェン・イツァで待ちに待って最高点をマークしたものの、よい記念碑が取れず最後に伸び悩んだ。1位は、神々の怒りを買ってまで焼畑農業で収穫を行い、そのタイルのボーナスが入る記念碑で大得点したぽちょむきんすたーさん。建物も、神殿も、技術も、伸ばせばウハウハな状況になるのに、全てできるような資材もアクションはもちろんない。選択と集中を終始迫られるのが悩ましく、楽しかった。

Tzolk'in: The Mayan Calendar
S.ルキアーニ、D.タスキーニ/チェコゲームズ出版(2012年)
2~4人用/13歳以上/90分

カタンの開拓者たち:探検者と海賊(Entdecker und Piraten)

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何を乗せて運ぶ?

『カタンの開拓者たち』の発売から18年、数多くの拡張セットが発売されているが、翌々年に発売された『航海者版』、いわゆる海カタンは最高の出来栄えだった。船を作って海に繰り出し、裏返しになっているタイルをめくる。そこは陸地だったり、海だったりして、徐々に明らかになっていく新しい島の全貌。島に一番乗りして開拓地を建設するのがたまらなく気持ちいい。

その後、『カタンブック(2000)』や『植民地(2007)』といった航海者版の新しいシナリオが発表されたのも、評価の高さを示すものであろう。航海者版自体もリメイクされて新しいシナリオが加わっている。

そして今年、トイバーが久しぶりに航海者系の新しい拡張セットを発表した。ただし航海者版は不要で、基本セットと拡張セットさえあればプレイできる。航海者版からの変更点は、船が「移動ポイント」を使って自由に行き来できる点、そしてその船に荷物をのせて運べる点である。

スタートは本拠地のカタン島である。そこに開拓地と開拓港があり、開拓港には、開拓者を乗せた船が停泊している。手番には通常通り、サイコロを振って資源を手に入れ、ほかの人と自由に資源を交換し、それを支払っていろいろなものを建設する。船は羊毛と木材で作り、開拓港に置く。その船に部隊や開拓者を作って乗せる。

その後が新しいところ。各船は4移動ポイントもっており、これを使って新天地に繰り出すのだ。航海者版のように、船の列を作らず進むので早い。

探検隊と海賊

未知のエリアに入れば、裏向きに並んでいたタイルをめくる。何が出るかはシナリオによって異なるが、全部入りの最終シナリオになると次のものが出てくる。

  1. 海(はずれ)
  2. 陸地(資源が取れる)
  3. 黄金川(海賊のねぐらがあり、これを征服すると金が取れる)
  4. 漁場(サイコロで出る魚を取って、カタン島に持ち帰る)
  5. スパイス村(友好関係になると特殊能力とスパイスをもらえる)

このうち海賊征伐、漁、スパイス交易の3つがカタン評議会から課された任務である。達成するたびに任務ボードのマーカーが進み、勝利点がもらえる。

  1. 任務その1:海賊征伐・・・開拓港から部隊を船で運んで、海賊のねぐらに下ろす。部隊が3つ入るとそのねぐらは征服されたことになり、部隊を出したプレイヤーは任務ボードのマーカーが進み、賞金が入る。さらにサイコロを振って、一番手柄を立てた人はさらにマーカーを進められる。
    海賊征伐
  2. 任務その2:漁・・・サイコロを振ると、どこかの漁場に魚群が出現する。これを船に乗せてカタン島の評議会港まで運べば任務ボードのマーカーが進む。魚群は船いっぱいの大きさなので、ほかの任務のついでにできない。
    漁
  3. 任務その3:スパイス交易・・・開拓港から部隊を船で運んで、スパイス村に下ろす。代わりに胡椒袋を船に積むことができ、これをカタン島の評議会港まで運べば任務ボードのマーカーが進む。村に下ろした部隊はそこで一生を終えるが、村によって移動ポイントが上がったり、海賊を追い払いやすくなったり、資源をお金に変えたりできるようになる。
    スパイス交易

開拓港で船に部隊を乗せ、海賊のねぐらに下ろし、ついでにスパイス村にも部隊を下ろして胡椒袋を乗せて帰る、というように同時進行で進められるのが面白い。

新しい島に開拓地を作るには、開拓者を乗せた船で島に行く。開拓地は開拓港にグレードアップでき、そこを拠点にまた新しい船を作ってさらに奥へと進む。開拓港は船や荷物の中継点になるので、要所に作っておくのがよいだろう。

開拓者

7が出ると海賊が現れるが、7を出したプレイヤーが自分の海賊を置く。付近の船の持ち主は資源を奪われるだけでなく、海賊がいるところを通るには、1金を支払わなければならない。サイコロを振って6が出れば追い払える。

最終シナリオを3人プレイで2時間半ほど。序盤に新しい島の絶好の場所に開拓地を作り、すぐに開拓港にできた私は船を自由に行き来できるようになる。小麦と鉱石がよく出る地形だったので、部隊をどんどん作って海賊征伐。一方街道の資源が豊富なくさのまさんはカタン島を充実させて、資源を豊富に集める体制を作る作戦。サガエさんは開拓者を運んであちこちに開拓地を作る作戦である。海賊征伐で先行したのが奏功し、終盤サガエさんの怒涛の建築をかわして1位。

時間はたっぷりかかるが、船や開拓港にコマがぴったり収まるのが気持ちよく、何を作り、どれを優先して運ぶか、途中でどのように荷物を積み替えるか、船の手配を考えるのが楽しい。資源産出だけでなく魚群や海賊の出現にもほどよく運の要素があって、重苦しい雰囲気にならないのもよい。地形が変わるので、有利な場所はゲームごとに変わるだろう。好みに応じてシナリオを選び、何度も遊んでみたいと思う作品である。

Die Siedler von Catan: Entdecker und Piraten
K.トイバー/コスモス(2013年)
2~4人用/12歳以上/90~120分
国内未発売

テラミスティカ(Terra Mystica)

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敵を知り己を知れば百戦危うからず

ファンタジーの種族たちが、土地を開拓し、建物を建てて、勢力を競うボードゲーム。エッセン・シュピール初出展のフォイヤーラントシュピーレが昨年発売して、フェアプレイ誌のスカウトアクション2位ザウアーラントゲーム会アンケート1位と、高い評価を集めている。国内ではテンデイズゲームズがゲームマーケット秋で発売し、その後も愛好者の話題によくのぼる作品である。マンネリ化しているなどと囁かれるドイツゲームにおいて、王道の陣取りと、毎回変えられる特殊能力を組み合わせて新境地を開いている。

ゲームの特徴は、1人1人はじめから能力の異なる種族を担当するところにある。登場する種族は魔女、ドワーフ、人魚、巨人、ハーフリングなど14種族。それぞれユニークな特殊能力を持っているだけでなく、建物が建てられる地形やコストまで異なる。得意な分野を伸ばしつつ、不得意な分野をカバーしなければならない。

得点方法は多岐にわたるが、基本路線は開拓と建設である。ボード上に7種類ある地形のうち、ドワーフなら山岳、人魚なら湖というように、自分が建物を建てられるのは1種類しかない。そこで労働者コマを払ってほかの地形から変換する。建設には労働者コマとお金が必要で、はじめは家を作り、それを交易所、砦、神殿、聖域にグレードアップしていく。グレードアップすれば、収入が増えたり、恩恵タイルが手に入ったり、町ができたりする。しかもゲームの最後には、建物が多くつながっている順番でボーナスも入るからここは欠かせない。

建物を建造すると、そこに隣接しているプレイヤーに「パワー」というリソースが入るのも特徴だ。このパワー、資源やお金などさまざまなものに変換できて何かと便利だが、貯まらないと使えないポイントカードみたいなもの。貯めるにはほかのコマと混み合ったところに建物を建てておいたほうがよいが、混みあったところに建てるとその後の伸び代がなくなるというジレンマがある。

テラミスティカ
混み合うところも、空いているところも良し悪し

ラウンドの最初に収入をもらった後、8つのアクションから1つずつ行う。先に降りた人が次のラウンドのスタートプレイヤー。また、降りた人からボーナスカードを選べるので、早く降りたいが、やりたいことはいっぱいある。後半になるほど資源もお金も増え、できることが増えていくので悩ましい。全員が降りたら、ラウンドボーナスを受け取って次のラウンドへ。6ラウンドでゲーム終了となる。

ゲームボードのほかにもうひとつ、教団ボードというのがあって、火、水、土、風のトラックがある。「司祭」というリソースを使うとこのトラックを進めることができ、途中でパワーが手に入るだけでなく、ゲーム終了時には進んでいる順番にボーナスも入るので蔑ろにできない。

種族の特殊能力、収入がいくら入るか、建物のコスト、パワーの状態などは全てプレイヤーボードに図示されている。ルール説明には手間がかかるが、ゲームが始まってしまえばこれのおかげでスムーズにゲームが進む。

テラミスティカ
建物は予めプレイヤーボードに置いてあり、建てて空いたスペースだけ収入が増える仕組み

私の種族はハーフリング。土地を変換するたびに得点が入ってくるという、地味ながら強い能力だった。そこで建物のグレードアップを後回しにして、鋤の変換効率を上げ、家だけで陣地を広げていく作戦。一方、stさんの人魚は、誰も入れない河川をつないで陣地を広げられる能力で、広大な陣地ができあがった。tomokさんの遊牧民も、砦を作ってから次々と周囲の地形を砂漠にしていく。stさんの陣地ボーナスでまくられるかと思ったが、逃げ切って私の勝利。途中途中でいろいろな点数が入るなど細かい処理が多いが、実に遊び応えのあるゲームだった。

Terra Mystica
H.オスターターク、J.ドレーゲミュラー作/フォイヤーラントシュピーレ(2012年)
2~5人用/12歳以上/100分
テンデイズゲームズ:テラミスティカ

東海道(Tokaido)

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芸者と老人と役人の珍道中

京都から江戸に向かって旅をしながら、料理や景色を楽しむフランスのゲーム。作者は『世界の七不思議』『タケノコ』『花火』のA.ボザ。柔道をやっていたり、来日経験があったりと、親日国家フランスの中でも特に親日家である。このゲームでも日本の人物、料理、土産がふんだんに出てきて、いかに日本好きであるかが分かる。

大箱だが、賞味30分くらいのライトなゲームである。コマを進めて、行き先のアイテムを取り、得点を競う。

コマは常に一番後ろにいるものが進む。コマを進めるのはサイコロではない。空いているマスならば、どこまで進んでもよい。ただし後戻りはできず、ところどころにある宿場では必ず止まらなければならない。クニツィアの『ツタンカーメン』で用いられたシステムである。みんなが欲しがりそうなものは先に取りたいが、あまり飛ばしすぎると数を集められなくなるというジレンマ。飛ばしすぎると当分手番が来ない。

東海道
じっくり進んでアイテムを増やすか、一気に進んでほしいものを先取りするか

さて、各プレイヤーにはキャラクターが渡される。これによって最初の資金と、ゲーム中の特典が異なり、自ずと止まりたいマスも変わってくるというわけだ。止まる場所と手に入るものは次の通り。

  1. 村・・・土産を買う。土産は小物、衣服、美術品、飲食物の4種類があり、同じ物を集めるほど得点が上がる
  2. 田畑・・・なぜかお金を拾う
  3. 景観・・・景観カードを手に入れる。海、山、水田の3種類があり、集めるほど得点が上がる
  4. 温泉・・・温泉カード(普通に得点)を手に入れる
  5. 神社仏閣・・・お金を寄付してその分だけ得点
  6. 出会い・・・得点、お金、景観、土産。何が出るかな?
  7. 宿場・・・強制ストップ。料理を購入する

東海道(キャラクター)
役人・吉保は金を持っていて出会い系に強い。芸者・笹奴は土産買いが得意。老人・光圀は温泉好き

道中なくてはならないものがお金だ。温泉や景観は無料だが、それだけで勝つことは不可能。ところが初期資金のほかに、お金が入るのは田畑のマスに止まったときと、出会いで「公家」を引いたときだけ。お金がないと特に困るのは宿場で、ここで料理を食べられないと相当なビハインドになってしまう(宿場は先に入るほど料理が安い。だから道中あまりのんびりしていられない)。目移りして散財しないよう、節約を心がけたい。

全員がゴールしたら、景観、料理、温泉、出会い、土産のトップ賞が贈られ、合計得点の多い人が勝ち。

東海道(アイテム)
絶景! 海上に鳥居が・・・ってそんな風景、東海道にありましたか?

3人プレイ。神尾さんは金持ちで出会い系に強い吉保・・・って何か不純な旅の予感。私は笹奴で土産に強かったが、なかなか村に入れない。しかも神社に賽銭をあげたりしているうちに金欠になってしまい、景観を見るだけの旅に。一番ぶれていなかったのはぽちょむきんすたーさんの光圀で、ひたすら温泉に入りつつ(温泉がプラス1点という特典)、土産物に走り、景観は一切見ないという徹底ぶりで圧倒的な1位。

どう動いてもそれなりに点数が入ってくるところと、どこに止まれば一番点数が高いかは引いたカード次第というところから、先の先を読むとかあまり考えないで気楽に旅を楽しむという、テーマに沿ったゲームである。

Tokaido
A.ボザ/ファンフォージ(2012年)
2~5人用/8歳以上/45分
国内未発売
ふうかのボードゲーム日記:東海道

トイレ(Lokus)

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立ちション、野グソ、絶対ダメ

富士山のトイレは現在、全て環境対応型になっている。かつてはタンクに溜まった排泄物を山腹に捨てていたが、登山者が年間30万人にのぼると、ちり紙などの散乱、沢水の汚染、高山植物への悪影響などの環境破壊が懸念され始めた。そこで静岡県は10年ほど前からバイオ式、水循環式、燃焼式などのトイレ設置を進め、設置が完了した現在も富士山トイレ整備調査会を組織して見張っている。トイレを利用する際、協力金として100~200円をお願いしているが支払わない人もおり、またトイレにゴミを放置するなど、マナー問題もまだまだ改善の余地がある。

登山やハイキングでは少ないトイレをきれいに使おう。くれぐれも立ちションや野糞はしないように。そんな大切なことを教えてくれるドイツのカードゲーム。

トイレ
もれても並べ

トイレはたったの2つ。ここに毎回、各自1枚ずつ新しいお客さんを加える。全員裏向きに出して一斉にオープン。そのうち数字の一番小さいお客さんと、一番大きいお客さんがトイレに並ぶ。その中間は我慢しきれずに森に行って失禁、もとい失点。

うまくトイレに並べても次の関門がある。それは「同じ列には、同じ数字も同じ色も不可」という制限だ。おそらく似ている人が先に並んでいると恥ずかしいのだろう。どちらの列にも並べないと、森に行かなければならないだけでなく、もう1枚分の失点が加わる。

5枚目に並んだら、前のお客さんがみんな用を足して出ていくので掃除係になる。掃除係カードを取ると、失点が軽減されるのでどんどん狙って行きたい。

手札が全部なくなったら、森に行ったカード枚数で失点を数える。枚数が増えるほど加速度的に失点が増えるので、1枚でも節約したいところだ。

序盤から積極的に小さい数字のカードと大きい数字のカードを出していったが、並べても前に置かれたカードのせいで弾かれる場面が相次ぎ、普通に中間のカードを出したほうがダメージが少ないという展開。1位は、3回掃除係になって失点を帳消ししたtomokさん。

ドイツのレビューでは『ニムト』との類似を指摘するものがいくつか見られたが、何ラウンドかに1人だけ失点になる『ニムト』とは違い、毎ラウンド半数は失点になるのでシビアである。でもトイレに並ぶというテーマに緊迫感があって違和感を感じさせない。選ばれた者しか、トイレに並べないのである。

Lokus
R.シュタウペ/ニュルンベルガー・シュピールカルテン(2012年)
3~5人用/10歳以上/30分
ゲームストア・バネスト:トイレ

トリガー(Trigger)

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焦ると分からなくなるイエスノー

先日の日経新聞で子供のいる家庭向けオススメプレゼントで1位になった『ドブル』。あの丸い缶は、フランス人がアメリカで設立したブルーオレンジゲームズ(サンフランシスコ)の共通フォーマットである。同じサイズの缶でライトな作品をすでに10タイトル以上リリースしている。同じ缶入りのカクテルゲームズ(フランス)に追いつきそうな勢いだ。

このゲームも、その中の1つ。オリジナルはフェルティ社(フランス)で発売された『クリック(Déclic!?)』という作品。質問にイエスなら右手、ノーなら左手を出して、早く出すほど得点(間違っていれば失点)というパーティーゲームだ。フランス語では遊びにくかったが、英語になったことで何とかそのままでも遊べるようになった。 

親が質問を読み、ほかのプレイヤーは中央の的(思い切り手を出しても痛くない、ふかふかのスポンジ)の上に右手か左手を出す。イエスなら右、ノーなら左。

質問は「キングコングは類人猿である」などクイズのこともあるし、「私は男である」などプレイヤーによって答えが変わることもある。クイズなら正誤はどちらか一方だが、プレイヤーによって変わるものはイエスとノーに分かれる。いずれの問題でも、間違わずに出した人が得点。しかも先に手を出した人ほど得点が高い。

「親の両どなりに座っている」「年明けまで5ヶ月を切っている」「12-1は13である」「今は午後ではない」など、ちょっと考えれば分かるはずなのに焦るとどちらの手を出したらいいか分からなくなる問題が多いのがポイント。「○○ではない」という問題は、日本語で「はい」がノー、「いいえ」がイエスになるのもややこしい。

Trigger
J.センティス/ブルーオレンジゲームズ(2010年)
3~8人用/8歳以上/20分
国内未発売

デブペンギン(Der Fette Pinguin)

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お母さんと遊ばないこと

きわどい質問に、ほかのプレイヤーがどちらで答えるか当てるコミュニケーションゲーム。箱絵のかわいさと裏腹に、対象年齢18歳以上で、箱には「注意!お母さんと遊ばないこと」と書いてある。

手番にはサイコロを振って、出たマークの質問を読み上げる。カードは1枚1枚テーマがあり、マークは「心と体」「究極の選択」「人生は短い」「ベッドの上で」など。質問はいずれもきわどい。「初体験の相手を両親は知っている」「他人の血を飲むのと、自分のおしっこを飲むのとどちらがいいか」「中毒になるならアルコールと麻薬のどちら?」「セックスは肉体の交わりか、心の交わりか?」……。

デブペンギン

手番の人が質問を読み上げたら、ほかの人は赤か緑のカードを隠して出す。手番の人は1人ずつ、赤か緑かを当て、当たった数だけ自分のペンギンが進むようになっている。

マス目によって、イエスと答えた人がそのストーリーを話し、手番の人がホントかウソか当てたり、パートナーを指名して相談したりする。当てれば2マス進み、外れれば1マス戻るところでうまく当たるかが勝敗のカギだ。

鋭い読みと2倍マスでの成功でcarlさんが1位。1人1人の性格や普段の言動を読んで当てにいかなければならないが、プライベートすぎて分かるわけない問題も。この人はこうだからとか、ああだからという発言に、自分がどう見られているかも分かって楽しい。

Der Fette Pinguin
A.シャウフス・ラウルセン、M.レース・アンダーセン作/マールゲームズ(2011年)
2〜8人用/18歳以上/60分
国内未発売

トウキョウ・トレイン(Tokyo Train)

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日本語カタコトの車掌

都内の電車は非常に混むものである。私が学生時代の乗っていた地下鉄千代田線の町屋・西日暮里はすごいと思っていたが、それでも乗車率180%くらいだったらしい。最新の乗車率ランキングは以下の通り。インドの電車で、人の上に人が乗るように詰められるのに乗ったことがあるが、それでも250%。日本ではかつて300%に達することもあったというが、どんなふうに乗っていたのだろうか。

ピーク時混雑率(国交省、快適性・安心性評価指標の計測結果一覧・H22)
 1位 JR総武線 錦糸町→両国 203%
 2位 JR山手線 上野→御徒町 201%
 3位 JR埼京線 板橋→池袋 200%
 4位 東京メトロ東西線 木場→門前仲町 196%
 5位 JR京浜東北線 上野→御徒町 195%

パリでは2階建ての電車を走らせて、混雑緩和を図っている。そんなフランス人から見たら、日本の混み具合は異常に映るだろう。フランス人による、混雑電車をテーマにしたパーティーゲーム。変なふうに並んでいる乗客を、変な日本語とジェスチャーで支持して整列させる。

トウキョウ・トレイン

2人1チームになって向かい合い、旅行者役と車掌役になる。旅行者は目の前に6人の旅行者を2×3に並べ、車掌は今回お題となる並べ方(カード立てを使って旅行者には見せない)を確認してスタート。

車掌は旅行者を指示しながらジェスチャーで移動させる。旅行者の指示は自分と旅行者のもっている対応表を使う。これはチームによって違い、

黄 ヒサシブリ    緑 イガクヨウゴ   赤 キョクガイシャ  
紫 キョクチテ    茶 ナヤミゴト     桃 ナカヤスミ

ジェスチャーは3種類。縦列の端同士の交換は両腕を伸ばして前後に振る、隣同士の交換は肘から先を交互に振る、横列の交換は手を交差。指示は交換する旅行者のどちらか。「ヒサシブリ!」(手を交差)「ナヤミゴト!」(肘から先を振る)「ナカヤスミ!」(再び手を交差)……

旅行者は指示にしたがって手早くカードの並びを変える。1手前に戻したい(アンドゥー)は「ツコシシェム」…日本語なのか?

お題通りの並びになったら「トウキョウ・トレイン!」と宣言して、一番早く宣言した人がポイント。役割を途中で交替して7ラウンドのポイントを競う。

8人4チームでプレイ。私とcarlさんチームは序盤は調子が良かったが、次第に皆が慣れてきてスピードアップ。容易には勝てなくなったはじめ頭の中で正解までの筋道を描いてから指示を出していたが、行き当たりばったりに出したほうが早いみたいで、1位を取れず。勝ち負けよりも、4人の車掌がわいわいと変な日本語(なぜかカタコトになる)を叫んでいる風景がおかしくて仕方なかった。整列しても、混雑が緩和されるわけじゃないし。

Tokyo Train
W.オベール/カクテルゲームズ(2009年)
4,6,8人用/8歳以上/10分
ゲームショップ検索:トウキョウ・トレイン

どろんこパーティー(Matschig)

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跳ね返りに注意!

日本でも全国各地で「どろんこ祭り」が行われている。水田で田植えの前に行われ、元は豊作を願う神事だったようだが、今はイベント化され、どろんこサッカーなどが行われている。最初はちょっとの汚れでも嫌がっていたのが、転んで泥だらけになったのをきっかけに、最後の方になるとやけくそになるところがコミカルで楽しい。韓国の保寧で開かれるマッドフェスティバルには、220万人も訪れるという。

ほかにもどろんこ(スワンプ)サッカー、どろんこバレー、泥レスリング(キャットファイト)など、泥の中で行われるスポーツは少なくないが、このゲームは泥玉をぶつけあう泥合戦がテーマ。オリジナルは1998年にファンフォー出版から発売されたものを、14年ぶりにアミーゴ社がリメイクした。

どろんこパーティー

手札には砂カード、水カード、傘カード、特殊カードがある。自分の番には、砂カードと水カードをペア(泥)にして、誰か出す(投げつける)。誰に出してもいいので、一番汚れていない人に。仁義なき直接攻撃。

出された(投げつけられた)人は、傘カードで防御。砂カードと水カードの数字の合計以上の傘カードを出せればセーフ。出せなければ、それをダメージとして食らう。食らった人から次の泥を投げる。仕返しだ!

誰かが泥を出したとき、同じ数字の水カードまたは砂カードを出せば、泥の威力を増して攻撃できる。攻撃する相手を変更できるので、思わぬところから飛んでくることも。

特殊カードは、水カードのダメージを消せるドライヤー、砂カードのダメージを消せる扇風機もあるが、投げつける相手を変えることができるカード、ほかの全員に跳ね返らせるカードが強烈。自分で投げた泥んこが、まわり回って自分に帰ってくるという因果応報。

ふうかさん、karokuさんと3人プレイ。初手、特殊カードを恐れて小さい泥玉を投げつけてみたら案の定返ってきた。karokuさんの手札が偏って、泥を作れないのをいいことに集中砲火。逆襲された時には、全員に跳ね返らせるカード(泥んこを無効にし、山札から引いたカードだけダメージ)で切り返して1位。

攻守どちらもバランスよく手札を整えてというようなちょっとした戦略はあるが、引き運も大きい。淡々と遊ばず、「うぉー、やられた!」「よし、仕返しだー!」などと盛り上げて遊びたい。

Matschig
V.ヘアマン/アミーゴ(2012年)
3〜6人用/8歳以上/30分
ふうかのボードゲーム日記:どろんこパーティー

ディクシット:ジンクス(Dixit Jinx)

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ガチプレイも可

先日行われたディクシット日本選手権は、決勝が4ゲーム、100分という死闘だったと報告されている。『ディクシット』はゆるく遊ぶものだと思っている人は意外かもしれない。コミュニケーションゲームは、ゲームの展開をプレイヤーに大きく依存しているので、ガチプレイヤーがやればガチゲームになるのだろう。

9枚のカードが並んで、1人(親)がそのうち1枚について言葉やジェスチャーのヒントを出す。残りの人はこれだと思うカードを指さして当てるというスピーディーなゲーム。準備も説明もほとんど時間がかからず始めることができる。

ディクシット:ジンクス

『ディクシット』らしいのはハズれた人の数だけ得点になるという得点方法。ヒントが簡単すぎて1発目で当てられてしまうと0点。しかし難しすぎて誰も当てられないと−1点になってしまう。ほどほどに難しいヒントを考えるのは頭をひねる。

6人プレイ。プレイ時間15分と書かれているが、ヒントを考えるのに時間がかかって1時間近くプレイした。というのも、『ディクシット』と違って、場に出ている9枚のイラストが全てである。全てのイラストをよく見てヒントを出さなければ得点を増やせない。「○○というヒントを出せばAかBしか選ばれないだろう。△△というヒントならもっと紛らわしくなるか、いやいや……」

最後の人で当てると親に大量得点が入ってしまうため、自分の1点を犠牲にしてもわざと違うカードを選ぶお仕事プレイや、それを見越して裏をかいたヒントなど、ガチプレイとなったことからも時間が延びた。もっともガチプレイとかいって、感性の溝は如何ともし難い。「ふっふっふ、お前のヒントは読み切っていたぜ!」「はいハズレー」

ひねりにひねったヒントがことごとく空振り。1発で当てられるか、誰にも当てられないかのどちらかばかりで最下位に沈んだ。1位はnagaさん。どうやらターゲットを1人か2人に絞り、その人にしか分からないと思われるヒントを出す戦略が強いようだ。そのためには感性が近い人を見つけるのがよい。男同士で感性が近いと気持ち悪いけれども。

ほぼ初対面だったはずのディクシット日本選手権で、どのような戦略が有効だったか知りたいところである。

Dixit Jinx
J.M.アルエ/リベルー、ホビージャパン(2012年)
3〜6人用/8歳以上/15分
Amazon.co.jp:ディクシット:ジンクス日本語版

ターギ(Targi)

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ワーカープレイスメント・ダイナミック

サハラ砂漠の民トゥアレグ族の男はターギと呼ばれる。青いターバンと顔まで覆う民族衣装を身にまとい、ニジェール、マリ、リビアなどで反政府を掲げて武装闘争を繰り広げている。

その勇敢な姿から名前をもらって、フォルクスワーゲン社は「トゥアレグ」という4WDのSUV車を2002年から作っている。それでお馴染みになったのだろう、昨年の『トゥアレグ』に続いて2タイトル目のゲーム化である。

作者のA.シュタイガーはこれが処女作となる新人だが、ドイツ年間エキスパートゲーム大賞にノミネート。ネットで行われたアンケートは、大賞を受賞した『村の人生』を上回り1位の評価を得ている

塩、胡椒、ヤシを商い、カードを集め、一族の勢力を競う。奇をてらうことなく、ドイツゲームらしい骨太な作りである。

中央には5×5枚で25枚のカードが並べられている。ここに交互にターギコマを置いてアクションを選択する。ターギコマは、周辺のカードにしか置けない。3個ずつ置いたときに、ターギコマの座標(縦線と横線の交点)にあるカードも、アクション対象となる。『マオリ』などG.ブルクハルトのシステムを2次元化したようなシステムだ。ターギコマを置いたところと、交点となったところ、合計4〜5アクションが毎回実行できる。

コマを置き終わったら、スタートプレイヤーからアクションを全て実行する。商品を取り、一部を売ってお金にし、商品とお金を組み合わせて部族カードを取るというセットコレクション。獲得した部族カードは得点になるだけでなく、さまざまな特殊効果を持っており、これでゲームを有利に進める。

特殊効果といってもそこはドイツゲーム、派手なものはない。「胡椒を手に入れたラウンドは胡椒をもう1つもらえる」「ラクダ乗りを獲得するときは支払う商品が1つ少なくなる」といったものを積み重ねてコツコツと。カードのほかに勝利点チップもあり、勝敗の行方は終わるまで分からない。

どちらかが部族カードを12枚獲得するか、盤面を回っている盗賊が1周したらゲーム終了。

ふうかさんと2人プレイ。順調にラクダ乗りを集めていったが、カードの種類にこだわるあまり、商品の仕入れが甘くなり、身動きがとれなくなる。そのうちにふうかさんが怒涛の勢いで部族カード12枚を集めゲーム終了。カード枚数では2枚の差を付けられたが、盗賊に我慢して勝利点を差し出さなかったのが奏功して僅差で勝利。

アクション選択では、相手がターギコマを置いたところはもう選べないだけでなく、向かい側にも置けないというルールがある。つまり相手がターギコマを置いた列は全て選べなくなるのである。ダイナミックなワーカープレイスメントとなっており、狙っていたアクションが軒並み選べなくなるのが、駆け引きがあって面白かった。

Targi
A.シュタイガー/コスモス(2012年)
2人用/12歳以上/60分
国内未発売

小さなドラゴンナイト(Die kleinen Drachenritter)

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岩石がどこに落ちるかドキドキ

週明けに発表されるドイツ年間ゲーム大賞に先行して先日発表されたドイツ年間キッズゲーム大賞。大賞には機械がドイツ語をしゃべる『フビを捕まえろ!』が選ばれたが、残り2タイトルのノミネート作品が『クモの毒とカエルの粘液』と、この作品である。

宝を奪ったドラゴンが、岩の上に逃げていってしまった。ドラゴンナイトたちは、ベッドやじょうろやぬいぐるみを積み重ねて、岩の上を目指す。

小さなドラゴンナイト

ボードは三角形の立体になっており、登り口が4つある。2人ずつ向かい合って座り、自分の登り口を決める。

手番にはサイコロを振って、出た目の色のアイテムを自分の登り口に置く。向きは自由だが、中央の板に触れてはいけない。丸めのアイテムが多く、安定して積み重ねるのは難しい。特に高さを優先すればするほど、安定感が下がるだろう。

サイコロで灰色の目が出ると、ドラゴンが岩石を上から落としてくる。反対側に座っている人が、木製のディスクを上からぽとり。アイテムにぶつかってアイテムが崩れたら、アイテム置き場に戻さなければならない。

面白いのは、岩石を落とすときに相手のタイルを見てはいけないところ。どのへんに落とせばたくさん崩せるか、あてずっぽうで考えなければならない。「このへんから落とそうかなー、それともこっち?」落とされるほうの顔色をうかがう。このあたりが、

アイテムが上のほうまで積み上がったら、いよいよドラゴンナイトを置く。反対側から見て、両目の部分がボードの上端からはみ出していたら5つ数え、その間にアイテムが崩れなかったら勝利。

アイテムは誰の番であっても崩れたら戻さなければならない。ボードは全部つながっているので、岩石を落とすとき、揺れて自分のタイルが崩れてしまうことも。アナログならではの楽しさである。長男と2人プレイで、岩石で半分くらいを一気に崩して大人気なく勝利。あっという間に勝敗がつくので、軽く遊ぶのによい。

Die kleinen Drachenritter
M.トイブナー/フッフ&フレンズ(2012)
2〜4人用/5歳以上/10分
ゲームストアバネスト:小さなドラゴンナイト

チューリップマニア1637(Tulipmania 1637)

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夢破れて二束三文

チューリップ・バブル(Tulip mania)は、オランダで1637年に起こった世界最初のバブル経済事件である。オスマン帝国から輸入されたチューリップの球根に人気が集中し、異常な高値がついた。その後、価格は100分の1以下にまで下がり、オランダ諸都市は混乱に陥った。(Wikipedia)

2000年から活動し、一昨年廃業したイギリスのメーカー、JKLMゲームズの最後期の作品。チューリップの価格を上げる、売って新しいのを買う、さらに上げる、また売ってさらに買う……を繰り返し、最高値がついたときに売り抜けることを目指す。最高値をつけたチューリップはすぐにバブルが弾け、タダ同然になってしまう。

チューリップマニア1637

ボードはチューリップの価格表になっている。ここに3〜5色のチューリップコマが置かれ、それぞれの価格を表す。購入すると斜めに1ランク上に上昇、投機でお金を払うと真上に1ランク上に上昇する。一番上の段まで行くとバブルが弾け、真下にどんどん落ちる。

毎ラウンドまず、手番プレイヤーが手持ちのチューリップを1つ売りに出す。それを見てほかの人は、アクションカードを1枚選び同時に公開。代理人による購入→購入→代理人による投機→投機の優先順位でそのチューリップを入手する。

「購入」は現在の価格で買うが、価格はちょっとしか上がらない。投機は現在の価格の3倍くらいで買わなければならないが、価格が一気に上がる。代理人を頼むと、バイヤーカードという貴重なカードを出さなければならず、チューリップも入手できないが、自腹を切らないで価格を上げることができる。値上がりしたチューリップも買うため、所持金はいつもカツカツ。どこで大金をはたくか、タイミングを見極めたい。

ラウンドの最後に手番プレイヤーがチューリップを購入でき、次の人の手番となる。チューリップは、どんどん値上がりしていく。3000フローリンを超えたらバブル崩壊だ。急いで売らなければならない。

まずはそのチューリップのバイヤーカードを持っている人から。バイヤーカード1枚でチューリップを1つ、最高価格で売ることができる。売ったら真下に下落し、もうバイヤーカードをまだ持っている人がその価格で売る。また真下に下落。こうしてバイヤーカードを持っている人が優先的に売る。

今度はバイヤーカードがない人。この頃になるともう、ほとんど最低価格になっている。1個4000フローリンで売れたチューリップがいつのまにか150フローリンに。

結局は全部のチューリップがバブル崩壊してゲームが終わり、所持金で勝敗を決める。バイヤーカードをうまく集め、最高価格で2回売却した鴉さんが1位。私は安いチューリップばかり買い集めて、最高価格で売るチャンスがなかった。価格はみんなの思惑で高騰する。もう少し、もう少しと欲張っているうちにバブルがはじけてしまうのが、人間の性かもしれない。

Tulipmania 1637
S.ニコルソン/JKLMゲームズ(2009年)
3〜5人用/12歳以上/60分
ボードゲームフリーク:チューリップマニア1637

ディガー(Digger)

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アワアワの宝石集め

一昨日公開されたボードゲームサイト「暮しとボードゲーム」で、ゲームマーケットに毎年訪れているカクテルゲームズ(フランス)社員のインタビューが掲載されていた。フランスでは10年前までゲーマーズゲームが中心だったが、今は『ディクシット』『ドブル』『ジャングルスピード』(いずれも日本語版あり)などのパーティーゲームが流行っている。ゲーマーズゲームは売れても5000個だが、ファミリー向けのパーティゲームは10万個とケタ違いだ。

『ドブル』と同じ丸い缶ケースで発売されたのがこの『ディガー』も、この流れに乗っているゲームだろう。。10年以上前からライトで奇抜なゲームを発表しているR.フラガの作品で、制限時間内にダイスを振って宝石を集める。砂時計を見ることはできず、時間内にやめないと全没収となってしまう。同じ作者の『タイムイズマネー(2003年)』と同じ趣向で、はげしく焦ってしまう。

ディガー

自分の番になったらダイスを振り、出た目の色の宝石(キューブ)を中央から取る。ただし、宝石をとれるのはその色が1個だけだったときだけ。2個以上出た色は取ることができない。ダイスは何回でも振ることができ(全部まとめて)、そのたびに宝石を取ってよいが、ある時点で振るのをやめ、取った宝石を色分けして自分のタイルに置き、「ストップ!」といってはじめて自分のものになる。

その間、となりの人は砂時計を手で隠してもっている。30秒で砂時計が終わったら「ストップ!」という。それまでに手番の人が「ストップ!」と言っていなければ、その手番の宝石は全没収。言っていれば獲得できる。

黒いダイス目は、1個だけ出ると他の人(誰でもよい)から宝石を奪うことができる。たくさん宝石を集めている人から奪いたいが、選んでいる余裕はあまりない。目についたとなりの人から奪ってしまうことも。

青いキューブは宝石ではなく、川の水を表している。中央から青いキューブがなくなったらゲーム終了。各自タイルの上に置いたキューブの得点の合計で勝敗を決める。奪い合いがあるので、勝敗は最後まで分からない。

発展ルールでは、人によって宝石の点数が変わり、ほしい宝石とあまりほしくない宝石があるので奪い合いにも駆け引きが出てくる。ニクイ演出である。

神尾さんが時間ギリギリに手番を終えるという神業で先行したが、皆に狙われる。鴉さんが後半一気に追い上げて1位。私は時間をたくさん余らせる小心者だった上に出目にも恵まれず最下位。2〜3投して何も取れないと焦りがクライマックスになって時間が分からなくなるのであった。

ダイスを素早く転がし、出目をさっと判断し、その宝石を取る。手先の器用さとパターン認識、そして時間感覚まで問われる大慌てゲームである。

Digger
R.フラガ/アスモデ(2010年)
3〜5人用/8歳以上/15分
国内未発売

ドリームチーム(Dream Team)

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負傷者続出!

ファンタジー世界の住人たちが繰り広げるホッケーゲーム。山の民族、森の住人、アトランティス、アバロンなど6つの種族を率いる。特殊カードで負傷者が続出するのと、シュートの合否判定はサイコロだが、サイコロは振るのではなく置くところが斬新だ。

ドリームチーム

基本は2人ゲーム。4人の場合は2試合、6人の場合は3試合を同時進行する(奇数の場合は1人がお休み)。リーグ戦の勝ち点で1位を決める。

試合に出場するのは選手5人とキーパー1人。これを手札のプレイヤーカード9枚から選ぶ。それぞれ能力に違いがあり、中には特殊能力をもつ選手もいる。先攻、後攻の順にカードを選ぶ。

カードには攻撃力、防御力があり、相手を上回った分だけシュートチャンスになる。相手が3、自分が5だったらシュートチャンスは2。サイコロ2個でシュートする。

サイコロといっても、振るのではなくて隠してビッドするところがポイント。守る方もキーパーで定められた数だけサイコロをビッドする。キーパーがビッドした目ははじかれ、シュート不成功。ビッドしていなかった目を出せば、キーパーをすり抜けてゴールとなる。

例えばシュートチャンス2回で、サイコロの1と6をビッドしたとする。キーパーのサイコロは4つで、1,2,3,4とビッドしたならば、1ははじかれるが、6は見事ゴール! これで1点。先攻後攻を交替して(この時選手交代もできる)3回行い、試合結果が決まる。

このゲームがファンタジー世界であることを忘れてはいけない。プレイヤーカードのほかにもっているアクションカードで試合の行方が見えなくなる。相手の攻撃力や防御力を0にしてしまう「四つ葉のクローバー」、ゴールキーパーが1個もサイコロを出せなくなる(=無防備になる)「ファウル」、さらにそのファウルを無効にする「マジック」など。1試合中に4枚まで出せ、試合の行方を全く分からなくする。

4人で2試合。carlさんがファウルやマジックを駆使して着実に得点を上げ、得失点差で1位。部族のイラストには共通の特徴があり、向い合って対面すると本当に戦っている気分になる。ホッケーなのか殴り合いなのか、もう分からない。

Dream Team
H.ヴィット/アバクスシュピーレ(1997年)
2〜6人用/12歳以上/30分
絶版・入手難

トップシークレット(Top Secret)

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重要文書を爆破!

ブラッツ社は、経済的困難に陥ったシュミット社を1997年に買い取り、社名をシュミット社に変更したため、それ以来、ブラッツ社としてはゲームを出版していない。しかし90年代はランドルフの『イースター島』(1994)、クニツィアの『メンバーズ・オンリー』(1996)などをリリースし、ドイツゲームの黄金時代を形成した。この作品も小箱のカードゲームながら、デザイナーにT.シェープス(『十二星座ゲーム』)を起用している。

スパイとなって、価値の高い秘密文書を金庫にしまうゲーム。ランドルフにも同じタイトルのスパイゲームがあり、こちらも『ハゲタカのえじき』ばりの同時公開(手札を1枚出して、一斉にめくる)であるため、混乱してしまうが、バーストの要素があってエキサイティングなゲームだ。

トップシークレット

手札にあるのはいろいろな得点の秘密文書カードと、みんなの秘密文書を爆破するテロリストカード、だれかの秘密文書を盗むもぐら(二重スパイ)カード、そしてテロリストから秘密文書を守るスペシャルエージェントカードの4種類。全員が、手札から1枚を選んで一斉にめくる。

秘密文書カードは爆破も泥棒もされなかった場合、そのまま自分の金庫にしまえばもう安全である。ところがこのゲームのポイント、そのまま金庫の外に出しておいて、次のラウンドに同じ数字のカードを出し、再び爆破も泥棒もされなかった場合、得点が2倍になる。魅力的であると同時に、高得点のカードはみんなが狙ってくるのでリスクも伴う。

高得点カードを2倍にするには、みんなの裏をかかなければならない。序盤からいきなり狙うか、少し後にするか、それとも終盤にテロリストやもぐらが切れたところを狙うか。シンプルゆえに、大いに悩むところだ。

うまくほかの人のテロリストや泥棒を避けられただけでなく、高得点のカードを盗んで2倍にすることもできた私が1位。高得点を出すたびに盗まれたり爆破されたりしたcarlさんとの違いは何だったかといえば、勘が冴えていたというぐらいか。テロリストを出した人は「ドカン!」というルールがあり、高得点のカードを爆破できると気持ちいい。

Top Secret
T.シェープス/ブラッツシュピーレ(1995年)
2〜6人用/8歳以上/20分
絶版・入手難

ダービー(Derby)

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思惑で大加速

『アルハンブラ』や『アトランティックスター』で知られるディルク・ヘン(ドイツ)。彼の作品はよくリメイクされることでも知られる。ときにイラストを変え、ときにテーマを変えて長く遊び続けられている。『アルハンブラ(2003年)』は『シュティムト・ゾー(1998年)』、『アトランティックスター(2001年)』は『ショーマネージャー(1997年)』のリメイク。

ヘンは自らデーベーシュピーレ(db-Spiele)を起こし、同人(ドイツでは「個人出版」)として活動していた時期がある(1992〜2003年)。後にリメイクされたものも多いが(『ショーマネージャー』『メトロ』『エケトープ』など)、リメイクされないまま幻の作品になったものもある。そのひとつがこの『ダービー』だ。名前の通り競馬ゲームだが、レース中に馬券を買い直せることで非常にタクティカルな作品となっている。

ダービー

タイトルの直球ぶりもさることながら、この手作り感いっぱいのコンポーネントはどうだろう。馬のコマは、厚手のスチロールに紙を貼って切り取っただけ。それでもまだカラー印刷になっているだけ豪華だとも言える。

出走する馬は9頭。自分の番には馬を移動し、手持ちの馬券を交換できる。レースが終わったとき、手持ちの当たり馬券の賞金を足して多い人が勝ち。

馬の移動は、プレイヤーの思惑が適度に反映されるクレバーなシステムだ。手元から出す数字カード(1〜6)と、場札から出す移動カード(9頭のうち6頭の移動数)を組み合わせて決める。数字カードは1枚だけ表になっており、これを出してもよいし、気に入らなければ山札の下に入れて次のカードを出してもよい。ただし次のカードは何が出ても出さなければならないというルール。

移動カードも同様に、表になっている2枚の場札からどちらかを選んで出すが、気に入らなければ山札から出してもよい。ただし何が出ても出さなければならない。今出ているのはあまり気に入らないが、山札からめくるともっとヒドいことになるかもしれないというギャンブル。

馬の移動が終わったら、1枚だけ馬券の交換ができる。馬券は全員9枚(全頭分)もっており、「ホワイトクラウド(馬の名前)は4位以内」「レッドヘルは1位」など、馬と順位、そして当たったときの賞金が書かれている。もちろん、高い順位ほど当たる確率は下がるので賞金額が上がる。

交換できるのは同じ馬の馬券のみ。馬の進み方を見て、無理そうなら下げ、行けそうなら上げたいところだが、お望みの順位はもう売り切れているかもしれない(これも1枚は表になっていて、気に入らなければ山から引ける)。確実に当たるけれども賞金が安いのを取るか、一か八か高いのに賭けるか。

今回はホワイトクラウドが中盤から抜きでて独走状態。そうなると馬券は順位の高いものが狙われ、いよいよ早く走るようになる。一方のレッドヘルはスタートから一歩も動かず。これまた、順位の低いものが狙われ、いよいよ遅くなった。ホワイトクラウドがそのまま1位で、1位馬券をもっていた鴉さんが1位。私は1位馬券をもっていたイエローサンダーを密かに応援していたが、どんどん後退して最後にはレッドヘルにすら抜かれる始末。ほかの馬も高額馬券が当たらず負け。

馬券と馬の順位を見比べるという作業があるためプレイ時間は意外と長く60分くらい。でも「おっ、レッドヘルついに抜いた!」「ホワイトクラウド早い!」などと皆で実況中継しながら(これがさりげない情報戦になっている)、ワイワイ楽しく遊べた。リメイクしてもいい面白さ。

Derby
D.ヘン/デーベーシュピーレ(2000年)
3〜5人/60分
絶版・入手難
ルール和訳:ダービー

ティムくんの根性チーム(Tims Tüftel-Team)

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わざと外す大人プレイ

ドミノ倒しをみんなで作って、最後までうまくいくかを賭けるキッズゲーム。ギミック系の天才デザイナーG.バースが今年、ラベンスバーガー社から発表したばかりの新作である。対象年齢は4〜8歳までとなっているが、大人がやれば腹黒いプレイができる。

テーブルに丸いタイルを広げたらスタート。1枚めくって、同じ絵柄のタイルがスタートとゴールになる。サイコロを振り、出た目の数だけドミノ牌を並べる。ほかのタイルの上は通れないので曲がったりすることも。上級ルールでは、ブリッジ(動画)、ピンポン玉、シーソーといった難易度の高い装置を間にはさむ。

ゴールまでたどり着いたら、倒す前に成功するか皆で賭け。実際に倒してみて、ゴールまでたどり着けば成功に賭けた人が、途中で止まってしまえば失敗に賭けた人がプレゼントチップをもらう。6ラウンドで一番プレゼントの多い人が勝ち。

ルールはこれだけだが、大人がやると、わざとぎりぎりに置くのは基本。成功するか失敗するか、本当に分からなくなる。さらにラウンドが進むにつれて、難易度の高い装置の加減が分かってきて、成功するように見せかけて実際は失敗するとか、その逆とか、周りを欺く配置も不可能ではない。「うわー、外れた!」「ふっふっふ、そこは止まると分かっていたんだよ」

長男も交えて大人だけでプレイ。チャレンジングな置き方をして次々失敗に終わる中、くさのまさんの1位。長男が気に入って後から家族でもう1ゲーム。今度は真面目に置いても失敗するほうが多くて、いつも失敗に賭けていた妻の勝利。1回だけ、シーソーでうまく行きそうで行かない配置をして、本当に失敗したのが気持ちよかった(何と後ろ向きなプレイ)。

Tims Tüftel-Team
G.バース作/ラベンスバーガー(2012年)
2〜4人用/4〜8歳/30分
国内未発売

ダンジョンレイダース(Dungeon Raiders)

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冒険者たちの醜態

ダンジョンで待ち受けるモンスターやトラップをかいくぐり、財宝を集めるゲーム。みんなでパーティーを組み、協力して事に当たるべきときに、裏切って手抜きする奴がいる。おかげでとばっちりを食って大ダメージだ。「手抜きするつもりはなかったんです。手札の都合でやむを得ず」「…うそ、うそ!」

ダンジョンレイダース

はじめに配られるのは戦士、ナイト、ウィザード、シーフなど、RPGにはおなじみのキャラクター。戦士はHPが高い、ナイトは剣をもっているなどの特徴がある。ステージは5フロア。1つのフロアには5枚のイベントカードが並び、各プレイヤーに1〜5のパワーカードが配られる。5つのイベントに1枚ずつ出して、モンスターを倒したり、トラップを避けたり、宝を取ったりするのだ。

財宝の部屋は、一番強いパワーカードを出した人が宝をゲット。トラップの部屋は、規定値以下のカードを出す人がいると全員がダメージを食らう。しかし一番の盛り上がりどころはモンスターだ。モンスターにはHPがあり、全員のパワーカードの合計で勝負する。カードは順番に出していくところがポイントで、みんな頑張ったのに最後の人が手抜きをしたためにモンスターを倒せない、なんてことも。

モンスターを倒せないと、一番低いパワーカードを出した人がダメージを食らう。手抜きしすぎれば自分がダメージを食らってしまうが、前に誰かが(多分手札の都合で)数字の小さいカードを出したときは、そのカードさえ上回れば、モンスターを倒す義理はない。「ごめん、強いカードもうないわー」「うぉぉぉ!」

5枚のイベントカードは、ランダムに半分くらい裏になっているのも面白い。全部表ならば、5枚のカード配分もできるものを、特に後半が裏になっていると、何を残すべきか非常に悩む。そんな時に限って、強いモンスターが現れたりするものだ。裏になっているカードを見れるたいまつを有効に使いたい。

アイテムの剣とカギは使い切りだが、剣はモンスターで、カギは財宝で「5」のカードとして出せる。5枚しかないパワーカードに選択の幅を持たせる重要アイテムである。

そして最後は衝撃の結末が待っている。HPが最も少ないプレイヤーが自動的に脱落し、残った人の中で手持ちの財宝を競うのである。そのため、ただ生き残ればいいのではなく、HPを1つでも惜しまなくてはならない。ヒリヒリした戦いが待っている。

戦士であることを過信して最もダメージを受けた筒井さんが脱落し、残った3人の財宝比べで西宮さんが勝利。HPを温存しようとすれば財宝が集められず、財宝に力を入れればダメージを受けやすい。HPの回復アイテムもあるので、これを当てにして、果敢に財宝を取りに行ったほうがよかったかもしれない。

皆でダンジョンを冒険している雰囲気満点。協力したり裏切ったり、ゲームのたびにさまざまな人間模様が生まれる。

Dungeon Raiders
P.ハーディング/アドベンチャーランドゲームズ(2011年)
1〜5人用/8歳以上/20分
ゲームショップ検索:ダンジョンレイダース

タケノコ(Takenoko)

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菊と刀、竹とパンダ

上野動物園、ジャイアントパンダの交尾確認(日テレNEWS24)

これでニュースになるくらい、パンダは人気者である。フランスのメーカーがパンダのボードゲームを作るとき、舞台を中国ではなく日本にしたのも当然のことだっただろう。作者のA.ボザがこの作品を作ったのは、2003年に上野動物園を訪れたときパンダ像を見たことがきっかけだったとインタビューで答えている。この作品が日本語版になったのは、作者にとってフランス年間ゲーム大賞受賞に勝るとも劣らない喜びだっただろう。

ときは中世。中国の皇帝から日本のミカドに友好のしるしとしてパンダが贈られた。臣下たちは、竹園を用意してパンダの世話をするという仕事をミカドから与えられた。土地を耕し、灌漑し、3種類の竹を育てる。自分に与えられた得点パターンを作り出し、ミカドの期待に応えよう。

タケノコ

「13歳以上」という表示があるが、ドイツゲーム的には8歳以上くらいの難易度である。サイコロを振って天候(この手番のアドバンテージ)を決め、2アクションを行い、目的カードのパターンを作って得点を増やす。

アクションは六角形のタイルを置く、川を引く、庭師を移動して竹を育てる、パンダを移動して竹を食べる、新たな目的カードを引くの5種類。基本的に2アクションは違うものをしなければならない。

目的カードはタイルが決められたパターンで並んでいる、竹が決められたパターンで生えている、パンダが決められたパターンの竹を食べるの3種類。難しいものほど得点が高い。何手番かかけて頑張るか、あきらめて新しい目的カードを引くか迷うところだ。誰かが規定枚数の目的カードを達成したところでゲーム終了となり、得点の高い人が勝つ。

竹はタイルを置くだけでなく、川を引いて、庭師を移動して初めて育てられるので、手間がかかる。さらにそこにパンダを移動して食べさせるのはなかなかたいへん。かと思えば、ほかのプレイヤーに便乗してあっという間に進むこともある。盤面の状況を見て、うまく流れるに乗れるかがカギだ。

竹園にはパンダが侵入禁止のタイルがあって、パンダがあまり動けない。近くの竹ばかり食べまくるパンダ。私はタイルのパターンボーナスを狙ったが、その色のタイルがなかなか引けない。方針転換して竹を揃える目的カードでやっと得点し始めたが、時すでに遅し。

一方、順調に得点できたくさのまさんやcarlさんも、いつの間にかできあがっていた感じだったという。場をコントロールするよりも、場に適応することが求められるゲーム。目的地カードのうちどれが一番近いか、よく見極めなくてはならない。

Takenoko
A.ボザ/マタゴー出版(2011年)
2〜4人用/13歳以上/45分

トゥレグ/トゥアレグ(Tuareg)

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鼻の差で出し抜く

小箱ながらしっかりしたプレイ感に定評のあるアドルング社(ドイツ)が昨年発表したこのゲーム。デザイナーはイタリア人。粟、岩塩、金、水の4種類の商品をラクダにのせ、種類ごとのマジョリティを狙う。

このゲームに登場するトゥアレグ族とは、アフリカ北西部の遊牧民である。アルジェリア、ニジェール、マリなど数カ国にわたり、サハラ砂漠の国境を越えて交易する。箱絵にあるように、青いターバンに民族衣装をまとう。

トゥレグ/ツアレグ族

手番は基本的に補充かラクダに積むか。山札が切れたときラクダにたくさん積んでいればよいが、特殊カードを買うのにラクダに積んである商品を使うので、安心はできない。

補充は山札から3枚引いて手札に入れ、1枚を場(市場)に出す。手札の上限は4枚までで、それを超える場合は市場に出さなければならない。

ラクダに積むのは手札か、市場からで1回につき1頭のみ。積み方には種類や枚数などの制限があり、手札とラクダを見て積む商品を考えるのはパズル感覚だ。市場にある商品は要するに余り物だが、塵も積もれば山となる、である。

ラクダは各自2頭しかいない。ラウンドがまだ終わらなさそうであれば、ラクダに積んだ商品で特殊カードを買おう。もっと商品を積める「ロバ」、ラウンド終了まで商品を確保できる「穴」、他の人から商品を盗める「泥棒」、そしてゲーム終了時に得点になる「地図」の4つがある。売り切れ次第終了。これらを有効に活用して、さらに商品を集めたほうが強い。

ラウンド終了は山札がなくなって、1回ずつ手番を行ったら。商品の種類ごとに、ラクダに積んでいる分を数え、勝利点を得る。勝利点は商品によって異なり、希少なもの(水、金、岩塩、粟の順)ほど高い。

2ラウンドの合計で勝敗を競う。第1ラウンドから持ち越した手札と特殊カードをどう使うかもポイントとなる。

確実に得点できるアイテム「地図」を独占したくさのまさんが1位。ラクダにのせられる枚数がもともと少ない上、特殊能力カードを買うのに商品を使うため、マジョリティーはいつも微妙なラインで決まるのがしびれる。確実に1位を取れると思っていたら「泥棒」で盗まれたり、「穴」に意外な商品が仕込まれていたりと、特殊カードの効果も憎い。1ラウンドはあっという間に終わり、せっかく買ったく特殊カードが使えないままになることも。短時間ながら悩みどころの多いゲームである。

Tuareg
F.ベラルディ/アドルング(2011年)
2〜5人用/10歳以上/20〜45分
プレイスペース広島:トゥレグ
ゲームストアバネスト:トゥアレグ

ドラゴンダービー(Dragons' Derby)

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当たらない人から脱落

テンデイズラジオの第45回は辰年にちなんで「ドラゴンなゲーム」が放送された。ベストゲームは『ドラゴンイヤー』。辰年ということでこのゲームをプレイした方も多かったのではないかと思う。

私が辰年に合わせて出したゲームがこれ。キッズゲームのH.マイスターがデザインしたのに、対象年齢が14歳以上。そして箱が謎のカギ字形で気になっていたものである。遊んでみると、ギャンブル性の高い競馬(競竜?)ゲームだった。

ドラゴンダービー

エントリーするドラゴンは5匹。手札を見て、どのドラゴンがゴールするか賭ける。賭け方は3連複(着順は関係なく1着から3着にくる3頭を当てる)だが、着順によっては1頭、2頭でも賞金が入る。ひそかに3匹を伏せて出し、賭け金をその上へ。

手番にはカードを1枚出して、その色のドラゴンを進め、山札から1枚補充するというのを繰り返す。山札がなくなったら、手札だけで進めなければならない。手札によっては賭けていないドラゴンを進めることも。

ドラゴンが1頭ゴールに入るたびに、自分の賭け札からそのドラゴンを公開する。公開できなければ脱落。こうして1頭も公開できなければ賭け金没収、1頭公開できれば1倍、2頭で2倍、3頭で3倍。

これを3回繰り返して所持金の多い人が勝ち。ギャンブルだが、別に14歳以上でなくてもいい内容だと思う。

手札を出す順番も重要だが、ほかの人がどれに賭けているか探りながら出すのが楽しい。「今回はピカチュー(黄色のドラゴン)強そうだな」「いやいや青も行けそうですよ」「おや、緑が進んでませんねぇ」「ほら、ピカチューあと一歩ですよ!」

第1レースを外したため、なけなしのお金で第2レースへ。辛うじて2頭当てて復帰したが及ばず。負けが込むと最後のレースは全額つっこむことになり、それで一文無しになるのは、確かに子供には進められないのかもしれない。

Dragons' Derby
H.マイスター/ハイエ出版(1994)
3〜4人用/14歳以上/30分
絶版・入手難

トローデルおばさんの雑貨屋(Tante Trodels Trödel)

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見た目でわからない重さ

昨秋ドイツで行われたエッセン国際ゲーム祭。非ドイツゲームが目立つ中で、ドイツゲームの中で注目されたのがこの作品だ。大きな天秤に、いろんなかたちの木製コマ。木製コマを組み合わせて、天秤を水平に近づける。

木製コマは体積に応じて重さが決まるはずだが、その体積が分からない。大きく見えるけれども意外に軽いコマもあれば、その逆もある。目分量でどこまで見抜けるか。

25個のコマからランダムに3つを取る。これが今回のお題。この3つのコマとつり合いそうなコマの組み合わせを集める。自分の番にはサイコロを振り、自分のバスケットを進めて、その列にあるコマを取るか交換する。同じところに止まったら、ほかの人のコマと交換することもできる。

途中で天秤を使って現在の重さをチェックすることができる。これで調整したいところだが、手番は限られており、交換できないままゴールに突入することになったり、ほかの人に取られて崩されてしまったりする。

こうしてボード周囲を1周。最後に集めたコマを天秤にかけて、お題のコマと同じ重さ(天秤が一番水平)な人の勝ち。1ゲームはわずか10分ほど。「樽は意外に思い」「ハンガーは結構軽い」といった情報を元にもう1ゲームしたくなる。

1ゲーム目は神尾さんの勝利。2ゲーム目は神尾さんのマークを厳しくして、ベンチを奪ってみたが、かえってぴったり賞にしてしまった。ベンチを受け取った私は重すぎて最下位。それぞれのコマの重さをみんなが掴むと精度が上がり、「あーポーン取られた!」「それなら星と王冠で調整するしかない」などと戦略性が上がる……つもり(偉そうなことを言っておいて、思いっきりつり合わないのもまた一興)。

Tante Trodels Trödel
S.ボーゲン作/ツォッホ(2011年)
2〜4人用/7人用/15〜20分
メビウスゲームズ:トローデルおばさんの雑貨屋
ふうかのボードゲーム日記:トローデルおばさんの雑貨屋

髑髏と薔薇(Skull & Roses)

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ドクロは1つ、バラはたくさん、のはずが

昨年あれだけ人気を集めた作品を、年明けにようやく遊ぶことができた。ルールを読んだだけでは何が面白いのか分からないのに、遊んでみると驚くほど面白いブラフゲームというのは『ごきぶりポーカー』以来だ。さすが『世界の七不思議』を斥けてフランス年間ゲーム大賞に選ばれただけのことはある。

ブラフゲームといっても、面と向かってブラフ宣言をする場面はこのゲームでは出てこない。ゲーム中に誰かがさりげなく仕込んだドクロが、いつめくられるかハラハラドキドキするチキンレースである。勝つためには、ハッタリだけでなく勇気も試される。

髑髏と薔薇

まずは仕込みフェイズ。順番に各自、自分の前に丸いタイルを1枚ずつ出していく。タイルはドクロが1枚と、バラが数枚。どちらを出してもかまわない。すでにここから勝負は始まっている。

そのうち、全員が出したタイルから、ドクロをめくらずにバラを何枚めくれるかチャレンジする。枚数を競り上げて、ほかの人が降りたとき一番大きい数字を宣言した人がチャレンジ。

チャレンジする人は、まず自分のタイルを全てめくらなければならない。それから、宣言した枚数に達するまでほかの人のタイルをめくっていく。1枚1枚が緊張の連続。宣言した枚数だけバラをめくることができれば1勝。途中でドクロをめくってしまったら、タイルを1枚奪われてしまう。

めくる際、先ほど誰が何枚宣言したいたかが、大きなヒントになる。枚数を多く宣言していた人は、勝ちにいくためバラを出している可能性が高い。早々と降りた人はドクロを仕込んでいるのだろう……しかしこれは建前。ドクロを仕込んでおきながら、自信ありそうに枚数を多く宣言する人もいるかもしれない。きっとバラしか出していないだろうと思ってめくってみると、ドクロでしたー!とか。

ドクロを仕込んで他人をひっかけるのは快感だが、それだけでは自分はいつまでたっても勝てない。タイルが全部なくなった人は脱落で、先に2勝した人が勝利というのがルール。いつかはバラだけ出して、勝ちにいかなくてはいけない。序盤から攻めるか、他人のタイルを削って後半から攻めるか、プレイヤーの性格で展開がだいぶ変わる。

ぽちょむきんすたーさんがひたすらドクロを出し続け、ほかの人もそれに倣ってドクロをよく仕込むのでチャレンジしづらい雰囲気に。そんな中、hataさんが勇気あるバーンアウト(場のタイルを全部めくって成功させる)を達成しリーチ。しかしぽちょむきんすたーさんはまだ動かない。私は我慢しきれず勝負に出たが、読まれていた。連続ドクロで大ダメージ。最後の最後に勝つチャンスが回ってきたが、あと1枚上げる勇気がなく、ぽちょむきんすたーさんの優勝。

ドクロをめくってしまったときの盛り上がりは『ごきぶりポーカー』以上。ドキドキしながらめくって、あのドクロがドバーンと出てきたときのショックといったら、心臓の弱い方にはオススメできない。その分、宣言した枚数をめくりおおせたときの高揚感もすごいものがある。

Skull & Roses
H.マーリー/リュイ・メーム+アスモデ(2011年)
3〜6人用/10歳以上/30分
ショップ検索:髑髏と薔薇

ドロイド(Droids)

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近年、ドイツに代わってフランスのゲームが注目を浴びている。フランスゲームらしいのは、多人数でワイワイ遊べるパーティーゲームと、考えれば考えるほど奥が深い完全情報公開ゲームである。どちらもルールはシンプルという点で共通するものの、相容れなさそうな2つのタイプが共存しているのが面白い。

立体的なロボットのフィギュアが目を引くこのゲームも、完全情報公開ゲームである。ロボットの動きを先の先まで読んで、移動ルートをプログラムしなければならない。

ドロイド

毎ラウンド、まず7枚ずつプログラムタイルを取る。タイルはロボットを1マス進める、2マス進める、障害物まで進める、1マス戻る、銃を撃つ、目の前にある障害物を取るか置く、1つ先にいるロボットを移動する、壊れたロボットを修理するの8種類。現在のロボットの位置を見て、どれを取るか選ぶ。

次に手持ちのプログラムタイルを1枚ずつ配置。プログラム配置エリアは10列×3段になっており、タイルを置いた列のロボットにしか発動しない。置く順番と、使う順番は別で、他の人のプログラムを見ながら置くのは非常に考える。「このロボットをこっちに移動して、そこからバックして…いやその前にあのロボットが入ってくるか」

タイルの配置が終わったら実際にロボットを動かす。同じ列にあるプログラムは前から。
ロボットを移動し終わったらまたプログラムを取るところから始める。これを繰り返すのだが、シナリオが7つあり、生き残り、コンテナ争奪、陣地を囲む、像を建てるなどの目標がある。

今回は生き残り戦。うっかりくさのまさんの射程圏内に入ってしまった私が撃たれて終わった。プロット段階から公開なので、相手の動きに応じて先の先を読まなければならない。見かけとは裏腹に深い思考を要求されるゲームだった。

Droids
D.エルハール/オイロゲームズ(1991年)
1〜4人用/12歳以上/60分
絶版・入手難

トゥルネー(Tournay)

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9枚のカードで街づくり

昨年、ダイスを使ったワーカープレイスメント『トロワ』で一世を風靡したベルギーのパールゲームズが、同じデザイナー陣で臨んだカードゲーム。ドイツのボードゲーム専門誌「フェアプレイ」が行った人気投票で1位に選ばれた。カードゲームだけあって、90分クラスの『トロワ』より時間は短くプレイ感は軽い。でもカードが多彩なこともあって、1日に何回もやりたくなる魅力がある。

舞台はフランス国境に近いベルギー最古の町トゥルネー。エッセンで購入したときにはトゥルネーの観光ガイドまでついてきた。9世紀にノルマン人に征服された町を復興させ、名声を競う。建物と人物を3×3の区画に並べ、そのさまざまな特殊能力を活かして収入や得点を得る。

トゥルネー

このゲームでも市民コマが登場し、アクションポイントのように使う。手番にはカードの獲得、建物の使用、災害の除去、お金の獲得から1つを行うが、そのたびに手持ちの市民コマを使用していく。使った市民コマは、1手番使って回収するまで返ってこない。市民コマをどこまで増やし、どの時点で回収するか、効率よく行わなくてはならない。

カードは赤白黄色の3種類があり、それぞれ3つのレベルに分かれているのがポイント。レベルが高いカードほど強力で、特に終盤に欠かせない名声建築物はレベル3に入っている。そしてカードを取るにはレベルの数だけ市民コマを使う。最初はレベル1しか取れなかったのが、徐々に上のレベルに手が出るようになるのは成長の楽しみがある。

しかしカードは取って、区画に置いただけでは使えない。建物の使用にも市民コマが必要となる。市民コマが少ないのに無理してレベルの高い建物を取っても、市民コマが足りなくて使えないのでは宝の持ち腐れ。序盤はレベルの低いカードをどんどん使っていくほうが得策だ。

カードを区画に置くにはお金が必要。レベルの高い建物ほど金額も上がる。このお金の捻出もゲームのカギだ。市民コマを使えば収入が入るが、収入を生み出す建物を使うほうが効率がよい。

カードの山札には「廷吏」というカードが入っており、これが出ると災害が発生する。どんな災害が発生するかはイベントカードで予め分かり、全員お金を取られたり、市民コマを倒されたりする。予め市民コマやお金を払って災害を除去した人は、その後の災害を1回だけ回避できる城壁がもらえる。

「廷吏」が一定数出るか、名声建造物付きで区画を埋めた人が出たらゲーム終了。ここから、最後の得点計算でひと捻りある。それが名声建造物で、建物や市民コマの数に応じて得点を得るが、ほかの人も同じ条件で得点できてしまう。自分よりほかの人のほうが得点が高いということにならないよう、自分の路線にあった建物を選びたい。

はじめは基本ルール。carlさんの名声建造物に乗っかった私が勝利。面白かったのでそのまま上級ルールへ。最初の市民コマが減り、攻撃的な建物が入って、より戦略的になった。全員の建物にダメージを与えられる兵器に酔いしれているうちに、肝心の名声建造物に着手するのが遅れてしまう。勝者は、災害対策をしっかりしつつ、建物を1種類に絞って大量得点したくさのまさん。

市民コマとお金が不足しないようぎりぎりまで使うには、カードのコンボや、アクションの順番もよく考えなくてはならない。その一方でコンボになるようなカードをうまく引けるかという運の要素もあって、テンポよく遊べるゲームである。

Tournay
S.ドゥジャルダン、X.ジョルジュ、A.オーバン/パールゲームズ(2011年)
2〜4人用/12歳以上/30〜60分
テンデイズゲームズ:トゥルネー

ダチョウサーカス(Ostrich Circus)

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やりたくないけど「俺がやるよ!」

ダチョウサーカス

6種類のサーカス演目を、競りで3枚以上取らないように集めるカードゲーム。今年の春のゲームマーケットで発売された。クニツィアのバーストゲーム『ノミのサーカス』に勝るとも劣らない緊張感と笑いがつまっている。

出てくる芸はファイヤーリンボー、バス落下、熱々おでん、わさび寿司、粉まみれ、バンジージャンプとバラエティー番組にはおなじみ(?)のものばかり。5枚の場札から2枚がめくられ、順番にその芸をやるかどうか宣言する。やりたいときは「俺がやるよ」、降りたいときは「どうぞどうぞ」。

2人以上やりたいときは、もう1枚めくって2周目。こうして誰か1人になるまでカードを増やしていく。最後に残った1人は、場札を引きとって自分の前に並べる。

自分の前に並んだカードは、1種類につき2枚までは得点になるが、3枚以上取ると客に飽きられてしまったことになって失点になってしまう。ある程度は取りたいが、どのカードも満遍なくくるとは限らない。むしろ取りたくない場面のほうが多い。

しかし、降りたら降りたでチキンチップを取らされる。やらぬも損のチキンレースである。チキンチップを取らないで降りるには、誰かが我慢しきれずに降りて場のチップがなくなったところで降りるのがよい。でもみんながそう考えているから、チキンレースは一層激しくなる。ほかの人がどの芸ならOKで、どの芸はアウトなのか見極めておかないと痛い目にあうだろう。

競りのシステムが、ゲームとして面白いだけでなく、ゲーム中の笑いも取れるようになっているのが素晴らしい。もう1枚くらい大丈夫かなと思って「俺がやるよ」と言ったら、今まで「俺がやるよ」と頑張っていたみんなが全員「どうぞどうぞ」と降りてしまったり。そんなときはもちろん、「聞いてないよ〜!」。

ダチョウサーカス
川崎晋/カワサキファクトリー(2011年)
3〜4人用/6歳以上/20〜30分
絶版・入手難

タイムズアップ!ゲームギーク(Time's Up! Game Geek)

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好きなゲームをジェスチャーで表現

タイムズアップ!ゲームギーク

ゲーム名やデザイナー名を30秒以内にジェスチャーで当ててもらうゲーム。『タイムズアップ』はアメリカの有名人などを当てるゲームで1999年にR&Rゲームズから発売され、2005年からヨーロッパに上陸。このゲームは、その拡張として、『世界の七不思議』のルポ・プロドゥクシオン(ベルギー)が発売したものである。

カードにはゲーム名やデザイナー名が英独仏の三ヶ国語で書いてある。固有名詞が多いので、どの言語でも同じものがほとんどだが、ちょっとずつ違うのが楽しい。「チグリス・ユーフラテス」「アルハンブラ」「ミヒャエル・シャハト」…これらがお題だ。親はカードを見て、制限時間30秒以内にヒントを出して当ててもらうことを目指す。

第1ラウンドはジェスチャーしながらいくらしゃべってもよい(答えはもちろん言っちゃダメ)。第2ラウンドは、ジェスチャーをする30秒間に1単語だけ話すことが許され、第3ラウンドは無口でジェスチャーしなければならない。第3ラウンドはほとんど無理ゲー。

第2ラウンドくらいがちょうどよくて楽しかった。カードを出していくジェスチャーに「ピザ」で『マンマミーア』とか、タイルを端から置いていくジェスチャーに「四角」で『ブロックス』とか。

お手持ちのゲームがお題になったらどんなヒントだと当ててもらえそうか、想像してみてほしい。ボードにコマを置いたり、サイコロを振ったりするジェスチャーだけでは絞り込めない。今回もヒントを出す方も当てる方も相当苦労したが、その分答え合わせで「あー、あのジェスチャーはそういう意味だったのか」という納得があって楽しかった。神尾と私が同点優勝。

Time's Up! Game Geek
C.コーモン&T.プロヴースト/ルポ・プロドゥクシオン(2009年)
4〜18人用/12歳以上/45分
国内未発売

ドワーフの王様(The Dwarf King)

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この1枚に賭けて

トリックテイキングといえばドイツ。基本はトランプで遊べるので、製品版は『ニエット』『バスシュティッヒ』『トリックマイスター』など、ルールを変えて楽しめるものが多い。『ドワーフの王様』も、毎ラウンドルールを変えて楽しむトリックテイキングだが、作者はフランス人のB.フェドゥッティ。『あやつり人形』ばりの多彩な特殊能力が炸裂する。ホビージャパンが制作した日本語版でスムーズにプレイ。

カードを配ったら(全部のカードを配りきる)、青の5を持っている人が今回のルールを選ぶ。「青は1枚+1点、緑は1枚−1点」か「青は1枚−1点、緑は1枚+1点」など、あるカードが得点になるか失点になるかという選択。「緑のQは8点」というようにある1枚を取れるかどうかのルールも。手札を見て、自分に有利そうなものを選ぶ。

ルールを決めたら、赤の5を持っている人からスタート。先に決めたルールにしたがって、得点できるように(失点しないように)プレイする。

トリックテイキングという言葉に馴染みのない方もいると思うが、このジャンルのゲームが多いだけでルール自体は別に難しいものではない。順番に1枚ずつ出して、一番大きい数字を出した人が総取りする(わきによけておく)というのが基本。

ルールは難しくないが、ゲームを楽しむには慣れを要する。私も最初は、いったい何が楽しいのか分からなかっ。強いカードを何ラウンド目で出すかとか、先に出す時と後に出す時で出すカードを変えるとか、そういった戦略と駆け引きを楽しめるようになると病みつきになる。

『ドワーフの王様』では、多彩なルール以上に、毎回誰かの手札に1枚だけ入る特殊カードが効いている。前に出したカードをコピーできる「ミイラ」、強いが取ると失点になる「呪術師」など、タイミングよく使えばゲームをひっくり返せるかもしれない。特殊カードは1ラウンドに1枚しか登場しないので、特殊能力のバッティングで手間取ることはない。

ルールによって得点にも失点にもならないラウンドが多く、得点チャンスはわずか。それまで手札を調整してじっと待つ。淡々としたラウンドが長いが、一度チャンスが来ると一気に緊張感が高まる。ふうかさん、karokuさんと3人プレイで、諦めていた得点チャンスがいきなりやってくるなど、棚からぼた餅などがあって1位。

The Dwarf King
B.フェドゥッティ/イエロ+ホビージャパン(2011年)
3〜5人用/10歳以上/30分
ふうかのボードゲーム日記:ドワーフの王様

ドワーフの王様

テイクイットイージー(Take it Easy!)

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あちら立てればこちら立たず

takeiteasy.jpg

発売後30年近くになっても現役のこのゲーム、ルール説明はほとんど要らず、適度に悩ましく、短時間で終わり、考えれば奥が深い。ほかのプレイヤーとの関わりは薄いが、何人でも遊べて時間も変わらない。名作と評する人が多いのも頷ける。

全員同じ組み合わせの六角形タイルをもつ。代表がランダムに1枚引いて自分のボードの好きなところに配置。ほかの人も同じタイルを探して、それぞれ自分のボードに置く。これを繰り返して、ボードがいっぱいになったら得点計算を行う。

得点計算は、3方向15本の線について、色が揃っていれば書いてある数字×タイル数の得点が入る。1枚でも別の色が混じっていれば得点はなし。タイルは3方向が重なっており、あちら立てればこちら立たずなのが悩ましい。高得点を優先した一点集中作戦か、全体的にまんべんなく散らす作戦か。いずれにしても終盤は、ほしいタイルが来るかどうか非常にドキドキする。

タイルを探すのにちょっと手間がかかるのと、ほかの人とのインタラクションがないのが玉に瑕だが、終わってから会心の作品を褒め称えあうのがよいだろう。タイルは同じ順番なのに、置き方は性格が出るし、結果がずいぶん変わるもので面白い。

Take it Easy!
P.バーレイ/バーレイゲームズ(1983年):ラベンスバーガー(2001年)
1〜4人用/10歳以上/20分
ボードゲームショップ検索:テイクイットイージー

トーテモ(Totemo)

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愛してる〜トーテムポール♪

totemo.jpg

トーテムポールを積み上げて得点するイギリスのゲーム。うまく得点調整して、連鎖を狙う。布のボードに木製の台座、そしてはめ込み式の木製のブロックと、コンポーネントがたいへん凝っている。

自分の番には、手持ちのブロックを空いているところか、すでに置いてあるブロックの上に置く。パーツは6色あって、重ねるときは近隣色(緑と青、赤とオレンジなど)でなければならない。

ブロックの各面には数字が書いてあり、前後左右で隣接する面の点数が入る。得点ボードで記録するが、ここでポイント。得点ボードにはところどころにボーナスタイルが置いてあり、そこに止まるともう1つブロックを置くことができるのだ。大量得点はなかなかできないので、ボーナスタイルに止まってもうワンチャンスを狙う。

トーテムポールの高さ制限は5段。しかし「トッパー」と呼ばれるブロック(上に穴が空いていない)を置くと、もうそれ以上高くすることはできない。トッパー自体は得点が高いが、周りのトーテムポールが低いままだと得点が伸びないので、出すタイミングは考えどころだ。

karokuさんが毎回のように連鎖を成功させて1位。よく観察すれば置ける場所が意外に多く、また次に置くブロックも考えるため、パズル的思考が求められる。勝てなかったけれど、終わった後の立体トーテムポールは達成感があった。

Totemo
T.ボーイデル(Tony Boydell)/サプライズド・ステア(2010年)
2〜4人用/6歳以上/30分
ゲームストアバネスト:トーテモ
ふうかのボードゲーム日記:トーテモ

トリッキーサファリ(Tricky Safari)

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逃げないで、写真撮らせて

トリッキートレックが好評だったことから、モーセルは翌年も動物ミニチュアゲームを発表した。今度は筒型のケースに入り、ボードもついて豪華になった。サファリパークの中で歩きまわっている10匹の動物を、全て写真に収めるゲーム。

動物の写真を撮るには、動物の正面か脇にいる必要がある。動物は絶えず動き回っているので、動きを読んで先回りしなければならない。順番に自分のコマを移動して、全員の移動が終わったら動物が移動して、自分のコマの周囲にいる動物の写真チップをもらう。先に全部の動物を撮った人の勝ち。

動物の移動パターンはまず、自分の前が空いていれば前に一歩。行き止まりでは空いている方、左右が空いていれば右、左右とも塞がっていれば後ろといった具合。ただし、カメとワニは水のマス、リスとサルは木のマスが行き止まりにならないでそのまま進む。

序盤は調子よく撮影を進めていた私だったが、あと2〜3頭になってからが難しくなった。後ろから追いかけていっても追いつけない。そのうちに中盤で2枚一度に撮れたkarokuさんが、そのまま勝利。

ゲームとしては、運の要素が全くないシビアなゲームであるが、動物たちがサファリパークを好き勝手に動き回っている様子が可愛らしくて、それを追いかけてなかなか捕まえられないでいる写真家たちが滑稽でおかしかった。

Tricky Safari
コルネ・ファン・モーセル/クワリ(2010年)
2〜7人用/7歳以上/25分

トリッキートレック(Tricky Trek)

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カワイイけど弱肉強食

ライオンたちが、動物を食べてエネルギーにして進むレースゲーム。オランダのクワリ社が、エッセンで限定販売したもので、陶器製のかわいい動物コマは、翌年の『トリッキーサファリ』にも引き継がれている。

ちょうちょは1マス、ネズミは2マス、ウサギは3マス、イノシシは4マス、シカは5マス進める。ちょうちょからイノシシまで1個ずつもってスタート。毎回、手持ちの動物を握って、ポイント数の多い順に自分のライオンを進める。

動物たちは一列に並んでおり、握った数だけ前に進み、止まったところの動物を食べる(手持ちに入れる)。握った動物は輪廻して(?)、列の最前列へ。これを繰り返して、先頭のコマを食べるか超えたら勝利。

動物は一度に2匹握ることもできる。でも食べれるのは毎回1匹なので、手持ちは減ることになる。1匹だけになったら、コマを消費せず後ろに戻って食べることもできるが、遅れるので、むやみに減らさないようにしたい。

ポイントの高いシカ・イノシシをいかにたくさん食べられるかが勝敗を分ける。そこに止まれるように握っても、ほかの人に先を越されてちょうちょを食べることになったり。美味しくない…。相手の手持ちをもとに、どれくらい握りそうか考える必要がある。

終盤まで一進一退のレースが続いたが、最後にシカ2匹で一気に駆け抜け勝利。コマのかわいさと裏腹に、弱肉強食というテーマと、シビアなゲーム展開が印象的だった。

Tricky Trek
コルネ・ファン・モーセル/クワリ(2009年)
2〜5人用/8歳以上/15分
絶版・入手難

ツォカート(Zockato)

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予想にどれほど自信があるか

獲得トリック数を予想して賭けるトリックテイキングゲーム。タイトルがメーカー名になっていて、まだ2タイトルしか発表していない新規メーカーである。黒いメタルケースに赤唐辛子のデザインがカッコいい。

ドイツでは数多くトリックテイキングゲームが発売されているが、このゲームの特徴は、獲得トリック数を予想して賭けること、ダイスでディール枚数が決まること、ルールカードで賭け金や予想にしばりがかけられることなどである。

毎ラウンド、最初に10面ダイスを振って、ディール枚数が決められる。そしてルールカードをめくり、賭け金の下限やトリックのボーナス、獲得トリックの予想が公開か非公開か、切り札の色やノートランプなどが定められる。これに従って、円盤を使って獲得トリック数を予想。同時にお金を賭ける。

このときに、「予想+1」や「予想−1」のカードを相手に出して、予想を狂わせることもできる。「うぉー、そんなに取れるかよ!」

トリックテイクは、最強の「ツォカート」と最弱だがボーナスになる「スター」があるほかは通常通り。1〜2枚などというラウンドはあっという間に決まる。終わったら、予想通りに取れたかをチェックして、予想が当たれば払い戻し。規定ラウンドで所持金を競う。

予想が公開されているラウンドでは、外れるよう邪魔をするし、「予想は全員0にする」などのラウンドは特に盛り上がる。そこに賭け金が多いときたら、ものすごく熱い。

私は堅実な予想と少額の賭け金で安全に行く作戦。しかし予想がなかなか当たらなかったため、どんどん賭け金が増していく悪循環となった。最後は無一文である。途中からふうかさんの手札が全トリック取れるくらい強くなったが、かえって予想は難しかったようで、確実なときだけ大金をかけたkarokuさんの勝利。トリックテイクのテクニカルな部分と、賭け金のギャンブルな部分がマッチした楽しいゲームだった。

Zockato
T.バイアー、S.コイフラー/ツォカート(2009年)
2〜6 人用/10 歳以上/30〜60 分
海外でのみ発売中
ふうかのボードゲーム日記:ツォカート

タヒチ(Tahiti)

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真珠の宝庫を競り落とせ

近年S.ドーラと組んで新作を次々と発表しているリンデの初期作品。コンビを組んだカーラートは、ボードゲーム専門誌『フェアプレイ』の創刊メンバーである。真珠の採掘をテーマにした陣取りゲームで、オリジナリティの高い競りシステムが用いられている。

手番プレイヤーはダイスを振った後、そのダイスで船を進める権利を競りにかける。面白いのは、競り落したお金を受け取るのが最初にパスしたプレイヤーというところ。手番プレイヤーは最初にパスする権利があるが、あっさり降りれば安く買い叩かれてしまう恐れもある。

競り落とした人は、その目で船を進め、止まったマスに指示されたアルファベットの列に小舟タイルを置くか、指示された真珠(ビー玉)をもらえる。2回競り落として小舟タイルと真珠を両方集めると、いよいよ中央のタヒチ島周辺に真珠と小舟タイルを置ける。

持ち主を問わず同じ真珠の色がたくさんつながり、かつ周囲に空きマスが多いほど得点が上がる。ただし、得点を満額もらえるのはそのエリアで最も多く小舟タイルを置いていた人で、その他の人は半分しかもらえない。1個差が倍半分になる得点システムで、洋書が絡む競りは熱い。

ダイスは3分の2でブランクが出る。このとき、中央のマーカーがドルマークなら、真珠と小舟を置いてあるマスから収入が入る(銀行からの供給はこのときだけ)。一方、宝箱マークなら、所持金を宝箱に貯金することができる。貯金したお金はもう競りには使えないが、最後に得点。貯金し過ぎれば競りで勝てなくなるので非常に悩ましい。

高値で競り落とし、パスで回収するというメリハリのある手と、同じ色の真珠を徹底して集める作戦でkarokuさんが勝利。私は序盤の競りをけちったのにお金が回らずジリ貧に。金は天下の回りものなので、どんどん使って、どんどん回収するのが賢明だったようだ。

それぞれどのマスを狙っているのか考えながら、また自分の財布と相談して、競りで真っ先に降りるか、頑張って競り落とすか決めるのは悩ましく、とても面白かった。

Tahiti
R.z.リンデ、R.E.カーラート/フランニョス(1995年)
2〜4人用/12歳以上/60分
絶版・入手難

ドミニオン:繁栄(Dominion: Prosperity)

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『GameLink』8号で私の連載記事「最新ゲーム事情」に、ドイツのボードゲームサイトが行ったカードセットコンテストの結果を載せた。その1番目が「8歳でも遊べるセット」。基本セットから木こり、村、祝祭、研究所、市場、鍛冶屋、陰謀セットから大広間、ハーレム、手先、貴族という、効果の分かりやすいものを使う。

もともと子供と遊びたいと思っていたこともあって、このセットならできるかな?と思い、9歳の長女と遊んでみた。どのカードを買うかはサジェッションが必要だが、絵柄がきれいなのと、限られたお金でお買い物をするのが楽しいようで気に入ってくれた。負けず嫌いの長女は、ボードゲームをあまり遊ぼうとしないが、『ドミニオン』はゲーム中に勝敗が見えないのがいいようだ。

それからしばらく経ってボードゲームをしようかと誘うと、『ドミニオン』ならやるという。それではと未プレイの『繁栄』を出したところ、確か未開封だったはずなのに開封されており、種類別に仕分けまでされている。長女が私のいないところでやっていたらしい。何だか嬉しい。

というわけで『繁栄』をプレイ。出した財宝カードの枚数×1金の「銀行」、捨札から好きなだけ銅貨を戻せる「会計所」など、お金がどんどん増える財宝カードが入っており、買うものもコスト9で5金の「白金貨」、コスト11で10点の「植民地」という高額なカードが入っている。お金だけでなく、「記念碑」など出すたびデッキ外に勝利点が貯まるカードもあって楽しい。お買い物感がさらにアップして長女は「何買おうかなー」と楽しんでいた。結果は私の勝ちだったが、長女の「記念碑」がよく働いて前回よりずっと僅差となった。負ける日も近い。

都内では「ドミニオンをゆるゆる遊びましょうの会」略して「ゆるドミ会」というのが定期開催されている。こちらは会を重ねるごとにガチになっている部分もあるようだが、カジュアルに遊べるのも『ドミニオン』の魅力だと思う。一昨年、ドイツ年間ゲーム大賞を受賞したときはフリーク向けではないかという声も多かったが、なかなかどうして、普段ボードゲームをしない女の子でも楽しめる、懐の広いゲームなのである。

テレストレーション(Telestrations)

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大笑いの伝言ゲーム

言葉→イラスト→言葉→イラストと伝言して、お題を正確に伝えるアメリカのゲーム。2010年のゴールデンギーク賞で、ベストパーティゲームに選ばれた。謎の絵が生み出すとんでもない誤変換に大笑いする。

各自1冊ずつ、スケッチブックをもつ。お題カードで指示されたお題を1ページ目に書いて、それぞれとなりの人へ。となりの人はお題を見て、2ページ目に30秒でスケッチする。時間が来たらさらにそのとなりの人へ。受け取ったら2ページ目だけを見て、予想したお題を3ページ目に書く……このように、言葉とスケッチを交互に替えて1周する。全員のスケッチブックが回り、全員同時にかくので、ダウンタイムはない。

1周したら答え合わせ。1冊ずつ、1ページ目から開いていって、答えが一致していれば、その答えを予想した人とその前にスケッチした人に得点。また、最後の答えがお題と一致していれば持ち主に得点が入る。3ラウンドの合計点を競う。

絵が微妙だったりすると、どんどん変な方向に進んでしまう。例えば次の動画をご覧頂きたい。鴉さんが容器を塗ってしまったために起こった悲劇である。

スケッチブックは水性ペンで書いて消せるタイプ。タブがついているので、直前のページだけを間違わずに見ることができる。お題は「それ、どう描けばいいの?」と悶絶するものばかりで、チャレンジ精神を刺激される。

答え合わせはずっと爆笑。お題をローカライズした国内販売が切望される。

Telestrations
Unknown / USAopoly(2009年)
4〜8人用/13歳以上/30分
国内未発売

トレーダー(Trader)

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簡単には買わせてもらえず

1枚ずつカードを購入し、掛け算で売って儲けるカードゲーム。2001年にウィニングムーヴズ社から出された『コンビット(Combit)』を、3〜4人でも遊べるようにリメイクして、フランスのカクテルゲームズから缶ペンケースみたいなパッケージで発売された。20分という短いプレイ時間が信じられないくらいの遊びごたえがある。

場に並んだ5列のカードは、パリやニューヨークの証券取引所を表している。自分の手番には買うか売るかのどちらか。買うならば、どの列でもよいので一番下にあるカードを買い、売るならば、同じ色のカードを2枚売る。

利益は2枚の掛け算である。カードの数字は2〜6があるので、一番効率がよいのは5×6=30ユーロ。5は5ユーロ、6は6ユーロで買うので、19ユーロの儲けになる。これが2×3=6ユーロになると、儲けは1ユーロにしかならない。

3人で遊ぶ場合、勝った後に1列に「市場封鎖カード」を置いてブロックできる。当然、同じ色が集めにくいように邪魔するわけで、同じ色の5と6なんていうのは簡単に手に入らない。カードの列は全部見えているので、計画的に買っていこう。

絶妙なことに、最初の資金は何枚か買うとなくなるくらいしかない。したがって集めまくって揃ったら売却という方法ができず、序盤で1回は売っておく必要がある。当座の資金を手に入れる序盤の攻防と、大金を狙う終盤の攻防があるのが面白い。

3列が売り切れたら最終ラウンドで、所持金の多い人が勝ち。

くさのまさんが中盤に大金を手に入れ、そのまま安定した収支で勝利。私は最後の最後に5×6を売却できたが及ばなかった。相手はどの列を封鎖するか、そうすると次に自分はどのカードが買えそうか、そもそもお金は足りているかなど、先の先を考えて選ぶのは本当に悩ましく、遊びごたえ十分だった。

Trader
K.パレーシュ、H.-R.レーズナー/カクテルゲームズ(2009年)
2〜4人用/10歳以上/20分
テンデイズゲームズ:トレーダー

中世の商人(Die Händler)

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足元を見て一発大儲け

1999年にクイーンゲームズから発売され(『ディハンドラー』)、ドイツゲーム賞5位に入賞した交易ゲームが昨年リメイクされた。作者はクラマー。同じ年、キースリングと組んで発表した『ティカル』と『トーレス』はどちらも年間ゲーム大賞に選ばれている。そのせいもあって、この作品はあまり注目されず絶版になってしまったが、ここ数年は中古価格が急上昇するなどレアゲーム化していたところのリメイクである。砂漠のように黄土色だったボードは鮮やかな緑となり、ルールも若干の変更が加えられた。

ゲームの目的は設けたお金で社会的な地位を上げること。そのために商品を仕入れて、荷馬車で運んで、到着したら売るというのを繰り返す。商品の値段はたえず変動しているので、安く仕入れて高く売ろう。

毎ラウンド、まず商品を各都市に仕入れる。商品は布・鉄・ワイン・食料・絹・塩の6種類。価格と、他の人の仕入れ状況をよく見て、仕入れる品と数を選びたい。

全員の仕入れが終わったら、荷馬車(写真右)に積み込む。荷馬車にはそれぞれの部屋があり、誰の商品か分かるようになっている。

「積荷責任者」を競りで決め、その人は優先的に多く積み込める上に、ほかの人が積み込むときに料金を取ることができる。料金は交渉次第だが足元を見すぎれば信用を失う。近年、こういう交渉が含まれたゲームは少なくなっているだけに新鮮な感じがする。

次に荷馬車の移動。各自1〜4の移動ポイントで、好きな荷馬車を進める。もちろん、自分の荷物が積んである荷馬車を進めたいところだが、行き先によって売上が変わるので、便乗で大儲けされないように注意しなければならない。そんな駆け引きの中で、何ラウンド経っても移動しない荷馬車も出てくる。

そして価格変動がここで行われる。各自、価格盤(写真左)をもっており、価格を上げたい商品に針をさして一斉に公開する。価格は最高値より上がると最安値に暴落するので、みんなで注ぎ込むのも考えもの。でも遠慮し合った結果、全く上がらなかったりもする。価格変動は収入に直結するため、一番ドキドキする瞬間だ。

都市に到着した荷馬車があると、この価格で商品を販売して収入を得る。その都市の市場にない商品はボーナスが付き、しかも荷馬車が長い間到着していない都市ほどボーナスが上がる。そんな都市は一攫千金のチャンス。

投資カードという、特殊能力の競りをここで行って(クイーンゲームズ版はゲームの最初に行なってしまうが、エッガート版は毎ラウンド少しずつ競る)、最後に残ったお金で地位を買う。地位は上げるだけではなく、維持するのにもお金がかかるので、無闇に上げると後で苦しい。しかし毎ラウンド2段階までしか上げられない上に、地位を上げるために必要なお金はどんどん高くなっていくので、ほどほどに上げておいたほうがよい。

これで1ラウンド。荷馬車が規定回数、都市に到着したラウンドでゲーム終了となり、地位の一番高い人(同じなら所持金の多いほう)が勝つ。

序盤、tomokさんが積荷責任者となったところでnagaさんにそれまでの2倍の料金を請求したことからヒートアップ。料金が高止まりしてシビアな展開となった。私は荷馬車が使者というコマと同じマスに入るたびにもらえる影響力カードを集めていたが、肝心の商売が疎かになってしまった。ここぞというところで価格が暴落する不運にも見舞われ、地位を維持するのも精一杯。そんな中から、最高値+ボーナス+在庫整理で10000ギルダ−近い大金を手に入れた鴉さんが圧倒的な勝利。ゲーム中に1〜2度しか回ってこない商機をうまく活かした。

1ラウンドに競りが2回あり、しかも競りの後には交渉があるという、90年代後半の作品らしい重量級の作り。2時間を超えるプレイ時間で満足できた。イラストだけでなく、荷馬車や使者のコンポーネントも見事で、完璧なリメイクだと思う。

Die Händler
W.クラマー、R.ウルリヒ/エガートシュピーレ(2010年)
2〜4人用/10歳以上/60〜90分

チャビリンス(Chabyrinthe)

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ネコラビリンス

ラベンスバーガー社のロングセラー『ラビリンス』を、後に『世界の七不思議』で知られることになるフランスのデザイナー、A.ボザが手軽に遊べるようにした作品。パイプをつなげて、ネコさんをお家に返してあげよう。タイトルはフランス語の"chat(シャ、猫)"とラビリンスを合わせたもの。ラベンスバーガー社も2000年に『カードラビリンス』を発売しているが、『ラビリンス』により近い。

4×4にパイプカードを並べ、その周囲にネコカードとネコのおうちカードを置く。手番には、パイプカードを1枚回転させ、手札からパイプカードを1枚入れてスライド。これでネコとおうちがつながればネコカードをゲットできる。

ネコカードをゲットできたら、おうちカードを1つずらし、ネコカードも1つ隣に置いて、次の人の番。こうして誰かが15点分のネコカードを集めたところで、ネコカードに書かれた得点の多い人が勝つ。

手軽だが『ラビリンス』のパズル感覚は損なわれていない。うまくいけば高得点のネコカードをつなげたり、あわよくば2匹同時につないで両取りをしたり、さらに次に出てくるネコを置いた瞬間にゲットしたりと、欲をいえばキリがないが、本当のところは、1匹でもつなげられれば御の字。手番の人はうんうん唸っているのに、ほかの人はあっさり岡目八目だったり。

終盤は道が整ってくるので、両取りや連鎖を狙いやすい気もしたが、1匹つなぐのがやっと。その間に、ふうかさんとkarokuさんは高得点のネコを確実に集め続け、karokuさんが1位。見かけとは裏腹に、相当頭を使うゲームである。

Chabyrinthe
A.ボザ/カクテルゲームズ(2007年)
2〜4人用/8歳以上/20分
テンデイズゲームズ:チャビリンス

トラベルブログ(Travel Blog)

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貧乏ブロガーはロシアを通る

旅行ブロガーとなって、ヨーロッパやアメリカを安く回るゲーム。作者のフヴァキルには、『スルージエイジズ』や『ダンジョンロード』などの重量級ゲームと、『ギャラクシートラッカー』や『バニーバニームースムース』などのライトゲームの両面があるが、このゲームは後者。うろ覚えな地理感覚を楽しむ。

東欧の建国が著しいヨーロッパ各国と、東も西も分からないアメリカのを選べるが、まだましじゃないかと今回はヨーロッパでプレイ。イギリスやフランスやドイツがどこにあるかくらいなら分かる。でもマルタ、アンドラ、モナコあたりになるとどうか?

中央に出発地の国カードを置いて、回りにも国カードを並べたらスタート。早い者勝ちで、行きたい国を選ぶ。全員が選び終わったら、おもむろにマップを出してルート確認。

出発地から目的地までを最短経路でたどり、超えた国境の数だけお金を支払う。ただし隣国だったらペナルティ。遠くてもとなりでもダメ。ヨーロッパの国々のどこが隣同士かなんて覚えていないから悩ましい。

ラウンドが進むに連れて、経由地が増える。今度はルートも考えて選ばないといけない。近くても、東欧の入り組んだところにある国を通れば、経費もかかる。広大なロシアが貴重なルートになった。メドベージェフさんありがとう。

最終の第7ラウンドだけは、国境を越えれば超えるほど収入になるので思い切ってロングトリップを楽しもう。でも遠いと思っていた国が意外に近くてショボーンとか。距離ではなく国境数というところがミソだ。最後にお金の多い人が勝ち。

地理に詳しい人が有利なのは間違いないが、実際そこまで地理に詳しい人はいないのも事実である。ロシアのおかげもあって、失敗したと思ってもあまり差はつかない。うろ覚えと勘、そして思い切りのよさが試されるゲーム。本気で臨んだが、意外と隣だったり、考えているうちに先を越されたりして勝てなかった。

Travel Blog
V.フヴァキル/チェコゲームズ出版(2010年)
2〜6人用/8歳以上/30分

ディスカバーインディア(Discover India)

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インド一周〇〇の旅

インド各地を旅行して、チップや名所カードを集めるゲーム。写真入りのインド地図が描かれたボードを旅行して、その魅力を発見しよう。

ニューデリー、ムンバイ、コルカタ、チェンナイという4つの主要空港からスタート。自分の番には、となりの都市にコマを置き、そこにあるチップを取って、自分のゲーム盤に置く。お祭りマーカーがある都市では、名所カードがもらえる。全ての都市に名所カードがあり、お祭りカードは各エリアの都市を巡回する仕組み。

チップは、ダンス・IT・ヨガ・オーム・寺院・虎・ビンディ(額に付ける飾り)など、インドの見どころ10種類をフィーチャーしたもので、同じマークを集めてゲーム盤でたくさんつなげるほど得点が高い。何を求めてインドを旅行しているのか考えながら都市を選ぶ。

名所カードはアグラのタージマハル、シュリナガルのダル湖、ジャイプルの風の宮殿などの写真が解説(ドイツ語だが)付きで入っている。また地名が現地のいろんな文字で書かれていて、指定言語が22もあるインドの広さを実感できる。

私は今回、ビンディとオームを中心に巡る旅。はじめはお祭りとあらばすぐ飛びついていたが、名所カードにもチップのマークがあるので、旅の目的と関係ないお祭りには行かないようになった。調子よく回ることができたが、karokuさんに一歩及ばなかった。インドに2年間住んでいた身としては思い入れいっぱいで、ついつい薀蓄垂れ夫になってしまった。

Discover India
ギュンター・コルネット、ペール・ジルベスター作/クイーンゲームズ(2010年)
2-5人用/8歳以上/30-45分
メビウスゲームズ:ディスカバーインディア

ダコタ(Dakota)

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西部開拓のゴタゴタ

先住民と開拓者に分かれて、陣営の利益を守りながら個人の得点を伸ばすイタリアのゲーム。今年のエッセン国際ゲーム祭で発表され、日本語版がホビージャパンから発売されたばかり。このところドイツでは見かけなくなったエリアマジョリティ(多数決陣取り)ゲームである。コマ1個の差が勝敗を分けるシビアなゲームだ。

ゲームの最初に、先住民か開拓者かを選ぶ。一斉に公開して、全員同じ陣営でなければ、1対3など偏っていても、最後までそれで進めることになっている。少ないほうの陣営は、中立コマ(NPC)を多くもつことで対抗できる。

盤上にはさまざまな資源を産出する5つの地形がある。木材なら山地、魚なら川、バッファローなら平原というように、地形によって取れる資源が異なる。ここに3個ずつ自分のコマを置き、さらに逆回りで3個ずつ中立コマを置く。コマはまとめて置いてもいいし、いくつかの地形に分けて置いてもいいが、分けておけばコマの数が減るので、陣取りで負ける恐れが高い。

コマは陣営別に分けられ、勝ったほうの陣営だけが資源を得られる。同数だとどちらも得られないというところが実にシビア。手番順を見て、後の人が最大限置いても上回れないようにするか、ほかに狙いがあると踏んで散らすかを考えなければならない。同じ陣営のプレイヤーと相談して協同することも重要だ。

勝ったほうの陣営は、中立コマを除いて、その土地に置いた自分のコマの数だけ資源をもらう。面白いことに、土地には上の段と下の段があって、先住民がほしい獲物は上の段に、開拓者がほしい資源は下の段にある。上の段が枯渇してはじめて下の段を取れるようになるので、原住民は枯渇を避け、開拓者は枯渇を狙う。

資源の獲得には協力が欠かせないが、ゲームの目的はあくまで個人の勝利点。獲得した資源で建物を作ったり、売ったお金で勝利点を買ったりする。建物は先住民か開拓者かによって異なり、収入を増やしたり、資源を増やしたりする特殊効果がある。ほかにコマを増やしたりコマの強さを上げたりもできるので、費用対効果を考えて資源を使いたい。

8〜10ラウンドで終了。全く資源が取れないラウンドもあるので、悠長に資源を集めていては間に合わない。どんどん建物を建てて勝利点を増やそう。

きっかり2対2に分かれ、私は先住民チーム。序盤は戦いを避け、コマをまとめて置くことで確実に資源を集める。それでトーテムポールを建てたものの、効果は資源が場に補充されるだけという弱々しいもの。一方、開拓者のPsy+さんと池田さんが建てた酒場は、毎ラウンド収入が入る。わざと先住民に不利にしているんじゃないかと思うようなバランスである。馬は乱獲され、森は荒野になって鉄鉱掘りが始まる。

しかし、その間にバッファローを狩っては売ってお金を貯め、入手難になっていた馬を市場で調達すると、相方さんのゴーストダンス(相手が中立コマを置けなくなる)も利用できてひそかに順調に。最後は建物をコンプリートした上、得点を勝ってぎりぎり1位。いい勝負だった。

イタリアのゲームというと、盛り上がりだけでもっていくような大味な印象があったが、このゲームは駆け引きが奥深くて、そんな印象を大きく覆すものだった。今度は不均等な陣営で遊んでみたい。

Dakota
P.チオーニ/テンキゲームズ(2010年)
3〜5人用/10歳以上/90分

トリックマスター(Stich-Meister)

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トリテの達人

毎回みんなが出したルールでトリックテイキングを競うカードゲーム。奇才フリーゼがデザインしたゲームで、期待に違わぬ楽しさが詰まっていた。

15枚×4スートのプレイカードと一緒に入っているのは、同じ枚数(60枚)のルールカード。基本ルールに関するもの、切り札に関するもの、得点方法に関するものの3種類に大別されるが、同じルールは1つとしてない。プレイカードがとられた後で、手札を見てこのラウンドのルールカード(3択)を各自1枚ずつ出す。全員が出したルールは全て有効。

どんなルールがあるかというと……「2番目に強いカードが勝つ」「最後の3枚はプレイしない」「はじめに3枚をとなりの人に渡す」「プラス点はマイナス点、マイナス点はプラス点に変更」など。これらが重なるわけだから、単に取ったらいい悪いでなく、同じトリック中に取るべきものと取ってはいけないものが入り、難しい戦局を迫られることになる。

3人の場合は、全員が1枚ずつ出すほかにランダムにルールカードを1枚加える。これが空気をよく読んでいて、針の穴に意図を通すような厳しい戦いになった。「得点が最下位の人は2倍」と「黄色いスートは1枚−1点」とで、神尾さんのマイナス点が2倍になってしまったのがウケた。

ルールを変えるトリックテイクはどれも面白いものだが、変わり方が激しくてもう笑うしかない。これを乗り切れればまさにマスターだ。

Stich-Meister
F.フリーゼ/アミーゴ(2010年)
3〜5人用/10歳以上/45分
メビウスゲームズより近日発売予定

トロワ(Troyes)

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内憂外患のダイス

フランス北部、シャンパーニュ地方の都市トロワ。この都市における中世の400年間を、今流行のワーカープレイスメントにダイスを加えて再現した作品である。ベルギーのパールゲームズ最初の作品にして、エッセン国際ゲーム祭の人気投票で2位という高い評価を得ている。作者のひとりであるX.ジョルジュは昨年も『カーソンシティ』でワーカープレイスメントに新たな境地を開いており、注目されるデザイナーだ。日本語ルールはBGGで公開されている。

ゲームの中心となるのは18個のダイス。それぞれこの街を支える勢力を現しており、赤(軍人)、白(聖職者)、黄(農民)が6個ずつある。ゲームの最初に市民コマを置いて、どのダイスをいくつ担当するかを決める。毎ラウンド、このダイスを振り、出目を使ってさまざまなアクションを行うというわけだ。

アクションは、赤ダイスによるイベントへの対抗、白ダイスによる大聖堂の建設、黄色ダイスによる収入、アクションカードによる特殊能力の獲得、ほかのプレイヤーからのダイスの奪取の5つ。出目を見ながら、どのダイスをどのアクションに使うか選択していく。

アクションによっては、ダイスのほかにお金や影響力ポイントも必要となる。また、先にアクションを使いきってパスした人は、手番が来るたびにお金がもらえるという、イスタリ風のアドバンテージもある。

毎ラウンド2枚ずつめくられるイベントカードがこのゲームのキモだろう。黒ダイスによって先手プレイヤーから順に手持ちのダイスを相殺してしまうノルマン人の襲撃、所持金を奪う内戦、市民コマを追い出してダイスを減らしてしまう旅人など、全員にダメージを与える。しかも、赤ダイスで退治しないと累積し、街は荒廃状況に。被害が大きい先手プレイヤーを中心にして、協力して迎撃しなければならない。ここに協力ゲームの要素が生まれる。

イベントカードは、対処するたびにコマが置かれ、一定数置かれてはじめて除去される。そのとき、一番多くコマを置いていた人から手柄ボーナスをもらえるので、イベントへの対応に特化するのもよい。

アクションカードも多彩で、収入を増やすもの、ダイスの目を上げたり別の色に変換したりするもの、大聖堂の建設でボーナスをもらえるもの、イベントに対抗しやすくするものなどゲームに彩りを添える。27枚のうち、毎ゲーム9枚しか出てこないところもニクい。

ゲームはイベントカードが出終わったら終了で、アクションカード、イベントの手柄に、最初に配られたキャラクター(非公開)によるボーナスを加えて得点の多い人が勝つ。大聖堂の建設に参加していないとペナルティーもある。

中盤に、軍事力を上げるアクションカードと、軍事力でほかのプレイヤーから徴税するアクションカードのコンボを作って悪代官プレイ。キャラクターもティボー2世という、ゲーム終了時の所持金でボーナスをもらえるというものだったため、せっせと私腹を肥やす。しかしそんなことをしているうちにイベントへの対抗が甘くなってしまった。ボードからあふれ出したイベントカードを、ほかの人からダイスを買ってまで迎撃したぽちょむきんすたーさんが1点差で勝利。

ゲームは1時間強と思ったより短く、もう1ラウンドあればというところで終わる。ダイスの目に一喜一憂して盛り上がるし、悪いダイス目の使いどころもきちんとあるし、全員で協力する場面もある(実際は1人裏切ったりして)。それでいて、カードは全てアイコンでテキストは一切ない(アイコンを覚える必要はあるが)。ゲームはやはり進化し続けているのだと知った。

Troyes
S.ドゥジャルダン、X.ジョルジュ、A.オーバン/パールゲームズ(2010年)
2〜4人用/12歳以上/90分

ターボチーム(Turbo Team)

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子供大好きウンコネタ

自分のボード上にある動物たちを全部、ダイスでゴールに進めるゲーム。ハバ社の小箱の新作である。エッセン国際ゲーム祭でハバ社は、赤い絨毯の広いブースを取っており、小さいテーブルがたくさん並んでいて、棚から自由に持ってきて遊ぶことができる。子連れの家族がのんびり遊んでいる姿が微笑ましい。

ダイスは6個あり、まず白いダイス1個を振る。ダイスの目は4色の動物と、トロフィー、ウンコがあり、ウンコが出ればアウト。アウトでなければ、次に茶色のダイス2個を振ることができる。それもウンコが出なければ、さらに白いダイス3個へ。

ダイス振りは途中でやめてもよい。ウンコが出る前に、安全策をとることも可能だ。全部振ってアウトでないか、途中でやめた時点で、出た目の数だけ自分の動物を進める。ウンコが出てバーストしたら、手番が即終了だけでなく、自分の動物の前にウンココマを置かれてしまう。

もうひとつの出目であるトロフィーは金色でゴージャスに彫られている。ウンコを帳消ししたり、ウンココマを除去したりできるほか、好きな動物を2マス進められてすごく嬉しい。

ふうかさんがトロフィーに恵まれ早くもリーチ。後を追うkarokuさんと私はダイス6個をめざしてバースト連発。茶色のダイスでダブルウンコだったときは悶絶した。結局ふうかさんがそのまま逃げきって1位。他人の出番に「ウンコ出ろ!」とかいうのがおかしい。ウンコよ永遠なれ。

Turbo Team
B.ラッフ、U.ラップ/ハバ(2010年)
2〜4人/5歳以上/10分

チーズ・プリーズ(Cheese Please)

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焦ると間違う4色のネズミ

2つのダイスを振って指示されたネズミを探すキッズゲーム。中央にいる妙に大きな4匹のソフビ製ネズミフィギュア。持ち上げると、下に赤・青・黄・緑のいずれかの色がついている。

ダイスを振って、チーズとカラーが出たら、その色のネズミを探す。ネコとカラーが出たら、全員参加で早い者勝ち。当たれば自分のチーズコマを進めることができる。先にゴールした人の勝ち。

持ち上げたネズミは必ず空いているマスに置かなければならず、場所が絶えず変わるようになっている。これでかなり混乱する。

妻と長男と3人で遊ぶ。ネコが出るたび、子供を差し置いて真っ先にネズミを取る大人気ない大人。でも間違ったり。妻が一時リードしたが、怒涛の追い上げで私の逆転勝利。4歳の長男はほとんど覚えていなかったが、デタラメにめくっても結構当てていた。

一見可愛いネズミだが、目がどこか宙を見ていて怖い。

Cheese Please
H.ウルリヒ/ピアトニク(2004年)
2〜4人用/4〜8歳/15分

タンブリンダイス(Tumblin-Dice)

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やめられない止まらない

段差になった台の上にダイスを投じて、より遠くにある高得点ボードにのせるアクションゲーム。テンデイズゲームズのサンプルをプレイ(通販リストには今日現在ないが、店舗販売されていた)。

ダイスはおはじきのように台に置いてはじいてもいいし、普通のダイスロールのように投げて転がしてもよい。ただしどちらにしても一番上の段から始めること。こうして順番に自分の色のダイスをボードに投入する。

全員のダイスが投入し終えたら得点計算。ダイスの目に、ダイスが乗っている段の点数をかけたものが得点で、合計の多い人が勝ち。ルール説明はほとんどいらない。

でも始めてみるとかなり難しい。一番遠くにある最高得点の「×4」の台がすこぶる小さく、ちょっとでも力が強すぎるとはみだしてしまう。しかもボードはすべりやすく、おはじきでも力を調整しにくい。しかし一番手前の段は0点。初プレイでは結局、1個だけ「×1」の台にのせるだけだった。

ここでルール説明をしていたストーンRさんが登場。ひねりのかかったダイスロールでダイスが斜め回転し、うまく勢いを殺しつつ「×4」の段に着地。一同大歓声。上級者になると、序盤は手前にわざと転がして、ほかの人のダイスにぶつかって得点の高い段に移動することを狙うという。奥が深い。

組み立てると結構大きな台になるので見た目も惹きつける。複数卓が立つようなゲーム会で出しっぱなしにしておくのもよさそう。1ゲームは3〜5分と短いが、1度遊ぶとやめられなくなる魅力がある。

Tumblin-Dice
R.ナッシュ/ナッシュゲームズ(2004年)
2〜4歳以上/6歳以上/15分
Nash Games - Tumblin-Dice

チョコラトル(Chocolatl)

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捧げ物の打算

ゲーム内容はこちら。6月からホビージャパンで取り扱われているが、今月になってさらにメビウスゲームズからも発売され、バレンタインでもないのにホットなゲームとなっている。ブルクハルトというネームバリューも大きい。

3人でのプレイレポート。私は最初の神殿に最強の12を仕込んでおいた。ゲーム中ずっと使えないが、この分だけ最後に得点になる上に、一番強いとボーナスも入る。そのせいで序盤はどこも取れず苦しい展開。

ビッドの仕方は、順番に2枚ずつビッドとオープンを繰り返すもの、全エリアに一挙ににビッドするもの、各エリアに1枚ずつビッドし、オープンしてもう1枚ずつビッドするものの3種類がある。1番目と3番目は、残りのカードが何かを踏まえてビッドできるので、足元を思いっきり見られてしまう。12のない私が苦しんだのはそのせいである。

苦境から出るべく、数字の大きいカカオカードへの交換を積極的に進めた。単独で強いカードがなくても、底上げされるとどこかは拾える。同様に強いカードを仕込んでいたトンデモブラウさんはビッドを恒久的に上げる作戦。鴉さんはアドバンテージをピラミッド建設に振り向ける。

私は老人をくらいながらも、小屋に集中して黒いダイスを4個集め、終了時まで取っておいた。黒いダイスは、ゲーム中にビッドをあげるか、最後まで取っておけば得点になる。そこまでの得点計算で私はダントツビリ。この黒いダイスが勝敗を分ける。期待値14では最下位を脱出できない。

ジャラララー……結果は20、逆転優勝!

最後はダイスで勝敗が決まったが、それは今回私が博打に走らざるを得なかっただけで、決して運ゲーではない。自分のカードに合わせてどこを重点的にビッドするか戦略を立て、ほかの人の狙いを読みあう駆け引きも熱い。思い通りにエリア1位を取れたときも、意外な1位が転がり込んできたときも、喜びはひとしお。

6つのエリアそれぞれ違うボーナスはどれもほしいものばかりで、毎回どこにビッドするか悩む。12枚のカードを2枚ずつビッドという単純なルールながら、エリア間のバランスがうまく取られているのはさすがベテランのブルクハルトである。時間も45分くらいで、爽快感が得られた。

Chocolatl
G.ブルクハルト/クワインドゲームズ(2010年)
3〜5人用/8歳以上/45分

チョコラトル

ティップ・キック(Tipp-Kick)

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ティップキック85周年記念セットワールドカップ2010南アフリカ大会で快進撃を続けているドイツ。ドイツでは、サッカーをテーマにしたボードゲームもたくさん販売されている。その中でロングセラーとなっているのが『ティップ・キック』だ。1924年に発売され、現在まで400万セット売れている。地方から全国まで、大会も毎年行われているほどの人気だ。

80cm x 47cm(基本セット)のフェルト製のピッチ上で、各チームはゴールキーパーとキッカーの2体のコマで戦う。キッカーは頭の上にあるボタンを押すと足が動くようになっていて、方向を定めてからボタンを押してボールを蹴る。ボールは多面ダイスになっており、出た目のチームが次に蹴ることになっている。ゴールキーパーは足についているバーをねじって操作し、シュートを阻む。なかなかリアルな動きだ。

キッカーは金属製で3種類あり、足の形によってボールの動きが異なるように作られている。またブンデスリーガやナショナルチームのユニフォームをまとったフィギュアもある。

国内では正規輸入販売代理店のフォルクスマークトから購入できる(右上の画像をクリック)。基本セットは7,980円、アフリカ版が6,980円、113cm x 69 cmのピッチと枠がついたスポーツセットが14,970円。

ティップ・キック・ファン

ドミニオン:錬金術(Dominion: Alchemy)

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薬の入れすぎに注意!

まもなく発売になるドミニオンシリーズ第4弾『錬金術』をプレイ。これまでの3作より箱がひとまわり小さくなり、カードは新しい財宝のポーションと、12種類のアクションカードしか入っていない。その分、お値段もお手ごろとなっている。

今回のコンセプトは、4金で買えるポーションの存在。追加アクションカードの多くは、お金+ポーションで買えるようになっており、ポーションがないとアクションカードの選択肢が大幅に狭められてしまう。しかしポーションの価値は0金で点数にもならず、買いすぎて手札にたくさん入ってくると何もできなくなってしまう。1〜2枚くらいがよさそうだ。

推奨デッキ「禁断の芸術」には『錬金術』から弟子(1枚廃棄してコスト分だけカードを引く)大学(+2アクションでコスト5以下のアクションカード獲得)、使い魔(+1カードと+1アクションでほかのプレイヤー全員に呪いカード)、支配(左隣のプレイヤーの手札で1手番行い、手に入ったものをゲット)などが登場する。使い魔が凶悪で、みんな呪いカードを引きまくる展開に。6点カードどころか、3点カードも覚束ない。

私は弟子を使って呪いカードを廃棄を試みたが、呪いカードは0金なのでカードを引けない。その間に鴉さんとトンデモブラウさんは庭園を集めて、デッキを増やしていった。結局これが正解で、鴉さんが1位、私はマイナス脱出がやっとだった。

ポーションがないと買えないカードが多いことで選択肢が狭められ、またアクション中の選択肢もないため、『ドミニオン』の基本セット並みのスピード感があるのがよい。原点に戻るという方針が感じられた。それでいて錬金術らしく魔法の雰囲気をもつカードもちりばめられていて面白い。

ドミニオン:錬金術

ダンジョンロード(Dungeon Lords)

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ダンジョンの経営学

ここは地下世界。暗黒の支配者たちは今日も仕事に精を出している。インプ(小悪魔)たちをリクルートして固い岩にトンネルを掘らせ、金を採掘して資金を集め、宝を根こそぎ奪っていく冒険者に備えて高いトラップを買い、食料を調達してモンスターを雇う。ダンジョン省からは厳しい採掘規制が敷かれ、税金まで取られてしまう。

RPGの王道、ダンジョン攻略を悪の側から見たボードゲームが、昨秋チェコで発売され、その日本語版が来月発売される。先行して先月ゲームマーケットで限定発売されたものを遊んだ。

ゲームはダンジョンの建設と冒険者パーティとの戦闘に分かれる。建設は8種類(食料調達、悪評の改善、トンネル掘り、金の採掘、インプの徴募、トラップの購入、モンスターの徴募、部屋の増築)のアクションから毎回3枚のアクションカードを選ぶ。手番順・選んだ順にコマを置いて行い、順番によってはコストが高くついたり、定員からはみ出して何もできなかったりすることもある。

ダンジョンロード
メインボード。選択したアクションスペースに順番にコマを置いて、そのスペースのアクションを行う

チョコラトル(Chocolatl)

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チョコっと捧げらとる

昨年『カーソンシティ』で好評を博したオランダのメーカー、クワインドゲームズは、オリジナルとしては初めてドイツ人デザイナーを起用した。変態ゲームでコアなファンをもつG.ブルクハルトである。ドイツでの販売はフッフ&フレンズが受け持ち、本格的にドイツに売り込むかまえだ。タイトルはチョコレートの語源となったアステカ人の言葉。

今月ようやく発売となった『チョコラトル』は、アステカ王国でカカオを神々に捧げ、その恩恵を得て、勝利点を集めるゲームである。独特の入札システムを用いて、オリジナリティの高いゲームにしている。

全員がもつカカオカードは各13枚で、0〜12の数字がついている。まずこのうち1枚を裏にして神殿に捧げる。このカードは勝利点になるが、何とゲーム終了までもう使えない。これで残り12枚のカード構成が人によってちょっとずつ変わる。

収穫ダイス、ボーナスダイスを振ってボード上に配置したらいよいよビッド開始。6つのエリアに2枚ずつカードを出して、各エリアで数字の合計が多い人が恩恵を得る。エリアは�@同点タイで勝つチョコラトル神、�Aダイスの分だけ得点できる収穫、�Bビッドを恒久的に上げる小屋、�C最多ボーナスがあるピラミッド、�D大量得点になるカカオ飲料、�E数字の大きいカカオカードに交換できるトラチトリ(アステカのスポーツ)。中にはビッドが一番低い人にペナルティがあるエリアもあって、どこを重点的にビッドするか悩ましい。

ビッドの仕方は3種類あり、1位のプレイヤーの得点マーカーがあるマスによって変わる。エリア1から順番に2枚ずつビッドするもの、全エリアに一挙ににビッドするもの、各エリアに1枚ずつビッドし、オープンしてもう1枚ずつビッドするものがある。変化に富んだビッド方式が楽しい。

ラウンドが終わったらカードを回収して繰り返す。基本的に7ラウンドで終了。

プレイ時間は45分と短めの設定で、することはビッドとオープンの繰り返しだけである。各エリアの処理もボードにアイコンで示されているからわかりやすい。でもバッティングを避け、どこに力をつぎ込むかを考えるのは奥が深い。チョコレートを食べながら遊んでみるのはいかが。

Chocolatl
G.ブルクハルト/クワインドゲームズ(2010年)
3〜5人用/8歳以上/45分
ホビージャパン:チョコラトル
Quined Games:Chocolatl

タクタク・タクシー(Tuk-Tuk Taxi)

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その先は通行止めでした

タクタク・タクシー

ヤフオクの常連gccw1800ことジョーヤマさんが、どうしようもないゲームがあるので遊んでほしいとサンプルを送ってきた。フィンランドに本拠を持つタクティックというメーカーのタクシーゲームである。しばらく棚に入れたままだったが、夜も遅くなり軽いゲームということで出してみたら、意外にも大盛り上がり。ぽちょむきんすたーさんがどこかで手に入らないかと言うほど。

基本はダイスを振ってタクシーを進め、街の中心で待っているお客さんを載せて帰ってくるレースゲームで、何往復できるかの勝負である。だがはじめは何もなかったボードに次々と置かれる交通標識で足を引っ張り合うのが楽しい。

ダイスを振る前にタイルを1枚めくって、交通標識だったら好きなところに置ける。そこに止まったらもう1回ダイスを振れる「駐車禁止」など有利になる交通標識はわずかで、ほとんどが足を引っ張るものばかり。手前で必ず止まらなければならない「一時停止」、反対方向から入れなくなる「一方通行」、行きたい方向に曲がれなくなる「右折禁止」、そして極めつけは通行ができなくなる「進入禁止」。なお、標識のイラストは日本と同じデザインで分かりやすい。

ちょっとでもリードしているとこういったお邪魔標識がコースにどんどん置かれる。そのたびに置かれた人が「ぐおー!」「なにー!」と身悶えするのが楽しい。なお、標識は上書きできるので、絶対出られなくなるということはない。

タイルは交通標識だけでなく、近くのガソリンスタンドへワープするガス欠、大きい目で通過するとスタートに戻されるネズミ捕りなどもある。袋小路で身動きが取れないときに出ればありがたいことも。

お客さんを乗せてネズミ捕りに捕まるというイリーガルな技で鴉さんが一歩リードした途端、付近のコースはほとんど封鎖されて後退。同じくネズミ捕りで客を乗せて帰ったぽちょむきんすたーさんと、回り道で追いついた私がデッドヒートを繰り広げる中、駐車禁止のリロールでぽちょむきんすたーさんが鼻ひとつ抜けた。

ダイス運と引き運だけのゲームといえばそれまでだが、タクシーのレースという分かりやすいテーマと容赦ない足の引っ張り合いですごく盛り上がった。

Tuk-Tuk Taxi
J.ウェリアス/タクティック(2009年)
2〜4人用/7歳以上/30〜45分
海外で発売中、国内未発売

ティタニア(Titania)

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貝、集めてるかい?

昔々、ティタニアという国の王様が後継者を探していた。亡き女王の悲願は国の繁栄の象徴である海上の塔を再建すること。そのためには嵐の中で船を進めて貴重な貝を集め、その貝でクレーンを動かして崩れた塔を作り、さらにヒトデで飾り付けをしなければならない。後継者候補たちはこぞって船を進め始めた(このゲームのための創作神話のようだが、ソース不明)。

R.ドーン(『ダイヤモンドクラブ』)がハンス社から出すのは『ゴア』以来6年ぶり。今回はニュルンベルクでの発表ということもあって、60分以内で終わるミドル級のゲームである。コマを並べながら移動する「ドーン・ウォーク」をたくみに取り入れ、手軽だが悩ましいゲームに仕上げた。

目的は名声ポイントだが、得点方法は貝を使った塔の建設、ヒトデの飾り、得点チップの3種類がある。

手番には手札から出した色の船を移動して、移動先でチップをめくり、そこに書かれた貝やヒトデを取る。ボード上には赤青黄3色の船があるが、誰がどれを移動してもよい。だからほかの人が移動した船に便乗して、さらにその先に行くこともできる。

船の移動は「ドーン・ウォーク」で、前に船があったマスの隣にコマを置くというもの。船が進むにつれてボードにはわんさか船のコマが並ぶことになる。船のストックがなくなったらラウンド終了なので、どの船がよく使われているかをよく見ておいたほうがよいだろう。

貝が集まったらクレーンのマスに行き、指定された色の貝を払って塔を建てる。貝の色によって建てられる場所が異なるので、手持ちの貝を見て、どの塔を狙うか考える。同じ塔でも階が上がるにつれて必要な貝が増えるので、ほかの人より先手を取りたいところ。だが狙っている塔から遠すぎてもたどり着けないし、中途半端に近づくと便乗したほかの人に先を越されてしまう。どこまで船を進めておくかは駆け引きがある。

手札は1度に3枚まで出すことができ、一気に塔に近づけるが、そうすると1枚も補充できない。でも2枚出せば1枚補充、1枚出せば2枚補充、1枚も出さなければ3枚補充と補充枚数が増える。駆け引きが生きるのはこのプレイ枚数の調整があるからこそである。1枚も出さないで3枚補充すると、次は一気に来るんじゃないかとプレッシャーを与えられるだろう。

ヒトデは塔の色の種類だけ集めれば、塔まで行かなくてもボーナスが入る優れもの。ただし1ヵ所につき1個までなので、ヒトデの早集め競争もある。さらに得点チップは裏になっているのを拾い公開は最後。大逆転もありうる。

1ラウンド終わったら、ヒトデや船を全部片付けて第2ラウンド。ただし塔はそのままなので、得点効率のよい塔を目指して遠くに行かなければならなくなる。

効率よく貝集めと塔建築を行き来したPsy+さんが1位。くさのまさんは得点タイルに集中し、最後に怒涛の追い上げを見せたが惜しくも2位。私は後半になって狙いの塔を絞り込みすぎ、得点が伸びなかった。

めくったチップによってその後の目的地が変わったり、ヒトデチップをめくってボーナス点がいきなり入ったりするなど、めくり運に左右されるところがあるが、どの色の貝を誰が持っているかよく見て、先を越されないように船を進めるのは駆け引きがあって楽しかった。

Titania
R.ドーン作/ハンス・イム・グリュック(2010年)
2〜4人用/10歳以上/60分
メビウスゲームズ:ティタニア

ドンキホーテ(Don Quixote)

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次はここに来て!

下級貴族だったドンキホーテが、騎士道物語を読んで自分の国の街づくりを妄想する。道をどうつないで、どこに騎士を配置するか? 若手ドイツゲームデザイナーとしてコンスタントに作品を発表してきたR.シュタウペの今年の新作。

マイボードに自分のタイルを配置していくタイプのゲーム(『テイクイットイージー』『シティーズ』)で、ほかの人とは得点だけを競う。タイルは、出てくる順番が異なるだけで、構成はみんな同じ。全体的な計画と、臨機応変な対応でライバルに差をつけよう。

ラウンドの最初に、自分のタイルから決まった枚数をめくる。座標カードを1枚ずつめくると、タイルをどこに置くかが指定されるので、めくったタイルから1枚選んで置く。めくったタイルがなくなったら得点計算。次のラウンドのタイルをめくって、また座標カードに従って1枚ずつ配置する。3ラウンドで全部のタイルを配置し、最後の得点計算をして、得点の多い人が勝ち。

得点パターンはいくつかあって、まずお城からつながっている道に騎士がいれば得点、それと道続きの風車、道続きの教会は多ければ多いほど得点が増える。そして国防。ボードの外縁に騎士を配置していれば、外敵から国を守っていることになる。この騎士が一定数いれば得点。このほかに最終ラウンドには、道続きで一番多くつながっている騎士が得点になる。

できればどのパターンでも得点を重ねたいが、そう上手くはいかない。タイルを配置する座標は完全にランダムだし、めくっているタイルの中から選ばないといけない。「今あの座標が出てくれたら、このタイルを置いて最高なんだけどな」と思っても、全く別の座標が出てくる。座標カードをめくるたびに、小躍りしたりため息をついたりで(ため息のほうが多い)。まるで抽選会のようだ。

序盤はそんなふうに先が読めないけれども、終盤になるほど残りのタイルと空きマスが減ってくるので、ある程度の見通しは立てられる。特に騎士は3種類の得点パターンがあるため、どれがベストかよく考えておきたい(すでに手遅れでなければの話だが……)。

風車が序盤からよくつながったのと、6点の建物と国防の騎士がうまくマッチしたのとで1位。それぞれ別のマイボードに取り組んでいるのに、同じ座標で一喜一憂するところに連帯感を感じた。

Don Quixote
R.シュタウペ作/ペガサスシュピーレ(2010年)
1〜4人用/8歳以上/20分

飛べ飛べダンボ(Flieg Dumbo flieg)

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二手後をプロット

ダンボを操縦して、次々変わる目的地にたどり着くことを目指すボードゲーム。1989年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品。

ダンボは3枚のタイルが一重ねになっていて、手番には鼻の向きに1〜5マス進む。移動が終わったら一番上のタイルを取り、好きな向きにして一番下へ送る。次の手番には、代わって一番上になったタイルの鼻の向きに進むことに。つまり、二手後の方向を次々とプロットしていくという、見かけによらず難しいゲームである。

タイルをめくるとき、真ん中のタイルを見てはいけないから、次の手番はどっちで、次の次はどっちかを覚えておかなないと、ダンボは迷走することになる。その上、ほかのダンボが行く手を遮って計算が狂うことも。目的地は、誰かが着いたら別のところに変わるので、先を越されないようにしたいし、越されそうなら次の目的地を狙いたい。

3枚のタイルの向きを覚えるのはそう難しくない。それよりも、ほかのダンボより先に着けるかどうかの計算が難しい。間に合わないkなと思っていたら、ほかのダンボ同士がぶつかりあって、漁夫の利が転がり込んでくることも。

記憶違いで迷走する神尾さんを尻目に、くさのまさんとデッドヒートを繰り広げていたが、新しい目的地タイルを引いたとき、その目的地にいると自動的にもらえるというラッキーなルールがあって、その分でくさのまさんの圧勝。こういうタナボタはなしにするのもいいが、飛行には思いのほか苦労するので、これくらい運の要素があってもいいのかもしれない。

Flieg Dumbo flieg
V.チャーヴス/シュミット(1989年)
2〜4人用/6歳以上/30分
(絶版・入手難)

トリビアル・パスート(Trivial Pursuit)

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トリビアル・パスートこんなに頭を使うとは

80年代にアメリカで大ヒットし、世界中に広がったクイズゲーム。ウィキペディアによると、発売後20年間に世界26カ国で8800万セットが販売されたという。日本語版も1985年ごろ、2つの版で発売された。1つはアメリカ版と同じパッケージ、もう1つは日本風のパッケージ(写真)で、クイズ内容も少々違うようだ。どちらも結構なお値段でそのうち投売りされてしまったという。裏磐梯高原のペンションともにはどちらもあって、両方遊ばせてもらった(クイズ番組が大好きな長女が、問題を読みたがったためである)。

ダイスを振って自分のコマを進め、止まったマスに指示されたジャンル(地理・娯楽・歴史・芸術・科学・趣味から1つ)のクイズを解く。正解ならまたダイスを振って進み、次の問題に挑戦する。コマが落ちているマスで正解すればコマがもらえ、6つ(全ジャンル)集めれば勝ち。

肝心のクイズだが、発売当時の時事問題(よど号ハイジャック事件関連が多かったような)はギリギリフォローできた。だがそれ以上に、全体的に「トリビア」だけあって難易度が高い。クイズなので、知っているか知らないかだけのはずが、知っていたのに忘れてしまったとか、適当に言ったら正解だったということもあって、ずいぶん考えさせられる。頭から煙が出そうなほどヒートアップ。

なかなか当たらないのでゲームが進まないこと進まないこと。結局1時間以上遊んでから、時間を切って一番コマを多く集めた人が勝ちということに変更した。とはいっても、知らないことを知る楽しみのほうが大きく、難問の解答が出るたびにへぇへぇと感心した。

Trivial Pursuit
C.ヘニー、S.アボット作/パーカーブラザーズ(1984)
2〜6人/12歳以上/90分
トリビアル・パスート

小さな魔法使い(Kleine Magier!)

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回ると忘れる魔法

回転する円盤の中でお目当ての動物を探すゲーム。今年のエッセン国際ゲーム祭でハバ社がもっとも力を入れて展示していた作品で、子供が実際遊べる巨大版もあった。

ダイスを振って魔法使いコマを進め、止まったマスの動物を探す。見つかれば星チップをゲット。魔法使いがゴールに着くまでに、たくさん星チップを集めた人の勝ち。

動物は、中央に3つある円盤の上に魔法使いの帽子(何と布製!)で隠れている。ここだなと思うところに魔法使いの杖を持って「チチンプイプイ!(ルール上、言わなければならない)」 杖は磁石が入っていて、帽子(金属が入っている)がくっついて持ち上がる。ネコだと思ったらカラスかよ!

ダイス目で回転が出ると、円盤を回転させなければならない。3つの円盤は歯車のようになっていて、1つを回転させると全部一緒に回る。これで一度覚えたつもりでもすぐ分からなくなってしまうという仕掛けだ。「フクロウは前にここにあったな……円盤が1つ回ったから、この円盤は反対向きに回ったはずで……じゃあここ!」

子供ゲームは記憶ゲームにせよ、アクションゲームにせよ、集中力が問われるものが多い。デタラメに開けてみたい欲求を抑えて一生懸命考えてみたが、外国旅行の疲れのせいか、やたらカエルばかり出る。karokuさんが好調で1位。

Kleine Magier!
C.バスラー/ハバ(2009年)
2〜4人用/4歳以上/15分

ディエゴ・ドラゴンの牙(Diego Drachenzahn)

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フェイントかけてるのか素でハズしてるのか

エッセン国際ゲーム祭で発表されたハバので一番目を引いた新作。見ただけでだいたいどういうゲームか分かるが、ビー玉をはじいて狙った穴に入れるというゲームだ(ほんと見たまんま)。

自分の番になったらタイルを引くと、アイテムが指示される。その穴に向かってビー玉をコロコロ。ボードの中は斜面になっていて、方向さえ決めれば後はひとりで転がっていく。ビー玉は3つあり、1つ入るごとに1点で最高3点入る。

それだけだったら小学校の図画工作でもできそうだが、ポイントはほかのプレイヤー。ビー玉を3つはじいた後に、どのアイテムを狙っていたかを予想してそのアイテムのカードを出す。当たれば1点。

狙い通りに入ったと思っても、はじき方が見え見えだと得点差が開かない。あたかも偶然入ったふうにさりげなく弾く。ほかのプレイヤーは指先や視線、さらには表情までしっかり観察しなければならない。これだけのルールでゲームの緊張感ががらりと変わるのがすごい。

フェイントをかけて脇の壁にバウンドさせてみたりもしたが、そういう姑息な手では当然のごとくトップは取れなかった。ふうかさんがkarokuさんの狙いをことごとく読みきっていたのが驚き。どうも心理戦の要素まであるらしい。

Diego Drachenzahn
M.ルートヴィヒ/ハバ(2009年)
2〜4人用/5歳以上/15分
ドラゴンの牙

トランペット(Trumpet)

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戻すルールで白熱

トリックを取ってコマを進めるレースゲーム。タイトルはトランプ(切り札)と楽器のトランペットをかけているのだろう。

マストフォロー※1でトリックテイク※2をして、取った人が自分のコマを進める。紋章のあるマスに止まるたびに切り札のスートの指定ができ、6つのスート※3で切り札のランクが決まる。スートは6つもあるから、フォローできず切り札を出す可能性は高い。ころころ変わる切り札のランクの中で多くトリックを取るには、手札を出す順番を考えていかなくてはならない。

このゲーム、3年後に『アーサー王の円卓(König Arthus Tafelrunde)』というタイトルでリメイクされた(レポートはこちら)。その際に作者が変わっているが、ルールに2点、変更が加えられている。

ひとつはスーパートランプが1種類しかないこと。同じラウンドに複数枚が出たら、後から出したほうが勝つ。もうひとつはゴール直前のイエローゾーンの存在。ここでトリックを取ったら、自分が進む代わりにほかの人のコマ(つまりトップ)を戻すことができる。少しゲーム時間が延びる分、抜きつ抜かれつの白熱した戦いが楽しめる。

くさのまさんとデッドヒートを繰り広げ、戻したり戻されたりしていたが、写真撮影のため見せ札になったのを捉えてゴールイン。だんご状に進むのが効率がよいため、置いていかれるとつらいが、レースゲームの興奮がトリックテイクにつながって、テンションの上がるゲームだった。

一応解説
※1 マストフォロー…最初の人が出したスートを持っていれば、嫌でも出さなければいけないルール
※2 トリックテイク…最初の人から全員1枚ずつカードを出し、数字の大きい人や切り札を出した人などが全取りするカードゲーム
※3 スート…カードの色やマーク。トランプでいえばスペードやダイヤなどがこれにあたる

Trumpet
P.オーベーンズ/マテル(1990年)
2〜6人用/9歳以上/45分

チンチン(Cin Cin)

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世界の乾杯がごちゃまぜに

 「チアーズ!」(英)、「プロースト!」(独)、「チンチン!」(仏)、「サリューディ!」(メキシコ)、「ザズドローヴェ!」(露)、「カンパーイ!」(日)・・・世界の乾杯を、言葉とポーズを間違わないで素早く行うリアクションゲーム。言葉と仕草の組み合わせがコロコロ変わるので難しい。

 各国の乾杯には、言葉のほかポーズがある。ドイツはビアジョッキ、フランスはワイングラスをかかげ、メキシコは杯を床に伏せ、ロシアは投げる。日本は杯を両手でかかげる(三三九度?)。はじめに、自分の出身地を決めてスタート。私はロシアということになった。

 カードをめくると、背景・人物・飲物がそれぞれ別の国で描かれている。例えばアステカ遺跡の前で関取がシャンパンを飲んでいる図だったら、メキシコ、日本、フランスの3人がリアクションしなければならない。リアクションは絵に描かれた人物の言葉で、飲物に合わせた仕草。上の図なら、グラスをもつ手で「カンパーイ!」という。最初に正しくリアクションできた人がカードをゲット。たくさんカードを取った人が勝ち。

 ほかにも、全員対象で直前に取ったカードのリアクションをやり直すもの、カードをめくった人のリアクションをするもの、両隣がお互いのリアクションをするものという特殊カードがあって、変化に富んでいる。

 始まってすぐは、急ぐあまり間違う人が続出。この手のゲームは得意不得意もはっきりしているが、不得意な人でもすぐにコツをつかむ人と、なかなかつかめない人がいる。私は、はじめ調子がいいのにだんだん狂ってくるほう。みんなが慣れない序盤に集めたカードをペナルティで吐き出してしまう。頭をフルで使うゲームだが、変なポーズで変なことを言うみんなを見ているだけで楽しい。

Cin Cin
G.ブロッシア / カクテルゲームズ(フランス)
4〜8人用 / 12歳以上
2009年8月22日山形ゲームコンベンションにてプレイ
チンチン

ドイツ史旅行(Zeitreise in die Deutsche Geschichte)

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ある会社が偶然タイムマシンを発明したので、歴史家は大喜び。貴重な資料を調べて現代に本当の歴史を報告することができます。与えられた2台のタイムマシンを駆使して、ドイツの歴史を探りに行きましょう。

……ってドイツ史はあんまり馴染みがないんですが、「ゲルマン民族の移動(375〜)」、「古代ローマ帝国(500〜)」、「十字軍(1095〜1291)」、「ハプスブルク家(1273〜)」、「ビザンツ帝国の終焉(〜1453)」、「宗教改革(1500〜)」、「30年戦争(1618〜1648)」、「専制政治(1650〜)」なんかが小さい箱になっていて、そこに3枚ずつカードが入っています。

カードはテーマごとに3枚1組になっていて、はじめは各時代にバラバラに入っています。これをタイムマシンを使って集めるわけです。1枚1枚が歴史のひとコマになっていて、例えば「食べる」シリーズだと、「台所の女」、「井戸」、「調理道具」で1セットができあがります。

とはいってもドイツ語なので、箱は年代の数字で、カードはテーマのシンボルマークで識別するしかないんですけどね。歴史の妙味は味わえませんが、ゲームとしては問題なく遊べます。

小箱は全部まとめてボックスに入っています。そこに大きなついたてが付いていて、どの小箱を開けたのかはほかのプレイヤーに見えません。タイムトラベルはこっそりと。でもインチキをしてはいけませんよ。

さてはじめに1人ずつ、好きな時代の小箱にタイムマシン2台を仕込みます。この時代からスタートです。自分の番にはひとつ、小箱を開けて中身をよく覚えます。そしてタイムマシンと一緒にその中から1枚抜きます。1周に時空を飛び越えて、次の番になったら別の時代に着陸です。また小箱を空けて、タイムマシンと一緒に持ってきたカードを入れます。

これを繰り返すうちに、1つの時代に同じテーマのカードを集めてくることができるでしょう。3枚揃った時代に自分のタイムマシンがいて、ほかのタイムマシンがいなければ現代に独占スクープして勝ちです。

でもその前にほかのプレイヤーのタイムマシンが着陸しないとも限りません。あと1枚で揃うというところで、ほかのプレイヤーが邪魔するためにほかの時代に持ち去ってしまうこともあります。どこに持ち去ったかは、もう分かりません。またそのテーマを集めるよりは、別のテーマで集めなおしたほうが早いかも。そのためにも、集めていないカードまで覚えておく記憶力がものを言います。「あのカードは確かこの時代にあったな」と。

カードはタイムマシンだけでなく「時間の幽霊」でも運べます。いろんな時代にウロウロしているので便利ですが、ほかのタイムマシンが来たら横取りされてしまうので注意が必要です。それからペストのカードがあると着陸できませんし、ドイツの女神ゲルマニアのカードがあると何と3回休みです。お祭りに巻き込まれるんだとか。タイムトラベラーもつらいよ。

プレイ時間はなぜか42分。でもいきなり小箱を開けたら天和だったりして即終了なんてこともあります。

ひたすら記憶のゲームですが、実際、時間旅行ができるようになったら記憶力が頼りになるんでしょうね。一枚一枚手描きのカードは見ごたえがあります。

作者は『シュラウム人』、『こんなもの、どんなもの』、『私の世界の見方』のU.ホシュテトラー。常人にはついていけないひねりようです。よくこんなもの思いつくなぁ。

Zeitreise in die Deutsche Geschichte
デザイナー:U.ホシュテトラー
メーカー:ファタ・モルガーナ(スイス)
発売年:1993年
3〜6人用、12歳以上、42分(実プレイ時間は40〜90分)
同じ系統のゲームとして、"Cloak & Dagger"(1990)があります。

このレビューは、biscoさんの依頼を受けて作成したものです。ほかの3タイトルについては、biscoの地雷備忘録に掲載されています(bisco便#1bisco便#2bisco便#3)。

チョコレート会社(Schoko & Co.)

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チョコレートが食べたくなる

チョコレート会社の経営を描いたボードゲーム。1988年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品。入札あり、競りありの通好みなゲームだ。

はじめは社員の雇用から始まる。カカオからチョコレートを生産する労働者、契約を取ってくるセールスマン、契約を実行する秘書、収入を受け取る簿記の4種類を、好きなように雇って給料を支払う。私は最小人員でスタートしたが、おとなりのストーンRさんは思い切った人材投資を行った。

「社長、カカオの在庫がありません!」 さて次はカカオの仕入れ。5つの都市から入札で購入する。何マルクで何十トン買うかを用紙に記入。ここで思いっきりケチった私とストーンRさんは全然カカオを手に入れられなかった一方、米出さんとかゆかゆさんはスタートプレイヤーの権利と高値で買い占めた。

カカオを仕入れると、社員が1人につき30トンまでチョコレートにしてくれる。そして契約。次々と出てくるチョコレートの注文を競りで手に入れる。最安値からスタートして、少しずつ値をあげていき、最初に落とした人が受注するという仕組みだ。ここでカカオと買い占めた米出さんとかゆかゆさんが談合。「この契約は降りますから、次お願いします。」競る相手がいなくなると、自動的に最高値で受注できる。大儲けする2人を、指を加えて見ているストーンRさんと私。

この儲けで、次の月はカカオの値段も上がる。ストーンRさんは一か八かの借金をして大きく出たが、差を縮めることはできず、私は人件費が支払えず全員解雇してしまった。そんなわけで明治と森永に大きく差を広げられたまま4月で協議終了。カカオが来ないばかりに開店休業で、社員も自宅待機である。

プレイヤーにゲームバランスが委ねられるとはいえ、慣れないがゆえのミスもあった。1月のカカオ仕入れは、せめて1箇所くらいは高値をつけておくと安全である。2月以降は、負けている人がカカオをたくさん市場供給して、自分の取り分を確保する必要があった。また、相手を妨害する凶悪なカードがあるので、それを使うという手もある。慣れないがゆえにこんな結果になってしまったが、今度はもう少しうまくやれそうな気がする。

Schoko & Co.
G.モネ、Y.ヒルシュフェルト / シュミット(1987年)
2~4人用/12歳以上/120分
絶版・入手難

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