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幽霊、幽霊、宝探し(Geister, Geister, Schatzsuchmeister!)

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幽霊の大増殖

幽霊、幽霊、宝探し

幽霊がどんどん増えていく屋敷に潜入し、宝を持ち帰る協力ゲーム。2014年のドイツ年間キッズゲーム大賞を受賞した(TGiWニュース)。『パンデミック』のようなパニック要素を取り入れつつも、子どもが遊びやすいようにシンプルに作られている。

サイコロを振ってその数だけ移動し、お宝のある部屋まで行って屋敷の外に持ち出す。今回は上級者バリアントルールで、番号順に持ち出さなければいけないルールを採用した。どの宝が何番かは、各部屋に行ってみるまで分からず、しかも1人で持てる宝は1つまでなので(そのことを表すためにリュックサックにお宝チップを差しこむようになっている)、チームワークがより一層求められた。先に行かなければいけない人のダイス目が1とか2だったときには大いに焦った。

サイコロで幽霊の目が出ると、屋敷の中に幽霊が新たに出現する。どの部屋に出現するかは、カードを引いて決める。同じ部屋に3体たまると大きな幽霊(スプーク)となり、これが6体になるとプレイヤー全員の敗北になってしまう。その前に、幽霊のいる部屋に行ってサイコロを振り、退治しなければならない。大きな幽霊は2人がかりで倒さなければならず、1人だけで同じ部屋にいる捕まってしまう。全員が捕まってしまっても敗北だ。

ここにも上級者バリアントルールがあり、「2枚引く」とか「捨て札をシャッフル」とかいった『パンデミック』的なカードが入り、同じ部屋に幽霊が集まりやすくなる。「またこの部屋か!」8つのお宝を幽霊屋敷から持ち出せれば全員の勝利。

上級者ルールを3人でプレイ。序盤、1番の宝が見つからなくて苦労する。「ここの部屋、幽霊2体になってるから倒しておきますか」「そうですね」予防的に幽霊を駆除。これが奏功して、スプークの出現を極力抑えることができた。それでもスプークが少しずつ出現してきたので、2人がかりで退治。でもダイスで退治の目が出ずピンチ! 頑張っても1,2匹しか倒せないので、最後の宝を運んだほうが早いという結論に達した。6体目のスプークが先か、宝が先か。ぎりぎりのラインだったが、何とか運び出して勝利。

ルールが簡単だからといって、勝ちやすいというわけではない。特に上級者ルールを加えたときのぎりぎりのバランスはスリリングで楽しめた。

Geister, Geister, Schatzsuchmeister!
B.ユー/マテル(2013年)
2-4人用/8歳以上/15-30分
日本国内未発売

遺言(Last Will)

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 心のタガを外して

会ったこともない叔父さんが亡くなったという知らせが入った。大富豪ながら家族も友人もいない叔父さんは、金の使い道を知っている親戚に遺産を与えることにしていた。遺言状には、決められた額を親戚に与え、その中で最も早く使い切った者に残りの財産を与えるという。そんなミッション、余裕じゃないか・・・と思って集まってきた親戚たちは思い知ることになる。破産するのも容易じゃないと。

そんなクレイジーな設定のチェコのボードゲーム。ドイツ語版が"Mankomania"であることでも知られる『ビバ破産!』のような双六かと思いきや、シビアなマネージメントが求められるゲームだった。イラストも20世紀前半のレトロな雰囲気を出していて格調高い。

遺言

毎ラウンド、中央のボードにコマを置いてこのラウンドのアクション数などを決める。獲得できるカード枚数、お使いできる下男の数、そしてアクション数、さらにプレイ順もこれで決まる。手番順が先になるほどカード枚数もアクション数も減り、カード枚数が多ければアクション数が少なく、逆にアクション数が多ければカード枚数が少ないというジレンマ。ここで軽くシビれる。

次に下男コマを置いてカードや拡張ボードを取ったり、不動産の価格を変更するフェイズ。ここはワーカープレイスメントで、先手番が圧倒的に有利。

そしてアクションフェイズ。手札からカードを自分のボードにカードを出したり、出ているカードを発動させたりして実際にお金をなくしていく場面だ。限られたアクション数の中で、どの組み合わせだとお金を一番使うか考える。もちろんコンボもあり。

カードは「劇場」や「船旅」など1回限りのイベントカード、何回でも使える浪費カード、シェフ・婦人・犬・馬など出費をかさばらせる同伴者カード、特殊能力をもたらす助力者カードなどがある。例えば同じ「船旅」でも、通常は2アクションで2ポンドしか消費できないが、犬と婦人とシェフと一緒に出せば9ポンドも消費できる。なんとも贅沢な旅である。

中でもカギとなるのが不動産カード。購入するのに大枚をはたけるが、これをもっている限り破産できない。不動産価格は徐々に下落していくので、安くなったときに手放すのである。ただし、管理費を払っていると不動産価格が下落せず、手放しにくい。どうせならば庭師を追加で雇うなどして、管理費を無駄に増やしておきたい。

誰かが破産するか、第7ラウンドの最後にゲーム終了。破産した人が複数いたら、一番負債の多い人が勝つ。

普段から無駄遣いに定評のある鴉さんが、序盤から追加アクションでどんどんお金をなくし1位。常識の逆を行くシチュエーションに大笑いしたが、節約を心がける心のタガが外れそうで怖かった。くれぐれも、このゲームが終わってからボードゲームのまとめ買いなどしないようにしたい。

Last Will
V.スーキー/チェコボードゲームズ(2011年)
2~5人用/13歳以上/45~75分
日本語版は、アークライトから『おかしな遺産』として2013年春発売予定

屋台料理大食い勝負(小吃大胃王 / Taiwan Snackbar)

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腹八分目は難しい

屋台料理大食い勝負

各サイズのカードスリーブを製作販売している台湾のスワンパナシア社が、ゲームマーケットに持ち込んだカードゲーム。ウノ系かと思いきや、カードを押し付けあうチキンレースで、「これは買いだよ」「どこで売ってるかな」と好評だった。

カードには美味しそうな台湾料理のイラスト。手番には、好きな料理を出してとなりの人に渡す。となりの人は、同じ料理を出してさらに次の人に渡すか、そのカードに書かれた枚数を山札から引く。そのほかにリバースや指名でやり過ごすこともできる。

同じ料理を出して次の人に渡すと、数字が累積して山札から引く枚数が増える。「2」の「臭豆腐」なら2,4,6…と穏やかに増えるが、「6」の「油肉飯」だと6,12,18…と激しい。

ただし、目的は手札をなくすことではない。山札の中からたまに出てくる「もう食べられません!」カード(-1点)を引かないことなのである。最初、「もう食べられません!」カードは山札の中に1枚しかない。少ない枚数なら、引けるうちに引いておき、絶体絶命の押し付け合戦に備えておきたいところだ。

「もう食べられません!」カードが引かれるたびに、捨て札をシャッフル。「もう食べられません!」カードを増やして次のラウンドを始める。ロシアンルーレットの弾が1発ずつ増えていくような感じで、山札から引くのがどんどん怖くなる。

誰かが3枚目の「もう食べられません!」カードを引いたら終了で、マイナスの少ない人が勝ち。同点の場合は、手札の多いほうが勝つ。そのためにも、引けるところでは引いておきたい。

ここは大食い大会。食べない(カードを引かない)ままでは終われないが、食べ(引き)過ぎるといつ限界が来るか分からない。そんなジレンマが絶妙である。2ゲーム遊んで、1ゲーム目はできる引かないようにしていたが、それでは勝てないことが分かり、2ゲーム目は適度に引く展開。そうなるとみんなが「もう食べられません!」カードを引いて均衡してくる。勝敗がどうなるか分からなくなる中、鴉さんが思い切って3枚目を引いて終了。かろうじて無傷だった私の勝利。

小吃大胃王 / Taiwan Snackbar
倉木羽/スワンパナシア(2011年)
3〜10人用/8歳以上/30分

夢の科学博ゲーム

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万博は疲れる

banpaku.JPG

三鷹のテンデイズゲームズがオープンしたとき、近くで見つけた「おもちゃのふぢや」。パーティジョイシリーズがまだ普通に売られているのである。その中から、懐かしのつくば万博をテーマにしたボードゲームをゲット。つくば万博は実際見に行った世代である。

「なぜなぜふしぎコース」「ときめき感動コース」などのコースボードを1枚ずつもち、指定されたパビリオン6つをいち早く回って、ゴールすれば勝ちというすごろく。ピラミッド型のダイエー館、モアイ像やバーミヤン仏が彫られた集英社館、ソニージャンボトロン、ソ連館など、大行列で入れなかったパビリオンが並ぶ。

ボードはポスター状に広がり、広大な会場になる。広大な上に、ドッキリカードやチャレンジカードでワープすることもあって、思うように6つ全部訪れるのは容易ではない。堂々巡りでゲームが終わらないかと思ったが、妻が無事ゴール。

会場で並び疲れてヘトヘトになったことまで思い出させてくれた。コスモ星丸め〜!

夢の科学博ゲーム
作者不明/バンダイ(1985年)
2〜4人用/8歳以上

よくいる女、よくいる男(Typisch Frau, Typisch Mann)

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性格を読んで回答予想

「彼氏が自分の誕生日を忘れたらどうする?」「どんな手立てで奥さんをサッカー観戦に連れて行く?」「私のロッカーに入っているものは?」などの質問で、4択の答えからどれを選んだか予想するゲーム。当時ドイツで放映されていたテレビ番組のボードゲーム版で、作者にはクニツィアがクレジットされている。

テレビ番組では、ゲスト・観客・視聴者の答えに専門家がコメントするという作りだが、ボードゲーム版は、親の答えを皆で予想し、当たればチップをもらう。勝敗よりも、意外なチョイスを笑うシンプルなコミュニケーションゲームである。どのあたりがクニツィアのデザインなのか不明(親は正直に答えなければならず、皆の予想の裏をかいたりしてはいけない)。

男性用の問題と女性用の問題があり、問題数はいずれも180問。質問の考案にはU.ローゼンベルクがクレジットされている。今回は男だけで遊んだが、男女で遊ぶと楽しさが倍増するだろう。

「男の人生で大切なもの」という問題では、子育て、結婚、家を建てる、出世の4つが選択肢。回答者は鴉さん。皆から「消去法で出世」とか言われて哀しかった。

予想したチップを投げ込むタワーが豪華。中に仕切りが斜めに入っていて、ダイスタワーにも使えそう。

Typisch Frau, Typisch Mann
R.クニツィア/コスモス(2006年)
2〜8人用/16歳以上/30〜50分

4匹をボクに(Vier zu mir!)

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チラリとしっぽが見えた

前回のレポートはこちら。タイトルの"Vier"は4という意味だが、発音が似ている"Vieh"(家畜)とかけているのかもしれない。1996年のドイツ年間ゲーム大賞でキッズゲーム特別賞受賞作。

カードに指示された動物を、記憶力を頼りに4匹集める。登場する24匹の動物は、カラフルに整形されたゴムでできており、筒から出てくるとまるで生きているかのよう。子供心を大いにくすぐるコンポーネントである。

配られたカードにはそれぞれ、4匹の動物がかいてある。自分の番には、ほかの人を指名して、その動物を持っているかどうか聞く。持っていればもらってもう1回。当たっている限り何回でも集められるが、外れれば次の人の手番になってしまう。

最初は当てずっぽうだが、次第に誰が何を持ってくるか分かってくるので、よく覚えておかなくてはならない。ところが家畜はたくさんいるので、前に出た家畜は曖昧になってくる。しかも8人で遊ぶとなったら、いったい誰がもっているのやら……。

動物はフィルムケースの筒に入っている。中には筒から尻尾がはみ出していて、どの動物か分かってしまうのもアナログゲームならではのよさ。記憶力だけではなく、観察力も問われるゲームである。子供と遊んで、長女が記憶力の強さを見せ付けて勝利。いろんな動物の名前を覚えられるのもよい。

Vier zu mir!
H.バーン作/ASS(1996年)
3〜8人用/5歳以上
(絶版・入手難)

ヤーゴ(Jago)

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ダイナミックな単語乗っ取り

ランドルフの2人用ワードゲーム。砂時計もあって、緊迫した勝負が楽しめる。1985年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品。

片方は青、もう片方は赤でプレイ。12枚の手札を盤面に出して『スクラブル』のように単語を作る。ポイントは乗っ取りで、相手の単語を1文字変えて自分の単語にしてしまえる。例えば、TEAR(涙)のRをLに変えて、最初にSを付けるとSTEAL(盗む)に。ボードも曲面になっていて、タイルを裏返しやすい。

手番を終えるには、相手より自分の色が多くなければならない。そのため乗っ取りは相手のタイルを大幅に減らし、自分のタイルを一気に増やす効果的な手段なのである。

タイルが相手より少ないと手番を終われない。砂時計が切れるたびに制限時間を1分ずつ減らし、制限時間が切れると相手の勝利となる。

妻と2回勝負で一勝一敗。2人専用だけに、ボキャブラリーに差がありすぎると一方的な展開になりそうだが、うまいことに拮抗していた。手持ちに母音がないと厳しいが、乗っ取りはたった1文字で可能であるため、手札運はさほど感じられない。その代わり、ドイツ語の単語を作る仕様になっているせいか、やたらSとCとHが多いような気がした。

Jago
A.ランドルフ/スピアシュピーレ(1985)
2人用/8歳以上

幽霊船(Geisterschiff)

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大きな箱を開けると、やたら大きい幽霊船が入っています。組み立ててボードの真ん中に置くとものすごい迫力。ドクロのマークがオドロオドロしいマスト、陸地をにらむ4つの砲台、階段で上がれる甲板の小部屋、そして幽霊となったフリント船長が操る主船室の舵……これがゲーム内容とはほとんど関係がない、雰囲気を出すためだけのものというのが豪奢でございます。人はシステムのみにて生きるにあらず。

恐怖の幽霊船で、海賊たちがフリント船長の見張りをかいくぐって宝箱のカギを取り、カギに合う宝箱を開けて、宝を自分のねぐらに持ち帰るという古典的なゲームです。移動はダイスを2つ振ってその合計だけ進み、6が出たらフリント船長を移動してほかの海賊を襲います。我が国のパーティージョイも、こんな作りでしたね。それから15年余り、ドイツゲームも思えば遠くに来たものです。

古典的とはいえ、随所に手が込んでいます。宝箱のカギは主船室で手に入れるのですが、2種類あって、合う宝箱が違います。両方もっていけばどちらでも開くのですが、フリント船長が追いかけてくるのでのんびりしているわけにも行かず。でも中には折れているカギもあります。もちろん、どちらの宝箱も開けられません。

カギを手に入れたら、宝箱のある部屋に移動します。宝箱の裏をこっそりみて、合うカギをもっていたらオープン。1点〜5点の宝が入っています。5点分以上の宝を持ち帰れば勝ちなので、当たれば一度にリーチ。でも中にはただの空き瓶もあります。もちろん、0点。

折れているカギも、空き瓶も、伏せて持つのであからさまにガッカリしてはいけません。かえってすごい宝を取ったのではないかと怪しまれてしまうでしょう。

ダイスで6が出てフリント船長をけしかけられると、海賊は超ビビリます。船のどこにいても甲板からダイビングして川にドッボーン! このとき、アイテムをランダムに1つ落としてしまいます。しかも、1回休んで陸地から再スタート。強面なのにヘタレですね。

陸地にいる海賊には、フリント船長は砲台を使って襲い掛かります。船長が砲台の前に立つとドッガーン! その近辺にいる海賊は1回休みになってしまいます。宝の持ち逃げは許さんぞ!

ちなみに落としたアイテムは陸地の洞穴に置かれます。これを回収するには陸地を遠回りしてこなければなりません。フリント船長は強烈で、海賊たちは次々にダイビングするので、洞穴にアイテムがどんどん落ちてくるでしょう。

フリント船長だけでなく、ほかの海賊も油断できません。同じマスに入るとダイスで決闘です。武器も持っていない海賊はダイスを1回、サーベルを持っていれば2回、ピストルを持っていれば3回振るチャンスがあります。勝てばランダムにアイテムを1つ奪取。宝箱を奪われたらたまりません。ほかにも決闘もなしにいきなりアイテムをくすねてくるオウムというアイテムもあります。

落とすのも奪うのも、伏せて混ぜたアイテムのチップから選びます。宝をもっているとしても、たくさんアイテムをもっていれば当たりの可能性が減るわけです。

こんな風に船長と海賊が入り乱れて奪い奪われるドタバタゲーム。終わらないかに見えて、終わりは突如訪れます。ということはダイス運が悪くても、フリント船長に襲われて何度もダイビングしているうちにすっからかんになっても、最後まであきらめてはいけないということ。いいゲームだなあ(本当か?)。

Geisterschiff
デザイナー:M.ゴールドスミス、ミヒャエル・キンドレッド
メーカー:シュミットシュピーレ(ドイツ)
発売年:1992年
2〜4人用、8歳以上

このレビューは、biscoさんの依頼を受けて作成したものです。ほかの3タイトルについては、biscoの地雷備忘録に掲載されています(bisco便#1bisco便#2bisco便#3)。

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