雨季

夕立が降ると、急に涼しくなる。雨季がまもなくやってくる前兆だ。モンスーンと呼ばれる湿った季節風が南西からインド亜大陸に上陸し、だんだん北上してくるのを、連日40度以上の暑さに苛まされる人々は待ち望んでいる。
しかし涼しさと引き換えに、2つの困ったものを引き受けることになる。1つが停電、もう1つが蚊の大群だ。停電は1年中あるが、雨季になると雷が鳴るたびに頻繁に停電する。復旧するのは30分後かもしれないし、3時間後かもしれない。特に夜は真っ暗な部屋で寝るか瞑想でもしているしかない。
そして蚊も1年中いるが、夏は暑すぎてそれほど多くない。ところが雨季になると西部警察のテーマをBGMにして、そこら中の水たまりからどんどんやってくる。1年で一番元気がいい時期で、蚊取りグッズもあまり効き目がない。手足は刺され跡だらけ。さすがに毎日コンスタントに刺されているとあまり腫れなくなるものだが、刺されてから10分ぐらいかゆいのは変わらない。こうして夜の安眠は蚊の羽音とかゆさで妨げられ、昼寝を余儀なくされることになる。
暑さを取るか、停電+蚊を取るか。日本に早く帰りたくなるのはそんなときである。

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