岩手の住職殺人事件

岩手で6月に起こった住職殺人事件の容疑者が逮捕された。境内に父のお墓がある親族で、金を借りに来たがずいぶんなことを言われ、住職と母親を刺して現金十数万円を奪ったという。
岩手日報:45歳店員の女を逮捕 一関・東山強盗殺人
日経スポーツ:住職ら殺害の女「侮辱的なことを言われた」
産経ニュース:「岩手住職親子殺害」返り傷の血痕DNAから浮上「明るいオバさん」…何を「侮辱」されたのか
近年警備会社を頼むお寺が増えているようだが、お寺は誰でも出入りできるところだから、この手の犯行には対策がない。そもそもお寺は性善説を取らなければならないところであり、またものを惜しまずに与えるという布施の心で接しなければならない。そこに付け入られるとお手上げである。
私も夜になるとふと不安になることがある。田舎のお寺だから現金なんて数万円しかないのだが、押し入るほうはおかまいなしだろう。それで命を落としたら大損だ。虎に足を切って食わせたお釈迦様の前世のような志もないし。
昔だったらお寺から何かを盗んだり、住職を傷つけたりしたら地獄の中で最も恐ろしい百間地獄と言われていた。しかし今は住職もただの人。蓄財するから金を借りに来る人も出る。僧侶の僧侶たる所以を考えねばなるまい。

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