WBC

ニュースでWBCを取り上げていたが、テレビ中継を見ている人を映すシーンを取り上げるのはどうも好きになれない。あれは日本国民の期待を一身に背負って悲壮感をもって戦っていますという演出なのだろうか。
中継もちょっと見たが、アナウンサーの煽りに耐えられず、すぐやめてしまった。ハイテンションとポジティブ思考で視聴者を戦争という図式に巻き込む無神経さ。苦労を乗り越えてここまでやってきたとかいう余計なエピソード。いくら敗色が濃くなっても最後まで勝利を疑わないような大本営発表。こんな中継を聞く限り、娯楽として戦況を楽しんだり、ナイスプレイに拍手を送ったりする見方は許されていない。
テレビの前で応援している人がインタビューに答えたりしているが、マスメディアが煽る物語の1コマになっているだけで、ゲームには本質的に関係がない。視聴者がいなければプロスポーツは成り立たないが、応援がなくても選手は自分のためにベストを尽くすのみである。「侍ジャパン」って、殿様でもいるのか?
この抵抗感は、プチ愛国主義を受け付けない左翼的な発想か、それとも勝敗そのものを是としない平等主義的な発想か、あるいはウェットな連帯を嫌う個人主義的な発想なのだろうか。

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