僧侶の音声障害

朝日新聞:木原千春さん(僧侶の音声障害を調べた医師)

長崎大学病院耳鼻咽喉科の医師が、僧侶の音声障害を調べているという。長崎市仏教連合会への調査で、半数以上が声のかすれやのどの痛みを感じ、「お経の時にたんがからみ、微妙な音階が出せない」「焼香の煙でのどに異常を感じる」という悩みが寄せられたという。

まだ調査段階で治療法や予防法を提示できるまでには至っていないようだが、私達に対し心を砕いてくださっている方がいることがとても嬉しい。

私もここ半年、のどが本調子でなく低音が出にくかった。のどに力を入れる発声方法がダメージを与えるのかもしれない。そんな中、先々月から教わっている御詠歌の先生に喉に力を入れない発声法を教わり、だいぶ調子が上向いているような気がする。

また、数年前から喘息になり、風邪を引くとしばらく咳が抜けない。曽祖父や大叔母が喘息持ちという遺伝に加え、つくばの古い官舎のカビや、毎週乗っていた新幹線の乾燥した車内なども原因だったかもしれない。お医者さんからは線香の煙が原因ではないかと言われ、法事では焼香を使い(煙が出るのはわずかの間)、線香は最後の略三宝で立てるようにしている。

線香やお香を燃やすとどのくらいの大気汚染物質が出るのでしょう?

線香はいろいろな成分が入っているので、中にはアレルゲンになるものや、合成香料や化学糊など体に悪いものもありそうだ。目の前で線香を立ててお経を読むと、強制的に煙を吸い込むことになるので注意したい。

昔はお坊さんといえば、長生きする職業だった。それが線香の煙で呼吸器をやられ、法事の後の飲食供養で太り、後継者の減少でいくつもの寺をかけもちして不規則な生活と過労になれば、寿命も縮むというもの。どうしてそうなってしまったのか、因果なものである。

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