短大の卒業式

非常勤講師を務めている短大の卒業式に行ってきた。毎年、文化会館で行われているので行ったところ、誰もいない。慌てて短大に電話したら、体育館で行われているとのことでぎりぎりになってしまった。

週1コマしか教えていない学生の卒業式に毎年出ているのにはワケがある。それは学長さんの式辞。内容もさることながら、原稿(たぶん箇条書きにしていると思われる)にほとんど目を落とさない話しぶりが惚れ惚れする。

今回の式辞は「知識は陳腐化するが課題を見つける力は役に立つ」「自分を客観視して社会に位置づける」「社会(会社、家庭、地域)に対する批判の目をもつ」というような内容だった。世の中のムードに流されないで、かといって自分本位にもならずに、しっかり前を見つめて歩いていくこと。はたして今の自分にできているかも不安である。

袴姿の卒業生の様子も見ていたが、祝辞は眠そうにしていた人も式辞はしっかり聴いていた。熱意は伝わるものである。こういう薫陶を受けた卒業生は、各界で活躍していくことだろう。

「卒業研究を通して、人としてよく生きるとは何かということを考えた」という卒業生の言葉も素晴らしかったことを付け加えておく。

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