あがっとごやった

お正月は早朝に坐禅をして、本朝課引き続き大般若理趣分品を読誦。

坐禅をして気付いたのは、いろいろなことに手を出し過ぎているせいか心の余裕がなくなって、新しいものを受け入れくくなっているなあということ。心の中に斜めの壁ができていて、入ってくるものが全部滑り落ちているようです。多くのものを抱え込まず、シンプルかつフレッシュに一日一日を送っていきたいというのが今年の抱負です。

お正月2日間で140軒、約300人の檀家さんが御年始にいらっしゃいました。その中で最も心に残ったのがこの言葉。昔、檀家さんが畑で作ったスイカを、美味しいか美味しくないか分からないのに祖母が「あがっとごやった(あがって=召し上がって、おごやった=下さった)」というのです。

こちらこそありがたく頂いてご馳走になっている方なのに、下さった立場から最大の敬語が出ることに驚きました。これこそ見返りを求めない布施の心です。お経を読むにもお話をするにも「聴いて下さる」方がいてこそ。ボードゲームも「一緒に遊んで下さる」方がいてこそ。感謝と尊敬の念をもって1年を過ごしたいと思いました。

昨年の講演回数を数えたところ23回。地区公民館の写経教室や地元のミニデイサービスが中心ですが、昨年はお盆過ぎから毎月1回、お寺で法話の会も開き始めました。ご来聴頂いた方々に感謝。

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