7つの島(7 Islands)

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デッキ構築して島に上陸!

海賊たちが船員と道具を駆使しながら7つの島を冒険し、勝利点を集めるゲーム。『がむしゃらギャング団』や『グリモワール』など妥協のない作品を発表し続けているワンドローが、デッキ構築にボードやチップを加えて新しい境地を開いた。春のゲームマーケットで初版70個が売り切れ、7月に萬印堂で140個再版されたがまた売り切れていた。ようやく第2版が来年3月に再版される。ワンドローに対する国内外の注目度を考えれば、少なすぎる製作量だろう。

ゲームの流れは『ドミニオン』と同じ。アクションカードを出してその効果を使い、カードのコインで新たなカードを購入し、手札を捨てて5枚引くというもの。銅貨7枚を含む10枚のデッキから始め、山札が一定数なくなるか、最高点の山札がなくなるかで終わる。アクションカードは16種類あるうち毎回8種類しか使わない。これらはデッキ構築共通のプラットフォームといえるだろう。『ドミニオン』経験者には説明を省けるので楽である。

7つの島

このゲームの新しいところは、島ボードとそこに置くコマ、そして食料チップである。この存在が、プレイ感をがらりと変える。『ドミニオン』の作者D.ヴァッカリーノがドミニオン・ボードゲームを作っているという噂を聞いたが、そのアイデアを先取りしたかたちになった。

島ボードにコマを置いたり移動したりするアクションカードがある(「クエスト」)。島にはいくつかのマスがあり、指定された数のコマを置くと、カードとは別の特殊効果が得られる。しかし発動するには、それぞれのマスの定員を満たさなければならない。効果が強いほど定員が多く、人が集まるまでなかなか発動しない仕組みだ。同じマスに複数のプレイヤーが置けるので、協力や相乗りで早めの発動を狙うが、中には一番多く置いた人しか取れないものも。

ちなみにタイトルの「7つの島」から、毎ゲーム1つの島しか使わない。これにより、アクションカードの効果とのさまざまな組み合わせが楽しめるだけでなく、島ごとに決められたシナリオによって全く異なる展開が待っている。リプレイ欲求が強く刺激される。

もう1つの要素、食料チップも面白い。アクションカードの船員を使うとき、食料チップを支払わないと出せない。食料チップさえあれば何枚でも船員を出せるが、食料チップを増やすアクションカードで適宜補充していないと何も(カードの購入すら)できなくなる。『アグリコラ』や『ル・アーブル』にも通じる食料のマネージメントは苦しく、そしてやりがいがある。

「始まりの冒険島」をプレイ。クエスト重視と、アクションカード重視に大きく分かれた。私はアクションカード重視で即効性があったが、次第にクエストの効果が現れ始める。結局クエストにほとんどコマを置かなかったのと、圧縮が中途半端だったのが影響して敗北。アクションカードとクエストのバランスをどう取るかが、勝敗のコツのようだ。

カードを選んでコンボを構築する戦略性と、ほかの人のコマの置き方を見てクエストにコマを送る戦術がうまく絡みあって、絶妙なゲームになっている。今年はエッセン出展がかなわなかったが、海外でも高い評価を受けそうだ。

7つの島
木皿儀隼一作/ワンドロー(2011)
2〜4人用/12歳以上/30〜50分
Amazon.co.jp:7つの島 第2版

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