『嘘の見抜き方』

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26年、検事を務めた著者が自らの経験に基づいて嘘の見抜き方を教える本。一般社会では嘘を見抜かなければいけない場面は滅多にないと思うが、『人狼』はじめ嘘をつくゲームで参考になる。

まず嘘をつく人に表れる「嘘反応」から、嘘に勘づかなくてはならない。嘘反応には、言葉と態度の2種類がある。大事なことを覚えていない、聞かれた質問に答えない、話のリズムが突然崩れる、聞き返す、断定を避ける言葉を使う、過剰な誇張(「天地神明に誓って」)、しゃべりすぎる(確かに人狼で一番怪しまれるパターン)などが言葉の嘘反応、作り笑い、つま先の方向がこちらを向いていない、腕時計やアクセサリーをいじる、下唇を噛むなどが態度の嘘反応である。「目を見て話せ」は逆効果。プロの詐欺師はむしろ、目をそらさないで嘘をついてくるそうだ。

そして嘘を暴く質問として、オープンクエスチョン(5W1H)、言い訳より事実の確認、核心より外堀、相手の飛びつく優しい質問などが挙げられている。「人狼ですか」と聞くよりも、「誰が人狼だと思いますか」とか、「あなたはさっき誰々に投票しましたね」ということだろう。

その後に難しい敵の攻略法や、社会は嘘をどう扱うかといったテーマもあり、嘘というタブーにどんどん切り込んでいる。

嘘の見抜き方を教えるということは、見抜かれない方法を教えるということでもある。上記のような嘘反応を出さないようにして臨めば、また一段上の楽しみ方ができるかもしれない。

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