スカイアイランド(Isle of Skye)

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足元を見た値付け
スカイアイランド
スコットランドの太平洋側にあるスカイ島。ここで各部族が王を目指して争うタイル配置ゲームである。タイルに値段をつけてお互いに購入し合うシステムが、ものすごい駆け引きを生む。
ゲームは6ラウンドで、毎ラウンド自分の土地から収入を得た後、各自タイルを3枚ずつ引いて、それぞれに値段をつける。この値付けがゲームの一番面白いところ。誰かが喉から手が出るほどほしそうなタイルは思いきり高値を付けよう。
値段の付け方は、タイルを並べ、その手前についたてを置き、ついたての影にコインか放棄マーカーを置いて割り当てる。全員が値段を付け終わったらついたてをオープン。放棄マーカーを割り当てたタイルは捨て札になり、残りの2枚を売買する。
スタートプレイヤーから順に、ほかの人のタイルを見て、ほしいものを買う。価格はそのタイルに割り当てられたコイン分で、売りに出したプレイヤーに支払われる。「くそぅ、足元をみおって!」 こうしてみんながパスするまで、何周かしてタイルを購入していく。
高値をつけすぎて誰からも買ってもらえないと、最後に自分でその価格で引き取ることになる。自分がほしいものだったらそれでいいのだが、ほかの人が絶対買ってくれるだろうと高値を付けたのに、肩透かしを食らうと痛い。
さて、購入したタイルは、絵がつながるように並べ、エリアが完成すると得点になる。ここは『カルカソンヌ』のような仕組みだが、複数のエリアがからんでよりパズルチックになっている。そのため必要なタイルも偏り、絶対必要なタイルは値付けで足元を見られることになる。
ラウンドの最後に、予め指示された勝利点タイルの条件でボーナスがある。城からつながっている道にいる牛とか、完成している山脈とか、縦に並んだタイルとか、タイルの並べ方に影響を与えるものが多い。これらを両立させるのも一工夫が必要だ。
4人プレイで45分ほど。値付けははじめ控えめだったが、収入が増えてくるにつれて容赦なくなってくる。最後はお金も得点になるので、同じ買ってもらえるならば高値をつけたほうがよいからだ。安いタイルでやりくりすることも、ときには必要。目先の利欲にとらわれず、長期的な計算が必要なゲームである。
Isle of Skye
A.ペリカン、A.プフィスター/ルックアウトゲームズ(2015年)
2~5人用/8歳以上/60分

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