2016年11月アーカイブ

『炭鉱讃歌:カードゲーム』日本語版、1月中旬発売

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炭鉱讃歌カードゲームホビージャパンは1月中旬、エッセンの炭鉱を舞台にしたボードゲームのカードゲーム版『炭鉱讃歌:カードゲーム(Glück Auf: Das grosse Kartenspiel / Coal Baron: The Great Card Game)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・W.クラマー&M.キースリング、イラスト・D.ローハウゼン、2~4人用、10歳以上、50~80分、3800円(税別)。

エッガートシュピーレ(ドイツ)が今年の秋に発表した作品。『炭鉱讃歌(2013年)』のカードゲーム版で、大賞作家であるW,クラマーとM.キースリングのコンビがデザインした。原題に"grosse / great"(大)と付いているように、60~75分だったボードゲームよりもたっぷり遊べる作品だ。

19世紀末、ドイツ・ルール工業地帯の中心となったエッセンが舞台。トロッコを使って立坑から石炭を採掘し、貨物車に積み込み、貨物車に機関車を接続し、注文を受けることで石炭を輸送して勝利点を得る。労働者に仕事を割り当て、限られた荷積みエリアを最大限に生かそう。ゲーム終了時、最も有益な注文を履行し、実入りのいい株と目的を獲得したプレイヤーが勝者となる。

カードゲームながらワーカープレイスメントのシステムを継承。すでに選ばれたアクションを選ぶには労働者カードが多く必要となる。ほかのプレイヤーよりも先手を打つべきところを見極めていく戦略的カードゲームだ。

内容物:カード239枚、プレイヤーボード4枚、シフトトークン7枚、スコアパッド1冊、ルールブック

炭鉱讃歌カードゲーム(コンポーネント)

ボードゲームジャーナリスト住職

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当サイトの管理人は最近「ボードゲームジャーナリスト」を名乗っている。そして地元の観光局とタイアップしてお寺でボードゲームが遊べる宿泊イベントを計画したことから、新聞・テレビ・ラジオでよく取り上げられるようになった。はじめは新聞社で3社ほどが相次いで記事を掲載。それを見たテレビ局が取材に来た。実に山形は平和である。
やまがた長井観光局:お寺でボードゲーム

新聞では普及団体「やまがたボードゲーム協会」がメインだったが、テレビのほうはジャーナリストにフォーカスが当てられた。はじめは観光番組。この番組は山形だけでなく、千葉、神奈川、埼玉でも放送されている。元たいそうのおにいさん佐藤弘道氏が遊びにいらっしゃって、『ボーナンザ』『戒名じろう』『ながいズーズーかるた』を紹介し、実際に遊んだ。『ながいズーズーかるた』は地元の有志で今年制作され、近くの福祉作業施設で製造されている。
楽天市場:ながいズーズーかるた


山形放送 やまがた発 旅の見聞録 10月第3週
宿泊をしながらボードゲームが楽しめるユニークなお寺

次は県内限定、平日夕方のバラエティー番組。『アグリコラ』『渡る世間はナベばかり』『バウンスオフ』『戒名じろう』などが紹介された。ちょうど地元の文化祭があって、シニアの方々に遊んで頂いている様子が放映されたのはインパクトがあったと思う。なお「アメリカで開かれているボードゲームの品評会」というのはシュピールのことで、ドイツの誤り。その品評会から招待を受けたというのも誇張で、授賞式に招集されたというのが正しい。

山形放送 ピヨ卵ワイド 11月16日
特捜部 住職のもう一つの顔は○○ジャーナリスト

3番目も県内限定、土曜日の昼番組。アナウンサーが『ペアペア連想ゲーム』『マタンガ』に興味を示し、管理人が『ナンジャモンジャ』を紹介した後、集まっていた方と『ながいズーズーかるた』を遊んだ。「二児のパパ」とされているが、部活で出かけていた長女が抜かされてしまった。当サイトの更新風景が放送されたのは初。それからカットされたが、アナウンサーが子供の頃遊んだボードゲームを持ち込み、ぶっつけ本番でコメントするという企画もあった(持ち込まれたのは『クルード』。「懐かしいですね」とコメントした)。


さくらんぼテレビ やまがたチョイす 11月26日
いまコレ ボードゲームに魅せられた話題の住職

4番目も県内限定、平日昼の新商品紹介番組。冬休みに家族が集まって楽しむゲームとして『ブロックス』と『スティッキー』を紹介し、その後に『バウンスオフ』をプレイする様子が放送されている。


YTS 山形テレビ 生活情報バラエティ 冬もん 12月19日

田舎なので反響は大きく、あちこちから「見たよ」と言われる。そのときにボードゲームに興味を示してくれる人がいるのが嬉しい。来月も取材が予定されているので、放送はまだ続きそうだ。

ラ・グランハ日本語版アークライトは1月14日、『ラ・グランハ(La Granja)』日本語版を発売する。デザイン・A.オーデンダール&M.ケラー、イラスト・H.リースケ、1~4人用、12歳以上、90分、7200円(税別)。

オリジナルはシュピールヴォルクス社(ドイツ)が2014年に少部数で発表した作品で、翌年にPD出版(ドイツ)やストロングホールドゲームズ(アメリカ)が再版したことにより世界のゲーマーから知られるところとなった。エッセンのシュピール'15で行われたスカウトアクションでは『モンバサ』を抜いて1位に選ばれ、その後ポルトガル年間ゲーム大賞を受賞、国際ゲーマーズ賞にもノミネートされている。

舞台はスペイン、マヨルカ島。エスポレス村近郊にあるアルピッチ沼のそばで小さな農園を経営し、村一番ので農場(ラ・グランハ)を築くことを目指す。農作物や家畜を育て、市場に出荷して得点を稼ぐ。

変形プレイヤーボードが特徴で、農場カードを差し込む場所によって特殊能力や畑など4通りの使い方ができる。自分の戦略に合わせた選択を組み合わせていくところが面白い。メインのアクションはダイスで決まるため、臨機応変な対応力も試される。

内容物:ゲームボード1枚、VIPマーカー:66枚、プレイヤーボード4個、プレイ順マーカー4枚、農場カード66枚、屋根タイル24枚、収入ダイス9個、組合マーカー24枚、プレイヤーマーカー100個、建設中マーカー3枚、ディスク4枚、早見表タイル4枚、ロバマーカー16枚、ルールブック1冊、銀貨38枚、カードリファレンス1冊

play:game評価コメントリスト:ラグランハ

ラ・グランハ日本語版(コンポーネント)
ラ・グランハ日本語版(カード)

GetNaviでNON STYLE石田氏がアナログゲーム連載

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GetNavi(ゲットナビ)2016-11-24 発売号(2017年1月号)にて、お笑いコンビNON STYLEの石田明氏が新連載「アナゲー虎の穴」を始めた。ゲームマスターのあだちちひろ氏と共にいろいろなボードゲームを遊んでみて、その要素を取り入れた新しいゲームを考えていく。

第1回は協力カードゲーム『ザ・ゲーム』で、簡単なゲームの紹介をした後、数字をひらがなに変えた「ザ・名詞」を考案。言葉を作ってひらがなカードを全部出すことを目指すという。

学研の興膳和也氏がこのアイデアをジャッジし、「詰めるところが多そう」ということで製品化は見送りになった。

2分の1ページだけの連載だが中身が濃く、創作ゲームで刺激になりそう。今後の連載が楽しみだ。

お邪魔者世界選手権、日本代表の今野律人氏が3位

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11月26日、ハンガリーのブダペストにて第1回お邪魔者世界選手権が開催され、20カ国28代表の中から日本代表の今野律人氏が3位を獲得した。

参加国はドイツ、オランダ、フランス、ベルギー、スペイン、イタリア、ギリシャ、チェコ、ポーランド、ハンガリー、北欧、ロシア、ウクライナ、ラトビア、リトアニア、エストニア、カナダ、トルコ、香港、日本。日本からは9月の日本選手権で優勝した今野律人氏が出場した。

お邪魔者とドワーフに分かれて金鉱掘りを繰り広げるこのゲーム、大会は「自己中」(単独で宝を獲得すれば勝利できる)という特別ルールで実施。これによって陣営よりも個人の腕を競うゲームとなった。

4回のスイス方式による予選では圧倒的な1位で通過した今野氏。決勝では香港代表のS.チュウ氏、オランダ代表のJ.パリヌッサに逆転されて3位となった。優勝は逃したものの好成績である。

今年の世界選手権は、8月のドミニオン大会(アメリカ)でヨシポール氏が優勝、9月のカタン大会(アメリカ)で堂久剛氏が4位、10月のカルカソンヌ大会(ドイツ)で月形祐輔氏が7位と、いずれも優秀な成績を収めている。

Amigo:Saboteur World Champion 2016

横浜・関内に「ゲームカフェぶんぶん」オープン

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横浜市中区に11月1日、ボードゲームとTRPGが遊べるカフェ「ゲームカフェぶんぶん」がオープンした。JR関内(かんない)駅徒歩1分、平日13:00~22:00、土日祝9:00~22:00、無休。料金はフリードリンク付きで30分250円、フリータイム1000円。

1人でも初心者でも気軽にボードゲームで遊べるカフェ。『バトルライン』や『カルカソンヌ』などのルール講習会、大会も定期的に行っているほか、上の階のフリースペースで営業時間外でもゲームサークルの貸し切りに応じる。

関内駅は京浜東北線から直通で東京駅からでも45分。飲食メニューやボードゲームのラインナップは適宜拡充している模様なので、足を伸ばしてみてはいかが。

ゲームカフェぶんぶん
神奈川県横浜市中区万代町1-2-3 座間ビル2F
045-228-8254
bun-amusement.co.jp

ニコボド:気まぐれボードゲーム紀行『その8. ゲームカフェぶんぶん』
ボードゲームカフェ/バー/プレイスペースリンク集

ボドゲde遊ぶよ!! phase 7-6

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シニア向けボードゲーム

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最近、地元でボードゲームの普及団体を立ち上げたところ、「ボードゲームを遊んでみたい」という問い合わせがミニデイサービスや社会福祉協議会から相次いでいる。

ドイツゲームには対象年齢の表記が99歳までとなっているものがあるが、実際のところメインのターゲットをシニアにしているボードゲームは少ない。そこでツイッターでお薦めのボードゲームを尋ねた。ご回答頂きました皆様、ありがとうございます。

シニアといってもキッズ以上に個人差があり、どんな人も楽しめるボードゲームはないと言ってもよい。しかし薦められた中から、おおよその傾向が見えてきた。

『スティッキー』『バウンスオフ』『ストライク』などのアクションゲームは、見ただけでどんなふうに遊ぶか分かるので間口が広い。ただし、バランスゲームは緊張を強い、手が震える人が出るので△。

『クアルト』や『ブロックス』などのアブストラクトゲームも、デザイン面でなじみやすく、またルールが簡単なのですぐ遊ぶことができる。実力差が付きやすいのが難点か。

『ナインタイル』や『ドブル』などの早上がり系を、協力ゲームに変えるのも一手。『ワードバスケット』などのワードゲームも、個人差があるならば協力ゲームルールにするとよいだろう。このようにルールを変更して遊びやすくするという工夫は、ほかのゲームにも応用できそうだ。

バミューダ(Bermuda)

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息を止めてー、ゴー!

バミューダ

海の底に眠る宝を協力して集めるゲーム。海の中なので、息はできない。本当に全員が一斉に息を止めてプレイするという、普通でない作品だ。

毎ラウンド、お宝カードがプレイヤー人数分並べられる。プレイヤーに潜水カードを配り、みんなで3回深呼吸をしたらスタート!

それぞれのお宝カードに、みんなで潜水カードを必要な枚数だけ並べる。カードには数字が付いており、先に置かれたカードから±1のカードしか置くことができない。息を止めているからしゃべることはできないが、ジェスチャーで「ここに誰か置いて」「この列は枚数が揃ったのでもう置くな」といった情報を伝える。

誰かが息を吸ってしまったらラウンド終了。1分ぐらいが限界か。お宝カードごとに、カードが正しく置かれているかをチェックする。枚数に過不足があったり、数字が途中で間違って置かれたりすると、そのお宝はニクセ(水妖)に奪われてしまう。

5ラウンド行って、獲得できたお宝カード1枚1点から、ニクセに奪われたお宝カードの防御ポイントを引いて、プラスならプレイヤーの勝利となる。

6人プレイで15分ほど。息を止めてプレイするというのは、正常な判断がこんなにも失われるものか。視界もおのずと狭くなる。数字の「7」と「4」がわざと分かりにくくなったり、途中で吹き出してしまったりした上に、ラウンドが進むごとに集中力(と酸素)が切れてきてしまったが、最終ラウンドは集中力を取り戻して勝利。

余裕もない中で協力どころではないが、自分のできる貢献をそれぞれが積み重ねていくところにほかのゲームにはない感覚があった。

Bermuda
デザイン・C.E.ランザベッキア/イラスト・O.フロンデンライヒ&S.フロンデンライヒ/フッフ&フレンズ(2015年)
3~6人用/10歳以上/15分

ホビージャパンは12月下旬、H.P.ラヴクラフトのクトゥルフ神話小説『魔宴(1923)』をテーマにしたカードゲーム『キングスポート・フェスティバル:カードゲーム(Kingsport Festival: The Card Game)』日本語版を発売する。デザイン・G.サントピエトロ、3~5人用、13歳以上、30分、3600円(税別)。

2014年にストラテリブリ社(イタリア)が制作し、コスモス社からドイツ語版も出た『キングスポート・フェスティバル』のカードゲーム版。テーマは同じだがシステムは全く異なるものとなっている。プレイヤーは邪教徒の一員となり、キングスポートの街に強大な力を呼び込む。

"わたしは呆然として息もたえだえになりながら、巨大な毒茸が立ちならび、忌まわしい炎が噴きあがり、粘着質の水が流れる邪悪な暗黒界(エレボス)をながめ、外套をまとった群集が燃え上がる火柱のまわりで半円を描いているのを見た"―― H・P・ラブクラフト 「魔宴」 (大瀧啓裕 訳)

静かなる放浪者たちは「キングスポート・フェスティバル」の穢れた祝宴へとすでに招かれている。今、エレバス山の洞窟の中で、ユールの儀式の謎の秘儀が蘇ったのだ。正気を保ち、妨害する者たちを排除して、キングスポートを支配するのはいったい誰か?

内容物:大判カード80枚、特製ダイス11個、ルールブックほか

ジーピーのトラベルゲームが24種に

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『カタン』日本語版の発売元でもあるジーピーのトラベルゲームシリーズが、24種類に達した。いずれも税別475円で、伝統ゲームからアクションゲームまで揃っている。

ジーピーの米川社長はかつてシュウクリエイションで「ポケッタブルゲームコレクション」を展開していた。安価で、広範囲で販売されていたので、覚えている方も多いのではないだろうか。このトラベルゲームシリーズは、当時ポケッタブルゲームコレクションではできなかったという三次元を実現している。

現在の24種は、将棋、リバーシ、チェス、ダーツ、ポーカー、魚釣り(ゼンマイ式)、ダイヤモンド、立体四目並べ、つみ木バランス、サッカー、麻雀、赤白玉入れ、くまモンリバーシ、新幹線で日本の旅、野球ゲーム、ペンギンレース、イルカの輪投げ、かくれんぼ、ハングリーパンダ、ライオンとネズミ、キツネとガチョウ。今後も増やして100種類にしたいと米川社長は語る。

すでに書店・空港・高速道路サービスエリアなどで販売されており、普段ボードゲームをしない人がちょっとした時間つぶしに買っているという。ニュルンベルクおもちゃ見本市で出展され、外国語版も制作されている。

20種類が3個ずつ(合計60個)入るアクリルケースセットは税込み28,500円。12種類が3個ずつ(合計36個)入る紙製三段ひな壇セットは税込み17,100円。

ジーピー:ゲームはふれあい

ジーピートラベルゲームシリーズ

ワンドローは12月、新作カードゲーム『カルガモ★マーチ』と『メツボウキングダム』を発売する。ゲームマーケット2016秋にてイベント価格で先行発売され、順次一般発売される。

『カルガモ★マーチ』は子ガモが親ガモと一緒に危険な道路を渡るゲーム。中央に出た1枚の「おやガモ」カードに従い、数字がつながるように全員が同時に手札から「こガモ」カードを出す。うまく数字がつながった(列になれた)「こガモ」は道路の横断に成功し得点となる。横断を邪魔する「オジャマ」カードもあり、シンプルながら熱い駆け引きを楽しむことができる。デザイン・宮野華也(『ギャンブラー×ギャンブル!』)、イラスト・わと、3~5人用、6歳以上、10分、1500円(税別)。

ワンドロー:カルガモ★マーチ

『メツボウキングダム』は滅亡した隣国の人や財宝で自分の国を強化するゲーム。カードは場から手元へ、手元から手札へ、そして手札から場へと循環する「循環ドラフト」というシステムが用いられ、カードによって効果が発動するタイミングが異なるところがポイント。カードの特性を理解し、戦略的にカードをプレイしていくことが重要となる。デザイン・木皿儀隼一、イラスト・長谷川登鯉、2~4人用、10歳以上、20~30分、3000円(税別)。

ワンドロー:メツボウキングダム

両作品とも、ゲームマーケット2016秋では500円引きのイベント価格で先行発売される。予約受付はこちらから。

ザ・シングルカードゲーム(The Single Card Game)

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信じるも信じないも自由

ザ・シングルカードゲーム

シュピール16でブルーオレンジゲームズ(フランス)から無料配布された、たった1枚で遊べるカードゲーム。

カードにはオレンジの絵がついており、これを自分では上下分からないように回して口のところにもつ。これによって笑顔か渋顔かどちらかになる。

ほかのプレイヤーがその顔を見て好き勝手な反応をするので、それをヒントにして自分が笑顔か渋顔かを当てる。当たっていれば生き残り、外れればゲームから脱落となる。これを繰り返して生き残った1人がラウンドの勝者、2回勝ったらゲームの勝者となる。

8人で5分ほど。ほかのプレイヤーは嘘をついて外れるように仕向けるわけだが、信じてもらえなければ逆を言って当てられてしまう。そこでプレイヤーによって、本当のことをいう人と、嘘をいう人、さらには曖昧な反応を示すひとに分かれて混乱させる。その中から、誰が信用できるか、観察力が試されるゲームだった。疑心暗鬼になって逆を言い、それが外れて脱落すると特に歓声が上がる。

The Single Card Game
デザイン・U.スリンスカス/イラスト・C.ブーケ/ブルーオレンジゲームズ(2016年)
2~8人用/5歳以上/5分

連想しりとりゲーム『ピタンゴ』12月1日発売

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学研プラスは12月1日、連想しりとりゲーム『ピタンゴ』を発売する。デザイン・稲葉直貴、小学校中学年以上、3~10人用、1600円(税別)。

累計発行数100万部超の「頭のよくなるシリーズ」の最新作。「形のない」「みんなの」「空を飛ぶ」「外国の」などのお題カードを出して、そのお題に関連する言葉をしりとりでつなぎ、いち早く手札をなくすことを目指す。

ほかのプレーヤーが納得いかない言葉には、イエローカードが出され、半数以上のプレーヤーが出したらその連想しりとりは認められない。このことから、参加者によって連想する言葉を少し変えていくところが奥深い。

学校名や会社名、アイドル名、共通の趣味や得意なことなどを記入してカスタマイズできるブランクカード、お題カードを配らずに、共通のお題でしりとりを競うルールもあり、グループや年齢に合わせた遊び方もできるようになっている。

内容物:お題カード100枚、予備のお題カード10枚、イエローカード10枚、説明書

ホビーベースは12月23日、クレーンを頭から下げて、指示通りにパーツを組み立てるアクションゲーム『リフトイット!(Lift It!)』日本語版を発売する。デザイン・P.ガーディング、1-8人用、8歳以上、30分、4000円。

オリジナルは2012年に『Build It!』というタイトルで北欧で発売され、シュピール'14にゲームファクトリー社(スイス)が多言語版を発表し、ドイツのTVで400万PVを達成するなど注目を集めていた。日本ではイエローサブマリンなどが輸入版を取り扱っていた。

手や頭を使ってクレーンを操り、チクタク時計が跳ねるまでの制限時間内に指示されたとおりに建築ブロックを積み上げる。手でクレーンをもって組み立てるマス、頭にクレーンを取り付けて組み立てるマス、カードを見ないで説明を聞きながら組み立てるマスがあり、積み上げられた数に応じて得点になる。

見た目の分かりやすさと、ほかのゲームにないアクションが魅力の作品だ。

TGiWレビュー:リフトイット!

オトナのためのボードゲームナイトin銀座レポート

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11月17日、東京・銀座にて「エキスパート達が語る!オトナのためのボードゲームナイト」が開催された。主催者リクルート社のメディアテクノロジーラボで、新規事業開発を手がけている部署だ。

司会は高校野球芸人から最近ボードゲーム芸人になりつつあるいけだてつや氏(人力舎)、パネリストとして丸田康司・すごろくや店長、白坂翔・JELLY JELLY CAFE店長、松永直樹・ボードゲームソムリエの3氏。約40名の参加者は若い方が多く、3人がおすすめの『ハゲタカのえじき』を遊んだことのない人が大半だったことから、ゲーマーは少なかったようだ。

オトナのためのボードゲームナイト:実演

3時間のイベントは前半がトークセッション、後半が軽食をつまみながらの体験会という構成である。トークセッションのテーマは「ボードゲームの面白さ」「面白いゲーム紹介」「今、ボードゲームは盛り上がってきているのか」「ボードゲームでどんな力が養えるのか」の4つだった。

「ボードゲームの面白さ」について丸田氏は「イチャイチャツール」と表現。コミュニケーションより一段階上のつっこんだものと述べた。すごろくやに来店するお客さんにも、2人組のイチャイチャ男子が増えているという。

「面白いゲーム紹介」では、パネリストが2タイトルずつ紹介した。まず白坂氏が交渉と裏切りのゲーム『イントリーゲ』を紹介。すかさずいけだ氏が「このゲームで実際2人電話帳から消えました」とコメントを入れる。もう1タイトルは『知ったか映画研究家スペシャル』で、大喜利系の中ではほかの人が肯定しかできないので終始和み、誰も傷つかないと述べたが、いけだ氏は「お笑いのポテンシャルを測られるような気がして近づけない。」

松永氏は『カルカソンヌ』と『たほいや』、丸田氏は『リッチモンド貴婦人』と『13諸島の秘宝』を画像つきで紹介した。『13諸島の秘宝』をすごろくやゲーム大賞に選んだのがきっかけで、同じ作者の幻の名作『そっとおやすみ』が復刻する予定であるという。初めての人にはよく『チャオチャオ』を紹介するといういけだ氏は「芸人だと芝居を入れ始めるので1時間以上かかる」とか。

オトナのためのボードゲームナイト:トークセッション

「今、ボードゲームは盛り上がってきているのか」というテーマについては3人ともやや冷めた見方である。丸田氏は「盛り上がっているといっても一部。ブームとはいえない」、白坂氏は「ここ1,2年ぐらいでボードゲームカフェが増えているが、ボードゲーム人口が追い付いていない」と述べ、メディアでよく取り上げられていることについても、白坂氏が「業界としてはブームじゃなくて文化として根付かせたい」、丸田氏は「人に合ったものと思うとまだまだ。底上げ(=ルールを読めることなど)されていくことが重要」として、長期的に定着していくこと望んでいた。ちなみに先日、アメトーーク!で『おっぱいおしりサンシャイン』をプレゼンしたいけだ氏は、高校野球で「おー、おっぱい」と呼ばれたそうだ。

「ボードゲームでどんな力が養えるのか」は、白坂氏が「交渉力よりも人間力」、丸田氏は「中期長期でものを考えることや確率計算」と述べた。またいけだ氏が『パンデミック』を遊んだ高校生が医学部を目指し始めたというエピソードを披露。「若手芸人にも遊んでほしい」と締めた。

オトナのためのボードゲームナイト:メンバー

質疑応答を挟んで、ボードゲーム実演『ベストフレンドS』と『ハゲタカのえじき』を4人でプレイして、参加者がモニターを通じて観戦した。その後で参加者がテーブルごとにこの2つのゲームを遊んだ。あとはフリータイム。私のいるテーブルにたまたま同席したこぐま工房さんに、今度のゲームマーケットに出展するという『BABEL』を遊ばせてもらった。

全体としてパネリストの発言もとても興味深いものばかりだったが、特にいけだてつや氏の司会コメントはさすがお手の物で、大いに笑い、ボードゲームとお笑いの親和性を感じた。たくさんの知見が得られ、秀逸なコメントに笑い、実際ボードゲームまで遊べるお得なイベントだった。

JELLY JELLY CAFE 下北沢店を訪問

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ゲームマーケット前に新作が遊べると聞いて、ボードゲームカフェ「JELLY JELLY CAFE 下北沢店」を訪れた。渋谷、池袋に続いて今年6月、福岡天神店と同時オープンしたところである。渋谷から京王井の頭線で4駅、車も入れないような細い路地が駅前から広がっており、その一角の2階にある。

下北沢は近隣に大学が多く、また小劇場や飲み屋もたくさんあって独特の文化空間が形成されている。そこのボードゲームカフェというのは興味深い。いったいどんな人たちが遊びに来ているのか。

お店は飲み物のみの提供で、食事は持ち込み自由。近くのコンビニで昼食とおやつを購入して入った。カールスバーグを注文して、ゲームマーケットの新作を遊ぶ。ほかに男性グループが『パンデミック』を遊んでおり、後から女性グループがやってきて『カルバ』を遊び始めた。いずれも見たところ学生かと思われる。

遊んでいるうちに酒井りゅうのすけ店長が帰ってきたのでお話を伺った。

JELLY JELLY CAFE 下北沢店:酒井店長

酒井店長はもともと舞台・イベント・テーマパークアトラクションなどのプロデュースをしており、白坂翔・渋谷店長とはIT関連での知り合いだったという。今年2月に池袋店が開店したことによりフランチャイズ構想が生まれ、そのわずか4ヶ月後に下北沢店を開いた。カフェというよりはイベントのプロデュースに軸足があり、テキサスホールデムポーカーやライアーダイスをテーマにした演劇を催行している。

JELLY JELLY CAFE 下北沢店:パンフ
テキサスホールデムポーカーをテーマにした演劇「Hold Them」とライアーダイスをテーマにした演劇「Dice or Schythe」。

店内に入るとすぐ目を引いたこたつ。実はステージになっていて、今後トークライブやファンイベントが計画されている。カフェにステージを設置したというよりも、ステージングのために箱が必要で、普段はカフェとして使うことにしたという。どんなイベントか想像がつかなかったが、JELLY JELLY CAFEプロデュースのアイドルユニット「しゅぴ~る遊園地」のほか、マンガ家VSお絵描きゲーム、マジシャンVSいかさまゴキブリ、ポーカープレイヤーVSごきぶりポーカー、芸人VS大喜利ゲームなど聞いているとワクワクしてくるものばかり。

JELLY JELLY CAFE 下北沢店:こたつ
こたつ席では3人の女性がボードゲームをしていたが、ポテトチップがあって完璧な女子会だった。

JELLY JELLY CAFE 下北沢店:店内

主な客層は20~30代で、女性が多いという。渋谷店から来るお客さんもおり、JELLY JELLY CAFEのブランド力が生きているようだ。この後、女性2人組が来店し『パッチワーク』を遊び始めた。

JELLY JELLY CAFE 下北沢店:ゲムマ

12月のゲームマーケットで出展される新作はコーナーにまとめられており、遊んだ人の感想が作者のところに届けられるようになっている。作者がデザイナーズノートのようなことを語るトークイベントなども開いていきたいと酒井店長。イベントという新しいコンセプトを打ち出すボードゲームカフェに、今後も注目していきたい。

JELLY JELLY CAFE 下北沢店
東京都世田谷区北沢2-11-3-202/TEL:03−6805−2181
小田急・京王下北沢徒歩1分
13:00~23:00/不定休
平日昼・夜・土日祝夜1ドリンク付き1500円、土日祝昼1ドリンク付き2000円
学割、子ども料金あり
http://jellyjellycafe.com/shoplist/shimokitazawa

ふうかのボードゲーム日記:「JELLY JELLY CAFE下北沢店」へ行ってきた
JELLY JELLY CAFE下北沢店:\一生懸命プッシュします/〓ゲームマーケット2016秋〓新作ゲームお貸しください!

モノ・マガジン12-2号で「ドイツゲーム」

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隔週刊の『モノ・マガジン』2016年12月2日特集号で、「手とアタマを使いまくるおもちゃ図鑑」という特集があり、「ドイツゲーム」をはじめとするボードゲームが4ページにわたって取り上げられている。

親戚や友達が集まるクリスマスから年末年始を前にして一緒になって遊べるおもちゃが特集された。「普段はひとりデジタル系の遊びを密かに楽しむのもいいけどひとの集まるこの時期はアナログおもちゃで身体を使い、家の中と外で思いっきり声を出して遊ぼうじゃないか!」という。

バックギャモン、チェス、トランプ、花札、ジェンガ、テーブルサッカー、ツイスターなどのボードゲームと並んで紹介されたのは「ドイツゲーム」。すごろくやの丸田店長が登場し、「ドイツゲーム」あるいは「近代ボードゲーム」についての説明した後、「反射神経」「平常心」「交渉力」「心を読む」という4つのカテゴリーで『ディクシット』などを紹介している。

さらに「ドイツゲームが題材の人気マンガ作者に聞く! ドイツゲームの楽しさって何?」というテーマでコミック『放課後さいころ倶楽部』の作者・中道裕大氏のインタビュー。制作秘話や『カルカソンヌ』オススメ5タイトルが掲載されている。

12月は普段ボードゲームを遊んでいない人に触れてもらうチャンス。この特集をヒントに、紹介するゲームを選んでみよう。

モノ・マガジン:モノ・マガジン2016年12月2日特集号

『バロニィ:ソーサリー』多言語版、12月上旬発売

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ホビージャパンは12月上旬、フランスの陣取りゲーム『バロニィ(Barony)』の拡張セット『ソーサリー(Sorcery)』の日本語を含む多言語版を発売する。デザイン・M.アンドレ、イラスト・I.ポマ、2~5人用、10歳以上、45分、3800円(税別)。プレイするためには『バロニィ』本体が必要となる。

『バロニィ』は昨年9月に日本語版が発売されたマタゴー社(フランス)の陣取りゲーム。『宝石の煌き』のM.アンドレがデザインしたゲームとして話題となった。

この拡張セットでは新たな要素として「魔法」が追加される。6つ目のアクションで呪文の詠唱ができるようになった。ゲームを変化させる一手を打つことができるが、呪文を詠唱するにはマナを集めなければならない。

そのほか、5人目のプレイヤー用具一式が入り、4人までだった『バロニィ』を5人でプレイできるようになる。

内容物 地域タイル9枚、資源トークン20枚、魔力トークン30枚、支配トークン5枚、呪文カード9枚、5人目のプレイヤー用内容物一式(騎士コマ、都市コマ、要塞コマ、村コマ、得点マーカー、リファレンスシート)、ルールシート

コードネーム:ドイツゲーム賞2016

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シュピール'16でフロステッドゲームズ(ドイツ)から発売された『ドイツゲーム賞2016ミニ拡張セット(Deutsche Spielepreis 2016 Goodie-Box)』は、『モンバサ』『コードネーム』『タイムストーリーズ』『スカイアイランド』の拡張セットが入っている。この中から『コードネーム』の拡張セットをプレイした。

『コードネーム』のミニ拡張は、表が傑作・定番ゲームのゲーム名、裏がそのデザイナー名になっている。デザイナー名で『コードネーム』をするのは相当のマニアでないと厳しそうだ。今回はゲーム名のほうを使ってみた。

ヒントは「ワーカープレイスメント」「砂漠」などのシステム・テーマに関するものから、「日本語版」「2人でも遊べる」「長方形」、果ては「懐かしい」「○○さん未所有」などのみんなが???なものまで。これらを組み合わせて解答していくのはなかなか盛り上がる。カード数があまり多くなくて2ゲーム完全入れ替えできないくらいだったが、適度に織り交ぜれば、あとは並び方がカードで変わるので何度でも楽しめる。

コードネーム:ドイツゲーム賞

『コードネーム:ピクチャーズ』日本語版、12月中旬発売

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ホビージャパンは12月中旬、チーム戦の連想ゲーム『コードネーム』の姉妹版『コードネーム:ピクチャーズ(Codenames: Pictures)』を発売する。イラスト・V.フヴァチル、2~8人用、10歳以上、15分、3000円(税別)。

ドイツ年間ゲーム大賞2016を受賞した『コードネーム』の姉妹版としてシュピール'16で発売された作品。今度はスパイマスターのヒントを手掛かりに絵柄を探す。

極秘任務:スパイマスターのヒントを手掛かりに、敵対組織より先に味方のエージェントとの接触地点を探す。地図に描かれているいろいろなシンボル。それはスパイがエージェントたちとコンタクトを取る地点を示した暗号である。2人の敵対するスパイマスターは、各場所にいるエージェントを知っている。彼らは秘密の会合を行う場所について、現場諜報員たちへ暗号で知らせなければならない。暗号を誤って解読すると敵のエージェントと遭遇し、最悪の場合暗殺者との遭遇につながってしまうのだ。

ゲームの目的は、相手の組織よりも先に味方のエージェント全員とコンタクトを取ること。スパイマスターは、自分の組織のエージェントと接触する場所のシンボルに関するヒントとして、単語1つだけを言うことができる。1語で複数のシンボルのヒントを表現することも可能だ。これを手掛かりに組織の部下たちは、敵のエージェントや暗殺者に接触することなく、味方のエージェントを探し出さなければならない。

シンボルは複数のモチーフが合体しており、言葉とはまた違ったヒントの出し方が求められる。『コードネーム』ファンにも楽しめる内容となっている。

内容物:エージェントカード(2色)14枚、ダブルエージェントカード1枚、一般人カード4枚、暗殺者カード1枚、キーカード60枚、カードスタンド1個、ピクチャーカード 140枚(両面印刷)ほか

コードネーム:ピクチャーズ日本語版(コンポーネント)
ヒント「昆虫、3枚」:「昆虫」から連想される絵柄3つを見つけてみよう。

コテージガーデン(Cottage Garden)

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精緻な庭師の仕事

コテージガーデン

庭師となって、いろいろなかたちの花タイルを隙間なく置いて美しい庭を作るボードゲーム。ベルリンのボードゲームカフェ「シュピールヴィーゼ」(TGiWレポート)がローゼンベルクに委嘱して制作し、シュピール'16で発表した作品である。ボードゲームカフェの常連がお店でテストプレイを重ねただけあって、遊びやすさと戦略性をバランスよく兼ね備えたゲームとなっている。

中央には植木屋ボードがあり、4×4のマスにさまざまな花タイルが置かれている。各自2枚の区画ボードをもってゲームスタート。

手番には植木屋ボードの1つの列(サイコロが目印)から花タイルを1枚選び、自分の区画ボードに配置する。次に自分の手番が来たときに取ることのできる列が予め分かっているため、計画的に選ぶことができる(なお、どんどん取られて1つの列にあるタイルが1枚以下になると補充されるが、何が補充されるかも予め分かっている)。ほしいタイルがなければ、1マスだけの植木鉢タイルを取って区画ボードに配置する。

区画ボードは5×5マスになっており、植木鉢やガラスが描かれたマスがある。花タイルをここにのせてもよい(が得点は減る)。花タイルをのせたら手番終了。サイコロを次の列に移動して、次のプレイヤーがその列から花タイルを選ぶ(サイコロは振らないので、運の要素はない)。

こうしているうちに、植木鉢・ガラス以外のマス全部、タイルで埋めることができたら庭が完成して得点が入る。

得点は植木鉢が1点、ガラスが2点。予め描かれている植木鉢やガラスを避けてタイルを置くことがポイントだが、そう都合のよいタイルがあるわけではない。早く埋めて次の庭に取り掛かるか、ぴったりのタイルをじっくり待つか。2枚の区画ボードを柔軟に使い分けるとよいだろう。

スコアトラックでは植木鉢とガラスの得点が別々に入るようになっており、しかも得点キューブが3つずつある。キューブが中央の線を超えるとネコチップがもらえるので、まんべんなく進めたい一方、最初に最後のマスまで到達すると蜂の巣タイル(最後にボーナス点)がもらえるので悩ましい。

完成した庭のタイルを戻し、新しい区画タイルを取って新しい庭に取り掛かる。

このように『パッチワーク』以上にパズル思考を要求されるが、テーマが花畑なので雰囲気は和やかだ。しかしサイコロが植木屋ボードを回って6ラウンド目に入ると、一気に慌ただしくなる。ここからは自分の庭を完成させるまで、自分の手番が来るたびに2点を支払わなければならない。完成した人からゲームを抜けることができる(新しい区画タイルは取らない)。したがって5ラウンド目の最後のあたりまでに完成する目処をつけておかないとたいへんなことになるだろう。

全ての庭が完成したらゲーム終了で、キューブの位置に従って得点を計算して多い人が勝つ。

ベルリンのボードゲームカフェ「シュピールヴィーゼ」で2回プレイ。1回目は早く庭を完成させることを心がけて回転を早くし1位を取ったが、2回目は2つの区画タイルをうまく使い分けて効率よく庭を作ったkarokuさんが勝利。庭の回転率を上げるのと、植木鉢やガラスのマスを避けるのを両立するのがチャレンジングだった。

同じ作者の『パッチワーク』(2014年)と同じく、テトリス状のタイルを配置するパズルチックなゲームであるが、4人でプレイできるようになっただけでなく、得点計算や終盤のルールにオリジナリティがあり、それでいて遊びやすい。同じくテトリス状のタイルを配置する『オーディンの祝祭』と合わせて、ローゼンベルクのテトリス三部作とでも呼ぶべきか。『パッチワーク』は2人用、『コテージガーデン』はミドルクラス、『オーディンの祝祭』はゲーマーズゲームというように各種用意されているのがすごい。

Cottage Garden
デザイン・U.ローゼンベルク/イラスト・A.ベークホフ/シュピールヴィーゼ出版(2016年)
1~4人用/8歳以上/45~60分

『ナヴェガドール』日本語版、11月20日発売

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ニューゲームズオーダーは11月20日、15世紀の大航海時代を描くボードゲーム『ナヴェガドール(Navegador)』日本語版を発売する。デザイン・M.ゲルツ、イラスト・M.ファーレンバッハ&M.ゲルツ、2~5人用、12歳以上、90分、9000円(税込)。

PD出版(ドイツ)から2010年に発売され、ポルトガル年間ゲーム大賞、国際ゲーマーズ賞、トリックトラック賞などにノミネートされたほか、国内でも日本ボードゲーム大賞で5位に選ばれた作品。根強い人気があり、同社では『コンコルディア』に続く2タイトル目の日本語版となった。

ポルトガル帝国の航海者となり、船を作り、アフリカからインド、東アジアに植民地を広げ、長崎を目指す。M.ゲルツが得意とするロンデルシステム(環状になったマスを一方向に移動して行動を決めるシステム)でアクションを行うのが特徴で、アクションの選択肢が限られている分、テンポよくゲームが進む。

先に長崎に着いたプレイヤーが勝つとは限らず、さまざな得点パターンがあって多様な戦略を取ることができる。未知の海域を進むロマンと共に、発売後6年経って安定した面白さが光っている作品だ。

B2FGames:ナヴェガドールを日本語版として、今月発売します。
TGiW:ナビゲーター
play:game評価コメントリスト:ナヴィガドール

オランダゲーム賞(Nederlandse Spellenprijs)の審査委員会は12日、今年の大賞作品を発表した。5月に発表されていたノミネート作品2部門各3タイトルから、ファミリー部門は『アドベンチャーランド』、エキスパート部門は『マルコポーロの旅路』が選ばれた。

ボードゲームショップ店長、ボードゲームジャーナリスト、ボードゲーム関連団体のメンバーなど10名によって選ばれる賞。かつては大賞1タイトルのみを選んでいたが、2014年から2部門に分けて大賞を発表している。ファミリー部門はこれまで『クウィックス』『宝石の煌き』、エキスパート部門は『アンドールの伝説』『コンコルディア』が選ばれている。対象は過去1年間にオランダでリリースされた新作であるため、オランダ国外で発売されたものは1年遅れでの受賞になることが多い。

今年受賞した『アドベンチャーランド』はハバ社(ドイツ)が昨年から取り組んでいる大人向けゲームの一作で、大賞作家であるW.クラマーとM.キースリングがデザインしている。シナリオに沿って、戦士たちがアイテムを集めたり敵と戦ったりするゲームで、オーストリアゲーム賞・ファミリー部門に続いての受賞となった。

エキスパート部門の『マルコポーロの旅路』はハンス・イム・グリュック社(ドイツ)が昨年発売したもので、ドイツゲーム賞1位、国際ゲーマーズ賞、ドイツ年間エキスパートゲーム大賞推薦など、すでに数多くのボードゲーム賞を受賞。日本語版はアークライト社から発売されている。

授賞式は11月のアイントホーフェン・ボードゲーム祭にて行われる。

Nederlandse Spellenprijs

ボドゲde遊ぶよ!! phase 7-5

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アークライトは12月10日、タイル配置ゲームの古典的名作『Take it Easy!』の日本語を含む多言語版を発売する。デザイン・P.バーレイ、1~6人用、8歳以上、20分、2700円(税別)。

1983年に発売された『Hextension』というゲームをリメイクして1994年、F.X.シュミット社(ドイツ)から発売された。ドイツ年間ゲーム大賞候補作、ドイツゲーム賞9位入賞作。

全員同じ組み合わせの六角形タイルをもち、代表がランダムに1枚引いて自分のボードの好きなところに配置する。ほかの人も同じタイルを探して、それぞれ自分のボードに置く。これを繰り返して、ボードがいっぱいになったら得点計算を行う。

六角形タイルには3色のラインがあり、ラインの端から端まで同じ色がつながっていれば得点になる。あちら立てればこちら立たず、だんだん置きたくない場所にタイルを置かなければならなくなっていく。

同じタイルなのにプレイヤーによって置き方が変わるのも面白い。先の先を考えるパズルの要素と、タイルを引く運の要素がミックスされた作品だ。
TGiW:テイクイットイージー(Take it Easy!)
play:game評価コメントリスト:テイク イット イージー

第2回ゲームマーケット大賞:優秀作品発表

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ゲームマーケット事務局は11日、第2回ゲームマーケット大賞の優秀作品5タイトルを発表した。9月に発表された二次審査通過14タイトルの中から選出され、この中からゲームマーケット2016秋当日に大賞が発表される。

ゲームマーケット大賞は、アナログゲームシーンのさらなる盛り上がりのために設立された賞で、国内最大のアナログゲームイベントであるゲームマーケット過去3回に発表された作品の中からセレクトし大賞を選出する。第1回である昨年は『海底探険』が大賞に選ばれた。審査員は草場純氏、秋山真琴氏、ふうか氏、当サイトの管理人の4名。

優秀作品5タイトルの制作者には、翌年のゲームマーケットにおいて、一般ブースを1回無料で出展する権利と、授賞式のための交通費が贈られる。また、授賞式は12月11日(日)に東京ビッグサイトで行われるゲームマーケット2016秋にて会場内で行われ、5タイトルの制作者が招かれ、大賞作品が発表される。

今年は昨年以上にバラエティに富んだラインナップとなった。どの作品が大賞に選ばれるか、お楽しみに!

ゲームマーケット大賞2016【優秀作品】5作品発表

【ゲームマーケット大賞 優秀作品】
たのめナイン (するめデイズ)
ちんあなごっこ(高天原)
ビンジョー×コウジョー(すまいる120円工房)
幽霊島の殺人(楽々亭)
横濱紳商伝(OKAZU brand)

ホビージャパンは12月中旬、コミュニケーションゲーム『ディクシット』追加カードセット第7弾『レヴェレイション(Revelations)』の日本語を含む多言語版を発売する。イラスト・M.クードレイ、84枚入りで3400円(税別)。プレイするためには『ディクシット』または『ディクシット:オデッセイ』が必要。

2008年に発売され、フランス、ドイツで年間大賞に選ばれた作品は、その後も想像力をふくらませるカードセットが発売され続けている。オデッセイ、クエスト、ジャーニー、オリジンズ、デイドリームズ、メモリーズに続いて7タイトル目となり、イラストもジャーニーから毎回別のイラストレーターが担当している。

今回のイラストはフランスの女性イラストレーターによるもので、幻想的できらびやかなイラストとなっている。

ディクシット:レヴェレイション

大阪のボードゲームショップDDT(ディーディーティー)は11月11日、地下鉄中津駅徒歩2分の好立地に2号店「BOARDGAME Lab.」をオープンする。11日はプレオープン。平日13:00~22:00、土日祝12:00~22:00、月曜休(祝日の場合は翌日休)。

大阪・長堀橋にボードゲームショップDDTが開店(TGiWニュース)してから3年。独自のラインナップやゲームマーケットでの出展を通して存在感を高め、ついに2号店がオープンすることになった。

地下鉄中津駅は新大阪から御堂筋線で2駅4分。その駅から徒歩2分ということで、出張や旅行の折に立ち寄りやすい。DDTと同様、販売だけでなくプレイスペースも用意されており、30分200円~1日1000円、土日祝1日1500円で利用できる。

DDTでも取り扱っている委託商品を今まで以上に強化していくという。

BOARDGAME Lab.
大阪市北区豊崎5-7-21 レバンガ豊崎ビル301号室
電話(在庫確認・プレイスペース予約)06-6131-9606

ミスタープー(Mister Pups)

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電子ブリっとでるワン

ミスタープー

名作『ブリッとでるワン』(TGiWレビュー)の発売から4年。犬のエサ=ウンチになるスライムが乾燥して使えなくなってしまい、メーカーに問い合わせてももう在庫がないという。アマゾンは10,000円を超えるプレミア値がつき、幻のゲームとなってしまった。

そんな中、ドイツ滞在中におもちゃ屋で見つけたこのゲーム。おなら君を押していって、何回か押すとバースト(=おならが出る)するというゲームで、『ブリッとでるワン』のような興奮があった。

各プレイヤーにカードが3枚配られる。手番には1枚出して、そこに書かれた数字の分だけおなら君を押す。「プ」「プ」「プ」この音ならセーフで、次の人の番となる。

「プ」「プ」「プ」という音が押すたびにだんだん高くなっていく。これはバースト(おならが出る)のが近づいていることを表す。何回か押したところで、「ブ~~~ウ~~!」とものすごいおならの音が出たら、そのとき押している人はゲームから脱落。機械は自動的にリセットされ、また「プ」「プ」「プ」から始まる。こうして最後に1人生き残った人が勝つ。

おならが出るのはだいたい15~20回目ぐらいのようだが、機械が制御していて毎回異なる。カードには自分と次の人が1回休みとなる「X」、プレイ順が逆になるリバースがあり、「プ」「プ」「プ」が高まってくると必死の回避合戦が始まる。

さらに芸が細かいのが、おならの音も何パターンかあるところ。おならが出てしまったときに湧き上がる爆笑もさらに大きくなる。2人が残った最終決戦は周りも固唾を呑んで見守り非常に臭い熱い。

Mister Pups
作者不明/マテル(2015年)
2~6人用/5歳以上/10分

賽苑の『エレメンツ』日本語版、12月10日発売

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アークライトは12月10日、たった16枚のカードで遊ぶ2人用カードゲーム『エレメンツ』を発売する。デザイン・チーム賽苑、イラスト・D.ローハウゼン、2人用、8歳以上、10~20分、1800円(税別)。

オリジナルはゲームマーケット2010で賽苑(さいえん)が発表した『クメル(Khmer)』という作品。ペガサスシュピーレ(ドイツ)が今年、陰陽五行思想をテーマにしてリメイクした。日本のゲームがドイツで発売され、逆輸入されて日本語版になったものだ。2007年にB2Fゲームズが日本語版を出した『エレメンツ』とは同じタイトルだが別ゲームなので注意。

プレイヤーは交互に手札からカードを出していくが、「自分のカードの合計値」を対戦相手よりも高くしつつ、「場に公開されているカードの合計値」を超えてはいけないという二重の制限がある。

二つの制限値はどちらもゲーム中に変動する。カウンティングあり、ブラフあり、お互いの手札の中身を巡って、その都度ヒリヒリするくらいの駆け引きが勝負を左右する。

エレメンツ日本語版

エッセン用語辞典

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ドイツ・エッセンで毎年10月に行われているボードゲームメッセ「シュピール」。参加する日本人も年々増えている模様。そこで目にするあれやこれやを解説する。参加したことがない方も、読んでみると参加した気分になれるかもしれない。

実際に参加される方は、パスポートや航空券の手配から会場での遊び方まで記された『メビウスママのエッセンシュピールガイドブック』がお奨め。また、参加した方からエッセン・シュピールの持ち物を伺ったTogetterもあるので役立つだろう。

Togetter:エッセン・シュピールの持ち物

キャメルアップ:カードゲームホビージャパンは12月中旬、ドイツ年間ゲーム大賞2014受賞作のカードゲーム版『キャメルアップ:カードゲーム(Camel Up Cards)』を発売する。デザイン・S.ボーゲン、イラスト・D.ローハウゼン、2~6人用、8歳以上、30~60分、2000円(税別)。

エッガートシュピーレ(ドイツ)から今秋発売されたばかりの作品。ボードゲーム版と同様、5頭のラクダが競うレースでどのラクダが勝つかを予想する。

今回ラクダたちはダイスではなく、レーシングカードの山札から公開されるカードによって移動する。このレーシングカードは全てのプレイヤーにより決められ、どのラクダが動けるか、動くことになったらどれくらい進むかを各プレイヤーは部分的に知っていることになる。そのためある程度はラクダの動きをコントロールすることができるが、ラクダは相変わらず、前にいたラクダの上に乗る。これがゲームをスリリングなものにする。

ボードゲーム版を遊んだことがない人はもちろん、遊んだことがある人でも、新しいプレイ感を楽しむことができる。手頃なお値段でありながら、プレイ時間はボードゲーム版よりも長いという遊びごたえたっぷりの作品だ。

キャメルアップ:カードゲーム(コンポーネント)

札幌にボードゲームカフェ「こにょっと。」オープン

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JR札幌駅徒歩6分の好立地に11月5日、ボードゲームカフェ「こにょっと。」がオープンした。平日16:00~23:30、土日13:00~23:30(17:00に入れ替え)、月火休(11月中は不定休)。

ボードゲームポッドキャスト「モクちゃんの朝までウボンゴ!」に出演しているきむちさんが開業したボードゲームカフェ。4人掛けの席が7席と、2人掛け席があり、120種類以上のボードゲームをはじめ、TRPG、人狼まで幅広く遊ぶことができる。北海道産の創作ボードゲームや、「ワンショットグラスガイスター」も。

20日(日)にはオープンボードゲーム会「1day卓屋」が開かれるほか、「モクちゃんの朝までウボンゴ!」公開収録も予定されている。

料金は平日700円+ワンドリンクオーダー、金曜夜と土日は昼500円+ワンドリンクオーダー、夜800円+ワンドリンクオーダー。仕事帰りに、休日に、遊び相手を求めてふらっと立ち寄れる遊び心いっぱいのカフェだ。

モクちゃんの朝までウボンゴ!:第42回 こにょっと。

こにょっと。
北海道札幌市北区北8条西5丁目2−3
電話:080-9971-9322/Twitter

スクウェア・エニックスは4日、RPGゲーム『ファイナルファンタジー』の人気キャラクターを使ったカードゲーム『チョコボのクリスタルハント』を発売した。デザイン・大根田祥宏(ホビージャパン)、3~5人用、5歳以上、10~20分、1900円(税別)。

チョコボとデブチョコボが、クリスタルを集めるゲーム。手番には手札から探索カードを出して、ほかのプレイヤーの手札から1枚引く。クリスタルガードだったら探索成功で、自分の手札に入れることができる。こうして火・水・風・土4種類のクリスタルガードを全部集めるか、種類を問わず6枚集めれば勝利となる。
相手の手札からモンスターカードを引いてしまうと、自分の手札を1枚捨てたり、自分の手札を全部見せたりしなければならなくなる。

イラストは全てこのゲームのために描き起こされたもの。キッズから遊べるルールと可愛いイラストの作品だ。

スクウェア・エニックス社はこの作品と、『ファイナルファンタジー』TCGの英語版を今秋リリースし、日本国内に先行して北米・ヨーロッパ市場に参入している。

ヘラス(Hellas)

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石切場、閉鎖間近!

ヘラス

ギリシャの島で神殿や宮殿を建設し、都市を広げる陣取りゲーム。S.ドラがホワイトゴブリンゲームズ(オランダ)から発表した。ドラの作品はデザイナー買いしているが、シュピール'16ではホワイトゴブリンゲームズが出展しなかったため、作者のフェイスブックで売っている場所を確認し、辛うじて入手できた。ワーカープレイスメントとバリアブルフェイズをミックスした面白い作品である。

手番にはキューブをアクションスペースに置いて、そのアクションを行う。すでにキューブが置かれたアクションスペースはもう選べない。このアクションスペース、全員が順番にアクションできるところと手番プレイヤーだけがアクションできるところがあり、この違いによって面白いインタラクションが発生する。

アクションスペースは7種類13スペース。基本的な流れは、まず島のあちこちに石切場があるのでそのそばに家を建てる。何軒か建ったら石切り場のアクションで大理石を産出。この大理石を使ってさらに家を建てたり、宮殿・神殿の柱・石像などを作ったりする。

宮殿と家の両方がつながっていれば「都市」とみなされ、ゲーム終了時にその広さや、連結している神殿の柱数・石像が得点になる。したがって石切場を確保しつつ、その周囲に宮殿などを建てて広いエリアを作っていく流れとなる。ほかのプレイヤーも同じことを考えているので、局地的に激しい陣取りが繰り広げられる。

面白いのは、石切場が永久的に使えないところ。石切場のアクションを行い、全員が大理石を手に入れるたびに、新しい石切場タイルを引く。石切場タイルには数字が付いており、より数字の低い石切り場があればその上に重ねておく。置ける石切り場がなければ、そのタイルは新しい場所(建設予定地は予め決められている)に置かれ、変わって現時点で一番数字の大きい石切場が閉鎖される。こうして石切場は少しずつ遷移していくというわけだ。数字の大きい石切り場は、閉鎖される可能性が高いので見切りをつけなければならない。

ゲームは3ラウンド。1ラウンドに各プレイヤーが選べるアクションスペースは2~3しかなく(4人プレイ時)、プレイ時間は短い。ほかのプレイヤーのアクションにうまく便乗できるかがカギとなるだろう。

得点計算は最後だけ。自分が作った都市の中で一番広い都市の得点、神殿・石像に接続した都市の得点、柱を建設するたびにもらえる指輪の得点、残った大理石の得点を足して合計の多い人が勝つ。

4人プレイで1時間ほど。序盤に場所取りが悪く都市にならないまま行き詰まってしまったため、コストの安い周辺の海岸に広げることにする。建設予定地の石切場の周辺に家を先に建てて待っていたが、石切り場が開かれたのはもう終盤だった。広い都市を作り、ほかのプレイヤーが育てた神殿にうまく接続したcarlさんが優勝。

シンプルなアクションに絞り込み、インタラクションを際立たせるドラの才能が光る作品である。

Hellas
デザイン・S.ドラ/イラスト・D.ローハウゼン/ホワイトゴブリンゲームズ(2016年)
2~4人用/10歳以上/45~60分

ヘラス

アークライトは12月10日、タイル配置型の城作りゲーム『ノイシュヴァンシュタイン城(Castles of Mad King Ludwig)』拡張セット『シークレット(Secrets)』を発売する。デザイン・T.アルスパッチ、1~4人用、13歳以上、45~90分、2800円(税別)。

『ノイシュヴァンシュタイン城』本体に続いて2015年に英語版が発売された拡張セット。建設請負業者となり、きまぐれな王の要望に沿って、完璧な城を作り上げるゲームに新しい要素を加える。

城を囲むお堀、隠し通路、王の大好きな白鳥の紋章など、王様をより喜ばせよう。お堀で囲んだ部屋は価値が上がり、隠し通路は部屋をつなぎ、白鳥の紋章が入った部屋は最後に大きなボーナスをもたらす。

内容物:王様の歓心タイル4枚、お堀タイル9枚、秘密の通路タイル(小)4枚、秘密の通路タイル(角)4枚、秘密の通路タイル(直線)4枚、大手門タイル4枚、白鳥トークン40個、部屋タイル30枚、ルール説明書1冊、早見表カード4枚

ノイシュヴァンシュタイン城:シークレット(コンポーネント)

地域の文化祭でボードゲーム

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近くの公民館で毎年11月に行われている文化祭にて、ボードゲームのパーティーが行われた。参加者は10名と少なめだったものの、ボードゲームが年齢を超えて楽しめるものであることを確認できた。

以前にも文化祭で日中にボードゲームコーナーを担当したことがあるが、今回は19時からという設定である。公民館のご厚意により、参加費500円で軽食が提供されたほか、アルコール類も100~200円で販売された。ちらし(写真)も地区内全戸配布という手厚い待遇である。

西根地区文化祭・ボードゲーム

集まったのはやまがたボードゲーム協会のメンバーのほか、公民館職員、資料館の警備で宿泊している方々。20代から70代まで幅広い。最初はご当地かるた『ながいズーズーかるた』から。地元の有志が企画し、福祉施設で製造されている木製のかるたで、地元の方言による読み札をCDで流して、それに対応する標準語の札を取る。「けなりがってえねで けっから けぇず けえ」なんていうのを解読して札を取るのは地元の人でも困難を極める。ひとしきり方言談義で盛り上がっていると、場が温まってきた。

次に『私の世界の見方』。年配の方には少し字が小さいかなと心配したが、お酒も入ってきてこちらも大盛り上がり。自分がどのカードを出したか分からないのに、めいめい面白いことを言ってカードを出すのが笑う。出てきたカードにも未知の感性が感じられ、笑うだけでなく感心した。同じカードを使っているはずなのに、メンバーによってゲーム内容ががらりと変わる。「緊張したら、客席を○○だと思えばいい」「ワカメ」

それから出したのが『クイズいいセン行きまSHOW!恋愛編』。異性観については世代間のギャップが結構あり、出て来た数字でまた盛り上がる。自分の感覚よりも、メンバーの答えそうな数字に寄せていくわけだが、それでも修正しきれないところにおかしみがあった。さらにフィリピン人の方も加わり、ゲームはさらに複雑で面白いものに。「恋人同士でけんかして、理由はともあれ男性が謝って済ませる確率は」「30%でもまだ高い」

いつも顔を合わせている地元の人の知られざる側面も垣間見えて楽しく、気がつけば23時。

参加した方々は、ボードゲームというと難しそうというイメージをもっていたようだが、こんなに楽しいものだとは思わなかったと口々に言って下さった。こちらこそ、こんなに楽しんで頂けるとは思っていなかったというのが正直なところである。

この日のお昼にも、テレビ局の取材で年配の方と『バウンス・オフ』を遊んだがこれまた大盛り上がり。中にはすぐに作戦を考え始める人、後から来た人にルールを教えてゲームを仕切る人、どこで買えるか訊いてくる人まで出てきて驚いた。

ファミリー向けだけでなく大人、特に高齢者でもボードゲームを楽しんで頂けるヒントがたくさんつまったよい機会となった。特にこのような場を設けて下さった長井市西根地区公民館の館長さん主事さんに感謝しているところである。

マンションオブマッドネス日本語第2版アークライトは12月3日、『マンション・オブ・マッドネス(Mansions of Madness)』日本語第2版を発売する。N.ヴァレンス作、1~5人用、14歳以上、120~180分、13500円(税別)。

今夏、ファンタジーフライト社(アメリカ)から再版された作品で、2011年に発売された初版からデザイナーを変え、イラストを一新。分量もプレイ時間もグレードアップした。クトゥルフ神話をテーマとしたTRPG調の協力ゲームで、用意されたシナリオによって異なる複数パターンの展開と結末を迎える。

2011年版からの最大の変更は、無料のアプリがシナリオを進行する点。これまではゲームマスターが本を読んでゲームを勧めていたが、シナリオはアプリがランダム性を加味して展開する。全員探索者として暗い部屋を探索し、異様な秘密を暴き、アプリ上で行う狡猾なパズルに挑んだり、異世界のモンスターと戦ったりして、物語に秘められた秘密をアプリで定められたラウンド内で解決しなければならない。

同梱されているマップタイルやモンスターフィギュア、各種トークンも豪華。1人プレイルールも付属し、2011年版に登場する探索者やモンスターなどを使用するためのコンバージョンキットも同梱されている。

内容物:ビギナーズガイド1冊、リファレンスガイド1冊、カード類219枚、コマ類32個、トークン類148個、ダイス5個、マップタイル:24枚、コンバージョン用カード類16枚、同トークン類37個

マンションオブマッドネス日本語第2版(コンポーネント)

11月5日、ウインクあいち(JR名古屋駅徒歩5分)で開かれるキリスト教イベント「いのり☆フェスティバル」にて、トークライブ「カミとホトケと、時々、ボドゲ」が行われる。15:00~16:00。入場無料。

協賛するキリスト新聞社が展開する「聖書コレクション」シリーズと、これに呼応して東京の臨済宗寺院で作られた仏教ボードゲームシリーズがコラボする。ゲームマーケットでは近接するブースで異彩を放っている宗教テーマのボードゲームたちだ。

出演は『バイブルハンター』デザインの中村誠氏、イラスト担当の ましう氏と、そして『御朱印あつめ』『檀家-DANKA-』を企画した僧侶の向井真人氏(陽岳寺・不二の会)。

「いのり☆フェスティバル」は2011年から開催されており、これまでにもキリスト教関係者のほかに僧侶や神主も加えたトークショーを行っている。

いのり☆フェスティバル公式サイト

シュピール'16:フェラーリ(インド)

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シュピール'16には50カ国から1021団体が出展した。開催国であるドイツが過半数を占め、そのほかもヨーロッパ諸国が多い中、1団体だけ出展している国もある。今回はそのような出展者にインタビューを行ってきたので紹介しよう。

はじめはインドから。商業都市ムンバイで今年設立されたフェラーリ社が出展した『フェラーリ・ザ・ゲーム(Ferali The Game)』は、インドでよく遊ばれ、日本でもおなじみの『キャロム』のようなゲームだ。

シュピール16:フェラーリ

「出展は何回目ですか?」「初めてです」
「キャロムのようなゲームですね」「キャロムと非常に似ていますが、だいぶ違います。8面で、穴も8つあり、コインもご覧の通り全く違います。ルールが9つあり、子供から大人まで遊べるようになっています」
「このゲームを売っているショップはありますか」「まだなくて、このフェアでディストリビューターを探しています。」「インドでもないんですか」「作ったばかりですので」

このように、国内でも未発売のボードゲームを出展して、取り扱ってくれるお店を探している出版社もある。インドは人口10億人で、玩具市場はこれからどんどん発展していく余地があるので、エッセンでの出展を実績にして、インド国内でも展開していけるのではないだろうか。

Ferali
400050 Steesha 8th Floor
Mount Mary Road Bandra West Mumbai INDIA
http://www.feraligame.com/

ザ・ゲーム日本語第2版アークライトは12月3日、ドイツの協力カードゲーム『ザ・ゲーム』日本語第2版を発売する。デザイン・S.ベンドルフ、イラスト・O.&S.フロンデンライヒ1~5人用、8歳以上、20分、1800円(税別)。

1~100までの数字を昇順・降順になるように出し、みんなの手札を全て出しきることを目指す協力カードゲーム。ニュルンベルガーシュピールカルテン社(ドイツ)から発売され、小箱ながら2015年のドイツ年間ゲーム大賞でノミネートされた。日本語版はアークライトから2月に発売されたが、好評のため品切れとなり、第2版が発売されることになった。

ザ・ゲーム日本語第2版(コンポーネント)第2版では、ゲームの難易度を高める拡張カード『オン・ファイア』6枚を同梱。この青いカードを出した後は、次のプレイヤーがそのカードの上にカードを出さなければ敗北してしまう。後回しにできない緊張感の中で、より高いチームワークが求められることになるだろう。

「オン・ファイヤー」なしでもプレイすることも可能(それでも十分キツイ)。メンバーに合わせて難易度を調整しよう。

カルカソンヌ:ドイツの城(Carcassonne: Burgen in Deutschland)

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お城の周りは賑やか

カルカソンヌ:ドイツの城

カルカソンヌのミニ拡張セット。実在の城をモチーフにした6枚のダブルタイルが入っており、各プレイヤーは1枚ずつ(2,3人プレイでは2枚ずつ)もつ。自分の番にタイルを引く代わりに、このダブルタイルを置くことができる。

置き方のルールは、ほかのダブルタイルと角でも接しないこと。つまりお互いに離しておかなければならない。ここにミープルを置くと、周囲10マスに全てタイルが置かれたときに12点になる。終了時まで完成しなくても、タイルが置かれたマス数だけ得点。つまり少々広い修道院と同じ扱いである。

修道院と異なるのは、このタイルについている道や街が完成したとき、ボーナス3点が入るところ。このルールによって、城の周囲には積極的にタイルが置かれるようになり、埋まりやすくなる。

城のイラストはどれも魅力的で、ゲームが終わってから「ここに行ってみたいな」などと話していた。コンラーズハイム城(Burg Konradsheim)など、ケルンの近くにあるようなのでエッセンの帰りに行ってみるのも良さそう。

Carcassonne: Burgen in Deutschland
作者不明/ハンス・イム・グリュック(2015年)
2~4人用/8歳以上/30~45分

アンドールの伝説CG災いの島の冒険アークライトは12月3日、ファンタジー冒険ゲーム『アンドールの伝説』をテーマにした2人用協力カードゲーム『アンドールの伝説CG 災いの島の冒険(Die Legenden von Andor: Chada & Thorn)』日本語版を発売する。G.ヘヒト作、1~2人用、10歳以上、45分、3300円(税別)。拡張セットではなく、単体で遊ぶことができる。

協力ゲーム『アンドールの伝説』の世界観で、2人の戦士が故郷を目指して旅をするゲーム。イラストは原作と同じM.メンツェルで、『カシュガル』などの作品があるG.ヘヒトがデザインを担当し、2015年にコスモス社(ドイツ)から発売された。

〈白銀の国〉の北岸に打ち上げられた射手のチャダと戦士ソーンは、〈白銀の城窟〉を目指して島を南下する。ドワーフたちに航海の手筈を整えてもらったが、道中に待ち受けていたのは過酷な数々の冒険だった。互いの協力なくして、遥かなる故郷へとたどり着くことはできない。背後に忍び寄るファラタンの怨霊や、恐ろしき敵の魔の手から逃げきることはできるだろうか。

デッキ構築をメインシステムにし、『アンドールの伝説』基本セットを遊んだことがなくても手軽にプレイすることができる内容。さらに1人プレイルール用のバリアントとして配布された海兵シュティナーも同梱され、1人でもプレイできる。

内容物:大きな物語カード36枚、冒険者用地図1枚、コマ立て3個、意志力トークン20枚、プレイ用コマ4個、小さなカード68枚、焚火トークン3枚、ルールブック1冊

アンドールの伝説CG災いの島の冒険(コンポーネント)

キリスト新聞社が宗教改革500周年ゲームコンテスト開催

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『バイブルハンター』をはじめとする聖書コレクションシリーズをリリースしているキリスト新聞社(東京・新宿)は、来年迎える宗教改革500周年を記念するボードゲーム・カードゲームのコンテストを開催する。来年3月13日(月)〆切。

今年のシュピール'16ですでにツォッホ社などから数点発売されている宗教改革500周年ボードゲーム。創作ゲーム熱が高まる日本でも、独自にこのテーマのボードゲームを募集することになった。

テーマは宗教改革、またはその周辺(教皇レオ10世による免罪符発行、騎士戦争、ドイツ農民戦争、シュマルカルデン戦争)。未発表の作品に限る。応募はコンポーネント(グラフィックは未完成も可)・ルール・応募用紙をキリスト新聞社に送るか、12月か3月のゲームマーケットで聖書コレクションブースに持ち込む。

応募作の中から優秀作品1点が製品化され、来年5月に発売される。応募用紙のダウンロードなど、詳しくはキリスト新聞社のウェブサイトにて。

聖書コレクション:新たなる「改革者」の降臨を待望する。

宗教改革500周年コンテスト

ホビージャパンは12月上旬、山陰地方の林業と製鉄業をテーマにしたボードゲーム『たたらばと森』を発売する。デザイン・吉岡英俊・華乃子(たなごころ)、イラスト・ながらりょうこ、2~4人用、10歳以上、30~50分、5000円(税別)。

大阪の同人サークル「たなごころ」が制作した作品。試作品はゲームマーケット2016神戸で出展され、木製コマをふんだんに使ったコンポーネントが注目を集めていた。輸入ゲームをメインに扱っているホビージャパンから、同人ゲームが一般発売されるのは珍しい。

「たたらば」とは、たたら(踏みふいごで製鉄する炉)を用いて製鉄を行う場所。プレイヤーは奥出雲でたたら製鉄を生業とする一族の頭領となり、たたらを永代たたらに改築することを目指す。燃料としてたくさんの木炭を確保するため、森を維持管理しなければならない。プレイヤーの行動次第で、森は人の手の行き届いた扱いやすい森にも、人には扱いづらい森にもなる。

自分の手番には、空いているマスへ木のコマを置く「植林」か、ボード上に既にある木のコマの効果を得る「伐採」アクションを行う。木にはいくつかの種類があり、「植林」をして成長するスピードや、「伐採」で得られる効果が異なる。ラウンドの終了時に「遷移札の公開」フェイズで植林した木がランダムに成長。森の成長と遷移を予測して、「植林」と「伐採」のバランスを調整する計画性が試される。

日本のローカルなテーマ、箱庭感覚で楽しめるゲームシステムと豪華コンポーネント、毎回ランダムに変わるモジュラーボードで楽しめる作品だ。

ゲーム内容:ボード6枚、1銭チップ16枚、5銭チップ8枚、1建材チップ16枚、5建材チップ8枚、足マーカー16枚、遷移札13枚、プレイヤーコマ4個、アカマツのコマ8個、クヌギのコマ8個、スギのコマ8個、ブナのコマ8個、カシのコマ18個、たたらコマ8個、永代たたらコマ4個、スタートプレイヤーマーカー1個

たなごころ:たたらばと森
ホビージャパン:たたらばと森

アンケート:ボードゲーム動画

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Q111:ボードゲーム関連の動画を......

A.よく見る 45票(29%)
B.たまに見る 62票(40%)
C.ほとんど見ない 47票(31%)

YouTubeやニコニコ動画でボードゲームの紹介や実況がたくさん配信されています。文字と写真だけのブログ、音声だけのポッドキャストと比べると動画は伝わりやすく、ルール説明も容易です。実際、インストする前に動画を見て予習してくるという方もいらっしゃいます。

アンケートでは約7割の方がボードゲーム関連の動画を見ていると答えました。以前、ボードゲームのポッドキャストについて同様のアンケートをしたところ、聴いていると答えた方が4割に満たなかったことと比べると(リンク)、ボードゲームにおいても動画のほうが一般的なメディアだということが見て取れます。

編集は大変だと思いますが、制作者の方々には次々と発売される新作ゲームをフォローして、ゲームの面白さを伝えて頂きたいと思います。

11月のアンケートは、ゲーマーズゲームについてです。10月にドイツ・エッセンで開かれたシュピールでは、今年も2時間クラスの重量級ゲーマーズゲームが人気を集めました。しかしその一方で、ゲーマーズゲームはルールの量も多く、時間もかかるため、ベテランでもあまり好まない方もいらっしゃいます。当サイトの読者はいかがでしょうか。3択から近いものをお答え下さい。なおここではゲーマーズゲームを「2時間以上かかる戦略ゲーム」としておきます。

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