2018年10月アーカイブ

東京蒲田に「ボードゲームステーション」11月1日オープン

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

東京・蒲田に11月1日、プレイスペース付きショップ「ボードゲームステーション」がオープンする。JR・東急蒲田駅徒歩5分、平日15:00~23:00、土曜12:00~21:00、日祝12:00~20:00、無休。

秋葉原R&Rステーションと同じくアークライトを母体とする専門店。国産同人ゲームを含む500タイトルを取り扱う。買い上げ金額(税抜)の3%を加算し、1ポイント1円で使えるポイントカードがあり、クレジットカード、電子マネーでのお支払でも加算される。

各棚は「ビギナー」「ベストセラー」「スタンダード」「エキスパート」とコーナー分けされており、また、数量限定特売コーナーもある。掘り出し物があるかも。

bgstkamata1.jpg

また、44席のプレイスペースを備え、アークライトゲームズ、スイッチゲームズ等の新作、話題作100種類以上を貸出。興味を持った人にもアナログゲーム全般を身近に感じてもらえることを目指す。利用料金は平日終日1人200円、土日祝1卓終日2000~3000円。

これからのプレイスペースイベントとしては、プレイルーム無料開放(11月1~4日)、カナイセイジ氏とレッドドラゴンインで遊ぼう!(11日13時~)、アークライトゲームズ定例会(17日13時~)、ゲームマーケットカタログ持参でプレイルーム200円引き(11月24、25日)などが予定されている。

bgstkamata2.jpg

ボードゲームステーション
東京都大田区西蒲田7-49-10 ナヲミビル2F/TEL:03-6428-7525
[Web ] [Twitter ]

GetNavi 12月号「ベストヒットアイテム」にボードゲーム

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

今月24日発売の学研プラス『GetNavi』12月号で、「2018年私のベストヒットアイテム」という特集があり、その中で1ページだけボードゲームが紹介されている。

その道の専門家が今年使ったアイテムの中から「本当のイチオシ」をレコメンドするという特集。生活家電、文房具、アプリなどジャンル分けされた中で、「ホビー」の半分を占めたのがボードゲーム。声優の岡本信彦氏、アソビCafeオーナーのだてあずみ。氏、当サイトの管理人の3名が登場し、今年のベストヒットを紹介。

岡本氏は『ベストアクト』、だてあずみ。氏は『すずめ雀』、小野は『ザ・マインド』を挙げ、コメントを寄せている。いずれもルールはシンプルで、それでいてユニークなボードゲームばかりだ。

GetNaviは今年6月号に13ページにわたるボードゲーム特集「進化するアナゲー。」を掲載したばかり。グッズとしての魅力も注目されているようだ。

シティ・オブ・ローマ(City of Rome)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

運命は、志ある者を導き、志なき者を引きずってゆく(セネカ)

自分の前にカードを並べてローマの街を作り、得点を競うゲーム。シュピール'18の会場内で、ドイツのボードゲーム専門誌「フェアプレイ」が行った人気投票「スカウトアクション」で1位となり、多くのゲーマーがノーマークだったために「フェアプレイのサプライズ」とも呼ばれている。プレイ時間は1時間に収まらないが、プレイ感はゲーマーズゲームというには軽い。1位になる要素はどこにあったのだろうか。

ゲームの流れは同じ作者の『ピラミッドのつくり方』(イエロ、2017年)を踏襲している。スタートプレイヤーから時計回りに、中央にある手番順ボードにコマを置き、全員が置いた後、皇帝コマから近い順に手番を行う。手番が早いとカードの選択肢が多いが、できるアクションは限られる。手番が遅いとできるアクションは増えるが、カードの選択肢が少なくなる。

自分の手番には、中央に並んだ建物カードを1枚取って手札に入れ、建設と生産を1回ずつ行うことができる。手番順ボードにコマを置いた位置によって、このラウンドで使えるレンガと歯車の数が決まり、その数までは無料でアクションができるが、足りなければお金を支払ってレンガや歯車を買い足さなければならない。

建物は住居、生産地、公共施設、水道橋、神殿があり、レンガ1~3つを使って自分の場に置く。最初は全員、2点の住居と1金を生産する生産地をもっている。
・住居は得点源。同じ点数のものをつなげて置き、公共施設を隣接させることで得点が増える。
・生産地は歯車2つで稼働し、お金、星、レンガを生産する。複数あれば歯車2つで全部稼働する。
・公共施設は置いたときに1回だけ、隣接するカードの枚数によってお金、星、カード、勝利点が入る。
・水道橋は多く置くほど得点が上がっていくが、同じ列には置けないという制限がある。
・神殿はどれも得点になる条件が異なり、ほかの建物の数によってゲーム終了時にボーナスをもたらす。

全員の手番が終わったら、スタートプレイヤーを交替して次のラウンドへ。数ラウンドに1回、星の決算があり、その時点で単独トップのプレイヤーにボーナスが与えられる。14ラウンドで街が完成してゲーム終了。街の広さは4×4枚までだが、前に置いた建物の上に、より点数が高くなるように別の建物を置いて改築(重ね置き)もできる。

イギリスのデザイナーコンビが作ったこの作品は、ユーロゲームの王道ともいうべき作りで、手番順の選択、カードの選択にインタラクションがあり、悩ましい展開をもたらす。ポイントは神殿ではないかと思う。難易度はさまざまだが、得点の高いものは最後まで達成できるかどうか分からず、そこに夢がある。さらに2つの神殿の両立を狙って、どちらも最終手番でぎりぎり達成できたときは非常に嬉しい。

4人プレイで60分強。船山さんが巧みな手番取りで得点の高くなる街づくりを進めて1位。私は1番手を取る勇気がなくて後手に回ってしまい、最後に15点神殿の条件を達成できたものの追いつけなかった。

建物の効果は全てアイコン表示されており、言語依存はない。また複雑な効果はなく、建物ごとに系統立てられており、確認に手間取ることもなかった。だからこそカード選択が「あれもほしい、これもほしい」になり、神殿の条件達成も相まって夢の膨らむゲームだ。

City of Rome
ゲームデザイン・M.ダンスタン&B.J.ギルバート
イラスト・M.ホフマン&C.シュテファン
アバクスシュピーレ(2018年)
2~4人用/10歳以上/60分

ゲームマーケット大賞2018:優秀作品発表

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ゲームマーケット事務局は29日、9月に発表された二次審査通過15タイトルの中から、ゲームマーケット大賞2018の優秀作品5タイトルを発表した。この中からゲームマーケット2018秋当日(2日目昼)に大賞が発表される。

ゲームマーケット大賞は、アナログゲームシーンのさらなる盛り上がりのために設立された賞で、国内最大のアナログゲームイベントであるゲームマーケット過去3回に発表された作品の中から、「なるべく多くのゲームマーケット来場者に満足していただける(面白いと思える)」「『ゲームマーケット大賞』受賞作だから遊んでみよう/買ってみようと思える」作品をセレクトし大賞を選出する。審査員は草場純氏、秋山真琴氏、ふうか氏、当サイトの管理人の4名。

第1回は『海底探険』、第2回は『ビンジョー×コウジョー』、第3回は『8ビットモックアップ』が大賞に選ばれ、同人作品だった『ビンジョー×コウジョー』はアークライト社から、『8ビットモックアップ』はイエロ社(フランス)からと、メジャーデビューを果たしている。

優秀作品5タイトルの制作者には、翌年のゲームマーケットにおいて、一般ブースを1回無料で出展する権利と、授賞式のための交通費が贈られる。また、授賞式は来月25日に東京ビッグサイトで行われるゲームマーケット2018秋の会場内で行われ、5タイトルの制作者が招かれ、大賞作品が発表される。

ゲームマーケット大賞2018:優秀作品&候補作品

【ゲームマーケット大賞2018 優秀作品】
・Improvement of the POLIS(Head Quarter Simulation Game Club)
・たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。(CRIMAGE)
・天下鳴動(77spiele)
・東京サイドキック(リトルフューチャー)
・トリックと怪人(BrainBrainGames)

シュピール'18:スカウトアクション

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ボードゲーム専門誌『フェアプレイ』は、日曜日まで行われていたドイツのボードゲームメッセ「シュピール」にて、新作の人気投票「スカウトアクション(Scoutaktion)」を行い、結果を発表した。一番人気だったのは『ベルラッティ』と『シティ・オブ・ローマ』で、それぞれゲームストア・バネストとジーピーが取扱いを予定している。

この投票は重複投票を避けるため記名式で行われ、1~5の5段階で評価する。投票者にはIDカードが発行され、毎日フェアプレイのブースに投票用紙を提出して集計し、翌日また投票用紙を受け取って新たに遊んだゲームを評価する。投票にあたっては、遊んだゲームだけを評価することと決められている。新作リストは主催のフリードヘルム・メルツ社から提供されたもので、最終段階ではないため、自由記述欄が設けられている。今回は全体で2500人が投票した。

1位の『ベルラッティ』は、出展3年目のモーゲル出版のディクシット風カードゲーム。『シティ・オブ・ローマ』はアバクス社の建設カードゲーム。3位にはハンス・イム・グリュックの『リフトオフ』が入った。昨年の1位は『テラミスティカ:ガイアプロジェクト』と『クランス・オブ・カレドニア』で、上位陣はゲーマーズゲームだったことと比べると、今年は決定的なゲーマーズゲームがなく、『アズール』によるファミリーゲーム回帰路線もある模様だ。

また規定票数(30票)には届かなかったが評価の高かったものとして、『ブラックアウト・香港(エッガート)』『フォルム・トラヤヌム(フッフ)』『富士(フォイヤーラント)』『故宮(ゲームブルワー)』『ジンジャーブレッドハウス(ルックアウト)』『テオティワカン・シティオブゴッズ(NSKN)』などが挙げられている。

【フェアプレイ・スカウトアクション】
1位:ベルラッティ(Belratti / モーゲル出版)4.0
1位:シティ・オブ・ローマ(City of Rome / アバクスシュピーレ)4.0
3位:リフトオフ(Lift Off / ハンス・イム・グリュック)3.9
4位:コインブラ(Coimbra / エッガートシュピーレ)3.8
4位:ネオム(NEOM / ルックアウトシュピーレ)3.8
4位:ミープルサーカス(Meeple Circus / ペガサス)3.8
7位:カルペ・ディエム(Carpe Diem / アレア)3.7
7位:チューダー(Tudor / コラックス)3.7
9位:アズール:シントラーのステンドグラス(Azul: Stained Glass of Sintra / ネクストムーブ)3.6
9位:スプリングメドウ・春の草原(Spring Meadow / シュピールヴィーゼ)3.6
11位:ザ・リバー(The River / デイズ・オブ・ワンダー)3.5

シュピール'18:来場者190,000人で新記録

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

10月25日から4日間、ドイツ・エッセンにて行われたボードゲームメッセ「シュピール」は、主催のフリードヘルム・メルツ社の発表によると19万人が来場し、6年連続の増加で最高記録を更新した。

2012年には14万9000人だった来場者は年々増え続け、一昨年の17万4000人、昨年の18万2000人と毎年8000人ずつの伸びを見せている。

主催フリードヘルム・メルツ社のD.メツラー氏は「これだけ多くの熱心な来場者を世界中から惹きつけ、これだけ多くの素晴らしいボードゲームを紹介できたことは、私たちがボードゲームの黄金時代に生きていることを表しています」とコメントしている。

次回のシュピール'19は今年と同時期の2018年10月24日(木)から27日(日)まで。

spiel18-merz.jpg
フリードヘルム・メルツ社提供

シュピール'18:3日目(カルカソンヌ世界選手権)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ドイツで行われている世界最大のボードゲームイベント「シュピール」のレポート。このイベントは毎年、木曜から日曜の4日間で行われるが、土日は人が増え、会場内はさらに混雑する。ただでさえ広い会場の移動が困難になり、試遊はもちろんのこと、購入して持ち運ぶのも大変だ。人だかりでぶらぶら見て回るのもままならない。ピンポイントで見て回ることにした。

spiel18-galeria.jpg
屋台が並ぶ半屋外のガレリアが大混雑。ちょっと油断するとすぐ仲間とはぐれてしまう

午前中は朝一番で試遊に入り、その後は第13回カルカソンヌ世界選手権を観戦することにした。会場は喧騒のホール内から静かなザール・ラインラントへ。隣のザール・ドイチュラントではゲーマーズゲームの団体戦「ヨーロッパ・マスター」が行われている。日本代表は、延べ700人が参加した日本選手権を制した藤本巌郎氏。

spiel18-cw1.jpg
3勝1敗で迎えた予選最終戦、優勝経験のあるモイズィス氏(チェコ)と対戦する藤本氏。これで勝利し、予選を突破

spiel18-cw2.jpg
藤本氏は決勝トーナメントでも、優勝経験のあるリツァルドプロス氏(ギリシャ)と、予選で破れたロイシュナー氏(ドイツ)を破り、ファイナルに進出。対戦相手はルーマニア代表

spiel18-cw3.jpg
ルーマニア代表を50点以上の大差で下し、日本代表としては第9回の望月隆史氏以来4年ぶり2回目の優勝を果たした藤本氏。『カルカソンヌ』作者のK.-J.ヴレーデ氏、たまたま海外出張で帰り道に観戦された奥様、ハンス・イム・グリュック社のM.ブルンホファー社長、主催のヘルネ・シュピールツェントルムの方と

藤本氏によれば、ファイナルは序盤から草原戦になっており、中盤で草原が有利であることから勝利を確信したという。一番厳しかったのは、予選で敗北を喫したロイシュナー氏との、決勝トーナメントでの再戦。わずか1点差で勝利し、ファイナルに進んだ。

カルカソンヌ着物をまとったメビウスママのツイートを見て、会場内から日本人が続々応援に現れ、優勝の喜びを分かち合った。また準優勝したルーマニア代表には、健闘をたたえてメビウスママから個人的にカルカソンヌバッグが贈られた(この「メビウスママ賞」は、毎年あるらしい)。

終わって再び会場へ。

spiel18-legendaryforest.jpg
イエロ社(フランス)の『伝説の森(Legendary Forests)』は、昨年のゲームマーケット大賞『8ビットモックアップ』(さとーふぁみりあ)のリメイク

spiel18-littletowon.jpg
同じくイエロ社(フランス)から、『リトルタウンビルダーズ』(Studio GG)が発売される予定となっている。写真は試作品

プレイしたゲームは2タイトル。

spiel18-cityofrome.jpg
『シティ・オブ・ローマ』は初日のスカウトアクションで1位だった作品。別エントリーで紹介する予定。12歳の子どもと一緒に遊んでいて、途中でお母さんが迎えに来たが、シュピールは子どもが小さい頃から毎年参加しているという。

spiel18-gravitysuperstar.jpg
『グラビティ・スーパースター』は重力が縦横無尽に変化するボードで星集めをするゲーム。手札からカードを出してアクションを行い、全部使うか、1手番パスすると手札が戻ってくる仕組み。相手をつぶすと星を奪えるので、近いところにいるとどちらが先に仕掛けるかで緊張感がある

夜は、ジーピーの社長さんたちと再びリュッテンシャイダー醸造所へ。『ウボンゴ』を取り入れたスポーツのアイデアや、新作がどんどん増え、そのほとんどが1年で消える現状では、フォローするコストパフォーマンスがどんどん悪くなっており、それよりもロングセラーを切らさず製作販売していくことがよいのではないかという話など。

一足早く、日曜日に帰国する。

右から行くか、左から行くか

spiel18-azul2.jpg

『ドミニオン』以来9年ぶりとなるドイツ年間ゲーム大賞、ドイツゲーム賞をダブル受賞したタイル並べゲームの続編。タイルの取り方は同じで、異なるプレイ感を生み出している。

中央の丸いタイルに4枚ずつ、ランダムに置かれたステンドグラスタイルから1色を選び、その色のタイルを取って自分のボードに配置する。ボードには縦長の窓タイルが並んでおり、ステンドグラスはワーカーコマの置かれた窓タイルにのみ置くことができる。置ききれなかった分と、中央から最初に取ったときに受け取る「1」タイルは失点。

手番の最初にワーカータイルを右にいくつでも移動することができるが、左に戻すには1手番休まなければならない。戻ることが多いとその分、ステンドグラスの建設が遅れることになる。

1つの窓タイルにステンドグラスが揃うと得点が入る。この得点は、その窓タイルの得点に加え、その窓より右にある窓タイルで完成したものが全部加えられる。そのため、右側から先に作っておいて、左側を後で完成させたほうが得点が高いが、上記のようにワーカーを戻すのに1手番かかるところがジレンマとなっている。

また、各ラウンドの色があり、完成した窓にその色のステンドグラスがあるとボーナスが入る。さらに、完成した証にスタンドグラス1つをボードに残しておくが、これがゲーム終了時ボーナスのもとになる。この2つのボーナスのため、色のコントロールも考えなくてはならない。

完成した窓は裏返しになり、また別の色のステンドグラスを置けるようになる。もう1度完成すると、窓は取り外され、ゲーム終了時の得点計算に使われる。

『アズール』のゲーム終了条件はプレイヤーボードの状態に依存していたが、このゲームでは6ラウンド(中央のタイルが6回なくなる)で終了となる。最後に、ボード上に残っているステンドグラスで最も多い色の枚数と、取り外した窓の枚数をかけ、最終ボーナスとして、マイナス点(ラウンドごとではなく、ゲーム全体で計算)を差し引いて得点の多い人の勝利となる。

今回の流れはワーカーを戻さないように、左側からじっくり作っていく方向だと思っていたが、完成しても得点が低い。その間に右側を多く完成させておいた船山さんがどんどん得点を伸ばし始める。最終ラウンドに残った大量の要らないタイルで大失点して最下位。

『アズール』と比べお互いの得点状況が見えやすく、逆転がより生まれにくいかもしれないが、得点計算とワーカーの移動のジレンマが心地よく、よりタクティカルになっている。透明なステンドグラスコマも相まってまた違った魅力がある作品だ。

Azul: Stained Glass of Sintra
ゲームデザイン・M.キースリング/アートワーク・C.クイリアムス
プランBゲームズ(2018年)
2~4人用/8歳以上/30~45分

すごろくやは10月26日、コミュニケーションゲーム『適当なカンケイ(Qui Paire Gagne)』日本語版を発売した。ゲームデザイン・S.グレン、イラスト・M.ルーセル、3~8人用、10歳以上、30分、3600円(税別)。

場に並べられたカード11枚の写真から5組のペアを組み合わせ、その組み合わせがほかの人と一致することを目指すゲーム。毎回、場に写真カードがセットされたら、全員一斉に、手札の番号カードで関係していると思えるペア5組と、あまり1枚に分ける。

全員が分け終わったら1人ずつ、ペアの番号を発表し、同じペアを作っていた人数分の得点が入る。これを4ラウンド行って合計得点を競う。

写真は生き物だけでなく食べ物から無機物までさまざま。ペアの作り方はタイトルの通り恣意的であるが、一緒に遊んでいる人との共通感覚をもつことが重要。それでも意外な組み合わせが生まれ、理由を聞いてもうひと盛り上がりできるパーティーゲームだ。

デザインは『バルーンカップ』などの作品があるS.グレン。『プラッキン・ペアーズ(Pluckin' Pairs)』というタイトルで2012年にR&Rゲームズから発売されたものを昨年、ル・スコーピオン・マスク社(カナダ)がリメイクし、フランス年間ゲーム大賞にノミネートされた。同社の日本語版は『ウェンディゴのこわい話』『デクリプト』に続き3タイトル目。

すごろくや:適当なカンケイ

シュピール'18:2日目(IGA、パネルディスカッション)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ドイツ・エッセンで行われている世界最大のボードゲームメッセ「シュピール」のレポート。昨日は入場まで30分もかかったので、開場30分前に入ったところ信じられないほど空いていた。ゲームマーケットと比べると出足は鈍いようだ。

spiel18-3hall.jpg
入口に近いため、最も混み合う3番ホール。今日は半屋外通路で屋台が並ぶ「ガレリア」まで混んでいた

なかなか試遊卓の空かないフォイヤーラントシュピーレに朝一番で入り、1ゲーム遊んで、午後からは国際ゲーマーズ賞の授賞式に立ち会う。多人数ゲーム部門の『ガンジスの藩王』は、作者のブラント夫妻が欠席し、代わってフッフの社員の方が楯を受け取った。2人ゲーム部門の『コードネーム・デュエット』は作者のV.フヴァチル氏が臨席。一緒に写真を撮ってもらう。

spiel18-iga.jpg
ボードゲームギークのブースで行われた授賞式。『カウンターマガジン』のA.ハウ氏(イギリス)がスピーカーとなった

spiel18-iga2.jpg
V.フヴァチル氏およびチェコゲームズ出版の方と記念撮影

その後、パネルディスカッション「これからドイツと世界はどのようにボードゲームをプレイするのか?」を聴講。ゲームデザイナーのE.ラング氏、F.フリーゼ氏やプランBゲームズのS.グラーヴェル氏らが現在のボードゲーム市場について1時間半にわたって語り合った。

spiel18-panel.jpg

国際化が進む現在、言語依存のあるゲームのローカライズはどうするのがよいかというのが最初のテーマ。アイコンにすれば共通のコンポーネントでコストがかからないが、少しでも複雑になると、アイコンではかえって分からいにくい(いわゆる「トロワ語問題」)。フリーゼ氏は「アイコンより言葉のほうが分かる」と述べた。ところが言葉にすると、誤訳の可能性が出てくる。昨年プラハのボードゲームショップで、チェコ語版をゲーマーは信頼していないという話を聞いたが、日本でも度重なるエラッタ発表で同じ状況が生まれつつある(信頼していなくても、チェコ人もよりも英語が読めない日本人は日本語版に頼るしかないのだが)。

ローカライズの話は言語にとどまらない。国民性に適合した内容とはどういうものかが次に話し合われた。ドイツは正確さを重んじ、ボードゲームを課題の挑戦と捉えるが、ラテン系諸国はゲーム体験を重んじるとグラーヴェル氏。それに伴い、それぞれ戦略ゲームとパーティーゲームが主力になる。

日本は家が狭いから小さいゲームが売れると司会者が述べた。この言説はフランスのボードゲームデザイナー・B.フェデュッティ氏による「日本のミニマリズム」以来、ずっと言われ続けてきており、先日シュピールボックス誌のオインクゲームズ特集でもクローズアップされた。これに対しグラーヴェル氏は「でも『パンデミック・レガシー』は日本でよく売れている」と反例を示したが、我々日本人は、どれだけ狭い家を想像されているのだろう。国際比較では、日本の1戸あたり平均床面積は96㎡で、ドイツの95㎡より広い(NTTコムリサーチ)。そもそも小さいゲームが売れるというのは本当なのか、仮にそうだとしてもそれは住宅面積のせいなのかは、もう少し慎重に考えなければならないだろう。

次の話題はキックスターターへ。パネラーはクラウドファンディングを利用していない人ばかりだったので、「編集や選別のプロセスを経ていないので、ノイズになる」(グラーヴェル氏)といった冷たい意見が目立ったが、無名のデザイナーが才能を発揮し、刷りすぎのリスクを減らせるものとして有効という意見もあった。これと同じことは、TwitterやSNSによる宣伝にもいえる。ボードゲームがそれほど盛んでない国から世界に売り込むには、バズることがポイントになる。何しろこのシュピールで発表される新作だけで1400タイトル。「そのうち来年まで残るのはいくつでしょう?」とグラーヴェル氏。

最後に、このパネルディスカッションのタイトルでもあるボードゲームの将来についてひとりひとりコメントが求められた。人間は社会的存在である以上、集まって何かするということはなくならないし、遊ぶことは人間の遺伝子の中心にあることから、これからもボードゲームは遊ばれ続けるだろうという楽観的な味方が全員だった。ただし新作については、「今より少なくなるが、今よりよくなる(less but better)」(グラーヴェル氏)という。ゲームマーケットの新作も同じだが、いつ新作バブルが弾けるかと言われ続けてはや数年。リリースはこれからも増え続け、内容はカオスの度合いが高まるというのが本当のところではなかろうか。製作者の宣伝はともかく、ボードゲーム賞など面白いゲームを選び出す仕組みのほうが重要になると見た。

今日遊んだゲームは2タイトル。

spiel18-fuji.jpg
『富士(Fuji, Feuerland)』はW.ヴァルシュ氏の新作協力ゲーム。噴火した富士山の溶岩を逃れて村まで全員逃げおおせることを目指す。各自ついたての裏で5~6個のダイスを振り、ダイスの内容を言わないで行き先を相談する。各マスには対象となるダイス(赤、青、黄色、出目、奇数偶数)が決められており、該当するダイスについて、隣のプレイヤーと出目の合計を比べ、差分が小さいとダメージを受ける。これが溜まってゼロになると死亡で、一人でも死ぬと全員の敗北となってしまう。そうならないように、アイテムや各自の特殊能力を駆使して、ダイス目の不運を補いつつゲームを進める。

ドイツ人と日本人が英語で相談して、1回目でいきなり余裕の勝利をしてしまったので、どこかインストの抜けがあったかもしれないが、出目をお互い見ないで「ここのマスに行きたいんですけど」「私も行きたいので、ほかのマスに行ってくれません?」「どれくらい厳しいですか?」「かなり厳しいです」といった曖昧な会話が繰り広げられるのは『ザ・マインド』を彷彿とさせる。

spiel18-azul2.jpg
『アズール:シントラのステンドグラス(Azul: Stained Glass of Sintra, PlanB Games)』については別エントリーで紹介したいが、前日も遊んでルールは知っているというドイツ人の夫婦と遊んだ。途中で大学生の息子さんがやってきて、「もうすぐ終わるからここで待ってて!」と言っていたのが面白い。シュピールではこのように、子どものためではなくて、自分たちの楽しみのために来ている夫婦をよく目にする。

spiel18-sign.jpg
『アズール』購入者にサインするデザイナーのM.キースリング氏とグライックのC.クイリアム氏。後ろにエッガートシュピーレの社長P.エッガート氏が通りかかるというレアな写真

早めに会場を後にして(といっても18時近かったが)、エッセン中央駅前でお土産を買い、グリューワインを飲んだ。グリューワインといえば赤ばかりかと思っていたたが、白もあったのでそれを注文。寒空の下、仮設のベンチに座り、グリューワインでカリーヴルスト(カレー粉をまぶした焼きソーセージ)やフリカンデル(揚げソーセージ)をつまむ姿は昨日以上に居酒屋感があった。

シュピール'18:1日目

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

10月25日からドイツ・エッセンにて世界最大のボードゲームイベント「シュピール」が始まった。

spiel18-lookoutjpg.jpg
ルックアウトシュピーレ(ドイツ)のブース。今年、パートナーであったメイフェアゲームズの廃業に伴い、アスモデグループに入って資金力が上がった模様だ

地下鉄の駅を降りたところからすでに大渋滞。会場に入れたのは30分後だった。地下鉄の入口に近い3番ホールは、入り口にアスモデグループ、コスモス、アミーゴ、ツォッホ、ハバなどのドイツ大手が陣取り、あちこちでミニイベントやグッズ販売をしており、歩く人が濁流のようになっている。

spiel18-tokyohw.jpg
3番ホール入ってすぐのところで『TOKYO HIGHWAY』(itten+アスモデドイツ)の巨大版が実演展示

spiel18-japon.jpg
ヤポンブランドは細長いブースで大量の新作を出展。行列は例年ほどではなかったというが、初日から売り切れが続出していた

spiel18-oink.jpg
オインクゲームズも相変わらず大盛況

spiel18-kiesling.jpg
『アズール』の作者M.キースリング氏が来場者と対戦。真剣である

1日目の行動はまず購入から。近年、そこそこ大きな出版社でも売り切れたり、プロモカードの配布が終了したりすることが多い。近年は日本語版がすぐに出る(あるいはもう出ている)こともあり、日本に入ってこなさそうなものを厳選した。帰国してから翻訳して遊ぶことを考えると、あまりたくさん買っても積みゲーとなるだけである。

購入しつつ、昨日の新作展示会でチェックしておいたブースで、テーブルが空いていたら試遊。軽めのゲームを選んだこともあり、5タイトルを遊ぶことができた。

spiel18-kariba.jpg
『カリバ(Kariba, HelvetiQ)』は動物カードを出して、ほかの動物カードを狩り合うゲーム。動物には1のネズミから8のゾウまでおり、自分の番には場に1種類を何枚でも出せる。いずれかの動物の3枚目を出したとき、次に数字の低い動物を全部獲得。しかし3枚揃った動物は、より上位の動物の獲物となり......。獲物が増えるまで我慢しておきたいところだが、ほかの人が狩ってしまうかもしれない。「次の番まで誰も取らないで!」と心中願っていた。

spiel18-roadkill.jpg
『ロードキル(Roadkill, HelvetiQ)』は相手の道路ボードに車で轢かれた動物カードを出し合うブラックユーモアのゲーム。お医者さんに治してもらったかと思えばまた轢かれたり、挙句の果てにはトラックがやってきて回復不能になったりとかわいそうな動物たち。誰かのボードがいっぱいになったときゲームが終わり、轢かれた動物の一番少ないプレイヤーが勝つので、最後の1枚をめぐる攻防が熱い。

スイスの出版社であるヘルヴェティック(HelvetiQ)はノーマークだったが、この2タイトルのほかにも、アートワークのすぐれたゲームがたくさんあり、結局全部のゲームのルールを聞いてしまった。日本で取り扱われることが強く望まれる。

spiel18-itchymonkeys.jpg
『痒いお猿さん(Itchy Monkey, Black Box Adventure)』は、ノミとなってサルやゴリラを操り、自分の勢力を増やすゲーム。女王ノミから子ノミが増え、タイルを移動して隣接したタイルに広げていく。ほかのノミがいれば数で勝負。いくつかの条件でコンプリートしたら勝ち。運の要素はないが、勝ちパターンはいくつもあり、インタラクションでバランスをとるので重苦しくない。

spiel18-kaboom.jpg
『カブーン・ユニバース(Kaboom Universe, Tembo Games)』は隕石の落下から恐竜を守るスペインのゲーム。手札の恐竜カードを出して、盗んだり攻撃したりしあうが、山札から隕石カードが出ると、全プレイヤーがダイスを振って全ての恐竜に当たり判定をしなければならない。ものすごい勢いで恐竜が死んでしまい、勝敗は最後まで分からない。

spiel18-insideout.jpg
『インサイド・アウト(Inside Out, Stragoo Games)』はパターンの一致するカードをすばやく見つけるチェコのパターン認識ゲーム。内側にあるマークと、もう1枚のカードの外側にあるマークが、お互いに色または形が一致するときにペアとなる。色と形の両方を同時に見なければならず、しかもスピード勝負とあって、すごく頭を使う。

終わってからはディアシュピールの川口さん、ちゃがちゃがゲームズのえのきさん、ジェリージェリーカフェの白坂さんたちといつものリュッテンシャイダー醸造所で懇親会。今年は白ビールも黒ビールもあって嬉しい。来月開かれるアダルトボードゲームフェスをめぐり、『いくって言うゲーム』や『ランコーダンジョン』はどうかとか、完全な居酒屋談義となっていた。

アラカルトカードゲーム賞2018に『支離滅裂』

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ドイツのボードゲーム専門誌『フェアプレイ』は25日、ウェブサイトにてアラカルト・カードゲーム賞2018を発表した。識者の投票によって、『支離滅裂(Krass Kariert)』が1位に選ばれた。

『支離滅裂』は、アミーゴ社のゴーアウト系カードゲーム。手札から前の人より強いポーカー役のカードを出して手札を早くなくすゲームだが、手札の順番を変えてはならず、隣り合ったカードしか出すことができない。日本ではメビウスゲームズが取り扱っている。

2位はマーク・アンドレの『マジェスティ』、3位にはドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされた『ザ・マインド』が入った。日本人作品は高天原の『花見小路』(4位)とオインクゲームズの『スタータップス』(8位)が入賞し、2013年の『ラブレター』以来6年連続の入賞。複数タイトルの入賞は、『街コロ』が優勝し、『セイルトゥインディア』が4位となった2015年以来3年ぶりとなる。

エッセン・シュピールの初日、『フェアプレイ』のブース前にて、『支離滅裂』デザイナーのK.シュトレンメル氏とアミーゴ社の編集者U.メルター氏を招いて授賞式が行われた。

【アラカルトカードゲーム賞2018】
1位:支離滅裂(Krass Kariert / K.シュトレンメル / アミーゴ)
2位:マジェスティ(Majesty / M.アンドレ / ハンス・イム・グリュック)
3位:ザ・マインド(The Mind / W.ヴァルシュ / ニュルンベルガー・シュピールカルテン出版)
4位:花見小路(Hanamikoji / 中山宏太 / コスモス)
5位:ブードゥープリンス(Voodoo Prince / R.クニツィア / シュミット・シュピーレ)
6位:ヒーローレルム(Hero Realms / R.ドゥーアティ&D.カッスル / ホワイト・ウィザード・ゲームズ)
7位:テキサス・ショーダウン(Texas Showdown / M.メジャー / アミーゴ)
8位:スタータップス(Startups / 佐々木隼 / オインクゲームズ)
9位:イリュージョン(Illusion / W.ヴァルシュ / ニュルンベルガー・シュピールカルテン出版)
10位:第七大陸(The 7th Continent / L.ルディ&B.ソーッター / シリアス・プルプ)

À la carte 2018: Krass Kariert

『はぁって言うゲーム』11月23日幻冬舎から一般発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

幻冬舎は11月23日、声と表情でニュアンスを伝えるコミュニケーションゲーム『はぁって言うゲーム』を発売する。ゲームデザイン・米光一成、企画・白坂翔、3~8人用、8歳以上、15分、1600円(税別)。

オリジナルはゲームマーケット2017春に「米光と優秀なゲームデザイナーズ」から発表された同タイトルの作品。今春にJELLY JELLY CAFEがリメイクして『ベストアクト』というタイトルで発売し、さらに今回新しいお題を加えて再構成された。

お題カードが「はぁ」だった場合、怒りの「はぁ」、とぼけの「はぁ」、感心の「はぁ」など各プレイヤーに異なるシチュエーションが割り当てられ、身振り手振りを使わずに声と表情だけでお題を表現し、お互いにどの「はぁ」を演じているか当て合う。

お題は「えー」「なんで」といった一言のほか、セリフのない「寝顔」「ウィンク」などの仕草や、「早口言葉」「自己紹介」など30種を収録。思わぬ表情や表現が飛び出して盛り上がるパーティーゲームだ。

幻冬舎は今年9月に『タギロン』、今月に『ラブレター』を発売しており、3ヶ月連続でライトな人気作品を発表することになる。書店でも取り扱われるので、一般層への拡大が見込まれる。

幻冬舎edu:はぁって言うゲーム

アライアル(Arraial)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

すき間のないパーティー会場には客が来る

arraials.jpg

テトリス型のピースをパーティー会場に埋め込んで、お客さんをたくさん集めるパズルゲーム。メボゲームズ(ポルトガル)の作品で、シュピール'18で発表された。ダイスタワーのT.ヴァーセル氏が「ローゼンベルクのパズル三部作よりも好き」とレビューしている。タイトルはポルトガル語で「フェアー」の意味。テトリスピースに描かれた楽しそうなパーティーピーポーが、パズル特有の重苦しさを解消している。

中央に回転テーブルがあり、3枚のカードが載っている。手番には90度回すかカードを取るかを3回でき、カードを取ったら対応するテトリスピースを、その向きで自分のボードに配置し、場札から回転テーブルに補充して次の人の手番となる。

同じ色のピースが2枚つながったら客が1人来て、色別に最も多くピースがつながっているプレイヤーにはカップルがやって来る。また横一列つながっても白の客が1人やってきて、最後にこれらの人数で勝敗を競う。

カードの山札がなくなるとラウンド終了で、上にあるバーが2段下りてくる。これがテトリスピースにぶつからなければ、白の客がパーティーに加わり、その分バーを押し上げてくれる。このルールがあるために、何でもたくさんピースをとって隙間だらけに置いてあると後で苦しくなるだろう。3ラウンドでゲーム終了。

場札から回転テーブルへの補充が重要で、次のプレイヤーの状況を見て置きにくそうなものを選ばなければならない。どのカードを補充するかは運の要素もあり、また回転することでたいていのピースは入るため、インタラクションは重苦しくない。楽しくプレイできた。

Arraial
ゲームデザイン・N.B.センティエーロ&P.ソレダーデ
イラスト・N.サライヴァ
メボゲームズ(2018年)
1~4人用/8歳以上/30分
テンデイズゲームズが取扱予定(?)

シュピール'18:ドイツゲーム賞授賞式

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

エッセン・シュピールの開催前夜祭として、業界関係者を招いての毎年恒例のドイツゲーム賞とイノシュピールの受賞式が行われた。結果はすでに9月に発表されており(TGiWニュース link)、入賞したデザイナーと出版社代表を招いての授賞式である。

主催のフリードヘルム・メルツ社のD.メツラー氏、イノシュピールのプレゼンターであるエッセン市長R.イェリネック氏が挨拶した後、まずはイノシュピールから。金の羽根・模範ルール賞に代わって昨年から制定された賞である。昨年の『マジックメイズ』に続いて受賞したのは、本物の氷を使う『クールランニングス』。選考したドイツのボードゲームブロガー・ポッドキャスターも登壇した。

そしていよいよドイツゲーム賞の授賞式。10位から順に発表され、それぞれデザイナーと出版社代表が登壇して賞状を受け取る。

spiel18-dsp4.jpg
4位までの受賞者。2タイトルが入賞したW.ヴァルシュ氏は欠席。ローゼンベルクも、クニツィアも、フリーゼも入賞せず盛り上がりはいまひとつ

spiel18-dsp3.jpg
1位を受賞した『アズール』では、デザイナーのM.キースリング氏(右)、プランBゲームズのS.グラーヴェル氏(左)、ペガサスシュピーレのA.フィンカーナーゲル氏(中央)が登壇

spiel18-dsp2.jpg
3位以上の入賞者と、イノシュピール、ドイツキッズゲーム賞『メモアァール!』の入賞者

spiel18-dsp1.jpg
最後にW.クラマー氏が登壇し、アミーゴ社で長く編集者を務めてきたU.メルター氏に長年の功労の讃え賞状と記念品を贈呈

授賞式は全体的に長めで、全部終わって食事となったのは開始後90分経っていた。たまたま隣りに座ったのがドイツのボードゲーム専門誌『フェアプレイ』のW.フリーベ氏だったので受賞したゲームのことなどをちょっと話す。くつろいだひと時が夜遅くまで続いた。

シュピール'18:開幕

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

10月25日(木)、ドイツ・エッセンにて、世界最大のボードゲームメッセ「シュピール(Spiel)」が開催される。日曜日までの4日間で18万人の参加を見込む。

spiel18-open.jpg

36回目を迎え、ボードゲーム・カードゲームメインとしては世界最大のイベント。出展者数も昨年の1100団体から1150団体(50カ国)に増え、新作は1400タイトル以上、会場面積も72000㎡から80000㎡へと大幅に拡大。今年は韓国、台湾、フランス、イギリス、インドネシアからの出展者が共同でブースを開く。さらに今年はボードゲームの国際市場についてパネルディスカッション「ドイツと世界は未来にどのように遊ぶのか」が開かれる。

革新的なボードゲームを顕彰する「イノシュピール(innoSPIEL)』は昨年に続き2回目。先月ノミネートされていた3タイトル(TGiWニュース link)から、『クールランニングス』が第2回目の大賞に選ばれた。本物の氷を使い、ゴールまで溶かさないように運ぶゲームで、ラベンスバーガー社から発売されている。

coolrunnnings.jpg

開会に先立って水曜日に行われた記者会見では、今年のトレンドとして「協力ゲーム」の新作が増えているといい、プレイヤーの決定によってルールやコンポーネントが変わる「レガシーゲーム」も注目されるとした。『ウンコアラーム(マテル)』と『うんちしたのはだれよ!(ペガサス)』では紹介した主催のD.メツラー氏が「またクソゲー」と笑いを誘う場面も。

ドイツのボードゲーム出版社協会は先月までの8ヶ月間でボードゲームの売上が前年比16%、ファミリーゲームについては33%の増加であったことを報告。自宅でひとりで過ごす生活パターンが増えている昨今、社会的なつながりを作るものとしてボードゲームの可能性が見直されているとした。

Internationale Spieltage SPIEL'18

東横INNフランクフルト中央駅前

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

今年もエッセン・シュピールに参加することになった。月曜朝出発の翌月曜朝着、現地6泊の日程である。同行者は地元で木の玩具屋「Kimi」+ボードゲームバー「ある世界」を経営する船山さん。家まで迎えに来てもらって新幹線に乗り、羽田からルフトハンザ・ドイツ航空でフランクフルトへ。

フランクフルト着が夜7時を過ぎることと、エッセンのホテルは絶賛値上げ中なので、1泊目だけフランクフルトに宿を取ることにした。そこで思いついたのが東横INNフランクフルト中央駅前である。

私は国内旅行時にほぼ東横INNに泊まっている。東京ビッグサイトにバスで行ける門前仲町は特によく使う。ポイントも貯まり、無料宿泊も何度かしているほどのヘビーユーザーである。

近年、東横INNは海外展開を進めており、韓国や東南アジア、ヨーロッパではマルセイユとフランクフルトにある。国内とどこまで違うのか興味があった。

フランクフルト中央駅前は駅の正面出口から5分ほど、駅横にある。建物に入るとフロントは人がだいぶ並んでいた。ドイツ語、英語、日本語を使いこなす手慣れた日本人スタッフに対し、ちょっとお茶目なドイツ人が手間取っている模様だ。ポイントを使ったので宿泊代は2人で18ユーロ。安!

toyokoinnff3.jpg

館内には宿泊者専用のバーがある。しゃぶしゃぶ13ユーロというのも目を引いたが、食事は飛行機で済ませてあるので、ヴァイツェンビア3ユーロと、ピーナッツ2ユーロで軽く乾杯。

toyokoinnff4.jpg

部屋は間違い探しをしたくなるほど日本と同じだった。ウォシュレット、ドライヤー、電気ポット完備。ベッドが少し小さめなくらいか。飛行機の中でも寝てはいたが、12時間の長旅の疲れも出て時差ボケもなく朝までぐっすり。

toyokoinnff5.jpg

朝食は無料とは思えない品揃え。チーズ、ハム各種のほか、サラダ、ソーセージ、卵に、ご飯と味噌汁もあり、たくあん漬けと卵ふりかけで食べた。デザートはヨーグルト。

toyokoinnff1.jpg

東横INNの利用者アンケートには毎度、東横INNがあったらよいと思う都市に「デュッセルドルフ」と答えている。デュッセルドルフからエッセン・シュピールの会場までは1時間ほどかかるが、東横INNがあったら通うにちがいない。日本人の多い街なので、無理ではないような気がしている。

今日はドルトムント経由でゆっくりエッセンに向かう。鉄道工事でエッセン中央駅へのアクセスが悪くなっているので、早めの電車にのることを心がけたい。

シュピール'18:dlpゲームズ

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

アルティプラーノ:旅行者(Altiplano - der Reisende)
ゲームデザイン・R.シュトックハウゼン&L.マルツ&S.マルツ、イラスト・K.フランツ、2~5人用、12歳以上、60~120分。
今秋、アークライトから日本語版が発売される『アルティプラーノ』の拡張セット。旅行者が南アメリカの高地を回り、住民たちに新しい知識をもたらす。彼と会うと、これらの成果を利用できる。公開の積み替え場で、オパールと引き換えにレアな品物を手に入れられるだろう。またさまざまなイベントがボリビアとペルーの山脈の状況を多様にする。
この拡張に寄って移動計画がより重要になり、リソースの獲得がよりインタラクティブになる。また旅行者のもとで獲得できるものが新しい幸福への道開く。しかし予見できない出来事により、計画変更を余儀なくされることもあるだろう。
旅行者と新しい場所「積み替え場」と、イベントは両方でも、どちらかでも自由に加えることができる。

マニトバ(Manitoba)
ゲームデザイン・M.プランゾ&R.コンザドーリ、イラスト・D.ローハウゼン、2~4人用、12歳以上、60~120分。
カナダのマニトバ州では、先住民族のクリー・インディアンが自然のスタイルで時代に合わせた生活を送っており、中心的な要素であるトーテムを使って物質的にも精神的にも成長しようとしている。厳しい冬を乗り切って、自分の一族に最もよい新年を迎えさせるのは誰か。
手番プレイヤーは5つのディスクが重なったトーテムから1つを選び、そのアクションを行う。ほかのプレイヤーは、選ばれたディスクより上にあるディスクのアクションを行う。アクションは中央にあるボードに対応し、そこからアイテムを獲得し、村に持ち帰ったり捧げ物にしたりできる。村では各アイテムの価値を高め、ボーナスを獲得する。ラウンド終了時にはイベントが発生したり、アイテムを得点したりして、規定ラウンド終了時に得点の多い人が勝つ。

バルパライソ(Valparadiso)
ゲームデザイン・S.マルツ&L.マルツ、イラスト・M.メンツェル、2~5人用、12歳以上、45~90分。
チリの港町バルパライソは19世紀、自由貿易のおかげで繁栄していた。プレイヤーは影響力のある市民となり、国内に商人を送り、海外に船を出して価値の高い商品を販売して名声を競う。
商品の積み替え、商品の販売、商人の雇用、商人の移動、家の建設、村での商売、船の移動、海外への配送といったアクションカードから毎ラウンド4枚を選び、裏向きにしてプロットして、順番に1枚ずつめくって実行する。
村では商品やお金を勝利点にすることができる。また海外への配送によって勝利点と共に強力なアクションカードが手に入り、それ以降のゲームを有利に進めることができる。
valparadiso.jpg

『ビッグシティ:20周年記年版』来夏発売、受注〆切11月8日

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ホビージャパンは2019年6月下旬、『ビッグシティ:20周年記念版 (Big City: 20th Anniversary Jumbo Edition)』を発売する。ゲームデザイン・F.B.デロンシュ、イラスト・2~5人用、60分、20,000円(税別)。受注生産で、遅延の可能性がある。受注締切は11月8日。英語版で、日本語ルールが添付される。

オリジナルは1999年、ゴルトジーバー社(ドイツ)から発売された。2007年に50歳で亡くなったデロンシュのデビュー作で、受賞はなかったものの、建物のミニチュアと独特なゲーム展開が受け、絶版になってからも高く評価されてきた。今回、同じ作者の『コンテナ』に続き、マーキュリーゲームズ(アメリカ)がミニチュアコマが1.3倍サイズの豪華版を製作する。

ボード上には番地がついた区画があり、対応するカードを出して建物や公園や工場などを建設し得点していく。種類によって建設条件があり、また好条件の土地はほかのプレイヤーも狙ってくるので、思惑通りになるとは限らない。ミニチュア製の都市が次第に出来上がってくるため、箱庭的な楽しさもある。

これに合わせて、未発表の新たな建築物を加える拡張セットも6500円(税別)で発売される。こちらは7月発売予定。

シュピール'18:エッガートシュピーレ

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ブラックアウト:香港(Blackout: Hongkong)
ゲームデザイン・A.プフィスター、イラスト・C.クイリアムズ、1~4人用、14歳以上、75~150分。
香港が大停電で麻痺している。完全なブラックアウトだ。政府が事態を把握できないでいる間、全ては君たちの活躍にかかっている。日常のどんな些細なことも、電気なしでは大変なことになる。この状況に最もよく対処し、問題を解決できたものが、ブラックアウト後にしかるべき地位が約束される。
わずかに手に入る品物と、さまざまな専門家のネットワークを駆使して、香港の街を混乱から守るを目指す。ブラックアウトを切り抜けるには、仲間をまとめ、それぞれの地域で電力とリソースの調達を復帰させなければならない。しかもライバルにも気をつけよう。
ゲームにはキャンペーンモジュールがついており、5章にわたってプレイすることもできる。

コインブラ(Coimbra)
ゲームデザイン・V.ギグリ&F.ブラシーニ、イラスト・C.クイリアムス、2~4人用、14歳以上、90~120分。
大航海時代のポルトガルを舞台にしたダイスドラフトゲーム。日本語版がホビージャパンより8月に発売済み。
大航海時代のポルトガルで名声を競う『コインブラ』日本語版、8月中旬発売

グレート・ウェスタン・トレイル:レールズ・トゥ・ザ・ノース(Great Western Trail: Rails to the North)
ゲームデザイン・A.プフィスター、イラスト・A.レーシュ、2~4人用、14歳以上、75~150分。
産業化がどんどん進行し、鉄道を北部や東部に延伸することに焦点が移っている。しかしこの方向で商売を展開するのは厳しい。そのため自身の影響圏を広げ、新しい鉄道網沿線の役に立つ街に小さな支店を作っていこう。
基本ゲームにスムーズに加えられ、戦略性を深める新しい要素が入る。

ボドゲde遊ぶよ!! phase 12-4

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

『あやつり人形クラシック』日本語版、11月22日発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

citadelscJ.jpgアークライトは11月22日、『あやつり人形クラシック(Citadels Classic)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・B.フェデュッティ、イラスト・C.ドージン、2~7人用、10歳以上、30~60分、1800円(税別)。

オリジナルは2000年、ハンス・イム・グリュック社から発売されたもの。ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート、ドイツゲーム賞6位、アラカルトカードゲーム賞1位を受賞し、これまで25言語に翻訳・出版されているほか、複数のバージョンが発売されている名作を、今年ズィーマンゲームズ(カナダ)が初版とほぼ同じ内容で復刻した。日本語版の製作は2009年の拡張入り版と2017年の新版に続いて3回目。

中世の都市を巡る貴族たちの外交、ブラフ、陰謀のカードゲーム。キャラクターカードを1枚選び、残りを次の人に渡し、次の人はその中から1枚選んで次の人に渡し......とう方式でキャラクターを選ぶ。キャラクターにはそれぞれ特殊能力があり、お金を集めて規定数の建物を先に建てた人が勝つ。ドラフト式の選択で、深い読み合いと心理戦が楽しめる作品だ。

キャラクターカードが8人に絞られ建物カードも厳選され、コンパクトなパッケージ・リーズナブルなお値段となって手に取りやすくなっている。

内容物:キャラクターカード8枚、建物カード68枚、王冠カード1枚、金貨トークン25枚、早見表カード7枚、ルール説明書1冊(カードサイズ:57.5mm×90mm)

citadelscJ2.jpg

東京サイドキック(Tokyo Sidekick)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

綿密に戦う協力ゲーム

tokyosidekick.jpg

アメコミ風のスーパーヒーローと、その相棒となる「サイドキック」が力を合わせて夜の東京の街で事件を解決し、強力な敵「ヴィラン」と最終ボス「メナス」を倒す協力ゲーム。高円寺でボードゲームカフェを経営するリトルフューチャーがゲームマーケット2018春で発売。システムもストーリーも練り込まれた完成度の高さにたちまち品切れとなり、今秋の再版を予定している。その間、店舗限定の特別シナリオイベントが開催されており、注目すべき展開が続いている。

最初に各プレイヤーはスーパーヒーローとサイドキックを1人ずつ選ぶ。初めてということでみんな見た目で選ぶことにして、私はエレキアーマーとバニラガール。最初にいる場所が決まっているので、そこに配置してゲームスタート。

手番には、自分の前に並んだカードを使ってアクションを行う。使い終わったカードは捨て札になり、山札から新たなカードを並べる。新たに獲得したカードも捨て札に置かれ、山札がなくなったら捨て札をシャッフルして新たな山札にする。デッキ構築である。とはいえ『ドミニオン』のようにカードにテキストがあるわけではなく、「パワー」「スピード」「コンセントレーション」という使い道の異なる3つの力と、敵から受ける「ダメージ」だけである。構築していくときはこの配分が難しい。

最初のうちはあちこちに出てくる事件を解決して経験値を稼ぎ、その経験値でカードをアップグレードしたり、スーパーヒーローのスキルや攻撃力を増やしたり、サイドキックにスーパーヒーローの武器を装備させたりする。こうして攻撃力が上がったらヴィランに挑戦。何体か倒すとラスボス「メナス」が登場し、それを倒すと全員の勝利となる。

その前に、緊急性の高い事件を解決できなかったり、ダメージカードの山札が切れて取れなくなったり、規定数のラウンドを超えたりするなど、いくつかの敗北条件があり、それにかかるとゲームオーバー。勝率は1~3割ぐらいといわれる。

今回活躍したのは遠距離攻撃のグレイラビットと、皆を連れて移動できるジェームズ・キリタニ。ヴィランを次々と撃破し、経験値を貯め、さらに強くなっていった。その下家の私は事件解決専門といったところで、ヴィランとあまり戦わず成長が遅い。

敵はどんどん強いのが出てくるため、自分のキャラクターを成長させるだけではなく、共闘することが重要となる。敵のいるところに集まって、一緒にカードを出して攻撃力を合計しなければとても歯が立たない。しかしこれでカードを使ってしまうと、次の手番の終了時まで補充できないため、実質上1回休みになってしまう。その間にピンチが訪れると厳しくなる。

調子に乗って共闘して余計なヴィランを倒してしまったため、何とか持ち込んだメナスとの最終決戦には皆息も絶え絶え。シールドは破ったが、ヒットポイントはゼロまでできず、ダメージカードがなくなって敗北。あと一歩だったが、その一歩が険しい。

初戦にしては、途中何度も訪れたピンチを切り抜け、キャラクターの能力を生かして綿密に戦えたほうだったのではないかと思うが、成功したときの喜びは半端ないだろう。再戦を誓い合う4人であった。

東京サイドキック
ゲームデザイン・江見裕介/イラスト・平林知子、Nuda、松、ikuyoan、田村正平、ゆうる
2~4人用/12歳以上/45~60分

『ペーパーテイルズ:禁域への門』日本語版、12月10日発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

Engamesは12月10日、『ペーパーテイルズ:禁域への門(Paper Tales:Beyond the Gates)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・上杉真人、イラスト・C.アルクフェ、1〜7人用、12才以上、30分、2800円(税別)。プレイするには『ペーパーテイルズ』基本セットが必要。

日本の同人作品『ヴォーパルス』のリメイクに拡張セットが登場。5月に日本語版が発売された基本セットに、20体の新しいユニットと6つの新しい建物を追加できる。また7人までプレイできるようになった上に、1人用ルールも加わり、幅広い人数で楽しめる。

日本語版にあたってはデザイナーの上杉氏が監修。絶版になっていた基本セットも併せて再版される。

シュピール'18:フッフ!

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

フォルム・トラヤヌム(Forum Trajanum)
ゲームデザイン・S.フェルト、イラスト・M.メンツェル、2~4人用、12歳以上、60~120分。同じ作者の『トラヤヌス』(2011年)とは全く別の新作。
トラヤヌス帝が永遠の記念碑「フォルム・トラヤヌム」を建てることを計画している。それがローマ世界で過去最大最高の皇帝の功績になるのは、プリンセプス・オプティムス(最高の統治者)であることを宣伝するだけでなく、ローマ市民に福祉と名誉を認めさせるためでもある。
各プレイヤーはトラヤヌス帝自身が設立した「コロニア」を統治し、ローマ帝国全土で最もランクの高い都市にすることを目指す。「コロニア」をうまく開発すると同時に、皇帝の建設プロジェクトをサポートを怠ってはならない。最も成功したプレイヤーは任期満了後、皇帝の近辺に迎え入れられる。
各プレイヤーは「コロニア」のボードをもち、まず2枚のストリートカードをめくり、自分の列からタイルを2枚取ってどちらかを選ぶ。もう1枚は右どなりのプレイヤーに私、もう1枚を左どなりのプレイヤーから受け取る。こうして受け取った2枚のタイルのどちらかを使い、資源を得る。それから順番に建設アクションを行う。4周で得点計算を行い、3回得点計算を行ってゲーム終了となる。
ルールは軽めだが、密接に絡み合っているゲームだ。

アウトバック(Outback)
ゲームデザイン・M.キースリング、イラスト・C.シュテファン&M.ホフマン、2~4人用、8歳以上、30分。
コアラ、カモノハシ、カンガルー、ワラン、エミューといった動物たちを、原野に定住させるゲーム。レンジャーが動物を集めるのを手伝ってくれる。
各プレイヤーは原野ボードをもっている。中央にはダイスと、動物を乗せてくるジープとキューブがある。手番には3回までダイスを振ることができ、出目とボードの状態に応じて動物タイルを取ってボードに配置する。動物を獲得できないと、ボードのマスの価値が下がってしまう。
新しい動物が置かれた同じ種の動物のためだけでなく、各動物のためのポイントがあります。私が同じ動物を3匹置くことができれば、私はボーナス得点は各動物と、新しい動物を置いたときに隣接する同じ種類の動物から入る。同じ動物を3頭配置すると、ボーナスマーカーが手に入り、取れば取るほど得点が上がる。誰かがボードを埋めたらゲーム終了で、最後のボーナスを加えて勝敗を決める。

ハステ・ヴォルテ・ダイスゲーム(Haste Worte - Das Würfelspiel)
ゲームデザイン・H.ヤクビック、2~6人用、10歳以上、30~45分。
クラマー&キースリングがデザインしたコミュニケーションゲームのロングセラーがダイスゲームになった。ダイスで「スポーツ」「動物」などのお題が決まり、アルファベットタイルをめくってその文字から始まる言葉を砂時計が落ちるまでに書く。お題に合致しており、ほかのプレイヤーとかぶらない単語が得点になる。

このほかにR&Dゲームズ(イギリス)のキーシリーズ最新作『キーフロー(Key Flow)』のドイツ語版なども発売される。

住みよい団地を作ろう『Welcome to...』日本語版、12月10日発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

Engamesは12月10日、ロールアンドライトゲーム『Welcome to...(Welcome to...)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・B.チューパン、イラスト・A.エーズィック、1~100人用、10歳以上、25分、2600円(税別)。

オリジナルはブルークッカーゲームズ(フランス)から今年発売された。1950年代のアメリカの建築家となって、住みよい団地を作るゲーム。全員が同じカードを用い、同時に各自の用紙に書き込むため、人数を問わずプレイできる。

用紙には3本のストリートがあり、ここに住宅を造成していく。豪華な公園やおしゃれなプールも付けて、皆の中で最も素晴らしい団地を作り上げるのはどの建築家だろうか。

毎ラウンド3枚のカードがめくられ、そこに指示された番地と特殊効果を見ていずれかを選択し、自分の用紙に書き込む。番地は列ごとに昇順になっていなければならず、そこにフェンス、公園、プールなどが加わって団地ができあがっていく。最後に、各自の団地の出来栄えを得点化して、最も多いプレイヤーが勝利する。

3択なのに濃密なジレンマが詰まっており、遊びごたえのある作品だ。

オープンボードゲームサークル一覧

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

このリストは、2018年8月に都内で行われたボードゲームサークル主催者の会でまとめられた資料に基づいています。提供頂きましたかーん様に感謝を申し上げます。
現在、掲載されているのは大部分が首都圏のサークルですが、今後、全国のオープンボードゲームサークルも掲載していきたいと思います。サークル主催者の方は、ツイッターやメールでご連絡ください。編集用のURLをお知らせします。すでに登録されている方も、変更があった場合は同様に編集用のURLをお知らせします。
掲載の基準はオープン(誰でも参加可)・非営利(会費は実費程度)・多種類(いろいろなボードゲームが遊べること)です。ご不明な場合はお問い合わせください。

Engamesは11月22日、ダイスを並べて美しいステンドグラスを作るボードゲーム『サグラダ(Sagrada)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・A.アデムスク&D.アンドリューズ、イラスト・P.ウォッケン、1~4人用、14歳以上、30~45分、5500円(税別)。

オリジナルはフラッドゲート・ゲームズ(アメリカ)から2017年に発売された作品。ゴールデンギーク賞で6部門にノミネートされ、ペガサスシュピーレ(ドイツ)、マタゴー(フランス)、クラニオ・クリエーションズ(イタリア)など名立たる出版社が各国語版を発売している。日本ではEngamesが和訳付輸入版を輸入販売していたが、日本語版になって500円安く提供されることになった。

プレイヤーはスペイン・バルセロナの教会「サグラダ・ファミリア」のステンドグラス職人となり、決められた配置ルールや設計図に沿って、ステンドグラスのガラスのピースに見立てたダイスをドラフトし配置していく。

各プレイヤーには5×5のマスが空いたボードが配られ、マスによって色や目が指定されている上に、同じ色や同じ目は隣接しておけないというルールがある。手番プレイヤーは袋からランダムに引いたダイスを一気に振り、順番に1個ずつドラフトしていく。

並べ方や使う色によってボーナスが入るカードがあり、ルール通りに並べるだけでなく、得点が一番高くなるように工夫していく必要がある。またドラフトでほかのプレイヤーがほしそうなダイスを先に取ったり、逆にいらないダイスを残したりといったインタラクションもある。

ゲーム終了時に並ぶ色とりどりのダイスはステンドグラスさながらで、美しさの際立つ作品だ。Engamesでは5〜6人拡張の和訳付輸入版も取り扱っており、組み合わせてプレイすることもができる。

シュピール'18:ハバ

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

マウンテンズ(Mountains)
ゲームデザイン・C.A.ロッスィ、イラスト・M.メンツェル、2~5人用、8歳以上、20~30分。
ハイキングの季節が始まった。次の山頂を目指して出発だ。でもどのコースで、何をもっていくかが問題。適切な装備でなければ、いろいろなコースに対応できないだろう。運と記憶力と、ライバルの協力で、たくさんのスタンプを集めよう。
まずハイキングカードをめくり、難易度を選ぶ。難易度が高ければ高いほど装備品も多くなる。次にそこに書かれた装備を揃える。足りなければほかのプレイヤーから借りることもできる。ハイキングに成功するとお願いコマや山頂スタンプがほうびとしてもらえ、ゲーム終了時にスタンプが最も多いプレイヤーが勝つ。

ホンガ(Honga)
ゲームデザイン・G.ブルクハルト、イラスト・S.ベーム、2~5人用、8歳以上、30~45分。
石器時代はエキサイティングだ。サーベルタイガーの一族が新しいリーダーを探しているが、誰が一族の世話がうまくてリーダーにふさわしいだろうか。
そのために物資を集め、暗い森を通り、自然の神に捧げ物をし、マンモスを引き寄せ、他の一族との間で取引を成功させるなど、さまざまな仕事に取り組む。しかしどんなに忙しくても、サーベルタイガーのホンガを忘れてはいけない。彼のリスクを無視していると彼がやってきて食べ物を食べてしまい、彼を排除するのが難しくなるだろう。
honga.jpg

鬼火伝説(Die Legenden der Irrlichter )
ゲームデザイン・K.ハファーカンプ、イラスト・S.ベーム、2~4人用、6歳以上、20~30分。
影の生き物がルクサンティス城に向かって来ている。彼らを止めるには魔法の光の森の迷路からで見つかる魔法のアイテムの助けが必要だ。
プレイヤーは迷路を照らし、青色に点灯する安全なスペースだをよく覚えていなければならない。危険な赤い幽霊の光を避け、協力してアイテムを探索しよう。LEDを使ったインタラクティブなゲームボードと予測不可能なダイスで予期せぬ展開が待っている。

『ワイナリーの四季:ラインガウ』日本語版、11月15日発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

viticulturervJ.jpgアークライトは11月15日、『ワイナリーの四季:ラインガウ(Viticulture: Visit from the Rhine Valley)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・T.ローレンツ&J.ステグマイアー、イラスト・、1~6人用、13歳以上、60~90分、2000円(税別)。プレイするためには『ワイナリーの四季』基本セットが必要。

オリジナルは今春発売されたばかりの『ワイナリーの四季』の差し替えカードセット。ワイナリーに新たな訪問者がやってくる。

『ワイナリーの四季』や『ワイナリーの四季:トスカーナ』で使用する夏季訪問者カードと冬季訪問者カードを差し替え、ワイナリーを取り巻く人々や業務にスポットを当てたプレイを楽しむことができる。複雑さを増すことなく、勝利点の獲得が一筋縄ではいかなくなるだろう。

内容物:夏季訪問者カード(差替用)40枚、冬季訪問者カード(差替用)40枚(※カードサイズ:67mm×43mm)

viticulturervJ2.jpg

ボードゲームで反レイシズム ドイツ

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ドイツ年間ゲーム大賞の審査員でボードゲームジャーナリストであるU.バルチ氏は自身のブログで「ボードゲームを遊んで寛容になろう(Spielend für Toleranz)」のスローガンを公開し、レイシズムや排外主義に反対することを呼びかけている。

難民を多く受け入れているドイツでは、人種差別や排外主義が表面化しており、14日に行われたバイエルン州議会選挙では、反移民を掲げる右派政党「ドイツのための選択肢」が躍進し、メルケル首相率いる保守系の与党が大敗を喫した。

バルチ氏は「ボードゲームをすることは、お互いを大事にする共生、平等、公平、対話になる。ボードゲームをすることは、分断ではなくて人々を結びつける。ボードゲームをすることは、現在脅かされている人類の価値そのものである」と述べる。

この趣旨に賛同し、ロゴを貼り付けるボードゲームブログはすでに60サイト以上にのぼり、Tシャツ linkも製作されるほど。ドイツでは難民避難所にボードゲームを提供し、地元住民と交流する試みが以前から行われており、今回のキャンペーンでさらに広がる可能性もある。

REZENSIONEN FÜR MILLIONEN:Spielend für Toleranz link

kotanubisJ.jpgホビージャパンは11月中旬、『新・キング・オブ・トーキョー』『キング・オブ・ニューヨーク』の追加モンスター『新・キング・オブ・トーキョー:モンスターパック-アヌビス(King of Tokyo/New York: Monster Pack - Anubis)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・R.ガーフィールド、イラスト・R.トレス、2~6人用、8歳以上、30分、1600円(税別)。プレイするためにはどちらかの基本セットが必要。

昨年発売されたモンスターパック「クトゥルフ」「キングコング」に続く第3弾。

大都市を舞台に怪獣たちが死闘を繰る広げるボードゲームに、エジプト神話に登場する冥界の神アヌビスが加わる。ピラミッド型(4面)の「宿命ダイス」で、全てのプレイヤーに効果を及ぼす「呪いカード」の効果が決定される。これらはアヌビスなしでも導入可能だが、アヌビスの進化カードを使うことで、呪いカードに影響を与える「黄金のスカラベ」も使えるようになる。

内容物:アヌビスのモンスターボード、紙製フィギュア+プラスチック製スタンド、宿命ダイス1個、呪いカード24枚、黄金のスカラベカード1枚、「キング・オブ・トーキョー」用進化カード8枚、「キング・オブ・ニューヨーク」用進化カード8枚、ルールシート

シュピール'18:ツォッホ出版

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

トロルのフィヨルド(Trollfjord)
ゲームデザイン・E.スヴェンソン&K.A.オストビー、イラスト・A.ユング、2~4人用、10歳以上、45~60分。
木製のハンマーで木製の塔を叩いてコマを落とすゲーム。マップ上に自分のトロルを増やし、伝説の岩の砦の周りに戦略的に配置して、山の幽霊からもたらされるお宝を集めよう。
準備が整ったらハンマーで塔を叩き、さまざまな色のキューブを落とす。洞窟の周囲にいる自分のトロルの数によって、落とせるキューブの上限が決まっているので叩き過ぎに注意。運の要素もあるが、力加減もポイントとなる上に、トロルを戦術的に配置すればほかのプレイヤーの採掘に参加して負担を軽減できるかもしれない。
ゲームボード周囲にはタイムトラックがあり、トロルを配置するか、移動するかで2つのフィールドに分かれており、これが面白い選択を生み出すようになっている。最後は集めたお宝の価値が最も高いプレイヤーが勝利する。

不運な鳥(Pechvogel)
ゲームデザイン・P.ユンゲンセン、イラスト・D.マテウス、2~5人用、8歳以上、20分。
7つのダイスを振って同じ数字を4つ出すことを目指す。しかしカラスが3羽出てしまうと手番は失敗で、黒い小さなコマ「欲求不満」を受け取る。このコマはゲーム終了時に失点になるが、ゲーム中に使うと振り直しの効果があり、ほかのプレイヤーの出目がいいときにも使うこともできる。得点タイルがなくなったらゲーム終了で、得点の最も少ないプレイヤーが敗者となる。

あほったれ(Vollpfosten)
ゲームデザイン・A.プロイエッティ、イラスト・D.ローハウゼン、3~8人用、7歳以上、20分。
ダイスで指示された通りのアクションをして、中央に立てられた棒を取るゲーム。白いダイスはアルファベットやダイス目が付いており、どの棒を取るか指示される。オレンジのダイスは取る棒を変えたり、取る手を指定したりする。青いダイスは取る前に立ち上がったり腕立て伏せをしたりといったアクションを、水色のダイスは動物の鳴き声やほかのプレイヤーの名前など口で言うことを、黄緑のダイスは隣のプレイヤーとタッチすることを指示する。どれくらい達成していたかによって違う長さのスティックがもらえ、最後に合わせた長さで勝敗を決める。

ヘックメック・デラックス(Heckmeck Deluxe)
ゲームデザイン・R.クニツィア、イラスト・D.マテウス、2~7人用、8歳以上、30分。
ダイスゲームのクラシックと、その拡張セット「追加の虫」が一緒になって缶入りで発売。さらにゲーム終了時にもっているとボーナスになる「焼きリンゴ」も追加されている。

altiplanoJ.jpgアークライトは11月15日、『アルティプラーノ(Altiplano)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・R.シュトックハウゼン、イラスト、2~5人用、12歳以上、60~120分、7200円(税別)。

『オルレアン』の作者が昨秋のエッセン・シュピールで発表したバッグ・ビルディングゲーム。スカウトアクションで4位に付け、国際ゲーマーズ賞にノミネートされたゲーマーズゲームだ。

東西をアンデス山脈に挟まれた高山地帯「アルティプラーノ」。やせた土地に住まう人々は、限られた資源を活用するため、創意工夫を凝らさなくてはならない。チチカカ湖で釣りをし、山から鉱石を採掘し、アルパカを飼育して、活発に商品を取り引きして生活を営む。

新たな生産拠点を設置し、顧客からの注文に応じ、災害に備えて品物を備蓄する。開発速度を上げるには、道路の敷設も無視できない。賢明な計画を立て、現状を見極め柔軟なプレイを目指そう。

バッグからチップを引き、それをボードに置いてアクションを選択するところは『オルレアン』と同じ。ただし初期チップの内容はプレイヤーごとに異なり、またアクションを実行するためにはコマがそのエリアになければならないため、自分の特性と、目標を見据えたプレイが求められる。たいへん戦略性の高いゲームだ。

内容物:地形ボード7枚、個人ボード5枚、倉庫ボード5枚、プレイヤーコマ5個、道マーカー5個、コンテナ5個、役割タイル7枚、特技タイル28枚、特技タイル置き場1枚、商品トークン209個、荷車キューブ15個、コイン50枚、家屋カード10枚、ボートカード10枚、注文カード16枚、布袋5枚、親コマ1個、スコアシート1冊、勝利点早見表5枚、目標カード20枚、ルールブック1冊(カードサイズ:43.5×67.5mm)

altiplanoJ2.jpg

Switch+紙ペンで謎解き『マドリカ不動産』10月11日発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ギフトテンインダストリは11日、Nintendo Switchで遊べる紙ペン謎解きゲーム『マドリカ不動産』を発売した。ゲームデザイン・濱田隆史、アートワーク・村瀬都思、サウンド・増子津可燦、1~3人用、1500円(税込)。

『アニュビスの仮面』や『モニャイの仮面』など、デジタルとアナログが融合したボードゲームを開発してきたギフトテンインダストリの最新作。ソフトの指示に従って間取り図をプリントアウトして、ペンで書き込んだり、切ったり貼ったり折ったりして各部屋にいる謎を解いてオバケを倒す。

プレイヤーはとある町の不動産屋に入社した新入社員。オバケの住み着いた物件が多い町で、安全な物件を貸し出すため、オバケを倒さなければならない。社長の手によってあちこちに隠されたヒントを解読し、コマンドを入力し、魔法の力でオバケたちをやっつけよう。

デジタル上で、1人でもプレイできるが、間取り図をプリントアウトし、役割分担して協力プレイすることでより楽しむことができる。

ギフトテンインダストリ:マドリカ不動産


8bitboxJ.jpgホビージャパンは11月中旬、『エイトビットボックス(8Bit Box)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・F.クリッティン&G.ラーゲイ、イラスト・J.B.レイノー、3~6人用、6歳以上、15~40分、4800円(税別)。

スイス人ゲームデザイナーが手がけ、イエロ社(フランス)が今秋リリースする新作。最新テクノロジーにより、ケーブルもテレビも、電気すらもいらないという「ビデオゲーム」で、共通のコンポーネントを使って3つのゲームをプレイできる。

基本セットでは、回路ボードでバグたちと追っかけっこをする「ピクソイド」(3~4人用、6歳以上、15分)、砂漠のど真ん中で未来のレースマシンを操ってレースを繰り広げる「アウトスピード」(3~6人用、8歳以上、30分)、アスリートたちがさまざまな競技を戦い抜く「スタジアム」(4または6人用、10歳以上、40分)を同梱。

プレイには「コンソール」と呼ばれる共通のコンポーネントとして、3つのダイヤルでプログラムできるコントローラー、大小のキューブ、ダイスが入っており、ゲームに使い方が異なる。そのほかにゲームごとにコンポーネントを追加してプレイする。

8ビットのデジタルゲーム風デザインで、プロットしたアクションで駆け引きが楽しめる作品だ。

内容物:(コンソール)コントローラー6個、ダイス5個、キューブ72個、(ピクソイド)回路ボードタイル4枚、スクリーン枠タイル8枚、キャラクタータイル6枚、(アウトスピード)進行ボード3枚、マシン6個、ボーナストークン32個、 コースタイル16枚、フォースフィールドトークン7個(スタジアム)種目タイル16枚、メダルボード2枚、選手ボード6枚、開始プレイヤートークン1個

8bitboxJ2.jpg

シュピール'18:ハンス・イム・グリュック

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

リフト・オフ(Lift Off)
ゲームデザイン・J.ヴァンダスティーン、イラスト・N.ラモス&A.レーシュ&クレアティーフバンカー、2~4人用、12歳以上、プレイヤー人数×30分。
1950~1960年、宇宙への競争は本格的になった。宇宙船や機械の技術、ロケット発射条件の最適化、および船体の設計は大きな進歩を遂げた。全ては、広大な宇宙空間を探索するためのものである。
このゲームで輝かしいマイルストーンを競うのは米ソの二大大国だけでなく、プレイヤーも宇宙旅行の私企業となって参画する。専門家を雇い、ロケットを改良し、能力を拡張していく。そのうち、どのミッションを実行し、何を宇宙に持ち込みたいのか決めなければならない。前もって計画し、適切な資源を管理する者が星々への競争の勝者となるだろう。

カルカソンヌ・サファリ(Carcassonne: Safari)
ゲームデザイン・K.J.ヴレーデ、イラスト・A.ハイトジーク、2~5人用、7歳以上、35分。
「カルカソンヌ・アラウンド・ザ・ワールドシリーズ」の最新作。今度の舞台はアフリカのサバンナだ。大草原でさまざまな大型動物を目撃する。サルは木々を揺らし、ライオンは木陰で休み、象の重い足取りが地面を揺らす。 水飲み場でいろいろな動物を集めよう。
手番にはタイルを配置して、ミープルを置くか、自動車コマを移動するか、水飲み場タイルを置くことができる。ミープルは道かブッシュに置き、完成すると得点になるが、長さ・広さではなくその領域にいる動物の数で得点が決まる。自動車のあるところで得点計算を発生させたり、水飲み場を広げるとボーナスが入る。

神々の世界創造ゲーム『オルビス』日本語版、11月上旬発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

orbisJ.jpgホビージャパンは11月上旬、世界を想像するタイル配置ゲーム『オルビス(Orbis)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・T.アームストロング、イラスト・D.トセロ、2~4人用、10歳以上、45分、4500円(税別)。

注目の出版社スペースカウボーイズ(フランス)の今秋の新作。デザイナーはに昨年『怪獣クラッシュ』を発表したアメリカ人デザイナーのティム・アームストロング氏を起用した。神々となって、豊かな独自の世界の出来栄えを競うタイル配置ゲームだ。

手番には、中央エリアに並んでいる六角形の地域タイルのうち1枚か、ゲーム中1回だけ獲得できる神タイルを取って自分の前に並べていく。タイルは下の段からピラミッド状に積み上げるように並べなければならず、『ペンギンパーティー』のように下の段の色に合わせなければならない。

タイルを取ったとき、場の隣接するタイルに同じ色の崇拝者コマが置かれ、そのタイルを取ったプレイヤーがもらえる。崇拝者コマは、より高級なタイルを置くときのコストになる。こうして15ラウンドでゲームが終了し、各タイルの示す条件と、残った崇拝者コマで「創造ポイント」を競う。

神タイルはプレイヤーに特殊能力をもたらし、序盤にとって指針にしてもよいし、状況を見て後から取ってもよいが、早いもの勝ちであることを忘れずに。ほかのプレイヤーの動向も見てタイルを選択しなければならない。

獲得したタイルによって展開はゲームごとに異なり、手番ごとの選択が悩ましいゲームだ。

orbisJ2.jpg

ゲームマーケット2019大阪:出展受付開始

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ゲームマーケット事務局は10日、ゲームマーケット2019大阪(2019年3月10日(日)インテックス大阪)の出展募集を開始した。一次受付は10月31日まで。定数を上回った場合は抽選、下回った場合は二次募集となる。

関西での開催は神戸を含め通算8回目で、6000人が参加した昨年に引き続きインテックス大阪が会場となる。出展形式は一般、中古、企業の3種類で、出展料はそれぞれ6480円、6480円、43200円から。一般と企業オプションではオプションで試遊スペースを付けることもできる。

出展できるものは、アナログゲームに関するものであれば創作、中古、輸入、関連グッズ、書籍など自由だが、成年向け商品の販売・プレイはできない。詳しくは下記リンクを参照のこと。申込は、ゲームマーケット公式サイトから出展申込フォームに記入して送付する。〆切後、事務局から通知があるので、返信に従って出展料を支払う。このほかに、カタログ原稿を期日まで送らなければならない。

毎回、〆切を過ぎてから、「申込むのを忘れていた」というツイートが見られるため、事務局では特に新規で出展を検討している方に周知を呼びかけている。

ゲームマーケット2019大阪:出展申し込み

ヘムズ・ユニバーサルゲームズは今月上旬、『キツネのパーティー(Fuchs & Fertig)』日本語版を発売した。ゲームデザイン・B.ヴェーバー、イラスト・C.シュテークル、2~5人用、6歳以上、10分、1200円(税別)。

オリジナルはツォッホ社(ドイツ)から2011年に発売された作品。輸入版はメビウスゲームズが『大きさ比べ』という邦題で取り扱っていた。記憶力と直感を競う。

アリ・カタツムリ・カエル・ハリネズミ・キツネ・シカ・クマの大きさが違う8種類の動物がカードに描かれており、次にめくるカードが直前にめくったカードより、大きいか・小さいか・同じかを当てて、自分の山札をなくすことを目指す。

当たったら連続でチャレンジできますが、予想を外してしまうとカードは全て自分の山札へ。カードの順番が変わらないので、記憶することで正解率が上がっていく。

可愛い動物たちのイラストとシンプルなルールで、キッズも交えて遊べるゲームだ。

ヘムズ・ユニバーサルゲームズ:キツネのパーティー日本語版

fuchsfertig.jpg

東京白山にボードゲーム喫茶「さぁくる」10月1日オープン

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

東京・白山に10月1日、ボードゲーム喫茶「さぁくる」がオープンした。都営三田線白山駅徒歩1分、9:00~22:00、無休。

子どもと関わる仕事をしていた店主の高橋慧氏が、自分のお店や会社で子どもたちを笑顔にしたいと思い、趣味だったボードゲームで開いたお店。店名は人との繋がりの輪が広がるように、また大学などのサークルのように人が集まって楽しく過ごすイメージをもって付けられた。

地下鉄駅から近く、朝の9時から毎日オープンしているのでのんびりと遊べるのが特徴。35席もあり、机が広めなので重いボードゲームもプレイ可能。用意しているボードゲームは100種類で、今後増やしていくという。料金体系はオールタイム90分500円、デイタイム(17時まで)・ナイター(17時から)1ドリンク付き各1500円、ソフトドリンク300円。

年内解散を発表したボードゲームアイドル「しゅぴ~る遊園地」の出張ボードゲーム会が10月17日夜に行われる。ほかにも店内では人狼などのミニイベントを企画中。いずれは児童養護施設などの場所に出張し、ボードゲームを通じて子どもたちに楽しいことを伝えていきたいという。

さぁくる
東京都文京区白山5-35-5石上第二ビル2F
[Web ] [Twitter ]

さぁくる

「しゅぴ~る遊園地」年内で解散、らめるさんソロ活動へ

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

ボードゲームアイドル「しゅぴ~る遊園地」は6日、12月26日のラストライブをもって解散することを公式ブログで発表した。

「しゅぴ~る遊園地」(愛称しゅぴっち)は、ボードゲームカフェ「JELLY JELLY CAFE」がプロデュースし2016年8月に活動をスタートしたボードゲームアイドル。メンバーは月田桜菜(つきた さな)さん、七見(ななみ)そらさん、珠洲ノ(すずの)らめるさんの3名だったが、12月に七見さんが体調不良のため脱退し、代わって神城(かみしろ)くれはさんが加入した。ボードゲームをテーマにした楽曲『しゅぴっち-GO-ROUND』『ボードゲームファイター』でCDをリリースし、JELLY JELLY CAFEなどボードゲームカフェのイベントに出演。毎週火曜夜にネット番組「しゅぴっち-GO-ROUND」を配信してきた。

解散理由は、メンバー間の活動の違いが目立ちお互いに苦しかったことや、運営側の方針の変更などが挙げられている。「ボードゲームに貢献できていたかと言われるとまだまだ弱いままでこのような選択になってしまった事、皆さまに今までたくさんお世話になったのに力足らずで恥ずかしいです」と珠洲ノさん。

今後、珠洲ノさんはソロのボードゲームアイドルとして、月田さんはボードゲーム大好き声優として活動する予定だという。

ラストライブ「みんなだいしゅぴっ!メリクリライブ!-spich history-」は12月26日夜、新宿にて、1ドリンク付き前売2500円、当日3000円。予約サイトはこちら

しゅぴ~る遊園地公式:しゅぴ~る遊園地解散のお知らせ

loveletterkoibumi.jpg幻冬舎は10月25日、カードゲーム『ラブレター -恋文-』を発売する。ゲームデザイン・カナイセイジ、イラスト・田中寛崇、2~4人用、10歳以上、5~10分、1300円(税別)。

わずか16枚のカードとシンプルなルールで繰り返し遊べる奥の深い作品。オリジナルは2012年にカナイ製作所から発売され、日本ボードゲーム大賞(投票部門)、ゴールデンギーク賞(カードゲーム、キッズゲーム、ファミリーゲーム、イノベーティブゲーム部門)、ドイツ年間ゲーム大賞推薦、ドイツゲーム賞4位、アラカルトカードゲーム賞3位など国内外で高く評価された。国内では2014年にアークライトが一般発売し、『ラブクラフト・レター』『ケン・ニイムラ版ラブレター』『おそ松さんラブレター』など数々のシリーズ作品が生まれているほか、国外でもロード・オブ・ザ・リング、スターウォーズ、バットマンなどとコラボして20言語以上でさまざまなテーマの翻訳版が作られている。

手札はたった1枚で、手番では山札から1枚引いて1枚出すだけ。最後に最もランクの高いカードをもっている人が勝つが、お互いの正体が分からない上に、カードにはほかのプレイヤーを脱落させるなど、さまざまな効果がある。はたして姫に恋文を届けることができるか、読み合いと駆け引きの心理戦が始まる。

今度の幻冬舎版は舞台を西洋から日本に移し、「侍」「巫女」「浪人」などのキャラクターが登場する。オリジナルの役割をもつカードとして「代筆屋」「妖狐」を収録し、これまでの版と異なる展開も楽しめるようになっている。玩具店だけでなく書店でも入手でき、さらに多くの人が手に取ることになりそうだ。

内容物:カード24枚(ゲームカード:姫×1 家老×1 侍×1 陰陽師×2 巫女×2 浪人×2 忍び×2 女中×5/追加カード:若殿×1 御目付×1 代筆屋×1 妖狐×1/早見表カード×4)、説明書1枚

loveletterkoibumi2.jpg

JELLY JELLY CAFE 池袋2号店、10月10日オープン

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

東京・池袋に10日、JELLY JELLY CAFE(ジェリージェリーカフェ)池袋2号店がオープンする。池袋駅西口徒歩1分、13:00~23:00、不定休。

渋谷、池袋、下北沢、福岡天神、水道橋、横浜、立川、名古屋大須に続いて9店舗目となるボードゲームカフェ。池袋店が渋谷店に勝るとも劣らない人気であることから、2号店の開店に至った。

アルコールドリンク500円、ソフトドリンク300円均一でいろいろな飲み物を飲みながら、300種類以上のボードゲームを自由に遊ぶことができる。食べ物の持込み・途中入退店は自由。利用料金は平日デイタイム1500円、土日デイタイム2000円、ナイトタイム(18:00~)は平日土日ともに1500円。いずれもワンドリンク付き。この料金で最大5時間まで遊べる。ウェブ予約も可能。

JELLY JELLY CAFEは11月に新宿店のオープンも予定しており、新宿店も合わせると都区内だけでも6店舗が営業することになる。

JELLY JELLY CAFE 池袋2号店
豊島区池袋2-12-9広瀬ビル3F/TEL:03-5904-9914‬
[Web ] [Twitter ]

10月5日、ライプチヒのホビー祭「モデル・ホビー・シュピール」にて、ボードゲームの優れたイラストに贈られるグラフ・ルード賞(Graf Ludo)が発表され、ファミリーゲーム部門で『チックウッドの森(Chickwood Forest)』のA.ユング氏と、キッズゲーム部門で『サンゴの森のなかまたち(Tief im Riff)』のD.マテウス氏が受賞した。

グラフ・ルード賞は、ボードゲームのボックスやコンポーネントのイラストやアートワークを、メディア関係者、芸術家、子供を含むボードゲームファンが投票で評価する賞。今年で10回目を迎える。ファミリーゲーム3点とキッズゲーム3点がノミネートされ、それぞれ大賞が選ばれ、1000ユーロ(10万円)の賞金が贈られる。主催しているのは家族を中心とした生活環境を増進するカール・キューベル基金。

審査委員会は『チックウッドの森』について「もう箱絵から、見るものを物語に、つまりロビン・フッドの世界に引き込む。また、色使いはその世界だけでなく、今どきの絵本をも思い出させる」、『サンゴの森となかまたち』について「大きなゲームボードには信じられないほど多くの細かいものが描き込まれており、それでいて全体的には控えめになっている」とコメントしている。

ユング氏は『ビースティバー』『ストラスブール』『ニューファンドランド』など、マテウス氏は『カルカソンヌ』(旧版)『エルフェンランド』『エルグランデ』など、多数の作品のイラストを手がけている。

Graf Ludo:Preisträger GRAF LUDO 2018
メビウスゲームズ:チックウッドの森
メビウスおやじ:サンゴの森のなかまたち

illusionJ.jpgアークライトは11月8日、色彩の割合を当てるゲーム『イリュージョン(Illusion)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・W.ヴァルシュ、イラスト・O.フロンデンライヒ&S.フロンデンライヒ、2~5人用、8歳以上、15分、1800円(税別)。

『ザ・マインド』『クアックザルバー』『ガンツシュンクレバー』で今年のドイツ年間ゲーム大賞シーンを独占したヴォルフガング・ヴァルシュの作品。今年、ニュルンベルガー・シュピール・カルテン社(ドイツ)から発売された。カードに描かれた色の広さを、ぱっと見で比べるパターン認識ゲームだ。

毎ラウンド色が指定され、その色がカードの中でどれくらいの面積を占めるか比べる。面積の少ないと思う順に並べていき、違うと思ったらダウト。カードを裏返すと色別のパーセンテージが書かれており、正解かどうかを確かめる。

さまざまなパターンが目の錯覚を誘う中で、自分の目を信じ、正しく見抜けるだろうか。シンプルなルールで、短時間で、子供から大人まで年齢に関係なく楽しめる作品だ。

内容物:色カード98枚、矢印カード12枚、ルール説明書1冊

illusionJ2.jpg

ボドゲde遊ぶよ!! phase 12-3

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

強欲な深きポケット(Tiefe Taschen)

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

汚れててもいいんで、私に一票を!

tiefetaschen.jpg

政治家たちが大統領の予算配分に関与して、私腹を肥やすゲーム。ドイツのゲームデザイナーの作品で、はじめウェブ出版されていたが、後にこのゲームのために出版社が新たに立ち上がった。「手軽に遊べるフンタ」という評判である。

大統領役のプレイヤーを一人決め、このラウンドの予算配分を行う。めくられたお金カードを、自分を含む好きなプレイヤーで配分し、これでよいか信を問う。ほかのプレイヤーはその予算案に賛成か反対かをこっそり決めるが、どちらも選択せず、ほかのプレイヤーや国庫から盗むというアクションや、ほかのプレイヤーが盗みに来たときに撃退して反対に盗み返すというアクションもある。5択である。

全員がアクションを選択したら、大統領から順にアクションカードをめくる。全体で賛成が半数以上ならば予算案が可決されたことになり、そのお金が(それぞれの懐に)分配される。反対のほうが多い場合は、大統領は辞任しなければならない。残ったプレイヤーの中で新しい大統領が改め予算配分を行って信を問う。辞任した大統領は一旦ゲームから抜け、人数が少なくなるので、その分残ったプレイヤーのウマ味が増していくという仕掛けだ。

たくさんのお金を分配された人は、その予算案が通ってほしいから賛成に回るはず、というのは建前に過ぎない。どうせ大統領ともう1人くらい賛成するだろうと思って、盗みやその防御などの副業に走ることもある。

確実に賛成してほしければ、贈賄という手もある。お金を渡し、「絶対賛成して」「絶対反対しないで」などの懇願をすることができる。このお金は、受け取ったほうがその通りにしていたならば手に入り、裏切ったら返さなくてはならない。賄賂を渡して通ったのが赤字だったなどということがないようにしたい。

山札から国家破産カードが出たら投票の後でゲーム終了。最後は大統領就任歴でも何でもなく、純粋に所持金勝負となる。

5人プレイで45分ほど。予算案は割と通りやすかったが、それは大統領が自分の利益を後回しにしてバラ撒いていたからのようだ。途中からはそれに気づいた人がそこそこの配分を持ちながら裏切り、転覆を図るようになった。こうして回ってきた大統領職で小金を稼ぎ、自分の金庫を膨らませて泥棒対策にしつつ、国庫から盗んで私腹を肥やしたcarlさんが優勝。お主も悪よのう......。

「あの人は賛成するはずだから、私は盗みに入ろうかな」「こちらは反対するだろうと思われているから、泥棒対策しておこう」など、ほかのプレイヤーの選択を読み合いながらの行動はヒリヒリするものがあった。その結果、思わぬ展開が巻き起こってドラマチックである。

Tiefe Taschen
ゲームデザイン:F.ツィマーマン/イラスト・C.オッペラー&G.ゾリンスキ
4~8人用/12歳以上/20~50分
フォブスゲームズ(2016年)
ゲームストアバネスト:強欲な深きポケット
すごろくや:ティーフェタッシェン:底なしの懐

無言で通じ合う『ザ・マインド』日本語版、11月8日発売

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

themindJ.jpgアークライトは11月8日、協力ゲーム『ザ・マインド(The Mind)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・W.ヴァルシュ、2~4人用、8歳以上、20分、1800円(税別)。カードのテキストはドイツ語だが、言語依存はない。

無言でタイミングをはかってカードを出すという異色のカードゲーム。切れ味の鋭いカードゲームを連発しているニュルンベルガー・シュピールカルテン社(ドイツ)から今春発売された。今年のドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされ、革新的な作品に送られる「イノシュピール」にもノミネートされ、作者ヴォルフガング・ヴァルシュの名を業界に轟かせた。

プレイヤーは1つのチームとなり、各自の手札をカードの番号が昇順になるように捨て山にプレイしていく。手番はなく、「いまが出すべきタイミングだ!」と思ったら出す。ゲームが始まったら無言を通さなければならず、誰がいつ出すかは相談できない。

出た順番が違うとヒットポイントを失い、規定のヒットポイントがなくなったら全員の敗北。ラウンド(レベル)ごとに指定された枚数プレイしきるとクリアとなり、次のレベルへと進んでいく。レベルごとに手札の枚数が増えていき、クリアするのは難しくなるだろう。全員が一番低い数字のカードを捨てられる手裏剣カードの使いどころも鍵となる。

ほかのプレイヤーとの心のシンクロと、集中力が要求される革新的なゲームだ。

内容物:数字カード100枚、レベルカード12枚、ヒットポイントカード5枚、手裏剣カード3枚、ルールシート1枚

シュピール'18:モーゲル出版

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

mogel.JPG出展3年目となるドイツのカードゲーム出版社。昨年の『ランスロット』(TGiWレビュー)に続き通算5タイトル目の新作を発表する。

ベルラッティ(Belratti)
ゲームデザイン・M.ロート、イラスト・A.エールディヒ、M.パツコウスキ、3~7人用/9歳以上/20~45分。
贋作家のベルラッティは、何十年にもわたって得意な才能を発揮し、ほかの画家の作風で絵を描いていた。美術界を騙し、どんな画家の画風を盗んでいた。そのうちベルラッティは、贋作を美術館に送り込むことを考える。美術館長のネコが、美術館に2部屋増設するというのである。そのため画家のフクロウに絵画の調達を依頼した。そこで注意しなければならない。ベルラッティは今回も巨匠の贋作を押し付けようとするだろう。ベルラッティがネコとフクロウを騙せるかどうかは、あなた方にかかっている。
今年のヒッポダイス・ゲームデザイナーコンテストで1位に選ばれた協力ゲーム。プレイヤーはネコ役とフクロウ役となり、カード2枚をめくって今回のテーマが発表される。ネコ役が何枚出すかを決め、今回のテーマに当てはまる絵をフクロウ役が手札から出す。そこに山札からカード4枚を混ぜ込み、表にして、ネコ役がフクロウ役が出したものか山札から出た贋作かを判別。テーマも合っていれば全員に1点、贋作を除外できなかったらベルラッティに1点が入る。ベルラッティが6点取った(6回ミスした)時点で、得点に応じて成績を決める。
カードにはサッカーボール、羽根、テント、ハンマーなどが描かれており、絵と絵の関連付けがプレイヤー間で一致するか問われるコミュニケーションゲームだ。

Mogel Verlag: Belratti

icecool2J.jpgホビージャパンは11月上旬、『アイスクール2』日本語版を発売する。ゲームデザイン・B.ゴメス、イラスト・R.ペターソンズ、2~4人用、6歳以上、30分、4000円(税別)。単体で遊ぶことも、『アイスクール』と組み合わせることもできる。

昨年のドイツ年間キッズゲーム大賞を受賞したラトビア作品の続編でドイツ語版も今秋、アミーゴ社から発売となる。箱をつないで作った学校の中で、ペンギンたちがおはじきで鬼ごっこを繰り広げる。

このゲームでは壁を上から超える、2つのドアを一度にくぐり抜けるなどのトリックショットに挑戦する新たな魚カードが加わり、チャレンジングなゲームが楽しめる。さらに『アイスクール』と組み合わせてレイアウトすれば、8人までプレイ可能になる。

子供やファミリー、そして誰でも手軽に楽しめる、ユニークで魅力的なアクションゲームだ。

内容物:紙製ボックス5つ、プラスチック製ペンギン4個、カード62枚、プラスチック製トークン16個、ルールブック ほか

シュピール'18:ゲームブルワー

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

出展3年目となるベルギーのボードゲーム出版社。このほかにOkazu Brand『ジャングリラ』の英語版をはじめとするTMG社(アメリカ)との共同作品、ホビーワールド(ロシア)のローカライズ版など合わせて11タイトルを出展する。

故宮(Gùgōng)
ゲームデザイン・A.シュテーディング、イラスト・A.レーシュ、1~5人用、12歳以上、90分。
1570年の中国。明朝13代隆慶帝は長年にわたる悪政と腐敗で混乱した国を受け継ぎ、父親の治世が引き起こした混乱の深さを知って、父親が以前処罰した有能な官人を再雇用して政権の立て直しに着手した。現在では「故宮」と呼ばれる紫禁城で皇帝は死刑などによって官僚政治の腐敗の処罰に乗り出した。この改革はうまく行ったかに見えたが、高級官僚の間でお金を受け取る賄賂に代わって横行したのは、高価な品物と安い紙切れの交換であった。
ゲームではこの変わった習慣を用い、プレイヤーは強力な中国の一家となって影響力を増やすために官僚に賄賂を送る。皇帝の謁見を獲得したプレイヤーが勝利するが、複数いた場合は勝利点で勝敗を決める。

ピクシークイーン(Pixie Queen)
ゲームデザイン・R.センティエンス、イラスト・ジョグアート、2~5人用、12歳以上、100分。
「いたずらなピクシーたちよ、ここに来て女王に奉仕しなさい。言われたようにすれば悪くはしないわ......あんまりはね。バカな人間から甘い蜂蜜、ジューシーなリンゴ、暖かいパンを盗んできなさい。鉱山から輝く銀と金を掘ってきなさい。貴重な金から指輪だって作っていいのよ。その代わりに何がほしい? 欲しいものは何でもあげる!」
各プレイヤーは女王に仕えるピクシーの親方となり、ワーカープレイスメントで金銀や食料を集め女王に献上する。金貨や特別な貢物を捧げたり、王宮の召使いになればご褒美ももらえるだろう。しかし女王は簡単に満足せず、怠け者には罰を与える。この罰は報酬ポイントを打ち消してしまう。よい結果を出すことができるだろうか。

キャステルム(Castellum)
ゲームデザイン・E.シーレ、2~4人用、9歳以上、45分。
オランダ・マーストリヒトは過去2000年、いろいろな国に統治されてきた。ローマ帝国はミューズ川の西岸に武装した開拓地「キャステルム」を建設し、幾多の攻撃に耐えてきた。
このゲームでプレイヤーは資源を集めて砦を作り、訓練された軍隊を雇って街を防衛する。街を守るだけでなく、敵を打ち負かして手柄を立てたいところだ。賢い戦術によって自分が担当する外壁の部分を、ライバルより上手に防衛しよう。英雄と目されるのは誰か?

フェスト(Festo!)
ゲームデザイン・A.D.フューラー、イラスト・M.ヴェルドゥ、2~5人用、8歳以上、60分。
グルータマ王国の晩餐会に向けて、ハーフリング族が腕によりをかけてご馳走を用意している。そのため、食材を集めなければならないが、市場は王国の住人たちがみんな食材を売りに来て混雑している。トロルは美味しい肉を、ピクシーは飴色の蜂蜜(盗品)を、オークは南方から素晴らしいスパイスを、魔法使いは魔法の森から山いっぱいの素晴らしいキノコを、エルフはジューシーな果物を、ドワーフは不可欠なじゃがいもを持ってきている。これらの中から必要な食材を集め、ほかのハーフリング族を喜ばせよう。フェストが終わったとき、料理の親方の称号を勝ち取るのは誰か。
ワーカープレイスメントとエリアコントロールのゲームで、種族の特殊能力を生かしてできるだけ多くの食材を集める。その食材を使っていろいろな食事を作り、勝利点に変えて勝敗を競う。

Game Brewer:Essen Deals

東京・蒲田に10月1日、ボードゲームカフェ・バー「Eifer(アイファー)」がオープンした。JR・京急蒲田駅徒歩5分、19:00~29:00(現在は~24:00)、月曜休。

店名はドイツ語で「熱意」という意味。店主の鈴木氏が楽しめる飲食店を開業したいと考え、蒲田にはまだなかったゲームバーを開いた。重量級からパーティーゲームまで、100種類ほどのボードゲームを揃え、これからもどんどん増やしていきたいという。

席数はカウンター6席とテーブル7卓で合計34席。ドリンクに力を入れており、100種類近くをショットバーのように楽しめる。「ボードゲームとお酒の相性の良さを実感して頂けたら」と鈴木氏。料金はチャージ1000円+ドリンク代で、飲み放題3時間2500円。フードは乾き物のみの提供で、持ち込み・宅配注文可となっている。下の階がレストランになっているので腹ごしらえしてから行くのもよいだろう。

お酒の苦手な方や、一人での来店様も大歓迎。今後は来月ころから人狼会や特定のボードゲーム会を企画中で、イベント企画も募集中だという。

Eifer
大田区蒲田4-29-1楓葵ビル6F
[Web ] [Twitter ]

eifer.jpg

国際ゲーマーズ賞(International Gamers Awards)選考委員会は1日、今年の大賞作品を発表した。先月に発表されていた「一般ストラテジー部門」13タイトル、「2人用ストラテジー部門」7タイトルのノミネート作品の中から(TGiWニュース)、最終投票により『ガンジスの藩王』と『コードネーム:デュエット』がそれぞれ大賞に選ばれた。

『ガンジスの藩王』はブラント夫妻の作品で、16世紀のインドを舞台に領地を広げ、富と名声を獲得するボードゲーム。先日発表されたドイツゲーム賞では、『アズール』『テラミスティカ:ガイアプロジェクト』に次いで3位に入賞している。輸入版がホビージャパンから取り扱われている。『コードネーム:デュエット』はドイツ年間ゲーム大賞受賞作を2人専用にアレンジしたもので、場に並んだカードから2人でヒントを出し合って指定された単語を当てる協力ゲーム。ホビージャパンから日本語版が発売されている。

国際ゲーマーズ賞の表彰式は、ドイツで開催されるボードゲームメッセ「シュピール」会期中、ボードゲームギークのブースにて、各国から集まった選考委員の立ち会いのもと行われる。

【国際ゲーマーズ賞2018】

(一般ストラテジー部門)

ガンジスの藩王
(Rajas of the Ganges/I.ブラント&M.ブラント/フッフ)

(2人用ストラテジー部門)

コードネーム:デュエット
(Codenames Duet/V.フヴァチル&S.イートン/チェコゲームズ出版)

International Gamers Awards

camelup20J.jpgホビージャパンは11月下旬、ラクダレースゲーム『キャメルアップ(Camel Up 2.0)』のリニューアル日本語版を発売する。ゲームデザイン・S.ボーゲン、イラスト・C.クィリアムス、3~8人用、8歳以上、30~45分、5600円(税別)。旧版拡張セットとの組み合わせ不可。

2014年にドイツ年間ゲーム大賞を受賞した作品がアートワークを一新し、追加ルールを加えてリニューアルされる。ピラミッドの中からランダムに出てきたダイスでラクダは進む。少しずつ差がついてくるラクダたちの中でどのラクダが1等賞を取るか、ほかのプレイヤーより先に予想しよう。

今度のレースには、最初から見当違いの方向に突っ走っていくイカレたラクダが2頭参加する。とんでもない大どんでん返しは、もう誰も予想がつかないだろう。ゲームボードから飛び出す立体のヤシの木、ボタンを押すとダイスを放出するプラスチック製ピラミッドもゲームの雰囲気を盛り上げる。

内容物:ゲームボード1枚、ダイスピラミッド1基、競走ラクダ5個、イカレたラクダ2個、競走ダイス5個、灰ダイス1個、最終予想カード40枚、協力カード8枚、投票チケット20枚、ピラミッドチケット5枚、観客タイル8枚、エジプトポンドコイン80枚、スタートプレイヤーマーカー1個、ルールブック1冊

アンケート:ボードゲーマーのメガネ率

 このエントリーをはてなブックマークに追加    

Q134:メガネをかけている?

A.メガネ 89票(56%)
B.コンタクト 23票(15%)
C.裸眼で見える 46票(29%)

ボードゲームという趣味をしていて思うのは、メガネをかけている人の多さです。メガネ率100%になることもしばしばあり、メガネをかけていない人が肩の狭い思いをすると言っていたこともあります。

アンケートでは半数以上がメガネをかけていると答え、コンタクトレンズと合わせると71%の方が視力補正が必要だと分かりました。「メガネは顔の一部となっていて、メガネをしていない自分の顔が好きになれないレベルです(ボードゲーム特捜隊さん)」というような方もいらっしゃいます。

ボードゲーム愛好者のメガネ率が高いのは、どういった理由によるものでしょうか?

ひとつは、日本人のメガネ・コンタクトレンズ率がそもそもそれぐらい高いという答え。日本人の7割ぐらいがメガネ・コンタクトレンズを使用しているという調査もあります。

もうひとつは、ボードゲームは近視者向けの趣味であるという答え。秀才くんのメガネ率が高いのは、勉強のし過ぎで視力が落ちたのではなく、近視だと文字を読みやすいからという説があります。これと同様、近視だとルールやカードテキストの細かい文字を読みやすく、趣味にしやすいということがいえるかもしれません。もっとも、長年の愛好者には「最近は、カード類の小さな文字を読もうとすると、老眼鏡が必要になりつつあるのが悩みの種です(わにのこさん)」というように細かい文字が読みにくくなって、テキストのないゲームを好むこともあるようです。

ほかにも、認知機能が高い人ほど近視になりやすい遺伝子をもっているという研究もあって、ここから難易度の高いボードゲームを遊ぶ人ほどメガネ・コンタクトレンズ率が高いという説明もできるかもしれません。ただしこのことはボードゲーム愛好者を差別したり、門戸を狭めたりするような話になってはならないと思います。

メガネには不便なことも多くあります。同卓のメンバーがメガネをかけていたら、長所短所含めて、ちょっとした親近感を覚えるぐらいがよいのではないでしょうか。

10月のアンケートは、エッセン・シュピールの新作チェックです。今月末の開催を前に、ウェブサイトでは新作情報がどんどん出てきています。近年はあまりに多すぎてフォローしきれない状況ですが、皆さんはどれくらいチェックしていますか? 3択の中から一番近いものでお答えください。

リンクフリー このバナーをお使いください