2019年6月アーカイブ

飛行船都市(Airship City)

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縦横無尽の建設競争

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浮遊する飛行船を巡って資源を集め、新たな飛行船や公共施設などを建設するリソースマネージメントゲーム。ゲームマーケット2018秋でanalog lunchboxから発表され、エッセン・シュピールにも出展された。今年、ポルトガル年間ゲーム大賞にノミネートされている。ほかの4タイトルが『ルート』『ブラックアウト・ホンコン』『アンダーウォーターシティーズ』『テオティワカン』だから、いかに高く評価されたかが分かるだろう。


ポルトガル年間ゲーム大賞にノミネート中

手番には、4×4に並んだアクションタイル上で、自分のコマを移動させてアクションを行う。コマは縦横に1マスしか移動できないが、自分のコマははじめ2個あって、1個を踏み台にしてその先に進めるため、選択肢は結構多い。ただ、次の手番のことを考えておかないと行き詰まることもある。

アクションは資源(木材、鉄材、歯車)をもらうものがアクションタイルの半分で、あとは造船、自分のプレイヤーボードの改築、契約の達成、公共施設の建設、自分のコマの追加という資源を支払って行うもの、あとはタイルの位置を『ラビリンス』のようにずらす灯台と、全員集合する港がある。複雑な効果はないが、集めた資源を何に使うかで戦略が分かれる。

造船すると、すぐに売却して即金を得たり、その後のアクションで資源が割引になったりする。レベル1から建設していって、レベル3まで行ければ強い効果が得られ、またゲーム終了時にボーナスも期待できる。木造船、金属製の船、遊覧船の3種類あるのも面白い。

改築はストックできる資源が増えるほかに、紋章を獲得して、対応するアクションを行うたびに追加の資源などをもらえるようになる。契約の達成は手っ取り早い収入源。公共施設は得点も高いがコストがかなり高いので、終盤までに何とか建設したいところだ。

自分のコマを追加すると、1手番に3アクションができるようになり、しかも踏み台が増えるので遠くのアクションタイルまで手が届く。できるだけ序盤に追加しておきたいところだが、追加するためのコストは10金という大金で金策に走らなければならない。

4ラウンドで1ステージ、5ステージでゲーム終了。建設したものや、飛行船・公共施設・契約を多く行ったプレイヤーにボーナスが与えられ、勝利点で勝負する。

3人プレイで75分。まずはコマの追加だろうということで、造船が出遅れたので契約を細かく達成する作戦。結局追加できたのが中盤ぐらいになってしまい、その分で遅れた改築などで手に入る資源が増えず、船はレベル2まで、公共施設なしという結果に終わって2位。まんべんなく作っていくバランス型と、どれかに特化していく一点突破型のどちらでも勝ち目があり、研究のし甲斐がある作品である。アクションタイルを『ラビリンス』のようにずらす灯台が、飛行船というテーマの雰囲気をよく表しているだけでなく、アクションの効率的な組み合わせを目指すプレイヤー間の位置取りを面白くしている。

飛行船都市
ゲームデザイン・須賀正樹/イラスト・柴田沙央里
analog lunchbox(2018年)
3~4人用/14歳以上/75~120分

アークライトは協力型ダンジョン探索ゲーム『マッシヴ・ダークネス(Massive Darkness)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・R.グイトン&J.B.ルリアン&N.ラオール、イラスト・E.グイトン&J.ヘンドリクス、1~6人用、14歳以上、120分、14200円(税別)。

『ゾンビサイド』のデザイナーチームがデザインし、CMON社(シンガポール)からキックスターターを経て2017年に発売された作品。数多くのミニチュアが付属し、それに基づいて同じ年に拡張セットが発売されている。

プレイヤーはクエストを選び、勇者を1人ずつ選んで全員で漆黒の地下迷宮へと降りてゆく。闇の中をさまよいながら、待ち受ける守備隊や徘徊する怪物と戦い、経験点や伝説的な武器を獲得する。クエストをクリアし、経験点を用いて成長させ、ライトブリンガー〈光もたらす者〉と呼ばれる栄えある存在を目指そう。

勇者は、ドワーフ、エルフなど個性豊かな種族とクラスを組み合わせて選ぶことができ、難易度の異なるクエストも10本収録(オリジナルシナリオも作成可能)。精巧で躍動感のあるミニチュアによって、臨場感のある冒険を楽しめる。
 
内容物:ミニチュア75体、両面仕様の地図タイル9枚、ステータスボード6枚、クラスシート6束、カラーベース6個、特製の戦闘ダイス12個、マーカー18個・トークン類106個、ルール&クエスト集1冊、カード299枚(カードサイズ(mm):89 × 63.5(6枚)63.5 × 89(62枚)41.5 × 63.5(231枚))

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アークライトは8月8日、『ふたつの城の物語(Between Two Castles of Mad King Ludwig)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・M.オーマレー&B.ロセット、イラスト・L.ビヴォンほか、2~7人用、10歳以上、45~60分、5800円(税別)。

ストーンマイアーゲームズの『ふたつの街の物語』と、ベジエゲームズの『ノイシュヴァンシュタイン城』がコラボした作品。オリジナルは昨年秋に発売された。狂王ルートヴィヒから依頼された建築家たちが、隣のプレイヤーと協力して2つの城の建築計画を作る。

部屋タイルをドラフトして、自分の左右にいるプレイヤーとの間にある玉座の間の周囲に、それぞれ配置していく。手番には手札から2枚のタイルを選んで公開し、両隣に配置する。タイルは色別にさまざまな効果があり、同じ色を揃えることで得点が上がる。

最後に、できあがった2つの城のうち、得点が低い方を比べるため、どちらの建築もおろそかにできない。パートナーとの連携がどれだけ上手くいくかが勝負の鍵となる。

147枚の部屋タイルのイラストは同じものがなく、全て形の異なる木製の城トークン、フルカラーの得点シートも付く。また収納も特製インサートが入っていてゲームの準備が容易になっている。

内容物:部屋タイル147枚、特殊タイル48枚、謁見の間タイル7枚、早見表7枚、宮廷介添人タイル28枚、ボーナスカード20枚、城トークン7個、得点シート1冊、ルール説明書1冊(カードサイズ:44×67mm)

埼玉・新三郷に6月30日、プレイスペース付きボードゲームショップ「さいころテーブル」がオープンする。JR新三郷駅徒歩15分、駐車場あり、11:00~19:00、火・水休。

デイリーポータルZでライターをしていた小野法師丸氏が店主。運営してきたボードゲーム紹介サイトをそのまま店名にして、団地内の商店街の一角にお店を構えた。「こどももおとなも楽しいボードゲーム」を謳い、幅広い年代をターゲットにする。

300種類のボードゲームが遊べるプレイスペースは、子どもが家族と並んで座れるソファー席もあり、ファミリーでの利用も歓迎する。利用料金は15分100円。販売スペースにあるものは、気に入ったら購入することも可能だ。飲み物の持ち込みは自由でで、ペットボトル・缶ドリンク・菓子類の販売もある。

サイトではキッズ・ファミリー向けを中心に数多くのボードゲームを写真付きでたくさん紹介しており、どのゲームを遊びたいか予め調べておくこともできる。大人も童心に帰って遊んでみてはいかが?

さいころテーブル
埼玉県三郷市彦成3-7-6-2
[Web ] [Twitter ]

アークライトは8月8日、エンジン開発ゲーム『ギズモ(Gizmos)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・P.ウォーカー=ハーディング、イラスト・H.カルドソほか、2~4人用、14歳以上、40~50分、4200円(税別)。

オーストラリアのウォーカー=ハーディングがデザインし、CMON社(シンガポール)から昨年発売された作品。ゴールデンギーク賞・ファミリー部門ノミネート、メンサセレクト受賞、オリジンズ賞ノミネートなどの受賞歴があり、ドイツ市場でも今年のプフェファークーヘルで7位につけ、今年の注目株となっている。

夢のエンジン「ギズモ」の開発を競うカードドラフト&拡大再生産ゲーム。プレイヤーはエンジニアとなり、さまざまなエネルギーとそれを利用する装置を組み合わせ、効率の良いエネルギーを生み出す。

手番には中央のエネルギー生成器から4種類のエネルギー球を取り、それらを使って装置カードを増やしたり、稼働させて得点を生み出したりする。装置は各アクションで発動し、さらにアップグレードやエネルギー効率アップを行うことで、強力なエンジンに育てていく。

第2版で紙製からプラスチック製になったエネルギー生成器とエネルギー球は、『ポーション・エクスプロージョン』に似たギミックで、出口が一つであるためにガチャガチャのようにランダムにエネルギーが出てくる。組み合わせた装置にエネルギー球を投入して稼働させるのは、本当に機械を作っているような気にさせるだろう。

内容物:装置カード112枚、エネルギー生成器1組、エネルギー球52個、エネルギー貯留リング4本、プレイヤー用計器盤4枚、勝利点トークン20個、ルール説明書1冊、効果早見表1枚(※カードサイズ:66mm×66mm)

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各種大会や新作の試遊会でボードゲームを楽しむイベント「ホビージャパンゲームフェスティバル2019」が6月29日(土)と30日(月)、東京・西新宿のベルサール西新宿(都営地下鉄西新宿五丁目駅徒歩6分)で行われる。両日とも10:00~21:00、入場無料(大会エントリーは有料)。

ドミニオン、パンデミック、ジャグルスピード、アイスクール、宝石の煌き、老師敬服の大会が行われるほか、限定グッズがもらえるプレイ・ホビージャパン、アズールやアイスクールの特大版などが試せる新作デモ・体験会コーナー、B級品割引や限定販売もある物販コーナーもある。

パンデミックは2人1組で同じ役割、同じ初期配置、同じ山札から成績を競うもので、優勝チームは10月に開催される世界選手権への出場資格と、渡航費が贈られる。ドミニオンは今年、世界選手権が開催されないことになったため、優勝者には「へそくり」20000円が贈られる。それ以外の大会も世界選手権の開催はなく、純粋に日本一を決める。

大会の日程・参加料・レギュレーションなどは下記サイトを参照。

ホビージャパン:ゲームフェスティバル2019

ウィーン・ボードゲーム・アカデミー(D.デ・カサン代表)は24日、今年のオーストリアゲーム賞「シュピール・デア・シュピーレ」(Spiel der Spiele)を発表し、『禁断の空(Forbidden Sky)』が大賞に選ばれた。このほか、キッズ・ファミリー・フレンド・フリークの4つの部門でヒットゲームが発表されている。

オーストリアゲーム賞は、選考委員が予め候補作を絞り込み、最終的にゲーム経験の少ない人に遊んでもらってその評価で決めている。コアな愛好者が選ぶことが多いゲーム賞の中で、広く遊びやすい作品を選んでおり、ドイツ語圏のショップではドイツ年間ゲーム大賞に次いで影響力の大きい賞とされる。

『禁断の空』は『パンデミック』のM.リーコックがデザインした協力脱出ゲームで、今年日本語版が発売された『禁断の島』、その続編『禁断の砂漠』に続く禁断シリーズ3作目として、ゲームライト社から発売された(ドイツ語版はシュミットシュピーレ)。材料を探索し、電気回路を修理して、ロケットを打ち上げて全員脱出することを目指す。日本語ルール付き輸入版をゲームストア・バネストが取扱中

このほか、キッズ、ファミリー、フレンド、エキスパートの4部門で「ヒットゲーム」が3~4タイトル挙げられ、去年に引き続き「特に注目に値するゲーム」として特別賞も発表されている。

【オーストリアゲーム賞2018】(太字は日本語版あり)
大賞「シュピール・デア・シュピーレ」
禁断の空(Forbidden Sky / M.リーコック / シュミットシュピーレ)

キッズ部門ヒット
カラーモンスター(Das Farbenmonster / フッフ)
ヘンペルのソファ(Hempels Sofa / ハバ)
ミスターカルーセル(Monsieur Carrousel / ロキ)
リスのお仕事(Purzelbaum / ツォッホ)

ファミリー部門ヒット
ハーケンシュラーゲン(Hakenschlagen / ゲルハルズ)
メモファント(Memofant / ピアトニク)
銀と金(Silver&Gold / ニュルンベルガー)

フレンド部門ヒット
ジンジャーブレッドハウス(Hexenhaus / ルックアウト)
メン・アット・ワーク(Men at Work / ペガサス)
スプリングメドウ(Spring Meadow / シュピールヴィーゼ)

フリーク部門ヒット
カルペディエム(Carpe Diem / アレア)
リフトオフ(Lift off / ハンス・イム・グリュック)
スピリットアイランド(Spirit Island / ペガサス)

特別賞
人質交渉人(Der Unterhändler / フロステッドゲームズ)

Österreichischer Spielepreis: Die ausgezeichneten Spiele 2019

ケンビルは6月24日、『ミューズ(Muse)』日本語版を発売した。ゲームデザイン・J.ソレンソン、イラスト・、2~12人用、10歳以上、30分、2400円(税別)。

クイック・シンプル・ファンゲームズから2017年に発売された作品。その名の通り、わずか2ページのルールで遊べるシンプルなチーム戦パーティーゲームだ。タイトルは芸術の女神のこと。プレイヤーは順番にミューズとなってヒントを出し、指定された絵をチームメイトに当ててもらう。

2~3チームになってスタート。ミューズ役のプレイヤーは、6枚のイラストカードから指定された1枚を、2枚のインスピレーションカードから指定された1枚でヒントを出す。インスピレーションカードは「TV番組を1個」「ボードゲームのタイトルを1個」「効果音で」など。

チーム内のほかのプレイヤーは、ヒントをもとに6枚の中から1枚を選ぶ。正解だったらそのカードを獲得し、先に5枚集めたチームが勝つ。

『ディクシット』系のコミュニケーションゲームだが、インスピレーションカードの縛りによってよりチャレンジングで笑いが巻き起こる作品となっている。あなたの想いは果たして、チームメイトに届くか?

ケンビル:ミューズ日本語版

ドイツ年間ゲーム大賞選考委員会は本日、ハンブルクにてドイツ年間キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres)の発表と授賞式を行った。先月ノミネートされていた3タイトルの中から、『バイキングの谷(Tal der Wikinger)』が大賞に選ばれた。昨年の『ドラゴンズブレス』に続くハバ社の製品で、国内発売はまだ始まっていない。

フランス人の夫婦デザイナーがデザインしたアクションゲーム。バイキングたちがボールを転がしてボウリングの要領で樽コマを倒し、お宝を集める。

手番にはボールを四隅に置いてバイキングの足で押して転がす。中央に置いてある樽を倒し、甲板にいるその色のバイキングを進める。止まったマスによってコインを受け取ったり、ほかの色のバイキングからコインを奪ったりするが、進みすぎて水に落ちたバイキングは何ももらえない。コインが全て分配し終わったらゲーム終了で、コインを最も多く集めたバイキングが勝つ。2~4人用、6歳以上、15~20分。

審査委員会は「指先の器用さでプレイできるエキサイティングな宝集めゲームで、甲板での位置取り戦術は考えどころがあり、経験を積みながら長く楽しめること請け合い」とコメントしている。ハバ社がドイツ年間キッズゲーム大賞で大賞を受賞するのは2年連続5回目。

本賞とエキスパートゲーム賞の発表と授賞式は7月22日、ベルリンで行われる。

Spiel des Jahres:Tal der Wikinger ist das Kinderspiel des Jahres 2019

本日発売の月刊誌『GetNavi(ゲットナビ) 8月号』(学研プラス)に、「一生遊べるボードゲーム傑作選60」と題して16ページにわたるとじ込み付録が付いている。

昨年の6月にも「進化するアナゲー。」と題した特集を組んだGetNavi。「もはや一過性のブームでなく、ひとつのカルチャーとして定着した感のあるボードゲーム」をさらにページを増やして特集し、往年の名作から最新ヒット作まで、おすすめタイトルを紹介する。

冒頭で「ボドゲ新3大トレンド」として、①超入門カードゲーム、②埋もれた名作の日本版リメイク、③日本発同人ゲームを当サイトの管理人が分析し、代表的な作品を紹介する。

次にシーン別ハズさないゲームとして「大人同士で楽しむ」パーティーゲーム・ライトゲーム、「親子・子供同士で楽しむ」キッズゲーム、「駆け引きを楽しむ」ゲーマーズゲームを紹介。合計60タイトル、当サイトの管理人、ホビーライターの河上拓氏(暮しとボードゲーム link)、GetNavi編集部ホビー担当の保谷恵那氏のコメントも交えておすすめする。「大人も子どもビギナーもマニアも、何度プレイしても面白い」定番リスト。どんなタイトルが紹介されているか、書店で確かめてほしい。

ボドゲde遊ぶよ!! phase 13-4

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時代劇3600秒(Historical Drama 3600 Seconds)

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予定不調和の笑い

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主人公と脇役を駆使してさまざまなイベントや悪者に挑み、視聴率を競うゲーム。King's Courtがゲームマーケット2006でカラー版を発表して以来のリメイクとなる。そのとき作者が「初版は10年以上前につくられた」とコメントしているので、ゲームマーケットが始まる前、90年代の作品であるが、熱烈な愛好者により20年以上にわたってプレイされてきた。今回の数寄ゲームズ版ではイラストが一新され、『銀魂』や『るろうに剣心』などのキャラクターも加えられ、アートワークも一新されて遊びやすく、ますます楽しくなっている。

主人公カードと脇役カードをランダムに配られてスタート。私の布陣は今回「徳川吉宗」「沖田総司」「服部半蔵」でなかなか頼もしい顔ぶれである。

手番にはイベントカードをめくってハプニングが起こった後、場に並んでいる悪役から1つ選んで、自分の主人公・脇役とダイス対戦する。強いキャラほど振るダイス個数が増えるが、「1」か「6」の個数で勝負するので逆転が起こりやすい。

イベントカードでパワーアップした乱心の旗本(キャストは引いた人が決める。内田裕也)が強すぎて皆の主人公・脇役をことごとく返り討ちに。戦いが終わると病死判定がある沖田総司も、病死する前にやられる。最後はサカモトさんがパワーアップした水戸黄門で何とか仕留めた。

私は主人公も脇役も皆やられてしまい、江戸の街の環境映像が流れるところだったが、序盤に出た入浴シーン(沖田総司の)と、終盤に出た食事シーンで観光番組のようになり、最後の反響カードで何とか視聴率10%超えに成功。でも内田を見事退治したサカモトさんは、ほかにうっかり八兵衛がうっかり切腹するなど見せ場が多く30%超えで1位。

筋書き通りの時代劇が、筋書きをどんどん逸脱していくところはツッコミどころ満載で、終始笑いっぱなしだった。

時代劇3600秒
ゲームデザイン・のーべー/イラスト・鍋野たま
数寄ゲームズ(2019年)
2~7人用/?歳以上/20~70分

ゲームマーケット2019秋:出展受付開始

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ゲームマーケット事務局は21日、ゲームマーケット2019秋(2019年11月23~24日(土・日)東京ビッグサイト青海展示棟)の出展募集を開始した。一次受付は7月10日まで。定数を上回った場合は抽選、下回った場合は二次募集となる。

2日開催となって5回目となる東京ゲームマーケット。東京オリンピックで東京ビッグサイト本棟が使えないため、春と同じ青海会場となる。出展形式は一般、中古、企業、エリアの4種類で、出展料はそれぞれ6480円(1日)、6480円(1日)、73440円(両日)、140400円(両日)から。一般と中古では1日(土曜か日曜)か両日か、一般と企業ブースでは試遊スペースの有無が選べる。

出展できるものは、アナログゲームに関するものであれば創作、中古、輸入、関連グッズ、書籍など自由だが、成年向け商品の販売・プレイはできない。詳しくは下記リンクを参照のこと。申込は、ゲームマーケット公式サイトから出展申込フォームに記入して送付する。〆切後、事務局から通知があるので、返信に従って出展料を支払う。このほかに、カタログ原稿を期日まで送らなければならない。

毎回、〆切を過ぎてから「申込むのを忘れていた」というツイートが見られるため、事務局では特に新規で出展を検討している方に周知を呼びかけている。

ゲームマーケット2019秋:出展申し込み

blackstoriesdsJ.jpgグループSNE/cosaicは7月19日、コミュニケーション推理ゲームのシリーズ新作『ブラックストーリーズ:デイリー・ディザスター(Black Stories: Daily Disasters Edition)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・コリンナ・ハルダー&ジェンス・シューマッハ、2人以上、12歳以上、2~222分、1500円(税別)。

出題者と解答者に分かれ、YesかNoで答えられる質問を重ねながら謎の真相を推理するドイツのカードゲーム。カード1枚だけでプレイできるため、ちょっとした待ち合わせ時間や、車中・旅先などで気軽に遊べる。今回日本語版になるのはドイツ語版が昨年春に発売されたばかりの新作だ。

今回のテーマは災害。本当にあった日常災害で、死が潜む食洗機から、新聞に殺された国家元首まで、そんなつもりはなかったのになぜか厄介ごとに巻きこまれたり、大事故につながったりした奇妙な事件の謎を解く。

ブラックストーリーズはオリジナルのドイツでは数多く作られており、その中から日本語版になったのは『50の"黒い"物語』(2014.4)『鳥肌の立つ"黒い"物語』(2014.6)『とんでもなく過激な50の"黒い"物語』(2014.11)『ファニーデス』(2015.4)『ピンクストーリーズ』(2015.8)『甘さひかえめ、どこまでも"黒い"50の物語』(2015.11)『シットハプンズ』(2016.7)『ボードゲーム』(2016.11)『ファニー・ファニー・ファニーデス』(2017.6)『セックス&クライム』(2018.6)に続いて11タイトル目となる。まだ遊んでないのはどれだろうか?

ジンバブエトリック(Zimbabweee Trick)

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祭りは急激に終わりを告げる

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アフリカ・ジンバブエではムガベ独裁政権による経済政策の失敗により、300兆ジンバブエドル=1円というハイパーインフレが起こった。ひと目ではいくらか分からないような膨大な数字を、トリックテイクに落とし込んだ作品。ゲームマーケット2019春でサークル倦怠期より発表された。

配られた手札を見て、何トリック取れるかを予想する『ウィザード』系のトリックテイクである。マストフォローだが、スートはなく数字をフォローする。自分がプレイしたカードは一の位から累積していき、その累積したもので勝敗を決める。

例えば最初のプレイヤーが「7」を出したら、「7」を持っていれば出さなければならない。「7」を持っていなければ、「9」などを出して勝ちにいくか、「6」などを出して負けるかを選べる(全員が「7」を出したら最後に出した人の勝ち)。

勝った人から2周目に入るが、次に出したカードは十の位となる。例えば「6」を出せば前に出したカードを合わせて「67」。十の位が全員が同じだと、一の位で比べることになる。

これを12回行うと、最後は千億の位まで伸びる。カードを出すたびに数字を言うルールがあり、「8665億5888万9396!」なんてことになる。

ゲームを面白くしているのは「10」というカード。一桁上がるので勝ちやすいが、次は「1」の上に上書きされ、その下の位が「0」であることによって負けやすくなる。勝ち数の予想がしやすくなるカードだ。

12トリックが終わったら得点計算。予想通りなら1トリック2点、予想が外れたら1トリック1点だが、最も多くのトリックを取った人は「破産者」で0点になってしまう。そのため、終盤まで弱い数字を残しておいて、わざと負けられるかが鍵となる。ところが数字の構成が「1」は1枚、「2」は2枚......「10」は10枚となっていることから、小さい数字ほど少なく、勝つことより負けることが難しい。

みんなが調子に乗っているときは一緒に調子に乗って、肝心なところで手を引く。勝つか負けるかのヒリヒリしたスリルもさることながら、お祭りの高揚感と、お祭りが一気に終わっていく虚無感がテーマを見事に表現していて面白い。ジンバブエの特産物をさりげなくあしらったカードのアートワークも素晴らしい。

ジンバブエトリック
ゲームデザイン・新澤大樹/アートワーク・菅原美沙穂
倦怠期(2019年)
3~4人用/8歳以上/20分

Engamesは8月8日22日、『タッソサファリ(Tasso Safari)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・P.プルー、アートワーク・不明、2~4人用、8歳以上、20分、4000円(税別)。

ルダーデン社(フランス)から2004年に発売され、コスモス社(ドイツ)から2012年に『ラコタ(Lakota)』というタイトルでも発売された積み木ゲームのリメイク。無地だったスティックに、オープンプレイ社(韓国)がサバンナの動物の模様をあしらい、さらに地形コマを追加した。

手持ちのスティックを盤上に配置して早くなくすことを目指す。スティックは盤上か、すでに置かれたスティックの上に置くことができ、2本のスティックの上に配置できたら追加でもう1本置くことができる。1本のスティック上には1本しか置くことができないというルールのため、シビアな位置取りが求められる。

サファリ版の特徴として、スティックはキリン、ゾウ、ライオン、シマウマと長さが異なり、さらにキリマンジャロ山とビクトリア湖が盤上に障害物として置かれる。見た目にも美しく、イメージが膨らむアブストラクトゲームだ。

Engames:【予約】タッソサファリ【8月8日発売予定】

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Engamesは8月8日22日、オークションと陣取りのボードゲーム『ビッグショット(Big Shot)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・A.ランドルフ、イラスト・D.リー、2~4人用、8歳以上、45分、3000円(税別)。

オリジナルはラベンスバーガー社(ドイツ)から2001年に発売された作品。故・アレックス・ランドルフ(1922-2004)の隠れた名作と言われる。昨年、オープンプレイ社(韓国)が17年ぶりにアートワークを一新して再版し、今回はその日本語版となる。不動産バブルに沸く都市で、投資家となってオークションで街区を取り合う。

手番にはサイコロを振って、どのコマを競りにかけるか決める。コマは4つ1組で競り落とされ、競り落としたプレイヤーが街区の好きなところに配置する。1つの街区に7つのコマが置かれたら、その街区に最も多くコマを置いているプレイヤーのものになるが、トップタイの場合は、『はげたかのえじき』方式で次点のプレイヤーのものになってしまう。

競りに使うお金は借金もできるが、利息の取立てが厳しくて現金がどんどんなくなっていく上に、街区の利益はゲーム終了時まで入ってこない。他のプレイヤーに任せていいところなのか、絶対取らないといけないところなのか、見極めが肝心となる。

オークション+バッティングという、古典的な要素の組み合わせが織りなすジレンマがゲーマーの心をくすぐる一作、アートワークもパステルカラーで一新されている。

内容物:ゲームボード1枚、キューブ72個、マーカー1個、コイン45枚、プレイヤートークン4個、-10トークン30個、売却済みトークン13枚、ダイス1個

Engames:【予約】ビッグショット【8月8日発売予定】

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カードを使い切ってロンデルしたい

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銅と銀という2つの金属を集め、手札をマネージメントして勝利点を競うゲーム。ドイツゲーム流のシステマチックな作品を発表している四等星が、ゲームマーケット2019で発表した。シビアな金属のマネージメントと、さまざまな効果をもった交易カードのコンボが楽しめる。

「ロンデルカード」で周回コースを作り、自分のコマを置いてスタート。自分の手番には1マス(銅や手札を捨てれば+1、2マス)進んでそのマスのアクションを行う。銅を獲得したり、銅を銀に交換したり、集めた銅や銀を勝利点にしたりできるほか、手札の交易カードを出してその効果を得たり、場から新しい交易カードを入手したりできる。ほかの人がいるマスは飛ばして進むので、なかなか思い通りに行かない。

ポイントはどんな手札を入手し、タイミングよく使っていくかにある。カードにはレベルがあり、高レベルの効果が強いカードを使うには技術力などを上げておかなければならない。技術力を上げるカードもあり、成長の仕方はカード間で絡み合っている。また、コストとしてほかの手札を捨てることもあり、使いたいカードを泣く泣く捨てなければいけないこともある。

捨てたカードは、周回コースを1周すると回収できる。じっくり回って効果の小さいアクションを組み合わせるか、早く回って効果の強いマスだけに集中するかという選択があり、どんな交易カードを獲得するかによっても左右される。

勝利点は王女、王様、司教の3種類があり、いずれも6点以上にするか、2つを9点(最大値)にすればゲーム終了で、手持ちの銅や銀を含めた勝利点の合計で勝敗を決める。勝利点が増えるとそれぞれの「貢献度」も上がり、進めるマスが増えたり、使える交易カードのレベルが上ったりするので、どれを先に伸ばすかというところにも戦略がある。

3人プレイで45分。銀2つ支払って3種類の勝利点を全部+1点と技術力+1というマスをしっかり達成していったhataさんが序盤からリード(銀2つを集めるのは容易ではない)。私は銀までなかなか到達せず、銅4つを支払って王女の勝利点+2というマスを狙っていった。しかし全体的に銅が品薄になり(カード獲得のために支払った銅がストックされるため)、銅を当てにしてゲームを組み立てていた私は行き詰まる。それを尻目に銀をダイレクトに入手できる交易カードを駆使したhataさんが逃げ切って1位。

交易カードは48枚もあり、最後まで出てこないものもある。カード一覧を眺めていると、あれこれ戦略が思い浮かんできて(ほかのプレイヤーに取られたりするので思い通りには行かないが)またプレイしたくなる作品である。

銅と銀の交易者
ゲームデザイン&イラスト:レイ/四等星(2019年)
2~4人用/10歳以上/40~60分

ケンビルは6月18日、『ドリームオン!(Dream On!)』日本語版を発売した。ゲームデザイン・A.ドロワ&J.プロティエール、イラスト・V.モスコン、2~8人用、7歳以上、15~20分、2300円(税別)。

イラストカードを出して夢のストーリーを作り、それを覚えておいて砂時計が尽きたら反芻する協力パーティーゲーム。

仲間と一緒に、不思議で風変わりで複雑な夢を膨らませ、みんなで経験したことを、良いことも悪いことも全て思い出そう。正解すれば得点が入り、高得点ほど、機嫌のよい朝を迎えることができる。

突拍子もないお話が生まれ、作るときも思い出すときも盛り上がれるストーリーテリングゲームだ。

アークライトは7月25日、火星開拓ボードゲーム『テラフォーミング・マーズ』の拡張セット『プレリュード(Prelude)』と『コロニーズ(Colonies)』を日本語版で同時発売する。ゲームデザイン・J.フリクセリウス&J.フリクセリウス、1~5人用、12歳以上、90~120分、それぞれ3200円、2500円(税別)。プレイするためには『テラフォーミング・マーズ』基本セットが必要。

『ヘラス&エリシウム(Hellas & Elysium)』、『ヴィーナス・ネクスト(Venus Next)』に続く拡張セット。『プレリュード』は昨年夏、『コロニーズ』は昨年秋に発売され、この度日本語版となる。

『プレリュード』のテーマは「テラフォーミングの加速」。野心的な大企業が、テラフォーミングの準備を着々と整えつつある中、自社の行く末と、火星の未来史の流れを決める重要な岐路に立たされる。35枚のプレリュード・カードでテラフォーミングのプロセスや企業エンジンを加速できるほか、これにテーマを合わせる形で新規の5つの企業と、7枚のプロジェクト・カードが同梱される。

内容物:地球化指数ソロ・カード1枚、プロジェクト・カード 7枚、プレリュード・カード35枚、企業カード5枚、ルール説明書1冊(カードサイズ:88×63mm)

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『コロニー』はのテーマは「太陽系外への入植」。金属その他の資源を求めて、各企業はその活動を、太陽系の隅々にまで広げ、収入を増大させる。天体タイルにコロニーを作り、通商艦隊を送り込もう。こちらにも新規の5つの企業と、プロジェクトカードが同梱されるほか、かつてプロモカードであった〈大気採集施設〉〈木星ランタン〉〈月よりの輸出〉が、正式カードとして採用されている。

内容物:プロジェクト・カード49枚、天体タイル11枚、艦隊基地タイル1枚、通商艦隊コマ8個、企業カード5枚、参照タイル1枚、交易マーカー8個、ルール説明書1冊(カードサイズ:88×63mm)

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オリジンズ賞2019に『ルート』

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アドベンチャーゲーミング・アーツ&デザイン・アカデミー(The Academy of Adventure Gaming Arts and Design)はアメリカ・ゲームメーカー連盟(GAMA)は16日、アメリカのオハイオ州コロンバスにて開かれたオリジンズ・ゲームショーにて、第45回オリジンズ賞を発表した。

毎年3月のトレードショーでボードゲーム小売業者の投票によって選ばれたノミネート作品が発表され、その中からオリジンズ・ゲームショーの参加者による一般投票によって各部門の大賞が選ばれた。ボードゲーム、カードゲーム、TCG、ファミリーゲーム、ミニチュア、TRPG、TRPGサプリ、アクセサリーの8部門についてそれぞれベストゲームが選ばれた。

ベストボードゲームとして大賞に選ばれたのは『ルート(Root)』。スタートの配置もアクションも異なる4種族(拡張で6種族)が戦う非対称ゲームで、4月に発表されたゴールデンギーク賞でも大賞を受賞している。国内では目下、サイコロ堂が輸入版を取り扱っており 、アークライトから日本語版が発売されることが決定している。

カードゲーム部門には、無言の間合いでカードを出す『ザ・マインド(The Mind)』、ファミリーゲーム部門には可愛い動物たちのデッキビルディングゲーム『ティー・ドラゴン・ソサエティ・カードゲーム』が選ばれている。

ボードゲーム部門、カードゲーム部門、ファミリー部門の受賞作はそれぞれ昨年が『グルームヘイブン』『エクス・リブリス』『アズール』、一昨年が『サイズー大鎌戦役ー』『ミスティックヴェール』『ハッピーサーモン』となっている。

【第44回オリジンズ賞】(ボードゲーム関連のみ)
ゲーム・オブ・ジ・イヤー/ボードゲーム部門:ルート(Root /レーダーゲームズ)
(ノミネート:ブラス・バーミンガム、クロニクルス・オブ・クライム、クリプティド、エバーデル、ギズモ、パルサー2849、ライジングサン、スペースベース)

カードゲーム部門:ザ・マインド(The Mind / パンダザウルスゲームズ)
(ノミネート:アナトミー・フラックス、チューズ・ユア・オウン・アドベンチャー:ハウス・オブ・デンジャー、ダークソウルズ:ザ・カードゲーム、ゲット・ザ・マクガフィン、メイデンズクエスト、ヴィレナス)

ファミリー部門:ティー・ドラゴン・ソサエティ・カードゲーム(The Tea Dragon Society Card Game / レネゲイド)
(ノミネート:ザ・クライマーズ、エチドナ・シャッフル、ザ・マンスキー・ケイパー、パントーン:ザ・ゲーム、スパイクラブ、ストロベリーニンジャ、スーパーキティ・バグ・スラップ、私が夢見るとき)

ゲームの殿堂:V.フヴァチル、メイジナイト、アップルトゥアップル
期待の星賞:J.ステグマイヤー

Origins Game Fair: 45th Annual Origins Awards Recap!

マテル・インターナショナルは6月下旬、『ウノ フリップ(Uno Flip!)』日本語版を発売する。作者・アートワーク不明、2~10人用、7歳以上、プレイ時間自由、1000円(税別)。

ルールは通常の『ウノ』と同じで手札を早くなくすゲームだが、カードの表(ライトサイド)と裏(ダークサイド)の2つのサイドがあり、ライトサイドでゲームを開始し、フリップカードが出たら全員でカードを裏返しダークサイドにチェンジする。

ダークサイドはカラーも一転し、ピンク・水色・オレンジ・パープルとなり、次の人が山札から5枚引く「ダークドロー5」や、宣言された色が出るまでカードを引き続けなければならない「ダークカラーワイルド」といった過酷なカードが登場する。

サイドをチェンジすると、それまでの面は無効になり、新たなダークサイドで戦わなければならない。サイドは目まぐるしく変わり、表に裏の内容をどれだけ把握しておくこともポイントになる。

定番の赤箱『ウノ』、昨年発売された青箱『ドス』に続く紫箱の登場を、マテル社は「3兄弟目」と呼んでいる。

マテル:「UNO(ウノ)」からカードの表も裏も主役の新商品が登場!「UNO FLIP(ウノ フリップ)」6月下旬より発売

翡翠の商人(Merchants of Jade)

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8枚を競りで分ける

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競り/オークションゲームは、プレイヤー間でバランスを取るものが多く、相場感を共有しないと面白さが味わえないことから中級向けに位置づけられることが多い。『ナショナルエコノミー 』のスパ帝国が今年発表したこの競りゲームは、「8枚のカードをみんなで分ける」という仕組みによって、相場感を分かりやすくし、経験を問わず楽しめる作品となっている。

山札から8枚のカードを場に並べたらゲームスタート。手番プレイヤーから時計回りに、何枚ほしいかを宣言する。4人ならだいたい2枚といったところだろう。以降のプレイヤーは、降りるか、前のプレイヤーより少ない枚数をいう。こうして一番少ない枚数を言って、ほかの全員が降りたら、その枚数だけ場から好きなカードを取る。ほかのプレイヤーは残ったカードを再び競っていく。最後に残った1人は残り全部をもらえるが、それは全員が選ばなかったものなのであまり魅力がないかもしれない。

カードは集めれば集めるほど得点効率(1枚だと1点だが、2枚で3点、3枚で6点......12枚で78点!)が高まる「翡翠」、純粋に得点になる「金」、金の得点を超えなければ得点になる「贋金」、最も多く集めた順に得点になる「香辛料」、A~Eを揃えれば得点になる「書物」の5種類。ゲームが進むにつれて、カードの欲しさがプレイヤーによって変わり、宣言枚数に影響を及ぼす。

さらにこのゲームの特徴として、「○枚取って1枚返す」という宣言ができる。優先順位は「3枚取る」>「3枚取って1枚返す」>「2枚取る」>「2枚取って1枚返す」>「1枚取る」>「1枚取って1枚返す」となっている。金の得点を超えてしまった「贋金」はもう返せないが、ほかの人より多く取りすぎた「香辛料」、重複して取った「書物」などを返すことで、よりよいカードを取りたいところ。でも、返したカードはほかの人が取っていくことになるので、どこまで敵に塩を送ってよいかも判断しなければならない。「このカードを返したら、あの人が取っていくはずだから、そうすると得点がドカンと増えて......」

山札のカードがなくなったらゲーム終了&得点計算。全てのカードが出てくるので、「まだ金の8は出てないな」といったカウンティングも判断に関わってくるだろう。

3人プレイで20分。3人だと「2枚、3枚、3枚」ぐらいの分け方が基本になるが、状況によって「2枚取って1枚返す」「1枚取る」もあり、残りの人がたくさんカードを取ってしまうので悩ましい。終盤は香辛料のトップ取りと、贋金がオーバーするか否かの瀬戸際でどんどん盛り上がった。自分が損をしても相手に大得点チャンスを与えないといったプレイも可能で、まだまだ研究の余地がありそうだ。

翡翠の商人
ゲームデザイン・西村裕/イラスト・長谷川登鯉
スパ帝国(2019年)
2~5人用/10歳以上/20~30分

すごろくやは6月15日、協力カードゲーム『バンディド(Bandido)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・M.N.アンダースン、イラスト・L.G.ペレズ、1~4人用、6歳以上、10~15分、1400円(税別)。

ヘルベティク社(スイス)から2016年に発売された作品。牢屋にいる悪党が穴を掘って脱獄しようとしているのを、相談して通路カードを配置し、全てループか行き止まりにすることを目指す。

簡単に見えて通路カードはどんどん分岐していくため、先の先まで考えた配置が求められる。美しいデザインと相まって、気軽に出したくなる小箱ゲームだ。

ヘルベティク社は昨年のエッセン・シュピールで複数の日本人から注目を集めた出版社で、ゲームストア・バネストで輸入版13タイトルが取り扱われている(こちらから製造元「Helvetiq」で検索)。

すごろくや:バンディド

ボードゲームが流行していることを示すひとつの指標として、ボードゲームカフェの数が挙げられることがある。最近は、「350店舗」といわれるのを目にすることが多いが、これはおそらく、ボドゲーマの登録数 に基づいているものと見られる(今日現在で346店)。

しかしこのリストを仔細に見ていくと、ボードゲームカフェ・バー、プレイスペース、ボードゲームのできる諸施設(宿泊施設、人狼ルーム、カラオケルームなど)が混在しており、しかもすでに閉店したものも少なくない。そのためこの数は正確さを欠き、盛っている感がある。

当サイトでは、ボードゲームカフェ/バー/プレイスペースリンク集 を定期的に人力更新している。当サイトで把握している情報のほかに、『ボードゲームカフェパス』(1~3)、『All Gamers』の「全国ゲームカフェ・ショップ一覧」も参照した。今回さらに、「ボードゲームカフェ/バー」と「プレイスペース」を分けて整理し直してみた。

ボードゲームカフェ・バーとプレイスペースの違いは飲食提供の有無にあると思うが、ここでの分類はあくまで、お店の自称に基づいている。すなわち飲食提供がなくてもボードゲームカフェ・バーと名乗っていればボードゲームカフェ・バーとし、飲食提供があってもプレイスペースと名乗っていればプレイスペースとしている。また、ボードゲームのできる諸施設はどちらからも除外している(カフェとバーは区別が難しく同じものとして扱った)。

この結果、ボードゲームカフェ・バーに分類されたお店は163件。その後、ウェブサイトなどからボードゲームをメインコンテンツとしていないと見られるカフェ/バーを「ボードゲームも遊べるカフェ/バー」として別に分けたところ、全国のボードゲームカフェ・バーは148件となった。すなわちボードゲームカフェは全国に約150件前後で推移しているというのが当サイトの見解である。

これではインパクトがないと思う方のために、ボードゲームカフェ・バーとプレイスペースの新規オープン数の推移も調べた(下グラフ)。ここには、すでに閉店したところも含まれている。これによると、2016年から急増し、2017年と2018年には年間合計70件以上、1週間に1件のペースで新規オープンしていたことが分かる。

2019年の新規オープン数は今日までで22件(カフェバー14件、プレイスペース8件)。このペースだと1年に約50件に留まる。現在ボードゲームカフェ・バーもプレイスペースも飽和状態という認識が広まっており、1週間に1件というようなハイペースはもう見込めないため、2017年や2018年がピークになりそうだ。全国のボードゲームカフェ・バーの件数も当面、150件前後で推移すると見られる。

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すごろくやは6月15日、『カルテル(Kartel)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・R.クニツィア、イラスト・F.キンデラン、2~6人用、6歳以上、15分、2200円(税別)。

オリジナルは2018年、ヘルベティク社(スイス)から発売された。リメイクではないクニツィアのオリジナル作品。刑事となって7つのマフィアの組員と賄賂を集める。

タイルを環状に配置し、全員共通の刑事コマをもってスタート。手番にはダイスを振って刑事コマを進め、着いたところにあるタイルを獲得する。ダイスは2~4の目があり、その目の範囲内でいくつでも進めるが、どのタイルを取るかが重要だ。

タイルは7色あり、ワイロはプラス点、組員はマイナス点だが、ボスが投獄されると逆にワイロがマイナス点、組員がプラス点になる。5色目のボスが投獄されたらゲーム終了。ほかのプレイヤーの状況をよく見て、ワイロを集めるか組員を集めるか考えなくてはならない。

シンプルなルールの中で、クニツィアらしいジレンマと駆け引きが楽しめる一品だ。オインクゲームズのようなシンプルで機能的なデザインも注目ポイント。

すごろくや:カルテル

happysalmonJ.jpgジーピーは7月26日、『ハッピーサーモン(Happy Salmon)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・K.グルール&Q.ウェイア、イラスト・L.デサンテス、3~6人用、6歳以上、2分、1500円(税別)。ブルーとグリーンの2色がある。

ノーススターゲームズ(アメリカ)から2016年にグリーン版が発売され、コスモス社のドイツ語版をはじめ8ヶ国語で販売されている作品。同時プレイで手札に描かれたアクションを行い、同じカードをもっている人をどんどん見つけて手札をなくすゲーム。

カードは「ハイタッチ」「グータッチ」「スイッチ(場所交換)」「ハッピーサーモン(魚のように手を振って交差させる)」の4種。カードを配ってゲームが始まったら、自分がやりたいアクション名を言い、同じプレイヤーがいたらそのアクションを行って手札を捨てる。30秒でルールが分かり、1~2分で決着がつくハイスピードなゲームだ。

魚型のポーチに入っており、室内だけでなく外出先でも遊べる。製品を2つ合わせれば最大12人でのプレイが可能で、更にゲームが盛り上がる。

『AllGamers オールゲーマーズ』第3号

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冒険企画局とクリエイティブAHCによるアナログゲーム総合誌の最新号が、ゲームマーケット2019春で発売された。A4版70ページで1500円(税別)。イエローサブマリン各店舗などで取り扱われている(取扱店舗はウェブサイト 参照)。

ボードゲーム、TRPG、LARP、謎解きなど幅広く、かつ豪華執筆陣により深く掘り下げる。カナイセイジ・木皿儀隼一・米光一成・三島健司(つかぽん)座談会、アナログゲーム業界の法的問題(従業員が客と遊べるかなど)に弁護士が答えます!!、ゲームカフェ大賞2018-2019、阿曽山大噴火のマニアックゲーム、健部伸明の重ゲー一本勝負、アナログゲーム業界未来地図(白坂翔)、仏教とボードゲーム(向井真人)、ゲームショップ店長コラム(バネスト・キウイ・テンデイズ)など、今号はこれまで以上にボードゲーム関連が充実している。

ゲームカフェ大賞は第2回で、40店舗以上の投票により『たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。』が大賞、『テラフォーミング・マーズ』が2位、『アズール』が3位と硬軟取り混ぜた面白い結果となっている(第1回2017-2018は『サイズ-大鎌戦役-』『ボブジテン』『テラフォーミング・マーズ』の順)。各ゲーム別に掲載されているカフェからのコメントが面白い。

クリエイティブAHCは昨年秋に発表したカードゲーム『斯くして我は独裁者に成れり』を先月末から今月始めにかけて舞台化するなど、ゲーム制作、雑誌制作以外にも意欲的な活動を展開している。冒険企画局も書籍『リアルRPGを日本でやりたい!! LARP奮闘記』を刊行するなど新しい挑戦を始めており、『オールゲーマーズ』は今後も、アナログゲーム界の新しい動きを取り入れ、ますます充実した誌面づくりが期待される。

延ばしたい路線≠やりたいアクション

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19世紀のアメリカを舞台に、株を購入し鉄道を延伸するボードゲーム。ゲームマーケット2019春に発表されたOKAZU brandの最新作で、久々の大箱ゲームでもある。鉄道や株というと重量級ゲームだと思われるかもしれないが、ゲーム中にやりたいことがはっきり見えていて、プレイ時間も60分を超えないため、重苦しさを全く感じさせない。

最初に旅客チケットカード(指定された都市をつなぐと得点)と、貨物チケットカード(指定された貨物を集めると得点)をもってスタート。序盤は、このカードがゲームの方針になる。

手番には、4枚の手札から1枚を出し、その色の路線を延ばす(コマを置く)。そして伸ばした路線の両脇にあるマスのアクションでお金や貨物や金塊などを獲得する。さらに手札から1枚を株として自分の前に出し、手札を補充して終了。これを規定ラウンド行う。

鉄道会社は6社あり、それぞれ起点がゲームの最初に決まっている。どの路線を延ばすかは手札とやりたいアクション、手持ちのチケットカード次第だが、さらに最終的に長く伸びた鉄道会社の株を多く持っていれば得点が高いため、プレイヤー間のマジョリティーも考えなければならない。

また、ほかのプレイヤーとの利害関係もあって、協力してひとつの路線を延ばしていくこともあれば、別の路線と競合することもある。手番数は思いの外少ないため、ほかのプレイヤーが引いた路線に便乗できればしたいところだ。

お金はいつもカツカツだ。お金を払えば途中の都市に都市コマを置いて得点にしたり、株購入駅で株を買ったり、ほかの鉄道会社がいる路線に延伸したりできるほか、乗換チケット、交易品、路線の延伸もできる。しかし収入は資本金駅に行くか、駅のアクションをパスすることでしか手に入らない。

ゲームが終わったら得点計算。つながった旅客チケットカード、集まった貨物チケットカード、鉄道会社ごとのマジョリティー、お楽しみの金塊、余ったお金や交易品を得点にして合計点を競う。

3人プレイで45分。西部に起点駅がなかったため、東側からひたすら延ばしていく展開となった。幸い一路線が長く延びてくれたおかげで何とか旅客チケットカードをクリア。交易品も、都市コマを全部建てながら無事に集まった。勝ちそうだと思ったが終盤に遠回りして路線敷設した分、得点が入らず僅差で2位。

マップは同じアメリカでも、駅チップの初期配置がランダムであるため、要所もゲームごとに変わる。また手札運がほどほどにあるのも重苦しさを緩和し、ほかプレイヤーの動向を踏まえてほしい路線に優先順位を付け、タクティカルに勝ち筋を探っていくのが楽しい。OKAZU brandの魅力をたっぷり詰め込んだ、完成度の高い作品である。

アクロス・ザ・ユナイテッドステイツ
ゲームデザイン・林尚志/イラスト・ryo@にゃも
OKAZU brand(2019年)
2~5人用/10歳以上/60分

朝日新聞の本日の朝刊「ニュースQ3」で、「デジタル時代にボードゲーム人気復活?」という記事が掲載された。このコーナーでボードゲームが取り上げられるのは2015年の『枯山水』記事以来。

書き出しは現在クラウンドファンディング中の『スペースインベーダー・ボードゲーム 』。30ドル以上の出資で製品が贈られるアメリカのプロジェクトで、〆切の6月15日を前にして現在のところ目標45000ドルの2倍以上となる115,500ドル(1254万円)が集まっている。これについて開発元である612エンターテインメントのアマディCEOが、3年ほど前から世界的にボードゲームの復活期が来ているとコメント。

話題は次にゲームマーケットに移り、運営の刈谷氏はSNSの後押しや、ボードゲーム市場の成長率が毎年20~30%であることなどについて話し、かつてのテレビゲーム世代が趣味として自作し、その光るアイデアが海外メーカーから注目されているという。ゲームマーケット来場者の推移グラフも掲載されている。

なお、記事中でシステムエンジニアの西野勝章氏が作った「20~80代の人生をたどるボードゲーム」はタイトルが明記されていないが、『もうひとりの私を生きるボードゲーム カレポ 』。ネット通販で3500円で販売されている。

朝日新聞:(ニュースQ3)デジタル時代にボードゲーム人気復活?

テンデイズゲームズは6月9日、アクション協力ゲーム『スライドクエスト(Slide Quest)』日本語版を発売した。ゲームデザイン・J.F.ルシャス&N.ブルゴワン、イラスト・S.エスカパ、1~4人用、7歳以上、15~45分、3600円(税別)。

ブルーオレンジゲームズ(フランス)から今年発売された作品。自分の手元にある棒で4方向からボードを傾け、騎士である冒険者をゴールにたどり着かせ、王国を救うことを目指す。

冒険者は裏にボールが仕込まれており、ボードを傾けることでボード上を滑る。プレイヤーは息をあわせ、ボードをうまく傾けて、敵を倒し、地面に開いた穴や作、爆弾を避けてゴールを目指す。

ボードは難易度別に両面仕様で全20面。アクション要素と協力要素をかけあわせた、思いもよらない冒険者の動きに一喜一憂できる作品だ。

内容物:ボード1枚、レバー4つ、マップ20面、冒険者コマ1個、障害物8個、罠9個、ライフカウンター1個、ハートマーカー1個、ゲームセイバー1個

テンデイズゲームズ:スライドクエスト

テンデイズゲームズは6月9日、『ポンコツロボット大乱闘(Moon-Bots)』日本語版を発売した。ゲームデザイン・F.クーデル、イラスト・S.オーブラン、2~4人用、7歳以上、30分、2600円(税別)。

ブルーオレンジゲームズ(フランス)が今年発売した作品。月に集まった科学者たちが、自作のロボットバトルを繰り広げる。

ゲーム開始時のロボットは攻撃方法も限られ、与えられるダメージも低いが、エネルギーを支払ってさまざまなパーツを手に入れ、ロボットを強化していく。エネルギー回復システムや、秘密兵器も用意されており、強化方法は多彩。

しかし効果的な攻撃が繰り出せるかどうかはサイコロ次第。サイコロも目を味方につけなくてはならない。さまざまなパーツを選択して作ったロボットに愛着が湧くバトルゲームだ。

内容物:能力カード65枚(ロボットパーツ24枚、アップグレード24枚、秘密兵器17枚、開発コストカード3枚)、ダイス16個(各プレイヤー4個)、ロボットボード4枚、エネルギーカウンター4個

テンデイズゲームズ:ポンコツロボット大乱闘

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ボドゲde遊ぶよ!! phase 13-3

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アークライトは、フィギュアボードゲームプロジェクト『ドラゴンギアス』を始動する。原作・イシイジロウ、ゲームデザイン・川崎晋、メインビジュアル&キャラクターデザイン・西村キヌ、メカニックデザイン・絵を描くPETER、フィギュア造形・高木アキノリ、製造・マックスファクトリー、2020年発売予定、価格未定。

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今週末に中国・上海で行われている「ワンダーフェスティバル上海」にて発表された。騎士団側とドラゴン側に分かれて戦う1体1の対戦ゲーム(1人用または協力プレイのシナリオモード、2対2のチーム戦モードもあり)。

互いに巨大ロボ1体と騎士団7体、巨大ドラゴン1体とドラゴニュート7体を操って戦う。プロットによってアクションを選択する巨大ロボット/巨大ドラゴンと、相手の行動を見ながら的確な対応が求められる騎士団/ドラゴニュートという2種類のルールで豪華フィギュアのコマたちが動きまわる。

今年8月のジェンコン、10月のシュピールにも出展予定で、秋ごろからキックスターターを通してプロモーションが開始される予定。先月発表された「カイジュウ・オン・ジ・アース 」プロジェクトと並んで注目される。

ドラゴンギアス公式サイト

evilhighpriestJ.jpgアークライトは7月18日、『名状しがたき邪神のしもべ(Evil High Priest)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・L.&S.ピーターセン、2~5人用、14歳以上、40~90分、7200円(税別)。

『クトゥルフ・ウォーズ』などを手がけるピーターセンが立ち上げた「ピーターセン・ゲームズ」からキックスターターを経て昨年リリースされた作品。旧支配者に仕える司祭となり、助祭たちを率いて忠誠を競う。

宝物、生血、魔力、呪文書を集めて、旧支配者を解き放つが、資材は「探索者」も狙っている。幽閉された部下たちを救出し、怪物を召喚し、襲撃に備えよう。最後の「古き印」が破られたとき、枷から解き放たれた旧支配者によって、誰よりも貢献した司祭が唯一無二の大司祭に任命される。

メインシステムはワーカープレイスメントで、部下をボード上のいろいろな場所に配置してアクションを行う。部下を救出することでアクションが増えていく。カルトボードは「大いなるクトゥルフ」と「森の黒山羊」の2面あり、全く異なる戦略が求められる。

内容物:カルトボード(両面仕様)カルトボード(両面仕様)1枚、階段タイル儀式ボード1枚、広間タイル6面ダイス3個、王の歓心タイル聖域ボード5枚、お堀タイル資材トークン114枚、設計図ボード助祭コマ30個、襲撃マーカー6枚、教典(ルールブック)1冊、怪物カード・汎用:15枚、街ボード1枚、カード置き場1枚、白鳥トークン司祭ボード5枚、秘密の白鳥トークン古き印13枚、スコアシート司祭コマ5個、庭園ボード筆頭司祭マーカー1枚、ルール説明書深きものマーカー1枚、部屋カード(37mm×63mm)
40枚、怪物カード・ショゴス(63mm×89mm)1枚

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高円寺・神保町のボードゲーム専門店すごろくやは8月3日(土)、東京都立産業貿易センター台東館 (東京メトロ浅草駅徒歩5分)にて1日イベント「すごろくや祭2019」を開催する。11:00~17:00、組み立て式の椅子「どこでもスツール」付きで前売3000円、3日前~当日3500円、前売優先で600名まで。

昨年に引き続き2回目となるイベント。丸テーブルに組み立て式の椅子で新作・名作ボードゲームを遊ぶことができる。今回はチャレンジゲームコーナーとして、『バトルライン』で本物のお寿司を奪い合う「お寿司ライン」、バルーンスティックを使った『バルバロッサ』、会場内で同郷人を探して対決する『かたろーぐ』など趣向を凝らした企画を用意。参加賞として「や祭コイン」がもらえ、集めるとスキンスタンプや景品がプレゼントされる。

また飲食エリアではソーセージホットドッグ、オリジナルタンブラー入りドリンク、ケーキセットなどが楽しめるほか、昨年と同様にステージイベントと全品1割引の販売エリアもある。ボードゲーム専用の特製家具などを展示する「収納エリア」、関連作品を展示する放課後さいころ倶楽部エリア、ジョイントマット敷きのキッズスペースもあり、昨年以上に盛りだくさんのイベントとなる。

前売り券はすごろくやウェブサイトの通信販売 linkまたは店頭にて。

すごろくや祭

powergridreJ.jpgアークライトは7月18日、『電力会社:充電完了!(Power Grid: Recharged Edition)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・F.フリーゼ、イラスト・マウラ=カルスキー、2~6人用、12歳以上、120分、5600円(税別)。

電力会社の経営者となって、発電所を買い、電力を生み出し、都市に届ける戦略ボードゲーム。充電完了版はドイツ語版では第3版、英語版では第5版として世界で今年発売される最新のもので、日本語版としては2010年以来9年ぶりの再版となる。

手に汗握る発電所のオークション、しのぎを削る電力網の陣取り競争といった魅力はそのままに、アメリカ/ドイツの各マップごとの特殊ルールや、リアルな資源コマ、2人用ルール「コンツェルンとの競合」などを収録する。また資源の補充数を記した「資源補充カード」や、ラウンドの区切りがわかる木駒が追加され、遊びやすさが大幅アップしている。

内容物:両面仕様のゲーム盤1枚、カード類54枚、都市コマ132個、資源トークン84個、オークション・ハンマー1個、割引マーカー1個、第2ステージ仕切り1個、ゲーム終了仕切り1個、紙幣120枚、ルールブック1冊(※カードサイズ70×70mm)

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tukiJ.jpgホビージャパンは7月上旬、『トゥキ(Tuki)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・G.レヒトマン、イラスト・C.クイリアムズ、2~4人用、8歳以上、30~45分、6000円(税別)。

『ウボンゴ』のデザイナーによる積み木パズルゲームで、プランBゲームズ(カナダ)が『アズール』に続く「ネクストムーブゲームズ」のレーベルで今春発売した。タイトルはイヌイットの言葉で、狩猟場・魚が豊富な場所・隣の村への道を示す標識として使われた石積み(「トゥキリク」)の略称。

ラウンドの開始時にトゥキリクカード1枚引き、ダイスを振ってその目の指示する向きにカードを置いたら全員同時スタート。自分の手元の石ブロックと雪塊ブロックを積み上げて、カードに指示された通りにトゥキリクを造る。石の色や接触面がカードの表示と全く同じでなければならない。

全員が完成できたら答え合わせで、全員正解だったら最後に完成させたプレイヤーが敗者、不正解が1名だけの場合はそのプレイヤーが敗者、不正解が複数いる場合は最初に不正解を完成させたプレイヤーが敗者となる。

石3個使用の標準レベルと、石4個使用の上級レベルの2つの難易度で、全600種類の課題を用意。手先の器用さだけでなく、さまざまな形の雪塊ブロックをどこに使うか、パズル早解きが問われる作品だ。

内容物:石(4色)12個、雪のブロック12個、カード100枚、カードスタンド1つ、ダイス1個、ルールブック

karutard1.jpgホビージャパンは今月、TVアニメ『えんどろ~!』に登場するアイテムをカードゲームにした作品『カルタード from えんどろ~!』を発売する。作者不明、2~7人用、7歳以上、3~20分、1800円(税別)。

『えんどろ~!』は今年TOKYO MXなどで放送されたテレビアニメで、勇者パーティーの冒険を描いた日常系ファンタジー。「カルタード」はカード型のアイテムで、武器や道具にしたり、魔法を発動させたりできる。

本作では主人公のユーシャ、セイラ、ファイ、メイたちを中心に58枚、登場人物たちやモンスター、アイテムなどもあしらっており、パッケージと最上位カードは、Studio五組による描き下ろし。

シンプルなルールの「カルタードきょうそ~!」と、原作のストーリーを再現した「レベルをあげよ~!」の2つのルールが用意され、アニメの仲間たちのように楽しく遊べる。

内容物:カルタード54枚(トランプとしてもプレイ可)、勇者パーティーカード4枚、レベルアップカード4枚、ルールシート1枚

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©ERP/えんどろ~製作委員会!

twinitgeJ.jpgホビージャパンは6月下旬、『ツインイット! ゲーマーズエディション(Twin it: édition jeux de société)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・N.ソーニエ&R.ソーニエ&T.ヴァルシェー、グラフィックデザイン・T.ヴァルシェー、2~6人用、6歳以上、30分、2200円(税別)。

『ジャングルスピード』のヴァルシェーによるリアルタイムパターン認識ゲームのテーマバージョン。順番に自分の山札から1枚ずつカードをめくってテーブルの上に出していき、同じ絵柄のカード2枚が出現したら、早い者勝ちでそのカードを取る。

ルールは『ツインイット!』と同じだが、有名なボードゲームをあしらったデザインになっており、ボードゲーム愛好者にはたまらないものとなっている。競技モード(個人戦)、チーム戦、協力ゲームの3つのモードで楽しめる。

収録されているのは『バックギャモン』『ウノ』『ジェンガ』『人狼』のような古典から、『世界の七不思議』『アグリコラ』『カルカソンヌ』『ドミニオン』のような傑作、『ラブレター』『ピクテル』などの日本ゲーム、さらに『アズール』『ザ・マインド』『ウェルカムトゥ...』など最新作まで119種類。デザインの仕方はこれらのゲームを知っている人ならば分かるというもので、まさにゲーマー向けの作品となっている。

内容物:両面に絵柄が表示されたカード135枚、ルールシート1部

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大阪・心斎橋に8日、JELLY JELLY CAFE(ジェリージェリーカフェ)大阪心斎橋店がオープンする。大阪メトロ心斎橋駅徒歩1分、13:00~23:00、不定休。

渋谷、池袋、下北沢、福岡天神、水道橋、横浜、立川、名古屋大須、池袋2号、新宿、川崎に続き、12店舗目となるジェリージェリーカフェ。年間のべ8万5千人以上が来店するビッグチェーンが初めて関西に出店する。

300種類以上のボードゲームが遊べ、食べ物の持込み・途中入退店は自由。無線LAN・電源を自由に使える。

料金体系は他店と共通で、平日デイタイム1500円、土日デイタイム2000円、ナイトタイム(18:00~)は平日土日ともに1500円。いずれもワンドリンク付き(追加の飲み物はアルコールドリンク500円、ソフトドリンク300円均一)。この料金で最大5時間まで遊べる。学生・子供料金あり。ウェブ予約も可能。

JELLY JELLY CAFE 大阪心斎橋店
大阪市中央区東心斎橋1-12-19エイトビルヂング5F/TEL:06-6563-7478
[Web ] [Twitter ]

アークライトは、ドロッセルマイヤーズと共同で連絡ボードゲームプロジェクト『KAIJU ON THE EARTH(カイジュウ・オン・ジ・アース)』を始動させる。第1作(タイトル未定)は上杉真人氏がデザインを担当し、今年11月のゲームマーケット2019秋に発表される予定だ。

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「日本から世界へ発信するオリジナルIP(知的財産)の大作ボードゲームシリーズを成立させる」ことがプロジェクトの目的。日本が海外に誇る文化である怪獣をモチーフに、共通の世界観をもつゲームシステムの異なるボードゲームを、作品ごとに異なる作家が定期的にリリースしていく。

日本ボードゲーム市場の課題として、①輸出より輸入タイトルが多い、②他メディアへの広がりが弱い、③同人作品の割合が高く、作品傾向に偏りがある、④ヒットがあっても単発で終わりがちという4つを挙げ、それぞれ①国内だけでなく国際市場への展開、②オリジナルIPによるマルチメディア展開、③定評のあるデザイナーによるデザイン、④シリーズ化を提案する。さらに、作品ごとに異なる主役怪獣がもつ特性や行動原理と、プレイヤーの対処方法が、作品ごとのゲームルールを体現するというデザイン哲学も内包されている。

「シーズン1」として予定されているのは3作品。第1弾はI was gameの上杉真人氏デザインでゲームマーケット2019秋、第2段はかぼへるの金子裕司氏デザインでゲームマーケット2020春、第3弾はOKAZU brandの林尚志氏デザインでゲームマーケット2020秋にリリースされる予定。いずれもタイトル未定。


写真左から上杉真人(I was game)、金子裕司(かぼへる)、林尚志(OKAZU brand)、渡辺範明(ドロッセルマイヤーズ)、野澤邦仁(アークライト)、竹内大治(ジャイアントホビー)の各氏

アークライトは制作・プロデュース、ドロッセルマイヤーズは総合ディレクションを行うほか、グラフィックデザインに宇佐美詠子氏、怪獣デザイン・アートワークに中北晃二氏、フィギュア制作にジャイアントホビー、イメージビジュアルに開田裕治氏という豪華布陣で臨む。

また小説、漫画、アニメ、映画、グッズ、イベントなどへの展開、「シーズン2」以降の展開も視野に入れており、とどまるところを知らないビッグイベントになりそうだ。


プレゼントで変わるデッキバランス

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砂のお城を作って自分のデッキをいち早くなくす「デッキ解体ゲーム」。アークライトが7月に日本語版を出す予定となっているが、その前にゲームストア・バネストがゲームマーケットに合わせて原語版を取り扱ったのでプレイしてみた。

中央に自分の木製ディスクを出して手番を始め、終わったら戻すというやり方で1手番ずつ、同時にプレイする(慣れないうちは、順番に確認しながらプレイしてもよい)。早く手番を終わらせたからと言ってアドバンテージはなく、単にプレイ時間を短縮するための措置である。

最初、全員が持っているデッキは同じ構成。山札からカードを引いて、手札の中から建設し、コストとしてカードを支払う。建設したカードは特殊能力(山札から引く枚数や、1手番で建設できるカード、手番終了時にキープできる枚数を増やすなど)をもたらし、コストとして支払ったカードは捨て札になって山札が切れたときに循環する。こうしてより少ない手番数で山札も捨て札もない状態にすることを目指す。

同時進行と言っても考えることは結構ある。「プレゼント」という、左隣の人に1枚カードをあげる能力が全員デフォルトであるのだが、カードをあげるとその分、コストとして支払うカードが少なくなり、コストの高い(=効果が強力な)建物を建てられなくなる。コストの高いカードを渡すと、後半で能力が伸びない。効率よく進めるには、バランスが必要なのである。

4人プレイで30分ほど。最初に建設コストの高いカードをどんどんプレゼントしていたら、山札から引ける枚数を増やせず、ジリ貧になって最下位。1位は隣から大量のただの砂の城(特殊能力がない代わりコストも安い)の提供を受けて建てまくったcarlさん。

直接攻撃がなくソロプレイ感が強いゲームだが、プレゼントによって微妙にデッキのバランスが変わるところが面白い。ゲームごとに3枚ずつデッキが入れ替わる「フルーツジュース」システムが用いられており、純粋に効率の良いデッキ解体を競うゲームである。

Feiner Sand
ゲームデザイン・F.フリーゼ/イラスト・H.リースケ
2Fシュピーレ(2018年)
1~4人用/10歳以上/30分
ゲームストア・バネスト:ファインサンド

なつめも(Summer Memory)

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遊びすぎて宿題が終わらない!

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海水浴、お祭り、秘密基地作り、キャンプといったイベントをカレンダーに書き込んでいく日本のフリップ&ライトゲーム。宿題とうまく折り合いをつけて、充実した夏休みを過ごそう。

ゲームは4週にわたって行われる。手番にはイベントカードの山札をめくって、そのイベントで発生する「充実ポイント」や、獲得できる「称号」を確認する。そしてそのイベントを何曜日に入れるかを手番プレイヤーが決める。

曜日が決まったら、各プレイヤーはそのイベントに参加するかどうかを一斉に挙手で発表。参加することにしたら、自分のカレンダーシートに書き込む。例えば「海水浴」は2日間にわたり、男女混合で参加したほうが得点が高い。

さらに参加者はハートマークが与えられ、もう1枚のひみつシートで一緒にイベントに参加した人に振り分けられる。

イベントは1週間に6回ある。全部を入れることはできず、ほかの人のスケジュールを見て曜日を決めることが大事。さもないと1人しか参加できず寂しいことになりかねない(その場合は「称号」がもらえることも)。

さらに、1週間が終わるごとに、予定を入れなかった日にどれくらいの宿題ができたかをダイスで決める。毎日遊びまくっていると、最終週に宿題が終わらず、充実ポイントを大きく減点されることになるから注意だ。

4週が終わったら、ハートマークのマジョリティや称号の数でボーナスを入れ、終わらなかった宿題は減点されて、充実ポイントの最も多い人が勝者となる。

4人プレイで30分ぐらい。テーマが親しみやすいので会話も弾む。「週末にボードゲーム会どう?」「ごめん、里帰りしてて無理」「海水浴から帰ってすぐプールに行くってどうなの?」充実ポイントだけでなく、イベントの好き嫌いもある。最終週の「ヒー! 宿題が終ーわーらーなーいー!」も忠実に再現されており、懐かしいあの日が甦ってくる。

なつめも
ゲームデザイン・宮野華也/イラスト・Riyo, Shingetsuryu
2~6人用/8歳以上/30~45分

shikokuJ.jpgグループSNE/cosaicは6月21日7月5日、『四国(Shikoku)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・E.プハダス、イラスト・A.サレス、3~8人用、8歳以上、30~40分、2800円(税別)。

オリジナルはGDMゲームズ(スペイン)から2018年に発売された作品。聖地巡礼で有名なスペインで作られた、日本のお遍路をテーマにしたレースゲームだ。

プレイヤーは徳島県の薬王寺を訪れたお遍路さんとなり、33段ある厄坂を競って上る。我先にと一番乗りを目指すのは恥ずかしいこととされており、前から/後ろから2番目になることを目指す。

どれだけ進めるか、決める真言カードを上手くやりくりするが、止まりたいのに止まれない、進みたいのに進めないという状況が起こる。

淡い色合いのボードと日本風の小物のイラストなど見た目も魅力的な作品だ。

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