築地(Tsukiji)

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推し魚の相場を上げる

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昨年のエッセン・シュピールは日本がテーマの作品が大変多かったが、その中で実際に遊んでみて楽しいと感じた作品は少ない。そのためお相撲さんが魚を売っているという変なパッケージに惹かれて遊んだこのゲームも、それほど期待していなかったが、やってみるとめっぽう面白くて購入してきた。推し魚を市場操作して釣り上げていくセットコレクションゲームだ。テーマは日本、デザイナーと出版社はブラジル、エッセンに出展していたのは(ポルトガルではなく)スペインという、多国籍な作品。

毎回市場にさまざまな魚カードがランダムなセットで並ぶ。エビ、ホタテガイ、フグ、サケ、タコ、マグロの6種類。それとジョーカーになる「タクサン」、みかじめ料を取られる「ヤクザ」も混じっている。アルファベット表記だが日本語になっているところが嬉しい。

セットをみて、各プレイヤーはまずプラスマイナスのカードを裏向きに置いて値付けをする。全員が出したら公開し、プラスマイナスを合計して、最も高いものから値段をつける。さらに、値段の高いセットに入っている魚は、相場が上がり、値段の低いセットに入っている魚は下がる。

値段が決まったらスタートプレイヤーから順に好きなセットを購入できる。全員の購入が終わったら、新しいセットを並べて繰り返し、魚カードの山札がなくなったらゲーム終了。手持ちの魚の相場を合計し、残り金を足して勝敗を決める。マグロだけは相場がなく、集めれば集めるほど確実に儲かる魚である。

築地のイメージとは異なり、競りも入札もない。あるのは値付けによる市場操作である。自分の持っている魚の相場を上げ、他の人が集めている魚の相場を下げる、これから相場が上がりそうな魚を安く買っておく。この思惑が絡み合い、相場はダイナミックに変動していく。暴落中のフグは買いか? 高止まりしているホタテガイは諦めるか?

購入のプレイ順によるアヤもある。ファーストバイできるプレイヤーが分かっているため(前回一番高いセットを購入したプレイヤー)、そのプレイヤーは相場の高い魚をわざと低く値付けして、安価で購入しようとする。ゲーム中に1回だけ使えるスペシャル値付けチケットが意外な展開を生み出すことも。

ゲーム中に現金は入ってこないため、最後まで節約して使わないと足元を見られることもある。手探りの序盤、相場変動が盛んになる中盤、高価な魚の取り合いになる終盤と、状況に合わせて値付けの戦略が変わるところも面白い。イラストも楽しいが、それぞれの魚コマも可愛らしい。

Tsukiji
ゲームデザイン・L.ピレス
イラスト・A.マメデス&D.ラモス
レッドボックス(2018年、ブラジル)
2~4人用/8歳以上/20~30分(実際は45分程度)

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