新潟のボードゲームショップ「アーチゲームズ」を訪問

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今月オープンしたばかりの新潟のボードゲームショップ「アーチゲームズ」に行ってきた。「山の下みなとタワー」で佐渡から信濃川に入ってくる船を眺め、「万代島鮮魚センター」で「海鮮がんがん焼き」に舌鼓をうってから一路西へ。新潟は(県だけでなく市も)東西に広い。
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移転したauショップの店舗をほぼそのまま使えたという
アーチゲームズはマットこと永桶雅人氏が2019年3月、ネットショップとして新潟県長岡市でスタートした。知り合いとの共同個人輸入から始まり、副業から専業へ。ビンテージものの輸入で愛好者から知られるようになり、倉庫が足りなくなったことから新潟に実店舗を開くことになった。この流れは、同じ新潟県出身である田中誠氏のテンデイズゲームズがちょうど10年前にたどった流れと同じである。
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開店1週間後で店内はプレイスペースも含め賑わっていた
長岡市の人口は27万人。これでも十分な規模だと思うが、マット氏は人口81万人の新潟市に開店することを選び、単身赴任で仕事をしている。新潟にはボードゲームのコミュニティがあり、またプレイスペースでは新潟大学の学生の来客が期待できる。ツイッターよりも口コミで訪れる人が多いのは意外だったとのこと。
店舗のラインナップは輸入ゲームがほとんど。独自の輸入ルートがあって、海外の業者と契約して中古ゲームをコンスタントに仕入れている。国内で中古ゲームの買い取りをしないのは、駿河屋などと差異化を図るほかに、マット氏のこだわりもあるという。

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中古ゲームは店舗用と通販用に分けており、店舗でしか買えないものもある
今年33歳になるマット氏は、学生時代に『チャオチャオ』『ブラフ』などでドイツゲームの面白さを知り、『エルグランデ』『チグリス・ユーフラテス』『ティカル』といった90年代後半の作品で一気にのめり込んだ。しかしこういった作品は現在、流通していないものが多い。「ビンテージゲーム」として海外の中古ゲームを取り扱っているのは、ドイツゲームの黄金期を作った傑作をもっと改めて提案したいという思いがある。
プレイスペースにもその思いはにじみ出ていて、アレア全作品のほか、遊びごたえのある作品がずらり。キッズゲーム方面のラインナップは今後の課題というぐらいだ。
新作でも、大手が取り扱わなくなった作品を中心に独自輸入し、日本語ルールを手配して10タイトルほど販売している。『ドミナント・スピーシーズ』『蟻の国』などが新品で売られているのは、なかなかお目にかかれない。「自分が好きだけど、流通してない」というのが取り扱う基準となっている。
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おなじみの日本語版に混じってちょっと見かけないものも
独自といえば、スリーブキングス(アメリカ)のカードスリーブと、シュピールマテリアル(ドイツ)の木駒である。前者はゲームストア・バネストなども取り扱っているが、後者は珍しい。欠品したコマの対応やグレードアップ、アクセサリー類の製作などに使えるほか、同人サークルから見積もりをとって7000種類から輸入しているという。特大のポーンXXXL、ピンバッジ、栓抜き、ゲームメーターも販売されていた。
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スリーブは各種サイズに対応

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木駒のほかに変わったアイテムも
特に目を引いたのがボードゲームバッグ。アメリカから輸入して販売している。大箱が6つ入り、ゲーム会などに行くとき「持っていきたいゲームが入らない」という心配がなくなる。満タンにするとさすがに背負うのは大変になるので、小箱などを入れたり、そのほかのグッズなどを入れるのがよさそうだ。
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大箱が6つ入るボードゲームバッグ
今後は、絶版した海外ゲームの版権を取って出版したいとマット氏。「自分が好きだけど、流通していない」ユーロゲーム路線でブランドの確立を目指す。最近のゲーマーズゲームのてんこ盛り感にも、ライトゲームの出落ち感にも食傷気味の方は、このお店で長く遊び続けられる「ちょうどいい」ボードゲームを探していてはいかが。今月末まで全品10%オフ。
アーチゲームズ
新潟県新潟市西区大野299-7
JR新潟大学前駅徒歩7分/13:00~23:00/月・火休
[Web ] [Twitter ]

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