秋葉原ゲーム会 03/07/05

 ずーあーさん主催によるゲーム会に白紙さんと連れ立って顔を出す。総勢15名ほどの参加者で、前から知っていたのはかゆかゆさん、田中風太郎さんくらい。あとはずーあーさんのお知り合いで、これまではもっぱら内輪で遊んできたらしい。それが愛好者同士の交流をめざし、ウェブで一般募集して開催したということだった。それにも関わらず、外部にはわからないネタで内輪で盛り上がることもなく、初見参でも全く違和感を感じなかったことはありがたい。確かに初対面の人ばかりでやや緊張したが、それはゲームが始まるまで。ゲームをしていると、人は見かけによらないものだということがつくづく実感された。会話と駆け引きを楽しむ人、じっくり黙々と最善手を探してくる人、人それぞれの味わいがある。
 3卓確保されていたが、ほかの卓でも知らない人が「利益・廃液」や「ジェノバの商人」を遊んでいた。TRPGしか見かけなかったはずのこのイエローサブマリンで、ドイツゲームの広がりを肌で感じることができた。

ジキルとハイドヌルボックニューイングランド貴族の務めイッツマインギャロップロイヤル

ジキルとハイド(Dr.Jekyll & Mr.Hyde/ W.Werner /Bambus Spiele, 2002)

ジキルとハイド2人ずつチームを組み、点数の高いカードを取り合うトリックテイキングゲーム。以前「トワイライト」というタイトルで同社から発売されていたもののリメイクで、テーマは変わりましたが内容は同一です。
 はじめ2人ずつ、ジキル博士チームとハイド氏チームに分かれてお互い対面に座ります。カードはジキルカードとハイドカードがありますが、どちらも混ぜて配ります。1枚ずつ出して、一番強いカードを出したプレイヤーが4枚のトリックを取り、次のトリックを始めます。こうして最後にチームで一番多く点数を集めた方が勝ちます。
 ところで、手番に出せるのはジキル博士チームならジキルカード、ハイド氏チームならハイドカードのみ。それでは手札にある相手チームのカードはどうやって出すのでしょう? ここがゲームのひとつのポイントです。自分の手番には、自分の手札からカードを出さずに、誰かを指名して代わりに出してもらうことができるのです。こうしてジキル博士チームのプレイヤーに指名されたハイド氏チームのプレイヤーは、ジキルカードを供出します。誰に指名すればトリックを自分のチームで取れるのか、考えなければいけません。カードの裏面は、どちらの陣営かわかるように色分けされているので、カウンティングをして自分に有利なカードを出させたときには最高の気分です。
 そしてもうひとつのポイントは、トリックを取れる強いカードほど点数が低く、弱いカードほど点数が高いという構成です。弱くて点数の高いカードをいかにうまく相方に取らせるかが鍵となります。
 まっつんさん&私チームでずーあーさん&白紙さんチームに勝利。前回のトワイライトは3人プレイで手続きが複雑でしたが、4人だとすっきりしていて楽しく遊べました。ただ、箱の大きさに比べてカードの枚数が異様に少ない(30枚弱)ので、お買い得感がないのと、ジキルとハイドのストーリーがカードのイラストと関係しているのですが、それがカードの強弱とあまり関係がなく、テーマとマッチしていないような気がします。システム自体はよくできています。

ヌルボック(Null Bock / H.Poel / Sphinx, 2002)

ヌルボック ハンサムなオス鹿カードで、魅力的なメス鹿を射止めるゲーム。日本ではあまり知られていませんがペールというデザイナーの個人メーカー、スフィンクスはテーマで笑わせてくれます。このゲームは昨年のエッセンで発売されました。
 メス鹿の奪い合いは、中央のアリーナと各プレイヤーの前の「路地裏」で行なわれます。中央のアリーナには、最初メス鹿が集まってきます。ある程度集まると今度はオス鹿がやってきて取り合いが始まります。一番強いオスがメスを総取りできるのですが、最弱の「ヌルボック」はどんなオスにも勝ってしまうのです。「色男! 金と力はなかりけり」というやつですね。1周する間に誰も他のオスを出さなければ、アリーナのメスをゲットできます。ゲッチュー!
 さて、「路地裏」の方はというと、メスよりも強いオスを出すだけで一本釣りできます。ですが、そのオスを今度はメスでハントできるのです。ハントしたオスは手札に入り、再利用できます。アリーナのオスは使い捨てですので、路地裏から優秀なオスをハントしてきましょう。ちなみに路地裏には11以上の魅力的なメスは出せません。
 最後に自分のハーレムにいるメスの点数を合計し、手札に残っているメスの点数を引いて、得点となります。人にとられたくなくてメスを出し惜しみしていると、大きなマイナスを食らいます。
 このように、ストーリーとシステムがしっかりかみ合っている上に、どのカードをどこに出すか悩ましい、とても面白いカードゲームでした。このところカードゲーム運がよいというこばやしさんが1位。私は高級なメスを出すタイミングを逸してしまい、だんとつビリでした。弱っちいメスでも他の人が狙い始めるとつい熱くなってしまうあたり、男のサガを見た気がしました。

ニューイングランド(New England / A.R.Moon & A.Weissblum / Goldsieber, 2003)

 新天地を陣取りしながら開拓していくボードゲーム。年間ゲーム大賞には下馬評に反してノミネートもされませんでしたが、評判の高さからドイツゲーム賞への入賞は間違いないとみられます。
 3回目のプレイとなる今回は、流れに逆らわず、臨機応変にという姿勢で臨みました。これまでは「1」のチップばかり取って「ケチ!」と言われながらも「残りものに福がある」作戦だったのですが、最初に労働者を2人購入してからお金に余裕のある状態になり、ほしいときには目いっぱい高いビッドができました。それでもどれを取ってもいいような状態では、1を取ったりしてお金をがめ、終始有利に進行。6点の開拓を4つ行なった上に、労働者トップで勝つことができました。
 ビッドで2位や3位を狙わないといけないことがあります。また、特定のプレイヤーより早く購入しないといけないということもあります。そのようなときに、お互いの持ち金を見ながら、自分の買いたいものをできるだけ安く買うにはどうビッドすればよいかという見極めが勝敗のカギを握ります。たとえ自分の思い通りのものが買えなくても、ほかのプレイヤーの持ち金をできるだけ奪っておけば、後々有利になってきます。タイルの置き方にばかり目が行ってしまった1回目、ほかのプレイヤーの持ち金にばかり目が行ってしまった2回目よりも、よい戦いができたと思います。
 このゲームの第一印象は、ボードやタイルの大きさばかり目に付いてシステムは陳腐だなと思っていました。3回くらいやらないと、ゲームの面白さってわからないものだなあと実感したところです。

貴族の務め(Adel verpflichtet / K.Teuber / alea, 2000)

貴族の務め アンティークを収集して見せびらかし、貴族としての名声を上げるゲーム。「カタン」のトイバー作で、90年の年間ゲーム大賞を受賞しています。近年アレアから再販されました。私は7年ぶりくらいのプレイ。簡単なルールなのですが、すっかり忘れていました。
 貴族たちは、1ラウンド1ラウンド、オークションハウスに行くかお城に行くかをまず選びます。カードを出して一斉に公開です。そして、オークションハウスを選んだ人たちでアンティークの競りを行ないます。これまたカードを出して一斉に公開。一番高いお金を出した人がアンティークを1つ購入します。このとき、泥棒を出すと払ったお金を盗むことができますが、泥棒を出したプレイヤーが2人以上いてバッティングすると盗めません。
 次に城を選んだ人たちで自分のコレクションの品評会をします。ここもカードを出して一斉に公開です。展示を選んだプレイヤーは自分のコレクションを出し合って、より多く、より古いアンティークを出した人からコマを進めます。ここでも、泥棒を出すことができ、展示した人がいれば、そこから好きなアンティークを1つ盗むことができますが、さらに探偵を出されると、泥棒は刑務所送りになってしまいます。泥棒を捕まえた探偵もコマを進めることができます。
 このように3つのカード同時公開を行ないつつ、コマを進め、最後に全員コレクションを公開してゲーム終了です。コマが最も進んでいる人の勝ちです。
 アンティークの絵柄が美しく、本当にコレクションをしている気持ちになってくるから不思議です。「テディベア」が、あまり古くはないのに頻繁に泥棒されてしまうのには笑えました。それぞれコレクターとして思い入れはあるものです。今回は積極的に展示をするという方針でしたが、その分コレクションが増えず、最後に息切れしてビリ。トップは私の反対で展示をほとんどせずにコレクションをためつつ、探偵でコマを進めたfoolさん。
 「ジャンケンと変わらない」という意見も聞かれますが、捕まっている泥棒の状態や、盗まれたお金がどこにあるかなどのカウンティングをすると、戦略的な要素が生まれてきます。ただそこまで意識せずに雰囲気を味わうだけでも、よいゲームだと思います。

イッツマイン(Her damit! / R.Knizia / Winning Moves, 1999)

イッツマインほどよいタイミングでカードを集めていく、クニツィアのカードゲーム。
「イッツマイン」は英語版のタイトルですが、ドイツ語版も英語版もウィニングムーブズから出ています。
 1人カード並べ係を決めます。その人が山札から1枚ずつ、カードをめくっていきます。好きなタイミングで中央の「イッツマイン」ボードを叩きます。一番最初に叩いた人が、それまで出ていたカードを全部もらいます。もらった人は次の並べ係となって、ゲームを続けます(並べ係はカードを取れません)。
 カードが何枚出ていてもボードを叩けますが、叩けるのは3回だけです。あまりに性急に3回叩いて少しのカードしか集められなくても、逆にのんびりしていて3回叩く前に山札がなくなってしまっても勝てません。どのタイミングでカードを取るか、躊躇していてはいけません。
 さてパロディウスの「そいつ」がみたいなキャラクターが描かれているカードは1枚だけで点数になるもの、ペアにして点数になるもの、最大多数集めて点数になるもの、たくさん集めるほど点数になるもの、ペアのジョーカーになるものの5種類です。自分がこれまで何を取っていたのか記憶しながら、ほしいカードが出るタイミングを狙うことになります。特に最大多数集めるものは、他の人も何枚取っているのか漠然とでも覚えておけば有利でしょう。
 ゲームはそんな記憶をどんどん曖昧にさせるほど、どんどんカードがめくられ、あっという間に終わります。私はためらっている間にカードが取られ、また記憶が曖昧なままでペアが揃わず、ボロ負けに終わりました。

ギャロップロイヤル(Galopp Royal / K.Teuber / Goldsieber, 1995)

 みこしの担ぎ手を競りで雇ってレースをするゲーム。トイバー作。この頃(最初期)のゴルトジーバーは絶好調でした。「12星座ゲーム」「1号線で行こう」と並んで、今でも人気があります。
 競りで緻密に損得計算しながらビッドしても、結局ダイス運に大きく左右されてしまうという印象を持っていましたが、だからと言ってあるがままの乗り手でレースに出ていたのでは、3位までにも入れなければビリも取れないという状態で、どんどん置いていかれます。どのあたりで思い切ってビッドするか、あるいはビリになってほかのプレイヤーの戦力を削ぐかという思い切りのよさがこのゲームの面白さだと思います。もちろん、思い切りがよいということはその分リスクを背負うわけですが…。
 2回目のプレイとなるこのゲームはこの感想を抱くような展開になりました。そこそこの担ぎ手でいつも4位どまり。戦力補強にけちるとまたそこそこの担ぎ手というようにジリ貧になっていきます。最後に一か八か大枚をはたいて行なった交換が実を結ばず、ボロ負け。

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