山形ゲームコンベンション03/08/09

 山形ボードゲームクラブ(YBGC)主催によるゲーム合宿があやめ温泉・桜湯別館(山形県長井市)で開催された。新築の建物を1件借り切って、10人なら1人1泊2,000円(入湯料込み)という破格で、1月の新年会は大好評。リクエストにこたえて再開催となった。
 布団を並べるスペース(それでも3部屋あるが)の関係で、10人までしか泊まれない。そのため参加者は定員まで募集して締め切られた。YBGCのメンバー優先といっても、1泊してまで交通の不便なところに集まる人は限られる。それでも遊友会をはじめとする仙台勢に加え、滋賀からバラックこと奥山さんがご参加。
 お昼過ぎから集まって、ゲーム・温泉・ビール・ゲーム・日本酒・ゲーム…と明け方近くまで。夢のようなひとときが過ぎた。前回アルコールが入ったためにダイスゲームぐらいしかできなかった反省から、私は断酒。しかし酒に強いらしい東北人たちは、日本酒をがんがん飲みながら、ハイパーロボットやブロックスをわいわい遊んでいるのだった。

ユニオンパシフィック騎士の幸せ|スクイント|シュネッペンヤークトコズミックエイデックスカタンシナリオ「親切なお隣さん」|ワードバスケット|はげたかのえじき|スクイント

ユニオンパシフィック(Union Pacific / A.R.Moon / Amigo, 1999)

ユニオン・パシフィック アメリカ大陸に鉄道網を広げながら、大株主となってお金を儲けるゲーム。アラン・R.ムーンの作品で、1999年の年間ゲーム大賞に「ギガンテン」とともに最終ノミネートとなりました(大賞は「ティカル」)。18XXシリーズで鉄道ゲームに対するイメージがヘヴィーだったため、長いこと敬遠していました。しかし今遊んでみると、ゲーム慣れもあるでしょうがルールは無駄がなくシンプルに感じられ、時間もあまりかからず、それでいて遊びごたえのあるゲームでした。
 自分の番には鉄道を拡張するか、株式を公開するかのいずれかができます。鉄道会社は10社あり、アメリカ各地から広がっていきます。鉄道会社ごとに得意とする地形や広がる限界が異なり、意外と狭い地形で早く路線を取らないと、すぐに行き詰まってしまいます。路線が広がるほど配当が上がるので、自分が持っている株を見ながら、どの路線を伸ばしたら儲かるか考えなければなりません。
 路線を拡張するとごほうびに株券を取得できます。取得する株券は必ずしも拡張した路線の会社である必要はなく、オープンになっている3枚の場札か、裏向きになっている山札のいずれかから1枚をもらいます。この株券は、自分の手番に公開しない限り、配当をもらえません。そこで路線の拡張をときどき休んで、株式の公開をしていくことになります。
 公開する場合、同じ会社の株券なら何枚でも、違う会社なら1枚ずつ2枚だけ公開できます。この「同じ会社の株券なら何枚でも公開できる」というのがミソで、「できるだけ貯めてから一気に公開しよう」と欲張っていると、いつまでも公開できずに決算が来てしまいます。どのあたりで公開するかという決断が悩ませられます。しかも公開した手番には新しい株式が入らないので、やりたいことがたくさんあるのにやれることが少ないという苦しさがたまりません。
 決算は株券の中に混ぜられており、突然出てきます。配当は路線の長さで決まります。その時点で各社の株券を見て、1番多く持っている人が全額、2番目に多く持っている人がその半額、配当をもらえます。決算は極端に早く起こることもあれば、なかなか出てこないこともあって、これまた株式の公開を焦らせる要素となっています。
 さらに、ボード上にない鉄道会社として「ユニオン・パシフィック」があります。この株券はほかの会社の株券の代わりに取ることができ、配当は決算が起こるたびに上がっていきます。最初は配当がありませんが、最後に1位になると大金を得ることができます。この株券もどのタイミングで何枚公開しておくか、ほかのプレイヤーとのにらみ合いです。
 今回は筒井さんが一番大きい緑の会社を序盤でものにし、自分で育てるという展開。私は幅広くいろいろな会社に手を広げていました。しかし最後は筒井さんが育てた緑の会社で2位を取りつつ、余力でユニオンパシフィックに力を入れた神尾さんが1位。筒井さんも私もバランスを欠いたせいか勝てそうで勝てませんでした。鉄道会社のカラー10色が見にくいのと、路線をどう広げられるのかボード上でわかりにくいという欠点はありますが、決算カードがいつでるかわからないというルールで終始引き締まったゲームになりました。(こう書いてみるとルールが結構ありますが、わかりやすかったのはインストの神尾さんのおかげかもしれません。)

騎士の幸せ(Die Gluecksritter / Klaus Kreowski / Schmidt, 1999)

騎士の幸せバッティングしないように行動してお城を建てるゲーム。メビウスのちょっと前の作品です。
 ボード上には6人の人が書いてあります。このうち一人を選んで、カードを一斉に公開して1番の人を選んだプレイヤーから行動していきます。バッティングするとコストが上がったり、行動できなくなったりするのでほかのプレイヤーの様子を見ながら裏をかいたりして行動を選ばなければなりません。
 行動には文書カードを取る、砦を建てる、塔を建てる、盗む、お金を得るというのがあります。最終的には砦と塔を4つずつ建てれば勝ちですが、そのためにはお金が要ります。文書カードは裏技的な効果があります。
 序盤は同じ人でバッティングしまくってどうなることかと思いましたが、次第にならされていきます。勝利条件に近づいたプレイヤーをうまく妨害できるかが盛り上がりどころで、終盤に向けて楽しさが上がっていきました。遅れてリーチした私がマークをかいくぐって1位。文書カードの効果に当たり外れがあって明暗が分かれました。この時期、今見ても完成度の高いゲームがよく出ていたような気がします。

シュネッペンヤークト(Schnapchen-Jagd / U.Rosenberg / Queen Games, 1998)

 廃品回収をテーマにしたトリックテイキングゲーム。カードゲームの魔術師、ローゼンベルクの作品です。「ヤークト」はドイツ語で「狩り」の意味で、「操り人形」に「狩りのための出城(Jagdschloss)」が出てきます。戦車好きな方はドイツ軍の「ヤークトパンサー」を思い出すのではないでしょうか。「ジャグド」と読むのはいかがなものかと思います。
 はじめに自分が集める数を1つ決めておき、トリックを取るたびにその数が点数になります。マストフォローですが、ない場合は別の色を切り札にできるので低い数字のカードでも容易に集めることができます。しかし、それ以外の数は廃品となり、自分の前に裏向きにして重ねておきます。これらは最後にマイナスポイントになってしまいます。1トリック4枚のうち、点数になるのがたった1枚では割が合いません。
 しかしここからがローゼンベルクの真骨頂で、1ラウンド終わるたびに廃品から1種類、点数にできるのです。したがって目標のカードを取れなくとも、今までどんな廃品を取ったか覚えておいてできるだけ同じ種類の廃品を貯めるようにすることがポイントです。手広くいろいろな数を集めてしまうと、収拾がつきません。
 当然ほかのプレイヤーが何を集めているかを意識して、いらないカードをどんどん押し付けるのも戦略になります。低い数字でリードしても、みんなが別の色を切り札にしないと取らざるを得ません。思い通りにいかない中で最善をつくし、少しでもプラスを貯めてマイナスを減らすようにします。
 ゑびなさんと私にやたら廃品が集まる展開で、後半になるとゑびなさんはやけくそと思えるほど廃品を集めていました。その中にはそろうカードも出てきますが、マイナスもその分だけ大きくなってしまい、ひとりマイナスで沈没。

コズミックエイデックス(Cosmic Eidex / U.Hostettler / Abacus, 1998 )

 3人専用の変形トリックテイキングゲーム。トランプの「ヤス」が元だと書かれていますが、「ヤス」は知りませんでした。
取ったトリックのカードが点数になります。一番強いエースが11点、そして10が10点というのが大きい点数で、後は絵札に少し点数があります。また切り札があるかないかによって点数が若干変わります。
 目標は合計が100点を超えないようにしてできるだけ高い点数を取るのが基本です。100点を超えてしまうとほかの2人に勝利ポイントが入ります。誰も100点を超えなかったら一番高い点数の人と低い点数の人に勝利ポイントが入ります。しかし、同点の人が2人いるともう1人が一気に2勝利ポイントとってしまいます。そのほか、もし全トリックを取っても勝ちです。7勝利ポイント先取制。この辺りの勝利条件は慣れる必要がありますが、なかなかよくできています。
 そして「コズミック」と付いている所以は、はじめに1枚ずつカードを引いて、その特殊能力をゲーム中使うことができる点にあります。今回は「1ラウンドに1回、出したカードを差し戻せる」「コールしてそれを持っている人は出さなければならない」「伏せ札(最初に手札から抜いて最後に点数になる)を交換」という能力が出ました。
 神尾さんと筒井さんというゲーム慣れしたメンバーで対戦。神尾さんと私が同点バッティングして筒井さんに2点入り、そのまま逃げ切って1位。慣れが必要な渋好みのカードゲームです。

カタンシナリオ「親切なお隣さん」(Freundliche Nachbarn / K.Teuber / Kosmos, 2002)

親切なお隣さんトイバーによる「カタンの航海者」の最新シナリオ。「アドベンチャー人類」が発売された昨年のエッセンで発表されたものです。
 中央の大きい母島から外の小島に広がっていきますが、小島には先住民族が住んでいることになっており、ここに開拓地や都市を作ることはできません。しかし先住民族は親切で、島に最初に到着した人に勝利ポイントや交易権(港)や発展カードをくれます。早い者勝ちで島を訪れつつ、母島の開拓地を育てていきます。
 母島は思いのほか狭く、特に鉄鉱石が出にくいようになっていてみんな苦戦を強いられました。1番手でいいところを取った神尾さんが独走するかに見えましたが、盗賊に封鎖されまくって足止め。続いて2番手の上野さんが飛びぬけてきましたが、小島の訪問で出遅れたのが響いて伸び悩み。3番手の私は都市化にこだわっているうちにほとんど身動きの取れない状態となり、ひたすら発展カードを引き続ける破目に。そこで4番手の奥山さんが後半急速に力を蓄え、最長交易路と最大騎士力をものにして1位となりました。
 鉄鉱石がほとんどないことで皆我慢を強いられる展開となり、「これはカタンフリークへトイバーからの挑戦状だ!」などと話していました。それでも、開拓地が広げられないならば発展カードで勝てる道が残されており、最後まで皆にチャンスがあって始終楽しかったです。

スクイント(Squint / Unknown / Out of the Box, 2002)

お題をカードで表現して当ててもらうコミュニケーションゲーム。楽しいゲームには違いないのですが、お題が全部英語で書かれているのが興を削ぎます。そこでやまとさんの提案でお題をはじめにみんなで考えてカードをつくってから始めることにしました。「かがみもち」「花火」「こいのぼり」「さくらんぼ」などの和風・ローカルなお題が並びます。
 自分が考えたお題が出題された場合は、解答してはいけないことにしました。そのときは自分の考えた難問が当てられるかハラハラして見ていることになります。
 あまりに面白かったので3ゲーム。勝者は奥山さん。「アップルトゥアップル」がこのたび日本語化されるわけですが、今度はこのゲームを日本語化してほしいものだと強く思います。

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