秋葉原水曜日の会 06/11/08

久しぶりの水曜日の会は早い時間から3〜4卓になって盛況。エッセンで入手した新作をもちこんでその実力を試させてもらった。隣の卓でもメビウス便で入ったエッセンの新作が遊ばれている。遊んでいなくても、新作に囲まれている幸せ……もっとも、新作だからと言って面白い保証は全くないのだが。
 さて水曜日の会も今回で71回という回数を重ね、当初からの目的であった「初心者を意識したゲーム会」が達成されているか点検され始めている。参加者が次第に顔なじみになるにつれて内輪感が増し、お互い知った仲だからフリーク向けのゲームを遊ぶ機運が高まり、その結果初めて参加する人がメンバーやゲーム選択で躊躇してしまうような雰囲気になるのはある意味必然的な流れかもしれない。しかしこの点に問題意識や危機感をもっているメンバーは少なくなく、現在その対策がミクシィで盛んに話し合われている。水曜日の会が全ての人にとって楽しい会であり続けられるか今後の動向に注目しつつ、私自身も日ごろお世話になっている一員として何かしていきたい。

ひつじパニックチンギス・ハンレース・ギャロッポフィジー

ひつじパニック(Haste Bock? / ラモント兄弟 / ツォッホ出版, 2006)

ひつじパニック押すな押すなの大騒ぎ

牧場に並んだ9匹のヒツジ。これをうまく並べ替えて、指示されたパターンを作れば得点になるというパズル系のゲームである。スコットランドのフラゴールゲームズが昨年のエッセンで発売し好評だった作品で、たった1年でドイツの大メーカーからメジャーデビューすることになった。
 得点のパターンは4つあり、順番に変わっていく。順番にタイルを使ってヒツジを移動し、お望みのパターンを作ろう。最初は「自分の色のヒツジを近づけよう」。隣り合っていれば2点、斜めなら1点。次が「カッコいいオヒツジが現れたぞ」。メヒツジの前に現れるバラをもったオヒツジ。キャー! どんどん駆け寄ろう。一番近い列にいるヒツジが4点、次いで3,2,1点。それから「黒ヒツジが流行よ」。黒ヒツジに隣り合っていれば2点、斜めなら1点。そして最後に「毛刈りはイヤ」。メヒツジの後ろに立つ毛刈りのジャック。逃げろや逃げろ! 一番遠い列にいるヒツジが4点、次いで3,2,1点。分かりやすいでしょ?
 ヒツジを移動するタイルには「空きマスに移動」「押し出す」「飛び越す」「前ならえ」「90度回転」などいろいろあるがどれも使い捨て。どのタイルを使ったら一番得点が高くなるのか考えよう。さらにダイスを振るチャンスを得れば、ダイスで出た色のヒツジで押し出すこともできる。
 移動はどれも基本的に一歩なので、すさまじい大逆転は起こりにくい。じわじわと群れのフォーメーションが変わっていく中で、自分に取って最良のパターンを作り、他の人(特にトッププレイヤー)が得点しにくいパターンにするにはどのタイルでどう移動するか、じっくり考えるゲーム。めちゃくちゃな位置からのスタートを余儀なくされる後手番は不利かもしれないが、チャレンジのしがいがあるだろう。

チンギス・ハン(Dschinghis Khan / L.コロヴィーニ / ウィニングムーヴズ, 2006)

チンギス・ハン万里の長城のなりたち

モンゴル軍と中国軍は、万里の長城をはさんで対峙していた。近隣の村々に、モンゴル兵や中国兵を配置して得点を得る陣取りゲーム。
 手番にはまず自分の色のコマか長城コマを2個補充して、どちらかをボードに配置する。自分の色のコマは隊長コマを移動しながら移動先の村に裏向きに配置。ほかの人の村を乗っ取ってもいい。ゲーム終了時に、一番上に乗っているコマのプレイヤーがその村の得点をもらう。隊長コマの移動にしたがって長城コマが上下反転し、後の人が通れなくなっていく。これによって自分だけ得点できる入りにくいエリアを作れるかもしれない。
 村の得点はいつもプラスとは限らない。万里の長城の北側(モンゴル領)に置かれた中国兵、南側(中国領)に置かれたモンゴル兵はマイナスポイント。さらにペストのコマがあると皆マイナスになってしまう。こんなんだったら乗っ取らないほうがよかったなどということもしばしば。ただしペストは朝鮮人参で退治できる。
 さて、万里の長城ははじめボード中央に真っ直ぐ伸びている。手番に長城コマを置くことにした場合、分岐点を作って好きなように伸ばそう。2ルートになったときに、短いほうの長城が取り除かれてしまう。こうして万里の長城はグニャグニャに。あんな真っ直ぐでない万里の長城はこうしてできたというお話(たぶんウソ)。
 ウソといえば、万里の長城の北側にわざと中国兵を置き、ほかのプレイヤーが邪魔するつもりで万里の長城を北に伸ばしたらプラスになるなどといったブラフも可能。乗っ取りやすそうな位置にある村にペストを仕掛けて、見事食らわせることもできる。そうしたブラフに引っかからないよう注意しながら、ほかの人の動向をよくよく観察しておきたい。
 辺境の村に配置したつもりがどんどん乗っ取られてしまい、中央の大きな村(何枚もコマが重なっている)も攻められないまま3位。コマが隠蔽されたままなのであまり難しく考えずに直観で楽しく遊べるようになっていると思う。

レース・ギャロッポ(Giro Garoppo / J.グルナウ / セレクタ玩具, 2006)

レース・ギャロッポ1位と思った次の瞬間……

今年のドイツ年間子どもゲーム大賞ノミネート作品。木製の大きなお馬さんに同じく木製の騎手が乗る。帽子は布のつばまでついた本格派。そしてコースに横たわるいかにもそれっぽい障害物。ドイツゲームらしい充実したコンポーネントだが、ゲームは子ども向けと呼ぶにはかなりシビアかもしれない。
 やることは簡単。1〜6のカードから1枚を選んで一斉にオープン。数字の低いカードを出した人から(数字が同じならより後ろにいる人から)馬を進める。その数だけ進んだところに障害物があったら進めない。それくらいならその数字を出さなければいいだけなのだが、そこにほかの人の馬があったら……どんでん返し! 前にいた馬はずるずる後退して一番近い空きマスまで。馬が団子状に密集していたら、いったいいくつ戻されるかわかったものでない。全然進まないぞ、えい、これでも進まないのか、それ、また進まないよ、エ〜ン!
 集団から抜ければ楽かというと、そうでもない。後ろの馬より大きい数字を出してしまえば動かすのは後で、その間に追いつかれて後ろに飛ばされるかもしれない。したがって先頭の馬は小さい数字を出さざるを得ず、次第に後ろの馬が追いついてくる。レースは最後の最後まで分からない!
 思わぬ進み方でコロコロ変わる馬の順位に一喜一憂。大人だけでやって、これだけ盛り上がる子どもゲームはそうそうあるまい。

フィジー(Fiji / F.フリーゼ / 2Fシュピーレ, 2006)

フィジー多ければよくて、少なければよい……どうしろと?

フィジーの原住民と友好に宝石を交換して、ごほうびに干し首をもらうゲーム。こういうグロテスクなテーマが得意な2Fシュピーレは今年も健在。
 最初の宝石の数はみんな同じ。緑が5個、赤が4個、黄色が3個、青が2個。中央にはカードが並び、何色の宝石を一番多く(少なく)握っていた人が何色の宝石をいくつもらえるかが指示されている。4つの交換条件が提示されるが、それを一度に処理するので、あちら立てればこちら立たず。握る宝石の数に悩むだろう。
 全員その条件をよく見て1〜4個を握り一斉に出す。一番多く(少なく)といっても、バッティングしていれば権利は次点に移る。単独で条件に合う人がいなければその交換はなかったことに。人の裏をかいたつもりが同じことを考えていたりと、予想しない結果にビックリしてばかりだ。狙い通りにいくことはむしろ少ないが、本当に狙い通りになったら嬉しい。
 3ラウンド行ってから順位を決める。順位は何色が多い(少ない)人が勝ちというように、条件が予め決められている。それを見ながら宝石を増やしたり減らしたりするわけだが、その条件をいじるカードもあってドラマチックなことになるかもしれない。順位が上の人から干し首をたくさんもらい、4回戦の後に干し首の一番多い人の勝ち。
 前回は中庸を心がけたらバッティングしまくりで何もできなかったので、今度は極端なプレイに走ったら裏目に出て勝てなかった。勝敗はほかの人の性格に大きく依存するのだろう。ほかの人の心のうちを読むのも面白い。

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