秋葉原水曜日の会 07/04/18

新しいゲームを買った! 早く試したい! 棚の奥でずっと眠っているゲームがある! 一度試しておきたい!……という人が集う秋葉原。注目の新作が次々と持ち込まれる。午後4時頃、メビウス便の『ノートルダム』とバネストがゲームマーケットで発売した『グアテマラカフェ』『コロッセウム』が同時に立っていたときは圧巻だった。初めて参加した方が、それぞれのテーブルいっぱいに広げられた美しいコンポーネントに「すごい」の一言。もちろん、長時間ゲームばかりでなく軽いゲームもどんどん立つし、初めて参加する人への対応もすっかり心得ているので安心だ。

テンプラスフェスティバル智略・悪略コロッセウム

テンプラス(Tenplus / 川崎晋 / 学研, 2007)

合計10で笑いあり涙あり

「頭がよくなるゲーム」シリーズを発売している学研から、『アルゴ』や『マティックス』とは異なるデザインのゲームが今年発売された。「合計10」というシンプルなテーマをもった3つのゲームのアンソロジー。デザイナーは今をときめく川崎氏である。性格の異なる3つのゲームが入っていることで、学研のメインターゲットであろう親子から、ゲーム好きの大人まで幅広く楽しめそう。
 「サムズテン」は、2〜3人で遊ぶタイル取りゲーム(写真左)。順番にコマを縦横に移動して数字タイルを集め、同じ色の数字タイルが「合計10」になったところでタイル枚数が得点になる。先に10点取った人の勝ち。小さい数字のタイルを細かく積み上げるか、大きい数字のタイルで一気に合計10にするかは、相手の状況次第だ。自分のコマで相手の進路を塞ぐのが有効で、うまく塞げれば相手を合計10以上にして失格させてしまうこともできる。相手の集めているタイルと、コマの位置をよく見ながら先の先を読もう。特に終盤は、詰め将棋のようにアブストラクト思考が要求されるぞ。
 今回は2回やって2回負け。気がついたときにはもう詰んでいた。もしかしたら勝負は最初の数手で決まるのかもしれない。奥が深くてグッド。
 「カウントアップテン」は、2〜4人で遊ぶバースト系のカードゲーム。3枚の手札から場に出して足し合わせていく。10点ちょうどなら得点、10点を超えてしまったら失点。そのとき出したカードの数字で得失点が決まる。カードの数字は5までしかないが、同じ色のカードは何枚でも出せるというルールによっていつでも終わりそうな緊張感がある。数字の大きいカードばかり手札に溜め込むとバーストしやすくなり、小さいカードばかりだと上がりにくいというジレンマだ。
 バーストというのはなぜか悔しいもので、ぎりぎりまで踏ん張ったり、踏ん張りきれなかったりというところが盛り上がった。
 「ハンドテン」はラミィ系のカードゲーム(写真右)。カードを引いて手札の合計がちょうど10になれば得点が入る。面白いのは気に入らない手札をほかの人に押し付けられるルールで、これで10を越えさせれば得点になるが、ちょうど10にさせてしまう(フリコミ)と罰符を支払わなくてはならない。「この人はカードを溜め込んでいるからもうバーストだよね」という人が押し付けられてちょうど上がったりというサプライズが楽しい。
 序盤は順調だったのに、後半は次々と振り込んで沈没。ここでもバーストの悔しさがゲームを引き立たせていた。
 プレイ時間はいずれも5〜10分。ルール説明も簡単なのでさっと遊べる。そして1500円とは思えないコンポーネントの充実。お試しあれ!

テンプラス−サムズテンテンプラス−ハンドテン

フェスティバル(Festival / 山上新介 / グランペール, 2007)

フェスティバル得体が知れないと警戒される

5種類の芸人を集めて素敵な雑技団を作り、木戸銭を稼ぐカードゲーム。グランペールが今年のゲームマーケットで発売したばかりの新作である。作者は山上新介・グランペール社長、イラストは『マジカルアスリート』の相沢美良氏。
 ゲームはカードドラフトで進行する。スタートプレイヤーが人数+1枚のカードを引き、その中から1枚を選んで残りを好きな人に渡す。渡された人はそこから1枚を選んで残った人に。こうして1枚ずつ取って、自分の陣営を作っていく。10ラウンドで10枚のカードを取ってから、種類ごとに多く集めていた人が得点をもらう。
 基本はそれだけのゲームでとっても分かりやすいのだが、引いたカードを表にしても裏にしてもよいところがポイント。表にした人はほかの人に陣営の一部を見られてしまうことになるが、次のドラフトで優先的にカードを選べるようになる。そりゃあ、6枚から好きなのを1枚選ぶのと、残り2枚から仕方なく1枚選ぶのとでは大違いだ。
 ほかの人の陣営を見ながらカードを裏に置いていけば確かに精神的に優位に立てる。しかし、得体が知れないのでカードが回る順番はどんどん後回し。これではほしいカードもなかなか回ってこないだろう。表と裏を臨機応変に使い分け、陣営を上手にカモフラージュしつつ揃えたい。
 得点がもらえるのは2位までだが、2位までに入った種類が多ければボーナスもある。広く浅くいくか、それとも1位を目指して絞り込むかの選択も悩ましい。キャラクターのイラストが背景に溶け込んでいて立っていない気はするが、ゲームの完成度はとても高い。
 徹底的に隠す人あり、積極的にオープンする人ありと性格が出る。私は半々にしてマークされないように手札を集め、徹底的に隠した月斎さんと同点1位。ゲーム中は憶測が飛び交って笑いがこぼれて、楽しいセッションとなった。
謝辞:(株)グランペール(サンプル提供)

智略・悪略(Mit List und Tücke / K.パレーシュ / ベルリナーシュピールカルテン, 1999)

智略・悪略ひとつのミスが死を招く

メイフォローで2色だけを集めるという、難易度の高いトリックテイキングゲーム。『シュティッヒルン』と同じ作者だが、それと同じかそれ以上にカード選択に苦しむだろう。

トリックテイキングは普通、最初に出した人と同じ色のカードがあれば出して、一番大きい数字を出した人がみんなのカードをゲットというゲームだ。ところがメイフォロー(may follow)は、最初に出した人と同じ色のカードがあっても別の色を出してよい。そのためカードの選択肢が俄然増えて迷うことになる。
 全員が出したカードの半分を、勝った人(最初に出した色で一番大きい数字のカードを出した人)が選んで取り、残りは負けた人(それ以外の色で一番小さい数字のカードを出した人)が取る。
 こうして取ったカードのうち2色までが点数になるが、3色目、4色目のカードは失点になるだろう。得点計算方法は(1色目のカード枚数×2色目のカード枚数÷残り2色のカード枚数)。粋だねぇ。もちろん2色だけをたくさん集めれば高得点になるが、別の色がちょっと増えただけで得点はどんどん目減りする。したがって取りたいトリックもあれば全くいらないトリックもあるわけで、どのカードを出せば取れるか(取らないで済むか)、あるいはほかの人に押し付けられるかが深い。1つカードを間違えただけで、あっという間にトップから転落なんてことも。悔しい。
 慎重に手堅く集めるのもよし、一か八か大きく出てみるもよし。カードを出す順番によって、出し方が変わることにも注意したい。
 序盤は慎重にいったが、終盤になって手痛いカードを引き取って負けた。豪快にカードを集めた月斎さんの勝利。

コロッセウム(Colosseum / W.クラマー&M.リュプケ / デイズ・オブ・ワンダー 2007)

詳細はこちら。要素が多い割にゲームは分かりやすいので、90分を超えるプレイ時間も重く感じない。また得点積み上げ式ではないので、序盤振るわなかった人でも一発逆転が狙える。大逆転のもとになる貴族たちが最後に来るかどうかは、ダイス運というところがよしあしだろう。
このゲームの魅力は、メニューを見て好きなプログラムを買えるところにあるのではないかと思う。そして第1ラウンドには夢のまた夢だった豪華な公演を、最後にバーンと打ち上げる達成感。まるでほんとうにコロッセウムの支配人になっているような気がしてくるのである。

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