山形自宅ゲーム会 07/05/03

連休の谷間、たまたま予定が空いたので自宅ゲーム会を開催。仙台からぽちょむきんすたーさんが仙山線・奥羽本線・長井線と乗り継いではるばる。庄内からnagaさん、psy10さん、鴉さん、山形から上野さんで合計6名。3人ずつ2卓に分かれて10時間近く遊んだ。

ディアヴォロの橋ウマとび競走キャントストップヴァイキングノートルダムグアテマラカフェコロッセウム

ディアヴォロの橋(Ponte del Diavolo / M.エーベル / ハンス・イム・グリュック, 2007)

終わってからのボードも鑑賞に堪える
ディアヴォロの橋

深みのあるアブストラクト

より多く島を作り、橋でつなげるアブストラクトゲーム。ランドルフのアブストラクトゲーム『トゥイクスト』にヒントを得て作られたと、ルールに示されている。
 自分の番にできることは、タイルを2枚置くか、タイルの上に橋をかけるかのいずれか。タイルは4枚集まると島ができ、橋でつながれた島が多いほど等差級数的に得点が上がる。よい場所を先に確保して、そこを着実につないでいきたい。
 ゲームに面白みをもたせているのが、「島はちょうど4枚」というシバリだ。3枚以下は「砂浜」と呼ばれ、橋をかけることはできても島に数えない。ところが、4枚ちょうどで島を作ると、その縦横斜めのマスにはタイルが置けなくなってしまうのだ。島を完成させないと、そのまま周囲を塞がれてしまうかもしれないし、完成させたらさせたで足元を見られることになる。この攻防が同時多発的に発生し、あちこちで悩ましいのがいい。
 さらに、橋を置くにはその下が空きマスになっていなければならず(そうじゃないと「橋」じゃないから……)、橋をかけたらその下のマスはもうタイルを置けなくなる。これで相手のタイルをブロックしたり、要所でどちらが先に橋をかけられるかの競争が起こったりする。
 潰し合いになるかというとそんなこともない。島の周囲にはもうタイルを置けないというルールによって適度にスペースが生まれるからだ。そのスペースを適切なタイミングで自分のものにする、いわば隙間を読むゲームだと言えるだろう。
 ぽちょむきんすたーさんとガッツリ真剣勝負。島が思いのままにつながるので中盤で勝利を確信したのだったが、後半の詰めで誤って一歩及ばず敗北。全体にわたって気を配るプレイ感が囲碁に似ているのかなという話になった。先読みしづらいところが、アブストラクトゲームを敬遠しがちな私にも気に入った。

ウマとび競走(Hoppla-Hopp / R.シュタウペ / アミーゴ, 2007)

ウマとび競走これぞ頭のよくなるゲーム

アミーゴから毎年たくさん発売されているシュタウペ作の子ども向け小箱ゲーム。いずれも子どもだましでない味わいがあるが、このゲームは少し恐ろしい。
 チップを適当に並べ、最初の2つ(大人向きでは3つ)に木のコマをかぶせる。砂時計を返してスタート。木のコマで隠れたチップのうち、一番手前のものから答えていこう。
 答えたら、その木のコマを取って次のチップへ。今度は次の木のコマの下にあるチップを答えよう。「じょうろ」「正解!」「長靴」「正解!」「ひまわり」「正解!」「えっとー、手袋?」「正解!」「次は次は……」こうして答えては覚え、覚えては答えて、間違うまでコマを進める。答えながら覚えるという同時プレイに、頭の中は大混乱。何回か繰り返すとコツがつかめてくるような気もするが、それでも頭はフル回転である。
 もちろん、次の人が始める前にチップはシャッフルし直すので後手が有利と言うことはない。
 最高記録はぽちょむきんすたーさんの8枚で、あとはせいぜい6,7枚どまりだった。木のコマは2枚にしてもよかったかも。それくらい難易度が高く、チャレンジングなゲームだった。

キャントストップ(Can't Stop / S.サクソン / ラベンスバーガー, 2007)

キャントストップギャンブルと高いところ

詳細はこちら。1980年に発売されて以来2回目のリメイクである。フランニョス版(1991年)はラバー製のボードだったが、今回の新版はパーカーの初版に忠実に、8角形のプラスチックボードを採用した。木製好きのドイツゲーマーには物足りないかもしれないが、このユーロ高で4200円(メビウス)という値段に抑えられたのはありがたい。
 ゲームとしてはもちろん、申し分ない面白さである。頂上(八角形ボードでは抽象的で頂上なのか分からないが)をめざすというテーマにバーストと背中合わせの博打というシステム。男の好きなものを見事に組み合わせたと言えるだろう。
 さて今回はぽちょむきんすたーさんが早々と2つ取ってリーチ状態。ところがその途端に出目が悪くなり、psy10さんが手堅く抑えて勝利。私と上野さんは少し負けが込み始めた頃から無理せざるを得なくなり、さらなるバーストを呼び込んでしまった。
 ゲーマーにも、非ゲーマーにも高い確率で楽しんでもらえる作品、一家に一台どうぞ。

ヴァイキング(Wikinger / M.キースリング / ハンス・イム・グリュック, 2007)

ヴァイキングままならなさに七転八倒

ヴァイキングの襲撃から島々を守るタイル&コマ配置ゲーム。クラマーと共同で数々の大賞を受賞してきたキースリング、12年ぶりの独立作品。クラマーがいないといかに危険かは過去のゲームが証明してきたことだが、今回は非常に美しくまとめあげられていた。プレイ時間の公称はこのところ信用できないドイツゲームだが、このゲームの公称45分は、よほどの長考プレイヤーがいない限りほぼ達成できそうだ。
円盤の上に並んだコマとタイル。このセットを円盤に示された値段で買ってマイ・ボードに配置する。全部買い終わったら決算をして、また新しいコマとタイルを並べる。これを繰り返して得点を競いあうという、極めて見通しのよいゲームだ。
値段を指示する円盤は、安いコマとタイルが買われるたびに回転して次のタイルとコマの値段を下げていく。みんなが欲しがるコマとタイルははじめのうち値段が高い。財布と相談しながら、節約するところは節約してここぞというときに張り込もう。
ただし、買ったコマとタイルがうまくマイ・ボードに収まるかが値段よりもっと重要だ。置く場所は段ごとに決まっていて、一番下から漁師、金細工師、斥候、貴族、戦士の順。買ったタイルがほかのタイルに接していて絵柄も合っていれば、めでたくコマも置こう。合わなければそのコマは一旦ボードの外に置いて、後から所定の島に送り届けられるが、そのときには船乗りが必要になる。できれば直接置きたいもの。財布と相談しながらのタイル選択はなかなか悩ましい。
 島に置かれたコマは、決算のときにお金や点数になる。ここでこのゲームのキモが、マイ・ボードの上段に置かれたヴァイキング船(コマとタイルは必ず買わなければいけないので、最後に残ったヴァイキング船タイルも引き取ってしまう)。ヴァイキング船の帆の色に注目しよう。縦の列で帆の色と同じ色のコマまでが全部ヴァイキングに侵略されてしまうのだ。侵略されているとお金や点数にならない。ぐえぇ〜。
そこで活躍するのがヴァイキング船の直下にある戦士の段。ここに戦士を配置できたら、その列は全て安全どころかお金や得点を取り返せる。ほっ。しかし戦士は高いので必ず買えるとは限らない。無事守りきれるか、ヴァイキングの蹂躙に甘んじるか。スリルあふれる展開にドキドキ。
前半で金細工師を手に入れ、お金に余裕が出たぽちょむきんすたーさんがそのまま綺麗に配置してぶっちぎり。私は安物買いばかりで無駄なタイルも多くあり、全く冴えなかった。コマとタイルの出方は毎回ランダムなので展開も多様。手軽なので同じ日のうちにもう1回遊びたくなるくらいだった。

ノートルダム(Notre Dam / S.フェルト / アレア, 2007)

ノートルダム衛生管理は手抜きで

ゲーム概要はこちら。行動やカードは全てテキストではなくアイコンで示されており、しかも『ルイ14世』ほど複雑でもないため、インストも長くならず覚えなければいけないことも多くない。もちろんだからといってライトというわけではなく、さまざまな得点方法があるのでプレイ時間は長めで考えることは多い。プレイ時間の公称75分は、3人でもまず無理だろう。
 ゲームを引き締めているのが衛生ポイントの管理だ。毎ラウンド現れる登場人物カードの下に示されたネズミの数だけ、衛生ポイントは悪化する。衛生ポイントを減らす病院や公園は、それ自体では勝利点にならない。ノートルダムなど勝利点に直結するエリアと、そうでないエリアへの配分をどれくらいうまくやれるかが、勝敗の分かれ目だ。
 陣取りがメインの『ルイ14世』とは違って、『ノートルダム』はほかプレイヤーとの絡みを少なめにして、リソースマネージメントに重きが置かれている。インタラクションがあるのは、手札から1枚取って残りを回すカードドラフトでの選択と、大使館の早取り競争ぐらい。勝てなかったとき、「ほかの人に邪魔された」という言い訳はできない。随所で最も効果的な選択は何かを考えたい。
 馬車小屋よりもゲストハウス、公園よりも病院の戦略で固めうち。順調に勝利点を稼いだつもりだったが、公邸に手を抜いていたのがたたって後半蓋を開けてみたら最下位だった。疫病ポイントは、10点以上でバーストしなければ問題ないので、大丈夫だと分かると途端に対策を怠るのがおかしかった。

グアテマラカフェ(Guatemala Cafe / I.&M.ブラント / エガートシュピーレ, 2007)

グアテマラカフェ共存共栄が勝利への近道

コーヒーのプランテーションを建設して売り上げを稼ぐゲーム。2006年のヒッポダイス・ゲームデザイナーコンテスト2位(1位は『ポルトベローマーケット』)で、このところ急激に注目を集める新興メーカー、エガートシュピーレから発売された。
 ゲームは2枚のボードを用い、テーブルいっぱいに広げられる。そこにコーヒー袋、倉庫、女性労働者、道路の木製コマがずらりと並ぶ。壮観そのものだ。2枚のボードのうち、1つは生産ボード。手番にはこの周囲を回る売人コマを進めて、その列にあるコマを取る。もう1枚は農場ボード。生産ボードで取ったコマを、お金を払って好きなところに配置する。
 倉庫や女性労働者は、港から遠い山奥に置くほど安い。しかし港に近ければ道路で船につなげて得点が増やせるというメリットがあり、どちらが得かはほかの人の建設状況などによるだろう。相乗りは、このゲームで重要なポイントだ。
 プランテーションがある程度できあがったら、得点計算を起こそう。生産ボードからコーヒー袋を取って、全員がその色のプランテーションから得点を得る。労働者が多いほど得点は高くなり、また港にある船に道がつながっていれば得点は倍増だ。
 ゲームを面白くするのが妨害のルール。ほかの人が起こした得点計算が美味しすぎると思ったら、自分の手持ちからコーヒー袋を1つ提供してその得点計算をキャンセルできる。だから独自路線でほかの人が栽培していないコーヒーばかり作っていると、キャンセルされまくってなかなか得点できない。ほかの人と適度に同じコーヒーを栽培し、差分で勝つしかない。
 序盤に山のほうに各種プランテーションを作ったぽちょむきんすたーさんが着実に得点して1位。psy10さんが2種類で大型プランテーションを建設するも、キャンセル続きでほとんど得点できない。私の作ったプランテーションは、どれを稼動させてもほかの2人のほうが利率が大きい状態に陥ってしまった。
 得点計算やキャンセルが起こるたび、ゲーム終了が早まるというクレバーなシステムにも感心。ルールは短くてややこしいところがないのもいい。陣取り、先読み、資金のマネージメントと、ドイツゲームの基本をおさえつつ、さらにもう一味加えて頭ひとつ抜けた作品だと思う。

コロッセウム(Colosseum / W.クラマー&M.リュプケ / デイズ・オブ・ワンダー 2007)

コロッセウムゲーム内容はこちら。投資は1ラウンドに各1ではなくたった1つだけというのと、前に行ったプログラムを再演できるというのとでまた考えるところが多いゲームになったが、どうしてもダイス運(貴族が自分のコロッセウムに来るか、皇帝メダルを取れるか)に勝敗が依存しているような気がする。それによって誰にでも勝利の可能性が最後まで消えないところを評価すべきだろうか。
 豪華なコンポーネントでどでかいプログラムを打ち上げるのは、何度遊んでも楽しい。

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