秋葉原水曜日の会 08/01/16

今年初の秋葉原。少し早めに秋葉原に着いて、ヨドバシAKIBAの有隣堂書店で「世界のアナログゲーム展」を見る。見るといってもほんの1コーナー。同じところを3周しても15分くらいで終わってしまう。その後下の階の玩具売り場で国産のボードゲームを見て、上の階でラーメンを食べた。そしてイエローサブマリンへ。初めて遊ぶ人もいつも顔を合わせている人も分け隔てなく、ワイワイ打ち解けて遊べるのが水曜日の会のよさだ。昨年は月2回くらいのペースで参加していたが、今年も積極的に参加したい。

オレゴンキスメットコンテナスピーディサンデー

オレゴン(Oregon / A.ベルイ、H.ベルイ / ハンス・イム・グリュック, 2007)

オレゴン人が集まって村から街へ

人のいない広大な土地に建物や人を配置する西部開拓ゲーム。ハンス社が昨年のエッセンで発売した。作者は北欧系の人だろうか。同姓のコンビで初の作品だ。
 手札は4枚。この中から2枚を出して、縦横に対応する座標に建物や人を置く。建物の周りに人のコマを置いたり、反対に人のコマの周りに建物を建てたりしたときに得点。得点の入り方は建物によって異なり、周囲にいる人のコマの数だけ得点になるという教会、追加手番や地形のジョーカーを手に入れられる駅舎・お店、開けてみてのお楽しみという金鉱・炭鉱などがある。
 人のコマが複数の建物に隣接していれば、どれからも得点が入る。この結果どうなるか。まず複数の建物を近くに置いて、一挙に大量得点を狙うだろう。そうすると近場に建物が密集し、その周囲にはどんどん人が置かれることになる。こうして閑散としたボードに、島のようにして次第に街ができていくのだ。とってもリアル。
 今回は月斎さんが途中で一挙13点という大量得点で突き放し、逃げ切り勝利。2番手を追ったが、金鉱でも届かず。手札が常に4枚しかないので、置く場所の選択が限られるだけでなく、2手先までしか考えることができない。そのため臨機応変さが求められ、トップも叩きにくい。長期的戦略とかトップ叩きといったゲーマー的な要素よりも待ち時間の少なさを優先したのだろう。プレイ時間は約45分。重すぎず軽すぎず、ちょうどよいところだ。

キスメット(Kismet / W.パニング / アバクスシュピーレ, 1997)

キスメット最後の1枚がアツい!

ダイスを振って出た目のカードを捨てていき、いち早くなくすことを目指すダイスゲーム。原題は「運命」という意味。作者は『ラッキーループ』のパニング。たった10年前のゲームだが、国内ではあまり知られていないようだ。
 3つのうちから自由に2つを組み合わせ、その数のカードを捨てる。2とか12のように確率の低い数字のカードは、最後まで持っているとマイナスが大きいからチャンスがあったら先に捨てよう。
 ただこれだけならば、運だめしに過ぎない。ここからがゲームの本領。カードが少なくなって、どう組み合わせても手持ちのカードを捨てられないことがある。そのとき、ほかの人がダイス目を横取りできるのだ。横取りは早い者勝ち。机をノックして、最初だった人が権利をもらえる。
 というわけでほかの人の番でも、目を皿にしてダイスを注視しなくてはならない。相手のカードに捨てられるものがあるか、なければ自分のカードに捨てられるものがあるかを、一瞬で判断する。お手つきは捨てたカード復活。ダイスが3つで、簡単には判断できないところが憎い。
 特にゲーム終盤、皆のカードが1〜2枚になってきたあたりが真骨頂。今回は最大の8人プレイで賑やかな展開。最後に1枚残したのが7だったことが奏功してノック、横取り優勝した。そのテンションは、ゲームが終わってからもしばらく続くほどだった。

コンテナ(Container / F.B.デロンシュ / ヴァレーゲームズ, 2007)

コンテナコンテナ船は行くよどこまでも

コンテナの物流でお金を儲ける貿易ゲーム。昨年9月に亡くなったデロンシュの最期の作品である。晩年の闘病中に開発されたものだが、素晴らしい出来ばえで、つくづく惜しい人を亡くしたものだと思う。
 まずコンテナは工場で作る。作ったコンテナは好きな価格で並べておく。そのコンテナを提示価格で購入したら、今度は埠頭の倉庫へ。ここでも好きな価格で並べておく。その倉庫に船をつけてコンテナを購入し船に積む。そして中央の島にもっていったら入札。落札者のマスにコンテナを置き、これがゲーム終了時に得点になる。
 作って並べる、買って並べる、買って積む、荷揚げして入札。長い行程を経て、コンテナはやっと自分のものになる。ただし自分の工場から買ったり、自分の船で積み出したりすることはできない。必ず買ってもらい、積んでいってもらわないといけないのだ。こうしてコンテナは必ず何人かの手を経由することになる。ここに豊かなインタラクションが起こる。
 序盤好調だった小野運輸。皆が生産に夢中になっている間に、コンテナの横流しを繰り返して利益を上げ、コンテナを集めることに成功した。ところが1位を儲けさせてはいけないと工場や倉庫の品を買ってもらえなくなった。不良在庫で行き詰まる間に、月斎運輸とタナカマ運輸が提携して伸び始める。こちらは少ない資金でちびちびとコンテナを運び、薄利多売にせざるを得ない。
 ゲーム終了時にはもうひとしかけある。それは最も多く集めた色のコンテナは、値崩れが起きたことになって全て捨てなければいけないというルール。どの色がいくらになるかは、ゲームの最初に指示されるが人によって異なる。だからバランスよく集めないといけないのだが、そんなに自分に都合よく船が運んできてくれるものではない。最後に借金までして仕手戦を仕掛けたタナカマ運輸、思わぬ仕入れで値崩れを起こし脱落。残る月斎運輸との勝負はほぼ互角だったが、その前までに貯めていた貯金で辛勝。
 自分でコンテナに値段をつけることができ、また自分以外ならどこから買ってもよいという自由さで、場面を読む力が要求される。時間は長めだがその分トップが揺れ動き、さらにコンテナが多い人が勝つとは限らないルールがゲームを終盤まで熱くさせる。そんな、ゲーマー大喜びのゲーム。
 コンポーネントも素晴らしい。石膏でできた船は質感たっぷりで(その分値段が高いけれど)、またカードはお金と手形だけで昨今の流行である特殊効果カードがないのも好感がもてる。シンプルなシステムで多様な展開を生み出す上手さ。並みのデザイナーにはできないことだろう。つくづく惜しい人を亡くしたものだと思う。長く遊び続けることこそが、最大の供養だと思う。

スピーディサンデー(Schneller Becher / M.トイブナー, U.パイゼ / ハバ, 2007)

アイスクリームの玉をほうり込め!

カードを1枚ずつめくって、同じ色が出たら自分のボールをほうり込む。最初にほうり込んだ人がカードをゲット。
 子どもゲームでも、ドイツ人は手を抜かない。めくったカードは上から重ねていくことになっており、記憶が要求される。しかも紛らわしい色があるので混乱。お手つきしそう。そしてボールをほうり込むというアクションは、時折失敗することがある。だから『ハリガリ』のように、早く見つければ勝ちというわけではない。こういう工夫で大人でも十分楽しめる仕上がりなのはさすがだ。
 ハバ社のゲームは、これまで国内に紹介される機会が限られてきた。その状況を打開したのはこのゲームを入手した高円寺のすごろくやである。子どもだけに遊ばせておくには惜しいゲームがまだまだたくさんある。新境地の開拓をしてみよう。

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