つくば自宅ゲーム会 08/02/17

写真豊富で分かりやすいレビューを精力的に公開されている週刊じゃむたん通信のkarokuさん、率直な感想が読めるブログボードゲーム日記を公開中のふうかさん、そしてバネストの翻訳で活躍中の米出さんと私の4人で自宅ゲーム会。仕事や家族の関係で土日に自宅で遊ぶのは本当に久しぶりである。部屋を走り回る子どもたちに気が散るかと思ったが、お三方のご理解でアットホームな雰囲気。おかげで重いゲームも入れてたっぷり遊ぶことができた。

ビッグポイントシカゴポーカー交易王キーハーベストレース・フォー・ザ・ギャラクシーグラフィティ

ビッグポイント(Big Points / B.ディット、W.ディット / シュミット, 2008)

ビッグポイントほしいときはなくなってる罠

好きなコマを進めて好きな色のコマを取り、最後に決まる色別の得点で最多を目指すゲーム。今年のニュルンベルクでシュミット社から発売された「イージープレイ」シリーズのひとつで、写真は無料配布されたサンプル。ルールは変わらないが、製品版はチップが木製になり、階段が組み立て式になる。
 自分の番にはどの色のコマを進めてもよい。同じ色の一番近いチップに進め、その前か後のチップのうちどちらかを取る。ゴールまでたどり着いたコマの色は、着いた順に4〜0点。これが手持ちのチップの点数になると言うわけだ。
 黒のチップを取ると追加手番ができ、後ろに進むこともできる。ほかのコマの下になっていて後から出てきたコマに戻れば、ほしいチップが手に入るかもしれない。
 白のチップは最後に集めた色の数だけ点数になる。したがって白のチップをを取って満遍なく色を集めるか、特定の色に偏らせてその色のコマを4点に進めるかという選択になるだろう。偏らせると高得点を狙えるが、ほかの人が邪魔をすれば低得点になるリスクも伴う。ほかの人が集めている色、コマの進み具合を見ながら戦略を立てたい。
 karokuさんが紫を集めまくり、4点に入れて勝利。私と米出さんは白チップで2、3位、集めた色の得点が低かったふうかさんが4位。選択肢の幅は広いが、次第にほしいチップが絞られていくのが面白い。でもこの色がほしいと思う頃にはその色はもうなくなっている。後半からの詰めが重要。運の要素はないがプレイヤー間のアヤがあるのでさほど重苦しくない。イージーにして考えどころもある、よいゲームである。

シカゴポーカー(Chicago Poker / B.フェデュッティ、B.カタラ / ファランクス, 2007)

シカゴポーカーウソと暴力のポーカー

3箇所の場で同時にポーカー勝負をするカードゲーム。フランスのゲームデザイナーコンビがオランダのメーカーから発売し、ドイツで販売されているという業界の国際化を物語るような作品である。
 手番にはカードを引く・出すを3回行う。出すのは3箇所の場のいずれかで、場によって出し方が異なる。全部表に出さなければいけないガチな場もあれば、1枚おきに裏表に出す場、2枚裏にしてからあとは表に出す場などがある。裏に出せるところでブラフをかましたい。
 誰かが5枚になったところでフラグ。1周してからカードを全部表にして全員の役を比べる。強弱はポーカーの役どおり。5枚出していなくても役ができていれば参戦できる。でも少ししか出していなければ1手番だけではカバーできない。3つの場についてどこにも睨みを利かせておく必要があるだろう。
 手札の上限は7枚なので、揃ってから出すというわけにはいかない。ここぞというときにはカードの引きに頼らなければいけないこともある。勝負の1枚が引けたときの嬉しさはポーカーの醍醐味だ。
 さらに若干の特殊カードが加えられてゲームをドラマチックにしている。裏になっているカードを見る、1枚除去する、追加でもう1手番するなど。特に1枚除去はどんでん返しになるかもしれない。
 勝負に勝つとその場のタイルがもらえ、同じ色のタイル3枚か、4種類各1枚か、どれでも5枚を取った人が勝利。カード運が悪くても、適度にブラフをかけつつ狙うタイルを絞っていけば勝機はきっとある。
 中盤で私がリーチしたのをふうかさんが1枚除去で阻止。その後karokuさんがリーチしたのをふうかさんが鬼引きで阻止。すばらしい仕事である。おかげで3人がリーチという白熱した状況になった。karokuさんか私で取ったほうが勝ちという場で、私が奇跡のフォーカードで勝利。何ともドラマチックなゲームとなった。3箇所の同時進行というシステムがカード分配の妙を生み、すごく楽しい。

交易王(Handelsfürsten / R.クニツィア / ペガサスシュピーレ, 2007)

交易王流行は作り出すもの

久しぶりにクニツィアの切れ味を堪能できる作品に出会った気がする。刻々と変わる需要に応じて船の荷物を替え、収益を競うゲーム。昨年の秋にペガサスシュピーレから発売されたが日本では未紹介である。
 はじめに持っている船は2隻。胡椒、塩、インディゴなど6種類の品物のいずれかを1つずつ積んでいる。需要カードを出したとき、その荷物を積んでいる全員に収入。この「全員」というのがポイントで、ほかの人の手番で自分も収入が入るよう、適度に歩調を合わせることがポイントになる。
 自分の番にはまず品物の交換ができる。ほかの人の荷物や自分の手札を見ながら品物を選ぼう。続いて需要カードを出す。需要カードは同じ種類なら何枚でも出すことができ、その荷物を積んでいれば枚数分だけ収入になる。船2隻とも同じ品物を積んでいればその品物の収入は2倍になるが、単品に偏ると警戒されてチャンスが減るかもしれない。
 さらに悩ましいのが収入で新しい船や特殊能力を買えるところ。船が増えれば幅広く需要に応えることができるし、特殊能力には船の品物を2個変えられるようになるもの、カードを追加で引けるもの、収入が2上昇するものの3種類があって強い。でもカードの値段が結構高めで、元を取れるかどうかが微妙なライン。お金を節約して少ない設備でうまく回せば勝つチャンスは十分にある。
 小箱でルールはたった2ページ。そこにこれだけの駆け引きとジレンマを生み出しているのはクニツィアの見事な手腕である。ふうかさんがカードを1枚引ける特殊能力だけ買ってほかに手を出さず、うまく回して1位。船を4隻も出した米出さんと私、エクストラ積荷で流行に乗ろうとしたkarokuさんは今ひとつ活用できなかった。ほかの人の積荷に合わせているだけでは勝てない。時には自分で需要のトレンドを作り出すことも必要なのだ。

キーハーベスト(Key Harvest / R.ブリーズ / R&Dゲームズ, 2007)

キーハーベストもうその畑はナイ

畑を売買しながら広げる農業ゲーム。国際的に評価の高いイギリスの作家R.ブリーズが久しぶりに発表した『キー○○』シリーズである。これで5作目。
 六角形の畑タイルはまず店に並べられる。畑には座標が書いてあって、同じ場所は1枚しかない。ほかの人の状況を見ながら、各自が自分で値段をつけて並べるのだ。皆がほしがるような位置にある畑は高く、それ以外は安価に設定する。簡単によい場所を取られてはいけないが、売れなければ収入が入らない。この値付けがゲームの面白さの一つ目である。
 なおこのゲームにお金はなく、キャベツ、ホップ、小麦、リンゴ、ラムという5種類の作物の物々交換でゲームは進行する。素朴で雰囲気がいいだけでなく、値付けで種類を指定できるために戦略性が高い。
 購入した畑は自分のボードに並べる。上記のように、同じ場所は1枚しかないので、自分が置いた場所はほかの人のボードでは必ず空きマスになっている。全員のボードを合わせるとモザイクのように重なり合うところが面白い。そこで生まれる要所を巡る争い。このインタラクションが面白さの二つ目だ。
 畑は隣接してつながればつながるほどよい。ゲーム終了時に広さに応じて得点が入るほか、労働者や町民を置くことができるようになる。これらを置いて使う特殊能力はとっても重要。追加で作物を手に入れたり、強いものではほかの人から畑を奪ってくることもできる。強力な町民たちは早い者勝ちだから、畑を早く大きくして雇う体制を作りたい。
 畑を補充するときにイベントタイルが出てきたら全員従う。これも中には畑をババヌキの要領で回すなんていうのまであって意外性がある。大味な感じも否めないが、これら労働者・町民・イベントが巻き起こすハプニングによってゲームの重苦しさがなくなっているところが面白さの三つ目である。
 序盤に薄利多売で作物を集め、よい場所を先に取った私がそのまま町民も好き放題使って勝利。畑がなかなかつながらなかったkarokuさん、米出さんは苦労していた。ふうかさんは畑を売るばかりで買うものがなかったが、大きい畑を作ることに成功して町民に進出。しかし一歩及ばず。畑4枚グループを先に取った人が町民を使ってさらに成長をスピードアップさせるので、逆転の可能性が少ないのではないかという気がしたが、もう少し遊んでみないと分からない。テキストが多く説明を読むのに時間がかかった。

レース・フォー・ザ・ギャラクシー(Race for the Galaxy / T.レーマン / リオグランデ)

レースフォーザギャラクシーサンファンで飽き足らない方に

ゲーム紹介では誤解を恐れて「○○に似ている」ということは極力書かないようにしている。しかしこのゲームは『サンファン』をベースにしているとどうしても言わざるを得ない。誰かが選んだ職業のフェイズが開かれ、カード補充、建設、収入を繰り返す。建設も支払いもカードで行う。ここまではそっくり『サンファン』。でもこのゲームは『サンファン』をより派手でスピーディに作り変えた。
 作者は『王への誓願』『マジェラン』のレーマン。リオグランデ、アバクス、イスタリの三社による共同販売。BGGでは高い評価を集め19位にランクイン(2/19現在)。早速今年に拡張が予定されているなど今年注目されているゲームのひとつだ。
 まずカードの種類の多さ。それぞれのフェイズで実にさまざまな特殊能力を発揮する。その分コンボも多彩で大掛かりにすることもできるようになった。生産して売れば1ラウンドで大量収入・大量得点。そんな強力なコンボがゲーム終盤にはできあがるだろう。
 もうひとつは各フェイズを一斉に同時プレイすることによる時間の短縮。ソロプレイ感は大きいが待ち時間は確実に減るのがよい。実際このゲームのインタラクションはフェイズ選択ぐらいで、後は思い思いに自分のコロニーを広げてコンボを自慢しあうという感じである。ネットゲームに慣れた現代プレイヤーのスタイルを反映しているともいえる。
 種類を多くすれば判断に迷う場面が多くなり時間もかかる。それを同時プレイで短縮するという荒技。カードの組み合わせは相当複雑になっているのに、プレイ感が重くならないのはとてもよい。カードの効果はアイコンで記されており、いちいちテキストを読まないで済むようになっているのも工夫である。
 karokuさんが優秀なコンボを走らせて1位。初プレイなのでアイコンの見方が分かるまで手間がかかったが、1ゲーム終わる頃には全員だいたいつかめたようである。経験を積めばカードの構成が分かってきて一層面白くなる余地もあるだろう。

グラフィティ(Graffiti / J.ゼメ / フッフ・フレンズ, 2007)

グラフィティこの絵を描けたら満足

ゲーム内容はこちら。ほかの人が描いた絵を眺めているだけでも笑いがこみ上げてきて楽しいものである。今回は途中から小学生の光君が参加。いきなり全員作者を見抜かれてしまった。お父さんの絵が一番で、すぐ分かるのはさすがだ。
 写真は「河童」。お題カードででドイツ語特有のものは適宜日本風にローカライズしてある。写真は私のものだが、小学生の頃から上手くなっていないことに愕然。karokuさんの「この絵が描けたから満足」という河童は、最高の出来栄えだった。

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