ジム通い

カシミールにいたとき、映画俳優のジミーさんが毎日ジムに通っていたのに触発されてジム通いを始めた。別に筋肉ムキムキになりたいわけではない。3月4月と暑いときに何度もダウンして、体力をつける必要性を感じたからだ。
ジムは今住んでいるアパートから数えて3件隣にあるフィットネスクラブ「パワーハウス」。最近できたばかりで設備が充実しているが、その分(インドの物価に比して)高い。1回あたり150円ぐらい。
メニューは柔軟体操の後10分間のジョギングと自転車、腕立て伏せとスクワット、ベンチプレスとダンベル、腹筋で約1時間ちょっと。インストラクターがプログラムを組んで指導してくれる。私のプログラムは希望によって「上半身」。元来非力に加えて、運動不足のためかなり堪える。汗だくになったかと思えば息が切れたりと、体が悲鳴を上げる。行った日の夜あたりから筋肉痛が始まり、次の日も取れない。
しかしこうした苦しさは一種のストレス解消になる。隣のビルは建設中で、コンクリートに使う砂を重そうに運んでいる工夫が窓から見えるが、労働と運動は全く異質なものだ。
鏡を見ながら力こぶを作ってみた。笑ってしまうほど貧相。「色男、金と力はなかりけり」と自分に言い聞かせる。

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