『インド流!―マルカスが紹介するお釈迦さまの国』

旅行業・インド料理店・落語で日本に深くかかわるインド人が書いたインドの紹介本。さすが日本人が知りたいツボを心得ていて、宗教を切り口に簡潔にインド人の精神や論理を知ることができる。
・お釈迦様の托鉢は目を伏せて鉢を差し出すのは相手が誰でも受けるという一切平等の教え
・苦行の目的は前世を思い出すこと
・アヌローマ制(カーストで上位の男性と下位の女性の結婚は許される)も3〜4世紀前に禁じられた
・相手の側の視点を認めるのがインドの哲学。だから異教徒も認める
・輪廻があるからゆったり生きれる。「今回の人生でできなかったことは、来世でやりましょう。次の人生も、次の次の人生もあるのだから」
・来世にはお金も名誉も持っていけないので、人徳が重んじられる
・天国に行くには息子も娘も必要なので、産児制限は天国に行く権利を奪う
・幼児婚はイスラム勢力に暴行する前に子どもを結婚させて親が天国行きを予約するために生まれた
・善い人間とは家族(場合によっては国家・社会・会社)の一員として家族のために献身する人
・インドでは普通、先に謝ったほうが負けといわれるが、ホーリーに謝れば負けではない
・「ノープロブレム」は神様がたぶんそうしたのだから言う。神様が決めたのでうまくいったのだから、「ありがとう」も「ごめんなさい」もあまり言わない
ものによっては、インド人一般の考え方なのかマルカス氏独特の考え方なのか判然としかねるが、それでも日本人と違う発想で人生を見直してみるのもよい。

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