事務員

35歳前後といえば、世間では中堅だがお坊さんの世界では赤ん坊もいいところである。80歳くらいでやっとありがたみが出てくるまであと45年もある。
だがこの年代によく回ってくるものがある。それはいろんなお坊さん団体の事務という仕事。私にも昨年あたりからぼちぼち回ってきて、3つになった。御詠歌の研究会、本山への奉仕団体、市の仏教会である。主な仕事は資料の作成、会場の予約、会員への連絡など。
前に御詠歌の先生から「頼まれたら断らず、私でよろしければと引き受けること」と教えられて以来、安請け合いしているが引き受けてみて結構たいへんだということがわかった。資料の作成は前役員から引き継いだテンプレートがあるが、会場の予約は費用や集まりやすさを考慮に入れなければいけないし、会員への連絡が文書だと発送の手間がある。そしてその一々を会長さんに確認しなければならない。
一方、我が家の家系は「泥棒来てから縄綯い」がモットー。中学校のテストは前日になるまで勉強する気が起きなかった私にもその血が流れている。インドに行ってからはさらに拍車がかかり、明日のことは明日考えるという風になってしまった。事務には一番向いていないタイプである。
先週末も夜遅くになってからハガキを印刷したり、思い出したように電話したり。何か忘れているような感じがいつもするのは気持ち悪い。世情に詳しくなるというメリットもあるが、これから5年くらいはこういう仕事が続くと思うとちょっと気が遠い。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


The reCAPTCHA verification period has expired. Please reload the page.