2つの卒園式

一昨日はつくばの保育所の卒所式、今日は山形(西根)の児童センターの卒園式で、長女とともに両方に参加してきた。
生後3ヶ月から保育所に預けられた長女にとって、つくばの保育所は7年近い歳月を過ごした場所。2月いっぱいで引越しのため退所したが、所長先生にお願いして特別に卒所式だけ参加させてもらった。
一方、長女は子育てのワークシェアリングのために私と一緒に山形にも頻繁に来ており、そのたびに臨時で児童センターにお世話になった。3月からはレギュラーになって卒園式に出ることに。
どちらの卒園式も、式場のレイアウトから次第、ついでに園児の正装まで変わらないのに驚いたが、それゆえに若干の違いが面白い。
まず親の座り位置は、つくばでは子供の真向かいにすることで絶好のカメラチャンスを提供。山形では卒園児をステージ上に上げて親は遠めに座る。つくばでは1児童ごとに縦並びで2席用意されていたが、山形では母親席(母親がいなければ祖母)と父親席が分かれていた。山形のほうが保守的な感じがする。
卒園児はひとりひとり園長先生から証書をもらい、少し離れて待っている親のところにもってくる。そのときに担任の先生が子供の得意なことなどを話すところは同じだが、つくばでは証書を高く掲げながら親のところまでもってくるが、山形では途中に用意されたマイクで「これまで楽しかったこと、小学校で頑張りたいこと」を短くスピーチしてから親のところに行く。
ちなみに長女はどちらでも「お絵かきが得意」と紹介されていた。内向的である。卒園式の練習は山形のほうが長かったので、つくばでも証書を高く掲げずに持ってきた。このほうが恥ずかしくない。
一番の違いは、つくばは近所の同じ小学校に上がる児童が半分なのに対して、山形は100%同じ小学校にいくことだろう。ついでにいうと中学校もほとんど同じで、これから長い付き合いになる。いや、これからどころか、親同士・祖父母同士(さらにその前からも)も幼なじみだったりするので、これまでと同様にこれからもという感じだ。田舎であることだなあ。
そもそも、つくばの保育所は親が共働きかつ祖父母が同居していないなど、いわゆる「保育に欠ける児童」しか入れないところであるのに対し、山形の児童センターはどんな家庭環境であれ全員入れる(そして入らないという選択はまずない)ので性格が異なる。卒園式が終わってから、つくばの保育所ではそのまま子供を預けて午後から仕事に行くという親が多かったのに対し、山形の児童センターは全員親とお帰りで春休みである。
つくばのように保育に欠ける家庭は、中央地区にある保育園にいかなくてはならない。それでもこれだけ多くの家庭が児童センターに子供を預けられるのは、山形のほうが働き方がゆるやかで、祖父母の援助が多いからなのだろうか。
サラリーマンの月平均給与は山形が298,700円、茨城は430,100円だという。でもお金で買えない貴重な時間が、山形にはまだ流れているのではないかと思いながら帰った帰り道だった。

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