N響山形公演

知り合いからチケットを頂いて、長女とNHK交響楽団山形公演を聴きに行ってきた。指揮は小林研一郎氏、プログラムはベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番と、ベルリオーズの幻想交響曲。

ベートーヴェンは昔から好みではないが、幻想交響曲は大好きで、1週間前からCDを聴いていた。中高生の頃は吹奏楽にもアレンジされている4,5楽章をよく聴いていて、5楽章でディエス・イラエの旋律が出てくるところが特に好きだったが、この年になると1~3楽章のよさが際立つ。

チケットが2枚あってので長女に声をかけたところ、行きたいという。学校帰りに少しおめかしをして出発。駐車場が少ないので早めに会場に入り、近くをぶらりと歩いて寿司屋で夕食を取る。開演は19時。

ピアノ協奏曲のピアニストは小山実稚恵氏。チャイコフスキーとショパンの二大国際コンクールに日本人で入賞したのはこの方だけだという。東北の出身ということも今回の人選にあったのだろうか。3楽章で珍しく1ヶ所間違ったような気がしたが、柔らかみがあって落ち着いた演奏だった。アンコールは『エリーゼのために』。

休憩後は待ちに待った幻想交響曲。開演前と休憩中にチューバとトロンボーンが舞台裏でひたすら4楽章をさらっていてネタバレ感が半端なかったが、この曲に隠された狂気的な一面を、テンポの緩急と低弦の強奏で見事に表現していたと思う。ただ、1楽章と3楽章の後で、演奏が中断したのが残念だった。冷房が効き過ぎたり効かなかったりして、小林氏が調整を指示したためである。「新しいホールを作って下さい」といって会場を笑わせていたが、築40年の施設は音響面でも不満が残った(各楽器の音が立体的に響かず、スピーカーから流れているように聴こえた)。アンコールは定番の『カヴァレリア・ルスティカーナ』。さわやかな気持ちで帰途についた。

長女は学校の疲れもあって少々退屈していたようだったが、よかったよといっていた。

コンサートに行くは昨年夏のサイトウ・キネン・オーケストラ(アルプス交響曲)、年明けの東大オーケストラ(オルガン付き)と、だいたい半年に1回くらい。曲の好き嫌いが激しいのと、週末はたいてい用事が詰まっているのでなかなか出かけられないが、またどこかに聴きに行きたいと思う。

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