2015年12月アーカイブ

犀の角経

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経典勉強会でスッタ・ニパータの『犀の角経』を講読。友人を捨て、家族を捨てて、犀の角のようにただ独り歩めという教えは、大乗仏教にはない独特の味わいがあります。

しかし45番・58番には優れた友人が見つかれば、一緒に修行していくことが勧められ、73番では慈悲も説かれます。他人を拒絶して生きることを勧めているものでは決してないことが分かります。(日本語訳は中村元『ブッダのことば』に基づく)

45.もしも汝が賢明で、協同し行儀正しい明敏な同伴者を得たならば、一切の危難に打ち勝ち、心喜び、念を落ち着けて、彼と共に歩め。
Sace labhetha nipakaṃ sahāyaṃ Saddhiṃ caraṃ sādhuvihāri dhīraṃ, 
Abhibhuyya sabbāni parissayāni Eko care khaggavisāṇakappo.

58.博学で真理をわきまえ高邁・明敏な友と交われ。いろいろとためになる事柄を知り、疑惑を除き去って、犀の角のようにただ独り歩め。
Bahussutaṃ dhammadharaṃ bhajetha Mittaṃ uḷāraṃ paṭibhānavantaṃ, 
Aññāya atthāni vineyya kaṅkhaṃ Eko care khaggavisāṇakappo.

73.慈しみと平静と憐れみと解脱と喜びとを時に応じて修し、一切世間に背くことなく、犀の角のようにただ独り歩め。
Mettaṃ upekkhaṃ karuṇaṃ vimuttiṃ Āsevamāno muditañca kāle, 
Sabbena lokena avirujjhamāno Eko care khaggavisāṇakappo.

この頃の講演の元ネタです。著者は慶應の先生。
どこかの誰かの子育て成功例を真似してもうまくいく保証はないというのは、妻とよく話していることでした。でもそれだと、何を指針にしたらいいか分からなくなってしまいます。そこで参照したいのが科学的根拠(エビデンス)。主にアメリカで行われた実験から得られた結論で、身も蓋もないものも多いですが、とても参考になります。

なるほどと思ったところを抜き出してみました。
・成績の悪い子に、自尊心を高めるようなメッセージを送るともっと成績が下がる(根拠のない自信をつけてしまうため)ので、能力ではなく努力を褒める
・テレビやゲームは1日1時間程度なら影響はない。2時間を超えると飛躍的に大きくなる
・人的資本の収益率(学習・しつけ・体力づくり)が大人になってどれくらい効果があるか)は、早ければ早いほど高い。お金も時間も幼児期に最大限かけておくべき
・ペリー幼稚園プログラム。低所得のアフリカ系米国人3~4歳を抽選で選んで専門家の少人数教育と家庭訪問を受けさせ、40年間にわたって選ばれなかった人たちと比べたところ、持ち家率・所得が高く、生活保護受給率・逮捕率が低かった→ひどい実験!
・マシュマロ実験。保育園で15分間マシュマロを食べるのを我慢できた子は、高校の成績がよかった
・「ウソをつかない」「ルールを守る」「他人に親切にする」「勉強する」という4つのしつけを親から教わった人は、1つも教わらなかった人と比べて平均年収に86万年の差があった
・夏休みの宿題を休みの終わりの方にしていた人ほど、喫煙・ギャンブル・飲酒の習慣があり、借金・肥満の割合も高い→私は反例でした
・全国学力テストの順位は、家庭の資源(親の年収・学歴・家族構成)と相関関係にあり、学校教育の成果としてはほとんど意味がない→身も蓋もない!
・少人数学級は15人くらいまで減らさない限り、費用対効果が低い→県の33プランとかに当てはまる!
・平等主義(生まれながらにして能力に差はないという考え)は、成功しないのは努力しないせいだという発想を生み、思いやりの欠ける子をつくる
・成果主義や教員研修は教師の質を高めない。教員免許をなくして能力の高い人や他の職業で活躍してきた人を登用するのが効果的

法事未修

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法事がまだの方にお知らせ状を発送。

お正月に札を貼り出してお知らせするのですが、この時期まで残っている方の供養をどうするか頭を悩ませます。これまで、
・本堂で合同供養を行う→これを当てにして待っている方が出てくる
・いきなり塔婆を持って行って玄関口で渡してくる→本当に驚かれる
・電話をかけてどうするか伺う→「来年にして下さい」と言われるが結局次の年も供養しない
・こちらで供養して紙札を郵送する→自発的な供養の機会を与えられない

試行錯誤を繰り返していますが、今年はお手紙でリマインドして、供養をお勧めすることにしました。パソコン印刷ですが、戒名と施主名と宛名は手書きです。

感情労働社会

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小学校のいじめ防止対策会議。臨床心理士の先生から発達障害について講義を受けましたが、話は広がって現代は感情労働社会だという話になりました。
(感情労働:肉体や頭脳だけでなく、理不尽なことにも感情を抑制して笑顔で振る舞い、気を遣う仕事。)

教師だけでなく、あらゆる職種がそういう労働になりつつあるのに、気疲れの対処法がないことが問題だと先生。そういうときに酒を飲んだり、騒いだりすることは最もやってはいけないことで、リラックスして静かにしていることが必要だといいます。

リラックスして静かにしていることといえば、坐禅が真っ先に思い浮かびましたが、坐禅でリラックスするには訓練が必要です。音楽とか、ネットサーフィンとか、読書とか、私の趣味はことごとくそういう系統だなと思いました。お坊さんも知らず知らずのうちに気疲れするのかな?

たまには情報を遮断して、考え事をするなんていうのも贅沢な時間です。山形でも釣りとか温泉とか、できることはありそうです。

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