おの: 2016年2月アーカイブ

竹倉史人『輪廻転生』(講談社現代新書)読了。生まれ変わりの思想を「再生型」(同族内の生まれ変わり)「輪廻型」(繰り返される生まれ変わり)「リインカネーション型」(霊魂の進化)に分け、世界中の事例を分析します。

西アフリカのイグボ族では、1人の霊魂が2人以上の肉体に同時に転生することもあると考えられており、分割可能な霊魂が想定されています。この考え方を応用すれば、日本でも一部が位牌に留まり、一部が生まれ変わるという考え方もできるでしょう。

アラスカのトリンギット族では、新生児の前世が特定されると、親族関係も引き継ぎ、母親を「お姉ちゃん」、祖母を「お母さん」と呼んだりすることもあるといい、社会関係の資本が再利用されていると分析します。霊魂の有無はさておき、いなくなった家族の役割を別の人が受け継ぐということも、広く再生と考えてよいのかもしれません。最近、葬儀の後に「料理でもいい、外仕事でもいい、遺族が亡くなった人の真似をすれば、その間は亡くなった人が生まれ変わっているといえるのではないか」という話をしています。

仏教の最大の弱点とも言われる輪廻の主体についても、一定の答えが提案されています。五蘊を5本の糸に喩え、その模様・図柄・折れ癖といったパターンが引き継がれていくというもので、イメージが湧きました。講演会で「みなさんが亡くなった後、その性格を引き継いだ別の人が生まれてくる」という話をしたら、「悪い性格が引き継がれて次の人がたいへんな思いをしないように、今のうちから性格を直しておかないと」という方がいらっしゃってなるほどなと思いました。

ヴァージニア大学医学部の知覚研究室で前世の記憶を検証する研究が行われているという話は非常に印象に残りました。これまでに収集された2600の事例で統計を取ると、子どもが前世について語り始めるのは平均2歳10ヶ月、前世の死から次の誕生までは平均4年5ヶ月、前世で非業の死を遂げた事例は67.4%だったとのこと。生まれ変わりまでの日数は仏教で49日説が一般的ですがもっと長いのかもとか、満足した人生を送った人は人間に生まれ変わらないのか、それとも前世を忘れて生まれ変わるのかとか、いろいろ考えることは尽きません。

父母恩重経

コメント(0)

公民館の写経教室で『父母恩重経(ぶもおんじゅうきょう)』を講読。自分の育児と絡めて解説しました。

このお経は儒教的に変容された中国撰述の経典ですが、遅くとも8世紀には成立しており、1000年経っても変わらない親子関係のいざこざを見て取ることができます。

不孝者の子が「老いぼれて世に残るよりは早く死んだほうがよいのではないか(不如早死)」と罵れば、親は「お前など最初から生まなければよかった(不如本無)」と泣くという醜い親子喧嘩、母親にばかり偏った十種の恩徳、ダメ親を子どもが更生させる方法など、私はあまり共感できませんでしたが、響く人には響くようで「家族にも読ませたい」という方もいました。

涅槃会

コメント(0)

2月15日は涅槃会。お釈迦様の命日です。前日でしたが涅槃図を掛け、梅花講のみなさんとご詠歌をお唱えしました。
お唱えの前に涅槃図の解説中。

涅槃会

昨年の収支

コメント(0)

お葬式続きで延び延びとなっていた昨年度のお寺の会計まとめをやっと終了。所得税を計算して郵便局で納め、市役所に源泉徴収票を、税務署に調書合計表を提出しました。

昨年1年間の総収入に占める給与の割合は30.2%。お布施1万円を頂いて、給与になるのが3千円ということになります。残りはというと32.7%が経費、37.1%が庫裡建設費用の返済に充てられています。繰り上げ返済をしているため、貯金に回す分はありません。

「檀那を敬うこと仏のごとくすべし」(瑩山禅師)お寺を支えてくださっているたくさんの方々に感謝。

2015年の収支

このアーカイブについて

このページには、おの2016年2月に書いたブログ記事が含まれています。

前のアーカイブはおの: 2016年1月です。

次のアーカイブはおの: 2016年3月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

アーカイブ

リンク用バナー