おの: 2017年1月アーカイブ

昨年のお盆過ぎから、地元の観光局とタイアップしてお寺でボードゲームが遊べる宿泊イベントを計画したことから、新聞・テレビ・ラジオでよく取り上げられるようになりました。はじめは新聞社で3社ほどが相次いで記事を掲載。それを見たテレビ局が取材に来ました。実に山形は平和です。

やまがた長井観光局:お寺でボードゲーム

県内限定の放送が多いのでここに動画を貼っておきます。

山形放送 やまがた発 旅の見聞録 2016年10月第3週放送 宿泊をしながらボードゲームが楽しめるユニークなお寺

山形放送 ピヨ卵ワイド 2016年11月16日放送 特捜部 住職のもう一つの顔は○○ジャーナリスト

さくらんぼテレビ やまがたチョイす 2016年11月26日放送 いまコレ ボードゲームに魅せられた話題の住職

YTS 山形テレビ 生活情報バラエティ 冬もん 2016年12月19日放送

NHK ニュースやまがた6時 2017年1月23日放送 町づくりにボードゲームを

NHKみちたん~ああ!すばらしきセカイ~ 2017年1月28日放送 山形 ボードゲームで悟りを開く寺

平岡聡『〈業〉とは何か』読了。現在の困窮を前世の結果であると説いて差別を助長する「悪しき業論」に対する反省から、業ということ自体説くことを避ける風潮が現代の仏教界にはありますが、ブッダが自らを業論者といっている以上、避けては通れません。ブッダ以前のインド思想から、伝統仏教、大乗仏教へと業の思想史を概観し、さらに現代社会においてどのような意義があるかを考察します。

『沙門果経』において「人間の幸不幸はすべて過去の業によって決定される」という宿作因論、「人間の幸不幸は神によって決定される」という尊祐造論、「人間の幸不幸はすべて偶然の産物である」という無因無縁論はいずれも外道の見解として退けられ、「努力することでこの世の人生は変えられる、人間は変われる」という精進論がブッダの立場であるといいます。また、因果応報には仏典のあちこちで多くの例外があることから、業を普遍的法則や客観的事実とみなすことはできず、主観的事実(私にとってのみ意味のある事実)と理解すべきであると考察しています。『修証義』一章「因果の道理歴然として私なし」もそのように捉えたいところです。

よい行いと悪い行いは相殺せずどちらも混合して結果を生む「黒白業」、行為が終わっても潜在的な余力として心身に残り機が熟すると結果を生じる「無表業」(わかっちゃいるけどやめられない)、全ての有情が作り、その結果も全ての有情が受ける「共業」(連帯責任)、ブッダが前世で殺人を犯したことがあるという説話や、菩薩が衆生の苦しみを引き受ける「代受苦」などが興味深い話ばかりで、自分自身の毎日の生活でも思い出しています。

得度式

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近隣の副住職さんたちにご助法頂いて、長男と長女の得度式を行いました。得度式とは僧侶の仲間入りをする儀式で、曹洞宗では10歳になると受けることができます。長男が10歳になり、大般若会の当番が回ってきたので、大般若会に先立って厳修しました。

はじめは長男だけのつもりでしたが、長女に声をかけると乗り気だったので一緒にすることに。

得度式

内容はほとんどお葬式前半と同じで、十六条の戒律を誓ってもらい、血脈を授けます。同席した寺役員さんは涙ぐんだ方もいらっしゃったようですが、私は長女が妙にニコニコしているのと、隣で見ている次女が足が痛そうにモゾモゾしているのとで笑いを堪えていました。33年前、私が得度するとき、師匠である祖父が泣いたのとは大違い。まだまだ修行が足りません。

午後からは2人の大般若会デビュー。その後の反省会では、お経本を転読するのが上手いと役員さんに褒めて頂きました。

大般若会2017

世代交代、というにはまだまだ早いですが、自分が徐々に年老い衰えていること、露の命はいつどこで消えるか分からないことを忘れず、多少なりともお寺の将来のことを考えておきたいと思ったところです。

冬の山形弁

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東京駅間近の山形新幹線。デッキで携帯電話を話している方が「いやいや、わりなっし(悪いねー)」としゃべっているので心が和む。

山形新幹線は走る故郷。先日、都内で働いている山形の人がときどきふらりと山形新幹線に乗って帰郷する話を思い出しました。東京駅で乗った時から、もう山形気分です。

冬にしか使わない山形弁シリーズ。

「ざげる」:圧雪状態になった道路が、寒さが緩んでシャーベット上になり、轍があちこちにできて非常に通りにくい状態を指します。お寺の参道はカーブの坂道なのでざげるとなかなか登れなくて大変です。ポイントは下から助走をつけることと、まだざげていないところを狙って通ること。はまってしまったら、脱出板とスコップを使って何とかします。それでもどうしようもなくなったら、ワイヤーを付けてほかの車に引っ張ってもらいます。

「こげる」:屋根に積もった雪が、寒さが緩んで一気に滑り落ちてくること。この時期は、軒先に車を止めておくとたいへんなことになります。人の往来がある軒先では、屋根に「雪止め」を設置して、「こげ」ないようにします。

突撃!隣の梅花講

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宗務所の企画で取材していただいた「突撃!隣の梅花講」がアップロードされていました。うちのお寺のご詠歌の活動の様子です(PDFファイル)。

本 堂に入ると御本尊様をはじめ、位牌壇、観音様へと順序良くお参りをする講員さんらの姿があった。練習が始まる前にこうしてお参りをするのだそうである。そこには梅花の練習会などの機会を設けることで少しでも多くの人にお寺参りにきてもらいたいという住職の思いがあった。

http://soto-yama2.hs.plala.or.jp/img/file15.pdf

大般若会

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来る1月22日(日)、当寺にて大般若会が行われます。地区の祈祷会ですが、どなたでも参加できます。お近くの方はぜひお越し下さい。

お隣の真言宗寺院と交替で、2年に1度の開催となっており、しかも近隣寺院で年明け一番のため、なかなか慣れません。法要が円成ならぬ炎上してしまわないように祈っています。

チラシの挿絵は亡き先住が20年以上前に描いたものです。

大般若会2017

短い本ですが、『偽善のすすめ』『「昔はよかった」病』からの流れで読むと含蓄があります。

日本人の道徳心は決して荒廃していない、むしろ現代ほど強い時代はこれまでなかったという見解をもとに、道徳の副読本に「なぜ?」を問いかけていきます。「現代の日本人は過敏なんです。ありあまるほどの道徳心を持つようになってしまった結果、ささいなモラル違反にも敏感に反応し、過剰なまでに攻撃してしまうようになりました。」ネット社会でこの傾向に拍車をかけます。

いじめっ子を助けて友だちになったという話には「よのなかで本当に必要とされるのは、ともだちを作る能力ではありません。ともだちでない人と話せる能力なんです」、脚が不自由だった私がクラスの子と遊べなかったのをお父さんに叱られる話には「迷惑をかけまいとして、他人とコミュニケーションをとることまで拒絶してる日本人が、『ふれあいや絆を大切にしよう』だって? やかましいわ」、浜田広介の『泣いた赤鬼』には「青鬼の自己犠牲に甘えるだけで終わってしまったら、あまりにも非人道的です―ああ、人じゃなくて鬼ですけどね」とバッサリ。

最後は「いのちの大切さ」に切り込む。絶対に人を殺してはいけないといいながら、死刑を容認し、人を殺す可能性の少なくない自動車を運転するのは、「自分が納得できる理由があれば、人を殺してもいい」と考えているから。自分もいつか人を殺してしまう可能性を受け入れ、そうしないように努力するべきであること、そのためには多様性を認めることを教えようと結んでいます。

小中学校の道徳の時間をお借りして人権教室を行うのですが、虚しいタテマエではなく多様な見方を示し、自分の価値観と合わないときどのように受け入れるかという極めて現実的なことを子どもたちと一緒に考えていこうと思います。

あがっとごやった

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お正月は早朝に坐禅をして、本朝課引き続き大般若理趣分品を読誦。

坐禅をして気付いたのは、いろいろなことに手を出し過ぎているせいか心の余裕がなくなって、新しいものを受け入れくくなっているなあということ。心の中に斜めの壁ができていて、入ってくるものが全部滑り落ちているようです。多くのものを抱え込まず、シンプルかつフレッシュに一日一日を送っていきたいというのが今年の抱負です。

お正月2日間で140軒、約300人の檀家さんが御年始にいらっしゃいました。その中で最も心に残ったのがこの言葉。昔、檀家さんが畑で作ったスイカを、美味しいか美味しくないか分からないのに祖母が「あがっとごやった(あがって=召し上がって、おごやった=下さった)」というのです。

こちらこそありがたく頂いてご馳走になっている方なのに、下さった立場から最大の敬語が出ることに驚きました。これこそ見返りを求めない布施の心です。お経を読むにもお話をするにも「聴いて下さる」方がいてこそ。ボードゲームも「一緒に遊んで下さる」方がいてこそ。感謝と尊敬の念をもって1年を過ごしたいと思いました。

昨年の講演回数を数えたところ23回。地区公民館の写経教室や地元のミニデイサービスが中心ですが、昨年はお盆過ぎから毎月1回、お寺で法話の会も開き始めました。ご来聴頂いた方々に感謝。

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