Book: 2012年11月アーカイブ

動画配信『仏式クリスマス法要・サンタ菩薩供養』などで知られる真言宗の僧侶・蝉丸P氏が、仏教と、現代僧侶と、インド哲学について極めてオタクな視点で斜めから見た書。「お盆やお彼岸などの忙しい時期を除けば、暇はあっても全て拘束時間内ということで、必然的にインターネットに接続している時間が長くなります」という立場は私も同じなので、共感して読めた。ネットやゲームの専門用語については丁寧な脚注が付されていて、そちらも勉強になる。

般若経典が俺のジャスティス。
法華経しかありえねーだろ常識的に考えて。
浄土経典の救済力は異常。
密教経典が最速で悟りだっつーの。

などという具合に、ネット用語が散見されてクスクス。宗教をOSに、宗派を同人による二次創作活動に、仏壇を携帯電話に(本尊はアンテナとSIMカード、宗派は通信サービス、住職は回線工事者だとか)、戒名料をネットゲームのアイテム課金に譬えるなど斬新で面白い。

そればかりでなく、簡素化される葬儀や、南方上座部仏教至上主義への警鐘など、現代の仏教に対する意見も大いに考えさせられる。批判されることの多い伝統仏教も、「安心を担保」するという機能があるというのは、自らはあまり強調できない(宗教的な恫喝と誤解される)だけに溜飲が下がる思いがした。

著者のように、現代的な視点で仏教に取り組みながら、伝統の保守や再評価をきちんと行なっていく姿勢をもちたい。

もうすぐクリスマスだが、この時期になると毎年この動画を見てしまう。

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