India: 2003年9月アーカイブ

ドゥルゲーシュ

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 新居に移って1週間.授業時間は多くないので家にいることが多く,買い物や食事でだいぶ家の周りを探検した.

 今住んでいるアパートの1階はアイスクリーム屋さん,洋服屋さん,床屋さん,自動車学校窓口がある.2階はアパートの一室に何気なく小児科と放射線科(大丈夫か?).結構繁盛しているようだ.私の部屋は4階.近所には食事できる店が5,6軒.パン屋,グリーティングカード屋,雑貨屋,ブティック,眼鏡屋,電気屋,バイク屋,印刷屋,携帯電話屋,子供用品店,靴屋,スーパーマーケット,喫茶店,野菜市場,サイバーカフェ,銀行など一通り揃っている.物価が安いので日本円に換算すると驚くような値段で物が売られている.トマト1個1ルピー(2.5円),チャイ一杯5ルピー(12.5円),ラッシー一杯10ルピー(25円),ミネラルウォーター1リットル12ルピー(30円),ボードゲーム「スコットランドヤード」350ルピー(875円…※買ってませんよ)などなど.

 ここで一番会うのは不動産屋のドゥルゲーシュ(写真右)だ.入居した日には蛇口のひねり方や電話のかけ方までひとつひとつ懇切丁寧に教えてくれた.「大丈夫だ,分かる」と言っても,「やってみなきゃ分からないだろう」といって,部屋の説明に1時間.「電話はこのように受話器を持ち上げてから,電話番号をプッシュして…」「ここの蛇口は熱湯が出るから一気にひねっちゃいけない.ゆっくり,ゆーっくりだよ…」その後近くにあるうまい店や彼の住まいにまで案内されてさらに1時間.夕食の誘いを断って家に帰ったのはもう10時過ぎだった.

 ときどきその彼がやってきて,快適に過ごしているか,問題は起こっていないか様子をきく.「近隣には騙す奴がいるから大きいものを買うなら必ず相談して」が口癖.冷蔵庫・机・椅子は彼と何件も回って粘りの交渉をした末,安くしてもらった品だ.交渉といっても,私から見れば口喧嘩のようなもので,両者にらみ合い険悪なムードになる.しかも店主が「こいつを何とかしてくれ」みたいな目で私もにらみつけてくるので,「いいですよ,もうそれ以上安くしなくても」と言いたくなってしまう.彼がいないときに電気スタンドを買ってきて,彼に値段を教えたら「あの野郎ふっかけやがって!」とすごい形相で怒っていた.ちなみに325ルピー(800円)くらいの品だったが.そのほか,いちいちこれはどこで買ったのか,いくらだったのかと聞いてくるのでうんざりすることもある.

 それでも彼のお陰でこの街に住みやすくなったのは確かだ.近くに安くて美味しい軽食屋がいくつかあるのだが,先に彼が紹介してくれたので一人で行っても「あなたはあの時の…」という感じで親切に応対してくれる.ふっかけるので警戒するようにと言われた店もあり,情報があるのは店選びの上でありがたい.

 さてこちらでは外食しても一食30〜60ルピー(75〜150円).学食なら20ルピー(50円)でお腹一杯になれる.だから高級レストランでない限り食べたい放題.特に甘いものに歯止めがかかりにくい.チャイ,ラッシー,マンゴーシェイク,アイスクリーム,ケーキ…高校卒業以来10年以上体重が変わっていない私だが,30を境にして太りそうな予感がしている.自転車でも買って運動しよう.

予定なんて

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 ようやく自力で自宅からインターネットができるようになった。これまではホームステイ先の家族のアカウントを使わせてもらっていたので申し訳なく、ほっと一安心。

 もちろん、街のいたるところにサイバーカフェはある。しかし当然のことながら日本語のフォントは入っていないので、日本語で連絡をとる場合はkonna
fuuniアルファベットにしなければならない。それで用は足りるのだが、何か伝え切れていない感じ。

 最初はプロバイダーを探して契約しようと思っていたが、近くの店でIndicomというサービスを発見した。これはCD-ROMを890ルピーで購入して自分のパソコンにインストールし、その指示に従って接続・登録すると100時間(ただし1年以内)、ネットに接続できるというものだ。解約などの面倒な手続きもなくてちょうどよい。

 ところが、エラーメッセージが出てサーバーに接続できない。サポートセンターはメールか電話だったが、電話では苦労するだろうと思ってメールしてみた。そうしたら返事が「電話してください」。結局電話をかけることに。

 1回目は女の方、パスワードを聞かれたが解決せず。2回目は別の女の方、同じくパスワードを聞かれ、「このままお待ちください」と言って15分も待たせたので切った。3回目は男の方、ここではじめて詳細な設定があることを教えられる。でも聞き取りにくくて失敗。4回目になって初めて、どういう設定が必要かはっきりわかり、それで解決した。つながったときの嬉しさったらもう。要はXPの仕様で簡単に接続できなくなったらしい。DNSの設定とか、そういえば7,8年前に日本でも苦労したもの。

 こちらは日本語ウィンドウズ、あちらは英語ウィンドウズで説明してくるので、いちいち翻訳しなくてはならない。「推奨設定」→recommended
settingとか。その上インド英語が聞き取りにくい。こちらが聞き取れないでいると声を大きくしてくるけど、電話がビンビンいってかえって聞きにくくなった。とはいえこの説明がヒンディー語だったらと思うと、ぞっとするけれど。

ヴィヴァルデョ この設定で四苦八苦しているところに、昨日部屋の掃除をしていったおばちゃんが来た。おばちゃんはマラーティー語しか喋らない。ジェスチャーなども含めて何となく分かったことは、昨日の掃除代をくれ、私は目が痛くてこれから病院にいきたいのだがお金がない(といって空っぽの財布を開く)、100ルピー、これからも来るから。

 100ルピーと言ったら大金だ。しかも昨日の掃除は不動産屋を通して無料でやるということでお願いしたもの。ヒンディー語で説明を試みたが、納得してもらえないようだったので隣の奥さんにヘルプ! 事なきを得たが明日も来るという。それまでに不動産屋としっかり打ち合わせておかなければならない。

 チェーンをつけて応対しているが、カルカッタのサリーとか、便所の芳香剤とか、いろいろ売りに来る人もいる。「要らない!」といって追い返しているが、みんな生活に必死なのがよくわかって正直気後れ。

 午後からは大学に行く。金曜日に発行された入学許可証に誤りがあって、直してもらおうとしたら最初は15分か20分でできると言っていたのに結局「Come on monday!」…壁を蹴りたい気分だった。そして今日、3時すぎに来いと言われたので行ってみると「3時半過ぎに来い」、3時半過ぎに行くと「まだできていないからここで待て」、結局出来上がったのは4時過ぎだった。それならば最初から4時過ぎに行けばよかったかと言うと、そうでもない。ちょくちょくせっついていることが大事なのだ。

 そもそも、3時過ぎに来いと言われて4時過ぎに行くのはよほどのインド経験が必要だ。でも、これくらいは日常茶飯事。待つことにかけてはかなり慣れてきたような気がする。ここでもらった入学許可証を学部長に渡そうとしたらまた待たされて、結局5時を過ぎていた。2時間、ただ待つためだけに学校に行ったようなもの(一応、待っている時間に図書室で本を読んではいたが)。予定なんてあってないようなものだ。明日は授業に出よう。

(写真:Vivaaldi・ヴィヴァールディー―下の服屋で見かけた洋服のブランド名)

10日間

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ソニーワールド。ソニー製品のショールーム インドに着いて10日が経った。部屋は4500ルピーで借りることができたが、敷金約5か月分と、不動産屋の手数料で結構な出費。携帯は一番安いもの(プネー限定、メールなし)を2900ルピーで入手。電圧安定器1200ルピー。シーツや布団、鍋や食器、バケツや洗剤、サンダルやスリッパなどの家財道具で合計2000ルピーくらい。Tシャツとズボンは高級店で購入し1300ルピー。インターネット加入で900ルピー。入学金250ドル。その他交通費など含めてこれまで15万円分くらい使った。電化製品以外の物価は安い。日本の5〜10分の1といったところか。日本への電話は5分くらいで300円くらい。国際電話をかけられる公衆電話はいたるところにある。

仏教では「法」と訳されるdharm(a)(ダルマ)は、「宗教」という意味でもあるがこちらでは「日々なすべき仕事」という意味でも使われている。「ありがとう」と言うと、「これが私のdharmだから」と返されることがしばしばあった。この背景には『バガヴァッドギーター』に説かれるようなカルマシッダーンタ(因果応報の法則)が強く信じられているらしい。

もちろん、日々になすべき仕事は対価としてのお金などをもたらす。しかし、見返りを求めなければ、さらに大きな果報がやってくるという。ホームステイしていた家族の父親は、「何でもお見通しの神様がコンピューターを持っていて、それぞれの行いを入力している」なんていうことを話していた。何件か家を訪れたが、必ずといっていいほどガネーシャ(象の神様)やグル(尊者)が掲げられており、信仰の強さを感じた。食後のごちそうさまは「annandatta
sukhii bhavo(食べ物を授けてくれた神様に栄えあれ)」という。

新居は高級住宅街と言われるところにあり、近くにはSonyのショールームがあった。プレステやハンディカムを見ていると、妙に心が落ち着く。青果市場、レストラン、銀行、サイバーカフェ、電気屋、雑貨屋など一通り揃っている。しかしアパートの隣にはあばら屋があり、そこからしょっちゅう赤ん坊の泣き声が聞こえてくる。その度に日本にいる娘を思い出して胸が詰まっている。

言葉はマラーティー語、数以外わかるのは、「要らない」「十分」「真っ直ぐ」「右」「左」ぐらいのもの。英語が通じない場合はヒンディーをカタコトで喋って用を足している。アパートではゴミ集め、部屋掃除や洗濯の係を雇っており、彼(女)らはヒンディー語も危うい。今日も新聞紙集めに来た人を掃除人だと思ってしまって苦労した。

昨日は下の階の親父が10才の息子を毎日夕方から朝まで預かってくれなんてもちかけてきた。家が狭くて勉強をしたり寝たりするところがないのだとか。確かに部屋が広すぎて持て余してはいるが、そういうのはちょっとなあ。

外国人登録、入学手続きはそれぞれ3日くらいかかってしまったが無事終了。明日からは晴れて大学に行くことができる。

インド映画

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あいつに会ったタイトル:Koii mil gayaa(あいつに会った)

ストーリー:
 知的障害のために体は大人でも小学校に通っている主人公ローヒットは皆からいじめられていた。そんなある日、ローヒットが亡くなった父親の遺品である謎のパソコンをいじっていると、宇宙人ジャドゥーと交信がついてしまった。かくしてジャドゥーとの生活が始まる。
 ジャドゥーは超能力でローヒットの障害を克服し、ローヒットは成績優秀で力持ち、おまけにダンスまでうまくなってしまう。しかしそんな中、宇宙船の手がかりを追う警察の捜査が近づいてきたのであった。
 必死で守るローヒットだったが、ジャドゥーは警察に捕獲されてしまう。ローヒットはいったん銃で殴られて気絶するが、気を取り直すと救出に向かう。命がけでジャドゥーを救出したところで、迎えの宇宙船がやってきて別れとなる。
 ジャドゥーが去った後は再び元通りになったかに見えたローヒットであったが、いじめっ子に絡まれたとき、本気を出したらやっつけることができた。ジャドゥーは宇宙のかなたからローヒットを見守っていたのである。→公式ページ

感想:


  • 入館料は80ルピー(200円)。これでも映画館の中ではかなり高いらしい。
  • ストーリーを中断するダンスと歌の数々はインド映画の特徴。ただ後半はだれる。「またそこで踊るのかよ!」歌を歌っているのは俳優ではなく専門の歌手(声だけの出演。俳優と比べると結構年が行っているらしい)。これもインド映画の特徴だが口ぱくまるわかり。だいたい声質からして全く違う。
  • 舞台となっている街はデリーに近い北インドの丘陵地。とても美しいところで行ってみたいと思った。ただ何カットはスイスやギリシャで撮ったのかもしれない。
  • 主人公が思いを寄せるヒロインは役柄上、踊りのためだけにいるおまけキャラという感じだったが、女優はとても綺麗だった。インド人らしくないなあと思っていたら、髪を金髪に染めているのだとか。黒髪のインド人は、日本人と同様に染めることが多いという。
  • ジャドゥーはETっぽい造形。というかもろイミテーション。特撮ヒーローテレビ級だが、CGを駆使していないところに好感が持てた。
  • ヒンディー語の理解率は5パーセントくらい(観客の母語はマラーティー語だが、ヒンディーはほとんど理解できるようだ)。時々混じる英単語と、あとは場面の展開からストーリーはだいたいわかった。ところどころのギャグで周りが笑っているのに自分が笑えないのが口惜しい。
  • 休憩が途中入って賞味2時間半。10分の休憩時間にはぜひ外の売店をご利用くださいってな感じがもろ出しで何も買う気が起きなかった。(でも始まる前にラッシーを飲んだ。ゲキウマ)
  • もうひとつ上映されていた「kuch naa kaho(何も言わないで)」はラブストーリー。こちらも見てみたかった気がする。

到着

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インド とうとうインドに来てしまった。

 成田空港からバンコク、デリー経由でムンバイ(ボンベイ)まで14時間。時差わずか3時間半のところに行くのに、その2倍も時差があるドイツよりかかるって一体…

 ムンバイに着いたのは現地時間で夜11時半、日本時間で午前3時だったが、そのまま予約制(予約はインド人にしてもらっていた)の長距離バスに乗り込み、4時間かかってプネー(プーナ)という街に着いた(右図参照・(C)白い地図工房)。バス代は日本円で約1300円。東京からつくばに行くくらいの価格で160キロを移動したことになる。つくばの家を出てから26時間、途中眠ってはいたが疲れはたまった。

 住居はまず近郊の住宅地にホームステイ。ちょっと眠ってから、初日は買い物をしたりしながらゆっくり過ごす。謎の客が来ているというのを聞いてかホームステイ先の親戚がたびたび遊びに来て、そのたびにチャイ(劇甘ミルクティ)を飲んでいた。最初にホームステイを選んだことで、衣食住の心配がいらないのは非常にありがたい。

 翌日はリキシャー(2人乗りのスクータータクシー)で大学へ。やたら広いキャンパスはそのほとんどが草木で生い茂っており、ところどころに建物が点在している。探検しがいがありそうだが、犬がうろついているのが気になった。

プネー近郊。手前を走っているのがリキシャー 計算外だったのは外貨両替をできるところがあまりないこと。国立・州立の銀行は中心街にある本店に行かなければならず、郊外だと民間で探すほかない。リキシャーのメーターを見つめながら、「あと1つメーターが上がったら払うルピーがない!」と焦っていた。「1円を笑うものは…」というのは日本においてはもうないかもしれないが、インドでは2円くらいなら泣くこともあるのだった。

 驚くのは道路。プネーは人口300万人の都市だが、バイクが100万台あるそうで、道路はノーヘル・2ケツ(時には子供まで乗せて3ケツ、4ケツも)の原チャリが所狭しと走っている。そこに自動車、自転車、リキシャー、通行人が混じって道路はもうカオス。クラクションは鳴りっぱなし、排気ガスはもうもう、10センチのニアミスですれ違うのに事故がおきないのが不思議だ。乗り物は自転車以外全て経験したが、何に乗っていても怖くて仕方がない。特に歩いて道路を横断するのは必死。

 これから入学手続き、宿探し、外国人登録などが待っている。携帯電話の普及率は予想以上で、目下導入を検討中。

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