パズルのような日々(2)

先週の水曜日、私に連れられて山形に来た長男は、後から長女と来た妻が月曜日につくばに連れて行った。今回、私がつくばに連れて帰れなかったのは、寺役員の一泊研修があったためである。
月曜日は、朝から寺役員さんが集まって境内の冬支度を行う。終わって午後から米沢の林泉寺へ。来年1月から始まる大河ドラマ『天地人』の主人公・直江兼続の菩提寺である。上杉藩は関が原の戦いで負けて越後から会津、会津から米沢に減封される。智将として豊臣秀吉に認められていた兼続は、米沢で藩の再生に取り組んだ。
振り返ると、米沢というのはつくづく負け組であり続けたと思う。関が原の戦いでは西軍、忠臣蔵では吉良家側、戊辰戦争では江戸幕府軍、そして今は山形・仙台・福島に囲まれて寂れる一方である。江戸時代にも跡継ぎができず、お家取り潰しは免れたものの石高を半分にされたこともあった。直江兼続や、藩政を立て直した上杉鷹山を見習って、地方格差の時代を生き延びることはできるだろうか。
上杉鷹山が10代に婿として米沢に入ったとき、ひそかに神社に納めたという「立志の誓詞」が印象に残った。学問と武道に励むこと、謙虚であること、言行を一致させることなどが誓われている。言行の一致は耳が痛い。
お寺から小野川温泉へ。お風呂で温まって宴会である。お酒を飲むのは今月2回目。お酒を次に来る役員さんが、コップを空けろ空けろと急かすので9時頃バタンキュー。
翌日は二日酔いだったが、大学に行かなければならない。朝6時に起きて米沢駅から新幹線で埼玉へ。講義が終わって今度は四ツ谷の紀尾井ホールに行き、来夏に山形で行われるコンサートのプログラムを相談。ちょうど声明のコンサートで、衣を着たお坊さんが楽屋で発声練習をしていたのが笑える(私もやりますが)。
今日は午前中から赤湯でお寺さんの会議がある。そのためつくばには帰らず、草加にある妻の実家に泊めてもらって今朝は5時起き。この日記は赤湯に向う新幹線の中で、イチゴのシュークリームを食べながら書いている。会議が終わったらとんぼ返りで秋葉原に行き、1週間ぶりにつくばに帰ることにしている。
今週末も山形と埼玉での仕事に妻の大阪出張が重なり、なかなか厳しい日程だ。綱渡りはあと1週間続く。

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